JPH08249163A - ネットワークシステムのソフトウェアバージョン管理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ネットワークに組み込まれているコンピュー
タのソフトウェアのバージョンアップ作業を自動的に行
なう。 【構成】 他のコンピュータの第１のソフトウェアのバ
ージョン情報を受信する受信手段（１１）と、自己の第
２のソフトウェアのバージョン情報を記憶する情報記憶
手段（１２）と、バージョンアップが必要か否かを判定
する判定手段（１３）と、バージョンアップが必要と判
定された場合に、第１のソフトウェアをダウンロードす
るダウンロード手段（１４）と、ダウンロードされた第
１のソフトウェアにバージョンアップするバージョンア
ップ手段（１５）と、バージョンアップされた第１のソ
フトウェアのバージョン情報を送信する送信手段（１
１）と、第１のソフトウェアをアップロードするアップ
ロード手段（１４）とを具備したソフトウェアバージョ
ン管理装置である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ネットワークに組み込
まれた各コンピュータのソフトウェアのバージョンアッ
プを自動的に行なうネットワークシステムのソフトウェ
アバージョン管理装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】コンピュータに組み込まれるソフトウェ
アは、時代とともに改良され、バージョンアップされ
る。従来、ネットワークに組み込まれた複数のコンピュ
ータのソフトウェアのバージョンアップを行なう場合、
各コンピュータの構成の違いなどの為に、各コンピュー
タ毎にソフトウェアのバージョンアップ作業を行なって
いた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述のように、ネット
ワークに組み込まれたコンピュータにおけるソフトウェ
アのバージョンアップ作業は、各コンピュータ毎に行な
っている。その結果、バージョンアップ作業が煩雑化
し、ネットワークに組み込まれていることの利点を活か
すことができなかった。

【０００４】また、このバージョンアップ作業は、コン
ピュータに組み込まれているソフトウェアの稼働中に行
なうことは困難であった。さらに、ソフトウェアのバー
ジョンアップによって、他の障害が発生する場合があ
り、この場合には、元のバージョンのソフトウェアに戻
す作業が必要であった。

【０００５】本発明は、上記実情に鑑みてなされたもの
であり、ネットワークに組み込まれているコンピュータ
のソフトウェアのバージョンアップ作業を自動的に行な
うことができるネットワークシステムのソフトウェアバ
ージョン管理装置を提供することを目的とする。

【０００６】また、コンピュータに組み込まれたソフト
ウェアの稼働中にも、バージョンアップ作業を行なうこ
とができるネットワークシステムのソフトウェアバージ
ョン管理装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】従って、まず、上記目的
を達成するために請求項１に係る発明は、複数のコンピ
ュータがネットワークに組み込まれたネットワークシス
テムのソフトウェアバージョン管理装置において、前記
各コンピュータは、前記ネットワークに組み込まれてい
る他のコンピュータからネットワーク上へ送信された第
１のソフトウェアのバージョン情報を受信するバージョ
ン情報受信手段と、自己の第２のソフトウェアのバージ
ョン情報を記憶するバージョン情報記憶手段と、前記バ
ージョン情報受信手段により受信した他のコンピュータ
の第１のソフトウェアのバージョン情報と、前記バージ
ョン情報記憶手段に記憶された自己の第２のソフトウェ
アのバージョン情報とを比較してバージョンアップが必
要か否かを判定するバージョンアップ判定手段と、前記
バージョンアップ判定手段によりバージョンアップが必
要と判定された場合に、前記他のコンピュータの第１の
ソフトウェアをダウンロードするダウンロード手段と、
前記第２のソフトウェアを前記ダウンロード手段により
ダウンロードされた第１のソフトウェアにバージョンア
ップするバージョンアップ手段と、前記バージョンアッ
プ手段によりバージョンアップされた第１のソフトウェ
アのバージョン情報を前記ネットワーク上に送信するバ
ージョン情報送信手段とを備えたネットワークシステム
のソフトウェアバージョン管理装置である。

【０００８】また、請求項２に係る発明は、請求項１記
載のネットワークシステムのソフトウェアバージョン管
理装置において、前記各コンピュータに、前記バージョ
ンアップ手段により自己のソフトウェアのバージョンア
ップ作業が行なわれている間、バージョンアップ対象の
ソフトウェアに対するソフトウェアアクセスを禁止する
アクセス制御手段を付加したネットワークシステムのソ
フトウェアバージョン管理装置である。

【０００９】請求項３に係る発明は、少なくとも１台の
サーバーコンピュータと少なくとも１台のクライアント
コンピュータとがネットワークに組み込まれたネットワ
ークシステムのソフトウェアバージョン管理装置におい
て、前記サーバーコンピュータに、外部からのバージョ
ンアップ要求に基づいて、自己の第１のソフトウェアを
バージョンアップされた第２のソフトウェアにバージョ
ンアップする第１のバージョンアップ手段と、前記第１
のバージョンアップ手段によりバージョンアップされた
第２のソフトウェアのバージョン情報を前記ネットワー
ク上に送信するバージョン情報送信手段とを付加し、前
記クライアントコンピュータに、自己の第３のソフトウ
ェアのバージョン情報を記憶するバージョン情報記憶手
段と、前記バージョン情報送信手段により前記ネットワ
ーク上に送信された前記第２のソフトウェアのバージョ
ン情報を受信するバージョン情報受信手段と、前記バー
ジョン情報受信手段により受信した第２のソフトウェア
のバージョン情報と、バージョン情報記憶手段に記憶さ
れた自己の第３のソフトウェアのバージョン情報とを比
較してバージョンアップが必要か否かを判定するバージ
ョンアップ判定手段と、前記バージョンアップ判定手段
によりバージョンアップが必要と判定された場合に、前
記バージョンアップされた前記サーバコンピュータの第
２のソフトウェアをダウンロードするダウンロード手段
と、前記第３のソフトウェアを前記ダウンロード手段に
よりダウンロードされた第２のソフトウェアにバージョ
ンアップする第２のバージョンアップ手段とを付加した
ネットワークシステムのソフトウェアバージョン管理装
置である。

【００１０】請求項４に係る発明は、請求項３記載のネ
ットワークシステムのソフトウェアバージョン管理装置
において、前記クライアントコンピュータに前記第２の
バージョンアップ手段により自己のソフトウェアのバー
ジョンアップ作業が行なわれている間、バージョンアッ
プ対象のソフトウェアに対するソフトウェアアクセスを
禁止するアクセス制御手段を付加したネットワークシス
テムのソフトウェアバージョン管理装置である。

【００１１】

【作用】請求項１に係る発明は、バージョンアップ判定
手段により、バージョン情報受信手段により受信した他
のコンピュータの第１のソフトウェアのバージョン情報
と、バージョン情報記憶手段に記憶された自己の第２の
ソフトウェアのバージョン情報とを比較してバージョン
アップが必要か否かを判定し、バージョンアップが必要
と判定された場合に、ダウンロード手段により、第１の
ソフトウェアをダウンロードし、バージョンアップ手段
により、第２のソフトウェアをダウンロード手段により
ダウンロードされた第１のソフトウェアにバージョンア
ップするので、自己のソフトウェアを常に最新のバージ
ョンのものに自動的にバージョンアップすることができ
る。

【００１２】請求項２に係る発明は、請求項１記載のネ
ットワークシステムのソフトウェアバージョン管理装置
において、アクセス制御手段により、バージョンアップ
手段により自己のソフトウェアのバージョンアップ作業
が行なわれている間、バージョンアップ対象のソフトウ
ェアに対するソフトウェアアクセスを禁止するので、バ
ージョンアップ作業を確実に行なうことができる。

【００１３】さらに、請求項３に係る発明は、第１のバ
ージョンアップ手段により、サーバコンピュータのソフ
トウェアがバージョンアップされると、バージョン情報
送信手段によりバージョン情報がネットワーク上に送信
される。そして、クライアントコンピュータ側のバージ
ョン情報受信手段により第２のソフトウェアのバージョ
ン情報が受信され、バージョンアップ判定手段により、
第２のソフトウェアのバージョン情報と、バージョン情
報記憶手段に記憶された自己の第３のソフトウェアのバ
ージョン情報とを比較してバージョンアップが必要か否
かが判定され、バージョンアップが必要と判定された場
合に、ダウンロード手段により、バージョンアップされ
た第２のソフトウェアをダウンロードし、第２のバージ
ョンアップ手段により、自己の第３のソフトウェアをダ
ウンロードされた第２のソフトウェアにバージョンアッ
プするので、自動的にクライアントコンピュータのソフ
トウェアのバージョンアップを行なうことができる。

【００１４】さらに、請求項４に係る発明は、請求項３
記載のネットワークシステムのソフトウェアバージョン
管理装置において、アクセス制御手段によって、第２の
バージョンアップ手段により自己のソフトウェアのバー
ジョンアップ作業が行なわれている間、バージョンアッ
プ対象のソフトウェアに対するソフトウェアアクセスを
禁止するので、バージョンアップ作業を確実に行なうこ
とができる。

【００１５】

【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。 ＜第１の実施例＞図１は、本発明の第１の実施例に係る
ネットワークシステムのソフトウェアバージョン管理装
置の構成を示す図である。

【００１６】同図に示すように、ネットワーク１には、
複数台のコンピュータ２〜４が組み込まれている。各コ
ンピュータは、バージョン情報送受信機構１１、バージ
ョン情報記憶機構１２、バージョン情報比較機構１３、
ソフトウェアアップロード／ダウンロード機構１４、バ
ージョンアップ機構１５、アクセス制御機構１６を備え
ている。

【００１７】バージョン情報送受信機構１１は、ネット
ワーク１に組み込まれている他のコンピュータのソフト
ウェアのバージョン情報を受信する。また、バージョン
アップされたソフトウェアのバージョン情報をネットワ
ーク１上に送信する。

【００１８】バージョン情報記憶機構１２は、自己のソ
フトウェアのバージョン情報を記憶する。このバージョ
ン情報には、ソフトウェア名称、ソフトウェア属性（デ
バイスドライバ、システム用コンフィグレーションファ
イル、データファイル等）、バージョン番号、自動バー
ジョンアップ禁止・許可、バージョンアップ時の前処
理、後処理等の操作に関する情報、バージョンアップの
タイミング、バージョンアップ時にオペレータの判断が
必要か等の情報が包含されている。

【００１９】バージョン情報比較機構１３は、バージョ
ン情報送受信機構１１により受信した他のコンピュータ
のソフトウェアのバージョン情報と、バージョン情報記
憶機構１２に記憶された自己のソフトウェアのバージョ
ン情報とを比較してバージョンアップが必要かつ許可さ
れているかを判定する。

【００２０】ソフトウェアアップロード／ダウンロード
機構１４は、バージョン情報比較機構１３によりバージ
ョンアップが必要かつ許可されていると判定された場合
に、バージョン情報の通知を送ってきたコンピュータか
ら該当ソフトウェアをダウンロードする。また、バージ
ョンアップされたソフトウェアをネットワーク１上にア
ップロードする。

【００２１】バージョンアップ機構１５は、自己のソフ
トウェアをソフトウェアアップロード／ダウンロード機
構１４によりダウンロードされたバージョンアップされ
たソフトウェアにバージョンアップする。

【００２２】このバージョンアップは、バージョン情
報、システムの動作状況等により決定されたバージョン
アップ方法、タイミングで行なわれる。現在、すでに使
用中である等の理由によりアクセス禁止にすることが困
難なソフトウェアのバージョンアップを行なう必要があ
る場合には、次回システム起動時にバージョンアップを
行なう等の方法を採る。

【００２３】特に、緊急の場合等は、オペレータに通知
し、オペレータの判断を仰ぐなどの方法が採用される。
これらの方法やその手順は、バージョン情報の中に含ま
れている。

【００２４】また、自己のソフトウェアが直接バージョ
ンアップされた場合、バージョン情報比較機構１３が、
その情報をバージョン情報記憶機構１２に格納し、バー
ジョン情報送受信機構１１により同一ネットワーク上の
他のコンピュータにバージョンアップされたソフトウェ
アのバージョン情報を送信する。

【００２５】アクセス制御機構１６は、自己のソフトウ
ェアのバージョンアップ作業が行われている場合、バー
ジョンアップ対象のソフトウェアに対するソフトウェア
アクセスを禁止する。

【００２６】なお、各コンピュータの自己のソフトウェ
アに該当するものは、異なっていてもよい。次に、上述
の如く構成したソフトウェアバージョン管理装置の動作
について説明する。

【００２７】まず、最初に、他のコンピュータ２のソフ
トウェアがバージョンアップされた場合のコンピュータ
４の動作について説明する。バージョン情報送受信機構
１１が、コンピュータ２からソフトウェアがバージョン
アップされたというバージョン情報も含む通知を受け取
り、バージョン情報比較機構１３に受け取ったバージョ
ン情報を送信する。

【００２８】バージョン情報比較機構１３は、バージョ
ン情報記憶機構１２に記憶されているバージョン情報と
バージョン情報送受信機構１１から送信されたバージョ
ンアップされたソフトウェアのバージョン情報とから、
例えば、以下のようなことを判定する。

【００２９】１）自己のソフトウェアがバージョンアッ
プされたソフトウェアに該当するか否か？ ２）バージョンアップ許可属性が設定されているか？ バージョンアップが必要、且つ許可されている場合、バ
ージョン情報比較機構１３は、バージョンアップが必要
なソフトウェアのバージョン情報と、そのソフトウェア
のバージョンアップ要求をバージョンアップ機構１５に
出力する。

【００３０】この場合以外には、ソフトウェアのバージ
ョンアップは行われない。バージョンアップ機構１５
は、システムの動作状況とバージョン情報により、例え
ば、以下のような処理を実行する。

【００３１】１）オペレータの判断が必要ならばオペレ
ータに通知し、判断を仰ぐ。 ２）バージョンアップのタイミングをはかって、アクセ
ス制御機構１６にバージョンアップ対象のソフトウェア
に対するアクセス禁止を要求する。

【００３２】３）バージョン情報にある前処理を実行す
る。 ４）自マシシのソフトウェアのバージョンアップを行な
う。 ５）バージョン情報にある後処理を実行する。

【００３３】６）バージョンアップが正常に終了後、バ
ージョン情報比較機構１３に現在のバージョン情報を通
知する。アクセス制御機構１６は、バージョンアップ機
構１５等の要求により自己のソフトウェア１７に対する
アクセス要求を制御する。この制御は、例えば、以下の
ように行なわれる。

【００３４】１）バージョンアップ中のアクセス要求は
全てエラー処理する。 ２）バージョンアップ中のアクセス要求はバージョアッ
プ作業終了まで待たせる。

【００３５】３）システムをメンテナンスモードに移行
する。すなわち、アクセス要求が無い状態にする。バー
ジョン情報比較機構１３は、バージョンアップ機構１５
からバージョンアップが完了したことを通知されると、
バージョン情報記憶機構１２に記憶されたバージョン情
報を更新する。

【００３６】次に、自己のソフトウェアがバージョンア
ップされた場合のコンピュータ４の動作について説明す
る。バージョン情報比較機構１３が、オペレータからの
ソフトウェアバージョンアップ要求及びバージョン情報
を受け取る。バージョン情報比較機構１３は、バージョ
ン情報記憶機構１２に記憶されたバージョン情報と送信
されたバージョン情報から例えば、以下のようなことを
判定する。

【００３７】１）自己のソフトウェアがバージョンアッ
プされたソフトウェアに該当するか否か？ ２）バージョンアップ許可属性が設定されているか？バ
ージョンアップが必要、且つ許可されている場合、バー
ジョン情報比較機構１３は、バージョンアップが必要な
ソフトウェアのバージョン情報と、そのソフトウェアの
バージョンアップ要求をバージョンアップ機構１５に出
力する。

【００３８】この場合以外には、ソフトウェアのバージ
ョンアップは行われない。バージョンアップ機構１５
は、システムの動作状況とバージョン情報により、例え
ば、以下のような処理を実行する。

【００３９】１）オペレータの判断が必要ならばオペレ
ータに通知し、判断を仰ぐ。 ２）バージョンアップのタイミングをはかって、アクセ
ス制御機構１６にバージョンアップ対象のソフトウェア
に対するアクセス禁止を要求する。

【００４０】３）バージョン情報にある前処理を実行す
る。 ４）自マシシのソフトウェアのバージョンアップを行な
う。 ５）バージョン情報にある後処理を実行する。

【００４１】６）バージョンアップが正常に終了後、バ
ージョン情報比較機構１３に現在のバージョン情報を通
知する。アクセス制御機構１６は、バージョンアップ機
構１５等の要求により自己のソフトウェア１７に対する
アクセス要求を制御する。この制御は、例えば、以下の
ように行なわれる。

【００４２】１）バージョンアップ中のアクセス要求は
全てエラー処理する。 ２）バージョンアップ中のアクセス要求はバージョアッ
プ作業終了まで待たせる。

【００４３】３）システムをメンテナンスモードに移行
する。すなわち、アクセス要求が無い状態にする。バー
ジョン情報比較機構１３は、バージョンアップ機構１５
からバージョンアップが完了したことを通知されると、
バージョン情報記憶機構１２に記憶されたバージョン情
報を更新し、バージョン情報送受信機構１１に更新され
たソフトウェアのバージョン情報を伝達する。

【００４４】バージョン情報送受信機構１１は、伝達さ
れたバージョン情報を他のコンピュータ２、３に送信す
る。なお、上述の実施例においては、ネットワークに組
み込まれた全てのコンピュータについて同一構成が採用
されていることを前提に説明したが、一部のコンピュー
タについて適用しても良い。

【００４５】従って、本実施例のネットワークシステム
のソフトウェアバージョン管理装置によれば、ネットワ
ーク１に組み込まれたコンピュータのソフトウェアをバ
ージョンアップすると、ネットワーク１に組み込まれた
コンピュータ間でソフトウェアバージョンの比較が行な
われ、自己のソフトウェアを自動的に最新のものにバー
ジョンアップすることができる。

【００４６】また、自己のバージョン情報にバージョン
アップ禁止属性を指定しておくことで、何らかの理由に
よりバージョンアップを行ないたくない場合に対処する
ことができる。

【００４７】さらに、バージョンアップの前処理、後処
理やオペレータ判断の必要の有無などをバージョン情報
に登録することで、柔軟なソフトウェアのバージョンア
ップを行なうことが可能となる。

【００４８】さらに、バージョンアップの前処理に、バ
ージョンアップ前の状態を保存等しておけば、バージョ
ンアップされたソフトウェアにより別の障害が発生した
場合にも、バージョンアップ前の状態に戻すことにより
システム全体の停止時間の短縮化を図ることができる。 ＜第２の実施例＞図２は、本発明の第２の実施例にかか
るネットワークシステムのソフトウェアバージョン管理
装置の構成を示す図である。

【００４９】本実施例のネットワークシステムのソフト
ウェアバージョン管理装置は、ネットワーク上の１台の
コンピュータをサーバとし、このサーバ上のソフトウェ
アをバージョンアップするとネットワーク１に組み込ま
れた他のコンピュータのソフトウェアもバージョンアッ
プされるように構成されている。

【００５０】同図に示すように、サーバ側コンピュータ
３２は、バージョン情報記憶機構４１、バージョンアッ
プ機構４２、バージョン情報通知機構４３、ソフトウェ
ア管理部４４、ソフトウェアアップロード機構４５を備
えている。

【００５１】バージョン情報記憶機構４１は、サーバ側
コンピュータのソフトウェアのバージョン情報を格納す
るものである。このバージョン情報には、ソフトウェア
名称、ソフトウェア属性（デバイスドライバ、システム
用コンフィグレーションファイル、データファイル
等）、バージョン番号、自動バージョンアップ禁止・許
可、バージョンアップ時の前処理、後処理等の操作に関
する情報、バージョンアップのタイミング、バージョン
アップ時にオペレータの判断が必要か等の情報を包含し
ている。

【００５２】バージョンアップ機構４２は、外部からの
バージョンアップ要求に基づいて、サーバ側のソフトウ
ェア管理部４４に格納されたソフトウェアをバージョン
アップされたソフトウェアにバージョンアップする。

【００５３】バージョン情報通知機構４３は、クライア
ント側のバージョン情報受信機構と通信し、バージョン
アップされたソフトウェアのバージョン情報をクライア
ント側に通知する。

【００５４】ソフトウェア管理部４４は、サーバ側の管
理下にあり、ネットワーク３１に組み込まれているコン
ピュータ全てのソフトウェアの最新バージョンを格納し
ている。

【００５５】ソフトウェアアップロード機構４５は、ク
ライアント側のソフトウェアダウンロード機構５４と通
信し、バージョンアップされたソフトウェアをクライア
ント側にアップロードする。

【００５６】次に、クライアント側コンピュータ３３の
構成について説明する。ネットワーク３１に組み込まれ
ている全てのクライアント側コンピュータの構成は、ク
ライアント側コンピュータ３３と同様の構成である。

【００５７】同図に示すように、クライアント側コンピ
ュータ３３は、バージョン情報受信機構５１、バージョ
ン情報比較機構５２、バージョン情報記憶機構５３、ソ
フトウェアダウンロード機構５４、バージョンアップ機
構５５、アクセス制御機構５６、自己のソフトウェア管
理部５７とで構成されている。

【００５８】バージョン情報受信機構５１は、サーバ側
のコンピュータ３２のバージョン情報通知機構４３から
送信されたバージョンアップされたソフトウェアのバー
ジョン情報を受信する。

【００５９】バージョン情報比較機構５２は、バージョ
ン情報記憶機構５３に記憶されているクライアント側コ
ンピュータ３３のソフトウェアのバージョン情報と、バ
ージョン情報受信機構５１により受信したバージョンア
ップされたソフトウェアのバージョン情報とを比較し、
バージョンアップが必要かつ許可されていればバージョ
ンアップ機構５５にバージョン情報を含むバージョンア
ップ要求を出力する。

【００６０】ソフトウェアダウンロード機構５４は、バ
ージョン情報比較機構５２からバージョンアップ要求が
出力されるとサーバのアップロード機構４５からアップ
ロードされたバージョンアップされたソフトウェアをダ
ウンロードする。

【００６１】バージョンアップ機構５５は、自己のソフ
トウェア管理部５７に格納されているソフトウェアをソ
フトウェアダウンロード機構５４からダウンロードされ
たバージョンアップされたソフトウェアにバージョンア
ップする。

【００６２】アクセス制御機構５６は、バージョンアッ
プ機構５５により、バージョンアップ作業が行われてい
る間、バージョンアップ対象のソフトウェアに対するソ
フトウェアアクセスを禁止する。

【００６３】次に、上述の如く構成したネットワークシ
ステムのソフトウェアバージョン管理装置の動作につい
て説明する。サーバ側のバージョンアップ機構４２にバ
ージョンアップ要求があった場合、バージョンアップ機
構４２は、ソフトウェア管理部４４に格納されたソフト
ウェアをバージョンアップされたソフトウェアにバージ
ョンアップする。

【００６４】その後、バージョンアップ機構４２は、バ
ージョン情報通知機構４３にバージョン情報を送信す
る。バージョン情報通知機構４３は、クライアント側の
バージョン情報受信機構５１にバージョンアップされた
ソフトウェアのバージョン情報を送信する。

【００６５】バージョン情報比較機構５２は、バージョ
ン情報通知機構４３より送信されたバージョン情報と、
クライアント側バージョン情報記憶機構５３に格納され
ているバージョン情報とを比較して、バージョンアップ
が必要かつ許可されていればクライアント側バージョン
アップ機構５５にバージョン情報とバージョンアップ要
求を送信する。

【００６６】バージョンアップ機構は、動作状況及びバ
ージョン情報比較機構５２から送信されたバージョン情
報により以下のようなことを決定し、バージョンアップ
を実行する。

【００６７】１）オペレータの判断が必要ならばオペレ
ータに通知し、判断を仰ぐ。 ２）バージョンアップのタイミングをはかって、アクセ
ス制御機構５６にバージョンアップ対象ソフトウェアに
対するアクセス禁止を要求する。

【００６８】３）バージョン情報にある前処理を実行す
る。 ４）バージョンアップを行なう。 ５）バージョン情報にある後処理を実行する。

【００６９】６）バージョンアップ作業が正常に終了し
た後、バージョン情報比較機構５２に対し最新のバージ
ョン情報を通知する。アクセス制御機構５６は、バージ
ョンアップ機構５５の要求により自己のソフトウェア５
７に対するアクセス要求を制御する。例えば、以下のよ
うな制御を行なう。

【００７０】１）バージョンアップ中ソフトウェアに対
するアクセス要求は全てエラー処理する。 ２）バージョンアップ中ソフトウェアに対するアクセス
要求はバージョンアップ終了まで待たせる。

【００７１】３）システムをメンテナンスモードに移行
する。すなわち、アクセス要求がない状態にする。バー
ジョン情報比較機構５２は、バージョンアップ機構５５
から最新のバージョン情報が通知されるとバージョン情
報記憶機構５３のバージョン情報を更新する。

【００７２】なお、上述の実施例においては、サーバ１
台について説明したが、複数台ネットワークに組み込ま
れていても良い。従って、本実施例のネットワークシス
テムのソフトウェアバージョン管理装置によれば、サー
バ側のソフトウェアのバージョンアップすると、そのソ
フトウェアを使用しているクライアント側のコンピュー
タのソフトウェアも各コンピュータの構成によらず自動
的にバージョンアップされる。

【００７３】また、上述の第１の実施例において説明し
たネットワークシステムのソフトウェアバージョン管理
装置と同様に、自己のバージョン情報にバージョンアッ
プ禁止属性を指定しておくことで、何らかの理由により
バージョンアップを行ないたくない場合に対処すること
ができる。

【００７４】さらに、バージョンアップの前処理、後処
理やオペレータ判断の必要の有無などをバージョン情報
に登録することで、柔軟なソフトウェアのバージョンア
ップを行なうことが可能となる。

【００７５】さらに、バージョンアップの前処理に、バ
ージョンアップ前の状態を保存等しておけば、バージョ
ンアップされたソフトウェアにより別の障害が発生した
場合にも、バージョンアップ前の状態に戻すことにより
システム全体の停止時間の短縮化を図ることができる。

【００７６】

【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
ネットワークに組み込まれた複数台のコンピュータのソ
フトウェアのバージョンアップすると、ネットワークに
組み込まれたコンピュータ間でソフトウェアバージョン
の比較が行なわれ、自己のソフトウェアを自動的に最新
のものにバージョンアップすることができる。

【００７７】また、サーバコンピュータのソフトウェア
のバージョンアップすると、クライアントコンピュータ
のソフトウェアも自動的にバージョンアップすることが
できる。

【００７８】さらに、自己のソフトウェアのバージョン
アップ作業が行なわれている間、バージョンアップ対象
のソフトウェアに対するソフトウェアアクセスを禁止す
ることができるので、バージョンアップ作業を確実に行
なうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施例に係るネットワークシス
テムのソフトウェアバージョン管理装置の構成を示す図
である。

【図２】本発明の第２の実施例に係るネットワークシス
テムのソフトウェアバージョン管理装置の構成を示す図
である。

【符号の説明】

１…ネットワーク、２〜４…コンピュータ、１１…バー
ジョン情報送受信機構、１２…バージョン情報記憶機
構、１３…バージョン情報比較機構、１４…ソフトウェ
アアップロード／ダウンロード機構、１５…バージョン
アップ機構、１６…アクセス制御機構、３１…ネットワ
ーク、３２、３３…コンピュータ、４１…バージョン情
報記憶機構、４２…バージョンアップ機構、４３…バー
ジョン情報通知機構、４４…ソフトウェア管理部、４５
…ソフトウェアアップロード機構、５１…バージョン情
報受信機構、５２…バージョン情報比較機構、５３…バ
ージョン情報記憶機構、５４…ソフトウェアダウンロー
ド機構、５５…バージョンアップ機構、５６…アクセス
制御機構。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 複数のコンピュータがネットワークに組
   み込まれたネットワークシステムのソフトウェアバージ
   ョン管理装置において、 前記各コンピュータは、 前記ネットワークに組み込まれている他のコンピュータ
   からネットワーク上へ送信された第１のソフトウェアの
   バージョン情報を受信するバージョン情報受信手段と、 自己の第２のソフトウェアのバージョン情報を記憶する
   バージョン情報記憶手段と、 前記バージョン情報受信手段により受信した他のコンピ
   ュータの第１のソフトウェアのバージョン情報と、前記
   バージョン情報記憶手段に記憶された自己の第２のソフ
   トウェアのバージョン情報とを比較してバージョンアッ
   プが必要か否かを判定するバージョンアップ判定手段
   と、 前記バージョンアップ判定手段によりバージョンアップ
   が必要と判定された場合に、前記他のコンピュータの第
   １のソフトウェアをダウンロードするダウンロード手段
   と、 前記第２のソフトウェアを前記ダウンロード手段により
   ダウンロードされた第１のソフトウェアにバージョンア
   ップするバージョンアップ手段と、 前記バージョンアップ手段によりバージョンアップされ
   た第１のソフトウェアのバージョン情報を前記ネットワ
   ーク上に送信するバージョン情報送信手段とを備えたこ
   とを特徴とするネットワークシステムのソフトウェアバ
   ージョン管理装置。
2. 【請求項２】 前記各コンピュータに、前記バージョン
   アップ手段により自己のソフトウェアのバージョンアッ
   プ作業が行なわれている間、バージョンアップ対象のソ
   フトウェアに対するソフトウェアアクセスを禁止するア
   クセス制御手段を付加したことを特徴とする請求項１記
   載のネットワークシステムのソフトウェアバージョン管
   理装置。
3. 【請求項３】 少なくとも１台のサーバーコンピュータ
   と少なくとも１台のクライアントコンピュータとがネッ
   トワークに組み込まれたネットワークシステムのソフト
   ウェアバージョン管理装置において、 前記サーバーコンピュータに、 外部からのバージョンアップ要求に基づいて、自己の第
   １のソフトウェアをバージョンアップされた第２のソフ
   トウェアにバージョンアップする第１のバージョンアッ
   プ手段と、 前記第１のバージョンアップ手段によりバージョンアッ
   プされた第２のソフトウェアのバージョン情報を前記ネ
   ットワーク上に送信するバージョン情報送信手段とを付
   加し、 前記クライアントコンピュータに、 自己の第３のソフトウェアのバージョン情報を記憶する
   バージョン情報記憶手段と、 前記バージョン情報送信手段により前記ネットワーク上
   に送信された前記第２のソフトウェアのバージョン情報
   を受信するバージョン情報受信手段と、 前記バージョン情報受信手段により受信した第２のソフ
   トウェアのバージョン情報と、バージョン情報記憶手段
   に記憶された自己の第３のソフトウェアのバージョン情
   報とを比較してバージョンアップが必要か否かを判定す
   るバージョンアップ判定手段と、 前記バージョンアップ判定手段によりバージョンアップ
   が必要と判定された場合に、前記バージョンアップされ
   た前記サーバコンピュータの第２のソフトウェアをダウ
   ンロードするダウンロード手段と、 前記第３のソフトウェアを前記ダウンロード手段により
   ダウンロードされた第２のソフトウェアにバージョンア
   ップする第２のバージョンアップ手段とを付加したこと
   を特徴とするネットワークシステムのソフトウェアバー
   ジョン管理装置。
4. 【請求項４】 前記クライアントコンピュータに前記第
   ２のバージョンアップ手段により自己のソフトウェアの
   バージョンアップ作業が行なわれている間、バージョン
   アップ対象のソフトウェアに対するソフトウェアアクセ
   スを禁止するアクセス制御手段を付加したことを特徴と
   する請求項３記載のネットワークシステムのソフトウェ
   アバージョン管理装置。