JP7484791B2 - Otaマスタ、更新制御方法、及び更新制御プログラム - Google Patents

Otaマスタ、更新制御方法、及び更新制御プログラム Download PDF

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Description

本開示は、車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェア更新を制御するOTAマスタなどに関する。
車両には、車両の動作を制御するための複数の電子制御ユニットが搭載されている。電子制御ユニットは、プロセッサと、RAMのような一時的な記憶部と、フラッシュROMのような不揮発性の記憶部とを備え、プロセッサが記憶部に記憶されるソフトウェアを実行することにより電子制御ユニットの制御機能を実現する。各電子制御ユニットが記憶するソフトウェアは書き換え可能であり、より新しいバージョンのソフトウェアに更新することにより、各電子制御ユニットの機能を改善したり、新たな車両制御機能を追加したりすることができる。
電子制御ユニットのソフトウェアを更新する技術として、車載ネットワークに接続された車載通信機器とインターネットなどの通信ネットワークとを無線で接続し、車両のソフトウェアの更新処理を担う装置が、無線通信を介してサーバー機能を有するセンタからソフトウェアをダウンロードし、ダウンロードしたソフトウェアを電子制御ユニットにインストールすることにより、電子制御ユニットのソフトウェア更新や追加を行うOTA(Over The Air)技術が知られている。
このOTA技術を用いたソフトウェアの更新処理は、車両の電源又はイグニッションがONの時に、車両のソフトウェアの更新処理を担う装置であるOTAマスタが、車載通信機器を介して、電子制御ユニットのソフトウェアのバージョン情報をセンタに送信すること(更新確認)を契機として開始することができる(例えば、特許文献1を参照)。OTAマスタは、センタから更新データをOTAによりダウンロードすると、車内の表示装置などに表示を行うことにより、更新データがあることをユーザーに通知し、ボタンなどの入力装置の操作によってユーザーの承諾を受け付けたことを契機として、更新データのインストール及びアクティベートを実施する。
特開2018-181377号公報
故障などによって電子制御ユニットを交換する必要がある場合、作業の安全性を確保するため、電子制御ユニットの交換作業前には車載バッテリーからケーブルターミナルを取り外して、車載バッテリーからの電力供給を遮断して電子制御ユニットの電源をOFFにすることを行う。しかし、電子制御ユニットのソフトウェア更新処理(ダウンロード、インストール、及びアクティベートのいずれか)の実行中に交換などのために電子制御ユニットの電源がOFFされてしまうと、更新対象の電子制御ユニットの中にソフトウェア更新処理が不完全な状態で中断されるものが生じることが想定される。この場合、再び電子制御ユニットの電源がONされたときに、電子制御ユニットごとにソフトウェア更新状態が異なってしまうおそれがある。
一方、更新データを配信するセンタは、更新データのダウンロードが完了した後は、車両側からの通知に基づいてソフトウェア更新処理のステータスを管理する。しかし、電子制御ユニットの交換などのために電源がOFFされると、車両側からの通知が途切れてしまい、車両におけるソフトウェア更新状態とセンタで管理するソフトウェア更新状態とが不一致となるおそれがある。
本開示は、上記課題を鑑みてなされたものであり、車両におけるソフトウェア更新状態とセンタで管理するソフトウェア更新状態とが不一致となることを抑制できるOTAマスタなど、を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示技術の一態様は、車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェアの更新データをセンタからダウンロードする受信部と、更新データを用いて電子制御ユニットのソフトウェア更新処理を制御する制御部とを備える、OTAマスタであって、ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給が遮断されたか否かを判定する判定部と、ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給が遮断されたと判定部が判定した場合、電子制御ユニットのソフトウェアの更新状態をセンタに送信する第1送信部と、を備える、OTAマスタである。
本開示のOTAマスタなどによれば、車両におけるソフトウェア更新状態とセンタで管理するソフトウェア更新状態とが不一致となることを抑制できる。
実施形態に係るネットワークシステムの全体構成を示すブロック図 センタの概略構成を示すブロック図 センタの機能ブロック図 OTAマスタの概略構成を示すブロック図 OTAマスタの機能ブロック図 OTAマスタが実行するソフトウェア更新制御処理のフローチャート 図6のステップS608で行われる処理のフローチャート
本開示の電子制御ユニットのプログラムを更新するためのネットワークシステムでは、OTAマスタは、ソフトウェアの更新処理中に電力供給の遮断などによって電源OFFされ、再び電源ONされた場合、ソフトウェアの更新状態を取得してセンタに通知する。これにより、車両におけるソフトウェアの更新状態をセンタの管理情報に反映させることができる。
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<実施形態>
[システムの構成]
図1は、本開示の一実施形態に係るネットワークシステムの全体構成を示すブロック図である。図1に示すネットワークシステムは、車両に搭載された複数の電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアを更新するためのシステムであり、車両外にあるセンタ10と、車両内に構築される車載ネットワーク20と、を備える。
(1)センタ
センタ10は、ネットワーク100を介して、車載ネットワーク20が備える後述のOTAマスタ30と通信可能であり、電子制御ユニット50a~50dの更新データの送信や、ソフトウェア更新処理の進捗状況を示す通知の受信などを行って、OTAマスタ30に接続された複数の電子制御ユニット50a~50dのソフトウェア更新を管理することができる。このセンタ10は、いわゆるサーバーとしての機能を有する。
図2は、図1におけるセンタ10の概略構成を示すブロック図である。図2で示すように、センタ10は、CPU(Central Processing Unit)11と、RAM(Random Access Memory)12と、記憶装置13と、通信装置14と、を備える。記憶装置13は、ハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)などの読み書き可能な記憶媒体を備えた装置であり、ソフトウェアの更新管理を実行するためのプログラム、ソフトウェアの更新管理に用いる情報、及び各電子制御ユニットの更新データなどを記憶する。センタ10において、CPU11は、記憶装置13から読み出したプログラムを、RAM12を作業領域として用いて実行することにより、ソフトウェア更新に関する所定の処理を実行する。通信装置14は、ネットワーク100を介してOTAマスタ30と通信を行うための装置である。
図3は、図2に示したセンタ10の機能ブロック図である。図3で示すセンタ10は、記憶部16と、通信部17と、制御部18と、を備える。記憶部16は、図2に示した記憶装置13によって実現される。通信部17及び制御部18は、図2に示したCPU11がRAM12を用いて記憶装置13に記憶されるプログラムを実行することによって実現される。
記憶部16は、車両に搭載された1つ以上の電子制御ユニットのソフトウェア更新処理に関する情報を記憶する。ソフトウェア更新処理に関する情報として、記憶部16は、車両を識別する車両識別情報(車両のID)ごとに、電子制御ユニット50a~50dで利用可能なソフトウェアを示す情報を関連付けた更新管理情報と、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データとを、少なくとも記憶する。電子制御ユニット50a~50dで利用可能なソフトウェアを示す情報としては、例えば、複数の電子制御ユニット50a~50dの各ソフトウェアの最新のバージョン情報の組み合わせが定義される。また、ソフトウェア更新処理に関する情報として、記憶部16は、車両で実施されているソフトウェアの更新状態を示す更新ステータスを記憶する。
通信部17は、OTAマスタ30からソフトウェアの更新確認要求を受信することが可能である。更新確認要求は、例えば、車両において電源又はイグニッションがオンされた(以下「電源ON」という)ときに、OTAマスタ30からセンタ10へと送信される情報であって、後述する車両構成情報に基づいて電子制御ユニット50a~50dの更新データがあるか否かの確認をセンタ10に要求するための情報である。通信部17は、OTAマスタ30から受信した更新確認要求に応答して、更新データの有無を示す情報をOTAマスタ30に送信する。また、通信部17は、OTAマスタ30からの配信パッケージの送信要求(ダウンロード要求)を受信することが可能である。通信部17は、配信パッケージのダウンロード要求を受信すると、後述の制御部18で生成される電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データを含む配信パッケージをOTAマスタ30に送信する。
制御部18は、通信部17がOTAマスタ30から更新確認要求を受信すると、記憶部16に記憶されている更新管理情報に基づいて、更新確認要求に含まれる車両のIDで特定される車両に搭載された電子制御ユニット50a~50dについてソフトウェアの更新データがあるか否かを判定する。制御部18による更新データがあるか否かの判定結果は、通信部17によってOTAマスタ30に送信される。制御部18は、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあると判定した場合、OTAマスタ30から配信パッケージのダウンロード要求を受信すると、記憶部16に記憶されている該当の更新データを含む配信パッケージを生成する。
(2)車載ネットワーク
車載ネットワーク20は、OTAマスタ30と、複数の電子制御ユニット50a~50dと、表示装置70と、通信モジュール80と、を備える。OTAマスタ30と通信モジュール80とは、バス60aを介して接続されている。OTAマスタ30と電子制御ユニット50a及び50bとは、バス60bを介して接続されている。OTAマスタ30と電子制御ユニット50c及び50dとは、バス60cを介して接続されている。OTAマスタ30と表示装置70とは、バス60dを介して接続されている。
OTAマスタ30は、バス60a及び通信モジュール80を介してネットワーク100経由でセンタ10と無線による通信が可能である。また、OTAマスタ30は、バス60b~60dを介して電子制御ユニット50a~50d及び表示装置70と有線による通信が可能である。このOTAマスタ30は、OTA状態を管理し、ソフトウェア更新シーケンスを制御して更新対象となる電子制御ユニット(以下「ターゲット電子制御ユニット」という)のソフトウェア更新を実施する機能を有する装置であり、センタ10から通信によって取得した更新データなどに基づいて、電子制御ユニット50a~50dのうちターゲット電子制御ユニットのソフトウェア更新を制御する。OTAマスタ30は、セントラルゲートウェイ(CGW)と称される場合もある。
図4は、図1におけるOTAマスタ30の概略構成を示すブロック図である。図4で示すように、OTAマスタ30は、CPU31と、RAM32と、ROM(Read-Only Memory)33と、記憶装置34と、通信装置36と、を備える。CPU31、RAM32、ROM33、及び記憶装置34は、マイクロコンピューター35を構成する。OTAマスタ30において、CPU31は、ROM33から読み出したプログラムを、RAM32を作業領域として用いて実行することにより、ソフトウェア更新に関する所定の処理を実行する。通信装置36は、図1に示したバス60a~60dを介して、通信モジュール80、電子制御ユニット50a~50d、及び表示装置70と通信を行うための装置である。
図5は、図4に示したOTAマスタ30の機能ブロック図である。図5に示すOTAマスタ30は、記憶部37と、通信部38と、制御部39と、判定部40と、指示部41と、取得部42と、出力部43とを備える。記憶部37は、図3に示した記憶装置34によって実現される。通信部38、制御部39、判定部40、指示部41、取得部42、及び出力部43は、図3に示したCPU31がRAM32を用いてROM33に記憶されるプログラムを実行することによって実現される。
記憶部37は、複数の電子制御ユニット50a~50dのソフトウェア更新を実行するためのプログラム(OTAマスタ30の制御用プログラム)や、ソフトウェア更新を実行する際に用いる各種データの他、センタ10からダウンロードしたソフトウェアの更新データを記憶する。また、記憶部37は、後述する出力部43が出力する電子制御ユニット50a~50dのソフトウェア更新処理に関するログを記憶する。
通信部38は、センタ10との間で、データ、情報、及び要求などの送信及び受信を行う。通信部38は、例えば、車両の電源ONを契機として、ソフトウェアの更新確認要求をセンタ10に送信する。更新確認要求は、例えば、車両を識別するための車両のIDと、車載ネットワーク20に接続される電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアのバージョン情報とを含む。車両のID及び電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアのバージョン情報は、センタ10が車両のIDごとに保持する最新のソフトウェアのバージョンとの比較により、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあるか否かを判定するために用いられる。また、通信部38は、更新確認要求に対する応答としてセンタ10から更新データの有無を示す通知を受信する。電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがある場合、通信部38は、更新データを含む配信パッケージのダウンロード要求をセンタ10に送信し、センタ10から送信される配信パッケージを受信(ダウンロード)する受信部として機能する。また、通信部38は、後述する取得部42が取得した電子制御ユニット50a~50dが送信するソフトウェアの更新状態を、センタ10に送信する第1送信部として機能する。また、通信部38は、電力供給の遮断などによってソフトウェアの更新処理中に電源がオフされる(以下「電源OFF」という)ことが発生した場合には、配信パッケージのダウンロード要求又はダウンロード再開要求を、センタ10に送信する第2送信部として機能することができる。
制御部39は、通信部38が受信した更新確認要求に対するセンタ10からの応答に基づいて、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあるか否かを判定する。また、制御部39は、通信部38がセンタ10から受信(ダウンロード)して記憶部37に格納した配信パッケージの真正性を検証する。また、制御部39は、センタ10から受信(ダウンロード)した更新データを用いて、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新処理(インストール、アクティベート)を制御する。具体的には、制御部39は、配信パッケージでダウンロードした1つ以上の更新データをターゲット電子制御ユニットに転送し、ターゲット電子制御ユニットに更新データに基づく更新ソフトウェアをインストールさせる。インストールの完了後、制御部39は、ターゲット電子制御ユニットに対して、インストールした更新ソフトウェアを有効とするアクティベートを指示する。また、制御部39は、更新データのダウンロード完了後に電力供給の遮断などによる電源OFFが発生した場合には、このダウンロードした更新データを用いてソフトウェアの更新処理を再度行うことができる。
判定部40は、ソフトウェア更新処理(ダウンロード、インストール、アクティベート)の実行中に、電力供給の遮断などによる電源OFFが発生したか否かを判定する。電力供給の遮断があったか否かは、例えば、車載バッテリーが接続されている電源ラインの電圧が急低下した、OTAマスタ30が実装されている電子制御ユニットへの給電が前回正常に終わらなかったなど、所定の事象に基づいて判定が可能である。
指示部41は、ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給の遮断などによる電源OFFが発生したと判定部40によって判定された場合、電力が復旧して再び電源ONとなったときにターゲット電子制御ユニットにリセット信号を送信する。このリセット信号は、ターゲット電子制御ユニットに、更新が正常に終了していないソフトウェアに対するロールバック処理の実施、及びソフトウェア更新状態(ソフトウェアの更新完了、ロールバック処理の完了、エラー(ロールバック不可)など)のOTAマスタ30への送信、などを指示する信号である。
取得部42は、リセット信号に基づいてターゲット電子制御ユニットが送信するソフトウェア更新状態に関する情報を取得する。
出力部43は、取得部42が取得したターゲット電子制御ユニットにおけるソフトウェア更新状態に関する情報をログに出力する。例えば、ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給の遮断などによる電源OFFが発生したにもかかわらず、正常にソフトウェア更新処理が完了したターゲット電子制御ユニットについては、イレギュラーなソフトウェア更新処理により更新が完了した旨のログが出力される。
複数の電子制御ユニット50a~50dは、車両の各部の動作を制御するための装置(ECU:Electronic Control Unit)である。図1においては、4つの電子制御ユニット50a~50dを例示したが、電子制御ユニットの数は特に限定されない。また、電子制御ユニットをOTAマスタ30に接続するバスの数も特に限定されない。
表示装置70は、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新処理時に更新データがあることの表示、車両のユーザーや管理者にソフトウェア更新に対する承諾を求めるための承諾要求画面の表示、及びソフトウェア更新の結果の表示など、各種の表示を行うために用いられるヒューマンマシンインタフェース(HMI)である。表示装置70としては、典型的にはカーナビゲーションシステムの表示装置を用いることができるが、プログラムの更新処理時に必要な情報を表示可能なものであれば特に限定されない。なお、図1に示すバス60dには、表示装置70に加えて電子制御ユニットがさらに接続されていてもよい。
通信モジュール80は、センタ10と車両との通信を制御する機能を持ったユニットであり、車載ネットワーク20をセンタ10に接続するための通信機器である。通信モジュール80は、ネットワーク100経由でセンタ10と無線で接続され、OTAマスタ30による車両の認証や更新データのダウンロードなどが行われる。なお、この通信モジュール80は、OTAマスタ30に含まれて構成されてもよい。
[ソフトウェアの更新処理の概要]
OTAマスタ30は、例えば、車両の電源ONを契機として、ソフトウェアの更新確認要求をセンタ10に送信する。更新確認要求は、車両を識別するための車両のIDと、車載ネットワーク20に接続される電子制御ユニット50a~50dのハードウェア及びソフトウェアのバージョンなどの電子制御ユニットの状態(システム構成)に関する情報である車両構成情報と、を含む。車両構成情報は、車載ネットワーク20に接続される電子制御ユニット50a~50dから電子制御ユニットの識別番号(ECU_ID)と、電子制御ユニットのソフトウェアバージョンの識別番号(ECU_Software_ID)を取得することで作成可能である。車両のID及び電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアのバージョンは、センタ10が車両のIDごとに保持する最新のソフトウェアのバージョンとの比較により、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあるか否かを判定するために用いられる。また、OTAマスタ30は、更新確認要求に対する応答としてセンタ10から更新データの有無を示す通知を受信する。電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがある場合、OTAマスタ30は、配信パッケージのダウンロード要求をセンタ10に送信し、センタ10から送信される配信パッケージを受信する。配信パッケージは、更新データの他に、更新データの真正性を検証するための検証用データや、更新データの数、インストール順、アクティベート順、種別情報、ソフトウェア更新時に用いる各種の制御情報などを含んでいてもよい。
OTAマスタ30は、受信した更新確認要求に対するセンタ10からの応答に基づいて、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあるか否かを判定する。また、OTAマスタ30は、センタ10から受信して記憶装置13に格納した配信パッケージの真正性を検証する。また、OTAマスタ30は、配信パッケージでダウンロードした1つ以上の更新データをターゲット電子制御ユニットに転送し、ターゲット電子制御ユニットに更新データをインストールさせる。インストールの完了後、OTAマスタ30は、ターゲット電子制御ユニットに対して、インストールした更新版のソフトウェアを有効とするように指示をする。
OTAマスタ30は、承諾要求処理において、ソフトウェア更新に対して承諾が必要である旨の通知やソフトウェア更新を承諾した旨の入力を促す通知を、出力装置に出力させる。出力装置としては、車載ネットワーク20に設けられた表示装置70や、音声による通知を行う音声出力装置などを利用できる。例えば、承諾要求処理において、表示装置70を出力装置として用いる場合、OTAマスタ30は、ソフトウェア更新の承諾を求めるための承諾要求画面を表示装置70に表示させ、ユーザー又は管理者が承諾した場合に承諾ボタンを押下するなどの特定の入力操作を促す通知を表示装置70に表示させることができる。また、OTAマスタ30は、承諾要求処理において、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあることを通知する文言やアイコンなどを表示装置70に表示させたり、ソフトウェア更新処理の実行中における制限事項などを表示装置70に表示させたり、することができる。OTAマスタ30は、ユーザー又は管理者から承諾した旨の入力を受け付けると、上述したインストール及びアクティベートの制御処理を実行し、ターゲット電子制御ユニットのソフトウェアを更新する。
ここで、電子制御ユニットの不揮発性メモリがプログラムを格納するための1つの格納領域を有するシングルバンクメモリである場合は、インストールとアクティベートとがひと続きに行われるため、インストールの実行前に、ソフトウェア更新に対する承諾要求処理が行われる。電子制御ユニットの不揮発性メモリがプログラムを格納するための2つの格納領域を有するデュアルバンクメモリである場合は、少なくとも、インストールの実行後、かつ、アクティベートの実行前に、ソフトウェア更新に対する承諾要求処理が行われる。なお、電子制御ユニットの不揮発性メモリがデュアルバンクメモリである場合には、インストール実行前のソフトウェアの更新に対する承諾要求処理は、行われてもよいし、省略されてもよい。
ソフトウェアの更新処理は、OTAマスタ30がセンタ10から更新データをダウンロードするフェーズ(ダウンロードフェーズ)、ダウンロードした更新データをOTAマスタ30がターゲット電子制御ユニットに転送し、ターゲット電子制御ユニットの格納領域に更新データをインストールするフェーズ(インストールフェーズ)、及びターゲット電子制御ユニットがインストールした更新版のソフトウェアを有効化するフェーズ(アクティベートフェーズ)からなる。
ダウンロードは、OTAマスタ30が、センタ10から配信パッケージによって送信された電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアを更新するための更新データを、受信して記憶装置13に記憶する処理である。ダウンロードフェーズでは、ダウンロードの実行だけでなく、ダウンロードの実行可否判断、ダウンロードに対する車両のユーザー又は管理者への承諾要求、更新データの検証など、ダウンロードに関する一連の処理の制御を含む。
センタ10からOTAマスタ30に送信される更新データは、電子制御ユニット50a~50dの更新ソフトウェア、更新ソフトウェアを圧縮した圧縮データ、更新ソフトウェア又は圧縮データを分割した分割データのいずれを含んでいてもよい。また、更新データは、ターゲット電子制御ユニットのECU_ID(又はシリアル番号)と、更新前の電子制御ユニットのECU_Software_IDを含んでいてもよい。更新データは、上述した配信パッケージとしてダウンロードされるが、配信パッケージには、単一又は複数の電子制御ユニットの更新データが含まれる。
インストールは、OTAマスタ30が、センタ10からダウンロードした更新データに基づいて、ターゲット電子制御ユニットに更新ソフトウェア(更新版のプログラム)を書き込む処理である。インストールフェーズでは、インストールの実行だけでなく、インストールの実行可否判断、インストールに対する車両のユーザー又は管理者への承諾要求、更新データの転送及び更新ソフトウェアの検証など、インストールに関する一連の処理の制御を含む。
更新データが更新ソフトウェアそのものを含む場合は、インストールフェーズにおいて、OTAマスタ30が更新データ(更新ソフトウェア)をターゲット電子制御ユニットに転送する。また、更新データが更新ソフトウェアの圧縮データ、又は差分データ、あるいは分割データを含む場合は、OTAマスタ30がターゲット電子制御ユニットに更新データを転送し、ターゲット電子制御ユニットが更新データから更新ソフトウェアを生成してもよいし、OTAマスタ30が更新データから更新ソフトウェアを生成してから、更新ソフトウェアをターゲット電子制御ユニットに転送してもよい。ここで、更新ソフトウェアの生成は、圧縮データの解凍、差分データ又は分割データの組み付け(統合)により行うことができる。
更新ソフトウェアのインストールは、OTAマスタ30(又はセンタ10)からのインストール要求(又は指示)に基づいて、ターゲット電子制御ユニットが行うことができる。あるいは、更新データを受信したターゲット電子制御ユニットが、OTAマスタ30からの明示の指示を受けることなく、自律的にインストールを行ってもよい。
アクティベートは、ターゲット電子制御ユニットが、インストールした更新ソフトウェアを有効化(アクティベート)する処理である。アクティベートフェーズでは、アクティベートの実行だけでなく、アクティベートの実行可否判断、アクティベートに対する車両のユーザー又は管理者への承諾要求、実行結果の検証など、アクティベートに関する一連の制御を含む。
更新ソフトウェアのアクティベートは、OTAマスタ30(又はセンタ10)からのアクティベート要求(又は指示)に基づいて、ターゲット電子制御ユニットが行うことができる。あるいは、更新データを受信したターゲット電子制御ユニットが、OTAマスタ30からの明示の指示を受けることなく、インストールの完了後に自律的にアクティベートを行ってもよい。
なお、ソフトウェアの更新処理は、複数の電子制御ユニットのそれぞれに対して、連続的あるいは並列的に行うことができる。
また、本明細書における「ソフトウェアの更新処理」は、ダウンロード、インストール、及びアクティベートの全てを連続して行う処理だけでなく、ダウンロード、インストール、及びアクティベートのうちの一部のみを行う処理も含む。
[処理]
次に、図6及び図7をさらに参照して、本実施形態に係るネットワークシステムにおいて実行される処理を説明する。
図6は、OTAマスタ30が実行するソフトウェア更新制御処理の手順を説明するフローチャートである。この図6に示すソフトウェア更新制御処理は、例えば、車両の電源ONを契機として実行される。
(ステップS601)
OTAマスタ30の判定部40は、ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給の遮断があったか否かを判定する。具体的には、前回の電源OFFが、電力供給の遮断を原因としたものか否かを判定する。電力供給の遮断がなかったと判定された場合は(ステップS601、いいえ)、通常時のソフトウェア更新処理を実行すべくステップS602に処理が進み、電力供給の遮断があったと判定された場合は(ステップS601、はい)、非通常時のソフトウェア更新処理を実行すべくステップS608に処理が進む。
(ステップS602)
OTAマスタ30の通信部38は、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアの更新データがあるか否かの確認要求を、センタ10に送信する。この確認要求には、車両のIDと、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアのバージョンの組み合わせ情報とが、含まれる。確認要求がセンタ10に送信されると、ステップS603に処理が進む。
(ステップS603)
OTAマスタ30の通信部38は、センタ10から更新データの確認要求に対する確認結果を受信する。確認結果が受信されると、ステップS604に処理が進む。
(ステップS604)
OTAマスタ30の制御部39は、通信部38が受信した更新データの確認要求に対する確認結果に基づいて、電子制御ユニット50a~50dのうち少なくとも1つに対するソフトウェアの更新データがあるか否かを判断する。ソフトウェアの更新データが少なくとも1つある場合は(ステップS604、はい)、ステップS605に処理が進み、ソフトウェアの更新データが全くない場合は(ステップS604、いいえ)、本ソフトウェア更新制御処理が終了する。
(ステップS605)
OTAマスタ30の制御部39は、更新データのダウンロードを行う。より詳細には、OTAマスタ30の通信部38がセンタ10に配信パッケージのダウンロード要求を送信し、通信部38がダウンロード要求に応答して送信される配信パッケージを受信する。通信部38は、受信した配信パッケージをOTAマスタ30の記憶部37に格納する。そして、制御部39は、受信した配信パッケージに含まれる更新データの真正性を検証する。なお、このステップS605において、制御部39は、ダウンロード前にダウンロードの実行可否の判定を行ってもよいし、通信部38は、ダウンロード完了後にセンタ10に対してダウンロードが完了したことの通知を送信してもよい。更新データのダウンロードが行われると、ステップS606に処理が進む。
(ステップS606)
OTAマスタ30の制御部39は、ターゲット電子制御ユニットに対してインストール処理を実行する。より詳細には、制御部39は、ターゲット電子制御ユニットに配信パッケージに含まれる更新データを転送し、インストールを指示する。ターゲット電子制御ユニットは、OTAマスタ30から受信した更新データをデータ格納領域に書き込む。インストール処理が実行されると、ステップS607に処理が進む。
(ステップS607)
OTAマスタ30の制御部39は、ターゲット電子制御ユニットに対してアクティベート処理を実行する。より詳細には、制御部39は、更新データをデータ格納領域に書き込んだターゲット電子制御ユニットに対して、更新版のソフトウェアのアクティベートを指示する。ターゲット電子制御ユニットは、電源OFFなどの特定の入力操作が行われたことを契機として、再起動し、更新後のソフトウェアを実行する。アクティベート処理が実行されると、本ソフトウェア更新制御処理が終了する。
(ステップS608)
OTAマスタ30は、電力供給の遮断によって電源OFFされた後に再び電源ONされたときにおけるソフトウェアの更新処理(非通常時のソフトウェア更新処理)を実行する。非通常時のソフトウェア更新処理が実行されると、本ソフトウェア更新制御処理が終了する。
図7を参照して、図6のステップS608で示した非通常時のソフトウェア更新処理を説明する。図7は、図6のステップS608で行われる、一連の処理の過程で電力供給の遮断が発生したときにおける、OTAマスタ30が実行するソフトウェア更新制御処理の手順を説明するフローチャートである。
(ステップS701)
OTAマスタ30の制御部39は、更新データのダウンロードを開始する前か否かを判断する。電力供給の遮断による電源OFFが発生した場合であっても更新データのダウンロードがまだ開始されていなければ、ターゲット電子制御ユニットごとにソフトウェア更新状態が異なってしまうことがなく、車両におけるソフトウェア更新状態とセンタ10で管理するソフトウェア更新状態とも一致している。よって、更新データのダウンロード開始前である場合は(ステップS701、はい)、ステップS707に処理が進み、更新データのダウンロード開始後である場合は(ステップS701、いいえ)、ステップS702に処理が進む。
(ステップS702)
OTAマスタ30の指示部41は、ターゲット電子制御ユニットにリセット信号を送信する。リセット信号は、更新が正常終了していないソフトウェアに対するロールバック処理の実施及びソフトウェア更新状態の送信などを、ターゲット電子制御ユニットに指示する信号である。リセット信号が送信されると、ステップS703に処理が進む。
(ステップS703)
OTAマスタ30の取得部42は、リセット信号を受信したターゲット電子制御ユニットから、電子制御ユニットにおけるソフトウェアの更新状態を取得する。ソフトウェアの更新状態が取得されると、ステップS704に処理が進む。
(ステップS704)
OTAマスタ30の通信部38は、取得部42が取得した電子制御ユニットにおけるソフトウェアの更新状態に関する情報を、センタ10に送信する。ソフトウェアの更新状態に関する情報がセンタ10に送信されると、ステップS705に処理が進む。
(ステップS705)
OTAマスタ30の出力部43は、取得部42が取得したターゲット電子制御ユニットにおけるソフトウェア更新状態に関する情報を、ログに出力する。このログは、OTAマスタ30の記憶部37に記憶される。ソフトウェアの更新状態に関する情報がログに出力されると、ステップS706に処理が進む。
(ステップS706)
OTAマスタ30の制御部39は、電力供給の遮断が発生したときのソフトウェアの更新状態が、どのような状態であったかを判断する。電力供給の遮断が発生したときのソフトウェア更新状態が更新データのダウンロード中であった場合は(ステップS706、DL中)、ステップS707に処理が進み、電力供給の遮断が発生したときのソフトウェア更新状態が更新データのダウンロードが完了した後であった場合は(ステップS706、DL完了後)、ステップS708に処理が進む。
(ステップS707)
OTAマスタ30の制御部39は、更新データのダウンロードが未完了であると判断して、更新データのダウンロードを行う。より詳細には、OTAマスタ30の通信部38がセンタ10に配信パッケージのダウンロード要求又はダウンロード再開要求を送信し、通信部38がダウンロード要求又はダウンロード再開要求に応答して送信される配信パッケージを受信する。通信部38は、受信した配信パッケージをOTAマスタ30の記憶部37に格納する。そして、制御部39は、受信した配信パッケージに含まれる更新データの真正性を検証する。更新データのダウンロードが行われると、ステップS708に処理が進む。
(ステップS708)
OTAマスタ30の制御部39は、ターゲット電子制御ユニットに対してインストール処理を実行する。より詳細には、制御部39は、最初のダウンロード又は再ダウンロードされたによって配信パッケージに含まれる更新データをターゲット電子制御ユニットに転送し、インストールを指示する。ターゲット電子制御ユニットは、OTAマスタ30から受信した更新データをデータ格納領域に書き込む。インストール処理が実行されると、ステップS709に処理が進む。
(ステップS709)
OTAマスタ30の制御部39は、ターゲット電子制御ユニットに対してアクティベート処理を実行する。より詳細には、制御部39は、更新データをデータ格納領域に書き込んだターゲット電子制御ユニットに対して、更新版のソフトウェアのアクティベートを指示する。ターゲット電子制御ユニットは、電源OFFなどの特定の入力操作が行われたことを契機として、再起動し、更新後のソフトウェアを実行する。アクティベート処理が実行されると、本非通常時におけるソフトウェア更新制御処理が終了する。
なお、電力供給の遮断による電源OFFが発生した場合に実施する非通常時におけるソフトウェア更新制御処理(図7)では、電源が復旧した後にステップS707~S709においてダウンロード、インストール、及びアクティベートの各処理をリスタートする実施例を説明した。しかしながら、電源が復旧した後に直ちに処理のリスタート(ステップS707~S709)をせずに、次回行われた正常な操作(電源ONなど)を契機として通常時におけるソフトウェア更新制御処理(図6)によって処理をリスタートさせてもよい。この際、車両構成情報が正常である場合(例えば、正常な状態へのロールバックが行われた場合)のみに、処理がリスタートされるものとしてもよい。リスタートは、表示装置70を介して、ユーザー又は管理者の承諾を得てから行うことが好ましい。具体的には、インストール処理中に電力供給の遮断による中断が発生した場合、インストール処理前までロールバックさせた後、これからインストール処理を開始することをユーザー又は管理者に確認した上で処理が進むようにする。このようにすれば、安全が確保された状態でインストール処理の通知及び許諾要求を行うことができ、またユーザー又は管理者の意図するタイミングでソフトウェア更新処理をリスタートさせることができる。
<効果>
以上のように、本開示の一実施形態に係るOTAマスタ30は、ソフトウェアの更新処理中に電力供給の遮断などによって電源OFFされ、再び電源ONされた場合、ソフトウェアの更新状態を取得してセンタ10に通知する。よって、車両におけるソフトウェアの更新状態をセンタ10の管理情報に反映させることができる。
また、本実施形態に係るOTAマスタ30は、ソフトウェアの更新処理中に電力供給の遮断などによる電源OFFが発生したにもかかわらず、ソフトウェア更新が正常に終了した場合、その旨をログに記録しておく。これにより、ソフトウェア更新処理を検証する必要が生じた際に、どのようにソフトウェアが更新されたかを把握することが可能となる。
また、本実施形態に係るOTAマスタ30は、更新データのダウンロードのやり直し、又は再開を自動的に行うことにより、ソフトウェア更新処理の進行状態を電力供給が遮断される前に復旧させることができる。
また、本実施形態に係るOTAマスタ30は、更新データを用いてソフトウェア更新処理をやり直すことにより、電子制御ユニット50a~50dのソフトウェアを整合が取れた最新の状態にすることができる。
以上、本開示技術の一実施形態を説明したが、本開示は、OTAマスタだけでなく、プロセッサとメモリと記憶装置とを備えたOTAマスタが実行する更新制御方法、更新制御プログラム、あるいは更新制御プログラムを記憶したコンピューター読み取り可能な非一時的な記憶媒体など、として捉えることが可能である。
本開示技術は、電子制御ユニットのソフトウェアを更新するためのネットワークシステムに利用できる。
10 センタ
11、31 CPU
12、32 RAM
13、34 記憶装置
14、36 通信装置
16、37 記憶部
17、38 通信部
18、39 制御部
20 車載ネットワーク
30 OTAマスタ
33 ROM
35 マイクロコンピューター
40 判定部
41 指示部
42 取得部
43 出力部
50a~50d 電子制御ユニット(ECU)
60a~60d バス
70 表示装置
80 通信モジュール
100 ネットワーク

Claims (7)

  1. 車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェアの更新データをセンタからダウンロードする受信部と、前記更新データを用いて前記電子制御ユニットのソフトウェア更新処理を制御する制御部とを備える、OTAマスタであって、
    前記ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給が遮断されたか否かを判定する判定部と、
    前記電子制御ユニットから前記ソフトウェアの更新状態を取得する取得部と、
    前記ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給が遮断されたと前記判定部が判定した場合、前記取得部が取得した前記電子制御ユニットの前記ソフトウェアの更新状態を前記センタに送信する第1送信部と、を備える、OTAマスタ。
  2. 前記ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給が遮断されたと前記判定部が判定した場合、電力供給の復旧後に前記電子制御ユニットに前記ソフトウェア更新処理のリセットを指示する指示部をさらに備える、請求項に記載のOTAマスタ。
  3. 前記電子制御ユニットにおける前記ソフトウェアの更新状態として、前記ソフトウェア更新処理が正常に完了したことを示す情報を前記取得部が取得した場合、通常とは異なるソフトウェア更新処理によって前記電子制御ユニットの前記ソフトウェアが更新されたことをログに出力する出力部をさらに備える、請求項又はに記載のOTAマスタ。
  4. 前記更新データのダウンロード中に電力供給が遮断されたと前記判定部が判定した場合、前記更新データのダウンロード要求又はダウンロードの再開要求を前記センタに送信する第2送信部をさらに備える、請求項1乃至のいずれか1項に記載のOTAマスタ。
  5. 前記更新データのダウンロード後、かつ、前記ソフトウェア更新処理の開始後に電力供給が遮断されたと前記判定部が判定した場合、前記制御部は、前記ソフトウェア更新処理を開始する、請求項1乃至のいずれか1項に記載のOTAマスタ。
  6. プロセッサと、メモリと、記憶装置とを備え、センタからダウンロードした更新データを用いて車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェア更新処理を制御する、OTAマスタが実行する更新制御方法であって、
    前記ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給が遮断されたか否かを判定するステップと、
    前記電子制御ユニットから前記ソフトウェアの更新状態を取得するステップと、
    前記ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給が遮断されたと判定された場合、前記電子制御ユニットの前記ソフトウェアの更新状態を前記センタに送信するステップと、を含む、更新制御方法。
  7. プロセッサと、メモリと、記憶装置とを備え、センタからダウンロードした更新データを用いて車両に搭載された電子制御ユニットのソフトウェア更新処理を制御する、OTAマスタのコンピューターが実行する更新制御プログラムであって、
    前記ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給が遮断されたか否かを判定するステップと、
    前記電子制御ユニットから前記ソフトウェアの更新状態を取得するステップと、
    前記ソフトウェア更新処理の実行中に電力供給が遮断されたと判定された場合、前記電子制御ユニットの前記ソフトウェアの更新状態を前記センタに送信するステップと、を含む、更新制御プログラム。
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