JPH0824823B2 - 中空糸モジュ−ル - Google Patents

中空糸モジュ−ル

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JPH0824823B2
JPH0824823B2 JP15654687A JP15654687A JPH0824823B2 JP H0824823 B2 JPH0824823 B2 JP H0824823B2 JP 15654687 A JP15654687 A JP 15654687A JP 15654687 A JP15654687 A JP 15654687A JP H0824823 B2 JPH0824823 B2 JP H0824823B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、中空糸の外側から内側に原水を濾過する外
圧型濾過用中空糸を多数本配置した中空糸集合体を、複
数段縦列に連結した構造の中空糸モジュールに関するも
のである。
<従来の技術> 火力発電所あるいは原子力発電所等の復水の処理方法
として、近年になって中空糸モジュールを用いた濾過塔
でまず復水中の酸化鉄に起因するクラッドを除去し、次
いで当該濾過水をカチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂
の混床で処理して不純物イオンを除去する復水処理方法
が提案されている。
当該中空糸モジュールを用いた濾過塔を更に詳しく説
明すると、微細孔を多数有する中空糸を多数本束ねて中
空糸モジュールを形成し、当該中空糸モジュールの多数
本を濾過塔内に装着したもので、当該各中空糸の外側か
ら内側へ、あるいは内側から外側へというように、各中
空糸の一方の側から他方の側へ復水を通過させて各中空
糸の一方の側で酸化鉄を濾過し、他方の側から得る濾過
水を集合して濾過塔から流出させるものであり、今のと
ころ各中空糸の外側から内側へ復水を通過させる、いわ
ゆる外圧型濾過が主流を占めている。
このような濾過の続行により濾過塔の差圧が上昇した
際に、酸化鉄が付着している中空糸の膜面を空気等の気
体でバブリングしたり、あるいは中空糸の他方の側から
一方の側へ気体、水等の流体を逆流させたりして中空糸
から酸化鉄を剥離し、酸化鉄を多量に含む洗浄排液を得
る洗浄を行い、当該洗浄と前記濾過を順次繰り返して処
理を行うものである。
以上説明したごとく中空糸モジュールを用いる濾過塔
は、復水を各中空糸で直接濾過するので、従来から行わ
れている微粉末状イオン交換樹脂等の濾過助剤を用いる
プレコート式濾過塔と比較して、洗浄排液中に含まれる
固形物量が極めて少量であり、特に沸騰水型原子力発電
所の復水のごとく、放射性物質を含む酸化鉄の除去に適
している。
すなわちプレコート式濾過塔の場合は、その洗浄の際
に濾過により除去した酸化鉄とともに、当該酸化鉄より
圧倒的多量の使用済プレコート剤をも含む洗浄排液が排
出されるが、中空糸モジュールを用いる濾過塔における
洗浄排液には、このような使用済プレコート剤が一切含
まれることがないので、放射性廃棄物処理の対象となる
固形物が著しく低減できるという利点を有している。
ところで、原子力発電所や一般の工場等においては、
近年の用地難から処理施設等をできるだけコンパクトに
することが必要であり、上記濾過塔においても使用する
中空糸の糸径を細くして濾過面積を増大させ、装置をコ
ンパクトにするとともに、濾過塔本体をできるだけ縦長
構造としてその設置スペースを少しでも小さくすること
が望まれている。そのため、最近の中空糸モジュールに
おいては、単位断面積当たりに収容する中空糸の本数を
できるだけ多くして濾過面積を増大させる目的から、内
径が0.2〜0.5mmというような糸径の非常に細い中空糸が
使用されるようになってきている。しかし、従来の外圧
型濾過用中空糸モジュールは、例えば多数本の中空糸の
上端及び下端を、その上端については中空部を閉塞する
ことなく接着固定するとともに、その下端については中
空部を閉塞した状態で接着固定して外筒内に収納し、外
筒の上方部、下方部に原水あるいは洗浄用空気の通流口
をそれぞれ設けた構造のものが一般的である。当該モジ
ュールは中空糸の内側に濾過した濾過水を、中空糸内部
を上昇させて中空部が開口している中空糸の上端から流
出させるようにしたものである。従って、濾過面積を増
大させるために中空糸の内径を上述のように細くすれば
中空糸内部を流れる濾過水の流動抵抗は著しく増大す
る。よって、上述のような細い内径の中空糸において
は、流動抵抗からみて、その長さはせいぜい1m程度が限
度であり、これ以上長くすると流動抵抗が著しく増大
し、その結果、濾過面積の増大にもかかわらず濾過水量
がほとんど増加しないこととなる。すなわち、このよう
な中空糸を用いてモジュールを形成する場合には、せい
ぜいその長さは約1m程度が限度である。
そこで、最近では、このような不具合を解消し、上述
のように糸径の細い中空糸を用いてなおかつ1m以上の長
さのモジュールを形成する工夫もなされている。例え
ば、その一例として、中心部に濾過水の集水機構として
の両端が開口した取水管を設け、当該取水管の周囲に多
数本の中空糸を配置するとともに当該中空糸の両端を開
放状態のまま、取水管の両端に設けた端部材に接着固定
した中空糸集合体(一般的にはこれをモジュールと称す
ることもある)を比較的短く(1m入内)構成し、当該集
合体をコネクタ等の連結具によって2段以上縦列に連結
し、更に、最下段の中空糸集合体の下端にキャップを嵌
め込み、一方最上段に位置する中空糸集合体の上端を開
口状態のままとして濾過水の出口とした構造の中空糸モ
ジュールが提案されている。当該モジュールを構成して
いる中空糸集合体において、各中空糸内部に濾過した濾
過水の一部は中空糸内部を上昇して当該中空糸集合体の
上端から流出し、一方、濾過水の他部は中空糸内部を下
降して一旦当該中空糸集合体の下端から流出した後、当
該中空糸集合体の中心部に設けた取水管の内部を上昇し
て当該中空糸集合体の上端に達するような構造となって
いる。また、このような中空糸集合体を複数段縦列に連
結した中空糸モジュールにおいては、所定段に位置する
中空糸集合体で濾過した濾過水を、その上段に位置する
中空糸集合体の取水管内を通して上方に移送し、このよ
うな濾過水の移送を順次繰り返すことによって、各中空
糸集合体で得た濾過水を、当該モジュール内で連通して
いる各中空糸集合体の取水管内を通して上方に移送し、
最終的には全ての濾過水を当該モジュールの上端から取
り出すものである。
すなわち、当該モジュールは、各中空糸集合体を比較
的短く構成するとともに中空糸内部に通過させた濾過水
を当該中空糸の両端から取り出すようにすることによっ
て、中空糸内部における濾過水の移動距離を極力短く
し、かつ、各中空糸集合体で得た濾過水を、内径の大き
な取水管を介して移送することによって、圧力損失が増
大するのを防止しようとするものである。
<発明が解決しようとする問題点> 上述のような集水機構を有する従来の中空糸モジュー
ルにおける濾過水の流れをもう少し詳しく説明すると概
略以下の如くである。
まず、当該モジュールの最下段に位置する中空糸集合
体で濾過した濾過水は、当該中空糸集合体の上(下から
2段目)に連結した中空糸集合体の取水管内部を通って
上方に流れ、更に当該濾過水と当該2段目の中空糸集合
体で濾過した濾過水との合計量がその上(下から3段
目)に連結した中空糸集合体の取水管内を通って上方に
流れ、以後同様にして所定段に位置する中空糸集合体の
下に連結した各中空糸集合体で濾過した濾過水の全量が
当該段の取水管を通って上方に流れ、最終的にはほとん
ど全ての濾過水が、最上段に位置する中空糸集合体の取
水管内部を通って中空糸モジュール外に取り出される。
すなわち、上述のような従来の中空糸モジュールにお
いては、上方に位置する中空糸集合体の取水管ほど、そ
の内部を流れる濾過水の量が大となり、最上段に位置す
る中空糸集合体の取水管内部においてその量は最大とな
る。従って、従来の中空糸モジュールの如く、同一径、
すなわち同一断面積の取水管を有する中空糸集合体を多
数本連結して長い中空糸モジュールを構成する場合に
は、濾過水の流量が最大となる最上段に位置する取水管
内部を流れる濾過水の流量に見合った内径の取水管で、
全ての中空糸集合体を形成しなければ流動抵抗の増大を
防ぐことはできない。
しかしながら、前記取水管を有する中空糸集合体から
なる中空糸モジュールにおいては、当該取水管の占める
分だけ、単位モジュール当たりの濾過面積が減少するの
で、流動抵抗の増大を防ぐために全ての中空糸集合体を
内径の大きな取水管で形成したのでは、当該濾過面積の
減少は無視できない程大となるという問題点がある。
本発明は上述の問題点に鑑みてなされたもので、その
目的とするところは、前記取水管等の濾過水集水機構の
周囲に多数本の中空糸を配置した中空糸集合体を複数段
縦列に連結して長い中空糸モジュールを構成した場合に
も、集水機構内における濾過水の流動抵抗が増大せず、
かつ高い濾過効率を有する中空糸モジュールを提供する
ところにある。
<問題点を解決するための手段> 上述の目的を達成するためになされた本発明の中空糸
モジュールは、両端が開口した集水機構の周囲に、両端
が開口した中空糸を多数本配置した中空糸集合体を、集
水空間部を介して複数段縦列に連結するとともに最下段
の中空糸集合体の下方に集水空間部を有し、かつ最上段
の中空糸集合体の上部に、濾過塔の仕切板に垂下させる
ための取付具を有する中空糸モジュールにおいて、前記
集水機構の断面積を、各中空糸集合体毎に、上方に向か
って順に大きくしたことを特徴とするものである。
以下に本発明を図面に基づいて詳細に説明する。
第1図は、本発明の実施態様の一例を示す縦断面説明
図であり、集水機構として取水管を用いた例である。す
なわち、本実施態様の中空糸モジュール1は、両端が開
口した取水管2の周囲に、両端が開口した中空糸3を多
数本配置してなる中空糸集合体4を複数段(図では3
段)縦列に連結した構成のものである。
当該中空糸集合体4は、取水管2の周囲に多数本の中
空糸3を配置するとともにその両端を、取水管2の開口
部及び中空糸3の中空部を閉塞することなく、それぞれ
接合部5A、5Bで接着固定してある。また、各中空糸集合
体4を、その端部の接合部5B、5Aにおいて、コネクタ6
のような連結具によって縦列に、かつ適当な集水空間部
7A、7Bを介して連結するとともに、最下段に位置する中
空糸集合体(以下、下段中空糸集合体という)4Cの下端
の接合部5Bには適当な集水空間部7Cを設けてキャップ8
を嵌合し、更に、最上段に位置する中空糸集合体(以
下、上段中空糸集合体という)4Aの上端の接合部5Aに
は、中空糸モジュール1を濾過塔に横設した仕切板に垂
下させるためのフランジ9のような取付具を設け、また
各中空糸集合体4の周囲を有孔外筒20で覆ったもので、
以上で中空糸モジュール1を構成している。
以上は、取水管を有する従来の中空糸モジュールと同
様であるが、本発明の特長は、上述のような構成におい
て集水機構である取水管2の断面積を、各中空糸集合体
4毎に、上方に向かって順に大きくしたところにある。
すなわち、第1図において、最下段に位置する下段中空
糸集合体4Cの取水管2Cの断面積を最も小さくし(換言す
れば内径を最も小さくし)、それより大きな断面積を有
する取水管2Bで形成した中空糸集合体(以下、中段中空
糸集合体という)4Bをその上に連結し、更に当該取水管
2Bよりも大きな断面積を有する取水管2Aで形成した中空
糸集合体(上段中空糸集合体)4Aを最上段に連結した構
成とする。
本発明においては、上述のような構成とした中空糸モ
ジュール1において、各取水管2の断面積比を以下のよ
うに決定するとよい。
すなわち、複数段縦列に連結した各中空糸集合体4に
おいて、最下段から数える中空糸集合体4の順位をNと
した場合に、各取水管2の断面積の比Sが、S=2(N
−1)+1の式に従うように各取水管2の断面積比を決
定するとよい。具体的には、第1図において、下段中空
糸集合体4Cの取水管2Cの断面積比を1(前記式において
N=1の場合)とし、下から2段目の中段中空糸集合4B
の取水管2Bの断面積比を3(N=2の場合)とし、更に
下から3段目の上段中空糸集合体4Aの取水管2Aの断面積
比を5(N=3の場合)とするもので、要するに各取水
管2C、2B、2Aの断面積比が、取水管2C:取水管2B:取水管
2A=1:3:5とするようにするとよい。この理由について
は後述する。
<作用> 本発明の中空糸モジュール1は、従来の中空糸モジュ
ールと同様に、通常は第2図に示すようなフローの濾過
塔10内に複数本懸架した状態で使用する。
すなわち、当該濾過塔10は、その上方部に仕切板11を
設け、当該仕切板11に本発明の中空糸モジュール1を複
数本懸架し、当該仕切板11の上方に濾過水流出管12と空
気流入管13を連通し、また中空糸モジュール1の下方部
にディストリビュータ14を介して原水流入管15を連通す
るとともに、濾過塔1の下部にドレン管16と、前記仕切
板11の直下の側胴部に空気抜き管17を設けたものであ
る。なお、当該仕切板11は、濾過塔10の側胴部に設けた
座18によってボルトで固定されており、また、中空糸モ
ジュール1は当該仕切板11に設けた穴に差し込まれた
後、取付具であるフランジ9によって懸垂され、更にフ
ランジ9と仕切板11とをボルト等で固定して取り付けら
れている。
第2図に示した濾過塔10で懸濁物を含む原水を処理す
る場合は、原水流入管15からディストリビュータ14を介
して原水を濾過塔10内に流入し、原水を有孔外筒20を介
して各中空糸モジュール1内に流入し、各中空糸集合体
4の各中空糸3の外側で懸濁物を濾過し、濾過水を仕切
板11の上方で集合して濾過水流出管12から取り出すもの
である。
本発明の中空糸モジュール1における当該濾過水の流
れを詳しく説明すると、まず当該モジュール1の最下段
に位置する下段中空糸集合体4Cにおいては、各中空糸3
の内部に得られた濾過水のうち、当該中空糸3の縦方向
の概ね上半分の中空糸3内部に濾過した濾過水は中空糸
3内部をそのまま上昇して当該中空糸集合体4Cとその上
の中段中空糸集合体4Bとの連結部に設けた集水空間部7B
に流れる。一方当該中空糸3の縦方向の概ね下半分の中
空糸3内部に濾過した濾過水は、中空糸3内部を下降し
て当該中空糸集合体4Cの下方に設けた集水空間部7Cに一
旦流れ、その後当該中空糸集合体4Cの取水管2C内を上昇
して前記集水空間部7Bに達し、前記中空糸3内部を上昇
した濾過水と合流する。また、下段中空糸集合体4Cの上
に連結した中段中空糸集合体4Bにおいても同様にして原
水の濾過が行われる。すなわち、当該中空糸集合体4Bの
各中空糸3内部に濾過した濾過水のうち、中空糸3の縦
方向の概ね上半分の中空糸3内部に濾過した濾過水はそ
のまま中空糸3内部を上昇して当該中空糸集合体4Bとそ
の上の上段中空糸集合体4Aとの連結部に設けた集水空間
部7Aに流れ、また、濾過水の他部、すなわち、中空糸3
の縦方向の概ね下半分の中空糸3内部に濾過した濾過水
は、当該中空糸3内部を下降して当該中段中空糸集合体
4Bと前記下段中空糸集合体4Cとの連結部に設けた前記集
水空間部7Bに一旦流れる。しかる後、当該空間部7Bにて
下段中空糸集合体4Cで濾過した濾過水の全量と合流し、
その後中段中空糸集合体4Bの取水管2B内を上昇して当該
中空糸集合体4Bの上方の前記集水空間部7Aに達し、当該
空間部7Aにて当該中段中空糸集合体4Bの各中空糸3内部
をそのまま上昇して当該空間部7Aに流れた前記濾過水と
合流する。更に、上段中空糸集合体4Aにおいても同様に
して原水の濾過が行われ、当該中空糸集合体4Aで濾過し
た濾過水の一部はそのまま中空糸3内部を上昇し、ま
た、濾過水の他部は、一旦中空糸3内部を下降して前記
集水空間部7Aに流れ、当該空間部7Aにて下段中空糸集合
体4C及び中段中空糸集合体4Bで濾過した濾過水と合流し
た後、当該上段中空糸集合体4Aの取水管2A内を上昇し、
最終的には全ての濾過水が上段中空糸集合体4Aの上部開
口部に集合し、仕切板11の上方に取り出される。
以上のような濾過水の流れは、取水管を有する従来の
中空糸モジュールの場合と同様であり、前述の如く、各
中空糸集合体4の各取水管2内を流れる濾過水の流量
は、上方に位置する取水管2ほど大となるが、本発明に
おいては、前述の如く、上記濾過水量の増大に応じて各
取水管2の断面積を段階的に大きくするので従来より合
理的であり、中空糸モジュール1を長く構成した場合に
も流動抵抗はそれ程増大しない。
特に、各中空糸集合体4の各取水管2の断面積比Sを
前記式S=2(N−1)+1(但し、Nは最下段から数
える中空糸集合体4の順位)で決定される断面積比とす
ると最も合理的である。すなわち前述の如く、下段中空
糸集合体4Cの取水管2Cの断面積と、中段中空糸集合体4B
の取水管2Bの断面積と、上段中空糸集合体4Aの取水管2A
の断面積との比を順に1:3:5とするもので、その理由は
以下の如くである。
すなわち、上述の説明で明らかなように、最下段に位
置する下段中空糸集合体4Cの取水管2C内を流れる濾過水
の量は、当該中空糸集合体4Cで濾過した濾過水の概ね1/
2である。これに対して下から2段目に位置する中段中
空糸集合体4Bの取水管2Bにおいては、前記下段中空糸集
合体4Cで濾過した濾過水の全量と新たに当該中段中空糸
集合体4Bで濾過した濾過水の概ね1/2との合計量が流れ
ることとなる。従って、中段中空糸集合体4Bの取水管2B
内を流れる濾過水の量は、おおむね下段中空糸集合体4C
の取水管2C内を流れる濾過水量のほぼ3倍となる訳であ
る。
同様にして、上段中空糸集合体4Aの取水管2Aにおいて
は、下段中空糸集合体4Cの取水管2C内を流れる濾過水量
のほぼ5倍の流量が流れることになる。従って、前述の
如く、各取水管2の断面積比を下から順に1:3:5とする
のが上記濾過水の流量増加に最も適合しており、よって
中空糸モジュール1を長く構成した場合にも各取水管2
内部における流動抵抗はほとんど増大しない。
しかも、各取水管の断面積を全て同一かつ濾過水の流
量が最大となる最上段の中空糸集合体の取水管に合わせ
て大きな内径とする場合に比べて各取水管2の断面積を
段階的に大きくするので、モジュール全体としての中空
糸の本数を多くすることができ、従来より濾過効率が大
となる。
以上のような濾過により中空糸の圧力損失が増加した
際には、前記濾過操作を中断し、従来と同様な方法によ
って洗浄を行う。
すなわち、濾過塔10内に水を満たした状態で原水流入
管15からディストリビュータ14を介して圧縮空気を流入
し、当該ディストリビュータ14から発生する気泡によっ
て濾過塔10内の水を撹拌するとともに各中空糸3を振動
させて中空糸3の表面に付着している懸濁物を剥離させ
る。なお導入した空気は、空気抜き管17より濾過塔10外
に放出する。
また、このような空気撹拌が終了した後に、空気抜き
管17を開放した状態で空気流入管13から圧縮空気を導入
して仕切板11の上方に存在する濾過水を各中空糸3に逆
流させ、次いでドレン管16を開放して懸濁物を多量に含
む洗浄排液を取り出すものである。
このような洗浄を行った後、原水流入管15から濾過塔
10内に原水を流入して再び前述した濾過を行い、以後当
該濾過と洗浄を繰り返して行う。
上述の実施態様では、中空糸集合体4の集水機構とし
て取水管2を用いたが、本発明に用いる集水機構はこれ
に限らず、例えば、第3図の平面図に示した如く、比較
的内径の大きな複数本の中空糸3Aからなる中空糸束19の
周囲に内径の小さな中空糸3を多数本配置し、当該中空
糸束19を集水機構としても機能させる構成としてもよ
い。
<効果> 以上説明した如く、本発明の中空糸モジュールは、両
端が開口した中空糸を、濾過水の集水機構の周囲に多数
本配置した中空糸集合体を、複数段縦列に連結するとと
もに、前記集水機構の断面積を、各中空糸集合体毎に、
上方に向かって順に大きくするので、集水機構の内部を
流れる濾過水の流量の変化にほぼ対応した集水機構を有
する中空糸モジュールとすることができ、集水機構内部
における流動抵抗を増大させることなくモジュールの長
尺化が可能である。
また、各中空糸集合体の集水機構を全て同一断面積と
し、かつ複数段連結した場合にも流動抵抗が増大しない
ように各集水機構の断面積を大きくする場合に比べて、
モジュール全体として収容できる中空糸の本数を多くす
ることができ、濾過効率の高い中空糸モジュールとする
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図はいずれも本発明の実施態様の一例を示
す説明図であり、第1図は本発明の中空糸モジュールの
縦断面説明図、第2図は本発明の中空糸モジュールを用
いる濾過塔のフローを示す説明図、第3図は本発明に用
いる中空糸集合体の他の実施態様を示す平面図である。 1……中空糸モジュール 2……取水管(集水機構) 3……中空糸、4……中空糸集合体 5……接合部、6……コネクタ 7……集水空間部、8……キャップ 9……フランジ(取付具) 10……濾過塔、11……仕切板 12……濾過水流出管、13……空気流入管 14……ディストリビュータ 15……原水流入管、16……ドレン管 17……空気抜き管、18……座 19……中空糸束(集水機構) 20……有孔外筒

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端が開口した集水機構の周囲に、両端が
    開口した中空糸を多数本配置した中空糸集合体を、集水
    空間部を介して複数段縦列に連結するとともに最下段の
    中空糸集合体の下方に集水空間部を有し、かつ最上段の
    中空糸集合体の上部に、濾過塔の仕切板に垂下させるた
    めの取付具を有する中空糸モジュールにおいて、前記集
    水機構の断面積を、各中空糸集合体ごとに、上方に向か
    って順に大きくしたことを特徴とする中空糸モジュー
    ル。
  2. 【請求項2】最下段から数える中空糸集合体の順位をN
    とした場合、各集水機構の断面積比Sが、S=2(N−
    1)+1の式にしたがうように各集水機構の断面積比を
    決定する特許請求の範囲第1項記載の中空糸モジュー
    ル。
JP15654687A 1987-06-25 1987-06-25 中空糸モジュ−ル Expired - Lifetime JPH0824823B2 (ja)

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