JPH08247751A - 超音波厚さ測定センサ - Google Patents

超音波厚さ測定センサ

Info

Publication number
JPH08247751A
JPH08247751A JP7049517A JP4951795A JPH08247751A JP H08247751 A JPH08247751 A JP H08247751A JP 7049517 A JP7049517 A JP 7049517A JP 4951795 A JP4951795 A JP 4951795A JP H08247751 A JPH08247751 A JP H08247751A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
acoustic lens
delay
delay material
tip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP7049517A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2778510B2 (ja
Inventor
Teruhisa Ono
輝久 小野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP7049517A priority Critical patent/JP2778510B2/ja
Priority to KR1019960004880A priority patent/KR0183529B1/ko
Publication of JPH08247751A publication Critical patent/JPH08247751A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2778510B2 publication Critical patent/JP2778510B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/001Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing unburned clay
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01BMEASURING LENGTH, THICKNESS OR SIMILAR LINEAR DIMENSIONS; MEASURING ANGLES; MEASURING AREAS; MEASURING IRREGULARITIES OF SURFACES OR CONTOURS
    • G01B17/00Measuring arrangements characterised by the use of infrasonic, sonic or ultrasonic vibrations
    • G01B17/02Measuring arrangements characterised by the use of infrasonic, sonic or ultrasonic vibrations for measuring thickness

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Length Measuring Devices Characterised By Use Of Acoustic Means (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 厚さの最小測定限界を広げる。 【構成】 本発明の超音波厚さ測定センサ2は、超音波
発振素子12の半径をS、音響レンズ16の凸面の曲率
半径をR、ディレイ材15の先端半径をC、その高さを
L、音響レンズ16内の音速をV1、ディレイ材15内
の音速をV2とするとき、これらのパラメータの間の関
係が所定の不等式を満たす範囲にあるようにディレイ材
15の高さLを設定し、超音波発振素子12から出力さ
れ、音響レンズ16によって屈折されてディレイ材15
内を透過する超音波の焦点をディレイ材15の先端面か
それよりも所定の距離だけ外側の位置に結ぶようにし、
厚さ測定時に被測定物の表面で反射して戻ってくる反射
波がディレイ材15の側周面で反射される経路を持たな
くなるようにして、遅れエコーの発生を抑制して厚さ測
定限界寸法を広げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波によって被測定
物の厚さを測定するのに用いる超音波厚さ測定センサに
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、超音波によって被測定物の厚さ
を測定する超音波測定装置(特開平2−276905号
公報参照)は図8の構成である。すなわち、被測定物1
の表面に先端部を接触させて超音波を被測定物1の表面
に入射させ、また被測定部1からの超音波反射波を取込
む超音波厚さ測定センサ2と、この超音波厚さ測定セン
サ2の超音波発振を駆動する送信部3と、送信部3に起
動パルスを与えるパルス発生器4と、厚さ測定センサ2
に戻ってきた超音波反射信号を受信して増幅する受信部
5と、前記パルス発生器4のパルス出力に同期してゲー
ト動作し、所定のしきい値以上の大きさの信号が入力さ
れた時にゲート信号を出力するゲート回路6と、高速周
期のクロック信号を出力するクロック発振器7と、ゲー
ト回路6から1回目のゲート信号が入力された時にクロ
ック発振器7のクロック信号の計数を開始し、ゲート回
路6から2回目のゲート信号が入力された時に計数を停
止し、その計数結果を出力する計数部8と、この計数部
8の計数結果に対して所定の与式に基づいて被測定物1
の厚さを算出する演算部9と、その演算結果を表示する
表示部10から構成されている。
【0003】そして、超音波厚さ測定センサ2の内部構
造は図9に示すようなものであり、円筒状のケース11
内に圧電素子で成る超音波発振素子12と、シーリング
とスペーサを兼ねるOリング13と、Oリング13の内
部に封入される液体カップラント14と、前記Oリング
13に上底面周部が密着するように配置され、上底面中
央部が凹曲面になり、全体形状がほぼ逆円錐台形のディ
レイ材15を収容した形になっている。そして液体カッ
プラント14がディレイ材15の上部の凹曲面によって
凸面形状をなり、超音波に対して所定の焦点距離の位置
に収束させる音響レンズ16の働きをするようになって
いる。
【0004】そしてこの超音波厚さ測定センサ2を用い
て被測定材1の厚さを測定する原理は次のようなもので
ある。すなわち、図10(a)に示すように、被測定物
1に厚さセンサ2のディレイ材15の先端面を密着させ
て、送信部3によって超音波発振素子11を駆動して超
音波を出力させる。この超音波発振素子11からの超音
波は音響レンズ16によって所定の焦点距離の位置に焦
点を結ぶように収束しながら被測定物1の表面1aに向
けて出射する。被測定物1に入射する超音波は表面1a
で一部が反射すると共に被測定物1内を透過し、被測定
物1の裏側の境界面1bでもさらに一部が反射し、これ
らの反射エコーS,B1が共にディレイ材15の先端面
から再びセンサ2内に戻り、ディレイ材15と音響レン
ズ16と超音波発振素子11の部分を経て受信部5に伝
えられ、ここで増幅されてゲート回路6に与えられる。
【0005】ゲート回路6では同図(b),(c)に示
すように、反射波形に対して波形検出レベルTを超える
最初の信号が入力されたタイミングt1にゲートオン
し、次の信号が入力されたタイミングt2でゲートオフ
し、そのゲート信号を計数部8に出力する。計数部7で
は同図(d),(e)に示すように、ゲートオン信号が
入力されている間、クロック発振器7から与えられるク
ロックを計数し、その結果を演算部9に出力する。そこ
で、演算部9はクロック計数値に所定の係数を掛けるこ
とによって被測定物1内の超音波伝播時間T0を求め、
さらにこの伝播時間T0と被測定物1内の音速vから、
次の式に基づいて厚さtを算出し、表示部10に表示出
力する。
【0006】
【数3】 なおここで、1/2とするのは、伝播時間T0は被測定
物1内を超音波が往復するときにかかった時間だからで
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の超音
波厚さ測定装置は、超音波を利用して被測定物の厚さを
非破壊で測定することができるので、各種用途で広く利
用されている。しかしながら、従来の超音波厚さ測定装
置に用いられている厚さ測定センサ2では、図11に示
すように超音波がディレイ材15内の先端面から若干内
部に入ったところに焦点が結ぶように設定されており
(市販の製品を測定したところ、先端径=1.5mmφ、
高さ=7.6mmのディレイ材で、先端面から0.7mm内
部に焦点位置が設定されていた)、このために測定可能
な厚さ限界が大きくなる問題点があった。その理由は次
による。
【0008】上述したように、超音波厚さ測定の原理は
センサ2から超音波を出力して被測定物1の表面からの
反射エコーSと被測定物1の裏面からの反射エコーB1
との伝播時間差T0から厚さを求めるものであるため
に、図12に示すように反射エコーSに時間的な広がり
があるとその時間的な広がりtsの中に反射エコーB1
が入るような厚さであれば反射エコーB1を検出するこ
とができず、反射エコーSと反射エコーB1との間に明
確な区別ができる厚さ以上、つまり、ts<T0となる
ような伝播時間差T0でないと被測定物1の厚さを測定
できない。そこで、従来から、超音波厚さ測定装置で
は、ゲート回路6に波形検出を行わないブランキング期
間tsを設定し、このブランキング期間に対応する厚さ
よりも薄い厚さの被測定物の測定ができないように測定
範囲を制限している。
【0009】ところが、従来例のように音響レンズ16
による超音波の焦点位置をディレイ材15の内部に設定
すると、図13に示すように、ディレイ材15内で超音
波の乱反射が発生し、反射エコーSに遅れエコーSdを
生じさせる。すなわち、ディレイ材15の焦点位置Fが
内部にあると、図13中経路Bを伝播する超音波はディ
レイ材15の先端面で一部が反射された後、ディレイ材
15の側周面でさらに反射されて縦波から横波Dに変換
されて超音波発振素子12に戻ることになる。一般に横
波は縦波に比べて音速が遅く、同じディレイ材15の先
端面で反射される超音波であっても、横波の発生しない
経路Aに対して経路Bを通る超音波の伝播時間は遅くな
る。
【0010】このため、図14に示すように、同じ反射
エコーSの中にこれら経路Aを通る反射信号と横波に変
換されてしまう経路Bを通る反射信号とが混在すること
によって反射エコーSに遅れエコーSdが含まれること
になり、理論的な反射エコーSの波形は1.5波長であ
るが、遅れエコーSdが影響すると波形が収るまでに約
2.5波長となってしまう。そしてこの波長に対応する
時間だけ、ゲート回路6にブランキング期間を設定しな
ければならないために、不感帯が広くなる。
【0011】そこで、従来の超音波厚さ測定装置では、
不感帯時間が140nsecあり、この時間を鋼板内の超音
波の伝播距離に換算してみると、鋼板内の音速が620
0m/sec であるので、上記数3の式に当てはめてみる
と、 140nsec×6200m/sec /2=0.43mm となり、これよりも薄い厚さは測定できない限界があっ
た。
【0012】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、測定可能な厚さ限界をさらに小さくす
ることできる超音波厚さ測定センサを提供することを目
的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、超音
波発振素子と、超音波発振素子から出る超音波を所定の
焦点距離位置に点状に収束させる球面形状の音響レンズ
と、音響レンズの凸面と嵌合する凹部が上底部に形成さ
れ、音響レンズから出る超音波を伝播させて先端面から
出射させ、被測定物から反射してくる超音波を先端面か
ら入射させて音響レンズに戻すためのほぼ逆円錐台形の
ディレイ材とを備えて成る超音波厚さ測定センサにおい
て、超音波発振素子の半径をS、音響レンズの凸面の曲
率半径をR、ディレイ材の先端半径をC、その高さを
L、音響レンズ内の音速をV1、ディレイ材内の音速を
V2とするとき、これらのパラメータの間の関係が次の
不等式を満たす範囲にあるようにディレイ材の高さLを
設定したものである。
【0014】
【数4】 これによって、超音波発振素子から出力され、音響レン
ズによって屈折されてディレイ材内を透過する超音波の
焦点をディレイ材の先端面かそれよりも所定の距離だけ
外側の位置に結ぶようにし、厚さ測定時に被測定物の表
面で反射して戻ってくる反射波がディレイ材の側周面で
再度反射される経路を持たなくなるようにして、遅れエ
コーの発生を抑制して厚さ測定限界寸法を広げる。
【0015】また請求項2の発明は、超音波発振素子
と、超音波発振素子から出る超音波を所定の焦点距離位
置に線状に収束させる非球面形状の音響レンズと、音響
レンズの凸面と嵌合する凹部が上底部に形成され、音響
レンズから出る超音波を伝播させて先端面から出射さ
せ、被測定物から反射してくる超音波を先端面から入射
させて音響レンズに戻すための逆錐台形のディレイ材と
を備えて成る超音波厚さ測定センサにおいて、超音波発
振素子の短径をS、音響レンズの凸面の中心位置から短
径方向にSだけ離れた位置の傾き角度をα(度)、ディ
レイ材の先端短径をC、その高さをL、音響レンズ内の
音速をV1、ディレイ材内の音速をV2とするとき、こ
れらのパラメータの間の関係が次の不等式を満たす範囲
にあるようにディレイ材の高さLを設定したものであ
る。
【0016】
【数5】 これによって、超音波発振素子から出力され、非球面音
響レンズによって屈折されてディレイ材内を透過する超
音波の線状焦点をディレイ材の先端面かそれよりも所定
の距離だけ外側の位置に結ぶようにし、厚さ測定時に被
測定物の表面で反射して戻ってくる反射波がディレイ材
の再度側周面で反射される経路を持たなくなるようにし
て、遅れエコーの発生を抑制して厚さ測定限界寸法を広
げる。
【0017】請求項3の発明の超音波厚さ測定センサ
は、超音波発振素子と、超音波発振素子から出る超音波
を所定の焦点距離位置に収束させる音響レンズと、側周
に吸音材が取付けられ、前記音響レンズの凸面と嵌合す
る凹部が上底部に形成され、音響レンズから出る超音波
を伝播させて先端面から出射させ、被測定物から反射し
てくる超音波を先端面から入射させて音響レンズに戻す
ための逆錐台形のディレイ材とを備えたものである。
【0018】これによって、ディレイ材に戻ってくる反
射エコーが側周面に当るときにその反射エコーを吸音材
によって吸音し、側周面で再反射されることによって生
じる横波による遅れエコーの発生を抑制して厚さ測定限
界寸法を広げる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて詳説す
る。図1は請求項1の発明の一実施例を示しており、構
成部材について従来例とほぼ共通であり、円筒状のケー
ス11内に圧電素子で成る超音波発振素子12と、シー
リングとスペーサを兼ねるOリング13と、Oリング1
3の内部に封入される液体カップラント14と、前記O
リング13に上底面周部が密着するように配置され、上
底面中央部が凹曲面になり、全体形状がほぼ逆円錐台形
の透明ディレイ材15とを収容した形になっている。そ
して液体カップラント14がディレイ材15の上部の凹
曲面によって凸面形状をなし、超音波に対して所定の焦
点距離の位置に収束させる音響レンズ16の働きをする
ようになっている。なお、液体カップラント14には、
例えば、プロピレングリコールを主成分とする透明液体
が用いられ、ディレイ材15は、例えば、ポリスチレン
を素材にして成形されたものが用いられる。
【0020】この構成の超音波厚さ測定センサ2は従来
例として図8に示した回路構成の超音波厚さ測定装置に
用いられ、従来と同じように被測定物1の非破壊厚さ測
定に利用される。
【0021】ここで、逆円錐台形状のディレイ材15の
各部の寸法とその上底部に形成されている音響レンズ1
6の曲率とは、超音波発振素子12から出力され音響レ
ンズ16で屈折されてディレイ材15内を透過する超音
波の経路が図中の経路Gと経路Hとの間を通るように規
定されている。
【0022】この寸法関係を定性的に説明すると、超音
波発振素子12から出力される超音波が音響レンズ16
で屈折されてディレイ材15に入り、ディレイ材15を
透過して先端面17に達するとき、その先端面17の中
心位置17cと先端面の外縁位置17sとの間を通って
外へ出るような寸法関係を規定することである。
【0023】この請求項1の発明の一実施例のさらに詳
しい構成について、図2に基づいて説明すると、 S: 超音波発振素子12の半径(mm) R: 音響レンズ16の凸面の曲率半径(mm) C: ディレイ材15の先端面17の半径(mm) L: ディレイ材15の高さ(mm) V1:音響レンズ16内の音速(m/sec ) V2:ディレイ材15内の音速(m/sec ) とすると、これらのパラメータ間の関係が上記数4の不
等式を満たす範囲にあるように、ディレイ材15の高さ
Lを設計するのである。その理由は、次による。
【0024】まず、音響レンズ16での超音波の屈折に
ついて考えると、音響レンズ16の入射角θ1(度)
は、レンズ16の曲率半径Rと超音波発振素子12の半
径Sによって次のように決定される。
【0025】
【数6】 次に、図3に示す関係において、スネルの法則を適用す
ると、
【数7】 となる。そこで、ディレイ材15の入射屈折角θ2
(度)は数6の式を数7の式に当てはめることによって
次のように求められる。
【0026】
【数8】 ディレイ材15の内部で超音波の進む角度Xは、
【数9】X=θ2−θ1 であり、また超音波が音響レンズ16に入力された位置
から焦点Fに達するまでの軸方向の長さLは、
【数10】 である。
【0027】そこで、数10の式に数6、数8、数9の
式を代入することによって、Lは次のようになる。
【0028】
【数11】 また、ディレイ材15内を進む超音波が先端面17の周
縁位置、つまり、中心位置からCだけ離れた位置に達す
るように設定するには、上記数10の式において右辺分
子のSをS−Cとすればよいので、その場合のディレイ
材15のLは、
【数12】 となる。
【0029】したがって、ディレイ材15の長さLを数
11と数12の式で決められる範囲に設定することによ
って、つまり上記数4の範囲に設定することによって、
図4に示すように、ディレイ材15内部から出て被測定
物の表面で反射されて再びディレイ材15内に戻る反射
エコーSがディレイ材15の側周面で再反射されて横波
に変換され、図14に示したような遅れエコーSdを生
じさせることがないようにでき、遅れエコーが生じない
分、そのブランキング期間をゲート回路6に設定する必
要がなくなり、不感帯をより短くすることができてより
薄い厚さの測定ができるようになる。
【0030】実際に不感帯は反射エコーSの1波長分に
まで短くすることができ、その時間幅は50nsec〜62
nsec程度であり、20MHzの超音波で鋼板の厚さを測定
する場合には、最小測定限界を0.19mmまで小さくす
ることができる。
【0031】次に、図5及び図6に基づいて請求項2の
発明の一実施例を説明する。非球面音響レンズ16´を
形成するための非球凹面18を上底部に有するディレイ
材15´は図5に示す形状である。この実施例のディレ
イ材15´では、超音波に線状に焦点を結ばせる。
【0032】そこで、このような非球面音響レンズ16
´を備えた超音波厚さ測定センサ2´では、図6に示
し、また上記数5の関係式を満たすように各部の寸法関
係を規定する。つまり、 S: 超音波発振素子12の短径、 α: 音響レンズ16´の非球凸面の中心位置から短径
方向にSだけ離れた位置の傾き角度(度) C: ディレイ材15´の先端短径 L: ディレイ材15´の高さ V1:音響レンズ16´内の音速 V2:ディレイ材15´内の音速 とするときに、これらのパラメータの間の関係が上記の
数5の不等式を満たす範囲にあるようにディレイ材15
´の高さLを設定するのである。
【0033】これによっても第1の実施例と同じく図4
に示すように、ディレイ材15´内部から出て被測定物
1の表面で反射して再びディレイ材15´内に戻る反射
エコーSがディレイ材15´の側周面で再反射されて横
波に変換され、遅れエコーを生じさせないようにでき、
遅れエコーが生じない分、そのブランキング期間をゲー
ト回路6に設定する必要がなくなり、不感帯をより短く
することができてより薄い厚さの測定ができるようにな
る。
【0034】次に、請求項3の発明の一実施例を図7に
基づいて説明する。この第3の実施例の超音波厚さ測定
センサ20は、円筒状のケース21内に圧電素子で成る
超音波発振素子22と、シーリングとスペーサを兼ねる
Oリング23と、Oリング23の内部に封入される液体
カップラント24と、側周に吸音材25が取付けられ、
Oリング23に上底面周部が密着するように配置され、
また上底面中央部が凹曲面になり、全体形状がほぼ逆円
錐台形の透明ディレイ材26を収容した形になってい
る。そして液体カップラント24がディレイ材26の上
部の凹曲面によって凸面形状をなり、超音波に対して所
定の焦点距離の位置に収束させる音響レンズ27の働き
をするようになっている。ディレイ材26の側周に取付
けられる吸音材25には、例えば、ゴム材、発泡性樹脂
などが用いられる。
【0035】この実施例の超音波厚さ測定センサ20
は、ディレイ材25の先端面から出て被測定物1の表
面、裏面それぞれに反射されて戻ってくる反射エコー
S,B1が側周面に当るときにその反射エコーを吸音材
25によって吸音し、側周面で再反射されることによっ
て生じる横波による遅れエコーの発生を抑制して厚さ測
定限界寸法を広げることができる。
【0036】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
超音波発振素子の半径をS、音響レンズの凸面の曲率半
径をR、ディレイ材の先端半径をC、その高さをL、音
響レンズ内の音速をV1、ディレイ材内の音速をV2と
するとき、これらのパラメータの間の関係が数1の不等
式を満たす範囲にあるようにディレイ材の高さLを設定
しているので、超音波発振素子から出力され、音響レン
ズによって屈折されてディレイ材内を透過する超音波の
焦点をディレイ材の先端面かそれよりも所定の距離だけ
外側の位置に結ぶようにし、厚さ測定時に被測定物の表
面で反射して戻ってくる反射波がディレイ材の側周面で
反射される経路を持たなくなるようにして、遅れエコー
の発生を抑制して厚さ測定限界寸法を広げることができ
る。
【0037】請求項2の発明によれば、超音波発振素子
の短径をS、音響レンズの凸面の中心位置から短径方向
にSだけ離れた位置の傾き角度をα、ディレイ材の先端
短径をC、その高さをL、音響レンズ内の音速をV1、
ディレイ材内の音速をV2とするとき、これらのパラメ
ータの間の関係が数2の不等式を満たす範囲にあるよう
にディレイ材の高さLを設定しているので、超音波発振
素子から出力され、非球面音響レンズによって屈折され
てディレイ材内を透過する超音波の線状焦点をディレイ
材の先端面かそれよりも所定の距離だけ外側の位置に結
ぶようにし、厚さ測定時に被測定物の表面で反射して戻
ってくる反射波がディレイ材の側周面で反射される経路
を持たなくなるようにして、遅れエコーの発生を抑制し
て厚さ測定限界寸法を広げることができる。
【0038】請求項3の発明によれば、ディレイ材の側
周に吸音材を取付けているので、ディレイ材に戻ってく
る反射エコーが側周面に当るときにその反射エコーを吸
音材によって吸音し、側周面で再反射されることによっ
て生じる横波による遅れエコーの発生を抑制して厚さ測
定限界寸法を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の一実施例の断面図。
【図2】上記実施例の各部の寸法関係を示す説明図。
【図3】図2におけるIII部の拡大図。
【図4】上記実施例の動作特性を示す波形図。
【図5】請求項2の発明の一実施例に用いるディレイ材
の斜視図。
【図6】上記実施例の断面図。
【図7】請求項3の発明の一実施例の断面図。
【図8】一般的な超音波厚さ測定装置の回路ブロック
図。
【図9】従来例の断面図。
【図10】一般的な超音波厚さ測定装置の動作原理の説
明図。
【図11】従来例の各部の寸法関係を示す説明図。
【図12】従来例の動作特性を示す波形図。
【図13】従来例の動作特性を示す説明図。
【図14】従来例の動作特性を示す波形図。
【符号の説明】
1 被測定物 2 超音波厚さ測定センサ 11 ケース 12 超音波発振素子 13 Oリング 14 液体カップラント 15 ディレイ材 15´ ディレイ材 16 音響レンズ 16´ 音響レンズ 17 先端面 18 非球凹面 20 超音波厚さ測定センサ 21 ケース 22 超音波発振素子 23 Oリング 24 液体カップラント 25 吸音材 26 ディレイ材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波発振素子と、前記超音波発振素子
    から出る超音波を所定の焦点距離位置に点状に収束させ
    る球面形状の音響レンズと、前記音響レンズの凸面と嵌
    合する凹部が上底部に形成され、前記音響レンズから出
    る超音波を伝播させて先端部から出射させ、被測定物か
    ら反射してくる超音波を前記先端面から入射させて前記
    音響レンズに戻すためのほぼ逆円錐台形のディレイ材と
    を備えて成る超音波厚さ測定センサにおいて、 前記超音波発振素子の半径をS、前記音響レンズの凸面
    の曲率半径をR、前記ディレイ材の先端半径をC、その
    高さをL、前記音響レンズ内の音速をV1、前記ディレ
    イ材内の音速をV2とするとき、これらのパラメータの
    間の関係が次の不等式を満たす範囲にあるように前記デ
    ィレイ材の高さLを設定したことを特徴とする超音波厚
    さ測定センサ。 【数1】
  2. 【請求項2】 超音波発振素子と、前記超音波発振素子
    から出る超音波を所定の焦点距離位置に線状に収束させ
    る非球面形状の音響レンズと、前記音響レンズの凸面と
    嵌合する凹部が上底部に形成され、前記音響レンズから
    出る超音波を伝播させて先端面から出射させ、被測定物
    から反射してくる超音波を前記先端面から入射させて前
    記音響レンズに戻すための逆錐台形のディレイ材とを備
    えて成る超音波厚さ測定センサにおいて、 前記超音波発振素子の短径をS、前記音響レンズの凸面
    の中心位置から短径方向にSだけ離れた位置の傾き角度
    をα、前記ディレイ材の先端短径をC、その高さをL、
    前記音響レンズ内の音速をV1、前記ディレイ材内の音
    速をV2とするとき、これらのパラメータの間の関係が
    次の不等式を満たす範囲にあるように前記ディレイ材の
    高さLを設定したことを特徴とする超音波厚さ測定セン
    サ。 【数2】
  3. 【請求項3】 超音波発振素子と、前記超音波発振素子
    から出る超音波を所定の焦点距離位置に収束させる音響
    レンズと、側周に吸音材が取付けられ、前記音響レンズ
    の凸面と嵌合する凹部が上底部に形成され、前記音響レ
    ンズから出る超音波を伝播させて先端面から出射させ、
    被測定物から反射してくる超音波を前記先端面から入射
    させて前記音響レンズに戻すための逆錐台形のディレイ
    材とを備えて成る超音波厚さ測定センサ。
JP7049517A 1995-03-09 1995-03-09 超音波厚さ測定センサ Expired - Lifetime JP2778510B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7049517A JP2778510B2 (ja) 1995-03-09 1995-03-09 超音波厚さ測定センサ
KR1019960004880A KR0183529B1 (ko) 1995-03-09 1996-02-27 초음파 두께측정 센서

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7049517A JP2778510B2 (ja) 1995-03-09 1995-03-09 超音波厚さ測定センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08247751A true JPH08247751A (ja) 1996-09-27
JP2778510B2 JP2778510B2 (ja) 1998-07-23

Family

ID=12833340

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7049517A Expired - Lifetime JP2778510B2 (ja) 1995-03-09 1995-03-09 超音波厚さ測定センサ

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2778510B2 (ja)
KR (1) KR0183529B1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005061944A (ja) * 2003-08-11 2005-03-10 Nissan Motor Co Ltd パイプ内圧測定装置およびパイプ内圧測定方法
KR100807567B1 (ko) * 2001-11-20 2008-03-06 주식회사 포스코 몰드 파우더층 측정용 몰드레벨계 및 그 레벨 측정방법
JP2015081868A (ja) * 2013-10-23 2015-04-27 富士電機株式会社 超音波プローブ

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102109333B (zh) * 2009-12-23 2013-03-20 中国科学院沈阳计算技术研究所有限公司 小曲率半径复杂曲面智能超声波测厚系统

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0323864A (ja) * 1989-06-20 1991-01-31 Gunze Ltd 生体組織用充填材
JPH0547807U (ja) * 1991-12-02 1993-06-25 大阪瓦斯株式会社 超音波探査装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0323864A (ja) * 1989-06-20 1991-01-31 Gunze Ltd 生体組織用充填材
JPH0547807U (ja) * 1991-12-02 1993-06-25 大阪瓦斯株式会社 超音波探査装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100807567B1 (ko) * 2001-11-20 2008-03-06 주식회사 포스코 몰드 파우더층 측정용 몰드레벨계 및 그 레벨 측정방법
JP2005061944A (ja) * 2003-08-11 2005-03-10 Nissan Motor Co Ltd パイプ内圧測定装置およびパイプ内圧測定方法
JP2015081868A (ja) * 2013-10-23 2015-04-27 富士電機株式会社 超音波プローブ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2778510B2 (ja) 1998-07-23
KR960034981A (ko) 1996-10-24
KR0183529B1 (ko) 1999-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EA000212B1 (ru) Ультразвуковой расходомер
JP2778510B2 (ja) 超音波厚さ測定センサ
US3379902A (en) Ultrasonic testing apparatus
JPH08261997A (ja) 表面波探触子
JPH0273151A (ja) 超音波探触子
JP5827809B2 (ja) 超音波探触子及び管状対象物の周長測定方法
RU2001102779A (ru) Устройство и способ определения физических параметров двухфазной смеси с помощью распространения акустической волны в непрерывной фазе двухфазной смеси
JP3121430B2 (ja) 超音波探傷方法及び超音波探触子
JP2693000B2 (ja) 超音波送受波器
JPH08313496A (ja) 超音波探触子
JPH09229748A (ja) 超音波液面レベルセンサ
JP4046926B2 (ja) ディレイ材付き接触型超音波センサ
JP2020144098A (ja) 液面位置検出装置
SU1099274A1 (ru) Ультразвуковой наклонный преобразователь
JPS63186143A (ja) 超音波探触子
GB1222355A (en) Probes for use in ultrasonic flaw detection
JP2912639B2 (ja) 超音波斜角探触子
JPH11241960A (ja) ボルト
JP3027495B2 (ja) 超音波プローブ
JPH08201352A (ja) 斜角探傷用超音波探触子
JP2013036927A (ja) 表面欠陥検出装置及び表面欠陥検出方法
RU2225082C1 (ru) Акустический блок ультразвукового измерительного устройства
SU166159A1 (ru) Ультразвуковой наклонный (призматический)искатель
JPH05172793A (ja) 音響特性値測定装置
JPH08292176A (ja) 超音波探触子

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090508

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090508

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100508

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110508

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130508

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140508

Year of fee payment: 16

EXPY Cancellation because of completion of term