JPH08247692A - 振動制御型熱輸送管 - Google Patents

振動制御型熱輸送管

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JPH08247692A
JPH08247692A JP5397195A JP5397195A JPH08247692A JP H08247692 A JPH08247692 A JP H08247692A JP 5397195 A JP5397195 A JP 5397195A JP 5397195 A JP5397195 A JP 5397195A JP H08247692 A JPH08247692 A JP H08247692A
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JP
Japan
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heat
flow
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heat transport
passage
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JP5397195A
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English (en)
Inventor
Mitsuru Honma
満 本間
Tadakatsu Nakajima
忠克 中島
Shigeo Ohashi
繁男 大橋
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】発熱部材1および放熱部材2に伝導部材を介し
て接触させた偏平上のヘッダ30,31、それらを連結
する一本あるいは複数のパイプ7内部に作動流体を封入
する。両方のヘッダ内部には、内部フィン35が設けら
れ、ヘッダ30には流体の駆動用にモータ51とシリン
ダ50からなる振動源を内蔵し、ヘッダ31には、駆動
時に作動流体の体積変動を吸収するために、伸縮性のあ
る薄膜3を設ける。パイプ7内部には、流路内壁に(流
動条件で異なる)速度境界層程度の厚さを有する網状の
流動抵抗層6が設けられ、作動液体が浸透している。 【効果】放熱経路の拡大及び管本数の増加以外の方法に
よる、本来の熱輸送量の制御性などの基本特性を損なわ
ない大熱輸送高効率熱輸送管が実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は発熱部材の冷却装置に係
わり、発熱部材から放熱部材まで、それぞれに接触する
受放熱ヘッダを介して、内部の作動流体の往復流動によ
り熱輸送し、発熱部材を所定の温度に保つ振動制御型熱
輸送管に関する。
【0002】
【従来の技術】代表的な振動制御型熱輸送管として、ド
リームパイプと称する熱輸送管が文献(Phys.Fluids
27−11 p.2624)で紹介された。この装置は、
円筒状の二つの容器を複数の円管束で連結し、片側の容
器側から長さ方向の往復流動を与えることにより、数H
zの周波数、数十mmの振幅という振動条件で、流体の等
価熱伝導率が銅の数十倍になるものである。この熱輸送
管内部では、作動流体の流動によって形成される、長さ
方向に温度勾配をもった静止境界層と主流との境で相対
スリップをすることにより、熱移動現象が起きる。上記
の作動原理に基づくと、作動流体の圧力,温度等の拘束
条件が緩く、効果的な熱輸送制御ができる熱輸送管とし
て、広く知られている。この現象を利用した従来の振動
制御型熱輸送管として、特開平6−120384 号公報では、
発熱部材と放熱部材にフィン付き偏平ヘッダを複数設置
し、両ヘッダ間を複数のフレキシブルチューブで接続し
て、内部の封入液体を駆動して熱輸送する小型熱輸送デ
バイスの例が示されている。
【0003】一方、第31回伝熱シンポジウム講演論文
集p.346 では、熱輸送性能の向上を考え、複数の熱
輸送流路に逆位相の振動振幅を与える熱輸送方式で高性
能化をはかり、その熱輸送性能の解析により評価した結
果が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】特開平6−120384 号公
報の例では、複数の円管を並列させることによって大熱
輸送を行っているが、構造が複雑化,大型化するという
問題がある。また、上述の熱輸送方式でも隣接するパイ
プ内の作動流体の振動位相を反対にするなど構造が複雑
化する。輸送熱量を増大させる為には、パイプ一本当た
りの輸送熱量を増加させることが最善策といえる。
【0005】以上のように、振動制御型熱輸送管による
大熱輸送は、必ずしも成功していない。
【0006】本発明の目的は、管内に封入された作動流
体の往復流動を利用する熱輸送管において、効率の良い
熱輸送を可能にする効果的な熱輸送流路断面構造をもつ
熱輸送管を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の振動制御型熱輸送管では、往復流動によっ
てパイプ壁面の近くに形成される境界層厚さ程度の人工
的な流動抵抗層を形成させる。この流動抵抗層内では、
通常管壁の近くで流動摩擦による大きい流動速度勾配を
更に促進するもので、境界層域だけに流動抵抗を与え
る。
【0008】
【作用】ドリームパイプの熱輸送は、流体の往復流動に
よって形成される速度分布の大きい境界層と中央の速度
分布の小さい主流部との熱交換が位相遅れをもって行わ
れることによる。図2に示すように、作動流体の長さ方
向往復流動により、流路内には、内部の速度分布から、
流路壁の近くの速度勾配の大きい境界層と速度勾配の殆
ど無い主流に区別ができる。境界層部では、主流に対し
て、流体の移動量が小さいため、上述のような熱交換の
位相遅れによる長さ方向熱輸送が行われる。ここで、図
2(b)に示すように、この流路の壁面に境界層厚さ程
度の流動抵抗層6を設けると、通常の速度分布に比べ
て、主流と境界層間の速度差が増大し、主流はより離れ
た温度差の大きい境界層と熱交換することになるので、
同一振幅においても熱輸送量を増大させることが可能と
なる。つまり、ヘッダ内に内蔵された振動子を稼動する
ことにより、作動流体に与えられる往復流動で、境界層
(流動抵抗層)と主流とで、移動量の差が増大するた
め、境界層と主流間での温度差が増大し、熱移動量が増
加する。このとき、壁の近くの流動抵抗層による管内全
体の流動抵抗は増加しない。
【0009】
【実施例】図1に本発明の振動制御型熱輸送管を用いた
熱輸送デバイスの実施例を示す。発熱部材1および放熱
部材2に伝導部材、例えば、サーマルコンパウンドを介
して接触させた、偏平上のヘッダ30,31、それらを
連結する一本あるいは複数のパイプ7内部に作動流体、
例えば、大気圧水を封入する。両方のヘッダ内部には熱
を効率よく液体に伝えるために、内部フィン35が取り
付けられている。また、ヘッダ30には流体の駆動用に
モータ51とシリンダ50からなる振動源を内蔵し、ヘ
ッダ31には、駆動時に作動流体の体積変動を吸収する
ために、伸縮性のある薄膜3、例えば、ゴム製の薄膜を
設ける。流路7内部には、流路内壁に(流動条件で異な
る)速度境界層厚さ程度の流動抵抗層6を設ける。すな
わち、流動抵抗層6厚さは、例えば、往復流動周波数が
1Hzで、330μm程度の厚さであり、振動条件で最
適な値が得られる。この流動抵抗層6は、細かい網状で
あり、内部に作動液体が浸透している。駆動部から内部
の作動流体に往復流動を与えると、発熱部材1からヘッ
ダ31内の流体に効率よく熱が伝わり、流路を介してヘ
ッダ30側の放熱部材2によって冷却される。流路内部
に抵抗流動層が設けられているため、通常の流動抵抗層
を設けない流路による熱輸送以上の熱量が輸送できる。
これは、以下の理由による。すなわち、図2に管内で往
復流動する流体のある時間における速度分布を示す。振
動制御型熱輸送管では、パイプ壁面に流体の往復流動に
よって形成される境界層と主流との相対運動による熱交
換量が総輸送熱量となるので、図2(a)に示す管壁7
の近くの境界層65と主流との流体の変位量が大きく熱
輸送に関与する。主流と境界層の相対変位量の差が大き
いほど、効率良く熱輸送が行われるので、図2(b)に
示すような流動抵抗層6を図2(a)の境界層付近に設
けると、境界層域での移動量が減少し、熱輸送量が増加
する。つまり、ある長さ方向温度勾配で大きく流動する
主流と主流と同勾配で小さく流動する流動抵抗層内(境
界層)の境界では、図2(b)のように速度分布の立ち
上がりが大きいため、主流は、遠く離れた(温度差の大
きい)流動抵抗層(境界層)6と熱交換するので、大き
い熱を長さ方向に伝えることができる。
【0010】図3に他の実施例を示す。本実施例は、上
述の実施例と同様な構成で、流路断面の流動抵抗層に関
する実施例である。流路内部断面は、流動抵抗層60と
主流40とで構成される。流路断面に図4(a)のよう
なメッシュ状の金属線などが幾重にも重なって構成され
る流動抵抗層60および図4(b)のように綿状の層、
例えば、焼結金属などを側壁に貼り付けた流動抵抗層6
1を設ける。流動抵抗層には作動流体が内部に浸透して
いるので、作動流体の往復流動による主流の移動量に対
して、主流と同温度勾配のあまり動かない流動層が形成
できるので、ドリームパイプの効果以上に効率良く熱輸
送できる。
【0011】図4に他の実施例を示す。本実施例では、
発熱部材1および放熱部材2に伝導部材を介して接触さ
せた、ヘッダ30,31、それらを連結する流路7内部
に作動流体を封入する図1の実施例と同様な構成であ
る。ヘッダ間を連結する流路7を偏平断面状にし、内壁
面に例えば図3(a)に示した流動抵抗層6を設ける。
単一の流路であるため、複数の流路を構成する場合に比
べ、流路断面積当たりの主流面積が大きくとれるため、
大熱輸送ができる。
【0012】図5は、本発明の振動制御型熱輸送管を用
いた、熱輸送デバイスの他の実施例である。発熱部材1
および放熱部材2に伝導部材を介して接触させた、ヘッ
ダ30,31、それらを連結する流路7内部に作動流体
を封入した、放熱側ヘッダ30側に流体の振動源例えば
圧電素子5などを設置する。流路7内部には、本発明の
流動抵抗層を内蔵し、流動抵抗層6内部に、流動抵抗層
厚さに満たない薄い突起板75を設ける。突起部75に
より、流動抵抗層内に浸透した流体は、加振源5から与
える液体振動に対してほとんど動かない。このため、よ
り主流の熱交換効率が上昇し、長さ方向の輸送熱量が増
加する。この突起板は、流動抵抗層より低いため、主流
との境で新たな境界層が形成されることはない。
【0013】図6に他の実施例を示す。この実施例で
は、両方のヘッダ30,31間を連結する流路内に流体
の駆動条件に無関係な一定厚さの流動抵抗層6を設け、
外部の流路壁71を例えば薄いゴム等で容易に伸縮する
材料で製作する。また、流路7とヘッダ30,31の接
続部には、流路の伸縮を吸収する、例えば、ゴム素材8
0,ベローズ81等を設け、片方のヘッダ外に、内部の
流体圧力調整用の加圧機8を設ける。このとき、振動
源、例えば、圧電素子5による作動流体の駆動で、内部
の圧力は時間変動する。この時の駆動条件によって作動
流体の内圧を調整し、流路壁7を収縮させ、流動抵抗層
6厚さと境界層厚さを同程度になるようにする。よっ
て、任意の作動条件で前述の実施例と同様な効率の良い
熱輸送が可能となる。
【0014】図7に図1の熱輸送デバイスを内蔵した電
子機器の実施例を示す。電子機器は、複数の半導体素子
を搭載した配線基板90,キーボード91,ディスク装
置92,表示装置93などからなる。配線基板90に搭
載された半導体素子のうち、発熱量の特に大きい半導体
素子10にヘッダ31が接続される。半導体素子10と
ヘッダ31とはサーマルコンパウンドなどの高熱伝導部
材を介して接触させ、半導体素子10で発生する熱を効
率良くヘッダ31に伝える。さらに半導体素子10に接
続させたヘッダ31は、内壁面に流動抵抗層を設けたパ
イプによって、筐体内に設置されたヘッダ30に接続さ
れている。ヘッダ31からパイプを介してヘッダ30側
に輸送された熱は、ヘッダ側面に取り付けた小型のファ
ンによって効率よく冷却される。内部に作動流体例えば
水を封入し、ヘッダ31側に設けられた振動子5によっ
て、封入流体に往復流動を与えることにより、半導体素
子10の熱を放熱スペースに輸送して冷却する。この時
の流体の体積変動はヘッダ30側に設けられた薄膜柔軟
材3、例えば、ゴム材などにより吸収する。よって、発
熱体である半導体素子から離れた放熱スペースでの排熱
ができ、電子機器の実装構造に左右されることなく効率
的に半導体素子を冷却できる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、発熱部材で発生する熱
を任意の経路で放熱部へ、それらの部材に接触するヘッ
ダ間を本発明による振動制御型熱輸送管で連結すること
により、放熱経路の拡大及び管本数の増加以外の方法に
よる、本来の熱輸送量の制御性などの基本特性を損なわ
ない、大熱輸送高効率熱輸送管が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施例の斜視図。
【図2】本発明の原理を示す流路内部流速分布図。
【図3】本発明の第二の実施例の断面図。
【図4】本発明の第三の実施例の斜視図。
【図5】本発明の第四の実施例の断面図。
【図6】本発明の第五の実施例の断面図。
【図7】本発明の第六の実施例の斜視図。
【符号の説明】 1…発熱部材、2…放熱部材、4…作動流体、5…圧電
素子、6…流動抵抗層、7…流路壁、8…加圧機、3
0,31…ヘッダ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管内に封入された液体に長さ方向の往復流
    動を与えて、熱輸送する熱輸送管において、パイプの内
    壁の近くに、流動抵抗手段を設けたことを特徴とする振
    動制御型熱輸送管。
JP5397195A 1995-03-14 1995-03-14 振動制御型熱輸送管 Pending JPH08247692A (ja)

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JP5397195A JPH08247692A (ja) 1995-03-14 1995-03-14 振動制御型熱輸送管

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JP5397195A JPH08247692A (ja) 1995-03-14 1995-03-14 振動制御型熱輸送管

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JPH08247692A true JPH08247692A (ja) 1996-09-27

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100388872C (zh) * 2004-09-29 2008-05-14 鸿进科技有限公司 散热装置及散热方法
US7958934B2 (en) 2002-08-07 2011-06-14 Denso Corporation Counter-stream-mode oscillating-flow heat transport apparatus

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