JPH08246179A - グリコシル化合物の製造方法 - Google Patents

グリコシル化合物の製造方法

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JPH08246179A
JPH08246179A JP7109937A JP10993795A JPH08246179A JP H08246179 A JPH08246179 A JP H08246179A JP 7109937 A JP7109937 A JP 7109937A JP 10993795 A JP10993795 A JP 10993795A JP H08246179 A JPH08246179 A JP H08246179A
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JP
Japan
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group
substituted
sugar
compound
unsubstituted
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Application number
JP7109937A
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English (en)
Inventor
Masanori Ito
昌典 伊藤
Masaharu Hayashi
正治 林
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Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Pharmaceuticals Co Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】化学的に安定な出発原料から、プロモーターを
用いることなく、中性条件下、簡便にかつ速やかに、良
好な収率で生成物を得ることができる、グリコシル化合
物の製造方法を提供する。 【構成】有機ケイ素または有機スズで1位が置換された
糖化合物とヒドロキシ化合物を電極酸化反応条件下に反
応させることからなる、グリコシル化合物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗生物質や糖関連化合
物の合成に有用な中間体であるグリコシル化合物の製造
方法に関する。本発明の製造方法により合成されるグリ
コシル化合物は、例えば、抗生物質アンスラサイクリン
の合成[F. Arcamone, Doxorubicin Anticancer Antibio
tics, Academic Press, New York 1981, およびS. Ter
ashimaet al., Bull. Chem. Soc. Japan., 59,423(198
6)] 、糖鎖誘導体ガングリオシドの合成 [T. Ogawa et
al., J. Org. Chem., 57, 1821(1992)] やDDS製剤の
合成 [T. W. Doebber et al., J. Biol. Chem., 257,
2193(1982)] に用いることができる。
【0002】
【従来の技術】グリコシル化合物は天然においては、例
えば生薬成分や抗生物質として広く存在している。また
近年、オリゴ糖、糖脂質、糖ペプチド等の糖質関連化合
物が生体内で果たす役割が次々と明らかにされ、応用と
いう見地から、その類縁体、誘導体やグリコシル化合物
等の探索研究が盛んに行われており、簡便で効率のよい
グリコシル化合物の製造方法が強く望まれている。従
来、グリコシル化合物を得る方法としては、1−ヒドロ
キシ糖を酸触媒(鉱酸、ルイス酸、陽イオン交換樹脂)
の存在下に大過剰の低級アルコールを反応させる方法
(フィッシャー法)、1位に脱離基を有する糖化合物
(アシル化糖、ハロゲン化糖、チオ糖等)を、プロモー
ター(金属塩、ルイス酸)存在下にアルコールと反応さ
せる方法等が知られている。[K. Suzuki, T. Nagasawa,
有機合成化学協会誌, 50, 378(1992)]。一方、電極反
応を有機合成に利用する研究は盛んにおこなわれており
[T. Shono, et al., Electroorganic Chemistry as a
New Tool in Organic Synthesis,Springer-Verlag, Hei
delberg(1984) 、および J.Yoshida, et al., J.Am.Ch
em.Soc. 112, 1962 (1990)]、基質と電極の間での電子
移動による基質の活性化方法の利点、即ち、省エネルギ
ーや環境化学面における有用性から今後の発展が期待さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のグリコシル化合
物の製造方法では、反応の容易さ及び生成物の取り出し
を含め問題が数多く存在している。例えば、従来のよう
に酸触媒の条件下で反応を行う方法では、酸に対して不
安定な基質を用いることができない場合がある。また、
従来の方法で用いる1位に脱籬基を有する糖化合物には
化学的に不安定なものがあり、取り扱いに注意が必要と
なる場合が多い。さらに、反応終了後、生成物の取り出
しの際に過剰のプロモーターを除去する必要がある。本
発明の目的は、化学的に安定な出発原料から、プロモー
ターを用いることなく、中性条件下、簡便にかつ速やか
に、良好な収率で生成物を得ることができる、グリコシ
ル化合物の製造法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するため鋭意検討を重ねた結果、有機ケイ素また
は有機スズで1位が置換された糖化合物を出発原料と
し、電極反応を利用することにより、上記の目的が達成
できることを見出し本発明を完成するに至った。本発明
は、有機ケイ素または有機スズで1位が置換された糖化
合物とヒドロキシ化合物を電極酸化反応条件下に反応さ
せることからなる、グリコシル化合物の製造方法に関す
る。
【0005】以下、本発明のグリコシル化合物の製造方
法を詳細に説明する。本発明における有機ケイ素または
有機スズとは、1個から3個の、同一または異なった有
機基を有するケイ素またはスズを意味する。有機基とし
ては、具体的には、置換もしくは無置換のアルキル基ま
たは置換もしくは無置換のアリール基が挙げられる。本
発明において、有機ケイ素または有機スズで1位が置換
された糖化合物とは、1位が有機ケイ素または有機スズ
で置換され、水酸基が通常の糖類合成に使用される保護
基により保護された糖を意味する。以下、有機ケイ素で
1位が置換された糖化合物を有機ケイ素糖化合物、有機
スズで1位が置換された糖化合物を有機スズ糖化合物と
言う。糖化合物に含まれる糖としては、単糖だけでなく
二糖や多糖も使用できる。具体的には単糖としてグルコ
ース、ガラクトース、マンノース、二糖としてラクトー
ス、多糖としてセロトリオース等が挙げられる。
【0006】さらに具体的には、有機ケイ素糖化合物と
して、一般式
【化3】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立して置換
もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
ルカノイル基、置換もしくは無置換のアロイル基、フェ
ニル上に置換基を有してもよいベンジル基または水酸基
が保護された糖を表す。R4 、R5 およびR6 はそれぞ
れ独立して置換もしくは無置換のアルキル基または置換
もしくは無置換のアリール基を表す。)で表される化合
物が挙げられ、有機スズ糖化合物として、一般式
【化4】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は前
記と同じ意味を表す。)で表される化合物が挙げられ
る。
【0007】以下に本明細書において使用される置換基
について説明する。アルキル基としては、例えば、、炭
素数1ないし10の直鎖状、分岐状または環状構造を有
するアルキル基が挙げられ、反応時の立体障害の少ない
1級または2級のアルキル基が好ましい。具体的には例
えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル
基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル
基、シクロヘキシル基等が挙げられる。置換アルキル基
としては、以下に述べる置換基のうち1ないし数種を、
1ないし複数個有するアルキル基が挙げられる。かかる
置換基としては、ハロゲン原子、ニトロ基、トリフルオ
ロメチル基、炭素数1〜18個のアルキル基、アリール
基、炭素数1〜18個のアルコキシ基、フェノキシ基、
ベンジルオキシ基、(置換ベンジル)オキシ基、炭素数
1〜18個のアルカノイルアミノ基(アルキルカルボキ
サミド基)、炭素数1〜10個のアロイルアミノ基、カ
ルボキシル基、アルキル部分の炭素数が1〜18個のア
ルキルカルバモイル基(アルキルアミノカルボニル基)
等を挙げることができる。
【0008】アルカノイル基はアルキルカルボニル基を
意味し、例えば、炭素数1〜10個からなる直鎖状また
は分枝状のアルカノイル基が挙げられる。具体的には、
ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル
基、イソブチリル基、バレリル基、イソバレリル基、ピ
バロイル基、ペンタノイル基、イソペンタノイル基、ネ
オペンタノイル基等が挙げられ、特に好適には、アセチ
ル基およびピバロイル基が挙げられる。置換アルカノイ
ル基は、1ないし数種の置換基を、1ないし複数個有す
るアルカノイル基である。かかる置換基としては、前述
の置換アルキル基における置換基と同様のものが挙げら
れる。置換アルカノイル基として具体的には、クロロア
セチル基、ジクロロアセチル基、トリクロロアセチル基
等が挙げられる。
【0009】アリ−ル基としては、例えばフェニル基等
の単環式芳香族炭化水素基、例えばナフチル基、アント
ラセニル基(アンスリル基)、フェナンスレニル基等の
縮合多環式芳香族炭化水素基等が挙げられる。基を形成
するにあたっての結合枝の位置は、取り得る全ての位置
より任意に選択することができる。置換されたアリール
基は、1ないし数種の置換基を、1ないし複数個、芳香
環上に有するアリール基である。かかる置換基として
は、前述の置換アルキル基における置換基と同様のもの
が挙げられる。置換されたアリール基として具体的に
は、トルイル基、パラメトキシフェニル基等が挙げられ
る。
【0010】アロイル基とは、アリールカルボニル基と
同意義であり、そのアリール部分は上述したとおりであ
る。置換アロイル基とは、アリール部分が上述した如き
置換アリールであるアリールカルボニル基を意味する。
フェニル上に置換基を有してもよいベンジル基としては
ベンジル基、パラメトキシベンジル基、パラメチルベン
ジル基、パラニトロベンジル基等が挙げられる。水酸基
が保護された糖としては、前記の単糖、二糖、多糖等の
水酸基を、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もし
くは無置換のアルカノイル基、置換もしくは無置換のア
ロイル基、またはフェニル上に置換基を有してもよいベ
ンジル基により保護した糖を用いることができる。
【0011】本発明の製造方法におけるヒドロキシ化合
物としては、置換もしくは無置換のアルカノール、置換
もしくは無置換の芳香族ヒドロキシ化合物、または反応
する水酸基以外の水酸基を置換もしくは無置換のアルキ
ル基、置換もしくは無置換のアルカノイル基、置換もし
くは無置換のアロイル基、またはフェニル上に置換基を
有してもよいベンジル基により保護した糖等が挙げられ
る。アルカノールのアルキル基としては、炭素数1ない
し20の分岐または環状構造を有していてもよいアルキ
ル基が挙げられ、反応時の立体障害の少ない1級または
2級のアルキル基が好ましい。具体的には例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル
基、イソブチル基、sec−ブチル基、ペンチル基、ヘ
キシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ドデシル
基、ウンデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペ
ンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オク
タデシル基、ノナデシル基、エイコサニル基、シクロヘ
キシル基等が挙げられる。アルキル基上には同一または
異なって一つ以上の置換基を有してもよく、かかる置換
基としては、前述の置換アルキル基における置換基と同
様のものが挙げられる。置換基は互いに結合して環状と
なってもよく、具体的にはエーテル環が挙げられる。ま
たこれらのアルカノールは多価であってもよく、具体的
にはグリセロールが挙げられる。置換または無置換芳香
族ヒドロキシ化合物としては、置換または無置換アリー
ルヒドロキシ化合物が挙げられ、具体的には、フェノー
ル、クレゾール、パラメトキシフェノール等が挙げられ
る。ヒドロキシ化合物のうち反応する水酸基以外の水酸
基が保護された糖における糖として単糖、二糖、多糖等
が挙げられ、具体的には単糖としてグルコース、ガラク
トース、マンノース、二糖としてラクトース、多糖とし
てセロトリオース等が挙げられる。
【0012】本発明で使用する電極酸化反応の電極とし
ては、一般的な電極反応に用いられる電極が用いられ、
具体的には炭素、白金、金、銅、スズ、鉛、水銀等が挙
げられる。ヒドロキシ化合物は、通常有機ケイ素糖化合
物または有機スズ糖化合物に対して0.9〜100当
量、好ましくは1.1〜20当量の範囲で使用する。電
極酸化反応は電解質を含む溶媒中で行われ、電解質とし
てはEt4NClO4、Bu4NClO4、LiClO4、Et4NBF4 、Bu4NBF
4 、LiBF4 、Et4NPF6 、Bu4NPF6 、LiPF6 、Et4NOTs 、
Bu4NOTs を用いることができ、また溶媒としては塩化メ
チレン、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン系炭化水
素類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメト
キシエタン、ジオキサン等のエーテル類、トルエン等の
芳香族炭化水素類、ヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ア
セトン、アセトニトリル、ニトロメタン、ジメチルホル
ムアルデヒド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホ
スホラミド等が挙げられ、それらは単独または混合溶媒
として使用される。電極酸化反応は0.5〜100mA
/cm2 の電流密度で、2〜50F/molの電気量を
通電し、−30℃〜50℃、好ましくは−10℃〜室温
で行われる。
【0013】以上の様にして得られたグリコシル化合物
は、常法に従いシリカゲルクロマトグラフィー等により
精製することができる。本発明の製造方法で使用される
有機ケイ素糖化合物または有機スズ糖化合物は公知化合
物または公知化合物から誘導できる化合物を出発原料と
して文献記載の方法(P. Lesimple, J.-M. Bean, P. S
inay等, J. Chem. Soc., Chem. Commn.,1985, 894 )に
より合成することができる。すなわち、1位が脱離基で
置換された糖化合物に対し、有機ケイ素化合物または有
機スズ化合物のアニオンあるいはその等価体を作用さ
せ、必要に応じて糖化合物の保護基を変換することによ
って得ることができる。例えば、1位がハロゲン原子で
置換された糖化合物に対し、LiSiR4 5 6 また
はLiSn R4 5 6(ここで、R4 、R5 およびR6
は前記と同じ意味を示す。)を作用させることにより容
易に得ることができる。ヒドロキシ化合物は、市販の試
剤や糖類の合成中間体(例えば第4版実験化学講座、丸
善株式会社、平成4年発行、第26巻、267〜354
頁に記載)等を用いることができる。
【0014】本発明の製造方法により、対応するグリコ
シル化合物が製造できる。具体的には一般式
【化5】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 およびR6 は前
記と同じ意味を表す。R7 はヒドロキシ化合物のヒドロ
キシ残基を表す。)で表される化合物が製造できる。
【0015】
【発明の効果】本発明の製造方法により、グリコシル化
合物を、調製の容易な有機ケイ素化合物または有機スズ
化合物を原料とし、従来の合成法と比較して簡易かつ緩
和条件下で合成し、高い収率で得ることができる。
【0016】
〔実施例1〕
【化6】 α,β−D−メチル−2−デオキシ−3,4,6−トリ
−O−メチル グルコピラノシドの合成 (β−D−2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−メチ
ル グルコピラノシル)ジメチルフェニルシラン
【化7】 (71.8mg 0.22mmol)とメタノール(90μl 2.2mmol) を
過塩素酸リチウムのアセトニトリル溶液 (0.1M,5ml) に
溶かし、MS3A(100mg)存在下、陽極に炭素棒, 陰極
に白金板を用いて室温で定電流電解 (5mA, 2.5mA/cm2)
を行った。2.5F/molの電気量を通電後、混合物をセライ
ト濾過し、濾液を酢酸エチルで希釈して、水,飽和食塩
水で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
後、濾過, 濃縮し、残渣を薄層クロマトグラフィーによ
って精製することにより、目的化合物をα, β混合物
(α/β=63/37)として得た (30.0mg, 62%)。 1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ(ppm):4.80(dd, J=1.32, 3.63H
z, 0.63H ; H-1, α体) 、4.33(dd, J=1.98, 9.57Hz,
0.37H ; H-1,β体) 、3.68-3.05(m, 17H) 、2.28(ddd,
J=1.98, 4.95, 12.54Hz,0.37H ; H-2eq β体) 、2.21
(ddd, J=1.32, 4.95, 12.87Hz, 0.63H ; H-2eqα体) 、
1.60-1.40(m, 1H,H-2 ax)
【0017】〔実施例2〕
【化8】 α,β−D−メチル−2−デオキシ−3,4,6−トリ
−O−ベンジル グルコピラノシドの合成 (β−D−2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−ベン
ジル グルコピラノシル)トリブチルスタナン
【化9】 (56.8mg 0.080mmol) とメタノール(81μl 2.0mmol)を
過塩素酸リチウムのアセトニトリル溶液 (0.1M,5ml) に
溶かし、MS4A(200mg)存在下、陽極に炭素棒, 陰極
に白金板を用いて室温で定電流電解(5mA, 2.5mA/cm2)を
行った。3.0F/molの電気量を通電後、混合物をセライト
濾過し、濾液を酢酸エチルで希釈して、水,飽和食塩水
で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、
濾過, 濃縮し、残渣を薄層クロマトグラフィーによって
精製することにより、目的化合物をα, β混合物として
得た (26.0mg, 72%)。 1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ(ppm), α/β=66/34:7.36
-7.15(m, 15H) 、4.89(d, J=10.89Hz, 1H ;)、4.85(b
rd, J=2.31Hz, 0.66H ; H-1 α体) 、4.67-4.49(m, 5H
;)、4.35(dd, J=1.98, 9.57, 0.34H ; H-1β体) 、
4.02-3.39(m, 5H)、3.50(s, 1.02H ; O-Me β体) 、
3.31(s, 1.98H ; O-Me α体) 、 2.37-2.26(m, 1H ;
H-2eq)、1.76-1.50(m, 1H ; H-2ax)
【0018】〔実施例3〕
【化10】 α,β−D−メチル−2−デオキシ−3,4,6−トリ
−O−アセチル グルコピラノシドの合成 (β−D−2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−アセ
チル グルコピラノシル)ジメチルフェニルシラン
【化11】 (39.2mg 0.096mmol) とメタノール(39μl 0.96mmol)
を過塩素酸リチウムのアセトニトリル溶液 (0.1M,5ml)
に溶かし、MS4A(200mg) 存在下、陽極に炭素棒, 陰
極に白金板を用いて室温で定電流電解(5mA, 2.5mA/cm2)
を行った。4.0F/molの電気量を通電後、混合物をセライ
ト濾過し、濾液を酢酸エチルで希釈して、水,飽和食塩
水で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥
後、濾過, 濃縮し、残渣を薄層クロマトグラフィーによ
って精製することにより、目的化合物をα, β混合物と
して得た (10.1mg, 35%)。 1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ(ppm), α/β=57/43:5.34
-5.12(m, 0.57H) 、5.07-4.95(m, 1.43H) 、4.84(brd,
J=2.97Hz, 0.57H ;H-1 α体) 、4.48(dd, J=1.98, 9.57
Hz, 0.43H ; H-1 β体) 、4.34-4.27(m, 1H)、4.14-4.
04(m,1H) 、3.97-3.91(m, 0.57H) 、3.63-3.57(m, 0.43
H) 、3.50(s, 1.29H ; -OMe β体) 、3.34(s, 1.71H ;
-OMe α体) 、2.34-2.21(m, 1H ;H-2eq)、2.09,2.08,
2.03,2.02,2.00(s, total 9H ; AcO-)、1.86-1.66(m, 1
H ;H-2 ax)
【0019】〔実施例4〕
【化12】 α,β−D−イソプロピル−2−デオキシ−3,4,6
−トリ−O−ベンジルグルコピラノシドの合成 (β−D−2−デオキシ−3,4,6−トリ−O−ベン
ジル グルコピラノシル)トリブチルスタナン(70.0mg
0.10mmol)とイソプロパノール(76μl 1.0mmol)を過塩
素酸リチウムのアセトニトリル溶液 (0.1M,5ml) に溶か
し、MS3A(100mg) 存在下、陽極に炭素棒, 陰極に白
金板を用いて室温で定電流電解(5mA, 2.5mA/cm2)を行っ
た。3.0F/molの電気量を通電後、混合物をセライト濾過
し、濾液を酢酸エチルで希釈して、水,飽和食塩水で順
次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、濾
過, 濃縮し、残渣を薄層クロマトグラフィーによって精
製することにより、目的化合物を得た (18.2mg, 39%)。 1H-NMR(270MHz,CDCl3)δ(ppm) :7.36-7.15(m, 15H) 、
5.08(brd, J=2.97Hz, ; H-1 α体) 、4.91-4.87(m, 1
H;)、 4.71-4.48(m) 、4.05-3.38(m, 6H)、2.33-2.
20(m, 1H ; H-2 eq) 、1.78-1.63(m, 1H ; H-2 ax) 、
1.27-1.09(m, 6H ;)
【0020】なお、構造式中で下記の略号を用いた。 Ac:アセチル基、Bn:ベンジル基、Bu:ブチル
基、Me:メチル基、Ph:フェニル基、Pr-i: イソ
プロピル基

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機ケイ素または有機スズで1位が置換
    された糖化合物とヒドロキシ化合物を電極酸化反応条件
    下に反応させることからなる、グリコシル化合物の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 有機ケイ素で1位が置換された糖化合物
    が、一般式 【化1】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立して置換
    もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
    ルカノイル基、置換もしくは無置換のアロイル基、フェ
    ニル上に置換基を有してもよいベンジル基または水酸基
    が保護された糖を表す。R4 、R5 およびR6 はそれぞ
    れ独立して置換もしくは無置換のアルキル基または置換
    もしくは無置換のアリール基を表す。)で表される化合
    物である、請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 有機スズで1位が置換された糖化合物
    が、一般式 【化2】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立して置換
    もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のア
    ルカノイル基、置換もしくは無置換のアロイル基、フェ
    ニル上に置換基を有してもよいベンジル基または水酸基
    が保護された糖を表す。R4 、R5 およびR6 はそれぞ
    れ独立して置換もしくは無置換のアルキル基または置換
    もしくは無置換のアリール基を表す。)で表される化合
    物である、請求項1記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシ化合物が、置換もしくは無置
    換のアルカノール、置換もしくは無置換のアリールヒド
    ロキシ化合物、または反応する水酸基以外の水酸基を置
    換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換の
    アルカノイル基、置換もしくは無置換のアロイル基また
    はフェニル上に置換基を有してもよいベンジル基により
    保護した糖である、請求項1ないし3記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 ヒドロキシ化合物が、有機ケイ素または
    有機スズで1位が置換された糖化合物に対して0.9〜
    100当量である、請求項1記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 電極酸化反応条件が、電流密度0.5〜
    100mA/cm2、電気量2〜50F/mol、温度
    −30℃〜50℃である、請求項1ないし5記載の製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114000168A (zh) * 2021-11-12 2022-02-01 云南中烟工业有限责任公司 一种d-核苷类化合物的电化学合成方法及其应用
CN117210828A (zh) * 2023-05-15 2023-12-12 江西师范大学 一种电化学介导的氧杂蒽\吖啶与糖基硫醇交叉脱氢偶联合成硫苷的方法

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