JPH0824515A - 凝集沈澱処理法及びその設備 - Google Patents

凝集沈澱処理法及びその設備

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JPH0824515A
JPH0824515A JP6158345A JP15834594A JPH0824515A JP H0824515 A JPH0824515 A JP H0824515A JP 6158345 A JP6158345 A JP 6158345A JP 15834594 A JP15834594 A JP 15834594A JP H0824515 A JPH0824515 A JP H0824515A
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acid
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 凝集沈澱により回収した汚泥に含まれるアル
ミ分を酸によりイオン化して凝集剤として再利用する凝
集沈澱処理設備における酸添加の制御方法を提供する。 【構成】 原水中の懸濁物質をアルミ系凝集剤と混和し
て凝集フロックを生成させ、この凝集フロックを沈澱に
より汚泥として処理水と分離し、沈澱回収したこの汚泥
の少なくとも一部を原水に返送すると共にその返送途中
で好気性微生物の生育雰囲気となるように酸化処理し、
次いで該返送汚泥に含まれる水酸化アルミニウムを酸の
添加により回生して凝集剤として再利用する凝集沈澱処
理法において、汚泥返送流量を原水流量情報より演算し
た結果に基づいて制御し、酸添加量を汚泥返送流量情報
及び酸添加後の返送汚泥のpH値情報より演算した結果
に基づいて制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、代表的には浄水場等に
おいて被処理水である河川水等の原水に含まれる懸濁物
質を固液分離する凝集沈澱法及びその設備に関し、詳し
くは、凝集沈澱により回収した汚泥を凝集沈澱反応の系
に再利用することで凝集沈澱処理の効果を向上できるよ
うにした凝集沈澱処理、特にその酸添加の制御方法及び
装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】河川水,湖沼水などを原水とした浄水を製
造する水処理設備として、原水に含まれる懸濁物質(S
S)分の除去のためにアルミ系の凝集剤(例えば硫酸バ
ンド,ポリ塩化アルミニウム;通称「PAC」)を添加
して懸濁物質を凝集させ、次いでこれを凝集フロックに
成長させて、この凝集フロック(汚泥)の沈澱により処
理水と汚泥を分離し、分離した処理水を後段の処理水系
に流出させ、他方、分離回収した汚泥は、適宜濃縮など
によって減容化を図り、脱水して廃棄処分する方式の設
備が従来広く汎用されている。
【0003】しかしこの方式のものは、処理操作が簡単
ではあるが、使用する凝集剤の量が多いという問題のあ
ることも既に指摘されている。
【0004】そこで上記方式における凝集剤使用量を低
減する目的で、分離回収した汚泥をpH2程度にしてこ
れに含まれている水酸化アルミニウム(Al(OH)
3 )を溶解させ、上澄液からアルミニウムイオンAl3+
を回収して凝集剤として再利用する方法も提案されてい
る。この方法は一般に再生バンド方式と称され、再利用
分だけ使用凝集剤の量を削減できるため設備の運転コス
トが削減されるという利点があるとされているが、実際
には、アルミニウム溶解水から上澄液を分離するのに大
型の沈降分離槽を必要とし、さらに沈降分離した残渣を
脱水処理するのに多量の石灰を残渣に加えて脱水処理す
ることが必要になるため、廃棄汚泥総量は必ずしも削減
できないという問題があり、また低濁度原水については
懸濁物質の除去率を向上させる効果も実現できないため
殆ど実施されていない。
【0005】また、かかる凝集剤の再利用を図る再生バ
ンド方式、すなわち凝集活性を失った水酸化アルミニウ
ムをイオン化して凝集剤として再活性化する方法を更に
応用,発展させた方法として、懸濁物質を凝集させる撹
拌系に上記のように再活性化したアルミニウムイオンの
みを戻すのではなくて、沈澱回収した汚泥を戻しながら
途中で水酸化アルミニウムのイオン化のために酸を添加
する方法(以下「酸添加汚泥の返送方式」という)を本
出願人は提案している(特開平2−157005号)。
この方法は、凝集剤の再利用により上記再生バンド方式
の利点を生かせることに加えて、同時に汚泥も原水に戻
すことで低濁度原水における懸濁物質の凝集や凝集フロ
ック成長の改善を図ることができるという利点がある。
すなわち低濁度原水に対して汚泥を加えることで懸濁物
質の凝集フロック成長の反応を安定させ、これにより原
水に注入する凝集剤の量制御の容易化、処理水の水質向
上、生成される汚泥の発生量を低減させて汚泥廃棄の際
の処理性も向上できる。以下この方式を本発明において
は「酸添加汚泥の返送方式」と称するものとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アルミ系凝
集剤の再利用を図ってその使用量を削減し、併わせて、
低濁度原水については凝集フロック成長反応を改善でき
る利点のある上記特開平2−157005号提案の「酸
添加汚泥の返送方式」について本発明者等がその工業的
規模での実際の運転を好適に実現するために更に研究,
開発を進めたところ、以下に述べるいくつかの更に改善
すべき問題が知見された。
【0007】すなわち、上述の「酸添加汚泥の返送方
式」においては、汚泥を沈澱回収する系で汚泥が外気と
遮断された状態で通常1〜数日滞留される結果、汚泥が
嫌気性雰囲気になり易く、腐敗臭の原因物質である有機
酸が生成したり、同じく臭気の強い硫化物が硫酸還元菌
の働きによって生成して悪臭の成分を生成し、あるいは
また汚泥返送の際の酸添加で汚泥のpHが下がる結果と
して臭気物質が揮発し易くなって強い腐敗臭を発生する
問題が知見されたのである。上記硫化物生成の問題は、
沈澱分離した汚泥が黒色を呈していることから容易に確
認される。
【0008】また、撹拌系に戻される返送汚泥中に含ま
れる鉄,マンガン等の重金属類が溶存酸素が消費された
還元雰囲気中で還元溶解され、又硝酸イオンの還元によ
るアンモニウムイオンの生成によってこれらの濃度が高
くなる結果として、当該設備において、原水に添加させ
たり製造された処理水に更に添加させている塩素の消費
量を増大させる結果となってしまう問題も知見された。
【0009】そこでこれらの問題を解消する提案とし
て、上記「酸添加汚泥の返送方式」の酸添加を行なう前
段の位置に返送汚泥を好気性微生物の生育環境に保持す
る曝気装置等の酸化手段を設けることで、上述した腐敗
臭等の臭気物質の分解、重金属の還元溶解の防止を図る
ことができる新規な凝集沈澱処理設備を本出願人は更に
提案した(特願平6−73434号)。
【0010】本発明は、この曝気装置等の酸化手段を付
設した新規な酸添加汚泥の返送方式の凝集沈澱処理法、
あるいはその設備の好適な稼動,運転を実現する新規提
案をするものである。すなわち、上記特願平6−734
34号提案の方法を実施する場合に、例えば、酸添加汚
泥を原水に対して常に一定量返送注入するものとし、か
つ原水流量の変動に応じて必要になる凝集剤の量変動
を、原水に添加するアルミ系凝集剤(硫酸バンド,ポリ
塩化アルミニウム)の流量比例で調節する方式を採用す
ることも考えられる。しかし、変動する原水流量に対し
て酸添加汚泥の注入量を一定とする方式では、酸添加汚
泥の原水に対する注入量が相対的には変動することに他
ならない。この結果、処理水のpH値変動量の増大等の
影響を招くことになり、この変動の影響は酸添加汚泥の
注入量が多い場合に顕著である。
【0011】本発明者はこのような知見から、酸添加汚
泥の返送流量を一定とする方式ではなく、変動する原水
流量に対して酸添加汚泥の返送流量(注入量)を可変調
節する方式を採用するものとして、更に以下の点につき
検討した。
【0012】第1は、例えば浄水場に流入する原水流量
は浄水需要に応ずる必要があるために毎日、毎時に一定
ではなく変動する。また、季節や天候等によって長周期
の変動の影響も受ける。したがってAl(OH)3 を凝
集剤として再利用するために行なわれる酸添加汚泥の返
送量は、原水水質と原水流量に応じて時々刻々変化する
ので、運転に悪影響が出ないように少なくとも酸が添加
された返送汚泥の処理pH値等は運転に悪影響が出ない
ように適正な値に維持して、短期的変動や、季節変動、
天候変動等の長周期の変動に対応させることが必要であ
る。
【0013】第2には、返送する酸添加汚泥のpHを適
正値に維持するためには、返送汚泥量のみならず、凝集
汚泥中の水酸化アルミニウム含有量の変動に対しても、
過不足を生じないように酸添加量を調節する必要があ
る。
【0014】第3は、工業的設備では、Al(OH)3
を凝集剤として再利用するために返送される酸添加汚泥
のpH値を適正に維持するための制御は、出来るだけ簡
便で、必要な装置や計測器の少ないものであることが要
望され、また、設備の運転制御を自動化する際には、用
いられる種々の検出器や装置の保守や点検を容易化する
ことが工業的な設備では重要視されることも考慮すべき
問題である。
【0015】この第3の問題としては特に、pH検出器
の汚泥返送系への設置の構成が問題となる。すなわち本
発明が適用される工業的設備では、返送汚泥中に含有さ
れるアルミ分を直接測定する手段がないことから、該ア
ルミ分のイオン化状態の確認や他の重金属の溶解防止等
のためにpHを測定して酸添加量を制御することが必要
となる場合がある。このために、酸添加位置や混合部の
近傍に、浸漬型のpH検出器を設置するとすると、耐酸
性のオープン型中間タンクやその後段に耐酸性ポンプが
必要になり、また強酸性の汚泥に浸漬しているpH検出
器の校正作業や、検出器の自動洗浄化が容易でなく、特
に設備の運転を自動化する上で不利を招く。また浸漬型
のpH検出器に代えてインライン型のpH検出器を設置
する場合には、汚泥圧送の圧力が検出器に作用するの
で、比較電極のKClには圧力補償のための加圧エアー
装置等の付帯設備が必要になる他、インラインのままで
洗浄することは汚泥返送流量に対して変動を与えて処理
系の水質低下を招き、流路切替え方式を採用しても、校
正のための取り外し時等における強酸性汚泥の外部への
飛散防止を十分図ることが必要になるなどの問題もあ
る。
【0016】本発明は、これらの問題を鋭意検討してな
されたものであり、その目的の一つは、上述した浄水製
造等に用いられる凝集沈澱処理設備において、使用する
アルミ系凝集剤の添加量の削減、これに基づく設備運転
コストの低減化、廃棄汚泥総量の削減化、を工業的規模
の設備において実現し、また容易に稼動,運転すること
ができる凝集沈澱処理法およびその設備を提供するとこ
ろにある。
【0017】また本発明の他の目的は、原水に注入する
凝集剤の注入量制御の容易化、低濁度原水に対する凝集
フロック成長の安定化、処理水pHの安定化、処理水の
水質向上等を、実際規模の設備で好適に実現できる制御
システムを備えた凝集沈澱処理法およびその設備を提供
するところにある。
【0018】本発明の更に他の目的は、汚泥の回収−再
利用サイクルにおける汚泥内の水酸化アルミニウムの含
有量を一定化させることで、極めて簡便な運転制御を実
現することが可能な凝集沈澱処理法およびその設備を提
供するところにある。
【0019】本発明の別の目的は、汚泥返送系に設置す
るpH検出器の校正や洗浄等を容易かつ安全に行なうこ
とができるようにした凝集沈澱処理設備を提供するとこ
ろにある。
【0020】本発明の更に別の目的は、既に稼動中の既
設凝集沈澱処理設備に酸添加汚泥注入装置を導入するこ
とができ、しかも導入にあたって、既設設備の制御シス
テムの大幅な変更を行なうことなく本発明の新規な制御
による稼動,運転が可能な設備とするところにある。
【0021】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の種々の目
的を達成する本発明の凝集沈澱処理法、およびその設備
の特徴は、上記特許請求の範囲の各請求項に記載した構
成を有するところにある。
【0022】本発明の特徴の一つは、汚泥返送流量を、
原水流量に応じて増減制御し、汚泥返送流量に合わせた
適正な酸添加率で酸添加を行なうように制御するところ
にある。
【0023】すなわち、請求項1の凝集沈澱処理法の特
徴は、原水中の懸濁物質をアルミ系凝集剤の添加により
凝集させた後、この凝集物を沈澱により汚泥として処理
水と分離し、沈澱回収したこの汚泥の少なくとも一部を
原水に返送すると共にその途中で好気性微生物の生育雰
囲気となるように酸化処理し、次いで水酸化アルミニウ
ムを凝集剤として再利用するために返送汚泥に酸を添加
する凝集沈澱処理法において、上記汚泥の返送流量は、
原水流量情報より演算した結果に基づいて制御し、上記
酸添加量は、汚泥返送流量情報より演算した結果に基づ
いて制御するようにしたところにある。この処理法は、
例えば請求項6の凝集沈澱処理設備を用いて実施するこ
とができる。
【0024】上記において汚泥の返送を「原水流量情報
より演算した結果に基づいて制御する」とは、例えば、
制御装置に設けた酸添加汚泥注入率の設定部を、原水流
量に比例するレシオ設定部と、原水流量に比例しないバ
イアス設定部とから構成し、下記式(1)により、原水
に対する酸添加汚泥の原水に対する注入量y1 を演算す
る方式、を用いることができる。但し本発明がこの方式
に限定されるものではない。
【0025】y1 =a1 ・x+b1 ・・・・(1) 但し、y1 :酸添加汚泥の返送流量(原水への注入量)
(リットル/h) x :原水流量(m3 /h) a1 :酸添加汚泥の注入率(リットル−汚泥/m3 −原
水) b1 :酸添加汚泥の固定注入量(リットル/h) この式(1)により、バイアス設定部の固定注入量b1
と、原水流量に比例させるレシオ設定部の注入量a1
xとから、酸添加汚泥の原水への注入量y1 が演算さ
れ、この算出結果を、酸添加汚泥を原水側に注入させる
ためのポンプの駆動制御部に指令してポンプ回転数を制
御することができる。指令通りの注入量を正確に制御す
るために汚泥流量検出器からの汚泥流量信号と比較して
フィードバック制御する汎用の調節部を設けることも勿
論できる。上記式(1)の原水流量に酸添加汚泥の注入
量を比例させるレシオ設定部の比例定数(注入率a1
は、設備の構成や適用地域で決まる原水の水質によって
一律には決められないが、本発明者の実験等によれば、
0.5〜5[リットル−汚泥/m3 −原水]の範囲とす
るのが好ましい場合が多い。
【0026】上記構成において酸添加汚泥の返送(注
入)ために用いる注入ポンプは、回転数制御ができる無
脈動型の定量ポンプ、うず巻ポンプと3方分割型流量コ
ントロール弁を組み合わせて汚泥の一部を汚泥濃縮槽に
戻す方式、などを好ましい例として挙げることができ
る。
【0027】上記構成において酸の添加を「汚泥返送流
量情報より演算した結果に基づいて制御する」とは、例
えば、Y=A1 ・X(但し、Yは酸の添加量、Xは酸添
加汚泥の返送流量(注入量)、A1 は酸の注入率)に従
って、酸添加汚泥の返送流量(注入量)に比例した酸添
加を行なうことができ、汚泥中のAl(OH)3 含有率
が一定であれば酸添加率を固定値として制御することが
できる。但し本発明がこの方式に限定されるものではな
い。
【0028】返送汚泥中に含まれるAl(OH)3 をイ
オン化し凝集剤に回生させる酸としては、硫酸,塩酸等
の鉱酸好ましくは硫酸を用いることができ、返送汚泥を
pH4以下、好ましくはAl(OH)3 をイオン化しか
つ他の重金属の溶解を避けるためにpH3.0〜3.5
の範囲内とするように添加される。本発明者の実験的,
経験的な検討によれば、酸添加率は70wt%硫酸を使
用した場合に2〜10[リットル−H2 SO4 /m3
泥]の範囲とするのが好ましい場合が多い。
【0029】酸添加ポンプは、例えば定量性のあるポン
プを用いて、ストローク制御や回転数制御、あるいは双
方の組み合わせを用いることができるが、制御指令に対
して正確な応答性を有するものであれば特に限定され
ず、パルスポンプであってもよい。また指令通りの注入
量を正確に制御するために酸注入量検出器を設けて、酸
注入量と比較してフィードバック制御する汎用の調節部
を設けることもできる。原水、汚泥返送流量ならびに前
述した酸注入量の検出は、汚泥流量を正確に測定できる
検出器であれば特に限定されないが、好ましくは電磁流
量計がよい。
【0030】汚泥返送系の酸添加位置の下流には混合部
が設けられる。これは汚泥と酸が十分に撹拌混合される
構造のものであればよく、最小注入量であっても撹拌混
合効果が保たれればよい。例えば撹拌槽を設けることも
できるし、以下の実施例で示すように配管中で蛇行・旋
回・剪断流を起こさせる等の方式で撹拌させる形式のも
のであってもよい。
【0031】本発明の請求項1あるいは4において、原
水流量情報に基づいて汚泥返送流量を制御し、また汚泥
返送流量情報に基づいて酸添加量を制御する構成を採用
した理由は次のことによる。すなわち上記請求項1の方
法による試験によれば、全ての原水について一律的では
ないが、混和槽に対する酸添加汚泥注入による汚泥循環
サイクルを重ねてくると、原水濁度に変動があっても、
汚泥中の水酸化アルミニウムの含有率はそれほど大きな
変動がない場合があるという注目すべき知見が見出され
た。この知見された事実は、沈澱汚泥中の水酸化アルミ
ニウムの含有率は季節変動,天候変動等の影響によるだ
けでなく大きく変動すると一般に考えられていたことか
らすると意外なものである。これは汚泥の沈降性がよく
なり、相対的に汚泥濃度が上昇し、ほぼ一定の濃度に保
たれるためと考えられる。しかし上記知見されたように
上記含有率が実質的に一定している設備においては、汚
泥返送流量に対応した酸の添加量の調節制御だけで、返
送汚泥のpH値を初期設定値に概ね維持することができ
ることになり、かかる条件、すなわち汚泥中の水酸化ア
ルミニウムの含有率が大きく変動しないという条件、が
満足される場合には、上述した酸添加率を固定して酸添
加汚泥の返送流量のみに比例した酸添加量の制御を行な
うことができるという、極めて簡便な制御を実現するこ
とができる点で設備的には極めて大きな利点をもたら
す。上記の「実質的に一定」とは、水酸化アルミニウム
含有率の変動が20%以下、好ましくは10%以下であ
る条件をいい、この条件を満足すれば、酸添加汚泥のp
H変動による悪影響は実際上問題とならない。ただし、
この制御方式を採用する場合には季節による大きな変動
の影響等を考慮して、ジャーテスト等で定期的(季節
毎,数カ月毎等)に適正酸添加率の最適値を求めて設定
の修正などを行なうことが運用の安全を図る上で望まし
い。
【0032】次に、本発明の特徴の他の一つである請求
項2の発明について述べると、この発明の特徴は、上記
の返送汚泥中の水酸化アルミニウム含有率の変動が20
%を越えることが頻繁である条件の場合、あるいはより
精密な制御が要望される場合には、上記酸添加量の制御
を、pH値情報を加味して行なうという構成を採用した
ところにある。すなわち、返送汚泥中の水酸化アルミニ
ウム含有率が変動する場合には、汚泥返送流量の制御
は、原水流量情報より演算した結果に基づいて制御し、
酸添加量の制御は、汚泥返送流量情報と酸添加後の汚泥
のpH値情報より演算した結果に基づいて制御する構成
が好ましく採用されるのである。この処理法は請求項6
の凝集沈澱処理設備を用いて好ましく実施することがで
きる。
【0033】この請求項2の発明の構成が採用される理
由は次のことによる。すなわち、返送汚泥中のAl(O
H)3 含有率が変動する場合には、酸添加率(単位返送
汚泥量当たりの酸添加量)を一定値として汚泥返送流量
(注入量)情報のみに基づいて酸添加量を演算して制御
する方式では、酸添加汚泥のpH値が変化することが避
けられず、汚泥中のAl(OH)3 が増加すれば溶解に
必要な酸が不足してpHが上昇し、反対に汚泥中のAl
(OH)3 が減少すれば溶解に必要な酸が過剰となって
pHが下降する。このようにpH値が適正値に対して過
不足することは、返送汚泥のAl(OH)3 の回収率の
低下や、重金属溶解等の好ましくない影響を招くのは上
述の通りであり、このような汚泥中のAl(OH)3
有率の変動は、多くの場合季節変動、天候変動等に起因
する比較的長周期の外乱の影響を受けて現われる場合が
多い。これはアルミ系凝集剤の注入量が必ずしも原水濁
度と比例していない事や沈澱汚泥の性状や水温等から変
動する汚泥自体の濃度変化に由来している。
【0034】そこで請求項2の発明では、酸添加汚泥の
pH値を適正に維持した運用を行なうために、返送汚泥
中のAl(OH)3 含有率の変動による酸添加汚泥のp
H変化を、pH検出器により測定して上記制御を行なう
ようにしたのである。
【0035】上記の、酸添加量を「汚泥返送量情報と酸
添加後の汚泥のpH値情報より演算した結果に基づいて
制御する」というのは、例えば、pH検出器により検出
した酸添加汚泥の測定pH値と適正pH値の偏差によ
り、添加する酸の過不足分を演算し、汚泥返送流量に応
じた酸添加量を演算する際に用いる酸添加率設定値を補
正することで対応する方法を例示することができる。
【0036】本発明者が実験的,経験的に確認したとこ
ろでは、70%硫酸を用いる場合、適正pHとの偏差±
0.1pH当たり1回につき±10〜±200[ml−
2SO4 /m3 −汚泥]の範囲の補正値を酸添加率設
定値に加減演算することが適正である場合が多い。
【0037】上記のようにpH値情報を酸添加量の補正
のために用いる場合には、演算の周期は、補正した酸添
加率で酸を添加した汚泥が返送配管を流れてpH検出器
により検出されるまでの所定の遅れ時間(タイムラグ)
を考慮して、この遅れ時間以上の時間長さを周期として
サンプリングすることが望ましい。該遅れ時間よりも短
い周期でサンプリングした情報には補正の結果が現われ
ていないからである。この遅れ時間は、酸添加点から酸
添加汚泥のpH検出器までの間の配管内の滞留容積と、
汚泥流量とから求められる。
【0038】前述の遅れ時間以上の演算周期とするため
の方法としては、 QS ≧QV に達する毎に一定時間TR 分後の平均pHにより前述の
補正を行なわせる方式を例示することができる。
【0039】但し、QS :汚泥流量積算値 QV :酸添加点からpH検出器の間の滞留容積 TR :T1 +T2 +tC(QS ≧QV に達してから修正
演算完了までの時間(分)) T1 :遅れ時間以上とするための余裕時間(分) T2 :pHの平均値を求めるサンプリング時間(数十秒
〜数分) tC :演算及び修正時間(ms) また、演算修正終了後はQS をゼロにリセットして再度
積算を繰り返す。このような方法により、前述の酸添加
率の適性な補正を行なうことができる。
【0040】以上の請求項1又は2の発明においては、
凝集剤混和槽に注入する凝集剤が、酸添加汚泥100%
だけとすることもできるが、長期的な回収サイクルの中
で、汚泥中のAl(OH)3 含有率は、排出される脱水
汚泥に持ち込まれている分のAl(OH)3 だけ徐々に
減少していき、凝集剤として有効な含有率以下まで減少
すると返送回収効果はなくなる。したがって系外に脱水
汚泥として持ち去られる分程度のアルミ系凝集剤(硫酸
バンドもしくはポリ塩化アルミニウム等)を直接添加す
る凝集剤として補充することが必要であり、好ましくは
この凝集剤の補充により返送汚泥中のAl(OH)3
有率を所定範囲内に維持することがよい。
【0041】原水に対する酸添加汚泥注入量は上述した
式(1)の通りであるが、原水に直接添加すべきアルミ
系凝集剤(硫酸バンド若しくはポリ塩化アルミニウム)
は下記式(2)で与えられる。
【0042】y2 =a2 x+b2 ・・・・(2) 但し、y2 :アルミ系凝集剤の注入量(リットル/h) x :原水流量(m3 ) a2 :アルミ系凝集剤注入率(リットル−凝集剤/m3
−原水) b2 :アルミ系凝集剤の固定注入量(リットル/h) また、酸添加汚泥を返送注入しない従来法での例えば硫
酸バンドの最大添加量y0 を、上記式(2)と同様に表
わせば、下記式(3)となる。
【0043】y0 =a0 ・x+b0 ・・・・(3) 本発明方法による場合、酸添加汚泥中の回生アルミニウ
ムはその含有率から硫酸バンド換算でα・y1 、直接添
加する硫酸バンド量は上記式(2)からy2 であるか
ら、上記y0 に相当する添加量は下記式で与えられる。
【0044】y0 =α・y1 +y2 =α(a1 ・x+b
1 )+a2 ・x+b2 但し、αは酸添加汚泥中のアルミニウム分をH2 SO4
アルミニウムに換算した場合の含有率 したがって、添加すべき硫酸バンドの全量に対しての注
入酸添加汚泥で持ち込む硫酸バンドの割合は、 (y1 ・α/(y1 ・α+y2 ))=y1 ・α/y0
0.6〜0.9 で与えられ、本発明ではこの値が0.6〜0.9前後の
割合となるように酸添加汚泥の添加率(注入率)を決め
るのが好ましい場合が多い。
【0045】尚、このような添加率の適正分配比は、濃
縮汚泥中の成分構成比によって異なるので一律には決め
られないが、本発明者の実験的,経験的知見からする
と、原水濁度成分による汚泥成分への影響は小さいか
ら、上記αは0.02〜0.04程度であるので、上記
各係数a1 ,a2 ,b1 ,b2 は、安全領域(αが小さ
い値に対する添加率)に設定することにより、通常は、
添加率を変更しなくともよい簡便な制御を行なうことが
できる。なお上記安全領域とは、酸添加汚泥のpHが規
定値以下にならない酸添加率にした時の係数の組合せ範
囲を指している。
【0046】本発明は上記構成をなすことにより、返送
された汚泥中に含まれる前記イオン状のアルミニウムが
直接添加される凝集剤と共に作用し、酸添加汚泥注入量
は原水流量に応じて変動制御され、酸添加も適正なpH
となるように酸添加量が制御されるので長期的に適正p
Hに維持可能である。
【0047】また汚泥成分構成におけるアルミニウムの
含有率も汚泥の循環サイクルを重ねる毎に汚泥性状の改
善と性状の安定化が進み、さらに平均化するため、アル
ミニウム濃度の安定した凝集剤として取り扱うことが可
能となり、ダイナミックな原水流量変動への被励起追従
が可能となり、大幅な直接添加すべき凝集剤の注入量の
削減と、沈降性の優れたフロックの生成による水質の安
定化が実現できる。
【0048】更に又、既存の浄水設備との制御上の取り
合いも少なく、断水を伴わずに導入、運用開始を図るこ
とができる。
【0049】請求項7の発明は、上述した凝集沈澱処理
設備の酸添加位置の下流における汚泥返送系の配管とこ
れに付設するpH検出器の好適な構成を特徴とするもの
である。すなわち、工業的規模の設備では、pH検出器
はその校正のために付着汚泥等を洗浄する必要があるこ
となどが要望される。そこで請求項6の発明のように、
返送汚泥を混和槽に注入させる返送配管の下流端末に対
して返送汚泥を上方から自然落下させるように該返送配
管の端末部分を形成して、この端末部分の最上位点から
端末の間に上記pH検出器を設置することでこれらの要
望を満足できるようにしたものである。
【0050】なお本発明の設備において、返送汚泥を好
気性微生物の生育雰囲気となるように酸化するために用
いられる酸化手段としては、含酸素気体を曝気する曝気
装置を代表的に例示することができる。
【0051】請求項10の発明は、返送配管を通じて汚
泥を返送するための上記汚泥返送用ポンプを、汚泥返送
配管の酸添加位置よりも上流に設けたことを特徴とする
ものであり、これにより、汚泥返送用ポンプには耐酸性
のものを使用する必要がないという利点が得られる。
【0052】
【実施例】以下本発明を浄水製造設備に適用した場合の
実施例として、図面に基づいて更に説明する。
【0053】実施例1 本例は請求項1あるいは請求項5に対応する実施例を説
明するためのものである。
【0054】図1において、2は凝集剤混和撹拌槽であ
り、回転羽根型の撹拌装置201を備えている。そして
この撹拌槽2において、原水導入管1から導入される原
水と、凝集剤貯槽211から凝集剤注入装置であるポン
プ212により注入される凝集剤(ポリ塩化アルミニウ
ム(PAC))を撹拌混和させ、原水中に含まれている
懸濁物質の凝結反応を行なわせる。なお凝集剤混和撹拌
槽2には苛性ソーダ貯槽213からポンプ214により
苛性ソーダが同じく注入できるようになっている。なお
本例の凝集剤混和撹拌槽2の後段部分は、回転羽根型の
撹拌装置203により適度の緩速撹拌を行なって凝集さ
れた懸濁物質を凝集フロック化させると共に更にこれを
成長さる緩速撹拌槽202として設けられている。
【0055】3は凝集剤混和撹拌槽2の後段に設けられ
た沈澱槽であり、凝集フロックを含む汚泥を沈降分離に
より底部に沈殿させ、他方、処理水は、ろ過池4を介し
て図示しない溢流路から、同じく図示しない後段の浄水
処理系に流出させる。
【0056】沈澱槽3の底部に集められた汚泥は、汚泥
引抜き管5により汚泥濃縮槽6に適宜に引抜かれ、この
濃縮槽6において返送汚泥として原水側に戻すのに適し
た濃度に濃縮(例えば2〜10倍程度)される。そして
濃縮された汚泥は、この濃縮槽6の底部から曝気槽7に
送泥され、されに、濃縮汚泥引抜き管701を通してポ
ンプ702により脱水装置などの濃縮汚泥処理装置70
3に適宜間欠的に送泥されて、余剰汚泥を脱水廃棄処分
できるように設けられている。上記曝気槽7は開放型横
流槽をなしていて、濃縮槽6から送泥された汚泥が、後
段の汚泥返送ポンプ801により送り出すまでの間にお
いて、ブロワ(図示せず)により槽底部の散気管704
から噴出させた空気により、例えば24時間の間この曝
気槽7内に保持されるように設けられている。曝気程度
は、上記のように時間で管理することができるが、工業
的規模の装置としては、曝気槽の出口において汚泥の酸
化還元電位を監視し、曝気槽7の曝気制御あるいは汚泥
通流制御にフィードバックして確実な酸化制御を行なわ
せるように設けることも好ましい。この曝気処理によ
り、汚泥中に含まれる有機酸、硫化水素、アンモニア、
鉄,マンガン等が酸化される。
【0057】また上記濃縮汚泥引抜き管701は、途中
汚泥返送配管8に分岐されて、これを通して汚泥返送ポ
ンプ801により汚泥の一部が上記凝集剤混和撹拌槽2
に返送されるようになっている。
【0058】すなわち、曝気槽7において所定の曝気処
理が行われた汚泥は、上記の汚泥返送ポンプ801によ
り汚泥返送配管8を通して、途中酸貯槽10からの酸
(本例では硫酸)が添加され、その下流に設けられた混
合部11を通る途中で十分に撹拌されて該汚泥中に含ま
れる水酸化アルミニウムのイオン化が行われた後、上記
凝集混和撹拌槽2に返送される。なお本例における汚泥
返送ポンプ801には、回転数で流量制御が行なえる無
脈動型定量ポンプを用いた。
【0059】101は酸貯槽10内の酸を汚泥返送配管
8に注入するための酸添加ポンプである。また12は、
返送汚泥配管8の下流端末に設けられた酸添加汚泥のp
Hを測定するためのpH検出器である。
【0060】20は原水流量を検出するための原水流量
検出器、21は返送汚泥流量を検出するための汚泥返送
流量検出器であり、これらの測定情報は演算器22に入
力信号として入力されるようになっている。
【0061】次に、上記原水流量検出器20及び返送汚
泥流量検出器21により測定された情報に基づいて行な
われる本実施例の返送汚泥流量y1 の制御と、酸添加量
Yの制御について説明する。
【0062】本実施例の演算器22には、酸添加汚泥
(返送汚泥)注入率設定部221が設けられていて、こ
の設定部に上述した式(1)[y1 =a1 ・x+b1
のb1に相当する酸添加汚泥の固定注入量(リットル/
h)(バイアス)と、原水流量xに比例して注入量を変
動させる係数である酸添加汚泥の注入率(リットル−汚
泥/m3 −原水)(レシオ)とが予め設定され、原水流
量検出器20からの原水流量情報(x)により式(1)
に従って酸添加汚泥(返送汚泥)流量y1 が演算算出さ
れる。そしてこの演算結果が汚泥返送ポンプ801の駆
動指令として出力され、指令に従って該汚泥返送ポンプ
801が駆動される。
【0063】またこの演算器22には酸添加率設定部2
22が設けられていて、予め定めた添加率(例えば上述
したY=A1 ・Xの係数A1 )が設定され、汚泥返送流
量検出器21からの汚泥注入(返送)流量情報(X)に
より汚泥返送流量に比例した酸添加量Yが演算算出さ
れ、この演算結果が酸添加ポンプ101の駆動指令とし
て出力され、指令に従って該酸添加ポンプ101が駆動
される。なおこれらのポンプ801,101について
は、指令に対する追随制御を行なってもよいことは上述
した通りである。
【0064】また本実施例においては、既存設備として
原水のTU,pH,アルカリ度を検出して、これらに基
づいて凝集剤(PAC)添加率、苛性ソーダ添加率を夫
々演算し、制御する第2の演算器30を設けており、こ
れら各剤の添加量は固定量を添加するバイアス設定部と
原水流量に対して比例変動させるレシオ設定部とにより
制御するようになっている。
【0065】以上のように構成された本実施例の凝集沈
澱処理設備とその制御法によれば、凝集沈殿して集めら
れた汚泥中に発生している浄水処理に阻害となる成分
を、まず曝気処理により分解、不溶化し、しかる後に凝
集剤の再利用を図るための酸添加を行うので、上記汚泥
が嫌気性になっても、凝集剤の再利用にこの汚泥の嫌気
性に移行することの影響を支障することなくでき、従来
から原理的には可能とされていた凝集剤の再利用を、工
業的規模の設備で悪臭等の弊害を招くことなく理想的に
実現できるという利益が得られる。
【0066】また、撹拌槽に返送された汚泥に含まれる
懸濁物質が原水に添加されることで凝集助剤として機能
し、原水が低濁度である場合には、従来の凝集剤添加の
注入量制御の困難性を改善し、また高い密度の凝集フロ
ックの成長にも貢献して汚泥の沈降分離性を向上させる
という利益をもたらす。
【0067】また、原水側にAl(OH)3 をイオン化
して返送するために返送汚泥に注入する酸の添加量を、
原水流量に対応した返送汚泥(酸添加前の汚泥)の流量
制御、次いで返送汚泥(酸添加前の汚泥)の流量に対応
した酸添加量の制御という手順で制御することで、アル
ミニウム含有率が実質的に一定している酸添加汚泥に対
しては、添加する酸の量を過不足なくできるのでpHを
適性値に維持することができ、汚泥返送によるアルミ系
凝集剤の再利用を効率よく行なえると共に悪臭の発生や
塩素消費量の増大といった悪影響を防止する上で有効で
ある。
【0068】更に、使用凝集剤の削減、発生する廃棄汚
泥総量の削減、運転コストの削減等々の効果も、運転操
作の複雑化や新たな弊害を招致することなく実現できる
という効果も得られる。
【0069】更に、汚泥返送ポンプ801が返送配管8
の酸添加位置よりも上流に配置されているので、このポ
ンプに耐酸性のものを使用する必要がないという利点も
得られる。
【0070】実施例2 本例は請求項2あるいは請求項6に対応する実施例を説
明するためのものである。
【0071】図2に示した如く本実施例の特徴は、上記
実施例1に比べて、汚泥返送系の配管端末にpH検出器
12を付設したこと、演算器22の酸添加率設定部22
2に酸添加率補正値演算部223を付設したこと、上記
pH検出器12の測定情報を酸添加率補正値演算部22
3に入力させるようにしたことが異なるものであるが、
他は実施例1と同様である。したがって共通の構成には
実施例1と同様の符号を付して説明を省略する。
【0072】本例の制御は、汚泥返送流量の制御を、演
算器22の酸添加汚泥注入率設定部221のバイアス設
定部とレシオ設定部により、原水流量情報に基づいて演
算した算出値により制御する構成においては実施例1と
同じであるが、酸添加量の制御は異なっている。
【0073】すなわち、本例の酸添加率補正値演算部2
23には、返送配管の端末に設置したpH検出器12で
検出された凝集剤混和撹拌槽2に注入される酸添加汚泥
のpH値情報が入力されて、これが適正pH値に対して
偏差をもつ場合に、この偏差に見合った所定の酸添加率
補正値Δaを演算し、適宜のメモリーから呼び出して酸
添加率設定部222に出力し、上述した式(1)の酸添
加率を示すA1 を、(A1 +Δa)あるいは(A1 −Δ
a)に補正する。補正の程度は、上述した通りの範囲か
ら、設備の構成や原水水質,汚泥性状に応じて一律でな
いが実験等により決めることができる。
【0074】またこの酸添加率補正値演算部223に
は、汚泥返送流量検出器21で検出された汚泥返送流量
情報が入力され、返送配管8の酸添加位置P1 からpH
検出器の設置位置P2 の間の配管容積(上述した滞留容
積)は設備の構成から予め知ることができるから、これ
らの汚泥返送流量情報とP1 〜P2 の配管容積とから、
1 位置を通過した汚泥がP2 位置を通過するまでに要
する時間よりも若干長い時間を、当該酸添加率補正値演
算部223で行なうサンプリング周期として決めること
ができる。なおこのサンプリング周期は、汚泥返送流量
が大きく変動しない場合には固定としてもよい。
【0075】そして、補正された酸添加率と汚泥返送流
量情報(X)とより、Y=(A1 +Δa)・Xで酸添加
量を演算算出し、この演算結果が酸添加ポンプ101の
駆動指令として出力され、指令に従って該酸添加ポンプ
101が駆動される。このポンプ101の駆動を、指令
に対して追随制御させるようにしてもよいことは上述実
施例1と同じである。
【0076】本例の凝集沈澱処理設備とその制御法によ
れば、実施例1で得られる同様の利益が得られる他、実
施例1よりも一層精密にアルミ分の有効回収のための酸
添加量の適正制御ができる。従って需要に応じた原水流
量で運用しながら、長期的な原水水質の変動や、返送汚
泥中のアルミ分の含有率が変化しても、アルミ分の有効
回収ができるため悪臭の発生や塩素消費量の増大等を確
実に防止しながら凝集剤の削減ができ、しかも設備の自
動化した運用が実現できるという利益が得られる。
【0077】また長周期の変化に対しても自動補正がで
きるため、長期的に水質の安定化が図れる。
【0078】実施例3 図3に示した本例は、汚泥返送ポンプ801の追従制御
部および酸添加ポンプ101の追従制御部を加えたもの
で、それぞれ汚泥流量調節計および酸添加流量調節計を
設けるという構成を特徴とするものであり、他の構成は
実施例2と同じであるので、同一の構成には同じ符号を
付して説明は省略した。
【0079】本例は、上記構成を採用することにより、
酸添加汚泥注入量指令に対する確実な汚泥の注入を行な
わせることができると共に、酸添加量指令に対する確実
な酸の添加を行なわせることができるという利点が得ら
れる。
【0080】実施例4 図4に示した本例は、実施例3の汚泥返送ポンプ801
に代えて、うず巻きポンプ8011と3方分割型流量コ
ントロール弁8012を用い、3方分割型流量コントロ
ール弁8012から曝気槽7に一部の汚泥を戻す弁の開
度を、酸添加汚泥(返送汚泥)注入率設定部221から
の指令により変化させることで酸添加汚泥返送(注入)
量を制御するようにしたという構成をもつことを特徴と
するものであり、他の構成は実施例3と同じであるの
で、同一の構成には同じ符号を付して説明は省略した。
【0081】本例は、上記構成を採用することにより、
メンテナンス性の良いうず巻きポンプが使用できるこ
と、またコントロール弁の使用により注入量の可変レン
ジを広くすることができるという利点が得られる。
【0082】実施例5 本例は請求項8に対応する実施例を説明するためのもの
である。
【0083】図5は、酸添加汚泥の返送配管8の端末部
分の構成を拡大して示したものである。この図におい
て、8で示した返送配管8の主ライン管は、地上側から
垂直上方に凝集剤混和撹拌槽2の水面から高さHの位置
まで立ち上げられた後、略直角水平方向に延設された水
平管部81をもち、更に直角垂直下方に垂下された垂直
管部83てその下端の端末開口82が凝集剤混和撹拌槽
2の水面に対して若干の間隔を空けて対向するように設
けられている。またこの主ライン管の上記垂直管部83
の上方には、サイフォンブレークとするための空気吸引
ベント管84が設けられている。
【0084】また、上記主ライン管の水平管部81の途
中からは測定ライン管85が分岐されて、サンプル入口
弁86を介して水平管部81よりも下側の位置に配置さ
れたpH検出器12の入口に接続され、このpH検出器
12の出口には排出管89が接続されて、測定済の液を
凝集剤混和撹拌槽2に流入させるように上記主ライン管
の垂直管部83と平行するように設けられている。
【0085】87は洗浄水導入管であり、洗浄水弁88
を介して上記pH検出器12に接続されている。
【0086】このようにしたpH検出器の設置構成によ
れば、実施例2などで示した汚泥返送ポンプ801の駆
動力で主ライン管の水平管部81まで圧送された酸添加
汚泥は、この水平管部81からは自然落下で凝集剤混和
撹拌槽2に注入される。したがって、この汚泥を自然落
下させる主ライン管の端末部分の最上位点である水平管
部81より下側のpH検出器12には、サンプル入口弁
86の開路切替えのみで自然に汚泥が流入されることに
なる。またサンプル入口弁86の閉路と洗浄水弁88の
開路によって洗浄水をpH検出器に自動的に流入させる
ことができ、汚泥を含む洗浄水をそのまま凝集剤混和撹
拌槽2に流し込めるので、pH検出器の自動洗浄が容易
に実現できるという利点がある。
【0087】また本例の以上の構成によって更に以下の
効果が得られる。
【0088】 pH校正時には、pH検出器への汚泥
の供給を止め、洗浄水により洗浄した後校正作業を行な
うことができるので、pH検出器を取り外した時に付着
汚泥(強酸性)の飛散等の虞れが全くなく、作業の安全
性を図ることができる。
【0089】 酸添加汚泥のpH測定を大気圧下で行
なえるので、比較電極のKClの補充が容易である他、
圧力補償装置などの付帯設備も不要である。
【0090】 設備の運転中にpH検出器の洗浄を行
なっても、洗浄に要する洗浄水量は検出器のホルダー内
容積と測定ライン管の一部の内容積の合計のみ(略1〜
2リットル/回)であるため、これを凝集剤混和撹拌槽
2に流し込でも浄水処理の外乱としては無視できる程度
であり、洗浄水に含まれる強酸性汚泥を中和処理する付
帯設備等も全く不要である。
【0091】 pH検出器の校正や洗浄などとは無関
係に、酸添加汚泥の凝集剤混和撹拌槽2への注入を連続
的に行なうことが出来るので、設備運転の中断などがな
い。
【0092】 以上〜によって、長期的に安定し
たpH検出を可能にし、しかも自動化して行なうことが
可能であり、設備の自動化の上で極めて有利である。
【0093】
【発明の効果】本発明によれば、以下のような効果を奏
することができる。
【0094】請求項1,6の発明によれば、酸添加汚泥
の返送量を原水流量に応じた適正な注入率で制御するこ
とができるので、需要に応じた原水流量で運用できると
いう効果がある。
【0095】また汚泥回収−再利用のサイクルにおける
汚泥内の水酸化アルミニウムの含有率が一定化する設備
では、汚泥返送流量より演算した結果に基づいて酸添加
量を制御できるので、極めて簡単な運転制御を実現でき
るという効果がある。
【0096】請求項2,7の発明によれば、上記効果に
加えて、汚泥中のAl(OH)3 の含有率の変化に伴う
適正な酸添加率が長周期で変化しても、酸添加率をpH
値情報により補正することで正確に対応することがで
き、長期的に安定した運用が可能で、水質の安定化が図
れるという効果がある。
【0097】また、酸添加汚泥を介した回生凝集剤の注
入によって、使用する凝集剤の削減が図れるという効果
がある。
【0098】請求項3の発明によれば、酸添加汚泥のp
Hを3.0〜3.5の範囲に維持することにより、Al
(OH)3 のイオン化を図りながら汚泥に含まれる重金
属の溶解を低減することができて、塩素の消費量を低減
させることができるという効果がある。
【0099】請求項5の発明によれば、原水に対して直
接添加する凝集剤と、酸添加汚泥を介して添加する凝集
剤の双方を、原水流量に比例的に制御を行なうことで、
濃縮汚泥中のAl(OH)3 の含有率を長期的に安定化
させることが可能で、適正酸添加率も安定し、運用の簡
便化が図れるという効果がある。
【0100】請求項8の発明によれば、上述した実施例
5で説明した〜の効果が得られる。
【0101】請求項11の発明によれば、汚泥返送のた
めのポンプに耐酸性のものを用いる必要がなく、設備コ
ストを低廉化することができる。
【0102】また本発明は、汚泥返送系をもたない凝集
沈澱処理設備に対して、汚泥返送のための配管系と、酸
添加装置、種々の流量計、ポンプなどを付設するだけで
適用できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の凝集沈澱処理設備の構成概
要をフロー図で示した図。
【図2】本発明の実施例2の凝集沈澱処理設備の構成概
要をフロー図で示した図。
【図3】本発明の実施例3の凝集沈澱処理設備の構成概
要をフロー図で示した図。
【図4】本発明の実施例4の凝集沈澱処理設備の構成概
要をフロー図で示した図。
【図5】本発明の実施例5のpH検出器の設置校正を説
明するための図。
【符号の説明】
1・・・原水導入管、2・・・凝集剤混和撹拌槽、3・
・・沈澱槽、4・・・ろ過池、5・・・汚泥引抜き管、
6・・・汚泥濃縮槽、7・・・曝気槽、8・・・返送配
管、10・・・酸貯槽、11・・・混合部、12・・・
pH検出器、20・・・原水流量検出器、21・・・汚
泥返送流量検出器、22・・・演算器、30・・・第2
の演算器、101・・・酸添加ポンプ、211・・・P
AC貯槽、213・・・NaOH貯槽、221・・・酸
添加汚泥注入率設定部、222・・・酸添加率設定部、
223・・・酸添加率補正値演算部、703・・・脱水
機、704・・・曝気装置、801・・・汚泥返送ポン
プ。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原水中の懸濁物質をアルミ系凝集剤の添
    加により凝集させた後、この凝集物を沈澱により汚泥と
    して処理水と分離し、沈澱回収したこの汚泥の少なくと
    も一部を原水に返送すると共にその返送途中で好気性微
    生物の生育雰囲気となるように酸化処理し、次いで該返
    送汚泥に含まれる水酸化アルミニウムを凝集剤として回
    生再利用するために該返送汚泥に酸を添加する凝集沈澱
    処理法において、 上記汚泥返送流量は、原水流量情報より演算した結果に
    基づいて制御し、上記酸添加量は、汚泥返送流量情報よ
    り演算した結果に基づいて制御することを特徴とする凝
    集沈澱処理法。
  2. 【請求項2】 原水中の懸濁物質をアルミ系凝集剤の添
    加により凝集させた後、この凝集物を沈澱により汚泥と
    して処理水と分離し、沈澱回収したこの汚泥の少なくと
    も一部を原水に返送すると共にその返送途中で好気性微
    生物の生育雰囲気となるように酸化処理し、次いで該返
    送汚泥に含まれる水酸化アルミニウムを凝集剤として回
    生再利用するために該返送汚泥に酸を添加する凝集沈澱
    処理法において、 上記汚泥返送流量は、原水流量情報より演算した結果に
    基づいて制御し、上記酸添加量は、汚泥返送流量情報及
    び酸添加後の返送汚泥のpH値情報より演算した結果に
    基づいて制御することを特徴とする凝集沈澱処理法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、返送汚泥に
    対して添加する酸量は、酸添加後の汚泥のpHを3.0
    〜3.5の範囲に制御するものであることを特徴とする
    凝集沈澱処理法。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において、酸添加後の
    返送汚泥のpH値情報は、酸添加位置を通過した返送汚
    泥がpH値の検出位置を通過するまでに要する時間より
    も長い周期のサンプリング結果により更新することを特
    徴とする凝集沈澱処理法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかにおいて、
    原水に注入する上記返送汚泥に含まれる回生アルミ系凝
    集剤に加えて、原水に対して直接添加するアルミ系凝集
    剤の分を合計して原水に対して添加すべき適正なアルミ
    系凝集剤の全量を与えると共に、原水流量に対する凝集
    剤の全量が適正添加量となるように、上記各分の添加量
    各々を原水流量情報より演算した算出結果に基づいて制
    御することを特徴とする凝集沈澱処理法。
  6. 【請求項6】 原水をアルミ系凝集剤と混和させる混和
    槽と、凝集した懸濁物質を含むこの凝集物を凝集沈澱さ
    せて処理水から分離する凝集沈澱槽と、沈澱した凝集物
    からなる汚泥の少なくとも一部を上記混和槽に返送する
    汚泥返送配管を含む汚泥返送系と、この汚泥返送系の途
    中に設けられて該汚泥を好気性微生物の生育雰囲気とす
    る酸化手段と、該酸化手段の下流に設けられて該返送汚
    泥に含まれる水酸化アルミニウムを溶解するための酸添
    加手段と、該酸添加手段の下流に設けられた汚泥−酸混
    合部とを備えた凝集沈澱処理設備において、 上記混和槽に流入する原水流量を検出する原水流量検出
    器と、上記返送配管を通じて汚泥を返送させるための汚
    泥返送用ポンプと、該返送配管を通る汚泥返送流量を検
    出する汚泥返送流量検出器と、上記原水流量検出器から
    の原水流量情報より演算した結果に基づいて上記汚泥返
    送用ポンプの駆動を制御する汚泥返送流量制御手段と、
    上記汚泥返送流量検出器からの汚泥返送流量情報より演
    算した結果に基づいて上記酸添加手段の駆動を制御する
    酸添加量制御手段と、を備えたことを特徴とする凝集沈
    澱処理設備。
  7. 【請求項7】 原水をアルミ系凝集剤と混和させる混和
    槽と、凝集した懸濁物質を含む凝集物を凝集沈澱させて
    処理水から分離する凝集沈澱槽と、沈澱した凝集物から
    なる汚泥の少なくとも一部を上記混和槽に返送する返送
    配管を含む汚泥返送系と、この汚泥返送系の途中に設け
    られて該汚泥を好気性微生物の生育雰囲気とする酸化手
    段と、該酸化手段の下流に設けられて該返送汚泥に含ま
    れる水酸化アルミニウムを溶解するための酸添加手段
    と、該酸添加手段の下流に設けられた汚泥−酸混合部と
    を備えた凝集沈澱処理設備において、 上記混和槽に流入する原水流量を検出する原水流量検出
    器と、上記返送配管を通じて汚泥を返送させるための汚
    泥返送用ポンプと、該返送配管を通る汚泥返送流量を検
    出する汚泥返送流量検出器と、該返送配管の汚泥−酸混
    合部の下流に設けられて返送汚泥のpH値情報を検出す
    るpH検出器と、上記原水流量検出器からの原水流量情
    報より演算した結果に基づいて上記汚泥返送用ポンプの
    駆動を制御する汚泥返送流量制御手段と、上記汚泥返送
    流量検出器からの汚泥返送流量情報及び上記pH検出器
    からのpH値情報より演算した結果に基づいて上記酸添
    加手段の駆動を制御する酸添加量制御手段と、を備えた
    ことを特徴とする凝集沈澱処理設備。
  8. 【請求項8】 請求項7において、混和槽に返送汚泥を
    注入させる上記返送配管の下流端末を、返送汚泥が上方
    から自然落下するように形成し、かつこの端末部分の最
    上位点から下方位置の端末の間に上記pH検出器を設置
    したことを特徴とする凝集沈澱処理設備。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8において、上記pH検出
    器は、pH値情報のサンプリングを、返送配管途中の酸
    添加位置からpH検出器の設置位置までの間の配管を返
    送汚泥が通過するのに要する時間以上の周期で行なうも
    のであることを特徴とする凝集沈澱処理設備。
  10. 【請求項10】 請求項6ないし9のいずれかにおい
    て、汚泥返送系途中に設けられる酸化手段は、含酸素気
    体を曝気する装置であることを特徴とする凝集沈澱処理
    設備。
  11. 【請求項11】 請求項6ないし10のいずれかにおい
    て、返送配管を通じて汚泥を返送するための上記汚泥返
    送用ポンプを、汚泥返送配管の酸添加位置よりも上流に
    設けたことを特徴とする凝集沈澱処理設備。
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