JPH08244934A - パターンを付したループ状ベルトの製造法 - Google Patents
パターンを付したループ状ベルトの製造法Info
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- JPH08244934A JPH08244934A JP7463195A JP7463195A JPH08244934A JP H08244934 A JPH08244934 A JP H08244934A JP 7463195 A JP7463195 A JP 7463195A JP 7463195 A JP7463195 A JP 7463195A JP H08244934 A JPH08244934 A JP H08244934A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ベルトの寿命までパターンが剥落せず、パタ
ーンを付する工程も比較的シンプルで、一品生産から量
産品にまで対処でき、しかも既存の方法に従ってすでに
製造したベルトであっても顧客の要望に合わせてパター
ンを付すことができるループ状ベルトの製造法を提供す
ることを目的とするものである。 【構成】 芯材層(1) とその少なくとも片面を覆う被覆
層(2) を設けた構造を有するループ状ベルトである。ベ
ルトの表面から内部に向けて所定の深さを有するかある
いは貫通したパターン状欠損(3) を設け、そのパターン
状欠損(3) を埋めるように、ベルトの地の部分と異なる
色の異色体(4) を充填すると共に、その異色体(4) をベ
ルトの地の部分と一体化する。ベルト製造用の被覆層
(2) にパターン状欠損(3) を設け、そこに被覆層(2) の
地の部分と異なる色の異色体(4) を充填するようにして
もよい。
ーンを付する工程も比較的シンプルで、一品生産から量
産品にまで対処でき、しかも既存の方法に従ってすでに
製造したベルトであっても顧客の要望に合わせてパター
ンを付すことができるループ状ベルトの製造法を提供す
ることを目的とするものである。 【構成】 芯材層(1) とその少なくとも片面を覆う被覆
層(2) を設けた構造を有するループ状ベルトである。ベ
ルトの表面から内部に向けて所定の深さを有するかある
いは貫通したパターン状欠損(3) を設け、そのパターン
状欠損(3) を埋めるように、ベルトの地の部分と異なる
色の異色体(4) を充填すると共に、その異色体(4) をベ
ルトの地の部分と一体化する。ベルト製造用の被覆層
(2) にパターン状欠損(3) を設け、そこに被覆層(2) の
地の部分と異なる色の異色体(4) を充填するようにして
もよい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、矢印、記号、目印、文
字、絵文字、数字、線、模様などのパターンを付したル
ープ状ベルトを製造する方法に関するものである。
字、絵文字、数字、線、模様などのパターンを付したル
ープ状ベルトを製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】搬送ベルトとして、織布などの芯材層の
少なくとも片面に樹脂またはエラストマー製の被覆層を
設けた構造を有するループ状ベルトが汎用されている。
少なくとも片面に樹脂またはエラストマー製の被覆層を
設けた構造を有するループ状ベルトが汎用されている。
【0003】この搬送ベルトには、位置決め、過重防
止、誘導、誤送防止、注意喚起、その他の目的で、矢
印、記号、目印、文字、絵文字、数字、線、模様、社標
などのパターンを付すことがある。そのような場合に
は、スクリーン印刷法、転写印刷法などにより被覆層の
上から印刷を施してパターンを形成する方法が採用され
る。また、そのパターンの上からさらに被覆層と一体化
可能なフィルム(通常は被覆層と同質のフィルム)を当
接して、パターンの保護を行うこともある。
止、誘導、誤送防止、注意喚起、その他の目的で、矢
印、記号、目印、文字、絵文字、数字、線、模様、社標
などのパターンを付すことがある。そのような場合に
は、スクリーン印刷法、転写印刷法などにより被覆層の
上から印刷を施してパターンを形成する方法が採用され
る。また、そのパターンの上からさらに被覆層と一体化
可能なフィルム(通常は被覆層と同質のフィルム)を当
接して、パターンの保護を行うこともある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】被覆層の上から印刷パ
ターンを設けた従来の搬送ベルトは、搬送する物体(動
く歩道のように人の場合もある)との摩擦によって比較
的短期間でパターンが不鮮明となりがちである。また、
往路から帰路、帰路から往路というように、走行路の端
部でターンするときに屈曲力を受けるため、使用日数が
経過するにつれて印刷パターン膜がしだいに剥落し、つ
いにはパターンが不鮮明になることを免かれない。特に
ベルトを張設したロールの径が小さかったりナイフエッ
ジの場合には、ターン時に著しい屈曲力を受けるため、
印刷パターンが剥落するまでの期間が短かくなる。
ターンを設けた従来の搬送ベルトは、搬送する物体(動
く歩道のように人の場合もある)との摩擦によって比較
的短期間でパターンが不鮮明となりがちである。また、
往路から帰路、帰路から往路というように、走行路の端
部でターンするときに屈曲力を受けるため、使用日数が
経過するにつれて印刷パターン膜がしだいに剥落し、つ
いにはパターンが不鮮明になることを免かれない。特に
ベルトを張設したロールの径が小さかったりナイフエッ
ジの場合には、ターン時に著しい屈曲力を受けるため、
印刷パターンが剥落するまでの期間が短かくなる。
【0005】印刷パターン膜が損傷して不鮮明になって
きたときには、ベルト自体はまだ充分に使用可能である
ので、装置からベルトを外して印刷加工業者に送り、一
旦ベルト面のパターンの残部を除去してから、再度印刷
を行うことになる。ところがこのような印刷加工作業は
装置の停止を意味するので、印刷加工を行う間の稼動停
止を避けるために、別途予備的に準備しておいた別のベ
ルトにつけ替えることになる。
きたときには、ベルト自体はまだ充分に使用可能である
ので、装置からベルトを外して印刷加工業者に送り、一
旦ベルト面のパターンの残部を除去してから、再度印刷
を行うことになる。ところがこのような印刷加工作業は
装置の停止を意味するので、印刷加工を行う間の稼動停
止を避けるために、別途予備的に準備しておいた別のベ
ルトにつけ替えることになる。
【0006】いずれにせよ、比較的短期間に印刷パター
ンが不鮮明になっていくことは、予備のベルトの準備、
ベルト取り換え作業の手間、その取り換えの間の装置の
停止、再印刷に伴なう費用などの点で、種々の不利を招
くものであった。
ンが不鮮明になっていくことは、予備のベルトの準備、
ベルト取り換え作業の手間、その取り換えの間の装置の
停止、再印刷に伴なう費用などの点で、種々の不利を招
くものであった。
【0007】被覆層の上から印刷パターンを設け、その
パターンの上からさらに保護のためのフィルムを当接し
て被覆層と一体化すると、保護フィルムを設けない場合
に比してはパターンの保護が図られるが、(a) ベルトの
製造工程が複雑となる上、製造コストもかなり高くなる
こと、(b) 使用期間が長くなると被覆層と保護フィルム
との間の剥離を生じやすいこと、(c) 少量多品種には向
かないこと、(d) 一体化のためには被覆層と保護フィル
ムとの組み合わせに制限があるので、既存の方法に従っ
てすでに製造したベルトに顧客の要望に合わせてパター
ンを付すことが難しいことなどの種々の不利がある。
パターンの上からさらに保護のためのフィルムを当接し
て被覆層と一体化すると、保護フィルムを設けない場合
に比してはパターンの保護が図られるが、(a) ベルトの
製造工程が複雑となる上、製造コストもかなり高くなる
こと、(b) 使用期間が長くなると被覆層と保護フィルム
との間の剥離を生じやすいこと、(c) 少量多品種には向
かないこと、(d) 一体化のためには被覆層と保護フィル
ムとの組み合わせに制限があるので、既存の方法に従っ
てすでに製造したベルトに顧客の要望に合わせてパター
ンを付すことが難しいことなどの種々の不利がある。
【0008】本発明は、このような背景下において、ベ
ルトの寿命までパターンが剥落せず、パターンを付する
工程も比較的シンプルで、一品生産から量産品にまで対
処でき、しかも既存の方法に従ってすでに製造したベル
トであっても顧客の要望に合わせてパターンを付すこと
ができるループ状ベルトの製造法を提供することを目的
とするものである。
ルトの寿命までパターンが剥落せず、パターンを付する
工程も比較的シンプルで、一品生産から量産品にまで対
処でき、しかも既存の方法に従ってすでに製造したベル
トであっても顧客の要望に合わせてパターンを付すこと
ができるループ状ベルトの製造法を提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のパターンを付し
たループ状ベルトの製造法の一つは、芯材層(1) と該芯
材層(1) の少なくとも片面を覆う被覆層(2) を設けた構
造を有するループ状ベルトにおいて、ベルトの表面から
内部に向けて所定の深さを有するかあるいは貫通したパ
ターン状欠損(3) を設け、そのパターン状欠損(3) を埋
めるように、ベルトの地の部分と異なる色の異色体(4)
を充填すると共に、その異色体(4) がベルトの地の部分
と一体化するようにしたことを特徴とするものである。
たループ状ベルトの製造法の一つは、芯材層(1) と該芯
材層(1) の少なくとも片面を覆う被覆層(2) を設けた構
造を有するループ状ベルトにおいて、ベルトの表面から
内部に向けて所定の深さを有するかあるいは貫通したパ
ターン状欠損(3) を設け、そのパターン状欠損(3) を埋
めるように、ベルトの地の部分と異なる色の異色体(4)
を充填すると共に、その異色体(4) がベルトの地の部分
と一体化するようにしたことを特徴とするものである。
【0010】本発明のパターンを付したループ状ベルト
の製造法の他の一つは、ベルトを構成するための被覆層
(2) の表面から内部に向けて所定の深さを有するかある
いは貫通したパターン状欠損(3) を設け、そのパターン
状欠損(3) に被覆層(2) の地の部分と異なる色の異色体
(4) を充填すると共に、被覆層(2) の裏面から芯材層
(1) を当接して前記被覆層(2) と一体化するようにした
ことを特徴とするものである。
の製造法の他の一つは、ベルトを構成するための被覆層
(2) の表面から内部に向けて所定の深さを有するかある
いは貫通したパターン状欠損(3) を設け、そのパターン
状欠損(3) に被覆層(2) の地の部分と異なる色の異色体
(4) を充填すると共に、被覆層(2) の裏面から芯材層
(1) を当接して前記被覆層(2) と一体化するようにした
ことを特徴とするものである。
【0011】以下本発明を詳細に説明する。
【0012】〈第1の方法〉芯材層(1) としては、経糸
および緯糸を用いて製織した織布が好適に用いられる。
経糸および緯糸としては、耐熱性繊維、高強力繊維、一
般汎用繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミックス繊維な
どでできたモノフィラメント糸またはマルチフィラメン
ト糸が用いられ、場合によっては形状記憶合金や形状記
憶樹脂などの形状記憶材料で構成された糸を用いること
もできる。
および緯糸を用いて製織した織布が好適に用いられる。
経糸および緯糸としては、耐熱性繊維、高強力繊維、一
般汎用繊維、炭素繊維、金属繊維、セラミックス繊維な
どでできたモノフィラメント糸またはマルチフィラメン
ト糸が用いられ、場合によっては形状記憶合金や形状記
憶樹脂などの形状記憶材料で構成された糸を用いること
もできる。
【0013】この織布は、袋織り法により製織されたも
のを用いることができる。袋織り法とは、二重織りに際
し両耳端部でのみ表裏の織布が接結する製織法を言う。
袋織り法を採用すれば、シームレスの(つまり継ぎ目の
ない)筒状織布を一挙に製織できるので、その筒状織布
を径方向に切断すれば、ループ状の織布となすことがで
きる。また、通常の製織法を採用してフラットな織布を
得、ついで両端を接合してループ状の織布とすることも
できる。
のを用いることができる。袋織り法とは、二重織りに際
し両耳端部でのみ表裏の織布が接結する製織法を言う。
袋織り法を採用すれば、シームレスの(つまり継ぎ目の
ない)筒状織布を一挙に製織できるので、その筒状織布
を径方向に切断すれば、ループ状の織布となすことがで
きる。また、通常の製織法を採用してフラットな織布を
得、ついで両端を接合してループ状の織布とすることも
できる。
【0014】芯材層(1) としては、上記のような織布に
限らず、従来使われている任意の芯材を用いることもで
きる。
限らず、従来使われている任意の芯材を用いることもで
きる。
【0015】上記芯材層(1) の少なくとも片面を覆う被
覆層(2) としては、樹脂(エラストマーないしゴムを含
む)の被覆層が好適である。樹脂被覆層の設置は、樹脂
液のコーティングまたは含浸、樹脂フィルムのラミネー
トなどによりなされる。樹脂被覆層形成のための樹脂と
しては、ベルトの用途に応じ、耐熱性、耐摩耗性、耐薬
品性、非粘着性などの性質を有する樹脂が選択される。
そのような樹脂の例は、ポリウレタン、ポリオレフィ
ン、ポリアミド(芳香族ポリアミドを含む)、ポリエス
テル、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ゴム
系高分子などである。
覆層(2) としては、樹脂(エラストマーないしゴムを含
む)の被覆層が好適である。樹脂被覆層の設置は、樹脂
液のコーティングまたは含浸、樹脂フィルムのラミネー
トなどによりなされる。樹脂被覆層形成のための樹脂と
しては、ベルトの用途に応じ、耐熱性、耐摩耗性、耐薬
品性、非粘着性などの性質を有する樹脂が選択される。
そのような樹脂の例は、ポリウレタン、ポリオレフィ
ン、ポリアミド(芳香族ポリアミドを含む)、ポリエス
テル、ポリイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ゴム
系高分子などである。
【0016】被覆層(2) 形成のための特殊な樹脂フィル
ムは、フッ素樹脂製の生テープである。すなわち、ポリ
テトラフルオロエチレンのファインパウダー(テトラフ
ルオロエチレンの乳化重合によって製造されるディスパ
ージョンから分離造粒された一次粒子径約 0.2〜0.3 μ
m 、二次粒子径約300〜600μm の粒子)は、小さ
な剪断力で繊維化しやすく、またナフサ、ホワイトオイ
ルなどの有機溶剤をよく吸収してペースト状になるの
で、このペーストをシート、丸棒、モノフィラメント等
の形状の予備成形品とし、必要に応じてロール等を用い
て圧延し、さらに延伸すると、フィルム状の未焼成物が
得られる。これを通常生テープと称するが、この生テー
プを耐熱性繊維糸でできた織布からなる芯材層(1) に重
層して圧延し、ついで370〜400℃程度の温度で焼
成処理すると、芯材層(1) 上にポリテトラフルオロエチ
レンの被覆層(2) が形成される。
ムは、フッ素樹脂製の生テープである。すなわち、ポリ
テトラフルオロエチレンのファインパウダー(テトラフ
ルオロエチレンの乳化重合によって製造されるディスパ
ージョンから分離造粒された一次粒子径約 0.2〜0.3 μ
m 、二次粒子径約300〜600μm の粒子)は、小さ
な剪断力で繊維化しやすく、またナフサ、ホワイトオイ
ルなどの有機溶剤をよく吸収してペースト状になるの
で、このペーストをシート、丸棒、モノフィラメント等
の形状の予備成形品とし、必要に応じてロール等を用い
て圧延し、さらに延伸すると、フィルム状の未焼成物が
得られる。これを通常生テープと称するが、この生テー
プを耐熱性繊維糸でできた織布からなる芯材層(1) に重
層して圧延し、ついで370〜400℃程度の温度で焼
成処理すると、芯材層(1) 上にポリテトラフルオロエチ
レンの被覆層(2) が形成される。
【0017】そして本発明においては、ベルトの表面か
ら内部に向けて所定の深さを有するかあるいは貫通した
パターン状欠損(3) を設け、そのパターン状欠損(3) を
埋めるように、ベルトの地の部分と異なる色の異色体
(4) を充填すると共に、その異色体(4) がベルトの地の
部分と一体化するようにする。
ら内部に向けて所定の深さを有するかあるいは貫通した
パターン状欠損(3) を設け、そのパターン状欠損(3) を
埋めるように、ベルトの地の部分と異なる色の異色体
(4) を充填すると共に、その異色体(4) がベルトの地の
部分と一体化するようにする。
【0018】パターン状欠損(3) のパターンとしては、
矢印、記号、目印、文字、絵文字、数字、線、模様、社
標をはじめ、任意のものとすることができる。
矢印、記号、目印、文字、絵文字、数字、線、模様、社
標をはじめ、任意のものとすることができる。
【0019】パターン状欠損(3) を設けるためには、た
とえば、エンドミルによる穿孔、ドリルによる穿孔、ポ
ンチやトムソン刃による打ち抜きなどがあげられる。こ
のうちエンドミルによる穿孔によれば、穿孔先端がフラ
ットな非貫通の欠損を設けることができるので、ベルト
表面側の被覆層(2) のみにパターン状欠損(3) を設ける
ことができる。
とえば、エンドミルによる穿孔、ドリルによる穿孔、ポ
ンチやトムソン刃による打ち抜きなどがあげられる。こ
のうちエンドミルによる穿孔によれば、穿孔先端がフラ
ットな非貫通の欠損を設けることができるので、ベルト
表面側の被覆層(2) のみにパターン状欠損(3) を設ける
ことができる。
【0020】パターン状欠損(3) の設置は、手作業によ
り行うこともできるが、NC制御によりパターンを設計
すると共にそれに基いて工具を自動的に操作することが
便利である。
り行うこともできるが、NC制御によりパターンを設計
すると共にそれに基いて工具を自動的に操作することが
便利である。
【0021】パターン状欠損(3) を埋める異色体(4) と
しては、被覆層(2) と同質か、被覆層(2) となじみやす
い材質のものを用いる。異色体(4) はパターン状欠損
(3) にぴったりと嵌合する大きさおよび形状のものであ
ってもよく、あるいは変形ないし流動によりパターン状
欠損(3) を満たすものであってもよい。
しては、被覆層(2) と同質か、被覆層(2) となじみやす
い材質のものを用いる。異色体(4) はパターン状欠損
(3) にぴったりと嵌合する大きさおよび形状のものであ
ってもよく、あるいは変形ないし流動によりパターン状
欠損(3) を満たすものであってもよい。
【0022】パターン状欠損(3) に異色体(4) を充填し
た後は、その異色体(4) がベルトの地の部分と一体化す
るように、加熱、加圧、またはその双方、あるいは紫外
線照射などの適宜の手段を講じる。
た後は、その異色体(4) がベルトの地の部分と一体化す
るように、加熱、加圧、またはその双方、あるいは紫外
線照射などの適宜の手段を講じる。
【0023】〈第2の方法〉この方法は、ベルト作製前
の被覆層(2) にパターン状欠損(3) を設ける方法であ
る。すなわち、ベルトを構成するための被覆層(2) の表
面から内部に向けて所定の深さを有するかあるいは貫通
したパターン状欠損(3) を設け、そのパターン状欠損
(3) に被覆層(2) の地の部分と異なる色の異色体(4) を
充填すると共に、被覆層(2) の裏面から芯材層(1) を当
接して上記被覆層(2) と一体化する。裏面から当接する
芯材層(1) はその背面に内面側の被覆層(2) を設けたも
のであってもよい。
の被覆層(2) にパターン状欠損(3) を設ける方法であ
る。すなわち、ベルトを構成するための被覆層(2) の表
面から内部に向けて所定の深さを有するかあるいは貫通
したパターン状欠損(3) を設け、そのパターン状欠損
(3) に被覆層(2) の地の部分と異なる色の異色体(4) を
充填すると共に、被覆層(2) の裏面から芯材層(1) を当
接して上記被覆層(2) と一体化する。裏面から当接する
芯材層(1) はその背面に内面側の被覆層(2) を設けたも
のであってもよい。
【0024】この第2の方法は、新たに製造するベルト
には適用できるものの、既存のベルトには適用できない
という限界があるが、事情が許せば採用することができ
る。
には適用できるものの、既存のベルトには適用できない
という限界があるが、事情が許せば採用することができ
る。
【0025】〈用途〉本発明の方法により得られるルー
プ状ベルトは、搬送ベルト、たとえば、食品をベルトの
定位置に載置してベイキング工程に送るためのベルト、
機器の組立工程において部品をベルトの定位置に載置し
て爾後の工程に送るためのベルト、荷物の誘導用のコン
ベアベルト、動く歩道をはじめとする位置決め、過重防
止、誘導、誤送防止、注意喚起、その他の目的の種々の
搬送ベルトとして特に有用である。また搬送ベルトに限
らず、パターンを付することが必要なループ状ベルトに
も適用できる。
プ状ベルトは、搬送ベルト、たとえば、食品をベルトの
定位置に載置してベイキング工程に送るためのベルト、
機器の組立工程において部品をベルトの定位置に載置し
て爾後の工程に送るためのベルト、荷物の誘導用のコン
ベアベルト、動く歩道をはじめとする位置決め、過重防
止、誘導、誤送防止、注意喚起、その他の目的の種々の
搬送ベルトとして特に有用である。また搬送ベルトに限
らず、パターンを付することが必要なループ状ベルトに
も適用できる。
【0026】
【作用】本発明の方法により得られるループ状ベルト
は、少なくとも表面側の被覆層(2) にパターン状欠損
(3) を設け、そこに異色体(4) を充填してから一体化し
たものであるため、ベルトの寿命までパターンが剥落せ
ず、パターンを付する工程も比較的シンプルで、一品生
産から量産品にまで対処でき、しかも既存の方法に従っ
てすでに製造したベルトであっても顧客の要望に合わせ
てパターンを付すことができる。
は、少なくとも表面側の被覆層(2) にパターン状欠損
(3) を設け、そこに異色体(4) を充填してから一体化し
たものであるため、ベルトの寿命までパターンが剥落せ
ず、パターンを付する工程も比較的シンプルで、一品生
産から量産品にまで対処でき、しかも既存の方法に従っ
てすでに製造したベルトであっても顧客の要望に合わせ
てパターンを付すことができる。
【0027】
【実施例】次に実施例をあげて本発明をさらに説明す
る。
る。
【0028】実施例1 図1は本発明のループ状ベルトの製造工程の一例を模式
的に示した説明図である。図2は図1の工程で得たルー
プ状ベルトの部分平面図である。
的に示した説明図である。図2は図1の工程で得たルー
プ状ベルトの部分平面図である。
【0029】経糸および緯糸として高強力繊維製の糸を
用い、袋織り法により筒状のシームレス織布を製織した
後、精練およびカレンダー掛けを行った。このようにし
て得られた筒状の織布は緯糸の往復により耳部が形成さ
れているので、耳の部分からほつれを生ずることはな
い。
用い、袋織り法により筒状のシームレス織布を製織した
後、精練およびカレンダー掛けを行った。このようにし
て得られた筒状の織布は緯糸の往復により耳部が形成さ
れているので、耳の部分からほつれを生ずることはな
い。
【0030】次に、この筒状の織布の外面にウレタン系
樹脂をコーティングした後、硬化させることにより、被
覆層(2) を形成させた。なおベルトの種類によっては、
内面側にも被覆層(3) を設けることもできる。この状態
で全体を径方向に所定巾にカットして、芯材層(1) の外
面に被覆層(2) が形成されたループ状のベルトが得られ
た(図1の(イ)参照)。
樹脂をコーティングした後、硬化させることにより、被
覆層(2) を形成させた。なおベルトの種類によっては、
内面側にも被覆層(3) を設けることもできる。この状態
で全体を径方向に所定巾にカットして、芯材層(1) の外
面に被覆層(2) が形成されたループ状のベルトが得られ
た(図1の(イ)参照)。
【0031】このベルトの表面から内部に向けて、表面
側の被覆層(2) の厚みとほぼ同じ深さまでエンドミルを
用いて穿孔を行い、穿孔先端がフラットな非貫通のパタ
ーン状欠損(3) を形成させた(図1の(ロ)参照)。
側の被覆層(2) の厚みとほぼ同じ深さまでエンドミルを
用いて穿孔を行い、穿孔先端がフラットな非貫通のパタ
ーン状欠損(3) を形成させた(図1の(ロ)参照)。
【0032】被覆層(2) と同じ材質ではあるが色が異な
りかつ上記パターン状欠損(3) と同じ大きさおよび高さ
のポリウレタン系樹脂のブロック片状の異色体(4) を準
備し、上記のパターン状欠損(3) に嵌め込んでから、ベ
ルトを加熱加圧して異色体(4) をベルトの地の部分と一
体化させた(図1の(ハ)参照)。
りかつ上記パターン状欠損(3) と同じ大きさおよび高さ
のポリウレタン系樹脂のブロック片状の異色体(4) を準
備し、上記のパターン状欠損(3) に嵌め込んでから、ベ
ルトを加熱加圧して異色体(4) をベルトの地の部分と一
体化させた(図1の(ハ)参照)。
【0033】これにより、目的とするパターンを付した
ループ状ベルトが得られた。このようにして得たベルト
は、ベルトの寿命までパターンが剥落しない。なおこの
方法は、既存のベルトにも適用できる。
ループ状ベルトが得られた。このようにして得たベルト
は、ベルトの寿命までパターンが剥落しない。なおこの
方法は、既存のベルトにも適用できる。
【0034】実施例2 図3は本発明のループ状ベルトの製造工程の他の一例を
模式的に示した説明図である。
模式的に示した説明図である。
【0035】この実施例2においては、まず被覆層(2)
および芯材層(1) を貫通して、ドリルによる穿孔または
ポンチ・トムソン刃による打ち抜きによりパターン状欠
損(3) を設け、ついでそのパターン状欠損(3) に上記と
同種ではあるが異色のポリウレタン系樹脂の樹脂液を埋
め込み、ベルトを加熱加圧するようにしてある。これに
より、樹脂液は硬化して異色体(4) になると同時に、ベ
ルトの地の部分と一体化する。
および芯材層(1) を貫通して、ドリルによる穿孔または
ポンチ・トムソン刃による打ち抜きによりパターン状欠
損(3) を設け、ついでそのパターン状欠損(3) に上記と
同種ではあるが異色のポリウレタン系樹脂の樹脂液を埋
め込み、ベルトを加熱加圧するようにしてある。これに
より、樹脂液は硬化して異色体(4) になると同時に、ベ
ルトの地の部分と一体化する。
【0036】実施例3 図4は本発明のループ状ベルトの製造工程のさらに他の
一例を模式的に示した説明図である。
一例を模式的に示した説明図である。
【0037】この実施例3においては、ベルトを構成す
るための被覆層(2) に貫通したパターン状欠損(3) を設
け、そのパターン状欠損(3) に被覆層(2) の地の部分と
異なる色の異色体(4) を充填すると共に、被覆層(2) の
裏面から芯材層(1) を当接して上記被覆層(2) と一体化
してある。なお、被覆層(2) の裏面からの芯材層(1)の
当接と、被覆層(2) のパターン状欠損(3) に対する異色
体(4) の充填とは、任意の順序で行うことができる。
るための被覆層(2) に貫通したパターン状欠損(3) を設
け、そのパターン状欠損(3) に被覆層(2) の地の部分と
異なる色の異色体(4) を充填すると共に、被覆層(2) の
裏面から芯材層(1) を当接して上記被覆層(2) と一体化
してある。なお、被覆層(2) の裏面からの芯材層(1)の
当接と、被覆層(2) のパターン状欠損(3) に対する異色
体(4) の充填とは、任意の順序で行うことができる。
【0038】実施例4 ステンレススチール繊維製の糸を経糸および緯糸として
用いてフラットな織布を得、ついで両端を接合すること
により、芯材層(1) を得た。
用いてフラットな織布を得、ついで両端を接合すること
により、芯材層(1) を得た。
【0039】市販のポリテトラフルオロエチレンのファ
インパウダー100部にホワイトオイル20部を吸収さ
せてペーストとなすと共に、丸棒またはシート状に押し
出して予備成形品とした。ついでその予備成形品を溶剤
が揮散しないうちにロールを用いて圧延し、生テープを
得た。
インパウダー100部にホワイトオイル20部を吸収さ
せてペーストとなすと共に、丸棒またはシート状に押し
出して予備成形品とした。ついでその予備成形品を溶剤
が揮散しないうちにロールを用いて圧延し、生テープを
得た。
【0040】上記の芯材層(1) の片面(または上下両
面)にこの生テープを圧延して一体化させてから、温度
390℃に加熱して生テープをシンター(焼成処理)
し、被覆層(2) となした。
面)にこの生テープを圧延して一体化させてから、温度
390℃に加熱して生テープをシンター(焼成処理)
し、被覆層(2) となした。
【0041】以下実施例1と同様にして、エンドミルを
用いて穿孔を行い、穿孔先端がフラットな非貫通のパタ
ーン状欠損(3) を形成させ、そのパターン状欠損(3) に
上記とは色の異なる生テープ片を異色体(4) として嵌め
込み、加熱加圧下にシンターした。これにより、目的と
するパターンを付したループ状ベルトが得られた。この
ベルトは、たとえば、食品をベルトの定位置に載置して
ベイキング工程に送るための搬送ベルトとして有用であ
る。
用いて穿孔を行い、穿孔先端がフラットな非貫通のパタ
ーン状欠損(3) を形成させ、そのパターン状欠損(3) に
上記とは色の異なる生テープ片を異色体(4) として嵌め
込み、加熱加圧下にシンターした。これにより、目的と
するパターンを付したループ状ベルトが得られた。この
ベルトは、たとえば、食品をベルトの定位置に載置して
ベイキング工程に送るための搬送ベルトとして有用であ
る。
【0042】
【発明の効果】作用の項で述べたように、本発明の方法
により得られるループ状ベルトは、少なくとも表面側の
被覆層(2) にパターン状欠損(3) を設け、そこに異色体
(4) を充填してから一体化したものであるため、ベルト
の寿命までパターンが剥落せず、パターンを付する工程
も比較的シンプルで、一品生産から量産品にまで対処で
き、しかも既存の方法に従ってすでに製造したベルトで
あっても顧客の要望に合わせてパターンを付すことがで
きる。
により得られるループ状ベルトは、少なくとも表面側の
被覆層(2) にパターン状欠損(3) を設け、そこに異色体
(4) を充填してから一体化したものであるため、ベルト
の寿命までパターンが剥落せず、パターンを付する工程
も比較的シンプルで、一品生産から量産品にまで対処で
き、しかも既存の方法に従ってすでに製造したベルトで
あっても顧客の要望に合わせてパターンを付すことがで
きる。
【図1】本発明のループ状ベルトの製造工程の一例を模
式的に示した説明図である。
式的に示した説明図である。
【図2】図1の工程で得たループ状ベルトの部分平面図
である。
である。
【図3】本発明のループ状ベルトの製造工程の他の一例
を模式的に示した説明図である。
を模式的に示した説明図である。
【図4】本発明のループ状ベルトの製造工程のさらに他
の一例を模式的に示した説明図である。
の一例を模式的に示した説明図である。
(1) …芯材層、 (2) …被覆層、 (3) …パターン状欠損、 (4) …異色体
Claims (2)
- 【請求項1】芯材層(1) と該芯材層(1) の少なくとも片
面を覆う被覆層(2) を設けた構造を有するループ状ベル
トにおいて、ベルトの表面から内部に向けて所定の深さ
を有するかあるいは貫通したパターン状欠損(3) を設
け、そのパターン状欠損(3) を埋めるように、ベルトの
地の部分と異なる色の異色体(4) を充填すると共に、そ
の異色体(4) がベルトの地の部分と一体化するようにし
たことを特徴とするパターンを付したループ状ベルトの
製造法。 - 【請求項2】ベルトを構成するための被覆層(2) の表面
から内部に向けて所定の深さを有するかあるいは貫通し
たパターン状欠損(3) を設け、そのパターン状欠損(3)
に被覆層(2) の地の部分と異なる色の異色体(4) を充填
すると共に、被覆層(2) の裏面から芯材層(1) を当接し
て前記被覆層(2) と一体化するようにしたことを特徴と
するパターンを付したループ状ベルトの製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7463195A JPH08244934A (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | パターンを付したループ状ベルトの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7463195A JPH08244934A (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | パターンを付したループ状ベルトの製造法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08244934A true JPH08244934A (ja) | 1996-09-24 |
Family
ID=13552755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7463195A Withdrawn JPH08244934A (ja) | 1995-03-06 | 1995-03-06 | パターンを付したループ状ベルトの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08244934A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104057682A (zh) * | 2014-07-02 | 2014-09-24 | 上海永利带业股份有限公司 | 防粘食品级tpu输送带及其制作方法 |
JP2021042079A (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-18 | 三ツ星ベルト株式会社 | 搬送ベルトおよびその製造方法 |
-
1995
- 1995-03-06 JP JP7463195A patent/JPH08244934A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104057682A (zh) * | 2014-07-02 | 2014-09-24 | 上海永利带业股份有限公司 | 防粘食品级tpu输送带及其制作方法 |
JP2021042079A (ja) * | 2019-09-05 | 2021-03-18 | 三ツ星ベルト株式会社 | 搬送ベルトおよびその製造方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20020507 |