JPH08243568A - 着色コンクリート廃水の処理法 - Google Patents
着色コンクリート廃水の処理法Info
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- JPH08243568A JPH08243568A JP7816795A JP7816795A JPH08243568A JP H08243568 A JPH08243568 A JP H08243568A JP 7816795 A JP7816795 A JP 7816795A JP 7816795 A JP7816795 A JP 7816795A JP H08243568 A JPH08243568 A JP H08243568A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 着色コンクリート廃水中に含まれる着色顔料
及び浮遊物質を凝集沈降させて該廃水を再利用可能な無
色透明の清澄水とする。 【構成】 着色顔料を配合した着色生コンクリートの残
渣を洗浄して生じた着色顔料及び浮遊物質を含有する着
色コンクリート廃水に、前記着色生コンクリート中の着
色顔料配合量に対して、100〜5000ppmの硫酸
アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウ
ム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄から選ばれる
一種または二種以上の無機系凝集剤又は0.5〜25p
pmのポリアクリル酸、アルギン酸塩、ポリアクリル酸
とポリアクリルアミド共重合体の塩から選ばれる一種ま
たは二種以上のアニオン系高分子凝集剤、若しくは10
0〜5000ppmの前記無機系凝集剤と0.5〜25
ppmの前記高分子凝集剤とを添加した後、エアレーシ
ョン攪拌行うことにより、着色顔料及び浮遊物質を凝集
沈降させ、廃水を再利用可能な無色透明の清澄水とす
る。
及び浮遊物質を凝集沈降させて該廃水を再利用可能な無
色透明の清澄水とする。 【構成】 着色顔料を配合した着色生コンクリートの残
渣を洗浄して生じた着色顔料及び浮遊物質を含有する着
色コンクリート廃水に、前記着色生コンクリート中の着
色顔料配合量に対して、100〜5000ppmの硫酸
アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウ
ム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄から選ばれる
一種または二種以上の無機系凝集剤又は0.5〜25p
pmのポリアクリル酸、アルギン酸塩、ポリアクリル酸
とポリアクリルアミド共重合体の塩から選ばれる一種ま
たは二種以上のアニオン系高分子凝集剤、若しくは10
0〜5000ppmの前記無機系凝集剤と0.5〜25
ppmの前記高分子凝集剤とを添加した後、エアレーシ
ョン攪拌行うことにより、着色顔料及び浮遊物質を凝集
沈降させ、廃水を再利用可能な無色透明の清澄水とす
る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着色コンクリート廃水
中に含まれる着色顔料及び浮遊物質を凝集沈降させて再
利用可能な無色透明の清澄水とする着色コンクリート廃
水の処理法に関するものである。なお、本発明における
「着色コンクリート廃水」とは、着色生コンクリートの
調製に用いられた生コンクリート製造設備や生コンクリ
ート運搬車のドラム内等に付着した着色生コンクリート
残渣の洗浄時に生じる廃水である。
中に含まれる着色顔料及び浮遊物質を凝集沈降させて再
利用可能な無色透明の清澄水とする着色コンクリート廃
水の処理法に関するものである。なお、本発明における
「着色コンクリート廃水」とは、着色生コンクリートの
調製に用いられた生コンクリート製造設備や生コンクリ
ート運搬車のドラム内等に付着した着色生コンクリート
残渣の洗浄時に生じる廃水である。
【0002】
【従来の技術】我が国における産業、経済の発展に伴
い、産業構造の高度化、国民生活の向上により、コンク
リート製の構造物におけるニーズは多様化、高度化して
きており、コンクリート製の構造物においても、自然環
境との整合性、美観などが求められている。
い、産業構造の高度化、国民生活の向上により、コンク
リート製の構造物におけるニーズは多様化、高度化して
きており、コンクリート製の構造物においても、自然環
境との整合性、美観などが求められている。
【0003】これに対応して、無味乾燥なコンクリート
構造物に色をつけて自然の中に溶け込ませようという気
配が広まりつつあり、着色コンクリート製の構造物が脚
光を浴びている。
構造物に色をつけて自然の中に溶け込ませようという気
配が広まりつつあり、着色コンクリート製の構造物が脚
光を浴びている。
【0004】従来、着色コンクリート製の構造物は、通
常、セメント,砕石,砂,水及び減水剤等の各種添加剤
からなるセメント混合材に粉末状または顆粒状の着色顔
料を10重量%以下混合して混練することにより調製し
た着色生セメントを使用して建設施工されており、自然
環境との整合性、美観上の目的から主としてビル、公園
の遊歩道、道路等の法面或いは海や川の護岸壁等の各種
構造物に広く施工されてきている。
常、セメント,砕石,砂,水及び減水剤等の各種添加剤
からなるセメント混合材に粉末状または顆粒状の着色顔
料を10重量%以下混合して混練することにより調製し
た着色生セメントを使用して建設施工されており、自然
環境との整合性、美観上の目的から主としてビル、公園
の遊歩道、道路等の法面或いは海や川の護岸壁等の各種
構造物に広く施工されてきている。
【0005】ところで、着色生セメントの調製に用いら
れたミキサー,ベルトコンベヤー等の生コンクリート製
造設備や生コンクリート運搬車(アジテータトラック)
のドラム内には着色生セメントが付着するから、その残
渣を洗浄する必要がある。
れたミキサー,ベルトコンベヤー等の生コンクリート製
造設備や生コンクリート運搬車(アジテータトラック)
のドラム内には着色生セメントが付着するから、その残
渣を洗浄する必要がある。
【0006】上記ミキサー,ベルトコンベヤー等の生コ
ンクリート製造設備や生コンクリート運搬車のドラム内
等の洗浄を行うことによって生じる着色生コンクリート
廃水の排出に当たって廃水を清澄化し安全無害なものと
して工場外に放流するか、あるいは回収して再利用する
ことが要望されている。
ンクリート製造設備や生コンクリート運搬車のドラム内
等の洗浄を行うことによって生じる着色生コンクリート
廃水の排出に当たって廃水を清澄化し安全無害なものと
して工場外に放流するか、あるいは回収して再利用する
ことが要望されている。
【0007】また、生コンクリート工場では、ミキサ
ー,ベルトコンベヤー等の生コンクリート製造設備の洗
浄によって生じるコンクリート廃水は、セメント、細骨
材等を分離して上澄み液を採取し、これを練り水として
再利用されている。
ー,ベルトコンベヤー等の生コンクリート製造設備の洗
浄によって生じるコンクリート廃水は、セメント、細骨
材等を分離して上澄み液を採取し、これを練り水として
再利用されている。
【0008】しかし、着色生コンクリート廃水の場合に
は、セメント、細骨材等を分離した上澄み液は着色して
いるから、練り水としての再利用が困難である。なお、
着色している上澄み液を清澄化することができない要因
は、セメント混合材を得るに際して通常配合されている
セメント分散剤(混和剤)による着色顔料の易分散化に
あると考えられる。また、セメント混合材中への着色顔
料の分散を向上させるための分散剤がセメント混合材に
含まれている場合には、上澄み液がより着色し易くなる
ことにあると考えられる。
は、セメント、細骨材等を分離した上澄み液は着色して
いるから、練り水としての再利用が困難である。なお、
着色している上澄み液を清澄化することができない要因
は、セメント混合材を得るに際して通常配合されている
セメント分散剤(混和剤)による着色顔料の易分散化に
あると考えられる。また、セメント混合材中への着色顔
料の分散を向上させるための分散剤がセメント混合材に
含まれている場合には、上澄み液がより着色し易くなる
ことにあると考えられる。
【0009】一方、着色顔料等の微粒子及び浮遊物質を
含有する着色廃水に凝集剤を添加して行う廃水処理法の
先行技術として、ベントナイト懸濁排水、粘土懸濁排
水、水酸化第2鉄懸濁排水、セメント廃液などの各種産
業排水中に懸濁して含まれる微粒子を水と分離させる処
理技術や染料又は着色顔料等を含有する有色廃液を再利
用可能又は放流可能な浄化水とする処理技術が提案され
ている(特開平4−161293号公報、特開昭53−
74748号公報)が、着色顔料等の微粒子及び浮遊物
質を含有する着色コンクリート廃水の処理に適用した場
合には充分満足できる結果が得られていないのが現状で
ある。
含有する着色廃水に凝集剤を添加して行う廃水処理法の
先行技術として、ベントナイト懸濁排水、粘土懸濁排
水、水酸化第2鉄懸濁排水、セメント廃液などの各種産
業排水中に懸濁して含まれる微粒子を水と分離させる処
理技術や染料又は着色顔料等を含有する有色廃液を再利
用可能又は放流可能な浄化水とする処理技術が提案され
ている(特開平4−161293号公報、特開昭53−
74748号公報)が、着色顔料等の微粒子及び浮遊物
質を含有する着色コンクリート廃水の処理に適用した場
合には充分満足できる結果が得られていないのが現状で
ある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述した通り、着色コ
ンクリート廃水を清澄化し安全無害なものとして工場外
に放流するか、あるいは清澄化し、無色透明な上澄み液
を得、練り水として再利用することが着色コンクリート
製造業界に於ける最大の技術的課題であった。
ンクリート廃水を清澄化し安全無害なものとして工場外
に放流するか、あるいは清澄化し、無色透明な上澄み液
を得、練り水として再利用することが着色コンクリート
製造業界に於ける最大の技術的課題であった。
【0011】
【課題を解決する為の手段】前記技術的課題は、次の通
りの本発明によって達成できる。即ち、本発明は、少な
くともセメント、骨材及び着色顔料を配合した着色生コ
ンクリートの残渣を洗浄して生じた着色顔料及び浮遊物
質を含有する着色コンクリート廃水に、前記着色生コン
クリート中の着色顔料配合量に対して、100〜500
0ppmの硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ
塩化アルミニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二
鉄から選ばれる一種または二種以上の無機系凝集剤又は
0.5〜25ppmのポリアクリル酸塩、アルギン酸
塩、ポリアクリル酸とポリアクリルアミド共重合体の塩
から選ばれる一種または二種以上のアニオン系高分子凝
集剤、若しくは100〜5000ppmの硫酸アルミニ
ウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸
第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄から選ばれる一種また
は二種以上の無機系凝集剤及び0.5〜25ppmのポ
リアクリル酸塩、アルギン酸塩、ポリアクリル酸とポリ
アクリルアミド共重合体の塩から選ばれる一種または二
種以上のアニオン系高分子凝集剤を添加した後、廃水1
m3 当たり1.0〜10m3 /hrのエアレーション攪
拌を0.1〜1.0時間行うことにより、着色顔料及び
浮遊物質を凝集沈降させることを特徴とする着色コンク
リート廃水の処理法である。
りの本発明によって達成できる。即ち、本発明は、少な
くともセメント、骨材及び着色顔料を配合した着色生コ
ンクリートの残渣を洗浄して生じた着色顔料及び浮遊物
質を含有する着色コンクリート廃水に、前記着色生コン
クリート中の着色顔料配合量に対して、100〜500
0ppmの硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ
塩化アルミニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二
鉄から選ばれる一種または二種以上の無機系凝集剤又は
0.5〜25ppmのポリアクリル酸塩、アルギン酸
塩、ポリアクリル酸とポリアクリルアミド共重合体の塩
から選ばれる一種または二種以上のアニオン系高分子凝
集剤、若しくは100〜5000ppmの硫酸アルミニ
ウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸
第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄から選ばれる一種また
は二種以上の無機系凝集剤及び0.5〜25ppmのポ
リアクリル酸塩、アルギン酸塩、ポリアクリル酸とポリ
アクリルアミド共重合体の塩から選ばれる一種または二
種以上のアニオン系高分子凝集剤を添加した後、廃水1
m3 当たり1.0〜10m3 /hrのエアレーション攪
拌を0.1〜1.0時間行うことにより、着色顔料及び
浮遊物質を凝集沈降させることを特徴とする着色コンク
リート廃水の処理法である。
【0012】次に、本発明実施にあたっての諸条件につ
いて述べる。本発明においては、少なくともセメント、
骨材及び着色顔料を配合した着色生コンクリートの残渣
を洗浄して生じた着色顔料及び浮遊物質を含有する着色
コンクリート廃水を対象とする。
いて述べる。本発明においては、少なくともセメント、
骨材及び着色顔料を配合した着色生コンクリートの残渣
を洗浄して生じた着色顔料及び浮遊物質を含有する着色
コンクリート廃水を対象とする。
【0013】また、セメント、骨材及び着色顔料に通常
配合されているセメント分散剤(混和剤)、更に、セメ
ント混合材中への着色顔料の分散を向上させるための顔
料分散剤が含まれている着色生コンクリートの残渣を洗
浄して生じた着色コンクリート廃水も対象とすることが
できる。
配合されているセメント分散剤(混和剤)、更に、セメ
ント混合材中への着色顔料の分散を向上させるための顔
料分散剤が含まれている着色生コンクリートの残渣を洗
浄して生じた着色コンクリート廃水も対象とすることが
できる。
【0014】本発明において、着色コンクリート廃水に
添加する凝集剤は、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウ
ム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、
塩化第二鉄から選ばれる一種または二種以上の無機系凝
集剤を使用することができ、その添加量は着色生コンク
リート中の着色顔料配合量に対して100〜5000p
pmの範囲が好ましく、より好ましくは500〜500
0ppmの範囲である。100ppm未満の場合には、
凝集効果が小さく、5000ppmを越える場合には、
過剰の水酸化物コロイドが浮遊し易く、またコスト高に
も繋がり好ましくない。
添加する凝集剤は、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウ
ム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、
塩化第二鉄から選ばれる一種または二種以上の無機系凝
集剤を使用することができ、その添加量は着色生コンク
リート中の着色顔料配合量に対して100〜5000p
pmの範囲が好ましく、より好ましくは500〜500
0ppmの範囲である。100ppm未満の場合には、
凝集効果が小さく、5000ppmを越える場合には、
過剰の水酸化物コロイドが浮遊し易く、またコスト高に
も繋がり好ましくない。
【0015】また、ポリアクリル酸塩、アルギン酸塩、
ポリアクリル酸とポリアクリルアミド共重合体の塩から
選ばれる一種または二種以上のアニオン系高分子凝集剤
を使用することができる。その添加量は着色生コンクリ
ート中の着色顔料配合量に対して0.5〜25ppmの
範囲が好ましく、より好ましくは2.5〜25ppmの
範囲である。0.5ppm未満の場合には、凝集効果が
小さく、25ppmを越える場合には、コスト高となり
好ましくない。
ポリアクリル酸とポリアクリルアミド共重合体の塩から
選ばれる一種または二種以上のアニオン系高分子凝集剤
を使用することができる。その添加量は着色生コンクリ
ート中の着色顔料配合量に対して0.5〜25ppmの
範囲が好ましく、より好ましくは2.5〜25ppmの
範囲である。0.5ppm未満の場合には、凝集効果が
小さく、25ppmを越える場合には、コスト高となり
好ましくない。
【0016】更に、上記の各添加量の硫酸アルミニウ
ム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸第
一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄から選ばれる一種または
二種以上の無機系凝集剤とポリアクリル酸塩、アルギン
酸塩、ポリアクリル酸とポリアクリルアミド共重合体の
塩から選ばれる一種または二種以上のアニオン系高分子
凝集剤とを併用することができる。
ム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸第
一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄から選ばれる一種または
二種以上の無機系凝集剤とポリアクリル酸塩、アルギン
酸塩、ポリアクリル酸とポリアクリルアミド共重合体の
塩から選ばれる一種または二種以上のアニオン系高分子
凝集剤とを併用することができる。
【0017】本発明においては、着色コンクリート廃水
に凝集剤を添加した後、エアレーション攪拌を行う。エ
アレーション攪拌した場合には、廃水中に含まれるCa
2+を炭酸化合物に、微量のFe2+、Mn2+を水酸化物に
し、顔料や浮遊物質の凝集沈降を助長することができる
ため、効率的に清澄化し、処理時間の短縮化が可能とな
る。
に凝集剤を添加した後、エアレーション攪拌を行う。エ
アレーション攪拌した場合には、廃水中に含まれるCa
2+を炭酸化合物に、微量のFe2+、Mn2+を水酸化物に
し、顔料や浮遊物質の凝集沈降を助長することができる
ため、効率的に清澄化し、処理時間の短縮化が可能とな
る。
【0018】エアレーション攪拌は、着色コンクリート
廃水1m3 当たり1.0〜10m3/hrの空気を0.
1〜1.0時間送入し攪拌することが好ましい。着色コ
ンクリート廃水1m3 当たり1.0m3 /hr未満の場
合には、エアレーション効果が少なく、凝集沈降に長時
間を用する。10m3 /hrを越えた場合には、コスト
高となるため好ましくない。
廃水1m3 当たり1.0〜10m3/hrの空気を0.
1〜1.0時間送入し攪拌することが好ましい。着色コ
ンクリート廃水1m3 当たり1.0m3 /hr未満の場
合には、エアレーション効果が少なく、凝集沈降に長時
間を用する。10m3 /hrを越えた場合には、コスト
高となるため好ましくない。
【0019】
【作用】本発明において、着色コンクリート廃水中に、
硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミ
ニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄から選ば
れる一種または二種以上の無機系凝集剤を添加した後、
該廃水を前記条件下でエアレーション攪拌した場合に
は、無機系凝集剤の加水分解によって生成した水酸化物
が正電荷コロイドとして挙動し、廃水中のセメント分散
剤(混和剤)で覆われた負電荷の着色顔料粒子に吸着し
てヘテロ凝集を起こし、また、ポリアクリル酸塩、アル
ギン酸塩、ポリアクリル酸とポリアクリルアミド共重合
体の塩から選ばれる一種または二種以上のアニオン系高
分子凝集剤を添加した後、該廃水を前記条件下でエアレ
ーション攪拌した場合には、廃水中に分散している微細
なセメント粒子のアルミネート相(正電荷)と負電荷の
有機高分子が吸着架橋すると同時に着色顔料粒子とも水
素結合、ファンデルワールス力で橋かけ凝集を起こすこ
とによって沈降し、いずれの場合にも清澄化された無色
透明な上澄み液とすることができる。
硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、ポリ塩化アルミ
ニウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、塩化第二鉄から選ば
れる一種または二種以上の無機系凝集剤を添加した後、
該廃水を前記条件下でエアレーション攪拌した場合に
は、無機系凝集剤の加水分解によって生成した水酸化物
が正電荷コロイドとして挙動し、廃水中のセメント分散
剤(混和剤)で覆われた負電荷の着色顔料粒子に吸着し
てヘテロ凝集を起こし、また、ポリアクリル酸塩、アル
ギン酸塩、ポリアクリル酸とポリアクリルアミド共重合
体の塩から選ばれる一種または二種以上のアニオン系高
分子凝集剤を添加した後、該廃水を前記条件下でエアレ
ーション攪拌した場合には、廃水中に分散している微細
なセメント粒子のアルミネート相(正電荷)と負電荷の
有機高分子が吸着架橋すると同時に着色顔料粒子とも水
素結合、ファンデルワールス力で橋かけ凝集を起こすこ
とによって沈降し、いずれの場合にも清澄化された無色
透明な上澄み液とすることができる。
【0020】
【実施例】次に、実施例並びに比較例により、本発明を
説明する。
説明する。
【0021】実施例1 ・普通ポルトランドセメント(小野田セメント(株)製)321kg/m3 ・水(上水道水) 186kg/m3 ・海砂(北九州市若松産) 497kg/m3 ・砕砂(美祢市大嶺町産) 331kg/m3 ・砂利(下関市小月町産) 942kg/m3 ・リグニンスルホン酸化合物及びポリオール複合体の 混和剤(ポゾリスNo.70(株)エヌエムビー製)0.80kg/m3 ・酸化鉄系茶色顔料(EC−751 戸田工業(株)製) (比表面積6.3m3 /g) 20kg/m3
【0022】上記各成分を配合した5m3 の着色生コン
クリートが入っているアジテータトラック車のドラムか
ら着色生コンクリートを排出後、ドラム内を350lの
水で洗浄して生じた着色コンクリート廃水を処理槽に溜
めた。次いで、処理槽内の砂利を除いた上澄み着色コン
クリート廃水300lを別処理槽に導入した。
クリートが入っているアジテータトラック車のドラムか
ら着色生コンクリートを排出後、ドラム内を350lの
水で洗浄して生じた着色コンクリート廃水を処理槽に溜
めた。次いで、処理槽内の砂利を除いた上澄み着色コン
クリート廃水300lを別処理槽に導入した。
【0023】続いて、上記処理槽中へ機械攪拌しながら
28.0%硫酸アルミニウム水溶液1.5kg(着色コ
ンクリート中の着色顔料配合量に対して硫酸アルミニウ
ム固形分4200ppmに相当)を投入した後、10m
3 /hrの空気を30分間送入し、その後静置した。静
置30分後、上澄み液は無色透明なものであった。この
上澄み液は何ら悪影響をもたらすことなく着色生コンク
リートの練り水として再利用することができた。
28.0%硫酸アルミニウム水溶液1.5kg(着色コ
ンクリート中の着色顔料配合量に対して硫酸アルミニウ
ム固形分4200ppmに相当)を投入した後、10m
3 /hrの空気を30分間送入し、その後静置した。静
置30分後、上澄み液は無色透明なものであった。この
上澄み液は何ら悪影響をもたらすことなく着色生コンク
リートの練り水として再利用することができた。
【0024】尚、この上澄み液には、原子吸光による元
素分析の結果、廃水原液中に6300ppm存在してい
た鉄分が全く検出(検出限界以下)されなかった。
素分析の結果、廃水原液中に6300ppm存在してい
た鉄分が全く検出(検出限界以下)されなかった。
【0025】実施例2〜11 、比較例1〜2 実施例1で得られた砂利を除いた上澄み着色コンクリー
ト廃水を、凝集剤の種類及び量、エアレーション攪拌条
件を種々変化させた以外は実施例1と同様にして顔料及
び浮遊物質を凝集沈降させ清澄化処理を行った。この時
の主要製造条件と諸特性を表1に示す。
ト廃水を、凝集剤の種類及び量、エアレーション攪拌条
件を種々変化させた以外は実施例1と同様にして顔料及
び浮遊物質を凝集沈降させ清澄化処理を行った。この時
の主要製造条件と諸特性を表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】以上説明した通りの本発明によれば、前
出実施例にも示した通り、着色コンクリート廃水を短時
間で効率的に清澄化し、無色透明な上澄み液とすること
ができる。また、本発明方法によって清澄化した無色透
明な上澄み液は、なんら悪影響を与えることなく、着色
生コンクリートの練り水として有効に再利用することが
できる。
出実施例にも示した通り、着色コンクリート廃水を短時
間で効率的に清澄化し、無色透明な上澄み液とすること
ができる。また、本発明方法によって清澄化した無色透
明な上澄み液は、なんら悪影響を与えることなく、着色
生コンクリートの練り水として有効に再利用することが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤井 泰彦 広島県大竹市明治新開1番4戸田工業株式 会社大竹工場内
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくともセメント、骨材及び着色顔料
を配合した着色生コンクリートの残渣を洗浄して生じた
着色顔料及び浮遊物質を含有する着色コンクリート廃水
に、前記着色生コンクリート中の着色顔料配合量に対し
て、100〜5000ppmの硫酸アルミニウム、塩化
アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸第一鉄、硫
酸第二鉄、塩化第二鉄から選ばれる一種または二種以上
の無機系凝集剤又は0.5〜25ppmのポリアクリル
酸塩、アルギン酸塩、ポリアクリル酸とポリアクリルア
ミド共重合体の塩から選ばれる一種または二種以上のア
ニオン系高分子凝集剤を添加した後、廃水1m3 当たり
1.0〜10m3 /hrのエアレーション攪拌を0.1
〜1.0時間行うことにより、着色顔料及び浮遊物質を
凝集沈降させることを特徴とする着色コンクリート廃水
の処理法。 - 【請求項2】 少なくともセメント、骨材及び着色顔料
を配合した着色生コンクリートの残渣を洗浄して生じた
着色顔料及び浮遊物質を含有する着色コンクリート廃水
に、前記着色生コンクリート中の着色顔料配合量に対し
て、100〜5000ppmの硫酸アルミニウム、塩化
アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硫酸第一鉄、硫
酸第二鉄、塩化第二鉄から選ばれる一種または二種以上
の無機系凝集剤及び0.5〜25ppmのポリアクリル
酸塩、アルギン酸塩、ポリアクリル酸とポリアクリルア
ミド共重合体の塩から選ばれる一種または二種以上のア
ニオン系高分子凝集剤を添加した後、廃水1m3 当たり
1.0〜10m3 /hrのエアレーション攪拌を0.1
〜1.0時間行うことにより、着色顔料及び浮遊物質を
凝集沈降させることを特徴とする着色コンクリート廃水
の処理法。
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Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20000063569A (ko) * | 2000-07-24 | 2000-11-06 | 최진균 | 폐수처리용 복합무기응집제 조성물 및 폐수처리 방법 |
KR100334053B1 (ko) * | 1999-11-05 | 2002-04-25 | 신원식 | 폐수 처리제 및 그 제조방법 |
KR20030040910A (ko) * | 2001-11-17 | 2003-05-23 | 주식회사 와트렌 | 폐수의 정화처리방법 |
JP2007061749A (ja) * | 2005-08-31 | 2007-03-15 | Taiheiyo Material Kk | セメント含有廃液の処理方法 |
CN100336740C (zh) * | 2005-10-10 | 2007-09-12 | 赵青海 | 一种污水复式处理剂及其制备方法和应用 |
CN106315799A (zh) * | 2016-08-18 | 2017-01-11 | 桂林市春晓环保科技有限公司 | 一种处理废水的絮凝剂及其制备方法 |
-
1995
- 1995-03-08 JP JP07816795A patent/JP3262194B2/ja not_active Expired - Fee Related
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