JPH08242815A - メグスリノキエキスの抽出方法およびメグスリノキエキスを用いた飲料、うどん、蕎麦類、飴類、御飯または粥 - Google Patents

メグスリノキエキスの抽出方法およびメグスリノキエキスを用いた飲料、うどん、蕎麦類、飴類、御飯または粥

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JPH08242815A
JPH08242815A JP7079664A JP7966495A JPH08242815A JP H08242815 A JPH08242815 A JP H08242815A JP 7079664 A JP7079664 A JP 7079664A JP 7966495 A JP7966495 A JP 7966495A JP H08242815 A JPH08242815 A JP H08242815A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メグスリノキエキスを短時間で抽出できるよ
うにした。 【構成】 樹皮付きのメグスリノキを細断、乾燥した
後、水を加えて高圧釜で100〜120℃で2〜4時間
加熱してメグスリノキエキスを抽出した後、不溶液を除
去し、さらに121〜140℃で加熱して殺菌かつ水分
を蒸発させた後、不溶液を濾過した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眼病、肝臓に効果があ
るとされるメグスリノキエキスの抽出方法およびメグス
リノキエキスを用いた飲料、うどん、蕎麦類、飴類、御
飯または粥に関するものである。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】今日にお
いて、様々な動植物が和漢薬として用いられているが、
その様なものの中に「メグスリノキ」の和名(「チョウ
ジャノキ」、「ミツバナ」等の別和名もある)を持つ日
本特産のカエデ科の樹木がある。このメグスリノキは、
主に樹皮、葉、小枝に「エピ・ロードデンドリン」とい
う成分を含み、これが眼病に良いとされていると共に、
肝臓にも効果があるといわれている。
【0003】ところで従来、このメグスリノキは単に水
で煎じたものを用いていたが、そのためには、乾燥した
樹皮片等の原材料を水の中に入れ、これを土鍋等の容器
を用いて加熱し有効成分を抽出していた。しかしながら
この手法では、大気圧下での処理のため加熱温度が10
0℃以下になり、胞子、バクテリアあるいは細菌等を死
滅させることができないうえ、水が煮こぼれてしまうの
を避けるため、トロ火で加熱する必要があってどうして
も抽出温度が低くならざるを得ず、このため抽出効率が
劣り、有効成分が少ない木部(木部からもメグスリノキ
エキス特有の芳香が弱いながらもしていることから有効
成分が含まれていると推定できる。)からの抽出は殆ど
難しいうえ、樹皮や小枝、葉等からも良く抽出するには
長時間を要することになって手間暇がかかる。しかも、
例えば直径4センチメートル程度の枝等が原材料として
含まれているような場合、長時間の加熱により水が蒸発
して少なくなるにつれ、原材料が容器の底に付いた煮詰
まり状態になって抽出効率が低下し、これを回避するに
は、原材料からいちいち樹皮を剥がすか、小さく砕いた
ものにする等の加工を施さなければならないが、直径4
センチメートル程度の枝から樹皮を剥いだりする作業は
面倒であるという問題もある。そのうえ、前記煎じて得
たメグスリノキエキスは、殺菌状態が不充分なため、煎
じた直後に飲んだりする場合には問題がないものの、長
期間の保存に耐えられないという問題があり、このた
め、これを用いた飲料として市販することは勿論、うど
ん、蕎麦、飴類、粥等を生産するための水として利用す
ることは品質管理上できないものであった
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の如き実
情に鑑みこれらの欠点を一掃することができるメグスリ
ノキエキスの抽出方法およびメグスリノキエキスを用い
た飲料、うどん、蕎麦類、飴類、ご飯または粥を提供す
ることを目的として創案されたものであつて、方法とし
てはメグスリノキの樹皮付きの乾燥した原材料が添加さ
れた水溶液を高圧釜にて100℃以上の温度でメグスリ
ノキエキスを抽出した後、原材料を除去し、さらに12
0℃以上の温度で殺菌し、次いで不溶物を濾過により除
去したことを特徴とするものである。
【0005】本発明を実施するにあたり、原材料となる
メグスリノキ(目薬の木)は天然に自生するもの、植林
によるもの等の区別なく用いることができ、そして葉に
ついてはそのままのものを、直径20ミリメートル程度
以下の小枝については2〜15センチメートル程度(好
ましくは5〜12センチメートル程度)の長さに細断し
たものを、直径20〜50ミリメートル程度の範囲の中
枝については、前記小枝と同じ程度の長さに細断すると
共に必要において2〜4つに縦割り加工したものを、5
0ミリメートルを越える太枝や幹部については剥ぎ取っ
た樹皮、あるいは樹皮付き部位の木部を縦割りして芯部
は取り除いたものをそれぞれ原材料として用いることが
でき、そしてこれらのものの乾燥したものを単独もしく
は複数を適宜混合して用いられる。
【0006】メグスリノキエキスを抽出する処方につい
ては、必要とする濃度によって種々異なるが、製造した
メグスリノキエキスをそのまま飲料として飲める処方例
としては、樹皮付きの乾燥した原材料100重量部に対
し、水1500〜2000重量部(好ましくは1700
〜1800重量部)を高圧釜に入れ、100〜120℃
の温度(好ましくは103〜110℃)の温度で2〜4
時間(好ましくは2.5〜3.5時間)のあいだメグス
リノキエキスを抽出した後、原材料を除去し、さらに1
21〜140℃の温度(好ましくは125から130℃
の温度)で加熱して殺菌かつ水分を蒸発させて1550
〜1700重量部(好ましくは1600〜1650重量
部)にした後、不溶液を濾過することで薄い褐色をおび
た透明のメグスリノキエキスを得ることができる。この
ものは、室温において特有の芳香を仄かに出しており、
そのまま飲むとほろ苦い味がする。
【0007】ここにおいて、メグスリノキエキスの抽出
時の温度として、100℃よりも低いと抽出時間が長く
なり、120℃よりも高いと葉や樹皮等が細かく崩れて
抽出液中に残り、殺菌後の濾過作業がしづらいものにな
る。また、殺菌時の温度として、121℃よりも低い場
合にはバクテリア、細菌等を完全に死滅させられず殺菌
が不充分なものとなり、140℃よりも高い場合には生
成したメグスリノキエキスの芳香の強さが低下するのが
実験的に観測されたが、これは殺菌温度が高すぎるた
め、抽出された成分が、蒸発する水と共に蒸散あるいは
共沸したことによると推測される。
【0008】この様にして生成したメグスリノキエキス
は、そのままでも飲料として用いることができるが、さ
らに殺菌処理された水を必要において添加して希釈して
もよい。この場合の水の希釈量としては、飲む人の好み
にもよるが、メグスリノキエキス100重量部に対し水
30〜130重量部程度で希釈することが好ましい。ま
た、飲料成分として、ハチミツ、生ローヤルゼリー、甘
草等の抽出液、梅、リンゴ等の果物の果汁、ブドウ糖や
果糖の糖類、さらには野菜の搾り汁等を必要において添
加することができる。さらにまた、炭酸を入れて清涼飲
料とすることも勿論できる。
【0009】また、前記生成したメグスリノキエキスを
水として用いてうどんや蕎麦を打つこともできる。さら
には、メグスリノキエキスを加えた飴類、御飯または粥
を作るための水として用いることもできる。うどんを打
つ処方としては、例えば、小麦粉6〜8重量部に、前記
生成したメグスリノキエキスを3.5〜4.5重量部と
塩0.1〜0.3重量部とを加え良く混合させたものを
用いて通常のうどんを打つ手順に従い打つことで、メグ
スリノキエキス入りのうどんとなる。このものは生麺、
乾麺の何れでしても勿論良い。因みにこのものに、メグ
スリノキの新芽を100℃前後の温度で蒸した後、良く
乾燥させたものの粉末を必要において添加することもで
きる。
【0010】一方、メグスリノキエキス入り蕎麦を打つ
処方としては、例えば、蕎麦粉5〜7重量部、小麦粉
0.5〜1.5重量部を良く混合させたものに、前記生
成したメグスリノキエキスを3.5〜4.5重量部を用
いて通常の蕎麦を打つ手順に従い打つことができる。こ
のものは生麺、乾麺の何れでしても勿論良く、さらには
前記うどんと同じように、メグスリノキの新芽を100
℃前後の温度で蒸した後、良く乾燥させたものの粉末を
添加することもできる。
【0011】さらにまた、飴類を作る処方としては、通
常知られた処方で良いが、例えば、水飴250〜400
重量部、砂糖(グラニュー糖)800〜1400重量
部、メグスリノキエキス80〜150重量部を加えたも
のを100〜110℃にて攪拌しながら2〜3時間程度
のあいだ結晶化しないよう注意しながら煮炊し、その
後、150から160℃にて0.5から1時間程度のあ
いだ煮詰める。しかる後、型に流して冷却すると、褐色
がかったメグスリノキエキス入り飴(キャンデー)がで
きる。この場合に、メグスリノキの新芽を100℃前後
の温度で蒸した後、良く乾燥させたものの粉末を予め型
に付着させあるいは振りかければ、表面に該粉末が付着
した飴とすることができる。また、生クリームを添加し
てキャラメルとすることもできる。キャラメルの処方と
しては、通常知られたものを用いることができる。この
処方において水に変えてメグスリノキエキスを用いれば
良い。キャラメルとする場合には、前記粉末が添加され
たもので製造することができる。
【0012】一方、御飯または粥を作る処方であるが、
このものでは、米100mlに対しメグスリノキエキス
を10〜50%に希釈した状態で用いることが好まし
く、これ以上濃いものでは、苦みおよび臭いが強い御飯
または粥となって食べにくく、また薄いものでは、添加
の効果がみられないことによる。
【0013】
【作用効果】本発明は叙述の如く構成されたものである
から、従来、メグスリノキを煎じるのが面倒かつ煩雑
で、手間暇がかかっていたものが、短時間で抽出するこ
とができ、そして抽出した原液の殺菌(無菌状態にす
る)および濃縮も短時間でできることとなって、作業性
が改善される。しかも、メグスリノキエキスを生成する
にあたり、抽出を100℃以上の温度で最初に行い、そ
の後、原材料を除去してからさらに121℃以上の温度
で濃縮するものであるため、殺菌効果に優れ、僅かしか
含まれていない木部からのメグスリノキエキスの抽出も
できるうえ、最後まで原材料を煎じる従来のもののよう
に、容器内の水が小量になって原材料が容器の底に付く
煮詰まり状態となることがなく、水が多い初期段階での
抽出が行えて、抽出効率が高いものになる。
【0014】以下、本発明の実施例について説明する。
【実施例】
[実験例1]メグスリノキの葉、小枝(直径20ミリメ
ートル程度以下のものを8センチメートル程度の長さに
切断したもの)、中枝(直径20〜50ミリメートル程
度のものを8センチメートル程度の長さに切断し、さら
に2〜4つに縦割りしたもの)、太枝(直径50ミリメ
ートル程度を越えるものを8センチメートル程度の長さ
に切断すると共に、木材の芯部分を除く状態で複数に縦
割りしたもの)の混合物(以下、これら混合物を「メグ
スリノキ原材料」という)の12キログラム、水210
キログラムを300リットル容量の高圧釜に入れ、10
5℃にて3時間抽出する。その後、網にてメグスリノキ
原材料を掬い取って除去し、さらに残液を125℃で3
0分間加熱する。この液を布および濾過器で濾過して1
95キログラムの薄い褐色をおびた透明のメグスリノキ
エキスを得た。この様にして得たメグスリノキエキス
は、室温において特有の芳香を仄かに出しており、その
まま飲むとほろ苦い味がした。そしてこのものは完全に
滅菌状態であって、寒天を用いた培養実験で細菌の繁殖
が認められなかった。
【0015】[実験例2]実験例1と同一処方のメグス
リノキ原材料および水を高圧釜に入れ、103℃にて4
時間抽出後、網にてメグスリノキ原材料を除去し、さら
に残液を135℃で30分間加熱する。この液を布およ
び濾過器で濾過をして180キログラムの薄い褐色をお
びた透明のメグスリノキエキスを得た。このものは、実
験例1で得たものと略同等のものであった。
【0016】[実験例3]実験例1と同一処方のメグス
リノキ原材料および水を高圧釜に入れ、120℃にて2
時間抽出後、網にてメグスリノキ原材料を除去し、さら
に残液を125℃で30分間加熱する。この液を布およ
び濾過器で濾過して185キログラムの薄い褐色をおび
た透明のメグスリノキエキスを得た。このものは、実験
例1で得たものと略同等のものであった。この実験例に
おいては、実験例1、2に比して濃縮液の中に葉および
樹皮の崩れたものが多く、濾過に時間がかかった。
【0017】[比較例1]実験例1と同一処方のメグス
リノキ原材料および水を高圧釜に入れ、蓋を開けた状態
で3時間のあいだ煮こぼれないよう注意しながら沸騰
(95〜98℃程度になる)させて抽出する。その後、
網にてメグスリノキ原材料を掬い取って除去し、さらに
残液を蓋を閉め125℃で40分間加熱する。この液を
布および濾過器で濾過して120キログラムの薄い褐色
をおびた透明のメグスリノキエキスを得た。この様にし
て得たメグスリノキエキスは、実験例1で得たメグスリ
ノキエキスよりも色が薄く、芳香力も弱いものであっ
た。またこれと実験例1で得たものとを飲み比べてみた
ところ、苦さが低いものであった。このものの寒天培養
実験では細菌の繁殖は認められなかった。
【0018】[比較例2]比較例1と同じ条件下で6時
間に亘り沸騰抽出をしたが、このものでは約5時間を越
えた段階で、水の蒸発による減量でメグスリノキ原材料
が露出すると共に、メグスリノキ原材料の水による攪拌
が停止した。その後、メグスリノキ原材料の除去、布お
よび濾過器で濾過して60キログラムの濃い褐色をおび
た透明のメグスリノキエキスを得た。この様にして得た
メグスリノキエキスは、比較例1で得たものよりは色が
濃く、実験例1で得たものよりはやや薄く、芳香力も弱
く、苦さだけが強く感じられた。
【0019】[実験例4]実験例1で得たメグスリノキ
エキスを用いてうどんを打った。その処方として、小麦
粉7キログラム、塩0.2キログラムにメグスリノキエ
キス4キログラムを加えて通常うどんを打つ場合と同じ
ようにして練り、生うどんを打ち上げた。この打ち上げ
る過程のうどん玉について、通常の水で打ったものに比
してコシが出ていることが観測された。このものをゆで
て食したところ、シコシコとコシのあるものとなった。
また、メグスリノキエキス特有の芳香は僅かに呈したも
のの、苦さについては感じられなかった。
【0020】[実験例5]実験例1で得たメグスリノキ
エキスを用いて蕎麦を打った。その処方として、蕎麦粉
6キログラム、小麦粉1キログラムにメグスリノキエキ
ス4キログラムを加えて通常蕎麦を打つ場合と同じよう
にして練り、生蕎麦を打ち上げた。この蕎麦について
も、打っている段階でコシが出ており、メグスリノキエ
キスにつなぎ効果があることが認められた。このものを
ゆでて食したところ、実験例4の場合と同様、シコシコ
とコシのある蕎麦となった。またメグスリノキエキス特
有の芳香は僅かに呈したものの、苦さについては感じら
れなかった。
【0021】[実験例6]実験例1で得たメグスリノキ
エキスの100重量部に、殺菌処理された水76.9重
量部、甘草の抽出エキス0.31重量部、蜂蜜0.49
重量部、生ローヤルゼリー0.05重量部を加えてよく
攪拌し、これを大気圧下で30分間沸騰させた後、水面
に浮かぶアク取りをし、さらに布と濾過器で濾過して甘
草および生ローヤルゼリー入りのメグスリノキエキス飲
料とした。このものを飲んだところ、実験例1で得たも
のに比してさらに苦みが抑えられ、より飲みやすくマロ
ヤカな味のものになった。
【0022】[実験例7]実験例1で得たメグスリノキ
エキスの100重量部に、殺菌処理された水76.9重
量部、甘草の抽出エキス0.31重量部、蜂蜜0.49
重量部、生ローヤルゼリー0.05重量部、梅果汁5.
60重量部、リンゴ果汁7.50重量部、ぶどう糖果糖
液糖5.60重量部を加えてよく攪拌し、これを大気圧
下で30分間沸騰させた後、水面に浮かぶアク取りを
し、さらに布と濾過器で濾過して甘草および生ローヤル
ゼリー入りのメグスリノキエキス飲料とした。このもの
を飲んだところ、実験例6で得たものに比してさらに苦
みが抑えられ、より飲みやすくマロヤカな味のものにな
った。
【0023】[実験例8]実験例1で得たメグスリノキ
エキスを用いて飴を作った。その処方として、水飴30
0重量部、砂糖(グラニュー糖)1000重量部、メグ
スリノキエキス100重量部を加えたものを100〜1
10℃にて攪拌しながら2〜3時間程度のあいだ結晶化
しないよう注意して煮炊し、その後、150〜160℃
にて0.5から1時間程度のあいだ煮詰める。しかる
後、金型に流して冷却すると、褐色がかったメグスリノ
キエキス入り飴ができた。このものを舐めてみたとこ
ろ、僅かにほろ苦い味がすると共に芳香もした。飴にメ
グスリノキエキスに特有の苦みや芳香を強くしようとす
るには添加量を増やせばよいが、増量するほど飴として
固まりにくくなり、前記処方においては、150重量部
程度までが限界であることがさらなる実験の結果観測さ
れた。
【0024】[実験例9]実験例1で得たメグスリノキ
エキスを用いてキャラメルを作った。その処方として、
生クリーム250ml、グラニュー糖250g、蜂蜜6
0g、メグスリノキの新芽を100℃前後の温度で蒸し
た後、良く乾燥させたものの粉末1gにメグスリノキエ
キス60mlを加えたものを静かに混ぜながら加熱す
る。糖と水分が混ざったら混ぜるのを止め、火力を調製
しながら130℃まで昇温したら火を止め、無塩バター
25gを添加してから粗熱が取れるまで冷却し、しかる
後、型に流し込んで室温まで冷却させ(固化が遅い場合
には冷蔵庫にて冷しても良い)、これによって、メグス
リノキエキスおよび粉末入りのキャラメルができた。こ
のものを舐めてみたところ、僅かにほろ苦い味がすると
共に芳香もした。
【0025】[実験例10]一方、御飯を作る処方であ
るが、このものでは、米を通常に炊飯する処方に従うも
のとし、その場合に、実験例1で得たメグスリノキエキ
スを100%、50%、30%、10%、5%に希釈し
た水をそれぞれ炊飯用の水として用いた。この様にして
炊いた御飯は、メグスリノキエキスの添加量が多いほど
赤みを帯びた褐色に着色し、かつもち米を混ぜて炊飯し
たような粘りけがでたものとなった。これらを食したと
ころ、100%のものは苦みおよび臭いが強く、主食と
して常食するにはつらいものがあり、一方、5%のもの
は味、臭いがほのかにするものの混ぜたことによる効果
は低いものであった。このことから、50〜10%程度
に希釈したものについて、メグスリノキエキスが入って
いることを実感できながら味、臭いもほどほどで、主食
として常食できるものといえる。尚、メグスリノキエキ
スの希釈量は、食する人の好みや馴れによって適宜調製
されるものであることはいうまでもない。また、水を多
くして粥を作ってみたが、この場合についても、実験例
1で得たメグスリノキエキスについて、これを50〜1
0%に希釈したものを水として用いたものが食用として
は好適であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A23L 2/52 A23L 2/38 C 2/38 A61K 35/78 ABLC // A61K 35/78 ABL ACSY ACS A23L 2/00 F

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メグスリノキの樹皮付きの乾燥した原材
    料が添加された水溶液を高圧釜にて100℃以上の温度
    でメグスリノキエキスを抽出した後、原材料を除去し、
    さらに121℃以上の温度で殺菌し、次いで不溶物を濾
    過により除去したことを特徴とするメグスリノキエキス
    の抽出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、原材料を除去した後
    の濃縮時の温度は、原材料煮出し時の温度より高温とし
    たことを特徴とするメグスリノキエキスの抽出方法。
  3. 【請求項3】 メグスリノキの樹皮付きの乾燥した原材
    料100重量部に対し、水1500〜2000重量部、
    好ましくは1700〜1800重量部を高圧釜に入れ、
    100〜120℃の温度、好ましくは103〜110℃
    の温度で2〜4時間、好ましくは2.5〜3.5時間の
    あいだメグスリノキエキスを抽出した後、原材料を除去
    し、さらに121〜140℃の温度、好ましくは125
    から130℃の温度で加熱して殺菌かつ水分を蒸発させ
    て1550〜1700重量部、好ましくは1600〜1
    650重量部にした後、不溶物を濾過により除去したこ
    とを特徴とするメグスリノキエキスの抽出方法。
  4. 【請求項4】 請求項1または3で製造されたメグスリ
    ノキエキスを飲料としたことを特徴とするメグスリノキ
    エキスを用いた飲料。
  5. 【請求項5】 請求項1または3において、メグスリノ
    キエキスに、殺菌処理された水を飲料として必要な他成
    分をさらに添加したものを沸騰させてアク取りをし、こ
    れを濾過したものであることを特徴とするメグスリノキ
    エキスを用いた飲料。
  6. 【請求項6】 請求項1または3で製造されたメグスリ
    ノキエキスを水として用いて打たれたうどんまたは蕎麦
    であることを特徴とするメグスリノキエキスを用いたう
    どん、蕎麦類。
  7. 【請求項7】 請求項1または3で製造されたメグスリ
    ノキエキスを水として用いて製造された飴類であること
    を特徴とするメグスリノキエキスを用いた飴類。
  8. 【請求項8】 請求項1または3で製造されたメグスリ
    ノキエキスを水として用いて製造されたご飯または粥で
    あることを特徴とするメグスリノキエキスを用いた御飯
    または粥。
  9. 【請求項9】 請求項8において、メグスリノキエキス
    は、全水量の10〜50%としたことを特徴とするメグ
    スリノキエキスを用いた御飯または粥。
JP7079664A 1995-03-10 1995-03-10 メグスリノキエキスの抽出方法およびメグスリノキエキスを用いた飲料、うどん、蕎麦類、飴類、御飯または粥 Expired - Lifetime JP2901515B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008295452A (ja) * 2007-05-29 2008-12-11 Young-Sam Jang 自然健康茶及びその製造方法

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