JPH08240791A - 光学部品、及びそれを用いた光アイソレータ並びに光サーキュレータ - Google Patents
光学部品、及びそれを用いた光アイソレータ並びに光サーキュレータInfo
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- JPH08240791A JPH08240791A JP6895595A JP6895595A JPH08240791A JP H08240791 A JPH08240791 A JP H08240791A JP 6895595 A JP6895595 A JP 6895595A JP 6895595 A JP6895595 A JP 6895595A JP H08240791 A JPH08240791 A JP H08240791A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 複屈折性素子と未飽和型磁気光学素子とを使
用する光アイソレータ等に使用する光学部品の偏波依存
性を極力解消する。 【構成】 複屈折性素子と飽和未満の磁界を印加した磁
気光学素子との間に、この磁気光学材料に飽和未満の磁
界を印加する手段とを含む光学部品であって、前記複屈
折性素子に入射通過して2つに分離した分離光が前記レ
ンズにより収束され、前記磁気光学素子の中を通過する
時の分離光の光線軸間の最短分離距離が50μm以下に
なるようにした光学部品。
用する光アイソレータ等に使用する光学部品の偏波依存
性を極力解消する。 【構成】 複屈折性素子と飽和未満の磁界を印加した磁
気光学素子との間に、この磁気光学材料に飽和未満の磁
界を印加する手段とを含む光学部品であって、前記複屈
折性素子に入射通過して2つに分離した分離光が前記レ
ンズにより収束され、前記磁気光学素子の中を通過する
時の分離光の光線軸間の最短分離距離が50μm以下に
なるようにした光学部品。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気光学素子と複屈折性
素子を組み合わせた光学部品、及びそれを用いた光アイ
ソレータ並びに光サーキュレータに関する。本発明は特
に未飽和型の磁気光学素子と複屈折性素子とを組み合わ
せた光学部品、及びそれを用いた偏波無依存型アイソレ
ータまたは偏波無依存型サーキュレータに関する。
素子を組み合わせた光学部品、及びそれを用いた光アイ
ソレータ並びに光サーキュレータに関する。本発明は特
に未飽和型の磁気光学素子と複屈折性素子とを組み合わ
せた光学部品、及びそれを用いた偏波無依存型アイソレ
ータまたは偏波無依存型サーキュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ファラデー回転子として機能する
磁気光学素子と複屈折性素子を組み合わせた光学部品が
種々提案されている。このような光学部品は例えば特公
昭58−28561号に記載されているように光アイソ
レータを構成したり、実公平5−44811号に記載さ
れているように光サーキュレータを構成する。これらの
発明では、ファラデー回転子と複屈折性素子を組み合わ
せて、入射光を一旦常光と異常光に分離させ、その後再
結合或いは分離状態のままにすることにより、光アイソ
レータ或いは光サーキュレータを構成している。従っ
て、入射光の二つの直交する偏光成分は、分離された状
態でファラデー回転子の異なった位置を通過する。例え
ば、光アイソレータの場合、原理的には、この二つの偏
光成分の分離距離(二つの偏光成分ビームの中心を通る
光線軸間の距離)が大きい方が高アイソレーションが得
られ、要求特性にもよるが、通常はファラデー回転子を
通過する際の分離距離が50μm程度以上の光アイソレ
ータが得られる。例えば、電子通信学会論文誌79/
7、Vol.J62−C−No.7によれば75μmが
得られている。光通信用の光アイソレータに使用される
ファラデー回転子材料として、Biを置換した稀土類ガ
ーネット材料が知られているが、ファラデー回転角の温
度変化が大きいことが欠点である。
磁気光学素子と複屈折性素子を組み合わせた光学部品が
種々提案されている。このような光学部品は例えば特公
昭58−28561号に記載されているように光アイソ
レータを構成したり、実公平5−44811号に記載さ
れているように光サーキュレータを構成する。これらの
発明では、ファラデー回転子と複屈折性素子を組み合わ
せて、入射光を一旦常光と異常光に分離させ、その後再
結合或いは分離状態のままにすることにより、光アイソ
レータ或いは光サーキュレータを構成している。従っ
て、入射光の二つの直交する偏光成分は、分離された状
態でファラデー回転子の異なった位置を通過する。例え
ば、光アイソレータの場合、原理的には、この二つの偏
光成分の分離距離(二つの偏光成分ビームの中心を通る
光線軸間の距離)が大きい方が高アイソレーションが得
られ、要求特性にもよるが、通常はファラデー回転子を
通過する際の分離距離が50μm程度以上の光アイソレ
ータが得られる。例えば、電子通信学会論文誌79/
7、Vol.J62−C−No.7によれば75μmが
得られている。光通信用の光アイソレータに使用される
ファラデー回転子材料として、Biを置換した稀土類ガ
ーネット材料が知られているが、ファラデー回転角の温
度変化が大きいことが欠点である。
【0003】この欠点を改善する方法として、特開平4
−31821号に示される方法がある。同方法は、ファ
ラデー回転子に飽和磁界よりも小さい磁界を印加し、フ
ァラデー回転子の温度係数と、ファラデー回転子に磁界
を印加する磁石の温度係数を相殺させ、ファラデー回転
角の温度依存性を少なくするものである。この特開平4
−31821号に記載されたファラデー回転子を以下
「未飽和型」と呼び、ファラデー回転子に飽和磁界を印
加する通常の型を「飽和型」と呼ぶことにする。
−31821号に示される方法がある。同方法は、ファ
ラデー回転子に飽和磁界よりも小さい磁界を印加し、フ
ァラデー回転子の温度係数と、ファラデー回転子に磁界
を印加する磁石の温度係数を相殺させ、ファラデー回転
角の温度依存性を少なくするものである。この特開平4
−31821号に記載されたファラデー回転子を以下
「未飽和型」と呼び、ファラデー回転子に飽和磁界を印
加する通常の型を「飽和型」と呼ぶことにする。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】ファラデー回転子に
磁界を印加する場合、光学部品の小型化のために小型の
永久磁石を使用することが必要となるが、磁石の磁界分
布によりファラデー回転子上の各部分で印加磁界の大き
さが異なる。飽和型では、たとえ、ファラデー回転子の
各部分で印加磁界の大きさが変わったとしても、各部分
に飽和磁界以上の磁界が印加されていれば、光の通過位
置によるファラデー回転角の分布は小さい。通常の飽和
型ファラデー回転子は、光の通過する部分のファラデー
回転角の分布が充分小さくなるように磁界を印加する。
これに対して、未飽和型のファラデー回転子では未飽和
磁界を印加するので、ファラデー回転子内の各部分で印
加磁界の大きさが異なると、ファラデー回転子に対する
光の通過位置によりファラデー回転角が異なってしまう
という課題があった。
磁界を印加する場合、光学部品の小型化のために小型の
永久磁石を使用することが必要となるが、磁石の磁界分
布によりファラデー回転子上の各部分で印加磁界の大き
さが異なる。飽和型では、たとえ、ファラデー回転子の
各部分で印加磁界の大きさが変わったとしても、各部分
に飽和磁界以上の磁界が印加されていれば、光の通過位
置によるファラデー回転角の分布は小さい。通常の飽和
型ファラデー回転子は、光の通過する部分のファラデー
回転角の分布が充分小さくなるように磁界を印加する。
これに対して、未飽和型のファラデー回転子では未飽和
磁界を印加するので、ファラデー回転子内の各部分で印
加磁界の大きさが異なると、ファラデー回転子に対する
光の通過位置によりファラデー回転角が異なってしまう
という課題があった。
【0005】特公昭58−28561号に記載された偏
波無依存型光アイソレータ(アイソレーションが偏光方
向に依存しないもの)を、未飽和型ファラデー回転子を
用いて構成する場合、図4に示すように偏波無依存型光
アイソレータはルチル板(複屈折性板)20、未飽和磁
界を印加したファラデー回転子21(磁気光学素子)、
1/2波長板22、及びルチル板23(複屈折性板)よ
り構成される。入射光は複屈折性板20、23により常
光と異常光に分離されるので、入射光の直交する二つの
直線偏光成分(常光と異常光)は異なる光路を通る。図
4では順方向の入射光は実線で、そして逆方向の戻り光
は点線で示してある。したがって、未飽和型ファラデー
回転子では、磁界分布に場所的変動があると偏光方向に
よってファラデー回転角が異なり、アイソレーションの
ピーク波長の偏波依存性が大きくなってしまう問題があ
る。
波無依存型光アイソレータ(アイソレーションが偏光方
向に依存しないもの)を、未飽和型ファラデー回転子を
用いて構成する場合、図4に示すように偏波無依存型光
アイソレータはルチル板(複屈折性板)20、未飽和磁
界を印加したファラデー回転子21(磁気光学素子)、
1/2波長板22、及びルチル板23(複屈折性板)よ
り構成される。入射光は複屈折性板20、23により常
光と異常光に分離されるので、入射光の直交する二つの
直線偏光成分(常光と異常光)は異なる光路を通る。図
4では順方向の入射光は実線で、そして逆方向の戻り光
は点線で示してある。したがって、未飽和型ファラデー
回転子では、磁界分布に場所的変動があると偏光方向に
よってファラデー回転角が異なり、アイソレーションの
ピーク波長の偏波依存性が大きくなってしまう問題があ
る。
【0006】偏波無依存型光アイソレータは、その他に
も様々な光学素子の組み合わせにより構成することが提
案されているが、複屈折性素子により入射光を常光と異
常光に分離するものがほとんどであり、その場合、上に
述べた未飽和型ファラデー回転子を用いて構成するとア
イソレーションのピーク波長の偏波依存性が大きくなる
課題は共通する。また、この課題は複屈折素子とファラ
デー回転子を組み合わせた光サーキュレータや、光スイ
ッチにも共通するものである。本発明は複屈折性素子と
未飽和型磁気素子(特にファラデー回転子)を用いて光
部品を構成する場合に生じるアイソレーションのピーク
波長の偏波依存性が大きくなる課題を解決することを目
的とする。
も様々な光学素子の組み合わせにより構成することが提
案されているが、複屈折性素子により入射光を常光と異
常光に分離するものがほとんどであり、その場合、上に
述べた未飽和型ファラデー回転子を用いて構成するとア
イソレーションのピーク波長の偏波依存性が大きくなる
課題は共通する。また、この課題は複屈折素子とファラ
デー回転子を組み合わせた光サーキュレータや、光スイ
ッチにも共通するものである。本発明は複屈折性素子と
未飽和型磁気素子(特にファラデー回転子)を用いて光
部品を構成する場合に生じるアイソレーションのピーク
波長の偏波依存性が大きくなる課題を解決することを目
的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の課題を解
決するものである。以上の課題は、磁界を印加する磁石
及びその関連素子などの磁気回路設計を工夫することに
よっても回避することは可能であるが、複雑な設計が必
要である。これに対して、本発明は二つの偏光成分の分
離距離を接近させる手段を設けるものであり、磁石及び
その関連素子の設計を大幅に緩和することができる。す
なわち、本発明は、複屈折性素子を通過することによっ
て偏光方向が互いに異なる二つのビームに分離した入射
光を、レンズを用いて集束させ、磁気光学素子の中では
この分離光の光線軸が充分に接近するように光学部品を
構成したものである。
決するものである。以上の課題は、磁界を印加する磁石
及びその関連素子などの磁気回路設計を工夫することに
よっても回避することは可能であるが、複雑な設計が必
要である。これに対して、本発明は二つの偏光成分の分
離距離を接近させる手段を設けるものであり、磁石及び
その関連素子の設計を大幅に緩和することができる。す
なわち、本発明は、複屈折性素子を通過することによっ
て偏光方向が互いに異なる二つのビームに分離した入射
光を、レンズを用いて集束させ、磁気光学素子の中では
この分離光の光線軸が充分に接近するように光学部品を
構成したものである。
【0008】磁気光学素子の中を通過する分離光の分離
距離は、磁気光学素子の中の最短分離距離で50μm以
下ならば、磁気光学素子内で実用上80μm以上離れる
ことはない。特に、磁気光学素子の中で分離光が交差す
る(すなわちレンズの焦点の位置に磁気光学素子が配置
されている)ことが好ましい。さらに、本発明は上記の
光学部品を応用して、磁気光学素子としてファラデー回
転角がおおよそ45度のファラデー回転子と、少なくと
も2つの複屈折性素子と、少なくとも2つの光学レンズ
とを用いて構成された光アイソレータ及び光サーキュレ
ータを提供する。
距離は、磁気光学素子の中の最短分離距離で50μm以
下ならば、磁気光学素子内で実用上80μm以上離れる
ことはない。特に、磁気光学素子の中で分離光が交差す
る(すなわちレンズの焦点の位置に磁気光学素子が配置
されている)ことが好ましい。さらに、本発明は上記の
光学部品を応用して、磁気光学素子としてファラデー回
転角がおおよそ45度のファラデー回転子と、少なくと
も2つの複屈折性素子と、少なくとも2つの光学レンズ
とを用いて構成された光アイソレータ及び光サーキュレ
ータを提供する。
【0009】
【作用】偏波無依存型アイソレータまたはサーキュレー
タを構成するには、複屈折性素子と、磁気光学素子とを
組み合わせることが多い。通常使われている直径10μ
m前後のシングルモード光ファイバを用いたアイソレー
ション35dB以上の偏波無依存型光アイソレータにお
いては、入射光は複屈折素子を通過すると偏光方向が互
いに異なる2つの偏光成分の分離距離が50μmを超え
る。これらの二つのビームをそのまま磁気光学素子に通
したのでは分離光の光線軸間の最短分離距離は50μm
を超える。この分離光を未飽和型磁気光学素子に導く
と、場所により磁界分布が違うと常光と異常光との間で
回転角が異なる問題が生じる。本発明では複屈折性素子
と磁気光学素子との間にレンズを挿入することにより磁
気光学素子内での光線軸間の最短分離距離が充分に接近
する(好ましくは50μm以下)ように光学部品を構成
したので、複屈折性素子を出た常光と異常光は磁気光学
素子内を接近して通過することができ、磁界分布に多少
の変動があっても所定のファラデー回転角を得ることが
できる。またこれによりアイソレーションの偏波依存性
が解消される。
タを構成するには、複屈折性素子と、磁気光学素子とを
組み合わせることが多い。通常使われている直径10μ
m前後のシングルモード光ファイバを用いたアイソレー
ション35dB以上の偏波無依存型光アイソレータにお
いては、入射光は複屈折素子を通過すると偏光方向が互
いに異なる2つの偏光成分の分離距離が50μmを超え
る。これらの二つのビームをそのまま磁気光学素子に通
したのでは分離光の光線軸間の最短分離距離は50μm
を超える。この分離光を未飽和型磁気光学素子に導く
と、場所により磁界分布が違うと常光と異常光との間で
回転角が異なる問題が生じる。本発明では複屈折性素子
と磁気光学素子との間にレンズを挿入することにより磁
気光学素子内での光線軸間の最短分離距離が充分に接近
する(好ましくは50μm以下)ように光学部品を構成
したので、複屈折性素子を出た常光と異常光は磁気光学
素子内を接近して通過することができ、磁界分布に多少
の変動があっても所定のファラデー回転角を得ることが
できる。またこれによりアイソレーションの偏波依存性
が解消される。
【0010】
【実施例】以下に本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1 図1は本発明の光学部品の第1実施例を示す。本発明の
光学部品は、光の入射側に設けたルチルよりなる複屈折
性板1と、レンズ2と、永久磁石による磁場印加手段4
によって未飽和状態に磁化されることによっておおむね
45°のファラデー回転角を有するファラデー回転子
(磁気光学材料)3とで構成される。他の複屈折性板
(ルチル板)はファラデー回転子3の外側に更に設けて
も良い。複屈折板1を通過して常光と異常光に分離され
た光は、レンズ2により収束されてファラデー回転子3
に入射する。この収束光は、ファラデー回転子中に収束
点を有し、2つの分離光の光線軸がファラデー回転子3
の中で交わるように配置した。
る。 実施例1 図1は本発明の光学部品の第1実施例を示す。本発明の
光学部品は、光の入射側に設けたルチルよりなる複屈折
性板1と、レンズ2と、永久磁石による磁場印加手段4
によって未飽和状態に磁化されることによっておおむね
45°のファラデー回転角を有するファラデー回転子
(磁気光学材料)3とで構成される。他の複屈折性板
(ルチル板)はファラデー回転子3の外側に更に設けて
も良い。複屈折板1を通過して常光と異常光に分離され
た光は、レンズ2により収束されてファラデー回転子3
に入射する。この収束光は、ファラデー回転子中に収束
点を有し、2つの分離光の光線軸がファラデー回転子3
の中で交わるように配置した。
【0011】実施例2 図2は本発明の光学部品の他の実施例を示す。レンズ2
と、磁場印加手段4によって未飽和状態に磁化されるこ
とによっておおむね45°のファラデー回転角を有する
ファラデー回転子(磁気光学材料)3と、ルチルよりな
る1つの複屈折板1で構成した点は、実施例1と同様で
ある。しかし、収束光の収束点はファラデー回転子中に
はなく、分離光の光線軸間の最短分離距離が約50μm
となるようにそれぞれの光学素子を配置した。図2で
は、収束点はファラデー回転子3に対してレンズ2と反
対側に存在するが、収束点がレンズ側に存在しても同様
の効果が得られることは明白である。
と、磁場印加手段4によって未飽和状態に磁化されるこ
とによっておおむね45°のファラデー回転角を有する
ファラデー回転子(磁気光学材料)3と、ルチルよりな
る1つの複屈折板1で構成した点は、実施例1と同様で
ある。しかし、収束光の収束点はファラデー回転子中に
はなく、分離光の光線軸間の最短分離距離が約50μm
となるようにそれぞれの光学素子を配置した。図2で
は、収束点はファラデー回転子3に対してレンズ2と反
対側に存在するが、収束点がレンズ側に存在しても同様
の効果が得られることは明白である。
【0012】実施例3 図3は本発明の光アイソレータの実施例を示す。光の入
射側から順に、ルチルよりなる複屈折性板10と、屈折
率分布型レンズ11と、例えば外径4mmφの小型磁石
(図示せず)により未飽和状態に磁化させることによっ
ておおむね45°のファラデー回転角を有するファラデ
ー回転子(磁気光学材料)13と、1つの1/2波長板
14と、屈折率分布型レンズ11と、ルチルよりなる1
組の複屈折性板16とを用いて偏波無依存型の光アイソ
レータを構成する。レンズ11、15は順方向及び逆方
向入射光が、複屈折性板10、16により常光と異常光
に分離してファラデー回転子中を通過するとき、分離光
の光線軸が、ファラデー回転子の中で交わるように構成
した。ファラデー回転子への入射光のビーム径は0.4
mmφで、ルチル板で分離した分離光の光線距離は、約
100μmであった。常光と異常光のファラデー回転角
の差は0.05°、アイソレーションのピーク波長の差
は0.6nmであった。
射側から順に、ルチルよりなる複屈折性板10と、屈折
率分布型レンズ11と、例えば外径4mmφの小型磁石
(図示せず)により未飽和状態に磁化させることによっ
ておおむね45°のファラデー回転角を有するファラデ
ー回転子(磁気光学材料)13と、1つの1/2波長板
14と、屈折率分布型レンズ11と、ルチルよりなる1
組の複屈折性板16とを用いて偏波無依存型の光アイソ
レータを構成する。レンズ11、15は順方向及び逆方
向入射光が、複屈折性板10、16により常光と異常光
に分離してファラデー回転子中を通過するとき、分離光
の光線軸が、ファラデー回転子の中で交わるように構成
した。ファラデー回転子への入射光のビーム径は0.4
mmφで、ルチル板で分離した分離光の光線距離は、約
100μmであった。常光と異常光のファラデー回転角
の差は0.05°、アイソレーションのピーク波長の差
は0.6nmであった。
【0013】比較例 実施例3の光アイソレータと同様の構造と同様の寸法
で、入射光をファラデー回転子に収束させる屈折率分布
型レンズを持たない偏波無依存型光アイソレータを作製
したところ、常光と異常光のファラデー回転角の差は
0.3°、アイソレーションのピーク波長の差は3.4
nmであり、本発明の光アイソレータは、従来のものに
比べて、アイソレーションのピーク波長の差が2.8n
m優れていた。
で、入射光をファラデー回転子に収束させる屈折率分布
型レンズを持たない偏波無依存型光アイソレータを作製
したところ、常光と異常光のファラデー回転角の差は
0.3°、アイソレーションのピーク波長の差は3.4
nmであり、本発明の光アイソレータは、従来のものに
比べて、アイソレーションのピーク波長の差が2.8n
m優れていた。
【0014】また、実施例1、2の例でもファラデー回
転子中の分離距離から考えて、実施例3で示したよう所
期の効果が得られることは明らかである。更に、光学素
子の基本的構成は光アイソレータと同じで、戻り光を受
ける受光手段が付加された点が光アイソレータと異なる
光サーキュレータについても同様の効果が得られること
は明白である。また、本発明の光学素子部品を用いて、
光スイッチ等の他の光部品を作製することもできる。
転子中の分離距離から考えて、実施例3で示したよう所
期の効果が得られることは明らかである。更に、光学素
子の基本的構成は光アイソレータと同じで、戻り光を受
ける受光手段が付加された点が光アイソレータと異なる
光サーキュレータについても同様の効果が得られること
は明白である。また、本発明の光学素子部品を用いて、
光スイッチ等の他の光部品を作製することもできる。
【0015】
(1)本発明の光学部品では、未飽和型磁気光学素子を
通過する、複屈折性素子を通過した分離光を、レンズに
より収束させて2つの分離光を磁気光学素子のほぼ同じ
場所を通過させるので、磁気光学素子の場所によるファ
ラデー回転能のばらつきの影響を抑えることができ、分
離光間のファラデー回転角の差を低減することができ
る。 (2)本発明の光アイソレータおよび光サーキュレータ
では、小型化が可能で且つ温度特性を改良した未飽和型
のものにおいて、複屈折性素子を通過した分離光が磁気
光学素子内を通過する際、通過する場所によるファラデ
ー回転角のばらつきの影響を抑えたファラデー回転子を
使っているので、優れた消光比を得ることができる。
通過する、複屈折性素子を通過した分離光を、レンズに
より収束させて2つの分離光を磁気光学素子のほぼ同じ
場所を通過させるので、磁気光学素子の場所によるファ
ラデー回転能のばらつきの影響を抑えることができ、分
離光間のファラデー回転角の差を低減することができ
る。 (2)本発明の光アイソレータおよび光サーキュレータ
では、小型化が可能で且つ温度特性を改良した未飽和型
のものにおいて、複屈折性素子を通過した分離光が磁気
光学素子内を通過する際、通過する場所によるファラデ
ー回転角のばらつきの影響を抑えたファラデー回転子を
使っているので、優れた消光比を得ることができる。
【図1】本発明の光学部品の実施例を示す図である。
【図2】本発明の他の光学部品の実施例を示す図であ
る。
る。
【図3】本発明の光学部品とアイソレータに応用した実
施例を示す図である。
施例を示す図である。
【図4】従来の偏波無依存型アイソレータの説明図であ
る。
る。
1:複屈折性板 2:レンズ 3:ファラデー回転子 4:永久磁石 10、16:複屈折性板 11、15:屈折率分布型レンズ 14:1/2波長板
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年4月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気光学素子と複屈折性
素子を組み合わせた光学部品、及びそれを用いた光アイ
ソレータ並びに光サーキュレータに関する。本発明は特
に未飽和型の磁気光学素子と複屈折性素子とを組み合わ
せた光学部品、及びそれを用いた偏波無依存型アイソレ
ータまたはサーキュレータに関する。
素子を組み合わせた光学部品、及びそれを用いた光アイ
ソレータ並びに光サーキュレータに関する。本発明は特
に未飽和型の磁気光学素子と複屈折性素子とを組み合わ
せた光学部品、及びそれを用いた偏波無依存型アイソレ
ータまたはサーキュレータに関する。
Claims (5)
- 【請求項1】 複屈折性素子と、光学レンズと、磁気光
学素子と、この磁気光学材料に飽和未満の磁界を印加す
る手段とを含む光学部品であって、前記複屈折性素子に
入射通過して2つに分離した分離光が前記レンズにより
集束され、前記磁気光学素子の中を通過する時の分離光
の光線軸間の最短分離距離が前記レンズを使用しない場
合のそれよりも接近している光学部品。 - 【請求項2】 前記磁気光学素子内における最短分離距
離は50μm以下である請求項1の光学部品。 - 【請求項3】 前記分離光の光線軸が、前記磁気光学素
子の中で交差する請求項2の光学部品。 - 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかの光学部品
を用いた光アイソレータ。 - 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかの光学部品
を用いた光サーキュレータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6895595A JPH08240791A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 光学部品、及びそれを用いた光アイソレータ並びに光サーキュレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6895595A JPH08240791A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 光学部品、及びそれを用いた光アイソレータ並びに光サーキュレータ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08240791A true JPH08240791A (ja) | 1996-09-17 |
Family
ID=13388612
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6895595A Pending JPH08240791A (ja) | 1995-03-03 | 1995-03-03 | 光学部品、及びそれを用いた光アイソレータ並びに光サーキュレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08240791A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013055084A (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-21 | Panasonic Industrial Devices Sunx Co Ltd | レーザ加工装置、及びレーザ発振装置 |
WO2014162754A1 (ja) * | 2013-04-01 | 2014-10-09 | 信越化学工業株式会社 | ファラデー回転子及びこのファラデー回転子を用いた光アイソレータ |
-
1995
- 1995-03-03 JP JP6895595A patent/JPH08240791A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013055084A (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-21 | Panasonic Industrial Devices Sunx Co Ltd | レーザ加工装置、及びレーザ発振装置 |
WO2014162754A1 (ja) * | 2013-04-01 | 2014-10-09 | 信越化学工業株式会社 | ファラデー回転子及びこのファラデー回転子を用いた光アイソレータ |
JP2014202773A (ja) * | 2013-04-01 | 2014-10-27 | 信越化学工業株式会社 | ファラデー回転子及びこのファラデー回転子を用いた光アイソレータ |
US10168556B2 (en) | 2013-04-01 | 2019-01-01 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Faraday rotator and optical isolator based on this faraday rotator |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041013 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20041026 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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