JPH08240668A - サマータイム対応の時計機械体 - Google Patents

サマータイム対応の時計機械体

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JPH08240668A
JPH08240668A JP7041956A JP4195695A JPH08240668A JP H08240668 A JPH08240668 A JP H08240668A JP 7041956 A JP7041956 A JP 7041956A JP 4195695 A JP4195695 A JP 4195695A JP H08240668 A JPH08240668 A JP H08240668A
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hour hand
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hour
hand pipe
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Masaki Suga
正樹 菅
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 切り替え操作が容易なサマータイム対応の時
計機械体を安価に提供する。 【構成】 時針歯車8と時針パイプ9とを別部材によっ
て構成し、両者は分針パイプ7bに嵌合した状態でクリ
ック機構を介して連結してある。下ケース2の前面中央
部には、夏時間表示と標準時間表示とを切り替える切り
替えレバー11が時針パイプの基部9aの両側を覆った
状態で昇降可能に装着してある。時針パイプの基部9a
の外周部には外歯歯車9cが刻設してあり、切り替えレ
バー11を下に移動させると、切り替え機構Cを介して
昇降動作を行い、側板部11gの内側に設けられた係止
爪11hが、外歯歯車9cと係合し、時針パイプ9を所
定の回転角だけ回転させて定められた位置に停止する。
このとき、時針歯車8はクリック機構になっているので
回転せず、時針パイプ9のみが1時間分進退する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、夏時間表示と標準時間
表示とを容易に切り替え可能にしたサマータイム対応の
時計機械体に関する。
【0002】
【従来の技術】サマータイム対応の時計は、通常、夏季
のサマータイム適用時に時刻をその時刻よりも1時間だ
け進め(夏時間表示)、秋になると再び指針を本来の時
刻表示(標準時間または冬時間表示)に復帰させるのに
必要な指針の移動手段を備えているものの総称として用
いられる。
【0003】このようなサマータイム対応の時計におけ
る時刻表示の切り替えは、アナログ式の場合は従来は時
計機械体自体には特別に変更を加えることなく、主に針
回しを使って手動で行うものとされていた。これに対
し、最近ではプッシュボタンを押すことによって、時針
を1時間分ずつ一方向に送るようにして、世界時計の機
能を持たせたものをサマータイム対応の時計機械体に適
用したものがある。また、電子的な信号の入力によって
調時する機能を備えた電子調時時計を、外部からの信号
入力によって指針を移動させ、時刻表示を切り替えるよ
うにしてサマータイム対応可能にした時計機械体も採用
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来技術のう
ち、指針の移動を手動で行う場合には、切り替えのため
の操作が面倒である。また、プッシュボタンによって指
針を進ませるものでは、一定方向にしか指針を進めるこ
とができないので、指針を進めさせる場合はよいが、遅
れさせる場合には不便である。そして、電子調時時計で
は、時分針を移動させるためのモータや電子回路の設置
を必要とし、かつモータから指針に回転を伝達するため
の伝達機構も必要になるなど構造が複雑化するためコス
ト高の原因になっている。なお、これらの各従来技術に
おいては、現在表示されている時刻が夏時間表示なの
か、あるいは標準時間表示なのかの判断が困難を生じる
ことがあり、時刻の認識に混乱を生じさせるおそれもあ
る。
【0005】そこで本発明の目的は、高価なモータや電
子回路を用いることなく夏時間表示と標準時間表示との
切り替えが容易なサマータイム対応の時計機械体を安価
に提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のサマータイム対応の時計機械体は、以下
のような構成を採用したところに特徴がある。
【0007】時針歯車と時針パイプとを別部材によって
構成し、これらの両者を分針パイプに嵌合した状態でク
リック機構を介して連結し、下ケースの前面に位置する
時針パイプの基部の外周部には外歯歯車の歯形が刻設し
てある。下ケースの前面中央部には、夏時間表示と標準
時間表示とを切り替える切り替えレバーが時針パイプの
基部の両側を覆った状態で昇降可能に装着してある。こ
の切り替えレバーの側板部の内側には、切り替えレバー
の昇降動作により時針パイプの外歯歯車と噛合し、この
時針パイプを所定の回転角だけ回転させる係止爪が設け
てある。なお、切り替えレバーには、夏時間表示と標準
時間表示とを交互に切り替えた状態で停止可能にする切
り替え機構を備えている 切り替え機構は、下ケースに設けられたハートカム溝部
と、切り替えレバーに揺動自在に一体的に形成された連
結部に設けられたハートカム係合ピンと、切り替えレバ
ーを上方に付勢するコイルばねとを備えている。ハート
カム係合ピンは、ハートカム溝部に沿って移動可能に係
合することによって、切り替えレバーを夏時間表示また
は標準時間表示にした状態を維持可能である。
【0008】また、切り替えレバーには、時計の文字板
に設けた透孔を介して夏時間表示かまたは標準時間表示
かを視認可能にしたサマータイム表示部が設けてある。
【0009】
【作用】標準時間表示になっている状態の下で切り替え
レバーを下に引いて放すと、切り替えレバーに設けてあ
る係止爪が、時針パイプの基部の外周部に刻設された外
歯歯車と係合して、時針パイプの基部の内周部に刻設さ
れたクリック部と、時針歯車の筒部に設けてあるクリッ
ク爪とをスキップさせて、時針歯車は回転せずに時針パ
イプのみを夏時間表示にするために必要な回転角だけ時
計回り方向に回転させた後、コイルばねの付勢力により
上方に戻され、ハートカム係合ピンがハートカム溝部の
下端の凹部に収容された状態で停止する。この停止位置
が夏時間表示の状態となっている。
【0010】夏時間表示から標準時間表示に切り替える
ときには、切り替えレバーを下に引いて放すと、ハート
カム係合ピンがハートカム溝部の下端の凹部から脱出し
てコイルばねの付勢力によってハートカム溝部に沿って
上昇して切り替えレバーを上昇させる。この切り替えレ
バーの上昇動作において、係止爪が外歯歯車と係合して
時針パイプを所定の回転角だけ反時計方向に回転させる
が、時針歯車はクリック爪とクリック部とによるクリッ
ク動作により回転しない。切り替えレバーはハートカム
係合ピンがハートカム溝部の上端の凹部に収容された状
態で停止している。これにより再び標準時間表示に切り
替えられる。
【0011】切り替えレバーによって、夏時間表示と標
準時間表示とを切り替えると、切り替えレバーの位置が
変化するため、この切り替えレバーにサマータイム表示
を付し、これに対応する文字板の位置に透孔を設けてお
けば、文字板の前方から現在の時刻表示が夏時間である
か、標準時間であるかの判断が容易になる。
【0012】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本実施例の時計機械体の要部を示
すもので、外枠はプラスチック成形品からなる上ケース
1と下ケース2とからなり、その中間に中板3が設けて
ある。外枠内部には、時計輪列Gや時計用モータM等を
備えており、内部中央に位置する指針軸Sは外枠の前方
に突出している。
【0013】時計輪列Gは、駆動車4、秒針車5、中間
車6、分針車7、時針車8および後述の日の裏車16等
により構成されている。駆動車4は、上ケース1と中板
3とに設けられた突起軸に軸支してあり、歯車4aは、
後述のモータMと噛合し、カナ部4bには秒針車5の秒
針歯車5aが噛合している。秒針歯車5aは、上ケース
1に形成された軸受凹部と中板3の突起パイプ部3aと
に軸支されているが、その回転中心部の中心には前方に
延伸する秒針軸5bが圧入してある。秒針歯車5aの背
面側に設けられたカナ部5cには中間車6の中間歯車6
aが噛合しており、中間車6と一体のカナ部6bには、
分針車7を構成する分針歯車7aが噛合している。
【0014】分針歯車7aは分針パイプ7bの基端部近
傍に周知のスリップ機構を介して軸支されている。分針
パイプ7bは、基部7cが突起パイプ部3aに嵌合して
おり、先端部は下ケース2の前方に突出している。分針
パイプ7bの中間位置でかつ下ケース2の背面側には、
時針歯車8が回転自在に嵌合している。時針歯車8は、
歯車部8aと前面側に突出する筒部8bとからなり、こ
の筒部の先端部は下ケ−ス2の前方に突出している。分
針パイプ7bおよび時針歯車8の筒部8bには、内周を
段差状に形成された時針パイプ9が嵌合している。
【0015】図2に示すように、時針歯車8の歯車部8
aの内側に位置するアーム部には、円弧状に分離してな
る弾性片8c…が3ケ所に等間隔に設けてある。各弾性
片8cの先端にはそれぞれ接触片8dが形成してあり、
それぞれ下ケース2の内側面に弾接可能である(図1参
照)。また筒部8bには、歯車部8aの一側部から高さ
の中程にかけて接片状に分離してなる1対のばね部8
e,8eが、それぞれ筒部8bの内周面の対向する位置
に設けてある。各ばね部8e,8eの先端には、外側を
半円状に形成してなるクリック爪8f,8fが形成して
ある。
【0016】図3に示すように、時針パイプ9は、基部
9aを最も大径とし、先端を最も小径とする段差状に形
成してあり、基部9aの最も大径になっている部分の内
周部には、複数の三角形状に形成された凹凸部からなる
クリック部9bが設けてある。また、基部9aの外周部
には、外歯歯車9cの歯形が形成してある。内周部に形
成されたクリック部9bの内端部から中径部の前端にか
かる部分は、時針歯車8の筒部8bとの嵌合部9dとな
っており、この端部から時針パイプ9の先端部までの内
周部は、分針パイプ7bとの嵌合部9eとなっている。
【0017】再び図1に戻って時計用モータMについて
説明する。モータMは、中板3に形成されたモータ取付
部3b内に収納されており、ロータ10は、上ケース1
と中板3とにそれぞれ形成された突起軸部に軸支してあ
り、ロータ軸10aには、ロータマグネット10bがこ
れと一体回転可能に固着してある。ロータマグネット1
0bの側方には、ステータおよびこのステータに巻回さ
れたコイル(いずれも図示略)が設けてある。ロータ1
0と一体のロータカナ10cは上述した駆動歯車4と噛
合している。
【0018】次に、上記の時針パイプ9を所定角度だけ
回転させる回転機構について説明する。回転機構は、二
段位置保持機構として切り替え機構Cを備えている。図
4において、下ケース2の前面中央部に平面形状が実質
的に長方形に形成された切り替えレバー11が昇降可能
に装着してある。
【0019】切り替えレバー11は、図4,5に示すよ
うに、前面側は、時針パイプ9の基部9aの両側を覆っ
た状態に部材が張り出しており、その中央部が窓部11
aになっている。窓部11aの上下両端には、ガイド溝
11b,11cが設けてあり、このガイド溝は下ケース
2の前面に突設されたガイドピン2a,2aに沿って、
切り替えレバー11が昇降動作できるようにしてある
(図4参照)。ガイド溝11cの下端部には、ガイドピ
ン2aに係合する係合ピン11dが設けてある。ガイド
ピン2aと係合ピン11dとの係合によって、切り替え
レバー11の上方への移動が規制されている。
【0020】切り替えレバー11の下ケース2との当接
面に沿った外側には、所定長さのひだ部11e…が外方
に突設してある。これらの各ひだ部11eには、下ケー
ス2の前面に形成された保持爪2b…が係合することに
よって摺動可能かつ切り替えレバー11を脱落不能に保
持している(図4参照)。切り替えレバー11の窓部1
1aに平行に細長状の溝部11fが形成してあり、この
溝部の一方(図4では右側)の側板部11gの内側に
は、切り替えレバー11が昇降動作する際に、時針パイ
プ9の外歯歯車9cと噛合し、これを所定角度だけ回転
可能にする係止爪11hが設けてある。
【0021】図4に示すように、切り替えレバー11に
は、夏時間表示と標準時間表示とを交互に切り替えた状
態で停止可能にする切り替え機構Cを備えている。切り
替え機構Cは、下ケース2の外面に設けられたハートカ
ム溝部2cと、切り替えレバー11に揺動自在に一体的
に形成された薄板状の連結部11iの先端部に設けられ
たハートカム係合ピン11mおよびコイルばね12とに
よって構成されている。ハートカム溝部2cの中心部に
は、下ケース2の前面に係合突起2dが設けてあり、こ
の係合突起の下側には、ハートカム係合ピン11mが下
方に移動したときに、これを収容する凹部2eが形成し
てある。ハートカム溝部2cの上部はハートカム係合ピ
ン11mを収容する凹部2fとなっている。
【0022】図5に示すように、連結部11iの中間位
置には、ばね引掛け部11jが設けてあり、上端部に形
成された円板状の係合部11kの背面にハートカム係合
ピン11mが設けてある。
【0023】図4に示すように、ハートカム溝部2cに
は、ハートカム係合ピン11mが係合している。コイル
ばね12は、下ケース2のハートカム溝部2cの上方に
設けられた突起状のばね掛け部2gとばね引掛け部11
jとに下ケース2と切り替えレバー11との間に引っ張
りの付勢力を働かせた状態に取り付けてある。この結
果、切り替えレバー11はコイルばね12の付勢力によ
って上向きに付勢され、ハートカム係合ピン11mは、
ハートカム溝部2cの上端部または下端部に形成された
凹部2f,2eに弾接している。
【0024】切り替えレバー11の上端は、外枠の上辺
に突出する長さを有しており、その突出部分は、サマー
タイム表示部11nとなっている。図6に示すように、
サマータイム表示部11nは、外枠の上辺近傍で前方
(図右方)へ屈成して、時計本体の文字板受14に当接
可能に形成してある。サマータイム表示部11nの上半
分には、夏時間表示を示す色分けまたは記号等を設け、
下半分には、標準時間表示を示す色分けや記号等を設け
てある。サマータイム表示部11nが当接している文字
板受14の対応する位置には、貫通孔14aが設けてあ
り、その前面には、文字板(図示略)が当接してある。
図8に示すように貫通孔14aと対向する文字板19の
部分には、この文字板の前方からサマータイム表示を視
認可能にする透孔19aが設けてある。
【0025】再び図1に戻って日の裏車および針回しに
ついて説明する。日の裏車16は、中板3に突設された
軸部に回転自在に軸支されており、歯車16aは分針カ
ナ7dと噛合していると同時に針回し17のカナ17a
とが噛合している。また、日の裏車のカナ部16bは、
時針歯車8と噛合している。針回し17は、円板状の針
回しつまみ17bが上ケース1の外面に位置し、カナ1
7aを含む円筒部が上ケース1の孔部に挿通し、その先
端が下ケース2の突起軸によって支持されている。
【0026】図4に示すように、切り替えレバー11の
下端部には、U字状の紐掛部11pが設けてあり、これ
には操作用の紐20が吊り下げてある。図7は、本実施
例の時計機械体の背面の状態を示すもので、切り替えレ
バー11のサマータイム表示部11nが外枠の上辺から
突出しており、下辺中央部近傍に上述した針回し17が
位置している。右側中央部には、時計機械体を任意に始
動および停止させるための任意停止レバー21が設けて
ある。
【0027】図8は、本発明を適用したサマータイム対
応の時計の例を示している。文字板19上には、通常の
時計と同様に時刻表示文字が印刷してあり、中心部上方
には、既述したサマータイム表示用の透孔19aが設け
てある。上記したように、透孔19aは、文字板受14
に形成された貫通孔14aと連通しており、文字板19
の前方からサマータイム表示部11nの表示を視認可能
である。
【0028】外枠の下辺には、サマータイム切り替え用
の紐20が吊り下がっており、その先端に引っ張り用つ
まみ22が取り付けてある。文字板19の前面中央部に
突出した指針軸Sには、時針23および分針24が取り
付けてあり、外枠の前面にはカバー25が設けてある。
【0029】次に動作および操作法について説明する。
図4に示すように、標準時間表示になっている時に、こ
れを夏時間表示に切り替える際には、紐20を下に引い
て放せばよい。このとき切り替え機構Cを構成する切り
替えレバー11のハートカム係合ピン11mは、ハート
カム溝部2cに沿って移動し、その下端部に来たときに
紐を放すと、コイルばね12による上向きの付勢力によ
ってハートカム係合ピン11mは、下端部の凹部2eに
弾接して停止した状態となる。
【0030】図9は、時針歯車8と時針パイプ9および
切り替えレバー11の係止爪11hとの関係を示す説明
図である。同図(a)は、標準時間表示となっていると
きの状態を示すもので、係止爪11hは、外歯歯車9c
の上方でこれと接触しない状態で静止している。この
時、クリック爪8fは、クリック部9bの凹部に係合し
て時針パイプ9を所定位置に位置させている。同図
(b)は、切り替えレバー11を引き下げ中の状態を示
しており、係止爪11hが外歯歯車9cの歯形に係合し
て、ほぼ中間位置に達している。このとき、クリック爪
8fは、ばね部8eの付勢力に抗してクリック部9bの
凹凸部の頂点に位置している。同図(c)は、切り替え
レバー11を下端部まで引き下げたときの状態を示して
おり、時針パイプ9が所定角度だけ時計方向に回転して
いる。このとき、クリック爪8fは、クリック部9bの
凹部に係合して、時針パイプ9の回転角を一定にしてい
る。このようにして切り替えレバー11の係止爪11h
は、クリック機構によって時針パイプ9のクリック部9
bの凹部に係合するように修正されるため、時針パイプ
9の回転角は、正確な30°となる。
【0031】このとき、切り替えレバー11は、図6で
2点鎖線で示すように、引き下げられた位置に静止して
おり、サマータイム表示部11nの夏時間表示が貫通孔
14aおよびと透孔19aから文字板19の前方から視
認可能に表示される。
【0032】今度は反対に夏時間表示から標準時間表示
に切り替える場合について説明する。紐20を下に引い
て放すと、ハートカム係合ピン11mがハートカム溝部
2cの凹部2eから脱出して、これに続くハートカム溝
部に沿って上昇する。この上昇運動は、コイルばね12
の上向きの付勢力によるものであり、この結果、係止爪
11hが、外歯歯車9cの歯形に係合して、時針パイプ
9を,図7の(c)〜(a)の順に、すなわち反時計方
向に回転させる。このときもクリック部9bとクリック
爪8fとの作用によって時針パイプ9の回転角は丁度3
0°となる。また、サマータイム表示部11nも標準時
間の位置に移動して、透孔19aからその旨の表示を行
う。この状態では、切り替えレバー11はハートカム係
合ピン11mがハートカム溝部2cの上端の凹部2fに
収容された状態で停止している。
【0033】図8の状態では、標準時間表示で9時10
分を指しているが、つまみ22を引くと、2点鎖線で示
すように時針23が10時10分に相当する位置に移動
する。これと同時に、切り替えレバー11が引き下げら
れたことによって、透孔19aのサマータイム表示も、
標準時間表示から夏時間表示に変化する。
【0034】時刻修正のために針回し17を回すと、そ
の回転力は、カナ17aから日の裏車16を介して分針
カナ7dおよび時針歯車8に伝達される。このとき、分
針歯車7aはスリップ機構を介して分針パイプ7に取り
付けてあるので、この分針パイプが回転しても分針歯車
7aは歯数比が大きい中間車6と噛合しているため、大
きな抵抗力によってスリップし、秒針軸5は回転しない
ので分針および時針だけの調時が可能である。(図1参
照)。
【0035】本実施例では、本発明を掛時計に適用する
ことを前提として構成してあるため、切り替えレバーを
引き下げるようにしてあるが、本発明はこれに限定され
る趣旨ではなく、掛時計に限らず置時計や目覚時計等に
も適用可能である。この場合には、切り替えレバーを水
平に設けて、横方向に引いて操作するようにしてもよ
い。また、切り替えレバーを垂直に設けて、時計枠体の
上方から引き上げて操作するようにすることも可能であ
る。
【0036】
【発明の効果】本発明は、時針歯車と時針パイプとをク
リック部とクリック爪とを介して連結し、時針パイプを
下ケースに昇降可能に装着した切り替えレバーに設けら
れた係止爪によって回転可能にしてあるので、切り替え
レバーを昇降させる操作だけで、夏時間表示と標準時間
表示との切り替え操作を容易に行うことができる。ま
た、通常の時計機械体に、時針歯車と時針パイプの変更
および切り替えレバーを付加するだけで、サマータイム
対応が可能になるので、低コストで製造可能になる。
【0037】さらに、時刻表示を切り替えるための切り
替え機構としてハートカム溝部とこれに沿って移動する
ハートカム係合ピンおよびコイルばねとによって構成し
てあるので、切り替え操作が極めて容易となる。
【0038】なお、切り替えレバーに設けたサマータイ
ム表示部を文字板に設けた透孔から視認可能にしてある
ので、現在の時刻表示が夏時間なのか標準時間なのかが
直ちに判断できるので便利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の時計機械体の要部の断面図である。
【図2】(a)は時針歯車の平面図、(b)はそのA−
A線断面図である。
【図3】(a)は時針パイプの平面図、(b)はそのB
−B線断面図である。
【図4】一実施例の時計機械体の正面図である。
【図5】切り替えレバーの拡大正面図である。
【図6】一実施例の時計機械体の側面図である。
【図7】一実施例の時計機械体の背面図である。
【図8】本発明を適用したサマータイム対応の時計を例
示する正面図である。
【図9】時針歯車と時針パイプおよび係止爪の動作を説
明する説明図である。
【符号の説明】
2 下ケース 2c ハートカム溝部 7b 分針パイプ 8 時針歯車 8a 歯車部 8b 筒部 8e ばね部 8f クリック爪 9 時針パイプ 9a 時針パイプの基部 9b クリック部 9c 外歯歯車 11 切り替えレバー 11g 側板部 11h 係止爪 11i 連結部 11m ハートカム係合ピン 11n サマータイム表示部 12 コイルばね 19 文字板 19a 透孔 C 切り替え機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 時針歯車の歯車部の一方の面に突設され
    た筒部の先端が下ケースの前方に突出する状態で分針パ
    イプに嵌合し、 上記時針歯車と一体回転する時針パイプは、上記下ケー
    スの前方で上記分針パイプに嵌合しているとともに、内
    周部には複数の凹凸部からなるクリック部が設けてあ
    り、外周部には外歯歯車の歯形が刻設してあり、該時針
    パイプの基部の端面は上記下ケースの前面に当接した状
    態に取り付けてあり、 上記クリック部には、上記筒部を切欠して形成してある
    ばね部の先端に形成されたクリック爪が係合することに
    より上記時針歯車から上記時針パイプへ回転伝達可能に
    してあり、 上記下ケースの前面中央部には、夏時間表示と標準時間
    表示とを切り替える切り替えレバーが、上記時針パイプ
    の基部の両側を覆った状態で昇降可能に装着してあり、
    該切り替えレバーの側板部の内側には、該切り替えレバ
    ーの昇降動作により上記外歯歯車と噛合して上記時針パ
    イプを所定の回転角だけ回転させる係止爪が設けてあ
    り、 上記切り替えレバーには、夏時間表示と標準時間表示と
    を交互に切り替えた状態で停止可能にする切り替え機構
    を備えていることを特徴とするサマータイム対応の時計
    機械体。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記切り替え機構
    は、上記下ケースに設けられたハートカム溝部と、上記
    切り替えレバーに揺動自在に一体的に形成された連結部
    に設けられたハートカム係合ピンと、上記切り替えレバ
    ーを上方に付勢するコイルばねとを備え、上記ハートカ
    ム係合ピンは、上記ハートカム溝部に沿って移動可能に
    係合することによって、上記切り替えレバーを夏時間表
    示または標準時間表示を維持してあることを特徴とする
    サマータイム対応の時計機械体。
  3. 【請求項3】 請求項1において、上記切り替えレバー
    には、時計の文字板に設けた透孔を介して視認可能にし
    たサマータイム表示部が設けてあることを特徴とするサ
    マータイム対応の時計機械体。
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