JPH08239092A - 船外機 - Google Patents

船外機

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JPH08239092A
JPH08239092A JP7043974A JP4397495A JPH08239092A JP H08239092 A JPH08239092 A JP H08239092A JP 7043974 A JP7043974 A JP 7043974A JP 4397495 A JP4397495 A JP 4397495A JP H08239092 A JPH08239092 A JP H08239092A
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JP
Japan
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housing
bevel gear
shaft
drive shaft
engine
Prior art date
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Application number
JP7043974A
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English (en)
Inventor
Senju Saito
千寿 斎藤
Yasunari Okamoto
康成 岡本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Marine Co Ltd
Original Assignee
Sanshin Kogyo KK
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Publication date
Application filed by Sanshin Kogyo KK filed Critical Sanshin Kogyo KK
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Priority to US08/609,174 priority patent/US5697820A/en
Publication of JPH08239092A publication Critical patent/JPH08239092A/ja
Priority to US08/789,527 priority patent/US5741165A/en
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H20/00Outboard propulsion units, e.g. outboard motors or Z-drives; Arrangements thereof on vessels
    • B63H20/08Means enabling movement of the position of the propulsion element, e.g. for trim, tilt or steering; Control of trim or tilt
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H20/00Outboard propulsion units, e.g. outboard motors or Z-drives; Arrangements thereof on vessels
    • B63H20/14Transmission between propulsion power unit and propulsion element
    • B63H20/20Transmission between propulsion power unit and propulsion element with provision for reverse drive
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63HMARINE PROPULSION OR STEERING
    • B63H20/00Outboard propulsion units, e.g. outboard motors or Z-drives; Arrangements thereof on vessels
    • B63H20/32Housings
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
    • F02B2075/027Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle four

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
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  • Gear Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浅瀬や水草が水面近くまで生えている水域を
走航可能にする。 【構成】 ハウジング連結用ブラケット3を、操舵軸4
およびチルト軸5が船体2より後方であって水面Lの近
傍に位置するように形成する。ハウジング8を、チルト
軸5から上方に延びる上部ハウジング6と、チルト軸5
から後方に延びる下部ハウジング7とから形成しチルト
軸5に枢支させた。エンジン9の動力を、ハウジング8
内の動力伝達装置を介してプロペラ11に伝える構成と
した。プロペラ11が船体後端より後方に離間するとと
もに水面の近傍に位置づけられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浅瀬を走航するときや
水草が水面近くまで茂った水域を走航するときに使用す
る船外機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の船外機は、船体にブラケットを介
してチルト自在かつ操舵自在に連結されるハウジングを
上下方向に延在させて形成し、このハウジングの上端部
にエンジンを搭載するとともに、船底より下方へ延在す
る下端部にプロペラを配設して構成されていた。前記ブ
ラケットは船尾板を挾持する構造になっており、船尾板
の上端近傍にチルト軸が水平に支架され、船尾板の直後
に操舵軸が略鉛直方向に沿うように設けられていた。
【0003】そして、前記プロペラにエンジンの動力を
伝達するに当たっては、エンジンの出力軸をハウジング
内で上下に延びるドライブシャフトに連結し、このドラ
イブシャフトの下端に傘歯車式動力伝達方向変更機構を
介してプロペラ軸を連結することによって行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来の船外
機では、ハウジングの下端部が船底より下方に突出する
関係から、浅瀬を走航するとハウジング下端が川底ある
いは海底などに衝突し易いという問題があった。また、
水草が水面の近傍まで伸びていると、これがハウジング
下端部やプロペラに絡みついたり、ハウジング下端部の
導水口に詰まってしまうことがある。この導水口とは、
エンジン冷却水を導入する開口や、速度計の水圧導入口
などである。すなわち、従来の船外機は、浅瀬や水草が
水面近くまで生えている水域では使用することができな
かった。
【0005】また、従来の船外機はプロペラがチルト軸
より下方に大きく離間して配設されていたので、走航中
にトリム角を大きくする(プロペラを船体後方へ移動さ
せる)ためには、船外機を推力が作用する方向とは反対
方向へチルト軸回りに回さなければならず負荷が大きく
なるという問題もあった。特に、浅瀬を走航するときに
は、船外機のトリム角を大きくしてプロペラ位置を可及
的に水面に近づける必要があるが、上述した理由からト
リムアップさせ難い。
【0006】本発明はこのような問題点を解消するため
になされたもので、浅瀬や水草が水面近くまで生えてい
る水域をも走航できるようにすることを第1の目的とす
る。また、走航中にトリムアップさせるときの負荷を少
なくすることを第2の目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る船外機
は、ハウジングを船体に連結するブラケットを、操舵軸
およびチルト軸が船体より後方であって水面の近傍に位
置するように形成し、前記ハウジングを、前記チルト軸
から上方に延在して上端にエンジンが搭載される上方延
在部と、チルト軸から後方へ延在して後端にプロペラが
配設される後方延在部とから側面視略L字状に形成して
チルト軸に枢支させ、エンジンの動力を、前記ハウジン
グの上方延在部内を上下に延びる上部ドライブシャフト
から前記チルト軸の近傍に位置する歯車式動力伝達方向
変更機構を介してハウジングの後方延在部内を後方へ延
びる下部ドライブシャフトへ伝達する構成としたもので
ある。
【0008】第2の発明に係る船外機は、第1の発明に
係る船外機において、ハウジングの後方延在部を後下が
りに傾斜させるとともに、歯車式動力伝達方向変更機構
を、上部ドライブシャフトの下端に固定した入力用傘歯
車と、この入力用傘歯車を挾んで互いに対向する位置に
配置されてこの入力用傘歯車に噛合しかつ下部ドライブ
シャフトに対して回転自在に設けられた前進用傘歯車お
よび後進用傘歯車と、これら前進、後進用傘歯車どうし
の間において下部ドライブシャフトに回転規制された状
態で軸方向に移動自在に支持され、移動位置に応じて前
記前進、後進用傘歯車に結合するドッグクラッチ用作動
子とから構成したものである。
【0009】
【作用】第1の発明によれば、プロペラが船体後端より
後方に離間するとともに水面の近傍に位置づけられる。
また、プロペラが回転することにより生じる推力は、チ
ルト軸の軸線と直交する方向に作用するから、チルト軸
回りに推力によるモーメントが生じない。
【0010】第2の発明によれば、ハウジングの上方延
在部を鉛直方向と略平行にしながらプロペラを水面の直
下に位置づけることができる。また、歯車式動力伝達方
向変更機構のドッグクラッチ用作動子の移動位置に応じ
て前進と後進とを切り換えることができる。前進用傘歯
車と後進用傘歯車とでは歯車径が異なる関係から、前進
時と後進時とで減速比が変わる。
【0011】
【実施例】
実施例1 以下、本発明の一実施例を図1ないし図4によって詳細
に説明する。図1は本発明に係る船外機を船体後端部に
取り付けた状態を示す側面図、図2は本発明に係る船外
機のハウジング内部の構成を示す断面図、図3はエンジ
ンの側面図で、同図はクランク軸部分を破断して描いて
ある。図4は歯車式動力伝達方向変更機構の断面図であ
る。
【0012】これらの図において、1はこの実施例によ
る船外機で、この船外機1は船体2の船尾板2aにブラ
ケット3を介して取り付けている。前記ブラケット3
は、船体2に取り付けるブラケット本体3aと、このブ
ラケット本体3aの後端部に操舵軸4を介して回動自在
に連結したハウジング連結アーム3bとから構成してい
る。
【0013】前記ブラケット本体3aは、その上部が従
来の船外機用ブラケットと同様に船尾板2aを挟持する
構造になっているとともに、下部が船体2の後方におい
て船尾板2aの後面に沿って水面近傍まで延在しさらに
船尾板2aより船体2の後方へ向けて突出するように形
成している。この突出部に、突出部と直交するように略
鉛直方向に支架された操舵軸4を介してハウジング連結
アーム3bを支持させている。なお、この操舵軸4は船
体2の左右方向中心に位置づけ、図1に示したように船
体2にブラケット3を取り付けた状態で後傾するように
ブラケット本体3aに装着している。また、航走時の水
面の位置を図1中に二点鎖線Lで示す。
【0014】前記ハウジング連結アーム3bは、操舵軸
4を介してブラケット本体3aに連結される基端部から
左右一対のアーム本体を延出させることによって、船体
の後方に向けて開放される平面視略コ字状に形成してい
る。そして、アーム本体の延出端部に水平なチルト軸5
を介して船外機1の後述するハウジングを枢支させてい
る。
【0015】船外機1は、前記チルト軸5から上方へ延
びる上部ハウジング6およびチルト軸5から船体の後方
へ後下がりに延びる後部ハウジング7とから側面視略L
字状に形成したハウジング8と、このハウジング8の上
側に搭載されたエンジン9と、このエンジン9にハウジ
ング内の動力伝達装置10(図2)を介して連結された
プロペラ11などから構成している。
【0016】前記上部ハウジング6は、例えばアルミダ
イキャスト製法によって成形し、その内部に後述する動
力伝達装置10や前後進切替装置の一部を収容すること
ができる構造になっている。なお、この上部ハウジング
6が本発明に係るハウジングの上方延在部を構成し、後
部ハウジング7が本発明に係るハウジングの後方延在部
を構成している。
【0017】また、この上部ハウジング6は、その上端
にエンジンマウント部材12を介してエンジン9を固定
し、後部ハウジング7を固定する下端部にチルト軸5を
連結している。これによって、ハウジング8は上端にエ
ンジン9を搭載した状態でチルト軸5に枢支されること
になる。なお、チルト軸5は、左右に計2本設けて上部
ハウジング6の左右両側部と前記ハウジング連結アーム
3bのアーム本体との間に架設している。本実施例で
は、このチルト軸5はこの船外機1の重心位置(図示せ
ず)の略真下に位置づけられている。前記エンジンマウ
ント部材12には、船外機1の右側となる部位に操向ハ
ンドル13が装着してある。
【0018】前記下部ハウジング7は断面円形状の管材
によって形成し、その内方空間に後述する動力伝達装置
10の一部を収容させている。また、この下部ハウジン
グ7の前後長は、図1に示すように、後端に配設された
プロペラ11が水中であって水面Lの近傍に位置するよ
うに設定してある。なお、本実施例では、プロペラ11
は船体2の図示していない最低部よりも上方に位置づけ
てある。
【0019】前記エンジン9は空冷4サイクル単気筒型
のものを採用しており、図3に示すようにクランク軸9
aを上下方向に向けた状態でエンジンマウント部材12
の上部に固定している。なお、クランク軸9aは、この
エンジン9のクランクケース9bとシリンダボディ9c
とで挟持した軸受14と、前記エンジンマウント部材1
2に設けた軸受15とよって回転自在に支持している。
16はコンロッド、17はピストン、18は吸気弁、1
9は排気弁である。これら両弁は従来周知の動弁装置
(図示せず)によって駆動される構造になっている。
【0020】また、前記クランク軸9aの上端に設けた
符号20で示すものはフライホイールで、このフライホ
イール20には図示していないが送風用ファンが一体に
設けてある。21は前記フライホイール20を上方から
覆うカバーで、このカバー21は、図1および図2に示
すようにエンジン9の周囲を覆うカウリング22と協働
してエンジン9のシリンダ部に冷却風を導く構造になっ
ている。図1,2において、エンジン9の後方に設けら
れた符号23で示すものは燃料タンクである。この燃料
タンク23はクランクケース9bにブラケットを介して
支持固定されている。
【0021】前記動力伝達装置10は、図2に示すよう
に、エンジン9のクランク軸9aに連結されて上部ハウ
ジング6内を下方へ延びる上部ドライブシャフト24
と、上部ハウジング6内であって前記チルト軸5と対応
する部位に配設した動力伝達方向変更機構25と、下部
ハウジング7内に配設して後端にプロペラ11を固着す
るとともに前記動力伝達方向変更機構25を介して前記
上部ドライブシャフト24に連結した下部ドライブシャ
フト26とから構成している。なお、この下部ドライブ
シャフト26は、その軸線が前記チルト軸5の軸線と直
交するように構成している。上部ドライブシャフト24
および下部ドライブシャフト26の軸線を図1中に一点
鎖線で示す。
【0022】動力伝達方向変更機構25は図4に示すよ
うに、上部ドライブシャフト24の下端に固定した入力
傘歯車27に下部ドライブシャフト26と同軸上の従動
傘歯車を噛合させることによって、両ドライブシャフト
間で動力伝達が行われるように構成している。下部ドラ
イブシャフト26側の従動傘歯車は2個設けられてお
り、前記入力傘歯車27を挾んで対向するように位置づ
けている。すなわち、入力傘歯車27より船外機前側に
位置する前進用傘歯車28と、入力傘歯車27より船外
機後側に位置する後進用傘歯車29とから従動傘歯車を
構成している。また、下部ハウジング7は水平ではなく
後下がりに傾斜した状態で上部ハウジング6に取り付け
ており、両ドライブシャフトの軸線どうしのなす角度が
鈍角(実施例では約110度)になっている関係から、
前進用傘歯車28より後側の後進用傘歯車29の方が大
径に形成してある。すなわち、前進用傘歯車28より後
進用傘歯車29の方が減速比が大きくなる。
【0023】前進用傘歯車28は上部ハウジング6に軸
受30を介して回転自在に支持させ、その軸心部に下部
ドライブシャフト26の前端をすべり軸受31を介して
回転自在に支持している。また、この前進用傘歯車28
の後端部には、後述するスライダと噛合うドッグクラッ
チ用突起28aを設けてある。後進用傘歯車29は、上
部ハウジング6に固定ボルト32によって下部ハウジン
グ7と共締めされた軸受部材33に、軸受34を介して
回転自在に支持させている。この後進用傘歯車29の前
端部にも前進用傘歯車28と同様にドッグクラッチ用突
起29aを設けてある。なお、この後進用傘歯車29の
軸心部には下部ドライブシャフト26が挿通しているの
みである。すなわち、前進用傘歯車28と後進用傘歯車
29における下部ドライブシャフト26が貫通する部分
は、いずれも動力伝達が行われない構造になっている。
【0024】入力傘歯車27から前進、後進用傘歯車2
8,29を介して下部ドライブシャフト26に動力を伝
えるに当たっては、前進、後進用傘歯車28,29の間
に配置したスライダ35を用いて行う。このスライダ3
5は、下部ドライブシャフト26に回転規制された状態
で軸方向に移動自在となるように取り付けている。ま
た、スライダ35の軸方向両端部には、前進用傘歯車2
8の突起28aと噛合うドッグクラッチ用凹部35a
と、後進用傘歯車29の突起29aと噛合うドッグクラ
ッチ用凹部35bとを形成している。さらに、このスラ
イダ35は、下部ドライブシャフト26の前端部内に装
着してこの前端部から一部が突出する構造のプッシュロ
ッド36に連結しており、このプッシュロッド36とと
もに軸方向に沿って移動する構造になっている。なお、
プッシュロッド36は、下部ドライブシャフト26内に
弾装した復帰スプリングによって常に前側(下部ドライ
ブシャフト26から突出する方向へ)へ付勢されてい
る。
【0025】前記プッシュロッド36は、後述する前後
進切替装置37によって軸方向に対する位置を変えるこ
とができるようになっている。前後進切替装置37は、
図2および図4に示すように、プッシュロッド36に前
側から当接するカム部材38と、このカム部材38が下
端に結合し上部ハウジング6内を上下に延びる第1駆動
ロッド39と、この第1駆動ロッド39の上端に連結ア
ーム40を介して連結されて操向ハンドル13に沿って
前方へ延びる第2駆動ロッド41と、この第2駆動ロッ
ド41の前端に連結された操作レバー42とによって構
成している。前記カム部材38には、前進時にプッシュ
ロッド36が対接する前進位置カム面38aと、中立時
にプッシュロッド36が対接する中立位置カム面38b
と、後進時にプッシュロッド36が対接する後進位置カ
ム面38cとを形成している。
【0026】すなわち、前記操作レバー42を、図1お
よび図2に示したようにこれが鉛直方向を指向するよう
に立てた状態の中立位置からその上部の把持部分42a
が船外機後側へ向かうように後方へ傾けることによっ
て、その操作力が第2駆動ロッド41→連結アーム40
→第1駆動ロッド39という伝達系によってカム部材3
8に伝達され、このカム部材38が図4に示した位置か
ら上方へ引き上げられる。これによって、プッシュロッ
ド36が図示していない復帰スプリングのばね力によっ
て船外機前側へ移動する。これとともに、スライダ35
が同方向に移動し、その前端部の凹部35aが前進用傘
歯車28の突起28aと噛合う。
【0027】このようにスライダ35が前進用傘歯車2
8に結合することによって、上部ドライブシャフト24
の回転力は入力傘歯車27から前進用傘歯車28および
スライダ35を介して下部ドライブシャフト26に伝達
されるようになり、プロペラ11が正転して前向きの推
力が生じる。この前向きの推力は、下部ドライブシャフ
ト26の軸線に沿って上部ハウジング6に伝わり、ここ
からチルト軸5およびブラケット3を介して船体2に伝
達される。
【0028】また、後進するときには、前記操作レバー
42を上記とは前後逆方向へ移動させることによって行
う。このときには、スライダ35は後進用傘歯車29に
結合してこの後進用傘歯車26を介して動力伝達が行わ
れる。すなわち、後進用傘歯車29は前進用傘歯車28
とは回転方向が逆になっているので、下部ドライブシャ
フト26およびプロペラ11が逆転して後ろ向きの推力
が生じるようになる。
【0029】したがって、上述したように構成した船外
機1は、プロペラ11が船体2の後端より後方に離間す
るとともに水面Lの近傍に位置づけられるから、浅瀬で
あっても、また水草が水面Lの近くまで生えていたとし
ても走航することができる。水草がプロペラ11に絡み
付いたとしても、船外機1をチルト軸5回りに回してチ
ルトアップさせ、プロペラ11を水上で空転させること
によって、絡んだ水草を容易に振り解くことができる。
【0030】プロペラ11が回転することにより生じる
推力は、チルト軸5の軸線と直交する下部ドライブシャ
フト26の軸方向に作用するから、チルト軸5回りに推
力によるモーメントが生じない。このため、走航中にチ
ルト角を変更するときにプロペラ11の推力に抗して行
う必要がないので、きわめて容易にチルトアップ・チル
トダウンを行うことができる。
【0031】また、この船外機1において進行方向を左
右に変えるには、操向ハンドル13を左右に揺動させて
行う。このようにすると、ハウジング8がブラケット3
のハウジング連結アーム3bとともに操舵軸4を中心と
して操向ハンドル13と同方向に回動し、プロペラ11
の推力の方向が左右に変えられて船体2の進行方向が変
わることになる。本実施例で示したように下部ハウジン
グ7を後下がりに傾斜させると、上部ハウジング6を鉛
直方向に沿って上下に延在させる構成を採りながら、プ
ロペラ11を水中の水面近傍に位置づけることができる
から、操舵を容易に行うことができる。
【0032】しかも、このような構成を採ると、上部ド
ライブシャフト24と下部ドライブシャフト26とを連
結する動力伝達方向変更機構25の前進用傘歯車28と
後進用傘歯車29の径が同一ではなくなって前進時と後
進時とで減速比を変えることができる。
【0033】すなわち、特別な減速装置を何等設けるこ
となく、航走速度が要求される前進時に減速比を小さく
し、相対的に低速で走航することが要求される後進時に
減速比を大きくすることができる。特に、プロペラ11
を逆ピッチのものに交換し、前後進切替装置37を後進
状態として船体2を前進させることによって、順ピッチ
のプロペラを使用したときに較べて減速比を大きくとる
ことができるようになってプロペラ回転数を相対的に少
なくすることができる。このため、逆ピッチのプロペラ
として順ピッチのプロペラに対して大径のものを使用
し、両プロペラを適宜変更することによって、前進時の
走航特性を変えることが可能である。なお、本実施例で
は前進状態と後進状態の他に中立状態を設けているの
で、離着岸時の操船をきわめて容易に行うことができ
る。
【0034】実施例2 前記実施例1では操舵軸4を船外機1のハウジング8よ
り船外機前側に位置づけた例を示したが、図5に示すよ
うに上部ハウジングの真下に位置づけることもできる。
【0035】図5は操舵軸の位置を上部ハウジングの直
下に変えた他の実施例を示す側面図で、同図において前
記図1ないし図4で説明したものと同一もしくは同等部
材については、同一符号を付し詳細な説明は省略する。
図5に示すブラケット3は、ハウジング連結アーム3b
を上方に向けて開放する前面視略コ字状に形成し、その
底部を、操舵軸4を介してブラケット本体3aの後方突
出部に枢支させている。また、操舵軸4は、その軸線が
鉛直方向と平行であって側面視においてチルト軸5の軸
心を通るように配置している。
【0036】このように構成すると、操舵軸4の軸線が
船外機重心の近傍を通るようになるので、操舵時に操向
ハンドル13を揺動させるための力が小さくてもよく、
操船をきわめて容易に行うことができる。
【0037】実施例3 上述した各実施例では下部ハウジング8を後下がりに傾
斜させた例について説明したが、下部ハウジングとして
は図6に示すように、上部ハウジングの延在方向とは略
直交する方向に延設することもできる。
【0038】図6は下部ハウジングの延設方向を上部ハ
ウジングの延設方向に対して直交させた他の実施例を示
す側面図で、同図において前記図1ないし図5で説明し
たものと同一もしくは同等部材については、同一符号を
付し詳細な説明は省略する。図6に示すハウジング8
は、上部ハウジング6の下端部に下部ハウジング7をそ
の延設方向が上部ハウジング6とは直交するように取付
けることによって形成している。
【0039】また、両ハウジング内には、図示していな
いが実施例1で説明したものと同等の動力伝達装置を配
設している。この場合、動力伝達方向変更機構の前進用
傘歯車と後進用傘歯車は同径になるので、前進時と後進
時とでプロペラ11の回転数は等しくなる。
【0040】このように構成した船外機1は、プロペラ
11を水中に位置づけるために船外機全体を前記実施例
に較べて船体の後方へ傾けた状態で走航する。なお、図
6中に二点鎖線で示したようにブラケット3の下部や下
部ハウジング7の全体を水中に没するように構成すれ
ば、上部ハウジング6を鉛直方向と略平行にした状態で
走航することができる。この二点鎖線で示したブラケッ
ト3は前記実施例2で説明したものと同じ構成になって
いるが、実施例1や本実施例の実線で示したアーム揺動
式のブラケットを流用してもよい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように第1の発明に係る船
外機は、ハウジングを船体に連結するブラケットを、操
舵軸およびチルト軸が船体より後方であって水面の近傍
に位置するように形成し、前記ハウジングを、前記チル
ト軸から上方に延在して上端にエンジンが搭載される上
方延在部と、チルト軸から後方へ延在して後端にプロペ
ラが配設される後方延在部とから側面視略L字状に形成
してチルト軸に枢支させ、エンジンの動力を、前記ハウ
ジングの上方延在部内を上下に延びる上部ドライブシャ
フトから前記チルト軸の近傍に位置する歯車式動力伝達
方向変更機構を介してハウジングの後方延在部内を後方
へ延びる下部ドライブシャフトへ伝達する構成としたた
め、プロペラが船体後端より後方に離間するとともに水
面の近傍に位置づけられるから、浅瀬や水面近傍まで水
草が生えている水域であっても走航することができる。
【0042】また、プロペラが回転することにより生じ
る推力は、チルト軸の軸線と直交する方向に作用するこ
とになり、チルト軸回りに推力によるモーメントが生じ
ないから、走航中にトリム角度を変更するに当たって必
要な力は小さくてよい。すなわち、操船が容易である。
【0043】第2の発明に係る船外機は、第1の発明に
係る船外機において、ハウジングの後方延在部を後下が
りに傾斜させるとともに、歯車式動力伝達方向変更機構
を、上部ドライブシャフトの下端に固定した入力用傘歯
車と、この入力用傘歯車を挾んで互いに対向する位置に
配置されてこの入力用傘歯車に噛合しかつ下部ドライブ
シャフトに対して回転自在に設けられた前進用傘歯車お
よび後進用傘歯車と、これら前進、後進用傘歯車どうし
の間において下部ドライブシャフトに回転規制された状
態で軸方向に移動自在に支持され、移動位置に応じて前
記前進、後進用傘歯車に結合するドッグクラッチ用作動
子とから構成したため、ハウジングの上方延在部を鉛直
方向と略平行にしながらプロペラを水面の直下に位置づ
けることができるから、操舵を容易に行うことができ
る。
【0044】また、歯車式動力伝達方向変更機構のドッ
グクラッチ用作動子の移動位置に応じて前進と後進とを
切り換えることができる。これとともに、前進用傘歯車
と後進用傘歯車とでは歯車径が異なる関係から、前進時
と後進時とで減速比を変えることができる。このため、
前進時と後進時とで船速を変えることができ、走航特性
を設定するときの設計の自由度が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る船外機を船体後端部に取り付け
た状態を示す側面図である。
【図2】 本発明に係る船外機のハウジング内部の構成
を示す断面図である。
【図3】 エンジンの側面図で、同図はクランク軸部分
を破断して描いてある。
【図4】 歯車式動力伝達方向変更機構の断面図であ
る。
【図5】 操舵軸の位置を上部ハウジングの直下に変え
た他の実施例を示す側面図である。
【図6】 下部ハウジングの延設方向を上部ハウジング
の延設方向に対して直交させた他の実施例を示す側面図
である。
【符号の説明】
1…船外機、2…船体、3…ブラケット、3a…ブラケ
ット本体、3b…ハウジング連結アーム、4…操舵軸、
5…チルト軸、6…上部ハウジング、7…下部ハウジン
グ、9…エンジン、10…動力伝達装置、11…プロペ
ラ、24…上部ドライブシャフト、25…動力伝達方向
変更機構、26…下部ドライブシャフト、27…入力傘
歯車、28…前進用傘歯車、29…後進用傘歯車、35
…スライダ、37…前後進切替装置、L…水面。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸が上下方向に延びるエンジン
    がハウジング上部に搭載されるとともに、前記エンジン
    によって駆動されるプロペラがハウジング下部に配設さ
    れ、このハウジングが船体後端部にブラケットを介して
    操舵自在かつチルト自在に取付けられる船外機におい
    て、操舵軸およびチルト軸が船体より後方であって水面
    の近傍に位置するように前記ブラケットを形成し、前記
    ハウジングを、前記チルト軸から上方に延在して上端に
    エンジンが搭載される上方延在部と、チルト軸から後方
    へ延在して後端にプロペラが配設される後方延在部とか
    ら側面視略L字状に形成してチルト軸に枢支させ、エン
    ジンの動力を、前記ハウジングの上方延在部内を上下に
    延びる上部ドライブシャフトから前記チルト軸の近傍に
    位置する歯車式動力伝達方向変更機構を介してハウジン
    グの後方延在部内を後方へ延びる下部ドライブシャフト
    へ伝達する構成としたことを特徴とする船外機。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の船外機において、ハウジ
    ングの後方延在部を後下がりに傾斜させるとともに、歯
    車式動力伝達方向変更機構を、上部ドライブシャフトの
    下端に固定した入力用傘歯車と、この入力用傘歯車を挾
    んで互いに対向する位置に配置されてこの入力用傘歯車
    に噛合しかつ下部ドライブシャフトに対して回転自在に
    設けられた前進用傘歯車および後進用傘歯車と、これら
    前進、後進用傘歯車どうしの間において下部ドライブシ
    ャフトに回転規制された状態で軸方向に移動自在に支持
    され、移動位置に応じて前記前進、後進用傘歯車に結合
    するドッグクラッチ用作動子とから構成したことを特徴
    とする船外機。
JP7043974A 1995-03-03 1995-03-03 船外機 Pending JPH08239092A (ja)

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