JPH08238655A - 射出圧縮成形方法 - Google Patents

射出圧縮成形方法

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JPH08238655A JP4373495A JP4373495A JPH08238655A JP H08238655 A JPH08238655 A JP H08238655A JP 4373495 A JP4373495 A JP 4373495A JP 4373495 A JP4373495 A JP 4373495A JP H08238655 A JPH08238655 A JP H08238655A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 操作性を改善し、高品質の成形品を連続安定
的に供給できる射出圧縮成形方法を提供するものであ
る。 【構成】 トグル機構を介して型締する射出成形装置に
おいて、冷却固化収縮量を加算した樹脂量を金型内に充
填可能な射出圧力で射出圧力制御するとともに、トグル
最大伸長時に金型キャビティに充填された樹脂圧力によ
って該冷却固化収縮量に見合う型開量までタイバーの延
伸により金型が開くことを許容する型締力をあらかじめ
金型に負荷させておき、圧縮工程には前記タイバーの弾
性回復力によって型閉を行なわせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は射出圧縮成形方法に係
り、さらに詳しくは操作性を改善するとともに高品質の
成形品を連続安定的に供給する射出圧縮成形方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、トグル機構により型締を行なう射
出成形装置を用いて射出圧縮成形を行なう場合には、 (1)型締動作中の中間位置でトグルを停止させて溶融
樹脂を射出充填させた後、トグルを再駆動させて圧縮を
行なうようにしていた。この場合、トグルは直線状態で
はなく、大きく屈折した状態である。 (2)トグルは直線状態で型締を完了しており、この状
態で金型に所定の隙間を確保しており、溶融樹脂を射出
充填した後、可動盤あるいは固定盤に別途付設した圧縮
用の油圧シリンダなどにより圧縮を行なうようにしてい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
方法では次に述べるような問題点があった。すなわち、
(1)に対しては、 トグル機構の倍力率が小さい状態であるため、溶融
樹脂の射出充填圧によって可動盤が大きく後退し、所定
の金型の隙間を保持することができず、バリの発生や成
形不可が生じる。 上記の問題を防止するために、型締シリンダの大型
化、複雑化、特殊な油圧制御バルブなどの改造を必要と
し、成形機の複雑・大型化を招き、コスト高となる。 (2)に対して トグル機構とは別に圧縮用の油圧シリンダなどが必
要なため、成形機の複雑・コスト高を招く。 また、(1)、(2)の両方に共通の問題点としては、 再型締(トグルを再駆動し油圧シリンダを駆動)の
タイミング設定、速度設定が極めて難しく、制御のため
のソフト・ハードともに複雑・高度化が要求される。 再型締のタイミング設定によっては、射出側と型締
側を同時に駆動させる必要が生じ、駆動系の大型・複雑
化に伴い、コスト高は避けられない。 いずれにしても現行のトグル型締の射出成形装置に
何らかの改造を施さないと射出圧縮成形は不可能であ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決して、
現行のトグル型締の射出成形装置に特別な改造を加える
ことなく、高精度な射出圧縮成形を行なうようにするた
め、本発明においては、トグル機構を備えた型締装置に
より型締を行なう射出成形装置において、射出充填工程
時にあらかじめ算出された冷却固化収縮量を加算した樹
脂量を金型内に充填可能な射出圧力で射出圧力制御を行
なうとともに、前記型締装置のトグルが最大伸長した状
態で、金型のキャビティ内に充填された樹脂圧力によっ
て前記冷却固化収縮量に相当する型開量までタイバーが
延伸することによって金型が開くことを許容する型締力
をあらかじめ金型に負荷させておき、射出充填完了後の
圧縮工程には前記タイバーの弾性回復力によって型閉を
行なうこととした。
【0005】
【作用】射出充填工程時は、充填可能な圧力制御とする
ことで充填初期には金型のキャビティ内の樹脂流動抵抗
が小さいため高速充填となり、充填後期には樹脂流動抵
抗が大きくなるため充填速度は自然減速されるから、樹
脂充填中は自動的に連続的な速度勾配を有し、かつ、パ
ック圧を生じない理想的な自然充填流れ(ナチュラル・
フロー)となり得る。また、樹脂の冷却固化収縮量を加
えた樹脂量を充填し、かつ、トグルが最も伸長した状態
でタイバーが延伸することによって、冷却固化収縮量に
相当する型開量まで許容する型締力を負荷させておくこ
とで、射出充填圧によって可動盤の後退は全くなく、射
出充填完了時においても金型へ樹脂はほぼ満充填(ジャ
ストパック)の状態であるため、金型内の樹脂流速の不
連続に起因するフローマークなどの欠陥発生の影響を全
く受けない。射出充填中および圧縮工程切替時において
も、金型に適正型締力を付加させているため、成形中の
成形条件の変動が生じたとしても、型締力すなわち、タ
イバーの延伸挙動がバネのような弾性的な作用として働
くといった柔軟性を持つ。圧縮工程においては、タイバ
ーの弾性回復力によって型閉を行なうことで必要以上の
型締力を樹脂に負荷させないので、樹脂の冷却固化収縮
挙動に対応した圧縮作用となるため、残留歪や変形を極
めて小さくできる。
【0006】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例の詳細
について説明する。図1〜図4は本発明の実施例に係
り、図1は射出成形装置の全体側面図、図2は設定型締
力とタイバー伸び量との相関を示す説明図、図3は金型
の型開量と設定型締圧力との相関を示す説明図、図4は
射出圧縮成形の工程説明図である。
【0007】図1はトグル式の型締装置50を備えた射
出成形装置100を示し、中心線より上半分はトグル機
構6の最大伸長状態を示し、中心線より下半分は射出充
填完了後にタイバー12の延伸により距離Sだけ可動盤
3が後退した状態を示している。図における型締装置5
0は、リンクハウジング1、固定盤(固定プラテン)
2、可動盤(可動プラテン)3、金型4(固定金型4a
および可動金型4b)、トグル機構6、クロスヘッド
7、型締シリンダ(ダイロックシリンダ)8、ピストン
ロッド9およびガイドロッド10より構成される。ダブ
ルトグル式の型締装置50を備えた射出成形装置100
では、図に示すように、可動盤3とリンクハウジング1
との間に3つのトグルリンク6a、6b、6cからなる
上下一対のトグル機構6を備え、リンクハウジング1の
外端面の略中心部に型締シリンダ(ダイロックシリン
ダ)8を装着し、型締シリンダ8のピストンロッド9の
先端をクロスヘッド7に連結し、該クロスヘッド7を進
退自在に挿通したガイドロッド10に沿って前後進させ
るとともに、該クロスヘッド7を介して前記トグル機構
6を作動させ、固定盤2に対して可動盤(可動プラテ
ン)3を移動して型締動作を行なうようになっている。
【0008】このような射出成形装置100において、
まず、固定金型4aと可動金型4bで画成されるキャビ
ティ容積に樹脂物性に係り算出される樹脂の冷却固化収
縮量を加えた樹脂量を計量値として設定するとともに、
キャビティ5内へ充填可能でバリを発生しない射出充填
圧力範囲から射出効率の最もよい射出圧力条件を射出圧
力値として設定する。同時に、設定した計量値および射
出圧力値と、キャビティ5容積およびキャビティ投影面
積から射出充填完了時に樹脂の冷却固化収縮量に相当す
る型開量まで射出充填挙動によってタイバー12が延伸
することにより、可動金型4bが固定金型4aに対して
離間することを許容する型締力値を設定する。この場
合、トグルは最も延伸した状態となるように、ダイハイ
ト調整(可動盤、トグル機構、ハウジングを一体にハウ
ジング内に組込まれている油圧、電動駆動装置により、
固定盤に対して進退調整して、最大発生型締力を金型サ
イズに応じて設定する方法。トグル型締装置では一般的
な調整方法である。)により行ない、その詳細について
は図2に基づいて以下に説明する。
【0009】図2はトグル式型締装置における設定型締
力とタイバー伸び量の関係を示す。すなわち、トグル式
型締装置における型締力の発生原理は、トグル機構6を
駆動させて可動盤3を前進させ、可動金型4bと固定金
型4aがタッチした状態(この時、トグル6は未だ延伸
しきっていない)から、さらに可動盤3を固定盤2側へ
押圧させてタイバー12を延伸させることによって型締
力が発生する。そして、トグル6が最も延伸した状態
で、型締力は最大値(設計上の許容最大値にダイハイト
調整した場合)Kmaxを示し、この時、タイバー12
は最大値(△lmax値)まで伸びていることになる。
このタイバー12が伸びる挙動を利用して射出圧縮成形
を行なう場合、タイバー12の最大許容伸び量(△lm
ax値)が、射出充填圧による型開量の調整可能な範囲
となる。通常、射出成形装置に取付ける金型サイズによ
って、金型保護のため、キャビティ投影面積に応じた型
締力をダイハイト調整により種々設定する。この時の設
定型締力が例えばK0 値とすると(トグルは直線状態)
タイバー12の伸び量(型開量調整範囲)は△l0 値で
あり、射出完了時の樹脂の冷却固化収縮量に相当する型
開量をS値とすると、先に設定した型締力K0 値よりも
小さい型締力K1値になるようにダイハイト調整で設定
すれば、型開量S値を確保することができる。なお、こ
の状態においても、トグル6は最も延伸した状態(直線
状態)であるため、射出充填圧によって可動盤3が後退
することは皆無である。
【0010】さらに、射出充填完了時に溶融樹脂がほぼ
満充填されている状態(ジャストパック)を適正型締力
値とするが、この状態を図4を用いて詳細に説明する。
図4は計量値および射出圧力値が一定条件下で射出充填
を行なった際に型締圧力値を変化させた時の固定金型4
aに対する可動金型4bの離間量、すなわち型開量との
関係を示す。図3中ないしは実験によって得られた
データをグラフ化したものであり、このデータにより次
のような知見を得た。すなわち、の場合は、250L
×300W×50H×2t(投影面積750cm2 )の
箱物を成形品として得るものであり、キャビティ5面は
比較的フラットで箱の側面に縦リブがあるような、例え
ばパソコンケースや書類ケースの成形をする場合を示
す。の場合はキャビティ5面はフラットでリブ構造で
なく薄物などの極めて平面状の、例えばレンズやディス
クなどのような成形品を成形する場合を示す。の場合
は、キャビティ5面は複雑形状をなし全体的に複雑形
状、大物形状、厚肉形状の、例えばインパネやバンパー
などのような成形品を成形する場合を示す。
【0011】前述したように図3中〜については、
型締圧力値を低圧から高圧へ増加させるにつれて型開量
は小さくなるとともに、を基準として左右に平行移動
した傾向を呈しており、型締圧力を増加する過程で突然
型開量の減少率が低下する変曲点(図3中のA、A′、
A″)が現れることが判明した。このような実験結果を
を代表して説明すると、変曲点Aよりも型締圧力値が
小さいB領域では、射出充填中の樹脂流動の運動エネル
ギによって可動金型4bが固定金型4aより大きく離間
するため、射出充填完了時には充填した樹脂とキャビテ
ィ5間に大きな隙間が生じる結果となった。このような
状態では、射出充填完了から圧縮工程へ移行する際に樹
脂の流動速度が不連続となり、その結果フローマークな
どの欠陥が発生する。このような不良品を生ずるような
原因を排除しようとすると射出工程と圧縮工程を連動さ
せるなどの極めて制御の難しい成形法が要求される。
【0012】逆に、変曲点Aよりも型締圧力値が大きい
C領域では、射出充填中の樹脂流動の運動エネルギを可
動金型4bが固定金型4aに対して相対移動をすること
なく吸収できるため、射出充填完了時には樹脂はキャビ
ティ5内へ満充填(ジャストパック)されていた。ま
た、前述したC領域であれば圧縮工程へ移行する際にも
樹脂の再流動が生じないためフローマークなどの欠陥の
発生はなく、射出工程と圧縮工程を連動させながら制御
することは不必要となる。
【0013】以上のような結果を踏まえて、本実施例で
はC領域に選定した。すなわち、C領域においても型締
圧力値が大きい領域は、結果的にはキャビティ5内の樹
脂圧力が高くなり、射出圧縮成形における利点の1つで
あるキャビティ5内の樹脂圧力の低圧化が達成されなく
なるので成形品の形状や樹脂の物性などから適正と判断
されるキャビティ5内の樹脂圧力の許容最大値から型締
圧力値の最大値(上限値)を規定し、下限値は変曲点の
A点に相当する型締圧力値との範囲、すなわちD領域を
適正な型締圧力値とした。
【0014】さらに、射出充填に伴う型開挙動はタイバ
ー12が伸びることにより与えられる結果であり、タイ
バー12が伸びた分だけ設定型締力は同じであるが、実
際に金型に負荷される型締力は増加する傾向を示すこと
により、射出充填圧と型開量および型締力の相互関係が
自動的にバランスをとる方向へ作用することが判った。
すなわち、トグル式の型締装置50においては適正型開
量の設定に際し、適正型締力値の条件設定を多少ラフに
行なってもタイバー12が伸びることによる型締力の自
動バランス補正により、直圧式型締装置の場合と比較し
て、成形制御が容易となる利点も得られた。なお、前述
した適正型締圧力値の設定に際しては、図4に示すよう
に型開量で定義したが、成形後の成形品の品質検査によ
りフローマークなどの欠陥発生の有無を判定した上で変
曲点Aを求めることも可能である。
【0015】以上述べたような初期設定を完了すると、
次は成形動作に入る。図4は射出充填工程および圧縮工
程における工程手順を説明するもので、具体的には以下
に述べる手順どおりに操作していく。 (1)先に設定した適正型締力値になるように、ダイハ
イト調整を行なう。型締シリンダに圧油を供給して型締
を行なう。(トグルは直線状態) (2)先に設定した射出圧力値に基づいて圧力制御で射
出充填する。この時、射出初期にはキャビティ内の流動
抵抗が小さいので高速充填となり、射出後期にはキャビ
ティ内の流動抵抗の増加に伴い、充填速度(射出速度)
は自然減速し、その結果、連続的な速度勾配を有し、か
つパック圧を発生しない理想的な自然充填流れ(ナチュ
ラルフロー)となる。 (3)ここで本実施例では、射出側に溶融樹脂のクッシ
ョン量を残さずに計量値の全量を充填する(射切り状
態)射出充填制御を用いた。こうすることにより、 射出側での保圧切替に伴う樹脂の充填流れの不連続
による欠陥の発生がない。 後述する射出充填完了の確認のための検知が極めて
容易かつ正確である。 計量および射出充填制御も簡単となる。 また、射切り状態であっても射出ノズル内からキャビテ
ィ5までの通路中には溶融樹脂が設定射出圧力値を有し
た状態で充満されているため逆流することはない。な
お、クッション量を残した射出充填も可能であるが、こ
の場合には射出側における保圧設定値を充填完了後に可
動金型4bが動かないようにする必要がある。
【0016】(4)射出充填に対応してタイバー12が
延伸することによって可動金型4bは固定金型4aに対
して離間する方向へ後退(型開き)する。 射出充填完了時には型開量は最大となり、キャビティ5
内へは溶融樹脂はほぼ満充填(ジャストパック)状態で
あることと、適正型締力の付加によるタイバー12の延
伸挙動があたかもバネのように弾力的に作用しているこ
とから、射出工程から圧縮工程への切替に際してもフロ
ーマークなどの欠陥発生の心配は皆無となるため、特別
な切替タイミング制御は不要となる。さらに、タイバー
12が弾力的に作用していることで成形中に樹脂温度な
どの成形条件が変動しても変動を吸収する働きとして作
用するために、品質のバラツキは皆無となる。
【0017】(5)射出充填完了後は型締側で圧縮工程
を行なう。 射出充填完了したかどうかの確認の検知は、前述した射
切り状態において射出シリンダ内の作動油圧値の変化、
あるいは射出ピストンの前進動作(射出速度)の変化に
より求まる。すなわち、射出充填開始から射出完了直前
までは射出充填圧力が一定となるようにスクリュの前進
動作と合せて射出シリンダ内の作動油圧値は一定に制御
されている。したがって、射出完了時、すなわちスクリ
ュが前進限に達するとスクリュの前進動作は停止するた
めに射出シリンダ内の作動油圧値は一時的に急激に上昇
する。すなわち、射出シリンダ内の作動油圧値を検出す
ることにより射出充填完了が正確に検知できる。しかし
ながら、これに限定するものでなくスクリュの前進動作
あるいはピストンの前進動作を停止した時を射出充填完
了として検知してもよい。さらに、前記のような射出充
填完了を確認検知する方法を組合せて使うことも可能で
ある。
【0018】(6)こうして射出充填完了を検知すると
工程制御用タイマが起動して圧縮工程を制御するのであ
る。なお工程制御用タイマには、あらかじめ保圧冷却時
間または計量開始時間を設定しておく。保圧冷却時間は
樹脂温度、金型冷却能力および成形品形状などにより樹
脂の冷却固化時間を算出した後保圧冷却時間(圧縮完了
時間)として設定する。また、計量開始時間は、ゲート
がシールされる時間を基準とするが、シャットオフバル
ブが組込まれている成形機においては、シャットオフバ
ルブ閉動作完了時間を基準として設定する。
【0019】(7)このようにして、圧縮工程において
は、前記適正型締圧力値を保持することにより、射出充
填によって延伸されたタイバー12の弾性回復力によっ
て樹脂の冷却固化収縮挙動に対応した圧縮動作が実現で
き、極めて低歪の高品質な成形体を得ることができるの
である。 (8)すなわち、型締側で圧縮を行なう際の型締力の最
大値は、射出充填工程時に型開量を規定する初期設定型
締力であり、(詳しくは、射出充填によってタイバー1
2が伸ばされた量に相当する型締力)、また圧縮工程中
の型締力は初期型締力の状態へタイバー12の弾性回復
力によって付加される型締力と同程度で十分であるとい
うテスト結果を得ている。このため、圧縮工程において
も引続き初期型締力の状態を保持することにより、樹脂
に最も適切な圧縮作用が得られるとともに、制御におい
ても型締力の増圧のタイミング制御や最適型締力の設定
などの複雑な制御が不要となる。さらに、複雑・高精度
な型締シリンダ、特殊な油圧制御バルブ、トグルとは別
に圧縮用油圧シリンダなどの改造が不要となる上に型締
力の増圧ライン不要によって成形機の低コスト化が図
れ、不必要な型締力の付加による金型や成形機の故障が
防止できるなど、メリットは極めて大きい。
【0020】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明においては、 射出充填工程および圧縮工程は射出圧力と型締圧力
の圧力制御のみの簡単な制御方法でよいため、操作性は
極めて容易となる。さらに、圧力制御であるため、成形
中の圧力以外の成形条件の変動に影響されることなく高
品質な成形品を安定して供給することができる。 また、射出充填可能な射出圧力制御とすることで、
製品形状に応じた連続的な速度勾配を有し、パック圧の
発生のない、かつ短時間充填が可能な理想的な射出充填
制御が極めて簡単に自動設定できるため、制御の操作性
が極めて容易である。 射出充填完了時においても、溶融樹脂はジャストパ
ック状態であるため、樹脂流れの不連続に起因するフロ
ーマークなどの欠陥発生が皆無となり、その結果、射出
充填工程から圧縮工程切替に際しての極めて高度なタイ
ミング制御が不要となるため、さらに制御の操作性を簡
単にすることができる。 圧縮工程においても、樹脂の冷却固化収縮に対応し
た圧縮作用となるため、残留歪や変形を極めて小さくで
き、極めて高品質な成形品を得ることができる。 射出充填完了から圧縮工程の切替に際しても、連続
的かつ流動的に型締側からの圧縮作用が付加されている
ことから、切替以降の圧縮工程および計量開始などの制
御は、タイマによる簡単な制御で可能となり、その結
果、制御システムは極めてシンプルかつ成形の制御操作
性は極めて容易である。 現行のトグル式型締装置の射出成形装置に特別な付
帯設備および改造を施すことなく、高精度な射出圧縮成
形を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る射出成形装置の全体側面
図である。
【図2】本発明の実施例に係る設定型締力とタイバー伸
び量との相関を示す説明図である。
【図3】本発明の実施例に係る金型の型開量と設定型締
圧力との相関を示す説明図である。
【図4】本発明の実施例に係る射出圧縮成形の工程説明
図である。
【符号の説明】
1 リンクハウジング 2 固定盤 3 可動盤 4 金型 4a 固定金型 4b 可動金型 5 キャビティ 6 トグル機構(またはトグル) 6a、6b、6c リンク 7 クロスヘッド 8 型締シリンダ 9 ピストンロッド 10 ガイドロッド 12 タイバー 50 型締装置 100 射出成形装置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トグル機構を備えた型締装置により型締
    を行なう射出成形装置において、射出充填工程時にあら
    かじめ算出された冷却固化収縮量を加算した樹脂量を金
    型内に充填可能な射出圧力で射出圧力制御を行なうとと
    もに、 前記型締装置のトグルが最大伸長した状態で、金型のキ
    ャビティ内に充填された樹脂圧力によって前記冷却固化
    収縮量に相当する型開量までタイバーが延伸することに
    よって金型が開くことを許容する型締力をあらかじめ金
    型に負荷させておき、 射出充填完了後の圧縮工程には前記タイバーの弾性回復
    力によって型閉を行なうことを特徴とする射出圧縮成形
    方法。
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