JPH08238305A - 窒素ラジカルによる殺菌消臭方法 - Google Patents

窒素ラジカルによる殺菌消臭方法

Info

Publication number
JPH08238305A
JPH08238305A JP7045492A JP4549295A JPH08238305A JP H08238305 A JPH08238305 A JP H08238305A JP 7045492 A JP7045492 A JP 7045492A JP 4549295 A JP4549295 A JP 4549295A JP H08238305 A JPH08238305 A JP H08238305A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nitrogen
ozone
mixture composed
oxygen
free radical
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7045492A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Nagashima
康明 長島
Kiyoshi Shoji
潔 東海林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bosch Corp
Original Assignee
Zexel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Zexel Corp filed Critical Zexel Corp
Priority to JP7045492A priority Critical patent/JPH08238305A/ja
Publication of JPH08238305A publication Critical patent/JPH08238305A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus For Disinfection Or Sterilisation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 残存オゾンの無害化が不要か、又は小規模で
良く、かつオゾンよりも効果の高い殺菌及び/又は消臭
方法の提供。 【構成】 窒素又は窒素と酸素との混合物をラジカル化
して、得られる窒素ラジカル又は窒素ラジカルとオゾン
との混合物を被殺菌物及び/又は被消臭物と接触させる
殺菌及び/又は消臭方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、窒素ラジカルによる殺
菌消臭方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オゾンを用いた殺菌消臭は古くから知ら
れている。オゾンは、一般にオゾナイザーと呼ばれる放
電装置や光触媒を用いて発生させることができる。これ
らの方法で発生させたオゾンを用いた殺菌や脱臭装置に
は種々の先行技術がある〔例えば、特開昭60−317
19号、特開平1−88079号、特開平2−8005
2号、特開平2−121670号、特開平4−2004
20号を参照〕。従来、殺菌にはホルマリンが多く用い
られていたが、発癌性があることから、オゾンによる殺
菌が多く用いられるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、比較的高濃
度のオゾンは呼吸器に障害を与える。そのため、高濃度
のオゾンを用いて殺菌等を行う場合、被殺菌物に残存す
るオゾンを無害化することが必要である。また、オゾン
を被殺菌物を収納した容器内に導入して殺菌する場合、
殺菌の程度にもよるが、通常数時間を要する。効率の点
からは、より短い時間で殺菌が可能な方法の提供が望ま
れている。
【0004】そこで本発明の目的は、残存オゾンの無害
化が不要か、又は小規模で良く、かつオゾンよりも効果
の高い殺菌及び/又は消臭方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、窒素又は窒素
と酸素との混合物をラジカル化して、得られる窒素ラジ
カル又は窒素ラジカルとオゾンとの混合物を被殺菌物及
び/又は被消臭物と接触させることを特徴とする殺菌及
び/又は消臭方法に関する。
【0006】本発明の特徴は、殺菌剤又は消臭剤として
窒素ラジカル又は窒素ラジカルとオゾンとの混合物を用
いることである。特に、本発明者らは、窒素ラジカルが
オゾンよりも高い殺菌消臭力を有することを見出した。
窒素ラジカル又は窒素ラジカルとオゾンとの混合物は、
窒素又は窒素と酸素との混合物をラジカル化することで
得られる。窒素又は窒素と酸素との混合物のラジカル化
は、窒素又は窒素と酸素との混合物を放電電界中を通過
させる放電法により行うことができる。放電法には、幾
つかの方法があり、例えば無声放電法、沿面放電等があ
るが、本発明では、ラジカル発生器が湿度の影響を受け
にくく、かつ形状が小型軽量であるという観点から沿面
放電法を用いことが好ましい。
【0007】窒素をラジカル化することは公知であり、
例えば特開平4−305226号公報に記載されてい
る。さらに沿面放電法もこの公報に記載されている。但
し、この公報に記載の発明は、窒素ラジカルと窒素酸化
物とを反応させることにより、窒素酸化物を低減する方
法に関するものであり、殺菌や消臭に関するものではな
い。沿面放電装置は、例えば、セラミックス基板の表面
に線状の金属放電電極を設け、セラミックス基板の内部
に板状の誘電電極をを設けたものであり、この両電極間
に交流の高電圧を印加することで、放電電極面から沿面
放電が発生する。この沿面放電が発生している放電電極
面に窒素又は窒素と酸素との混合物を流すことで、これ
らをラジカル化することができる。
【0008】窒素のラジカル化は、窒素ガスを上記のよ
うに放電電界中を通過させることで行うことができる。
ラジカル化後の窒素中の窒素ラジカルの濃度は、殺菌や
消臭の対象や程度により異なるが、例えば50〜600
ppmの範囲であることが適当である。ラジカル化の条
件は、必要とされる窒素ラジカルの濃度により異なり、
また、必要とされる窒素ラジカルの濃度は、上記のよう
に殺菌や消臭の対象や程度により異なる。例えば、窒素
ラジカルの濃度200〜300ppmの窒素ガスを得る
ためには、直径φ5mmの沿面放電の場合、以下の条件
とすることが適当である。 窒素ガス流量:3リットル/分 放電電圧:10kV 交流電圧の周波数:15kHz 温度:60℃ ガスの湿度:60%RH
【0009】一方、窒素と酸素との混合物も、放電電界
中を通過させることでラジカル化することができる。但
し、本発明の方法では、殺菌や消臭に窒素ラジカルが高
い効果を有することから、窒素と酸素との混合物中の窒
素は、50容量%以上であることが好ましい。また、入
手が容易であるという観点からは、空気を用いることが
好ましい。また、ラジカル化後の混合物中の窒素ラジカ
ルの濃度は、殺菌や消臭の対象や程度により異なるが、
例えば100〜300ppmの範囲であることが適当で
ある。
【0010】ラジカル化の条件は、必要とされる窒素ラ
ジカルの濃度により異なり、また、必要とされる窒素ラ
ジカルの濃度は、上記のように殺菌や消臭の対象や程度
により異なる。また、窒素と酸素との混合物を放電法に
よりラジカル化する場合、条件によっては、窒素ラジカ
ルとオゾン以外に窒素酸化物(NOx )が発生する。そ
のため空気を用いてオゾンを発生させるオゾナイザーで
は、窒素酸化物の発生しない条件を用いている。
【0011】本発明者らの検討によれは、窒素酸化物を
発生させず、オゾンのみを発生させる条件では、窒素ラ
ジカルは発生しない。例えば、窒素と酸素の混合物とし
て空気を用い、窒素酸化物を実質的に含まず、窒素ラジ
カルの濃度200〜300ppmの空気を得るために
は、直径φ5mmの沿面放電の場合、以下の条件とする
ことが適当である。 空気流量:3リットル/分 放電電圧:7kV 交流電圧の周波数:9kHz 温度:60℃ ガスの湿度:60%RH
【0012】上記混合物中のオゾンの量は、混合物中の
酸素濃度及びラジカル化の条件により変化する。本発明
では、窒素ラジカルにより優れた殺菌消臭効果が得られ
ること、及び残存オゾンの処理の問題があることから、
オゾンの量は少ないことが好ましい。但し、所望の窒素
ラジカル濃度とするためには、一定量のオゾンも発生す
る。また、窒素ラジカルにオゾンが共存することで、窒
素ラジカル濃度が同一の場合、殺菌消臭力は向上する。
【0013】上記のようにして得られる窒素ラジカル又
は窒素ラジカルとオゾンとの混合物は、被殺菌物及び/
又は被消臭物と接触させる。この接触方法には特に制限
はない。例えば、被殺菌物及び/又は被消臭物を収納し
た容器又は部屋内に、上記窒素ラジカルを含む窒素ガス
又は窒素ラジカルとオゾンとを含む混合ガスを導入する
ことで行うことができる。さらに、被殺菌物及び/又は
被消臭物が、施設、例えば部屋や倉庫等である場合は、
その施設内に上記窒素ラジカルを含む窒素ガス又は窒素
ラジカルとオゾンとを含む混合ガスを導入することで行
うことができる。尚、窒素ラジカル又は窒素ラジカルと
オゾンとの混合物と被殺菌物及び/又は被消臭物との接
触時間は、上記窒素ラジカル又は窒素ラジカルとオゾン
との混合物の濃度や殺菌消臭の程度等を考慮して適宜決
定できる。
【0014】被殺菌物としては特に限定はないが、例え
ば衣類、食器、包装材料等の物品や、病院の病室や診察
室や検査室、動物実験施設、製薬会社や食品会社等の製
造、梱包等の施設等の建物を挙げることができる。ま
た、被消臭物としては特に限定はないが、例えば衣類等
の物品や病院の病室や診察室や検査室、動物実験施設、
製薬会社や食品会社等の製造、梱包等の施設等の建物等
を挙げることができる。
【0015】本発明の方法で殺菌できる細菌等として
は、例えば大腸菌(E.coli)、MRSA(メチリ
シン耐性黄色ブドウ球菌)のような栄養細菌、HA、H
B等の肝炎ウイルスまたはHIVウイルス(エイズウイ
ルス)等のウイルス類、枯草菌(B.subtili
s)等の芽胞形成細菌等を挙げることができる。但し、
これらに限定されるものではない。また、本発明の方法
で消臭できる成分としては、例えばアンモニア、メルカ
プタン等の悪臭物質、アセトアルデヒト等の汗臭成分等
を挙げることができる。但し、これらに限定されるもの
ではない。
【0016】
【発明の効果】窒素ラジカルの殺菌消臭効果は、同一の
濃度のオゾンに比べて格段に高い。そのため、本発明に
よれば、より高い殺菌消臭効果を得ることができる。さ
らに、オゾンを含まないか、または含んでも少量である
ため、残存オゾンの無害化が不要か、又は小規模で良い
殺菌及び/又は消臭方法を提供できる。
【0017】
【実施例】以下本発明は実施例によりさらに詳細に説明
する。 実施例1 図1に示す実験装置を用いて、枯草菌(B.subti
lis)の殺菌実験を行った。チャンバー中には、2c
2 の濾紙上に4.3×106 個の枯草菌を載せたもの
を被殺菌体(B.I.(バイオロジカル インディケー
ター):供試菌体)とした。上記チャンバーにはオゾナ
イザー及び沿面放電器が接続されている。実験1では、
オゾナイザーのみを作動させてオゾンのみをチャンバー
に供給した。実験2では沿面放電器のみを作動させて窒
素ラジカルのみをチャンバーに供給した。実験3ではオ
ゾナイザーと沿面放電器を作動させてオゾンと窒素ラジ
カルをチャンバーに供給した。実験条件は以下のとおり
である。
【0018】沿面放電器 :3リットル/分 室内空気 オゾナイザー:3リットル/分 室内空気 チャンバー内温湿度:22〜24℃、70〜80%RH 殺菌処理時間1時間、2時間及び4時間後の被殺菌体の
残存菌数をトリプトソンブイヨン寒天培地を用い、32
℃、48時間培養して求めた。結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1で用いた殺菌装置の概略図。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窒素又は窒素と酸素との混合物をラジカ
    ル化して、得られる窒素ラジカル又は窒素ラジカルとオ
    ゾンとの混合物を被殺菌物及び/又は被消臭物と接触さ
    せることを特徴とする殺菌及び/又は消臭方法。
JP7045492A 1995-03-06 1995-03-06 窒素ラジカルによる殺菌消臭方法 Pending JPH08238305A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7045492A JPH08238305A (ja) 1995-03-06 1995-03-06 窒素ラジカルによる殺菌消臭方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7045492A JPH08238305A (ja) 1995-03-06 1995-03-06 窒素ラジカルによる殺菌消臭方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08238305A true JPH08238305A (ja) 1996-09-17

Family

ID=12720905

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7045492A Pending JPH08238305A (ja) 1995-03-06 1995-03-06 窒素ラジカルによる殺菌消臭方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08238305A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1096281C (zh) * 2000-01-27 2002-12-18 尖锋 臭氧被服消毒机
US20110076192A1 (en) * 2009-09-30 2011-03-31 Tso3 Inc. Sterilization method and apparatus
WO2013150591A1 (ja) * 2012-04-02 2013-10-10 日本エー・シー・ピー株式会社 物品の殺菌・消毒・保存装置及び方法
CN105057137A (zh) * 2015-09-02 2015-11-18 山东惠生现代农业有限公司 环保型农作物杀虫、灭菌、补肥液制备装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1096281C (zh) * 2000-01-27 2002-12-18 尖锋 臭氧被服消毒机
US9480765B2 (en) 2009-09-30 2016-11-01 Tso3 Inc. Sterilization apparatus
JP2013172984A (ja) * 2009-09-30 2013-09-05 Tso3 Inc 滅菌方法及び装置
US9402928B2 (en) 2009-09-30 2016-08-02 Tso3 Inc. Hydrogen peroxide sterilization method
US9427485B2 (en) 2009-09-30 2016-08-30 Tso3 Inc. Hydrogen peroxide sterilization method
US9474815B2 (en) 2009-09-30 2016-10-25 Tso3 Inc. Sterilization method and apparatus
US9480763B2 (en) 2009-09-30 2016-11-01 Tso3 Inc. Hydrogen peroxide sterilization method
US20110076192A1 (en) * 2009-09-30 2011-03-31 Tso3 Inc. Sterilization method and apparatus
US9480764B2 (en) 2009-09-30 2016-11-01 Tso3 Inc. Hydrogen peroxide sterilization method
US9814795B2 (en) 2009-09-30 2017-11-14 Tso3 Inc. Sterilization method and apparatus
US10383966B2 (en) 2009-09-30 2019-08-20 Tso3 Inc. Sterilization method and apparatus
US11097029B2 (en) 2009-09-30 2021-08-24 Tso3 Inc. Sterilization method and apparatus
WO2013150591A1 (ja) * 2012-04-02 2013-10-10 日本エー・シー・ピー株式会社 物品の殺菌・消毒・保存装置及び方法
CN105057137A (zh) * 2015-09-02 2015-11-18 山东惠生现代农业有限公司 环保型农作物杀虫、灭菌、补肥液制备装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002538896A (ja) プラズマによる殺菌工程及び装置
Dobrynin et al. Cold plasma inactivation of Bacillus cereus and Bacillus anthracis (anthrax) spores
JP5305274B2 (ja) 液体にイオンを供給する方法および装置並びに殺菌方法および装置
JP2002518133A (ja) 改良された消毒
JP2002095731A (ja) 殺菌方法、イオン発生装置及び空気調節装置
EP0159660A2 (en) The use of chlorine dioxide gas as a chemosterilizing agent
JPH0415059A (ja) 脱臭及び殺菌装置
Kovaliova et al. Effect of plasma-chemically activated aqueous solutions on the process of disinfection of food production equipment
CA3220522A1 (en) Plasma source for hand disinfection
JPH08238305A (ja) 窒素ラジカルによる殺菌消臭方法
JP2004033498A (ja) 環境調整方法及び環境調整装置
JP3635114B2 (ja) 殺菌方法
JP2004000606A (ja) 殺菌方法、イオン発生装置及び空気調節装置
JP2017169878A (ja) 有機質の分解方法及び有機質の分解装置
Elfa et al. Development of atmospheric pressure plasma needle jet for sterilization applications
JP3844521B2 (ja) 殺菌方法
JP3635111B2 (ja) 殺菌方法
JP2004065307A (ja) 気体の滅菌、脱臭装置
JP3844522B2 (ja) 放電電界による殺菌方法
JP2001309724A (ja) きのこ裁培時の殺菌方法
JP2014117524A (ja) 浄化装置及び浄化方法
JPH04338216A (ja) ガス処理装置
Takahashi Keeping freshness of agricultural products
JPH0430858A (ja) 殺菌脱臭装置
Hashim Design an atmospheric pressure non thermal plasma device for killing bacteria