JPH0823475B2 - 電気的に加熱される溶解炉、特に直流アーク炉の炉底 - Google Patents

電気的に加熱される溶解炉、特に直流アーク炉の炉底

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JPH0823475B2
JPH0823475B2 JP61226360A JP22636086A JPH0823475B2 JP H0823475 B2 JPH0823475 B2 JP H0823475B2 JP 61226360 A JP61226360 A JP 61226360A JP 22636086 A JP22636086 A JP 22636086A JP H0823475 B2 JPH0823475 B2 JP H0823475B2
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Description

【発明の詳細な説明】 特許請求の範囲第1項の上位概念に記載の、導電性の
材料から成る電極として働く導電層を備えている、電気
により加熱される溶解炉、特に直流炉および直流アーク
炉の炉底に関する。
公知直流炉にあっては一般に、電極として導電性の材
料から成る層が設けられている領域内における炉底の耐
久性が不充分であると言う問題が生じる。このような直
流炉の炉底に関しては色々な構成が知られている。これ
らの構成にあっては耐火性材料から成る構築物中に導電
体として金属或いはグラフアイトから成る板もしくは棒
体が存在しているが、これらは金属融解物によって溶解
されたり洗流されてしまうことがあり、更にこれにより
炉の破壊が誘起されることすらある。
炭素−マグネサイト煉瓦はそのグラフアイト成分によ
りある程度導電性を有しており、この理由からこの炭素
−マグネサイト煉瓦を炉底電極のための導電性の材料と
して使用することが提案されてきた。しかしこのような
煉瓦の導電性は僅か過ぎ、従って充分な通電を保証する
には、グラフアイトから成る付加的な導電体を使用しな
ければならない。これらの付加的な導電体は金属浴と接
触した際再び高い摩耗をこおむる。これらの導電体はこ
のような炉底内に高い熱的応力が生じた際容易に圧壊さ
れ、従って破壊位置において電流の流れが中断される。
その上直流炉のある作業様式にあっては、炭素−マグネ
サイト煉瓦は、そのグラフアイト成分が崩壊するので、
著しく摩耗することがしばしば生じる。更に炭素−マグ
ネサイト煉瓦の使用は、その熱伝導性が良好なので炉運
転の際比較的多きな熱損失が生じると言う欠点を持って
いる。
本発明の根底をなす課題は、充分な通電の保証の下に
炉底の耐久性が保証されるように冒頭に記載した様式の
直流炉の炉底を構成することである。
この課題は本発明により、導電層が、高温で融解する
非金属から成り、炉底に構築される前に耐火煉瓦に結合
させてあり、最高5mmの厚みを備えていることにより解
決される。
本発明は先ず第一に、高融解性の非金属材料が炉底の
成形前に既に耐火煉瓦と結合可能であると言う、しかも
直流炉の炉底が耐火煉瓦で組立てられているかどうか、
或いは型打ち物質を混入されることにより造られている
かどうかに関係なく結合可能であると言う利点をもたら
す。非金属材料の導電層は炉の融解物による洗流しが確
実に回避される程薄く−有利に2mm以下の厚さに−採寸
される。
導電性で高融解性の非金属材料としてはこのような性
質を備えたすべての適当な化合物が該当する。炭素含有
の優れた材料以外にほう化物、珪化物および窒化物を使
用することができる。炭素含有材料のうち特にグラフア
イトが適している。このグラフアイトは特に耐火煉瓦の
表面に−必要な場合には不活性の中間層を中間に挿入し
て−設けられている。
クロームカーバイド、タンタルカーバイド、モリブデ
ンカーバイド、タングステンカーバイド、バナジンカー
バイドおよび特にチタンカーバイドのような金属カーバ
イドを使用するのが特に有利である。これらのカーバイ
ドは−他の点ではほう化物、珪化物および窒化物と同様
に−極端に薄い導電層の構築体として成形する前の耐火
煉瓦の粒子上に設けられる。その際粒子上の被覆はどん
な「時期尚早な」摩耗からも保護されている導電性のネ
ットワークを形成する。このようにして造られた炉底−
材料は更に加工して煉瓦に成形可能であるか或いは型打
ち物質として炉内に投入可能である。チタンカーバイド
はグラフアイトおよび他の適当な材料と同様にもちろ
ん、炉底を構成している耐火煉瓦の表面上にも張ること
が可能である。この場合、ある一定の運転条件下にあっ
て導電層と耐火煉瓦間に反応が予測されるような場合に
は、耐火煉瓦と導電層との間に不活性の中間層を挿入す
ることが必要である。このことは特に炭素含有率が高い
導電層の材料に関して言えることである。不活性の中間
層として先ず第一に酸化アルミニウムがあげられる。
耐火煉瓦の表面上以外に導電層を専ら或いは付加的に
煉瓦内に電流経過方向で、例えば積層体或いは格子構築
体として設けることも可能である。その際煉瓦は適当な
様式で造られる。本発明による炉底のすべての構成にあ
って重要なことは、層の数と厚さを必要とする通電が達
せられるように選択することである。もちろんこのこと
は耐火煉瓦が粒子から積層された材料である場合にも妥
当であることである。煉瓦を使用する場合は、これらの
内部でのもしくはこれらの表面上での層配列に一連の構
成変形可能性が存在している。例えば、煉瓦の一部のみ
を、例えば煉瓦の半分を導電性に形成するだけでも充分
である。
本発明は、炉底が電極として働く電気的に加熱される
すべての炉にあって適用可能であるが、特に炉底が一般
に陰極として機能する直流炉および特に直流アーク炉へ
の適用が注目される。本発明は、このような炉底にあっ
ていわゆる消耗内張として、即ち耐火煉瓦の構築体の融
解金属と接触している部分に使用した際特別な利点をも
たらす。
導電層の厚さの下限は、煉瓦使用の際この煉瓦内への
混入或いはその表面上への塗布にあっては約2μmであ
り、粒子−積層の場合は約0.001μmである。導電層を
可能な限り薄く採寸されるのが有利である。
以下に添付した図面に図示した実施例に付き本発明を
詳しく説明する。
第1図に図示したように、直流アーク炉の円筒形の炉
側壁領域1間で、内側が内張りとしての耐火煉瓦で構築
されている下方向に湾曲している炉底板2が延びてい
る。構築体は互いに並列してかつ互いに接続して配列さ
れた、いわゆる消耗内張りを形成する煉瓦3の内層を有
している。炉底板2には高価なシヤモット−煉瓦4の他
の層が境を接しており、これらのシヤモット−煉瓦4は
同様な様式で互いに並列して設けられており、熱緩衝の
働きのみを行う。即ち消耗内張りのように融解物とは接
触しない。消耗内張りと永久内張り間には相当して平坦
な煉瓦5から成る著しく薄い層が設けられており、この
層は消耗内張りと同様の材料から成りかつ中間に挿入さ
れた安全帯域をなしている。消耗内張りの煉瓦とこの安
全帯域はマグネサイトから成る。
炉底の中央領域には全表面がグラフアイトで積層され
ている耐火煉瓦が挿入されている。グラフアイトは炉底
を構築する以前に当該領域にピッチコークス或いは石油
コークスのような適当な結合剤で煉瓦3′,4′および
5′上に、即ち消耗内張り、永久内張りおよび中間層に
設けられる。層の厚みはそれぞれ1.5mmである。煉瓦
3′と4′は直方体の形状を有しており幅の狭い面を下
にして炉底に挿入されている。安全帯域の煉瓦5′は本
質的に炉底板2に大して平行に延びている。炉底電極の
中央領域内における耐火煉瓦の材料の選択には炉底の境
を接する縁部領域の選択と同様なことが通用する 第1図による実施例において使用されている消耗内張
りおよび永久内張り領域のあらゆる方向で積層された耐
火煉瓦は第2図に図示されている。耐火煉瓦の上側面と
下側面上が積層処理されていることにより耐火煉瓦は通
電方向で、即ち実際に炉底の延長方向に対して横方向で
互いに境を接している領域内でも通電のための良好な接
触が達せられる。第3図に示したように、消耗内張りの
煉瓦3′の融解物に面している上側における積層は節約
できる。これによって節約が達せられる。
第4図は耐火煉瓦内での積層体形状の導電層を配設を
図示している。このようにして造られ、通電方向で配列
された大多数の導電層は導電性材料の層の厚さが僅かで
あることを条件とする。このような耐火煉瓦の表面の積
層は層の煉瓦内でのこの配設或いは類似した配設にあっ
ては必要としない。しかし、通電方向で互いに境を接し
ている表面上での積層は任意である。
耐火煉瓦の材料とそれぞれ境を接している導電層との
間に不活性の中間層を設ける場合には、この中間層内の
材料を耐火煉瓦と導電層間の熱的応力が崩壊されるよう
に選択するのが有利である。しかし同じ目的で耐火煉瓦
の材料に適当な添加剤を加えるか或いは適切な熱的延び
係数を達するためその多孔性を調製することもできる。
導電性の材料としてグラフアイトの導電層を有してい
る耐火煉瓦の製造実施例を以下に述べる。
プレス型内に無煙炭およびピッチコークス並びに結合
剤を添加したグラフアイトから成る物質を煉瓦素材と共
に、またプレス後この煉瓦素材の表面に積層されるよう
に装填する。その後煉瓦を空気遮断の下でかつ著しい還
元雰囲気の下で焼成する。材料内の張力を回避するため
に、温度を極めてゆっくりと(約2〜4℃/時間で)約
1350℃の燃焼−最終温度まで加熱する。燃焼後−その際
結合剤はコークス化する−煉瓦はその表面上に所望の厚
さの導電性の安定した層を得る。このような煉瓦の内部
に導電性の層を設けようとする場合は、これはプレス加
工以前に素材の製造の際に考慮される。これによって焼
成処理は変わらない。このような煉瓦の横断面は例えば
辺の長さが100mm×120mm、高さが250mmの直方体形状で
ある。炉の炉底湾曲部へ適合させる煉瓦はその縦延長部
において公知方法で先細りに形成されている。
導電層の材料として金属カーバイド、特にチタンカー
バイドを使用した際は著しく薄い導電層厚さが達せられ
る。例えば約5%のピッチ添加物でコーテイングされた
炭素含有マグネサイト煉瓦上に40μmの導電層厚みを持
ったチタンカーバイドが積層される。クロームマグネサ
イト煉瓦を使用する際は、絶縁作用を行う酸化アルミニ
ウム添加物を含んでいる中間層を使用する必要がある。
この層は約0.2mmの厚みを有し、亜クロム酸塩を含んで
いない。その酸化アルミニウムの割合はチタンカーバイ
ドの層方向で増大している。
特別薄いチタンカーバイド−導電層は蒸着処理により
耐火煉瓦の表面上に形成することができる。この場合80
0〜1200℃の温度でチタン−塩化物とメタンが−場合に
よっては既に不活性の中間層を担持している−素材の表
面に導入される。
第5図は、どのようにして耐火煉瓦の個々の粒子6上
に盛られた導電層7′−従って粒子6はこの層によって
被覆されている−が互いに連係したネットワークを如何
に形成しているかが示されている。粒子の接触面には導
電層も互いに上下に存在しており、従ってこの導電層は
互いに連なった導体の鎖を形成する。層の厚さは耐火煉
瓦の平均粒径が約0.1〜5mmの場合、約0.15×10-3オーム
の炉底の全抵抗にあって約0.1〜1μmである。
【図面の簡単な説明】
第1図は直流アーク炉の炉底領域の垂直断面図、 第2図と第3図はこのような炉の耐火性の構築体の種々
の積層された煉瓦の通電方向で見た断面図、 第4図は他の実施例の耐火性の煉瓦の一部を通電方向で
見た断面図、 第5図は型打ち物質から造られた炉底の著しく拡大した
断面図。 図中符号は、 1……炉側壁領域 2……炉底板 3……煉瓦 4……シヤモット−煉瓦 5……煉瓦

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気的に加熱される溶解炉、特に直流アー
    ク炉の炉底にあって、この炉底の中央領域内が導電性材
    料から成り、電極として働く導電層を耐火煉瓦の表面上
    で耐火煉瓦の材料の粒子上に備えている耐火煉瓦からな
    る炉底において、その導電層(7,7′)が、 −高温で融解する非金属から成り、 −炉底に構築される前に耐火煉瓦(3′,4′)に結合さ
    せてあり、 −最高5mmの厚みを備えていることを特徴とする、上記
    炉底。
  2. 【請求項2】導電層(7,7′)が最高2mmの厚みを有して
    いる、特許請求の範囲第1項に記載の炉底。
  3. 【請求項3】導電層(7,7′)が炭素含有の材料から成
    る、特許請求の範囲第1項或いは第2項に記載の炉底。
  4. 【請求項4】導電層の炭素含有材料がグラフアイトであ
    る、特許請求の範囲第3項に記載の炉底。
  5. 【請求項5】導電層の炭素含有材料が金属カーバイドで
    ある、特許請求の範囲第3項に記載の炉底。
  6. 【請求項6】導電層の炭素含有材料がチタンカーバイド
    である、特許請求の範囲第5項に記載の炉底。
  7. 【請求項7】導電層(7,7′)が構築要素となる二段の
    耐火煉瓦(3′,4′)に対し、不活性の中間層(5′)
    が二段の耐火煉瓦の間に挿入されて結合されて組立てら
    れている、特許請求の範囲第1項から第6項までのいず
    れか一つに記載の炉底。
  8. 【請求項8】耐火煉瓦(3′,4′)の表面、特にその炉
    底面に対して垂直方向に指向している表面の一部分に導
    電層(7)を備えている、特許請求の範囲第7項に記載
    の炉底。
  9. 【請求項9】導電層(7)が適当な結合剤の使用の下で
    耐火煉瓦に結合されている、特許請求の範囲第8項に記
    載の炉底。
  10. 【請求項10】導電層(7)が加熱下にプレスにより押
    込み或いは圧接により固定されている、特許請求の範囲
    第7項から第9項までのいずれか一つに記載の炉底。
  11. 【請求項11】導電層(7′)が炉底の構築体として耐
    火煉瓦を成形される前に耐火煉瓦の材料の粒子(6)上
    に設けられている、特許請求の範囲第5項或いは第6項
    に記載の炉底。
JP61226360A 1985-09-28 1986-09-26 電気的に加熱される溶解炉、特に直流アーク炉の炉底 Expired - Lifetime JPH0823475B2 (ja)

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