JPH08232611A - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents
内燃機関の動弁装置Info
- Publication number
- JPH08232611A JPH08232611A JP3414095A JP3414095A JPH08232611A JP H08232611 A JPH08232611 A JP H08232611A JP 3414095 A JP3414095 A JP 3414095A JP 3414095 A JP3414095 A JP 3414095A JP H08232611 A JPH08232611 A JP H08232611A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- valve
- cam
- cylinder head
- pressure
- poppet valve
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 燃焼室内圧力の上昇に伴うシリンダヘッド及
び弁の変形による弁の突き上げを防止するとともに、カ
ムの緩衝部近傍での駆動騒音悪化を防止する。 【構成】 内燃機関の動弁装置におけるカム17のカム
プロフィルにおいて、燃焼室内圧力の上昇に伴うシリン
ダヘッド1及びポペットバルブ5の変形によるカム17
の突き上げを防止するために、カム17の基礎円部の上
記変形領域に対応するC区間のみを基礎円中心から径
R′で形成し、タペットクリアランスを大きくした構成
である。
び弁の変形による弁の突き上げを防止するとともに、カ
ムの緩衝部近傍での駆動騒音悪化を防止する。 【構成】 内燃機関の動弁装置におけるカム17のカム
プロフィルにおいて、燃焼室内圧力の上昇に伴うシリン
ダヘッド1及びポペットバルブ5の変形によるカム17
の突き上げを防止するために、カム17の基礎円部の上
記変形領域に対応するC区間のみを基礎円中心から径
R′で形成し、タペットクリアランスを大きくした構成
である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の動弁装置に
係わり、特に、カムのカムプロフィルに関する。
係わり、特に、カムのカムプロフィルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関の動弁装置として例え
ば、実公昭63−25284号公報に開示される動弁装
置がある。
ば、実公昭63−25284号公報に開示される動弁装
置がある。
【0003】図3に示すように、従来、動弁装置は、バ
ルブシール部材50が取付けられた、エンジンの吸気ポ
ート51又は、排気ポート52を開閉駆動するポペット
バルブ53と、シリンダヘッド54に形成されたリフタ
孔55に受け入れられ、ポペットバルブ53のステムの
先端に係合されているバルブリフタ56と、ポペットバ
ルブ53の先端近傍に設けられているリテーナ57とシ
リンダヘッド54との間に設けられているコイルスプリ
ング58と、バルブリフタ56の上面に形成された凹部
59内に遊挿されているアジャスティングシム60と、
アジャスティングシム60に係合するカム61を有する
カムシャフト62とからなっている。
ルブシール部材50が取付けられた、エンジンの吸気ポ
ート51又は、排気ポート52を開閉駆動するポペット
バルブ53と、シリンダヘッド54に形成されたリフタ
孔55に受け入れられ、ポペットバルブ53のステムの
先端に係合されているバルブリフタ56と、ポペットバ
ルブ53の先端近傍に設けられているリテーナ57とシ
リンダヘッド54との間に設けられているコイルスプリ
ング58と、バルブリフタ56の上面に形成された凹部
59内に遊挿されているアジャスティングシム60と、
アジャスティングシム60に係合するカム61を有する
カムシャフト62とからなっている。
【0004】上記カム61のカムプロフィルは、図4に
示すように、基礎円部に連なる緩衝部、該緩衝部に連な
る揚程部とからなり、この緩衝部、基礎円部は基礎円中
心から径Rの一律な円弧で形成されている。更に、図5
に示すように、このカム61の緩衝部、基礎円部におけ
るカム面61aとアジャスティングシム60の上面60
aとの間には、シリンダヘッド54及びポペットバルブ
53の熱膨張、摩耗による各部分の寸法変形を吸収すべ
く、アジャスティングシム60の厚さを調節すること
で、予め所定のタペットクリアランスa(排気弁側にお
いてはb、以下、単に(b)とする。)が設けられてい
る。つまり、カム61の緩衝部、基礎円部区間では、前
記シリンダヘッド54及びポペットバルブ53の熱膨
張、摩耗がない状態において、常にタペットクリアラン
スa(b)が維持されることになる。
示すように、基礎円部に連なる緩衝部、該緩衝部に連な
る揚程部とからなり、この緩衝部、基礎円部は基礎円中
心から径Rの一律な円弧で形成されている。更に、図5
に示すように、このカム61の緩衝部、基礎円部におけ
るカム面61aとアジャスティングシム60の上面60
aとの間には、シリンダヘッド54及びポペットバルブ
53の熱膨張、摩耗による各部分の寸法変形を吸収すべ
く、アジャスティングシム60の厚さを調節すること
で、予め所定のタペットクリアランスa(排気弁側にお
いてはb、以下、単に(b)とする。)が設けられてい
る。つまり、カム61の緩衝部、基礎円部区間では、前
記シリンダヘッド54及びポペットバルブ53の熱膨
張、摩耗がない状態において、常にタペットクリアラン
スa(b)が維持されることになる。
【0005】上記構成によりカムが回転すると、その揚
程部において、ポペットバルブ53は、スプリング58
の付勢力に抗して下方に押し下げられ吸気、あるいは排
気ポート51,52を開口し、基礎円部においては、ス
プリング58の付勢力によってポペットバルブ53は上
方に付勢され吸気、あるいは排気ポート51,52を閉
口する。緩衝部においては、揚程部から基礎円部間の切
替え(開口から閉口への切替え)を滑らかにしている。
程部において、ポペットバルブ53は、スプリング58
の付勢力に抗して下方に押し下げられ吸気、あるいは排
気ポート51,52を開口し、基礎円部においては、ス
プリング58の付勢力によってポペットバルブ53は上
方に付勢され吸気、あるいは排気ポート51,52を閉
口する。緩衝部においては、揚程部から基礎円部間の切
替え(開口から閉口への切替え)を滑らかにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、車両のエンジン
においては、圧縮比増加、過給機等によって高性能化が
図られており、それにともなって、燃焼室内圧力が上昇
する傾向がある。このように、燃焼室内圧力が上昇する
と、シリンダヘッド54、ポペットバルブ53は、図3
中の矢印方向へ変形し、タペットクリアランスa(b)
を減少させる。ここで、上記現象を図6(1)乃至
(3)を用いて説明する。図6(1)はタペットクリア
ランス変化を示し、(3)は燃焼室内圧力を示してい
る。図6(3)に示すように、エンジンのサイクルでの
燃焼室内圧力は、吸排気ポート51,52がポペットバ
ルブ53によって共に閉じられている時、圧縮、燃焼に
より急激に上昇し、A点でピークとなる。この時、図6
(1)に示すように、シリンダヘッド54及びポペット
バルブ53は、この圧力を受けることによって徐々に変
形し、前記A点においてd(排気弁側においてはe、以
下、単に(e)とする。)変形することになる。する
と、前記シリンダヘッド54及びポペットバルブ53の
何らの熱膨張、摩耗がない状態において、予め設けられ
た所定のタペットクリアランスa(b)をd(e)だけ
減少することになる。
においては、圧縮比増加、過給機等によって高性能化が
図られており、それにともなって、燃焼室内圧力が上昇
する傾向がある。このように、燃焼室内圧力が上昇する
と、シリンダヘッド54、ポペットバルブ53は、図3
中の矢印方向へ変形し、タペットクリアランスa(b)
を減少させる。ここで、上記現象を図6(1)乃至
(3)を用いて説明する。図6(1)はタペットクリア
ランス変化を示し、(3)は燃焼室内圧力を示してい
る。図6(3)に示すように、エンジンのサイクルでの
燃焼室内圧力は、吸排気ポート51,52がポペットバ
ルブ53によって共に閉じられている時、圧縮、燃焼に
より急激に上昇し、A点でピークとなる。この時、図6
(1)に示すように、シリンダヘッド54及びポペット
バルブ53は、この圧力を受けることによって徐々に変
形し、前記A点においてd(排気弁側においてはe、以
下、単に(e)とする。)変形することになる。する
と、前記シリンダヘッド54及びポペットバルブ53の
何らの熱膨張、摩耗がない状態において、予め設けられ
た所定のタペットクリアランスa(b)をd(e)だけ
減少することになる。
【0007】上記のように、燃焼室内圧力によってシリ
ンダヘッド54及びポペットバルブ53が変形すると、
タペットクリアランスa(b)が狭くなることになる。
更に、このタペットクリアランスa(b)は、前記バル
ブシール部材4、シリンダヘッド54及びポペットバル
ブ53の熱膨張、摩耗が加わることで予め設けられた所
定値より狭くa′(b′)となり、図6(1)中の破線
で示された状態で変化することになる。この狭くなった
タペットクリアランスa′(b′)に対して前記変形量
d(e)が大きくなると、アジャスティングシム60が
カム61に当接し、カム61の基礎円部においてポペッ
トバルブ53を突き上げ、完全な閉弁状態とならず燃焼
室内の高圧・高温燃焼ガスが吹き抜けてしまい、燃焼室
4内の圧力の低下を招くことになる。また、タペットク
リアランスa(b)を、燃焼室内圧力による前記シリン
ダヘッド54及びポペットバルブ53の変形分を見込ん
で予め大きく設定しておくと、カム61の緩衝部近傍で
の打音が大きくなり、駆動騒音が増加するため、タペッ
トクリアランスa(b)を過剰に大きくできないという
相反する問題を生じている。
ンダヘッド54及びポペットバルブ53が変形すると、
タペットクリアランスa(b)が狭くなることになる。
更に、このタペットクリアランスa(b)は、前記バル
ブシール部材4、シリンダヘッド54及びポペットバル
ブ53の熱膨張、摩耗が加わることで予め設けられた所
定値より狭くa′(b′)となり、図6(1)中の破線
で示された状態で変化することになる。この狭くなった
タペットクリアランスa′(b′)に対して前記変形量
d(e)が大きくなると、アジャスティングシム60が
カム61に当接し、カム61の基礎円部においてポペッ
トバルブ53を突き上げ、完全な閉弁状態とならず燃焼
室内の高圧・高温燃焼ガスが吹き抜けてしまい、燃焼室
4内の圧力の低下を招くことになる。また、タペットク
リアランスa(b)を、燃焼室内圧力による前記シリン
ダヘッド54及びポペットバルブ53の変形分を見込ん
で予め大きく設定しておくと、カム61の緩衝部近傍で
の打音が大きくなり、駆動騒音が増加するため、タペッ
トクリアランスa(b)を過剰に大きくできないという
相反する問題を生じている。
【0008】本発明の目的は、燃焼室内圧力によるシリ
ンダヘッド及び弁の変形を、その変形領域に対応するカ
ムの基礎円部で吸収することにより、前記シリンダヘッ
ド及び弁の変形による弁の突き上げを防止するととも
に、緩衝部近傍での駆動騒音悪化を防止することにあ
る。
ンダヘッド及び弁の変形を、その変形領域に対応するカ
ムの基礎円部で吸収することにより、前記シリンダヘッ
ド及び弁の変形による弁の突き上げを防止するととも
に、緩衝部近傍での駆動騒音悪化を防止することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、カムプロフィルが基礎円部と該基礎円部に
連なる緩衝部と該緩衝部に連なる揚程部とからなるカム
によって弁を直接的に駆動する内燃機関の動弁装置にお
いて、燃焼室内圧力の最大値近傍に対応する前記カムの
基礎円部の径を前記緩衝部よりも小径としたことを特徴
とする。
に本発明は、カムプロフィルが基礎円部と該基礎円部に
連なる緩衝部と該緩衝部に連なる揚程部とからなるカム
によって弁を直接的に駆動する内燃機関の動弁装置にお
いて、燃焼室内圧力の最大値近傍に対応する前記カムの
基礎円部の径を前記緩衝部よりも小径としたことを特徴
とする。
【0010】
【作用】弁が閉弁となり、燃焼室内圧力が上昇し、その
上昇時の圧力を受けてシリンダヘッド及び弁が変形しは
じめると、前記カムは、そのカムの基礎円部の径が緩衝
部に対して小径となった部分にさしかかるため、その小
径となった部分が前記シリンダヘッド及び弁の変形を許
容することになる。
上昇時の圧力を受けてシリンダヘッド及び弁が変形しは
じめると、前記カムは、そのカムの基礎円部の径が緩衝
部に対して小径となった部分にさしかかるため、その小
径となった部分が前記シリンダヘッド及び弁の変形を許
容することになる。
【0011】
【実施例】以下、本発明による内燃機関の動弁装置を図
面に基づいて説明する。図1は、従来と略同一構成の内
燃機関の動弁装置の全体構成図を示し、1はシリンダヘ
ッドであり、このシリンダヘッド1の下部には図示を省
略したシリンダブロックのシリンダボアに整合する燃焼
室窪み2を有している。
面に基づいて説明する。図1は、従来と略同一構成の内
燃機関の動弁装置の全体構成図を示し、1はシリンダヘ
ッドであり、このシリンダヘッド1の下部には図示を省
略したシリンダブロックのシリンダボアに整合する燃焼
室窪み2を有している。
【0012】そして、このシリンダヘッド1には、吸気
ポート3(吸気ポート3は排気ポートであってもよい)
が形成されており、この吸気ポート3の開口端にはリン
グ状のバルブシール部材4が取付けられているととも
に、この吸気ポート3はポペットバルブ5により開閉さ
れるようになっている。ポペットバルブ5は、その傘状
ヘッド部6に形成された円錐面状のバルブフェース7に
てバルブシール部材4に密に係合し、吸気ポート3を選
択的に開閉する。
ポート3(吸気ポート3は排気ポートであってもよい)
が形成されており、この吸気ポート3の開口端にはリン
グ状のバルブシール部材4が取付けられているととも
に、この吸気ポート3はポペットバルブ5により開閉さ
れるようになっている。ポペットバルブ5は、その傘状
ヘッド部6に形成された円錐面状のバルブフェース7に
てバルブシール部材4に密に係合し、吸気ポート3を選
択的に開閉する。
【0013】ポペットバルブ5は、そのステム8にてシ
リンダヘッド1に設けられたガイドブッシュ9によって
摺動可能に支持されている。また、ポペットバルブ5の
ステム8の先端近傍には、コッタ10によってリテーナ
11が取付けられている。そして、このリテーナ11と
シリンダヘッド1との間には、コイルスプリング12が
設けられており、このコイルスプリング12はポペット
バルブ5を閉弁方向に付勢している。ポペットバルブ5
のステム8の先端には、カップ状のバルブリフタ13が
係合しており、このバルブリフタ13はシリンダヘッド
1に形成されたリフタ孔14に摺動可能に受け入れられ
ている。また、バルブリフタ13は、上面に円形の凹部
15が形成されており、このバルブリフタ13の凹部1
5には、円板状のアジャスティングシム16が遊挿され
ている。
リンダヘッド1に設けられたガイドブッシュ9によって
摺動可能に支持されている。また、ポペットバルブ5の
ステム8の先端近傍には、コッタ10によってリテーナ
11が取付けられている。そして、このリテーナ11と
シリンダヘッド1との間には、コイルスプリング12が
設けられており、このコイルスプリング12はポペット
バルブ5を閉弁方向に付勢している。ポペットバルブ5
のステム8の先端には、カップ状のバルブリフタ13が
係合しており、このバルブリフタ13はシリンダヘッド
1に形成されたリフタ孔14に摺動可能に受け入れられ
ている。また、バルブリフタ13は、上面に円形の凹部
15が形成されており、このバルブリフタ13の凹部1
5には、円板状のアジャスティングシム16が遊挿され
ている。
【0014】一方、バルブリフタ13の上方にはカム1
7を有するカムシャフト18が配設され、カム17のカ
ム面17aは、バルブリフタ13のアジャスティングシ
ム16の上面16aと係合するようになっている。この
カム17のカム面17aとアジャスティングシム16の
上面16aとの間には、従来同様、アジャスティングシ
ム16の厚さを調節することで、予め所定のタペットク
リアランスa(排気弁側においてはb)が設けられてい
る。図2に示すように、上記カム17のカムプロフィル
は、基礎円部に連なる緩衝部、該緩衝部に連なる揚程部
とからなり、この基礎円部のB区間においては、前記緩
衝部と同径であり、基礎円中心から径Rで形成され、C
区間においては、一部が基礎円中心から径R′で形成さ
れ、他部はB区間になだらかにつながっている。(図2
の一点鎖線は、基礎円中心から径Rの位置を示し、二点
鎖線は、基礎円中心から径R′の位置を示している。)
7を有するカムシャフト18が配設され、カム17のカ
ム面17aは、バルブリフタ13のアジャスティングシ
ム16の上面16aと係合するようになっている。この
カム17のカム面17aとアジャスティングシム16の
上面16aとの間には、従来同様、アジャスティングシ
ム16の厚さを調節することで、予め所定のタペットク
リアランスa(排気弁側においてはb)が設けられてい
る。図2に示すように、上記カム17のカムプロフィル
は、基礎円部に連なる緩衝部、該緩衝部に連なる揚程部
とからなり、この基礎円部のB区間においては、前記緩
衝部と同径であり、基礎円中心から径Rで形成され、C
区間においては、一部が基礎円中心から径R′で形成さ
れ、他部はB区間になだらかにつながっている。(図2
の一点鎖線は、基礎円中心から径Rの位置を示し、二点
鎖線は、基礎円中心から径R′の位置を示している。)
【0015】図6(2)に示す、本実施例のタペットク
リアランス変化図から明らかなように、上述構成による
と基礎円部のC区間は、シリンダヘッド1及びポペット
バルブ5の変形によってタペットクリアランスが減少す
る部分に対応した区間となっている。このように、基礎
円部のC区間の径R′が、B区間の径Rに対して小さく
R′<Rであると、上記変形によってタペットクリアラ
ンスが減少する部分は、R−R′分広くなり、燃焼室内
圧力のピークであるA点における前記シリンダヘッド1
及びポペットバルブ5の変形量d(e)を許容する必要
最小限のタペットクリアランスが確保されることにな
る。すなわち、予め所定値に設定されたタペットクリア
ランスa(b)が、前記シリンダヘッド1及びポペット
バルブ5の熱膨張、摩耗が加わってその所定値より狭く
a′(b′)になったとしても、基礎円部のC区間にお
いては、前記タペットクリアランスがa′+R−R′
(b′+R−R′)であり、このタペットクリアランス
に対して、前記変形量d(e)が大きくなることはな
い。
リアランス変化図から明らかなように、上述構成による
と基礎円部のC区間は、シリンダヘッド1及びポペット
バルブ5の変形によってタペットクリアランスが減少す
る部分に対応した区間となっている。このように、基礎
円部のC区間の径R′が、B区間の径Rに対して小さく
R′<Rであると、上記変形によってタペットクリアラ
ンスが減少する部分は、R−R′分広くなり、燃焼室内
圧力のピークであるA点における前記シリンダヘッド1
及びポペットバルブ5の変形量d(e)を許容する必要
最小限のタペットクリアランスが確保されることにな
る。すなわち、予め所定値に設定されたタペットクリア
ランスa(b)が、前記シリンダヘッド1及びポペット
バルブ5の熱膨張、摩耗が加わってその所定値より狭く
a′(b′)になったとしても、基礎円部のC区間にお
いては、前記タペットクリアランスがa′+R−R′
(b′+R−R′)であり、このタペットクリアランス
に対して、前記変形量d(e)が大きくなることはな
い。
【0016】従って、カムの基礎円部がポペットバルブ
5を突き上げることはなく、ポペットバルブ5が吸気ポ
ート3を完全に閉口できるため、高圧・高温燃焼ガスの
吹き抜けによる燃焼室4内圧力の低下を防止できる。更
に、基礎円部のC区間は一部のみであり、緩衝部近傍は
従来同様なカムプロフィルであるため、打音防止に必要
とされるタペットクリアランスは保たれることになり、
駆動騒音の悪化を防止できる。
5を突き上げることはなく、ポペットバルブ5が吸気ポ
ート3を完全に閉口できるため、高圧・高温燃焼ガスの
吹き抜けによる燃焼室4内圧力の低下を防止できる。更
に、基礎円部のC区間は一部のみであり、緩衝部近傍は
従来同様なカムプロフィルであるため、打音防止に必要
とされるタペットクリアランスは保たれることになり、
駆動騒音の悪化を防止できる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、燃焼室内圧力によるシ
リンダヘッド及び弁の変形を、カムの基礎円部の緩衝部
に対して部分的に小さくなっている部分で許容されるた
め、上記変形による弁の突き上げを防止できるととも
に、緩衝部近傍での駆動騒音悪化を防止できる。
リンダヘッド及び弁の変形を、カムの基礎円部の緩衝部
に対して部分的に小さくなっている部分で許容されるた
め、上記変形による弁の突き上げを防止できるととも
に、緩衝部近傍での駆動騒音悪化を防止できる。
【図1】図1は本実施例における内燃機関の動弁装置を
示す全体構成図である。
示す全体構成図である。
【図2】図2は本実施例におけるカムのカムプロフィル
を示す図である。
を示す図である。
【図3】図3は従来技術における内燃機関の動弁装置を
示す全体構成図である。
示す全体構成図である。
【図4】図4は従来技術におけるカムのカムプロフィル
を示す図である。
を示す図である。
【図5】図5は従来技術におけるタペットクリアランス
の設定状態を示す図である。
の設定状態を示す図である。
【図6】図6(1)は従来技術におけるタペットクリア
ランス変化を示す図であり、(2)は本実施例における
タペットクリアランス変化を示す図であり、(3)は燃
焼室内圧力変化を示す図である。
ランス変化を示す図であり、(2)は本実施例における
タペットクリアランス変化を示す図であり、(3)は燃
焼室内圧力変化を示す図である。
1,54・・シリンダヘッド 5,53・・ポペットバルブ 16,60・・アジャスティングシム 17,61・・カム a・・吸気側タペットクリアランス b・・排気側タペットクリアランス
Claims (1)
- 【請求項1】カムプロフィルが基礎円部と該基礎円部に
連なる緩衝部と該緩衝部に連なる揚程部とからなるカム
によって弁を直接的に駆動する内燃機関の動弁装置にお
いて、 燃焼室内圧力の最大値近傍に対応する前記カムの基礎円
部の径を前記緩衝部よりも小径としたことを特徴とする
内燃機関の動弁装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3414095A JPH08232611A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | 内燃機関の動弁装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3414095A JPH08232611A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | 内燃機関の動弁装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08232611A true JPH08232611A (ja) | 1996-09-10 |
Family
ID=12405916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3414095A Pending JPH08232611A (ja) | 1995-02-22 | 1995-02-22 | 内燃機関の動弁装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08232611A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006119698A1 (fr) * | 2005-05-13 | 2006-11-16 | Jiaquan Yan | Came d’admission et came d’echappement d’arbre a cames de moteur a combustion interne |
CN107687353A (zh) * | 2017-08-22 | 2018-02-13 | 哈尔滨工程大学 | 一种内燃机整体式低噪声凸轮型线 |
-
1995
- 1995-02-22 JP JP3414095A patent/JPH08232611A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006119698A1 (fr) * | 2005-05-13 | 2006-11-16 | Jiaquan Yan | Came d’admission et came d’echappement d’arbre a cames de moteur a combustion interne |
CN107687353A (zh) * | 2017-08-22 | 2018-02-13 | 哈尔滨工程大学 | 一种内燃机整体式低噪声凸轮型线 |
CN107687353B (zh) * | 2017-08-22 | 2020-06-16 | 哈尔滨工程大学 | 一种内燃机整体式低噪声凸轮型线 |
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