JPH08232329A

JPH08232329A - トイレ室内自動洗浄装置

Info

Publication number: JPH08232329A
Application number: JP4060295A
Authority: JP
Inventors: Masayuki Nakaya; 正行中家
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1995-02-28
Filing date: 1995-02-28
Publication date: 1996-09-10

Abstract

(57)【要約】【目的】既設の公衆トイレに簡単に付設することがで
き、トイレ室内の頻繁な清掃を可能にするトイレ室内自
動洗浄装置を提供する。【構成】利用者がトイレ室３に入室してから退室する
と、人体センサ７によって、利用者の入室と退室が検出
される。これに応答して、送水ポンプ６からホース５を
通じて洗浄パイプ４へと洗浄水が圧送され、この洗浄パ
イプ４の各噴出孔から洗浄水が噴出するとともに、洗浄
パイプ４が矢印Ａの位置と矢印Ｂの位置を往復する。洗
浄パイプ４が矢印Ａの位置に戻ると、洗浄水の圧送と、
洗浄パイプ４の旋回が停止される。この結果、排水用床
板８には、洗浄水が撒かれ、この排水用床板８が洗浄さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、トイレ室内の洗浄を
自動的に行うトイレ室内自動洗浄装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】駅や公園等に設置されている公衆トイレ
の場合は、多くの人々に利用されるので、清掃しても直
ぐに汚れてしまう。このため、公衆トイレを常に清潔に
保つには、頻繁な清掃を実施するしかない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、公衆ト
イレの清掃は、全て人手に頼っており、作業時間や経費
の都合上、実際には、多くても１日に数回、少なければ
２〜３日に１回の清掃しか行われない。特に、遠隔地や
自然公園のような広大な敷地内に、トイレが所在する場
合は、実際上、頻繁な清掃が不可能であった。

【０００４】一方、公衆トイレの自動洗浄化が考えられ
るが、このための装置を設備した公衆トイレの建設費用
は高くつくので、殆ど普及していない。また、この種の
装置として、既設の公衆トイレに簡単に付設することが
可能なものはなく、これに適した装置が望まれていた。

【０００５】そこで、この発明の課題は、既設の公衆ト
イレに簡単に付設することができ、トイレ室内の頻繁な
清掃を可能にするトイレ室内自動洗浄装置を提供するこ
とにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、この発明のトイレ室内自動洗浄装置においては、水
平方向に旋回可能に支持され、複数の噴出孔が形成され
た洗浄パイプと、この洗浄パイプを一定の旋回範囲で往
復旋回させる旋回駆動手段と、この洗浄パイプに洗浄水
を圧送する圧送手段と、旋回駆動手段及び圧送手段を制
御して、洗浄パイプを往復旋回させつつ、洗浄パイプに
洗浄水を圧送し、洗浄パイプが該旋回範囲の一端に達し
たときに、洗浄パイプの旋回、及び洗浄パイプへの洗浄
水の圧送を停止する制御手段と、トイレ室内の隅に設置
される本体筐体とを備え、この本体筐体には、洗浄パイ
プ、旋回駆動手段、及び制御手段を少なくとも配してい
る。

【０００７】

【作用】この発明によれば、本体筐体をトイレ室内の隅
に設置する。この本体筐体には、洗浄パイプ、旋回駆動
手段、及び制御手段を少なくとも配している。洗浄パイ
プが水平方向に一定の旋回範囲、例えば略９０°の旋回
範囲で往復旋回すれば、この洗浄パイプは、本体筐体を
設置したトイレ室内の隅を挟む２つの壁面の間を往復す
る。この洗浄パイプの往復に際しては、圧送手段から洗
浄パイプへと洗浄水が圧送されるので、この洗浄パイプ
の各噴出孔からは、洗浄水が噴出して、トイレ室内に撒
かれる。これにより、トイレ室内が洗浄される。

【０００８】このようなトイレ室自動洗浄装置は、どの
ような既設のトイレ室であっても、容易に設置すること
ができるので、トイレ室の自動洗浄の普及に役立つ。

【０００９】

【実施例】以下、この発明の実施例を添付図面を参照し
て説明する。

【００１０】図１は、この発明の自動洗浄装置の一実施
例を適用したトイレを概略的に示している。この実施例
の自動洗浄装置１は、本体筐体２を有し、この本体筐体
２がトイレ室３の隅に固定されている。この本体筐体２
の開口部２ａからは、洗浄パイプ４が突出している。こ
の洗浄パイプ４は、水平に支持されており、通常は矢印
Ａの位置に停止し、トイレ室３の洗浄に際しては、この
洗浄パイプ４が矢印Ｂの位置まで一旦旋回し、矢印Ａの
元の位置へと戻る。

【００１１】本体筐体２の下からは、ホース５が導出さ
れ、このホース５が送水ポンプ６に接続されている。ま
た、トイレ室３の側壁には、人体センサ７が埋設されて
いる。この人体センサ７は、利用者がトイレ室３に所在
するか否かを検出するためのものであり、例えば光セン
サからなる。

【００１２】トイレ室３の床は、排水用床板８である。
この排水用床板８には、並行な複数の排水溝８ａと、縁
の排水溝８ｂと、排水口８ｃが形成されている。これら
の排水溝８ａ，８ｂの底は、傾斜しており、排水口８ｃ
に近づくにつれて、徐々に低くなっている。このため、
この排水用床板８の上の水は、各排水溝８ａ，８ｂを流
れて排水口８ｃに至り、この排水口８ｃから排水され
る。

【００１３】図２、図３及び図４は、本体筐体２の内部
構造を示している。図２は、この本体筐体２の内部を透
視した斜視図であり、図３は、図２のＩ−Ｉに沿って破
断して示す縦断面図であり、図４は、図３のII−IIに沿
って破断して示す横断面図である。

【００１４】これらの図から明らかなように、本体筐体
２は、上段棚１１と、下段棚１２を有しており、上段棚
１１には、制御ユニット１３が配設され、また下段棚１
２には、減速ギヤ付きの旋回用モータ１４が配設されて
いる。この旋回用モータ１４の出力軸１４ａは、下段棚
１２を貫き、Ｌ字形保持金具１５に接続されている。こ
のＬ字形保持金具１５の断面形状は、半円の弧を描き、
この半円の弧の内側にＬ字形に折り曲げられた洗浄パイ
プ４が抱え込まれて固定されている。

【００１５】Ｌ字形保持金具１５の先端には、ガイド杆
１６が突設されている。このガイド杆１６には、ネジ棒
１７が小円板１８の中心及び下段棚１２の扇形溝孔１２
ａを介してねじ込まれている。この小円板１８が扇形溝
孔１２ａの縁に引っ掛かるので、洗浄パイプ４が垂れる
こと無く水平に保持される。また、下段棚１２の扇形溝
孔１２ａの両端の近傍には、第１リミットスイッチ２１
と、第２リミットスイッチ２２が配設されている。

【００１６】旋回用モータ１４を作動させると、Ｌ字形
保持金具１５及び洗浄パイプ４が旋回し、これに伴い、
ガイド杆１６の小円板１８が下段棚１２の扇形溝孔１２
ａの縁を滑動する。ここで、洗浄パイプ４が旋回して、
図１の矢印Ａの位置まで移動すると、Ｌ字形保持金具１
５の先端上方の小円板１８が図５（ａ），（ｂ）に示す
ように第１リミットスイッチ２１に接して、この第１リ
ミットスイッチ２１がオンとなり、この旨が検出され
る。また、洗浄パイプ４が図１の矢印Ｂの位置まで移動
すると、Ｌ字形保持金具１５の先端上方の小円板１８が
第２リミットスイッチ２２に接して、この第２リミット
スイッチ２２がオンとなり、この旨が検出される。

【００１７】洗浄パイプ４の水平な部分の下側には、複
数の噴出孔４ａが形成されている。また、この洗浄パイ
プ４の一端には、ホース５が接続されている。図１に示
す送水ポンプ６を作動させると、この送水ポンプ６に接
続されている図示されない水道管の水が該送水ポンプ６
からホース５を通じて洗浄パイプ４へと圧送され、この
水が洗浄パイプ４の各噴出孔４ａから噴出する。

【００１８】図６は、この自動洗浄装置１の構成を示し
ている。制御ユニット１３は、入力部２３、演算制御部
２４、及び出力部２５からなる。演算制御部２４は、第
１リミットスイッチ２１、第２リミットスイッチ２２、
及び人体センサ７の検出出力を入力部２３を介して入力
し、これらの検出出力に応答し、出力部２５を介して送
水ポンプ６、及び旋回用モータ１４を作動させる。

【００１９】さて、このような構成の自動洗浄装置にお
いて、次の様な手順で、トイレ室３の洗浄が行われる。

【００２０】まず、通常の状態においては、洗浄パイプ
４が矢印Ａの位置に在る。この状態で、利用者がトイレ
室３の扉を開けて、このトイレ室３に入室すると、人体
センサ７は、この利用者を検出して、この利用者が所在
する旨を示す検出出力を出力する。演算制御部２４は、
この旨を示す検出出力を人体センサ７から入力部２３を
介して入力すると、利用者の所在を判定する。

【００２１】この利用者が用を足した後、トイレ室３か
ら退室すると、人体センサ７は、利用者が所在しない旨
を示す検出出力を出力する。演算制御部２４は、この旨
を示す検出出力を入力すると、利用者がトイレ室３から
退室したと判定する。

【００２２】すなわち、利用者がトイレ室３に一旦所在
した後、この利用者がトイレ室３に所在しなくなると、
この利用者が用を足して退室したと判定する。

【００２３】演算制御部２４は、利用者の退室を判定す
ると、予め定められた時間を計時し、この時間だけ待機
した後に、出力部２５を介して送水ポンプ６及び旋回用
モータ１４を作動させる。これにより、送水ポンプ６か
らホース５を通じて洗浄パイプ４へと洗浄水が圧送さ
れ、この洗浄パイプ４の各噴出孔４ａから洗浄水が噴出
するとともに、洗浄パイプ４が矢印Ａの位置から矢印Ｂ
の位置へと徐々に旋回する。

【００２４】洗浄パイプ４が矢印Ｂの位置に達すると、
この洗浄パイプ４を保持しているＬ字形保持金具１５の
先端上方の小円板１８が第２リミットスイッチ２２に接
して、この第２リミットスイッチ２２がオンとなる。演
算制御部２４は、この第２リミットスイッチ２２の検出
出力を入力部２３を介して入力すると、旋回用モータ１
４を逆回転させる。これにより、洗浄パイプ４が矢印Ｂ
の位置で折り返して、矢印Ａの位置へと戻ることとな
る。

【００２５】そして、洗浄パイプ４が矢印Ａの位置に達
すると、Ｌ字形保持金具１５の先端上方の小円板１８が
第１リミットスイッチ２１に接して、この第１リミット
スイッチ２１がオンとなる。演算制御部２４は、この第
１リミットスイッチ２１の検出出力を入力すると、送水
用ポンプ６及び旋回用モータ１４を停止させる。これに
より、洗浄パイプ４の各噴出孔４ａからの洗浄水の噴
出、及び洗浄パイプ４の旋回が停止される。

【００２６】このようにトイレ室３の利用者が退室する
と、一定時間の待機の後に、洗浄パイプ４の各噴出孔４
ａから洗浄水を噴出しつつ、この洗浄パイプ４を往復旋
回させる。この結果、排水用床板８には、洗浄水が撒か
れ、この排水用床板８が洗浄される。この排水用床板８
の上の洗浄水は、各排水溝８ａ，８ｂを流れて、排水口
８ｃから排水される。

【００２７】また、洗浄の途中で、新たな利用者がトイ
レ室３に入室することがある。この場合も、人体センサ
７によって、この新たな利用者が検出され、演算制御部
２４は、利用者の所在を判定する。そして、演算制御部
２４は、洗浄の途中で、新たな利用者がトイレ室３に入
室したことから、送水用ポンプ６を停止させて、洗浄水
の噴出を停止するとともに、洗浄パイプ４を矢印Ａの位
置に速やかに戻す。この洗浄パイプ４の速やかな復帰の
ために、洗浄パイプ４が矢印Ｂの位置に達する以前であ
れば、旋回用モータ１４を逆転させ、第１リミットスイ
ッチ２１がオンになると、この旋回用モータ１４を停止
させる。また、洗浄パイプ４が矢印Ｂの位置を折り返し
た後であれば、第１リミットスイッチ２１がオンになる
まで待機し、オンになると、旋回用モータ１４を停止さ
せる。

【００２８】なお、更に速やかに、洗浄パイプ４を戻す
ために、旋回用モータ１４の回転速度を速くしても良
い。

【００２９】ところで、この自動洗浄装置１では、洗浄
パイプ４、旋回用モータ１４、制御ユニット１３等を本
体筐体２に設けている。このため、この本体筐体２をト
イレ室３の隅に固定するとともに、送水ポンプ６を配置
し、この本体筐体２から導出されているホース５を送水
ポンプ６に接続するだけで、この自動洗浄装置１を設置
することができる。したがって、この自動洗浄装置１の
設置工事は、極めて簡単であり、既設の公衆トイレであ
っても、格別な改造を必要とせず、低い費用で、公衆ト
イレの自動洗浄化が可能である。また、排水が良好に行
われる既設のトイレであれば、排水用床板８を省略して
も構わないので、費用の更なる節減が可能である。

【００３０】なお、この発明は、この実施例に限定され
るものでなく、様々な変形が可能である。例えば、水道
管の水圧が高い場所では、送水ポンプを必要とせず、こ
の送水ポンプの代わりに、開閉バルブを設けるだけで済
む。この開閉バルブを開いたときには、水道管の水圧が
高いので、洗浄水が洗浄パイプ４の各噴出孔４ａから十
分な勢いで噴出する。

【００３１】また、人体センサ７によってトイレ室３の
利用者を直接検出するだけでなく、トイレ室３の扉の施
錠や解錠を検出することにより、利用者が所在するか否
かを検出しても構わない。つまり、トイレ室３の扉が施
錠されていれば、利用者が所在していると判定し、解錠
されていれば、所在しないと判定する。このトイレ室３
の扉としては、未使用のときに、閉じられるものと、開
かれるものがあるが、いずれであっても、利用者が所在
するか否かの検出は可能である。

【００３２】さらに、トイレ室３が利用されたときだで
なく、定期的に洗浄を行っても構わない。

【００３３】また、洗浄パイプ４を旋回させつつ、洗浄
水を撒いた後に、洗浄水の代わりに、空気を圧送して、
この洗浄パイプ４の各噴出孔４ａから空気を噴出させ、
この空気によって水切りを行っても良い。

【００３４】

【効果】以上説明したように、この発明のトイレ室内自
動洗浄装置では、洗浄パイプ、旋回駆動手段、及び制御
手段を本体筐体に配しており、この本体筐体をトイレ室
内の隅に設置する。このような構造の自動洗浄装置は、
どのような既設のトイレ室であっても、容易に設置する
ことができるので、トイレ室の自動洗浄の普及に役立
つ。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の自動洗浄装置の一実施例を適用した
トイレを概略的に示す斜視図

【図２】図１の装置の本体筐体を透視して示す斜視図

【図３】図２のＩ−Ｉに沿って破断して示す縦断面図

【図４】図３のII−IIに沿って破断して示す横断面図

【図５】図１の装置のリミットスイッチの動作を説明す
るために用いた図

【図６】図１の装置の構成を示すブロック図

【符号の説明】

１自動洗浄装置２本体筐体３トイレ室４洗浄パイプ５ホース６送水ポンプ７人体センサ８排水用床板１１上段棚１２下段棚１３制御ユニット１４旋回用モータ１５Ｌ字形保持金具１８小円板２１第１リミットスイッチ２２第２リミットスイッチ２３入力部２４演算制御部２５出力部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】水平方向に旋回可能に支持され、複数の
噴出孔が形成された洗浄パイプと、この洗浄パイプを一定の旋回範囲で往復旋回させる旋回
駆動手段と、この洗浄パイプに洗浄水を圧送する圧送手段と、旋回駆動手段及び圧送手段を制御して、洗浄パイプを往
復旋回させつつ、洗浄パイプに洗浄水を圧送し、洗浄パ
イプが該旋回範囲の一端に達したときに、洗浄パイプの
旋回、及び洗浄パイプへの洗浄水の圧送を停止する制御
手段と、トイレ室内の隅に設置される本体筐体とを備え、この本体筐体には、洗浄パイプ、旋回駆動手段、及び制
御手段を少なくとも配してなるトイレ室内自動洗浄装
置。
【請求項２】トイレ室の使用状態を検出する使用状態
検出手段を更に備え、制御手段は、使用状態検出手段に
よってトイレ室の使用を終了したことが検出されると、
洗浄パイプの往復旋回、及び洗浄パイプへの洗浄水の圧
送を行う請求項１に記載のトイレ室内自動洗浄装置。
【請求項３】制御手段は、洗浄パイプの往復旋回、及
び洗浄パイプへの洗浄水の圧送の途中で、使用状態検出
手段によってトイレ室の使用を開始したことが検出され
ると、洗浄パイプへの洗浄水の圧送を直ちに停止すると
ともに、洗浄パイプが該旋回範囲の一端に達してから、
洗浄パイプの旋回を停止する請求項２に記載のトイレ室
内自動洗浄装置。