JPH08229115A - 医療用補綴材料及びその製造方法 - Google Patents

医療用補綴材料及びその製造方法

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JPH08229115A
JPH08229115A JP7038930A JP3893095A JPH08229115A JP H08229115 A JPH08229115 A JP H08229115A JP 7038930 A JP7038930 A JP 7038930A JP 3893095 A JP3893095 A JP 3893095A JP H08229115 A JPH08229115 A JP H08229115A
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calcium phosphate
microbial cellulose
hydroxyapatite
calcium
phosphate
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JP7038930A
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Yutaka Doi
豊 土井
Yoshiko Suwa
佳子 諏訪
Hajime Saito
肇 斎藤
Shigeru Yamanaka
茂 山中
Eiji Ono
栄治 小野
Shigeo Niwa
滋郎 丹羽
Yoshiro Sato
義郎 佐藤
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KYORITSU YOGYO GENRYO KK
Ajinomoto Co Inc
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KYORITSU YOGYO GENRYO KK
Ajinomoto Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体適合性に富み且つ可撓性を有する高力学
的強度及び高靱性のリン酸カルシウム被覆微生物セルロ
ース基材から成り、該微生物セルロース基材の所望の位
置に、目的とするリン酸カルシウム被覆層を強固に固
着、形成させた医療用補綴材料及びそれを有利に製造す
る方法を提供すること。 【構成】 有機リン酸エステルのカルシウム塩より生化
学的な加水分解反応によりリン酸カルシウムを析出せし
め、微生物セルロース基材上に強固に固着せしめて構成
した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、リン酸カルシウム被覆微生物セ
ルロース複合材からなる医療用補綴材料及びその製造方
法に係り、更に詳しくは、有機リン酸エステルのカルシ
ウム塩を生化学的に加水分解せしめ、その析出するリン
酸カルシウムを、微生物セルロース基材上に強固に沈着
してなる複合材と、それを製造する方法に関するもので
あって、そのような本発明に従って得られるリン酸カル
シウム被覆微生物セルロース複合材は、生体適合性に富
み、可撓性を有する、高力学的強度及び高靱性の医療用
補綴材料を構成している。
【0002】
【背景技術】従来から、人工皮膚、人工血管、臓器被覆
材、臓器包接材、組織修復材等として、生体内に埋入さ
れて、生体の組織の保護や被覆、又は組織の一部若しく
は全部を代替するための材料が、種々開発されてきてい
る。
【0003】それらの材料にあっては、ある場合には、
一定期間の後、消滅することが望ましい生体吸収性材料
であることが求められ、また、ある場合には、半永久的
に生体組織代替材料として、生体組織の一部若しくは全
部を置き換えて機能する生体非吸収性材料であることが
求められる。而して、何れの場合にあっても、組織内に
埋入された材料は、生体毒性がなく、安定で、生体親和
性に富むと同時に、高力学的強度及び高靱性を有するこ
とが求められているのである。
【0004】また、臓器被覆に用いられる場合において
は、生体親和性に優れた材料は、親和性に富むが故に、
目的とする臓器を被覆した後、周辺組織との間に癒着を
引き起こし易いという問題が内在している。即ち、その
ような材料は、埋入材と臓器との間の固定には利点とな
るが、その周辺組織との癒着は、治療の後、臓器の自由
な運動を阻害し、機能回復訓練の妨げとなるのである。
【0005】特に、腱の切断部位の修復用被覆材として
用いる場合のように、臓器の保護被覆後も、そのまま、
体内で長期間又は半永久的に修復用被覆材として用いる
場合には、被覆材料の可撓性、高靱性、高力学的強度等
の機械的性質が要求されると共に、周辺組織との間に癒
着を生じさせないこと等が、強く望まれている。治癒後
の臓器の自由な運動の阻害は、患者に大きな苦痛を強い
ることとなるからである。
【0006】さらに、有機高分子を人工血管として用い
た場合にあっては、擬内膜が形成され易く、閉塞を生じ
易いという問題があり、そのため人工血管材料として
は、血液凝固因子を吸収する可撓性、高力学的強度を有
する抗血栓性材料の開発が、強く望まれている。
【0007】一方、特開昭63−152601号公報、
特開平1−50815号公報、特開平3−165774
号公報等においては、微生物セルロースが、生体適合性
において優れ、医療用パッド、人工皮膚、培養皮膚担
体、細胞培養用担体、口腔内添付材として、また腸管、
食道、軟骨等の代替材料として、好適に使用され得るこ
とが明らかにされている。
【0008】また、リン酸カルシウム系材料、特にハイ
ドロキシアパタイトは、骨類似組成を有し、優れた生体
硬組織代替材料であることは、既に周知の事実である
が、その他に、血液凝固因子を吸収し、抗血栓性がある
こと、更には結合組織の増殖を抑制し、細胞浸潤等の異
物反応を抑制させること等の優れた特質を有する生体材
料であることも、報告されている。
【0009】本願出願人等にあっても、先に、特願平5
−279625号において、腱被覆修復用として有用な
医療用補綴材料として、微生物が産出した微生物セルロ
ース基材の片方の面に、リン酸カルシウム系材料を付
着、保持せしめた材料を明らかにしたが、そのような医
療用補綴材料は、上記した特徴を生かしたものである。
即ち、かかる医療用補綴材料は、リン酸カルシウム系材
料、特にハイドロキシアパタイトで微生物セルロースシ
ート基材の片面のみを被覆せしめたものであって、その
微生物セルロースのみからなる面は、保護被覆すべき組
織、例えば切断された腱を被覆して、その創傷面を保護
し、創傷の早期回復と細菌感染の防止に役立てられる。
一方、ハイドロキシアパタイトを被覆接着させた面は、
外側の周囲の組織と接する面となるように配されること
により、周辺組織との癒着を防止し、結合組織の増殖や
抗原抗体反応を抑制することが出来るのである。このよ
うにして、周辺組織との癒着が防止されることによっ
て、腱の自由な運動が妨げられずに、創傷治癒後の機能
回復訓練期間を短縮させることが出来るという特徴を発
揮するのである。
【0010】また、かかる本願出願人等の提案した医療
用補綴材料においては、その製造に際して、リン酸カル
シウム系材料のコロイド状スラリーを、微生物セルロー
スゲル上に延展せしめるか、若しくは微生物セルロース
離解ゲルと混和した後、シート状に延展せしめた後、脱
水、加圧、加熱乾燥することにより、微生物セルロース
シートの片面にのみリン酸カルシウム系材料を固着被覆
せしめて、目的とするシート状医療用補綴材料とされる
ものであり、このようにして得られたハイドロキシアパ
タイト被覆腱被覆修復用微生物セルロースシートは、家
兎のアキレス腱の周囲に埋入した後、一年を経ても、細
胞浸潤のような、何等の異物反応も見られず、周辺組織
に対して、全く癒着が見られない、優れた補綴材料であ
ることが明らかとなったのである。
【0011】しかしながら、そのようなリン酸カルシウ
ム系材料にて片面が被覆された微生物セルロースシート
基材からなる医療用補綴材料にも、未だ、改善すべき問
題があることが、本発明者等の更なる検討によって明ら
かとなったのである。即ち、それは、上記した方法で作
製された補綴材料は、微生物セルロースゲルの片面にリ
ン酸カルシウムを機械的に付着せしめた複合体であると
いう点にある。この場合において、生体材料として長期
に亘って埋入された場合、一旦付着せしめられたリン酸
カルシウムが、埋入中に剥離する恐れがないとは言え
ず、更に、強力な固着が望まれるのである。また、円筒
状の微生物セルロース基材の内側又は外側にのみ、リン
酸カルシウムを固着させたい場合や、複雑な形状の微生
物セルロース基材の限られた局所にのみリン酸カルシウ
ムを固着させたい場合に、機械的な付着方法では充分に
対応出来ないのである。
【0012】また、実用的な見地から、例えば顆粒状の
骨充填材を埋入した後、かかる顆粒の流出防止と手術部
位の被覆修復の目的において、リン酸カルシウム被覆微
生物セルロースシート基材を用いる場合にあっては、そ
のシート基材は高強度、高靱性であり、且つリン酸カル
シウムが強固に付着されていなければならないという、
かなり苛酷な条件下での使用に耐えなければならない。
【0013】さらに、腱修復用補綴材として使用する場
合にあっては、微生物セルロース基材は、シート状形態
よりは中空円筒状形態である方が、手術実施の際に、そ
の取扱いが容易であり、また、周辺組織に対する癒着防
止のため、その中空円筒状基材の外側に、強固に且つ均
一にリン酸カルシウムが固着されていることが望まし
い。また、そのような中空円筒状基材を、人工血管とし
て使用するためには、ハイドロキシアパタイトの如きリ
ン酸カルシウムには抗血栓性があるところから、中空円
筒状シートの内側に、リン酸カルシウムが強固に固着さ
れていることが望ましいのである。このような多様な要
求を満足させるためには、先の特願平5−279625
号に開示の如きリン酸カルシウムの固着保持手法では、
充分に対応することが困難であることが明らかとなった
のである。
【0014】一方、人工血管、創傷被覆材、或いは医療
用補綴材等として、ハイドロキシアパタイトの如きリン
酸カルシウムを被覆せしめた各種の医療用有機高分子材
料が、これまでに報告されており、例えば、 1)コラーゲン又はアルギン酸ナトリウムとリン酸カル
シウムを混合、乾燥させたもの(特開平1−20707
2号公報、特開平1−502652号公報)、 2)アルギン酸、コラーゲン、ポリビニルアルコール若
しくはヒアルロン酸とハイドロキシアパタイトの混合物
を、シート化又はノズルから押し出して繊維化せしめる
方法(特開平1−288269号公報)、 3)ハイドロキシアパタイト含有有機高分子シート又は
顆粒(特開平2−77262号公報、特開平3−199
9113号公報、特開平5−123390号公報)、 4)バイオガラス含有人工体液に、ポリエステル、ポリ
アクリロニトリル、ポリウレタン等の有機高分子を浸漬
することによって、これら有機高分子表面にハイドロキ
シアパタイトを析出させる方法(特開平5−31740
8号公報)等の技術が、明らかにされている。
【0015】しかしながら、このように多くの技術が提
案されているものの、リン酸カルシウムの付着乃至は固
着、被覆方法に関しては、依然として、多くの問題点が
残っているのであり、例えば、上記4)の方法を除いて
は、単に、ハイドロキシアパタイトの如きリン酸カルシ
ウムを含浸又は機械的に混合した複合材に過ぎないもの
であって、任意の限定された面にのみリン酸カルシウム
を固着させることは難しく、必ずしも癒着防止用の医療
用補綴材として、適切であるとは言い難いものであっ
た。また、4)の方法とても、それは、ハイドロキシア
パタイトを化学的に析出せしめたものであり、より均一
な被覆方法と言えるものではあるが、予めバイオガラス
を用意しなければならず、また高分子材料の片面にのみ
接着させることも困難である等の問題を内在しているの
である。
【0016】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景にして、既存のリン酸カルシウム系被覆複合材料
における基材に代わる新たな基材と、それに対する固着
方法の改良を目的として、鋭意検討を重ねた結果、完成
されたものであって、その課題とするところは、生体適
合性に富み且つ可撓性を有する、高力学的強度及び高靱
性のリン酸カルシウム被覆微生物セルロース基材から成
り、しかもリン酸カルシウムが微生物セルロース基材上
に強固に固着せしめられてなる、医療用補綴材料及びそ
れを有利に製造する方法を提供することにある。また、
本発明の他の課題とするところは、そのような医療用補
綴材料を構成する微生物セルロース基材の所望の位置
に、目的とするリン酸カルシウム被覆層を強固に固着、
形成せしめることにある。
【0017】
【解決手段・作用】そして、本発明は、かかる課題の解
決のために、有機リン酸エステルのカルシウム塩より生
化学的な加水分解反応にてリン酸カルシウムを析出せし
め、微生物セルロース基材上に強固に固着せしめてなる
ことを特徴とする医療用補綴材料を、その要旨とするも
のである。
【0018】なお、このような本発明に従う医療用補綴
材料において、その有利な態様にあっては、前記有機リ
ン酸エステルのカルシウム塩としては、β−グリセロリ
ン酸カルシウムが用いられ、このβ−グリセロリン酸カ
ルシウムの生化学的な加水分解反応によって、前記リン
酸カルシウムとしてのハイドロキシアパタイトが、前記
微生物セルロース基材上に強固に固着せしめられること
となる。
【0019】また、本発明は、かくの如き医療補綴材料
を得るために、有機リン酸エステルのカルシウム塩を、
アルカリフォスファターゼによって生化学的に加水分解
せしめて、リン酸カルシウムを析出させ、微生物セルロ
ース基材上に強固に固着せしめることを特徴とする医療
用補綴材料の製造方法をも、その要旨とするものであ
る。
【0020】そして、この本発明方法の好ましい一つの
態様によれば、前記有機リン酸エステルのカルシウム塩
がβ−グリセロリン酸カルシウムであり、その加水分解
反応によって、ハイドロキシアパタイトが、前記リン酸
カルシウムとして析出せしめられることとなる。
【0021】さらに、本発明方法の他の好ましい態様に
よれば、前記有機リン酸エステルのカルシウム塩の加水
分解反応によるリン酸カルシウムの析出は、予めフォス
ビチンをジメチルスベロイミデートの存在下において架
橋せしめてなる前記微生物セルロース基材に対して行な
われ、これによって、リン酸カルシウムの析出が、より
一層有効に進行せしめられるのである。
【0022】ところで、かかる本発明が、従来のハイド
ロキシアパタイト被覆方法と根本的に異なる点は、微生
物セルロース基材上に、ハイドロキシアパタイトの如き
リン酸カルシウムを析出、固着せしめる手段として、ア
ルカリフォスファターゼによる有機リン酸エステルカル
シウム塩の生化学的な加水分解反応を利用したことにあ
る。
【0023】すなわち、アルカリフォスファターゼは、
骨芽細胞の細胞膜上に存在し、骨芽細胞の石灰化に密接
に関連すると考えられている酵素であり、有機リン酸エ
ステルのカルシウム塩は、このアルカリフォスファター
ゼによって加水分解されて、無機リン酸カルシウムを析
出するのである。なお、この反応を利用したハイドロキ
シアパタイトとコラーゲンとの複合化に関しては、E.
Banksら「Science」、198、1164〜
1166(1977)及び土井等「歯科材料・器機」
、863〜870(1990)、「歯科材料・器機」
10、814〜819(1991)によって、既に報告
されている。
【0024】因みに、このBanksら及び土井等の報
告によれば、アルカリフォスファターゼによるβ−グリ
セロリン酸カルシウムの加水分解反応を利用するに当た
り、コラーゲン単味では、アパタイト又はアパタイト前
駆体は、析出はするが、コラーゲン繊維上に強固に接着
している訳ではないとして、リン蛋白等をコラーゲンに
架橋することによって、より生体環境に近い条件を造り
だし、その結果、初めて、コラーゲン上にアパタイトが
固着析出され得ることが明らかにされている。そして、
恐らく、コラーゲン繊維とハイドロキシアパタイトとの
間に、共有結合又はイオン結合とは異なる、比較的弱い
分子間力結合が形成され、それが、コラーゲンとハイド
ロキシアパタイトを化学的に結合させているものと説明
されている。
【0025】そして、腱修復のような、かなりの長期間
に亘って可撓性と高力学的強度の保持を必要とするよう
な、癒着防止用の補綴材の場合にあっては、上記で提案
されたコラーゲン上にリン酸カルシウムを析出せしめて
複合化した材料の使用は、コラーゲン自体が強度的に弱
いものであるところから、適切ではなく、またコラーゲ
ンを基材とすると、任意の形態の補綴材、例えば中空管
状形状の基材を成形することが難しい、といった問題点
が内在している。
【0026】しかるに、本発明にあっては、生体親和性
を有すると同時に、機械的に高強度で、しかも可撓性を
有する基材として、微生物セルロースを選択したのであ
り、この微生物セルロース基材上に、有機リン酸エステ
ルのカルシウム塩から析出する、ハイドロキシアパタイ
トの如き無機リン酸カルシウムが、化学的な結合の場合
と同様に、強固に固着保持され得る事実を見い出したの
であり、そしてそれによって、本発明が完成されたので
ある。
【0027】なお、そのような本発明において、有機リ
ン酸エステルのカルシウム塩から析出する、ハイドロキ
シアパタイトの如きリン酸カルシウムが、コラーゲンに
対する場合と同様に、微生物セルロースに対して化学的
に結合しているか、どうかについては、充分な確認が為
されていないが、本発明者等が、固着手法として、Ba
nksら及び土井等の開発した上記手法の応用と改良を
鋭意検討した結果、むしろ、コラーゲンに対するより
も、強固に、ハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウ
ム)が微生物セルロース上に析出、固着する事実が明ら
かになったことから、微生物セルロースとハイドロキシ
アパタイト(リン酸カルシウム)との間に、コラーゲン
よりも遙かに強固な、何等かの化学的結合が生じている
ものと考えられているのである。
【0028】
【具体的構成】ところで、かくの如き本発明において使
用される微生物セルロース基材は、生体適合性があり、
化学的に安定で、生体毒性がなく、また可撓性があり、
且つ高力学的強度と高靱性を有する優れた医療用補綴材
を与えるものである。そして、そのような基材を構成す
る微生物セルロースは、既によく知られているように、
セルロース及びセルロースを主鎖とするヘテロ多糖を含
むもの、又はβ、α等のグルカンを含むものである。ヘ
テロ多糖の場合のセルロース以外の構成成分は、マンノ
ース、フラクトース、ガラクトース、キシロース、アラ
ビノース、ラムノース、ウロン酸等の六炭糖、五炭糖及
び有機酸等である。これらの多糖は、単一物質である場
合の他、2種以上の多糖が混在していても、何等差し支
えない。何れにしても、微生物セルロースは、上記のよ
うなものであれば、何れでもよいのである。
【0029】また、そのようなセルロースを生産する微
生物もよく知られているところであり、特に限定はされ
ないが、その一例を挙げると、アセトバクター・アセチ
・サブスピーシス・キシリナムATCC10821、或
いは同パストリアヌス、同ランセンス、サルシナ・ベン
トリクリ、バクテリウム・キシロイデス、シュウドモナ
ス属細菌、アグロバクテリウム属細菌、リゾビウム属細
菌等を利用することが出来る。
【0030】そして、セルロースの生成、蓄積のために
は、上記の微生物を用いて、通常の細菌を培養する一般
的な方法に従えばよい。即ち、炭素源、窒素源、無機塩
類、その他必要に応じて、アミノ酸、ビタミン等の有機
微量栄養素を含有する通常の栄養培地を用いて、培養す
ればよいのである。なお、温度は、20℃〜40℃に制
御して、培養が行なわれる。また、培養方法としては、
静置培養或いは攪拌培養が利用出来、上記の培地に上記
の菌を摂取して、1日〜2か月間培養すると、培養液の
表面又は培養液中に、約90%以上の液体成分を含ん
だ、ゲル状をした膜状又はパルプ状乃至繊維状の微生物
セルロースが生成する。このようにして得られた微生物
セルロースは、液体成分と共に、菌体や培地成分をも含
むので、希アルカリ、希酸、有機溶媒、熱水、界面活性
剤等を単独、或いは混合して用いて、洗浄を行なうこと
により、体内に入れた場合に有害となる抗原性物質、発
熱性物質等が除去される。
【0031】かくして得られるセルロースは、電子顕微
鏡観察によると、20〜50nmの繊維状セルロースが
複雑に絡み合った構造を有しており、その外観は、ゲル
状である。これを、加熱、加圧又は脱水することによ
り、薄膜となる。また、そのゲル状物を、一旦離解した
後、用いることも可能である。そして、このセルロース
ゲルは、乾燥した状態において、本発明に従う医療用補
綴材料として、各種の用1に適用されることとなるが、
そのような補綴材料の形状としては、薄膜状乃至はシー
ト状の形状の他、円筒状等の形状が有利に採用されるも
のである。
【0032】本発明において、基材として用いられ、リ
ン酸カルシウムが強固に固着せしめられる微生物セルロ
ースは、ゲル状の状態において用いられることが望まし
いが、これに限定されるものではなく、予め乾燥させ
て、薄膜状のシート若しくは中空管としてから、リン酸
カルシウムを析出、固着せしめることも可能である。
【0033】一方、そのような微生物セルロース基材上
に析出せしめられるリン酸カルシウムを加水分解反応に
より生ぜしめる有機リン酸エステルのカルシウム塩とし
ては、アデノシン三リン酸カルシウム、モノフェニルリ
ン酸カルシウム、β−グリセロリン酸カルシウム等があ
るが、特に本発明にあっては、β−グリセロリン酸カル
シウムが有利に用いられる。このβ−グリセロリン酸カ
ルシウムは、アルカリフォスファターゼによる加水分解
反応によって、ハイドロキシアパタイト(リン酸カルシ
ウム)を析出し、そして、その析出するハイドロキシア
パタイトは、微生物セルロース基材上に強固に固着する
ようになるのである。
【0034】なお、このβ−グリセロリン酸カルシウム
等の有機リン酸エステルのカルシウム塩の、アルカリフ
ォスファターゼによる加水分解反応によって析出する、
ハイドロキシアパタイトの如きリン酸カルシウムの結晶
相の種類と析出開始時間は、有機リン酸エステルのカル
シウム塩とアルカリフォスファターゼの初期濃度、p
H、温度等に影響される。即ち、初期濃度が高いと、非
晶質リン酸カルシウムとなり易いところから、一般に2
〜20mMol、好ましくは4〜8mMolの濃度が採
用されることとなる。また、アルカリフォスファターゼ
活性は、中性より塩基性領域で高いことから、pHは塩
基性の方が好ましく、一般にpH7〜10、好ましくは
pH8.5〜9.5の範囲内において、加水分解反応は
進行せしめられ、更に温度としては、生体類似の環境を
考慮すると、37℃前後の温度とすることが望ましい。
【0035】本発明にあっては、かくの如き有機リン酸
エステルのカルシウム塩より、生化学的な加水分解反応
によって生成するリン酸カルシウムを、ゲル状の微生物
セルロース基材上に析出せしめて、強固に固着せしめる
ものであるが、そのような加水分解反応に際して、コラ
ーゲンの場合と同様に、フォスビチン(卵黄由来のリン
蛋白)をリン架橋剤として、またジメチルスベロイミデ
ートを架橋促進剤として、反応系に存在せしめることが
望ましく、これによって析出反応を有利に促進させるこ
とが出来るのである。
【0036】なお、フォスビチンは、分子量が約400
00のリン蛋白であって、約10%の有機リン酸を含ん
でいるものであるが、コラーゲンの場合において、アル
カリフォスファターゼの触媒効果により、有機リン酸エ
ステルのカルシウム塩から加水分解反応により産生され
た無機リン酸カルシウムは、フォスビチンで架橋された
コラーゲン表面に化学的に結合すると考えられている。
更に、架橋されたフォスビチンは、アルカリフォスファ
ターゼ活性を高め、無機リン酸カルシウムの産生を促進
し、その分だけより速く、より多くのリン酸カルシウム
を析出させると考えられている。而して、本発明にて用
いられる微生物セルロースに対しても、コラーゲンと同
様に、フォスビチンが微生物セルロースに架橋される
か、どうか、またリン酸カルシウムの析出を促進するの
か、どうかは、未だ充分には解明されていないが、本発
明者等の検討したところによると、コラーゲンと同様
に、或いはそれ以上に析出反応が促進され得ることが、
明らかとなっている。
【0037】尤も、本発明の如く、微生物セルロースを
基材とする場合にあっては、フォスビチンのような架橋
剤やジメチルスベロイミデートのような架橋促進剤を使
用しなくとも、かなりの析出速度で、ハイドロキシアパ
タイトの如きリン酸カルシウムを、微生物セルロース基
材上に析出させることも、可能である。そして、その析
出したリン酸カルシウムは、微生物セルロース基材上
に、コラーゲンよりも強固に固着せしめられるのであ
る。
【0038】因みに、本発明に従って、微生物セルロー
ス基材上に析出せしめたリン酸カルシウムとしてのハイ
ドロキシアパタイトについて、そのIRスペクトルを調
べたところ、図1より明らかな如く、ハイドロキシアパ
タイトのリン酸基若しくは水酸基の一部が、炭酸基によ
って置換された炭酸含有ハイドロキシアパタイトである
ことが確認された。また、その粉末X線回折結果を図2
に示すが、その結果より、結晶性の低い生体硬組織類似
のハイドロキシアパタイトであることも認められたので
ある。
【0039】また、本発明に従って析出せしめられるリ
ン酸カルシウムは、微生物セルロース基材の形状の如何
を問わず、その任意の部位に固着せしめることが可能で
ある。そのようなリン酸カルシウムの固着を避けること
が望ましい微生物セルロース基材の部位には、適当な他
材料による被覆が施されることとなる。また、析出せし
められるリン酸カルシウムの固着層の厚さとしては、そ
の析出条件を選択することによって、任意に変えること
が可能であり、医療用補綴材料としての目的に応じて、
適宜の厚さとされることとなる。尤も、微生物セルロー
ス基材の所定の表面を被覆するリン酸カルシウム固着層
が剥離することなく、強固に、完全に基材を被覆し得る
厚さとしては、一般に0.5〜2μm程度が採用され
る。
【0040】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更には
上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない
限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々なる変
更、修正、改良等を加え得るものであることが理解され
るべきである。
【0041】実施例 1 先ず、ハイドロキシアパタイト被覆医療用補綴材を得る
ために、以下の5種の反応液を調製した。
【0042】すなわち、pH緩衝液(A液)として、p
H8.0〜9.0に調整された200mMolのトリス
緩衝液を準備し、このpH緩衝液を溶媒として、0.0
4%のアルカリフォスファターゼ溶液(B液)を調製し
た。また、フォスビチン液(C液)として、前記pH緩
衝液からなる溶媒に、0.04%のフォスビチンを溶解
せしめてなる溶液を調製した。更に、ジメチルスベロイ
ミデート液(D液)は、前記pH緩衝液からなる溶媒
に、0.3%ジメチルスベロイミデートを溶解せしめて
なる溶液として調製され、そして、β−グリセロリン酸
カルシウム液(E液)は、6mMolのβ−グリセロリ
ン酸カルシウムを、前記pH緩衝液からなる溶媒に溶解
せしめてなる溶液として調製された。
【0043】そして、微生物セルロースゲルを用い、こ
れに、上記で調製されたB液、C液及びD液を、それぞ
れ加えて、37℃の温度で6日間放置した後、溶液を取
り除いて、蒸留水で洗浄することにより、微生物セルロ
ースシート(基材)のフォスビチン架橋を行なった。
【0044】次いで、この得られた架橋化微生物セルロ
ースゲルに対して、上記で調製されたC液及びD液を加
え、更に室温で3時間放置した後、溶液を除いて、余分
の水分を除去した後、上記で調製したE液を加えて、3
7℃の温度で20時間静置し、その後、水分を除いて、
軽く水洗することにより、架橋微生物セルロースシート
へのハイドロキシアパタイトの被覆を行なった。なお、
この操作を数回(通常は2、3回)、繰り返し行なうこ
とによって、ハイドロキシアパタイト被覆層(固着層)
の厚さを調整した。
【0045】このようにして得られたハイドロキシアパ
タイトを析出、固着せしめた微生物セルロースゲルを、
蒸留水で繰り返しよく洗浄し、脱水、乾燥せしめること
により、目的とするハイドロキシアパタイト被覆微生物
セルロースシートを作製した。なお、この微生物セルロ
ースシート上に形成されたハイドロキシアパタイト被覆
層(固着層)は、手で擦っても、何等の剥離も認められ
ないものであった。
【0046】実施例 2 中空管状の微生物セルロース基材の外表面へのハイドロ
キシアパタイト被覆を行なうために、先ず、内径5mm
φ、外径8mmφ、長さ50mmの中空管状の微生物セ
ルロースゲルを準備した。
【0047】次いで、この微生物セルロース中空管状ゲ
ルの内表面に、析出したハイドロキシアパタイトが固着
しないように、予め管状ゲルの内側に、ガラス管を挿入
して密着させ、管状ゲルの内側が浸漬液に接触しないよ
うにすることにより、被覆保護せしめた。そして、この
管内表面保護の微生物セルロース管状ゲルを用いて、実
施例1と同様にして架橋せしめた後、E液のβ−グリセ
ロリン酸カルシウム液への浸漬を繰り返し、その数回の
繰り返しによって、中空管状ゲルの外側に、ハイドロキ
シアパタイトが析出、固着した微生物セルロース管状ゲ
ルを得た。更に、その後、かかるハイドロキシアパタイ
トの析出固着微生物セルロースゲルを自然乾燥せしめる
ことによって、外側にハイドロキシアパタイトが被覆さ
れた中空管状微生物セルロース体からなる複合材料(医
療用補綴材料)を得ることが出来た。
【0048】実施例 3 実施例2と同様な中空管状微生物セルロースゲルを用い
て、その外側にハイドロキシアパタイトが固着しないよ
うに、かかる中空管状ゲルの外周面を、実施例2と同様
にして、予めガラス管にて被覆、保護せしめた(ガラス
管に管状ゲルを挿入して、ガラス管の内面に密着させ
る)後、実施例2と同様にして、ハイドロキシアパタイ
トの析出、固着操作を繰り返し、その後、自然乾燥する
ことにより、中空管状微生物セルロースの内周面に、ハ
イドロキシアパタイト被覆が強固に固着されてなる複合
材を得た。
【0049】実施例 4 実施例1において、反応液としてC液及びD液を用いな
い他は、換言すれば微生物セルロースシートのフォスビ
チン架橋を行わない他は、実施例1と同様にして、微生
物セルロースシートに対するハイドロキシアパタイト被
覆を行なうことにより、かかるハイドロキシアパタイト
被覆層を充分な厚さにおいて、微生物セルロースシート
上に強固に形成することが出来た。
【0050】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従う医療用補綴材料は、生体適合性に富み且つ可撓性
を有する、高力学的強度及び高靱性のものであると共
に、その表面の所定の部位に形成されたリン酸カルシウ
ムの被覆層が、微生物セルロース基材に強固に固着して
いる特徴を有するものであり、また、そのような強固に
固着するリン酸カルシウム被覆層が、微生物セルロース
基材の形状の如何に拘わらず、その任意の部位に形成さ
れ得るのであって、そこに、医療用補綴材料としての大
きな技術的意義を有するものである。
【0051】また、本発明に従う医療用補綴材料の製造
方法によれば、上述の如き優れた特徴を有する医療用補
綴材料を、有利に得ることが可能となるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】微生物セルロース基材上に析出、固着せしめた
ハイドロキシアパタイトのIRスペクトル結果を示す図
である。
【図2】微生物セルロースシート上に析出せしめたハイ
ドロキシアパタイトの粉末X線回折結果を示す図であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 諏訪 佳子 愛知県名古屋市港区築三町一丁目11番地 株式会社エス・ティー・ケー・セラミック ス研究所内 (72)発明者 斎藤 肇 愛知県日進市東山7−1409 (72)発明者 山中 茂 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内 (72)発明者 小野 栄治 神奈川県川崎市川崎区鈴木町1−1 味の 素株式会社中央研究所内 (72)発明者 丹羽 滋郎 愛知県日進市五色園2−1213 (72)発明者 佐藤 義郎 愛知県名古屋市中川区尾頭橋2−19−3

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機リン酸エステルのカルシウム塩より
    生化学的な加水分解反応にてリン酸カルシウムを析出せ
    しめ、微生物セルロース基材上に強固に固着せしめてな
    ることを特徴とする医療用補綴材料。
  2. 【請求項2】 前記有機リン酸エステルのカルシウム塩
    がβ−グリセロリン酸カルシウムであり、このβ−グリ
    セロリン酸カルシウムの生化学的な加水分解反応によっ
    て、前記リン酸カルシウムとしてのハイドロキシアパタ
    イトが、前記微生物セルロース基材上に強固に固着せし
    められている請求項1に記載の医療用補綴材料。
  3. 【請求項3】 有機リン酸エステルのカルシウム塩をア
    ルカリフォスファターゼによって生化学的に加水分解せ
    しめて、リン酸カルシウムを析出させ、微生物セルロー
    ス基材上に強固に固着せしめることを特徴とする医療用
    補綴材料の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記有機リン酸エステルのカルシウム塩
    がβ−グリセロリン酸カルシウムであり、その加水分解
    反応によって、ハイドロキシアパタイトが、前記リン酸
    カルシウムとして析出せしめられる請求項3に記載の医
    療用補綴材料の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記有機リン酸エステルのカルシウム塩
    の加水分解反応によるリン酸カルシウムの析出が、予め
    フォスビチンをジメチルスベロイミデートの存在下にお
    いて架橋せしめてなる前記微生物セルロース基材に対し
    て行なわれる請求項3又は請求項4に記載の医療用補綴
    材料の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015504845A (ja) * 2011-12-19 2015-02-16 ロレアル 唇用美容シート

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