JPH08229018A - 信号計測における計測点の設定方法 - Google Patents

信号計測における計測点の設定方法

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JPH08229018A
JPH08229018A JP7039669A JP3966995A JPH08229018A JP H08229018 A JPH08229018 A JP H08229018A JP 7039669 A JP7039669 A JP 7039669A JP 3966995 A JP3966995 A JP 3966995A JP H08229018 A JPH08229018 A JP H08229018A
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measurement
signal
magnetic field
setting
points
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JP7039669A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Bito
良孝 尾藤
Tomotsugu Hirata
智嗣 平田
Etsuji Yamamoto
悦治 山本
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Hitachi Ltd
Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Medical Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 信号計測における計測点の設定方法を提供す
る。 【構成】 検査対象から得る信号が、少なくとも1つの
変数と決定しようとする未知数を含む指数関数で表さ
れ、変数を複数の値に変化させて信号の計測点を設定
し、計測点の各々で複数回の信号の計測を行なって得る
複数の計測値から、未知数を求める信号計測において、
計測点の2点の差が、未知数である指数のほぼ逆数の値
となる点を計測点の2点として、2点における計測回数
の比がほぼ、1:e(eは自然対数の底)となるように
設定する。 【効果】 未知数の測定精度が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、検査対象から得る信号
がある因子を変数とする関数で表されるとき、因子を変
化させて複数回の計測を行い、複数計測による計測値か
ら、関数に含まれる未知数を求める方法に関する。特に
関数が指数関数であり、その指数を求める方法に関す
る。この方法が適用される装置としては、例えば、磁気
共鳴装置がある。求められる指数のもつ物理的な意味と
しては、例えば、拡散係数、横緩和時間、縦緩和時間、
位相がある。
【0002】
【従来の技術】まず磁気共鳴装置における拡散係数の測
定方法に関する従来技術について説明する。磁気共鳴装
置を用いて、検査対象に含まれる分子の拡散係数、又は
生体の組織灌流による擬似拡散係数(以下、両方共単に
拡散係数と記す)を測定する方法が種々提案されてい
る。現在広く使用されている方法は、Stejskal
−Tannerのパルスシーケンス(E.O. Ste
jskal and J.E. Tanner、The
Journal of Chemical Phys
ics誌、42号、288〜292頁、1965年発
行)による方法を基礎としている。この方法は拡散係数
を測定するために、高周波磁場による核スピンの励起の
後、互いに補償する二つ以上の傾斜磁場を印加した後、
信号を取得する。ここで「互いに補償する」という意味
は、もし分子が移動していなければ核スピンの位相を回
転させる影響を相殺するという意味である。拡散がある
場合、位相回転の影響を完全に相殺できず、傾斜磁場の
印加強度・時間に応じた割合で信号強度が減衰する。そ
こで、傾斜磁場の印加強度及び時間を変化させ、複数回
の測定を行い、得られる信号強度の減衰率から拡散係数
を求めることが可能となる。
【0003】この拡散係数を測定するために印加する傾
斜磁場は拡散傾斜磁場(diffusion grad
ient)と呼ばれている。また傾斜磁場が信号強度の
減衰率に与える影響を数値化したものは、傾斜磁場因子
(gradient factor)と呼ばれている。
この傾斜磁場因子と信号強度の関係は、理想的な場合、
単一指数関数に従う。生体内では、様々な影響により、
理想的な関係はある程度崩れる。
【0004】しかし、単一指数関数に従うと仮定して求
めた「見かけ上の拡散係数」(ADC、Apparen
t Diffusion Coefficient)
は、脳虚血の早期発見などに有効であると考えられてい
る。この方法は、D. LeBihanらによってRa
diology誌、161号、401〜407頁、19
86年発行に報告されている。
【0005】次に、横緩和時間測定の従来技術について
説明する。横緩和時間とは、励起された核スピンの位相
が分散していくことによって信号強度が減衰する際の時
定数である。測定方法は、Hahnによって、Phys
ical Review誌、80号、580〜594
頁、1950年発行に記載されている。この方法はスピ
ンエコー法と一般に呼ばれているもので、エコー時間と
信号強度の間に、理想的には、単一指数関数の関係が成
立する。そこで、エコー時間を変えて数回計測し、信号
減衰から、横緩和時間を求める。
【0006】次に、縦緩和時間測定の従来技術について
説明する。縦緩和時間とは、励起された核スピンが平衡
状態に戻っていく過程の時定数である。測定方法は、I
R(Inversion Recovery)法が広く
用いられている。この方法は、一度核スピンを180度
反転し、核スピンが平衡状態に戻っていく途中で、90
度パルスを印加して信号を生じさせる。180度パルス
と90度パルスの印加の時間間隔によって信号強度が異
なることを利用して縦緩和時間を測定する。緩和時間測
定に関しては、例えば、「NMR医学」日本磁気共鳴医
学会編、丸善、1991年発行の2.4節が参考にな
る。
【0007】次に、位相画像測定の従来技術について説
明する。位相画像とは、静磁場不均一を反映した画像で
ある。測定方法は、励起からの時間が異なる数枚の画像
から、位相の回転具合を計算する方法が一般的である。
このとき、励起からの時間と位相の回転との間には線形
の関係が成立する。この方法に関しては、例えば、関原
らが、Journal of Physics E:S
cientificInstruments誌、18
号、224頁、1985年発行に報告している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、検
査対象から得る信号がある因子を変数とする関数で表さ
れるとき、因子を変化させて複数回の計測を行い、複数
計測による計測値から、関数に含まれる未知数を計算す
る測定方法において、各因子での計測回数は、未知数の
測定精度を最良にするようには設定されていなかった。
【0009】特に関数が指数関数であり、その指数を求
める場合に、指数の測定精度を最良にするような計測点
で、信号を計測するようには設定されていなかった。指
数関数の指数を求める場合には、計測点がある区間で散
らばるように設定されていた。例えば、磁気共鳴装置を
用いた拡散係数測定では、傾斜磁場因子がある区間で散
在するように測定していた。また、横緩和時間、縦緩和
時間測定では、エコー時間がある区間で散在するように
測定していた。これは、系が実際に指数関数に従ってい
ることを示すには有効であるが、指数の測定精度を最良
とするものではない。このため所定の測定精度に到達す
るまで測定を繰り返すような場合には、測定時間が長く
なっていた。
【0010】本発明の目的は、検査対象からの信号があ
る因子を変数とする関数で表されるとき、因子を変化さ
せて複数回の計測を行い、関数に含まれる未知数を求め
る方法において、未知数の測定精度を向上させるよう
に、各因子での計測回数を設定する方法を提供すること
にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明では、各計測点で
の計測回数を以下のように設定して、未知数の測定精度
を向上させる。本発明は、検査対象から得る信号が、少
なくとも1つの変数と決定しようとする未知数を含む関
数で表され、変数を複数の値に変化させて信号の計測点
を設定し、計測点の各々で複数回の信号の計測を行なっ
て得る複数の計測値から、未知数を求める信号計測にお
いて、(1)計測点の各々での計測値の平均値の雑音の
大きさが、計測点でほぼ等しくなるように、計測点にお
ける計測回数を設定すること、(2)計測点の各々での
計測値の平均値の雑音の大きさの比が、変数の大きさに
応じて重み付けした重みの比の逆数とほぼ等しくなるよ
うに、計測点における計測回数を設定すること、に特徴
がある。
【0012】さらに、検査対象から得る信号が、少なく
とも1つの変数と決定しようとする未知数を含む指数関
数で表され、変数を複数の値に変化させて信号の計測点
を設定し、計測点の各々で複数回の信号の計測を行なっ
て得る複数の計測値から、未知数を求める信号計測にお
いて、計測点の2点の差が、未知数である指数のほぼ逆
数の値となる点を計測点の2点として、2点における計
測回数の比がほぼ、1:e(eは自然対数の底)となる
ように設定されることに特徴がある。以下に、さらに詳
細に説明する。
【0013】(a)全計測回数が3回の場合、信号の計
測は、信号の大きい計測点で1回計測し、信号の小さい
計測点で2回計測する。
【0014】(b)全計測回数が6回以下の場合、信号
の計測は、信号の大きい計測点で1回計測し、信号の小
さい計測点で残りの回数(2〜5回)を計測する。
【0015】(c)全計測回数が7〜11回の場合、信
号の計測は、信号の大きい計測点で2回計測し、信号の
小さい計測点で残りの回数(5〜9回)を計測する。
【0016】(d)全計測回数が12〜16回の場合、
信号の計測は、信号の大きい計測点で3回計測し、信号
の小さい計測点で残りの回数(9〜13回)を計測す
る。
【0017】また、信号対雑音比(SNR)に応じて、
上記の因子の差を、求めようとする指数Dの逆数から変
化させて、さらに指数Dの測定精度を向上できる。信号
対雑音比が高い場合には、因子の差をほぼ、1/Dと
し、信号対雑音比が低い場合には、因子の差をほぼ、1
/Dよりも小さくする。
【0018】また、信号強度が、ある因子を変数とする
二つ以上の指数関数の和で表されるとき、ある特定の一
つの指数関数以外の寄与(影響)が少ない領域で、因子
の差が、この指数関数の指数の概ね逆数になるような2
つの計測点を、計測回数比がほぼ、1:eになるように
計測回数を設定して信号計測する。
【0019】また、上記因子の差の設定の方法として次
のものがある。
【0020】(1)求めたい指数に関する既知の情報
(値)から類推される概略値を使用し、この概略値の逆
数を、因子の差として設定する。
【0021】(2)求めたい指数の予備測定を行い、予
備測定で得られた指数の逆数を、因子の差として設定す
る。指数の予備測定では、測定回数、空間分解能などを
下げて、測定時間を短縮しても良い。
【0022】(3)予備計測を行いながら、信号強度の
比がほぼ、1/eになるように因子の差を変化させて、
因子を設定する。
【0023】本方法が適用できる装置として磁気共鳴装
置が挙げられる。磁気共鳴を用いた検査装置において、
拡散係数測定、横緩和時間測定、縦緩和時間測定、位相
画像測定に上で説明した方法を適用できる。
【0024】拡散係数測定、及び横緩和時間測定の場
合、信号の減衰が指数関数に従う。拡散係数測定の場
合、上記の因子は傾斜磁場因子であり、横緩和時間測定
の場合、上記の因子はエコー時間である。
【0025】位相画像測定の場合、磁場不均一による信
号減衰の少ない時間帯(幅)での測定では、2点の測定
点で、概ね等しい回数で信号計測する。磁場不均一によ
る信号減衰の生じる時間帯(幅)幅での測定では、2点
における計測値を平均したときの雑音の量が、概ね等し
くなるような計測回数で信号計測する。
【0026】
【作用】検査対象からの信号がある因子を変数とする関
数で表されるとき、因子を変化させて複数回の信号計測
を行い、複数の計測値から関数に含まれる未知数を求め
る測定方法において、各因子における計測値を平均した
ときの雑音の量が、概ね等しくなるように計測回数を設
定して、未知数の測定精度を向上できる。ただし、各因
子における計測値に重み付けを行うステップが含まれる
とき、各因子における計測値を平均したときの雑音の量
の比が、重み付けの比の逆数と概ね等しくなるように計
測回数を設定して、未知数の測定精度を向上できる。
【0027】このように、信号強度が、ある因子を変数
とする指数関数に従う系では、上記のように計測条件を
設定して、指数の測定精度を最良にできる。また、所定
の測定精度に到達するまで信号計測を繰り返す場合に
は、最短の測定時間で測定を終了できる。
【0028】さらに、信号強度がある因子に関して二つ
以上の指数関数の和で表される関数に従う系の指数を測
定する場合、ある一つの指数関数以外の寄与(影響)が
少ない領域で、上記のように計測条件を設定して、一つ
の指数関数の指数を精度良く測定できる。
【0029】求めたい指数を既知の値から類推し、上記
因子の差を類推した値の逆数に設定する場合、測定時間
は長くならない。予備測定を行って指数を求める場合、
測定時間は増加するが、既知の値から指数が類推できな
いときにも適用できる。また、予備計測を行いながら因
子を変化させていく場合、既知の値から指数が類推でき
ないときにも適用でき、測定時間はほとんど増加しな
い。
【0030】磁気共鳴装置を用いた測定方法では、計測
点を変化させて複数回の計測を行い、複数の信号計測値
から、ある関数に含まれる未知数を求めるが、特に拡散
係数、横緩和時間、縦緩和時間、位相画像の測定は重要
である。これらの測定に上記の方法を適用して測定精度
を向上できる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0032】図2は本発明が適用される磁気共鳴装置の
概略構成を示す図である。図2において、1は静磁場H
0を発生する磁石、2は検査対象、3は高周波磁場の発
生と検査対象2から生じる磁気共鳴信号を検出するコイ
ル、4、5、6はそれぞれX方向、Y方向及びZ方向の
傾斜磁場を発生する傾斜磁場発生コイルである。7は各
傾斜磁場発生コイル4、5、6に電流を供給するコイル
駆動装置である。8は測定された信号の演算を行うため
の計算機、9は計算機8での演算結果を表示するための
CRTディスプレイである。
【0033】次に本検査装置の動作の概要を説明する。
検査対象2の核スピンを励起する高周波磁場H1は、シ
ンセサイザ10により発生させた高周波を、変調装置1
1で波形整形、電力増幅し、コイル3に電流を供給する
ことにより発生させる。コイル駆動装置7から電流を供
給された傾斜磁場発生コイル4、5、6は、傾斜磁場を
発生し、検査対象2からの磁気共鳴信号を変調する。変
調信号はコイル3により受信され、増幅器12で増幅さ
れ、検波装置13で検波された後、計算機8に入力され
る。計算機8は検波された信号は演算処理を行い、演算
結果はCRTディスプレイ9に表示される。なお、計算
機8は予めプログラムされたタイミング、強度で各部装
置が動作するように制御を行う。プログラムの内、特に
高周波磁場、傾斜磁場、信号受信のタイミングや強度を
記述したものはパルスシーケンスと呼ばれている。
【0034】まず、拡散係数測定について説明する。
【0035】図3に拡散係数測定にかかわるパルスシー
ケンスの一例を示す。励起高周波磁場パルス14を印加
し測定対象に磁気共鳴現象を誘起する。励起高周波磁場
パルスとしては典型的にはπ/2−パルスが用いられ
る。反転高周波磁場パルス15を印加することでスライ
ス内の磁化を反転する。発生したエコー16はADサン
プリングにて、データとして格納される。また励起高周
波磁場パルス14と反転高周波磁場パルス15との間、
及び反転高周波磁場パルス15とエコー16との間に互
いに補償する二つの拡散傾斜磁場を印加する。拡散傾斜
磁場は、傾斜磁場発生コイル4から発生するX方向の傾
斜磁場、傾斜磁場発生コイル5から発生するY方向の傾
斜磁場、及び傾斜磁場発生コイル6から発生するZ方向
の傾斜磁場の合成、又は単独として与えられる。この二
つの拡散傾斜磁場17、18を強度の時間積分が等しく
なるように調整する。このとき、もし拡散運動がなけれ
ば、第1番目の拡散傾斜磁場でディフェーズされた核ス
ピンの位相は、第2番目の拡散傾斜磁場で完全にリフェ
ーズされ、拡散傾斜磁場が印加されない場合と比較して
信号強度は減衰しない。しかし、拡散運動があれば完全
にリフェーズできなくなるために、その激しさに応じた
割合で信号強度が減衰する。測定対象としている分子が
一種類からなり、制限壁や流れの影響がないなどの理想
的な状況では、この減衰は(数1)で表される。
【0036】
【数1】 Sb/S0=exp(−D0b) …(数1) ただし、D0は拡散係数、Sbは傾斜磁場因子bのときの
信号強度である。混乱を避けるために先に述べておく
と、D0、Sbは真の値を表し、後で述べる計測値D、S
(b)とは異なることに注意する。なお、傾斜磁場因子
b(s/m2)は拡散傾斜磁場の印加強度と印加時間に
よって決まる値で、(数2)で計算される。
【0037】
【数2】 b=∫γ2│∫G(τ)dτ│2dt …(数2) ここで、Teはエコー時間(s)、γは磁気回転比(r
ad/T)、G(τ)は時刻τでの傾斜磁場印加強度
(T/m)であり、τに関する積分の範囲は0からt、
tに関する積分の範囲は0からTeである。拡散係数を
測定する場合、傾斜磁場因子を変化させて少なくとも2
回計測を行う。この時、傾斜磁場因子の選び方によって
拡散係数の測定精度が変化する。即ち、傾斜磁場因子の
変化量を小さくしすぎると、信号強度の減衰率が小さく
なるために拡散係数の測定精度が悪くなる。逆に傾斜磁
場因子の変化量を大きくしすぎると、信号対雑音比が劣
化するために測定精度が悪くなる。
【0038】拡散係数の測定精度を最良にする傾斜磁場
因子の最適値と最適計測回数は、次のようになる。傾斜
磁場因子の差が、求めたい拡散係数のほぼ逆数となるよ
うな点を、計測回数比がほぼ、1:eになるようにす
る。以下、これが最適である理由を説明する。次の二つ
の仮定を置く。
【0039】(1)拡散による信号減衰は単一指数関数
に従う。即ち、(数1)が成立する。
【0040】(2)ノイズ成分N(b)は、bによらず
同一の分布に従う。
【0041】拡散係数の計算方法を次のように定義す
る。(数1)を変形した(数3)で最小自乗フィッティ
ングを行い、拡散係数を計算する。
【0042】
【数3】 log{│S(b)│}=−Db+log(S0) …(数3) N回計測の場合、計測点を{bn}、計測値を{S
(bn)}とする。{xn}、{yn}をxn=D0n、y
n=log(S(bn))とすると、拡散係数は(数4)
で計算される。(数4)においてΣはn=1からn=N
までの加算をとる。
【0043】
【数4】 D=D0{NΣxnn−(Σxn)(Σyn)}/{NΣxn 2−(Σxn2} …(数4) 信号対雑音比が十分に高い場合を考えると、logを1
次近似できる。このとき、拡散係数の平均m(D)、分
散v(D)、標準偏差σ(D)は(数5)で近似計算さ
れる。(数5)において、Σxnは、n=1からn=N
までの加算を、Σxiは、i=1からi=Nまでの加算
を示す。
【0044】
【数5】 m(D)=D0 v(D)=D0 2{Σ(Nxn−Σxi2exp(2xn)} /(R0 2{NΣxn 2−(Σxi22) ={σ(D)}2 …(数5) ただし、R0はb=0のときの信号対雑音比である。例
えば、3回計測の場合には(数6)が成立する。ただ
し、この式では簡単のため、x1=0としている。これ
は仮定(1)より一般性を失わない。
【0045】
【数6】 {σ(D)}2=D0 2{(x2+x32+(2x2−x32exp(2x2)+ (2x3−x22exp(2x3)}/(2R02 /(x2 2+x3 2−x232 …(数6) σ(D)のグラフは図4のようになる。これよりx2
3=1.2/D0で最小値2.1D0/R0をとることが
判る。即ち、傾斜磁場因子としてb=0で1回計測し、
b=1.2/D0で2回計測するときが最適であると判
る。また、X2=1に固定して、x3とσ(D)の関係を
図5に示す。これより、3回計測しても、2回計測より
も測定精度が劣化する場合があることが判る。
【0046】一般の場合には、図6に示すグラフのよう
になる。横軸は計測回数を表す。点グラフは傾斜磁場因
子の差の最適値とD0との積を表し、スタックグラフは
各計測点での計測回数を表す。これより、次のことが判
る。
【0047】(1)全計測回数が6回以下の場合、b=
0での計測回数を1回、残りの回数(2〜5回)をb≒
1/D0で計測するのが最適である。
【0048】(2)全計測回数が7〜11回の場合、b
=0での計測回数を2回、残りの回数(5〜9回)をb
≒1/D0で計測するのが最適である。
【0049】(3)全計測回数が12〜16回の場合、
b=0での計測回数を3回、残りの回数(9〜13回)
をb≒1/D0で計測するのが最適である。
【0050】これ以上の計測回数の場合、計測回数比が
ほぼ、1:eになるように設定すればよい。これを、模
式的に表したのが図1である。これは、次のように考え
られる。拡散係数の計算では、傾斜磁場因子に応じた重
み付けがなされている。重み付けはexp(D0b)に
比例しており、雑音の量もこれに比例している。このた
め、計測回数比をほぼ、1:eにすることで、計測値を
平均したときの雑音の量がほぼ等しくなり、最も効果的
に測定精度を向上できる。さらに正確に計算した結果を
図7に示す。縦軸は傾斜磁場因子の差とD0との積を表
し、横軸は大きい方の傾斜磁場因子で計測する回数の割
合を表し、その場合の標準偏差を等高線で示したもので
ある。十字印は最小値を表し、この座標は(0.78,1.28)
である。すなわち、傾斜磁場因子の差が、1.28/D
0となる点で、計測回数比がほぼ、1:3.6となるよ
うに計測するときが最適と判る。
【0051】信号対雑音比が十分に高くないときには、
logは1次近似できなくなり、最適な傾斜磁場因子の
差も変化する。信号対雑音比が低い場合には最適な傾斜
磁場因子の差はほぼ、1/D0よりも小さくなる。これ
は次のように説明される。簡単のため、2回計測の場合
を例にとり、ノイズ成分N(b)が正規分布に従う場合
を考える。このとき、拡散係数の平均m(D)、分散v
(D)、標準偏差σ(D)は(数7)で計算される。
【0052】
【数7】 Z1(s)=(D0b)-1log{│1+(s/R0)exp(D0b)│} Z2(t)=(D0b)-1log{│1+(t/R0)│} m(D)=D0{1−∫Z1(s)g(s)ds+∫Z2(t)g(t)dt} v(D)=D0 2{∫(Z1(s))2g(s)ds+ ∫(Z2(t))2g(t)dt} ={σ(D)}2 …(数7) ここで、g(s)は(数8)で与えられる。
【0053】
【数8】 g(s)={1/√(2π)}exp(−s2/2) …(数8) これを用いるとR0と傾斜磁場因子の差の最適値の関係
は、図8に示すグラフのようになる。図8より、R0
30程度以上であれば、傾斜磁場因子の差の最適値はほ
ぼ、1/D0とあまり変化しないが、それよりも小さく
なると差が小さい方が最適になることが判る。即ち、信
号対雑音比が低い場合には、傾斜磁場因子の差を小さく
なるように設定した方が良い。
【0054】測定対象が、いくつかの分子からなってい
る場合や、生体内の組織灌流を考慮しなければならない
場合には、信号の減衰は単一指数関数に従わずにいくつ
かの指数関数の和に従う。最も小さい拡散係数は、他の
影響が少なくなる領域(十分大きな傾斜磁場因子)での
信号計測から容易に測定できる。このとき、この領域
で、傾斜磁場因子の差が最も小さい拡散係数の概ね逆数
となる2点を、計測回数比がほぼ、1:eに設定して信
号計測し拡散係数の測定精度を向上できる。逆に最も大
きい拡散係数は、他の影響が少なくなる領域(十分小さ
な傾斜磁場因子)での信号計測から容易に計測できる。
このときにも、傾斜磁場因子の差が最も大きい拡散係数
の概ね逆数となる2点を、計測回数比がほぼ、1:eに
設定して信号計測し拡散係数の測定精度を向上できる。
【0055】傾斜磁場因子の設定方法としては、例え
ば、次の方法がある。
【0056】(1)求めたい拡散係数を、既知の値から
類推し、傾斜磁場因子の設定をこの類推値の逆数に設定
する。例えば、純水とあまり変わりがないと考えられる
測定対象を計測する場合、水の拡散係数として既知の
2.0×10-9(m2/s)を類推値とし、傾斜磁場因
子の差をこの類推値の逆数である0.5×109(m/
2)に設定する。
【0057】(2)予備測定を行って拡散係数を予め測
定し、この測定値の逆数に傾斜磁場因子の差を設定す
る。この方法は、測定対象の拡散係数が類推できない場
合にも適用できる。測定時間は長くなるが、例えば、計
測回数や空間分解能を下げるなどして測定時間を短縮で
きる。
【0058】(3)傾斜磁場因子を変化させながら予備
計測を行い、信号強度がほぼ、1/e、または1/3.
6となる傾斜磁場因子を求め、傾斜磁場因子の設定値と
する。この方法は、測定対象の拡散係数が類推できない
場合にも適用でき、さらに測定時間もほとんど増加しな
い。例えば、拡散画像の測定の場合、プロジェクション
を1回ごとに表示できる予備計測を行い、傾斜磁場因子
を変化させて信号強度がほぼ、1/e、または1/3.
6となる点を求める。
【0059】また、拡散係数の計算方法として、上記の
説明では線形の最小自乗法を用いたが、logを計算せ
ずに非線形の最小自乗法を用いても良い。
【0060】次に、横緩和時間の測定方法について説明
する。
【0061】図9に横緩和時間の測定にかかわるパルス
シーケンスの一例を示す。励起高周波磁場パルス14を
印加し、測定対象に磁気共鳴現象を誘起する。励起高周
波磁場パルスとしては典型的にはπ/2−パルスが用い
られる。反転高周波磁場パルス15を印加することでス
ライス内の磁化を反転する。発生したエコー16はAD
サンプリングにて、データとして格納される。エコー時
間Teを変化させて複数回計測を行い、横緩和過程によ
る信号強度の変化から、横緩和時間T2を計算する。こ
のとき、(数9)が成立する。
【0062】
【数9】 STe/S0=exp(−Te/T2) …(数9) ここで、S0、STeはそれぞれエコー時間0、Teでの信
号強度を表す。これより、上記で説明した方法がそのま
ま適用できる。即ち、エコー時間の差が、求めたい横緩
和時間T2と概ね等しい2点を、計測回数比がほぼ、
1:eになるように計測するときに横緩和時間T2の測
定精度は最良となる。
【0063】また、上記の説明では傾斜磁場因子、拡散
係数ともに1次元の場合を扱ったが、3次元空間の中で
は、厳密にはこれらは3次の行列で表される。特に拡散
係数行列は対称行列となり、拡散テンソルと呼ばれてい
る。この時、(数1)でD0bと書かれている部分は、
ΣDijijとなる(Σはi=1,2,3,j=1,2,
3の加算を表す)。拡散テンソルを求めるためには、未
知数が6個あるので、拡散傾斜磁場の印加方向を少なく
とも6方向に変化させて、bijを変化させる。S0を計
測することを考えれば、少なくとも7点での計測が必要
とされる。この場合にも、上で説明した方法が適用でき
る。すなわち、ΣDijij≒1(Σはi=1,2,3,
j=1,2,3の加算を表す)となる点で、eを自然対
数の底として、計測回数比が1:e:e:e:e:e:
eとなるように計測すればよい(この場合、変数の個数
は6である)。例えば、測定対象の拡散に異方性がない
と考えられる場合(i=jなるとき、Dij=D0の場
合)には、Σbij≒1/D0(Σはi=1,2,3,j
=1,2,3の加算を表す)となるように拡散傾斜磁場
の印加を設定すればよい(こんお場合には、変数の個数
は1である)。神経線維などを検査対象とする場合、拡
散に異方性があるので、これを考慮して設定してもよ
い。
【0064】次に、縦緩和時間の測定方法について説明
する。
【0065】図10に縦緩和時間の測定にかかわるパル
スシーケンスの一例を示す。反転高周波磁場パルスを印
加して核スピンを反転する。所定の時間TI待ったの
ち、励起高周波磁場パルス14を印加し測定対象に磁気
共鳴現象を誘起する。反転高周波磁場パルス15を印加
することでスライス内の磁化を反転する。発生したエコ
ー16はADサンプリングにて、データとして格納され
る。TIを変化させて複数回計測を行い、縦緩和過程に
よる信号強度の変化から縦緩和時間T1を計算する。こ
のとき、(数10)で表される関係が成立する。
【0066】
【数10】 STI/S0=1−2・exp(−TI/T1) …(数10) ここで、S0、STIはそれぞれ待ち時間0、TIでの信号
強度を表す。信号強度が0になる点Tnullは(数11)
で与えられる。
【0067】
【数11】 Tnull=T1・log(2) …(数11) この点Tnullで信号対雑音比は最も劣化し、測定精度に
最も影響を与える。そのため、この付近での計測回数を
増加して信号対雑音比を向上する。この結果、縦緩和時
間T1の測定精度は向上する。もう一つの、測定精度向
上方法は、TI≒∞とみなせる時点と、TI≒T1となる
時点で、計測回数比がほぼ、1:eとなるように計測す
る。S0=−S(∞)として、計算することで上記のよ
うに、測定精度を向上することができる(S(∞)は待
ち時間TI=∞での信号強度を表す)。 次に、位相画
像の測定方法について説明する。
【0068】図11に位相画像の測定にかかわるパルス
シーケンスの一例を示す。励起高周波磁場パルス14を
印加し測定対象に磁気共鳴現象を誘起する。反転高周波
磁場パルス15を印加することでスライス内の磁化を反
転する。発生したエコー16は、リードアウト傾斜磁場
20が印加された状態でADサンプリングにて、データ
として格納される。このリードアウト傾斜磁場の印加に
よりエコーピークにずれが生じないように励起高周波磁
場パルスと反転高周波磁場パルスの間に一旦スピンをデ
ィフェーズしておくための傾斜磁場22を印加する。ま
た、リードアウト傾斜磁場20と異なる方向にエンコー
ド傾斜磁場21を印加する。この計測により1枚の画像
が得られる。次に、反転高周波磁場パルス15の印加タ
イミングを変化させて計測し、共鳴周波数のずれによっ
て生じる核スピンの位相の回転から、各画素について位
相差を計算する。このとき、位相と印加タイミングとの
間には線形な関係が成立する。印加タイミングの差が、
磁場不均一による信号減衰が少ない範囲に収まっている
とき、2点を同じ回数だけ計測することで測定精度を最
良にできる。印加タイミングの差が、磁場不均一による
信号減衰が生じる範囲に広がっているときは信号強度に
変化がでてくる。このとき、信号強度の低い点での計測
回数をより多い回数設定する。2点での雑音の量が概ね
等しくなるように設定するとき、測定精度は最良にな
る。
【0069】以上、磁気共鳴装置における本発明を適用
したいくつかの実施例を説明したが、これらは本発明の
適用範囲を規定するものではない。一般に、計測点を変
化させて複数回の信号計測を行い、複数の計測値から、
計測値間の関係を表す指数関数の指数を求める測定及び
測定装置に、さらに検査対象から得る信号が、少なくと
も1つの変数と決定しようとする未知数を含む関数で表
され未知数を求める信号計測、信号計測装置に、本発明
が適用可能であることは言うまでもない。
【0070】例えば、電子スピン共鳴装置に適用可能な
ことは明らかである。この装置は、上で説明した核磁気
共鳴装置と同様な計測装置で、対象とするスピンが核ス
ピンから電子スピンに代わったものである。
【0071】他の例としては、毒物や放射線等が細胞に
与える影響を計測する場合にも適用可能である。毒物量
が少ない時や放射線の照射量が少ないときには、その投
与量もしくは照射量と生存している細胞の割合との間に
は指数関数の関係が成立すると考えられる。この時の減
衰率は、毒物の特性や、細胞の耐性を評価するのに重要
である。従来、これを計測する場合には、いくつかのグ
ループに分けた細胞を、それぞれ異なる分量を与えて生
存率を計数し、減衰率を計算していた。本方法によれ
ば、分量の多い方を計数する場合に母集団を増やした
り、もしくは、分量を多くする方のグループもしくは細
胞数を多くすれば、減衰率をより正確に測定することが
できる。特に、減衰率が類推できる場合には、上で説明
したように細胞数とダメージの量を最適に設定すること
により、より正確に減衰率が計測できる。すなわち、分
量の差と類推される減衰率との積がほぼ、1になるよう
な2つの分量を与える計測を、計数する細胞の数の比が
ほぼ、1:eになるように設定すればよい。これより、
計測に必要とされる細胞数を低減することができ、ま
た、細胞を計数する回数も低減することができる。
【0072】他の例としては、蛍光などの時間減衰率を
計測する場合がある。この場合、時間経過のほとんどな
い時点とある程度減衰した時点とにデータ取得領域を分
割し、さらにある程度減衰した時点での計測点数を増や
すことで、減衰率の測定精度を高め、また、データを格
納するメモリの領域を低減することができる。
【0073】他の例としては、試料を透過する光の減衰
率を計測する場合がある。この場合にも、透過光がほ
ぼ、1/eになるように光路長を調整し、計測すること
で測定精度を向上することができる。
【0074】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、検査対象から得る信号が、少なくとも1つの変
数と決定しようとする未知数を含む関数で表され未知数
を求める信号計測、信号計測装置において、未知数の測
定精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明において、指数関数に従う系の信号計測
での典型的な計測回数比の設定を模式的に示す図。
【図2】本発明が適用される磁気共鳴検査装置の概略構
成を示す図。
【図3】本発明の実施例の拡散係数測定のパルスシーケ
ンスの一例を示す図。
【図4】本発明の実施例の拡散係数測定において、3回
計測する場合の計測点と測定精度の関係を示す図。
【図5】本発明の実施例の拡散係数測定において、1点
を固定し3回計測する場合の計測点と測定精度の関係を
示す図。
【図6】本発明の実施例の拡散係数測定において、数回
計測する場合の計測点と測定精度の関係を示す図。
【図7】本発明の実施例の拡散係数測定において、傾斜
磁場因子、大きい方の傾斜磁場因子で計測する回数の割
合と測定精度の関係を示す図。
【図8】本発明の実施例の拡散係数測定において、信号
対雑音比と最適な2点の傾斜磁場因子の差の関係を示す
図。
【図9】本発明の実施例の横緩和時間測定のパルスシー
ケンスの一例を示す図。
【図10】本発明の実施例の縦緩和時間測定のパルスシ
ーケンスの一例を示す図。
【図11】本発明の実施例の位相画像測定のパルスシー
ケンスの一例を示す図。
【符号の説明】
1…静磁場発生用磁石、2…検査対象、3…高周波磁場
発生及び信号検出用コイル、4、5、6…傾斜磁場発生
用コイル、7…コイル駆動装置、8…計算機、9…CR
Tディスプレイ、10…シンセサイザ、11…変調装
置、12…増幅器、13…検波装置、14…励起高周波
磁場パルス、15…反転高周波磁場パルス、16…エコ
ー、17、18…拡散傾斜磁場、19…反転高周波磁場
パルス、20、22…リードアウト傾斜磁場、21…エ
ンコード傾斜磁場。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 悦治 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】検査対象から得る信号が、少なくとも1つ
    の変数と決定しようとする未知数を含む関数で表され、
    前記変数を複数の値に変化させて前記信号の計測点を設
    定し、該計測点の各々で複数回の前記信号の計測を行な
    って得る複数の計測値から、前記未知数を求める信号計
    測において、前記計測点の各々での前記計測値の平均値
    の雑音の大きさが、前記計測点でほぼ等しくなるよう
    に、前記計測点における計測回数を設定することを特徴
    とする信号計測における計測点の設定方法。
  2. 【請求項2】検査対象から得る信号が、少なくとも1つ
    の変数と決定しようとする未知数を含む関数で表され、
    前記変数を複数の値に変化させて前記信号の計測点を設
    定し、該計測点の各々で複数回の前記信号の計測を行な
    って得る複数の計測値から、前記未知数を求める信号計
    測において、前記計測点の各々での前記計測値の平均値
    の雑音の大きさの比が、前記変数の大きさに応じて重み
    付けした重みの比の逆数とほぼ等しくなるように、前記
    計測点における計測回数を設定することを特徴とする信
    号計測における計測点の設定方法。
  3. 【請求項3】検査対象から得る信号が、少なくとも1つ
    の変数と決定しようとする未知数を含む指数関数で表さ
    れ、前記変数を複数の値に変化させて前記信号の計測点
    を設定し、該計測点の各々で複数回の前記信号の計測を
    行なって得る複数の計測値から、前記未知数を求める信
    号計測において、前記計測点の2点の差が、前記未知数
    である指数のほぼ逆数の値となる点を前記計測点の2点
    として、該2点における計測回数の比がほぼ、1:e
    (eは自然対数の底)となるように設定されることを特
    徴とする信号計測における計測点の設定方法。
  4. 【請求項4】前記計測点の2点の差が、推定された前記
    指数の逆数に設定されることを特徴とする請求項3に記
    載の信号計測における計測点の設定方法。
  5. 【請求項5】前記計測点の2点の差が、予め測定された
    近似的な前記指数の逆数に設定されることを特徴とする
    請求項3に記載の信号計測における計測点の設定方法。
  6. 【請求項6】前記計測点の2点の差を変化させながら前
    記信号の計測を行ない、前記信号の強度比が、ほぼ1/
    eになるように前記計測点の2点の差を設定することを
    特徴とする請求項3に記載の信号計測における計測点の
    設定方法。
  7. 【請求項7】前記計測点の2点の差が前記指数のほぼ逆
    数である2点の前記計測点について、前記信号が大きい
    前記計測点での前記計測回数を1回、前記信号が小さい
    前記計測点での前記計測回数を2回に設定することを特
    徴とする請求項3に記載の信号計測における計測点の設
    定方法。
  8. 【請求項8】前記計測点の2点の差が前記指数のほぼ逆
    数である2点の前記計測点について、前記計測回数の総
    数が6回までは、前記信号が大きい前記計測点での前記
    計測回数を1回、残りの前記計測回数を前記信号が小さ
    い前記計測点に設定することを特徴とする請求項3に記
    載の信号計測における計測点の設定方法。
  9. 【請求項9】前記計測点の2点の差が前記指数のほぼ逆
    数である2点の前記計測点について、前記計測回数の総
    数が7回から11回までは、前記信号が大きい前記計測
    点での前記計測回数を2回、残りの前記計測回数を前記
    信号が小さい前記計測点に設定することを特徴とする請
    求項3に記載の信号計測における計測点の設定方法。
  10. 【請求項10】前記計測点の2点の差が前記指数のほぼ
    逆数である2点の前記計測点について、前記計測回数の
    総数が12回から16回までは、前記信号が大きい前記
    計測点での前記計測回数を3回、残りの前記計測回数を
    前記信号が小さい前記計測点に設定することを特徴とす
    る請求項3に記載の信号計測における計測点の設定方
    法。
  11. 【請求項11】前記計測点の2点の差を前記計測点にお
    ける信号対雑音比に応じて変化させることを特徴とする
    請求項3に記載の信号計測における計測点の設定方法。
  12. 【請求項12】検査対象から得る信号が、少なくとも1
    つの変数と決定しようとする未知数を含む複数の指数関
    数の和で表され、前記変数を複数の値に変化させて前記
    信号の計測点を設定し、該計測点の各々で複数回の前記
    信号の計測を行なって得る複数の計測値から、前記未知
    数を求める信号計測において、特定の1つ以外の前記指
    数関数の前記信号に対する寄与が小さい前記変数の領域
    において、前記計測点の2点の差が、前記未知数である
    指数のほぼ逆数の値となる点を前記計測点の2点とし
    て、該2点における計測回数の比がほぼ、1:e(eは
    自然対数の底)となるように設定されることを特徴とす
    る信号計測における計測点の設定方法。
  13. 【請求項13】前記信号が、静磁場、傾斜磁場、及び高
    周波磁場の各磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共
    鳴信号を検出する信号検出手段と、該信号検出手段によ
    る検出信号の演算処理と前記の各手段の制御を行なう計
    算機を有する核磁気共鳴を用いた検査装置における信号
    計測からえられることを特徴とする請求項1に記載の測
    定方法。
  14. 【請求項14】前記信号が、静磁場、傾斜磁場、及び高
    周波磁場の各磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共
    鳴信号を検出する信号検出手段と、該信号検出手段によ
    る検出信号の演算処理と前記の各手段の制御を行なう計
    算機を有する核磁気共鳴を用いた検査装置における信号
    計測からえられることを特徴とする請求項2に記載の測
    定方法。
  15. 【請求項15】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数が前記傾斜磁場の印
    加強度と印加時間により定まる傾斜磁場因子であり、前
    記未知数が拡散係数であることを特徴とする請求項1に
    記載の信号計測における計測点の設定方法。
  16. 【請求項16】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数が前記傾斜磁場の印
    加強度と印加時間により定まる傾斜磁場因子であり、前
    記未知数が拡散係数であることを特徴とする請求項2に
    記載の信号計測における計測点の設定方法。
  17. 【請求項17】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数が前記傾斜磁場の印
    加強度と印加時間により定まる傾斜磁場因子であり、前
    記指数が拡散係数であることを特徴とする請求項3に記
    載の信号計測における計測点の設定方法。
  18. 【請求項18】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数がエコー時間であ
    り、前記未知数が横緩和時間であることを特徴とする請
    求項1に記載の信号計測における計測点の設定方法。
  19. 【請求項19】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数がエコー時間であ
    り、前記未知数が横緩和時間であることを特徴とする請
    求項2に記載の信号計測における計測点の設定方法。
  20. 【請求項20】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数がエコー時間であ
    り、前記指数が横緩和時間であることを特徴とする請求
    項3に記載の信号計測における計測点の設定方法。
  21. 【請求項21】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数が、前記検査対象に
    印加される反転高周波磁場の中心と励起高周波磁場の中
    心との時間差であり、前記未知数が縦緩和時間であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の信号計測における計測
    点の設定方法。
  22. 【請求項22】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数が、前記検査対象に
    印加される反転高周波磁場の中心と励起高周波磁場の中
    心との時間差であり、前記未知数が縦緩和時間であるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の信号計測における計測
    点の設定方法。
  23. 【請求項23】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数が、前記検査対象に
    印加される反転高周波磁場の中心と励起高周波磁場の中
    心との時間差であり、前記指数が縦緩和時間であること
    を特徴とする請求項3に記載の信号計測における計測点
    の設定方法。
  24. 【請求項24】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数が、前記検査対象に
    印加される励起高周波磁場に対する反転高周波磁場の印
    加のタイミングであり、前記未知数が前記タイミングの
    変化により生じる核スピンの位相回転であり、前記検査
    対象の位相画像を測定することを特徴とする請求項1に
    記載の信号計測における計測点の設定方法。
  25. 【請求項25】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数が、前記検査対象に
    印加される励起高周波磁場に対する反転高周波磁場の印
    加のタイミングであり、前記未知数が前記タイミングの
    変化により生じる核スピンの位相回転であり、前記検査
    対象の位相画像を測定することを特徴とする請求項2に
    記載の信号計測における計測点の設定方法。
  26. 【請求項26】静磁場、傾斜磁場、及び高周波磁場の各
    磁場発生手段と、検査対象からの核磁気共鳴信号を検出
    する信号検出手段と、該信号検出手段による検出信号の
    演算処理と前記の各手段の制御を行なう計算機を有する
    核磁気共鳴を用いた検査装置における信号計測における
    計測点の設定方法であり、前記変数が、前記検査対象に
    印加される励起高周波磁場に対する反転高周波磁場の印
    加のタイミングであり、前記指数が前記タイミングの変
    化により生じる核スピンの位相回転であり、前記検査対
    象の位相画像を測定することを特徴とする請求項3に記
    載の信号計測における計測点の設定方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004105730A (ja) * 2002-09-13 2004-04-08 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 線形セグメント勾配波形モデルを用いるb−値の計算及び補正
JP2019513515A (ja) * 2016-04-11 2019-05-30 ジ・インスティチュート・オブ・キャンサー・リサーチ:ロイヤル・キャンサー・ホスピタル 強調磁気共鳴画像の作成方法

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