JPH08227511A - 磁気テープ装置及び磁気テープ装置の磁気ヘッド位置決め方法 - Google Patents

磁気テープ装置及び磁気テープ装置の磁気ヘッド位置決め方法

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Publication number
JPH08227511A
JPH08227511A JP7031972A JP3197295A JPH08227511A JP H08227511 A JPH08227511 A JP H08227511A JP 7031972 A JP7031972 A JP 7031972A JP 3197295 A JP3197295 A JP 3197295A JP H08227511 A JPH08227511 A JP H08227511A
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JP
Japan
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servo
track
magnetic head
magnetic
head
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Application number
JP7031972A
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English (en)
Inventor
Hideyasu Watanabe
秀康 渡辺
Masakichi Kobayashi
政吉 小林
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッドを駆動して再生・記録時の位置決
めを行う磁気テープ装置に関し、磁気テープのトラック
密度を向上させると共に磁気テープの記録及び再生の精
度を高めて高い品質を確保し、さらに磁気ヘッドを正確
に正規駆動位置に位置決めする磁気テープ装置及び位置
決め方法を提供することを目的とする。 【構成】 磁気テープの走行区間全域にわたってサーボ
トラックを2トラック設けかつ両トラックの記録が重な
らないように夫々ブロック状にサーボ信号を記録する一
方、各サーボトラックから読取ったサーボ信号を復調
し、ドライブ制御手段でサーボ信号の大小を比較するこ
とにより磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフトラッ
ク量を算出し、この算出結果に基づいて磁気ヘッドを正
規の位置に駆動させる構成である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気ヘッドを駆動して
再生・記録時の位置決めを行う磁気テープ装置及びその
位置決め方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープ装置の大容量化に伴い、磁気
テープ上に記録されるデータは高密度化が要求されてい
る。一般に、高密度化の方法としては磁気記録の線密度
の向上、あるいはデータトラック密度の向上等が考えら
れる。従来の磁気テープ装置では磁気記録密度を高める
ために、磁気ヘッドにおける磁気ヘッドコアの数を増
し、例えば18トラックを36トラックに増加したり、
また磁気ヘッドをテープ幅方向に駆動するサーペンタイ
ン記録方式が用いられている。
【0003】上記サーペンタイン方式においては、磁気
ヘッドをデータトラックの位置に駆動する制御が必要と
なり、これには開ループ制御と閉ループ制御がある。特
に閉ループ制御の場合は、磁気テープの長手方向全長に
わたってサーボトラックが記録され、このサーボトラッ
クから読取ったサーボ信号からオフトラック量及びオフ
トラック方向を算出し、そしてオフトラックを補正しな
がらテープデータの記録再生を行っている。
【0004】また、テープ走行においては、磁気ヘッド
の取り付け調整誤差、テープ蛇行走行及び使用環境変化
による磁気テープの膨張または縮小により必然的にオフ
トラックするものであり、該オフトラックに対して磁気
ヘッドが追従する様な機構を提供していない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、従来技術のよう
に、磁気ヘッドを固定して磁気ヘッドコア数を増加しト
ラック密度を高めるためには、磁気ヘッドが極めて高価
となり、かつ、テープ走行におけるオフトラックには追
従(補正)することができない。そのため、オフトラッ
クに起因するデータ品質の劣化をまねくことが懸念され
る。
【0006】データトラック密度を高めるためにはデー
タトラック数を増やす必要があるが、データトラック数
を増やすにつれてデータトラック間隔及びデータトラッ
ク幅は狭められ、このためテープ走行におけるオフトラ
ック(ヘッドの基準位置からのずれ)の量が無視できな
くなってくる。また仮にオフトラックした場合を考える
と、オフトラックした分磁気ヘッドがデータを再生する
領域は狭まって再生出力が減少し、このためS/N比が
劣化してデータエラーを起こす等の問題がある。
【0007】また、データトラック数を増やした場合に
は、上述したようにオフトラックの許容範囲が狭くなる
ため磁気ヘッドコアの製造誤差が無視できなくなり、こ
のため磁気ヘッドコア数を増すことは製造上の困難が伴
い経済的にも負担が強いられる。さらに、テープ走行に
係り、リールモータのトルクリップル、テープテンショ
ン等を安定させ、磁気テープの記録及び再生の精度を高
めることも要求されている。
【0008】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
であり、磁気テープ装置において磁気テープのトラック
密度を向上させると共に磁気テープの記録及び再生の精
度を高めて高い品質を確保し、さらに磁気ヘッドを正確
に正規駆動位置に位置決めする磁気テープ装置及び位置
決め方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】以上の技術的課題を解決
するため、本発明に係る磁気テープ装置及び磁気テープ
装置の磁気ヘッド位置決め方法の第1の発明は、図1に
示すように、磁気テープ5上の複数のトラックに対応し
て並設された複数のヘッドコアを有する磁気ヘッド1
と、上記磁気ヘッド1をテープ幅の方向に駆動する駆動
手段2とを有する一方、磁気テープ5の走行区間全域に
わたってサーボトラックが2トラック設けられ、かつ同
一時点では両トラックの記録が重ならないように所定の
間隔をおいて夫々ブロック状にサーボ信号が記録された
磁気テープ5を用い、テープ幅の方向に磁気ヘッド1を
駆動して磁気ヘッド1の位置決めを行う磁気テープ装置
であって、上記磁気ヘッド1に設けられた一のサーボヘ
ッドコアを用いて上記両サーボトラックからサーボ信号
を読取り復調する復調手段3と、上記読取った各サーボ
トラックに係るサーボ信号の大小を比較することにより
上記サーボトラックに対する磁気ヘッドのオフトラック
方向及びオフトラック量を算出すると共に、この算出結
果に基づいて上記駆動手段2を制御して磁気ヘッド1を
正規の位置に駆動させるドライブ制御手段4とを有する
構成である。
【0010】第2の発明は、上記サーボトラックの記録
領域よりテープ走行前方向に基準信号を記録したリファ
レンス領域を設ける一方、上記復調手段3内に信号の振
幅を一定に保つように利得を制御する自動利得制御手段
7を設け、この自動利得制御手段7から通知され、上記
サーボヘッドコアが読取った基準信号に係る利得値に基
づいて磁気ヘッド1の異常を判断する判断手段6を装置
に設けた構成である。
【0011】第3の発明は、図2に示すように、磁気テ
ープ上の複数のトラックに記録された磁気データを読取
る磁気ヘッドをテープ幅の方向に駆動して磁気ヘッドの
位置決めを行う磁気テープ装置であって、磁気テープの
走行区間全域にわたってサーボトラックを2トラック設
け、かつ同一時点では両サーボトラックの記録が重なら
ないように所定の間隔をおいて夫々ブロック状にサーボ
信号を記録し(S1)、磁気テープへの書込み及び読取
りの際には、上記磁気ヘッドに設けられた一のサーボヘ
ッドコアを用いて上記両サーボトラックから同時にサー
ボ信号を読取り(S2)、上記読取った各サーボトラッ
クに係るサーボ信号の大小を比較することにより上記サ
ーボトラックに対する磁気ヘッドのオフトラック方向及
びオフトラック量を算出し(S3)、上記算出結果に基
づいて上記磁気ヘッドを正規の位置に駆動させる(S
4)構成である。
【0012】第4の発明は、上記サーボ信号として所定
のパルス信号を用い、これら読取ったパルス信号の振幅
の大小を比較することにより、上記サーボトラックに対
する磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフトラック量
を算出する構成である。第5の発明は、上記に加えて、
テープ加速時において、テープ走行速度が目標定速速度
に達する前に上記磁気ヘッドの位置決めを行う構成であ
る。
【0013】第6の発明は、上記サーボトラックから読
取ったサーボ信号に基づいて上記磁気ヘッドの位置決め
を行う一方、テープ停止時或いはテープ加減速時には、
磁気ヘッドを駆動する磁気ヘッド駆動手段から出力され
る駆動量を表すパルス信号、に基づいて磁気ヘッドの位
置決めを行う構成である。
【0014】また、第7の発明は、図3に示すように、
磁気テープ上の複数のトラックに記録された磁気データ
を読出す磁気ヘッド8をテープ幅の方向に駆動して磁気
ヘッドの位置決めを行う磁気テープ装置であって、上記
磁気ヘッド8をテープ幅の方向に駆動する磁気ヘッド駆
動手段9と、この磁気ヘッド駆動手段9と一体に設けら
れ磁気ヘッドの駆動量に応じてパルス信号を発生させる
パルス発生手段11と、このパルス発生手段11からの
パルス信号に基づいて、テープ減速制御中に次にアクセ
スを行うトラックの位置まで磁気ヘッドをシークするシ
ーク手段10とを有する構成である。
【0015】第8の発明は、図4に示すように、テープ
リールを駆動するリールモータ13と、このリールモー
タの回転に応じてパルスを出力するパルス発生手段14
と、上記リールモータにおける駆動相の切換点と次の切
換点との間に出力された上記パルス数を計数する計数手
段15と、リールモータ駆動の際に、上記計数したパル
ス数に応じた切換点より前の位置でリールモータに供給
する巻線電流の駆動相を切換える駆動手段16とを有す
る構成である。
【0016】第9の発明は、上記駆動手段16に、磁気
テープの走行方向、磁気テープの加速、減速及び定速走
行などの走行モードに応じて上記巻線電流を供給する定
電流回路の電流利得を切り換える切換手段17を設けた
構成である。第10の発明は、上記駆動手段16に、テ
ープ供給側のリールモータに上記巻線電流を供給する定
電流回路の電流利得を下げてブレーキモードで駆動する
ブレーキ手段18を設けた構成である。
【0017】第11の発明は、図5に示すように、磁気
テープ25上の複数のトラックに対応して並設された複
数のヘッドコアを有する磁気ヘッド21と、上記磁気ヘ
ッドをテープ幅の方向に駆動する駆動手段22とを有す
る一方、磁気テープのテープ走行区間の始端部に設けら
れたサーボトラックにサーボ信号が記録された磁気テー
プを用い、テープ幅の方向に磁気ヘッドを駆動して磁気
ヘッドの位置決めを行う磁気テープ装置であって、上記
磁気ヘッドを駆動して上記サーボトラックに記録された
サーボ信号を読出し復調する復調手段23と、上記読取
ったサーボ信号に基づいて上記サーボトラックに対する
磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフトラック量を算
出すると共に、この算出結果に基づいて上記駆動手段2
2を制御して磁気ヘッドを正規の位置に駆動させるドラ
イブ制御手段24とを有する構成である。
【0018】第12の発明は、図6に示すように、磁気
テープ上の複数のトラックに対応して並設された複数の
ヘッドコアを有する磁気ヘッドを、テープ幅の方向に駆
動して磁気ヘッドの位置決めを行う磁気テープ装置であ
って、磁気テープのテープ走行区間の始端部に設けたサ
ーボトラックにサーボ信号を記録し(S11)、磁気テ
ープの書込み及び読取りに先立ち、上記磁気ヘッドを駆
動して上記サーボトラックに記録されたサーボ信号を読
取り(S12)、上記読取ったサーボ信号に基づいて上
記サーボトラックに対する磁気ヘッドのオフトラック方
向及びオフトラック量を算出し(S13)、当該算出結
果に基づいて上記磁気ヘッドを正規の位置に駆動してそ
の位置に停止させる(S14)構成である。
【0019】第13の発明は、上記サーボトラックを1
トラック設け、当該サーボトラックを一の上記ヘッドコ
アで読取り、この読取ったサーボ信号と予め定めた基準
値とを比較して磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフ
トラック量を算出する構成である。
【0020】第14の発明は、上記サーボトラックを1
トラック設け、当該サーボトラックを隣接する二つの上
記ヘッドコアで読取り、これら両ヘッドコアで読取った
サーボ信号を比較して磁気ヘッドのオフトラック方向及
びオフトラック量を算出する構成である。
【0021】第15の発明は、上記サーボトラックを2
トラック設け、当該サーボトラックを一の上記ヘッドコ
アで読取り、両サーボトラックのサーボ信号を分解し比
較して磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフトラック
量を算出する構成である。第16の発明は、上記サーボ
トラックを2トラック設け、かつ同一時点では両トラッ
クの記録が重ならないように所定の間隔をおいて夫々ブ
ロック状にサーボ信号を記録し、当該サーボトラックを
一の上記ヘッドコアで読取り、両サーボトラックのサー
ボ信号を比較して磁気ヘッドのオフトラック方向及びオ
フトラック量を算出する構成である。
【0022】第17の発明は、上記サーボトラックを2
トラック設け、当該サーボトラックを隣接する二つの上
記ヘッドコアで読み取り、これら両ヘッドコアで読取っ
たサーボ信号を比較して磁気ヘッドのオフトラック方向
及びオフトラック量を算出する構成である。
【0023】第18の発明は、上記サーボトラックを2
トラック設け、当該サーボトラックを所定の間隔を有す
る二つの上記ヘッドコアで読取り、これら両ヘッドコア
で読取ったサーボ信号を比較して磁気ヘッドのオフトラ
ック方向及びオフトラック量を算出する構成である。
【0024】
【作用】上記第1の発明の作用について説明する。例え
ばテープデータを再生する場合には、磁気テープ5が走
行し磁気ヘッド1が読取りを開始する。すると磁気ヘッ
ド1に設けられた一のサーボヘッドコアは磁気テープ5
の読取りを始める。読取られたデータは復調手段3で復
調されドライブ制御手段4でオフトラック方向等が算出
され、これに基づいて駆動手段2に指示を与え、駆動手
段2は磁気ヘッド1をテープ幅方向に駆動する。やが
て、サーボヘッドコアがサーボトラックをとらえると、
これからサーボ信号を読取り復調してドライブ制御手段
4に送られる。
【0025】この際、サーボヘッドコアは一のサーボト
ラックのみのサーボ信号を読取れる位置にある場合に
は、その読取ったサーボ信号に基づいてドライブ制御手
段4は、オフトラック方向の判断を行いその方向に磁気
ヘッド1を駆動する。さらに磁気ヘッド1が移動して、
サーボヘッドコアが両方のサーボトラックに跨がる状態
に位置すれば、両方のサーボトラックからサーボ信号が
読取れる。そしてドライブ制御手段4ではこれら双方の
サーボ信号の大きさを比較し、この比較結果に基づいて
磁気ヘッド1のオフトラック方向及びオフトラック量を
算出する。例えば各サーボトラックに周波数の異なるサ
ーボ信号を記録しておけば、容易に双方のサーボ信号の
区別がつけられる。
【0026】そして、これら双方の信号の大きさが同一
の位置、即ちサーボヘッドコアの中心が二つのサーボト
ラックの中央部に位置する状態が正規の磁気ヘッド1の
位置として位置決めされる。この正規の位置は、磁気ヘ
ッド1に並設されたヘッドコアが、それぞれ磁気テープ
上のトラックを読取る最適な位置となる。テープデータ
の書込みの場合も同様であり、磁気ヘッドが上記正規の
位置に置かれた状態でテープデータの書込みを行う。な
おサーボヘッドコアを用いて二つのサーボトラックから
同時にサーボデータを読取ることから、サーボヘッドコ
アの読取り幅は二つのサーボトラックの幅以内であるこ
とが望ましい。
【0027】第2の発明によれば、上記位置決め制御に
先立ってリファレンス領域の読取りを行う。そしてこの
リファレンス領域に記録された基準信号を読取り、これ
を復調する際に自動利得制御手段7はこの基準信号の利
得値を判断手段6に通知する。一方判断手段6ではこの
利得値に基づいて磁気ヘッドの異常を判断する。したが
って、例えば通常の利得値が10倍(10倍に増幅)で
ある場合、通知された利得値が15倍であれば、磁気ヘ
ッドに塵の付着等何らかの異常が発生したものと判断
し、これを例えば表示装置等に表示して異常を知らせる
ことができる。
【0028】第3の発明についても第1の発明と同様の
作用を奏する。第4の発明によれば、上記サーボ信号と
してパルス信号例えばダイパルス信号を用い、読取った
ダイパルス信号の振幅の大小を比較して、上記サーボト
ラックに対する磁気ヘッドのオフトラック方向及び量を
求める。この場合各サーボトラックに記録するダイパル
スの位相を逆(180度ずらす)にしておけば、容易に
区別をつけることができる。また、ダイパルス信号は高
周波が実現でき読取り時の応答が速い。
【0029】第5の発明によれば、テープ走行速度が目
標定速速度に達する前、例えば目標の75%に達すれば
サーボトラックの読取りが可能となることから、読取り
を開始し磁気ヘッドの位置決めを行う。これにより早期
に位置決め制御が開始される。
【0030】第6の発明によれば、テープ停止時或いは
テープ加減速時にはサーボトラックの読取りが困難なこ
とから、この間は磁気ヘッド駆動手段から出力され磁気
ヘッドの移動量を示すパルス信号に基づいて磁気ヘッド
の位置を算出し、これに基づいて磁気ヘッドのオフトラ
ック方向・量を求めて磁気ヘッドの位置決めを行う。そ
して、磁気テープの走行が安定すれば、サーボトラック
を読取る制御に切り換えて磁気ヘッドの位置決めを行
う。このため、磁気テープの走行が安定する前から位置
決めが行え処理が迅速化される。
【0031】また、第7の発明によれば、シーク手段1
0はテープ減速中に磁気ヘッド駆動手段9を用いて磁気
ヘッド8を駆動すると共に、この磁気ヘッドの駆動量を
パルス発生手段11からのパルス信号数で算出し、目的
とするトラック位置まで磁気ヘッドをシーク移動する。
このシーク制御は、テープ減速後中に次の駆動位置に磁
気ヘッドを位置決めすることができ、例えばサーペンタ
イン方式においてテープ方向変換後に次にアクセスを行
うトラックに磁気ヘッド8をシークする場合に有効であ
る。
【0032】第8の発明によれば、リールモータ13に
おける駆動相の切換点をパルス発生手段14からのパル
ス数(例えば500パルス)で算出し、巻線電流の供給
の際には上記算出した切換点より少し前の位置(例えば
495パルス目)で駆動手段16により巻線電流の駆動
相を切換える。これによりリールモータとして用いられ
る例えばブラシレスの3相モータ等の駆動相の切換点に
おけるモータのトルクリップルが抑制される。また、ト
ルクリップルの抑制により磁気ヘッドの位置決めの際の
サーボトラックの読取りが安定する。
【0033】第9の発明によれば、切換手段17におい
て走行モードに応じて巻線電流を供給する定電流回路の
電流利得を切換えることで、容易にトルクの切換えが行
え、テープ走行を安定化できる。このテープ走行の安定
化により、磁気ヘッドの位置決めの際のサーボトラック
の読取りが安定する。また、第10の発明によれば、ブ
レーキ手段18においてテープ供給側のリールモータに
供給する巻線電流の電流利得を下げることにより、トル
クが抑制されブレーキモードで駆動される。これにより
巻取側のリールとの間に一定の磁気テープのテンション
が確保される。また、テープのテンションが一定するこ
とにより磁気ヘッドの位置決めの際のサーボトラックの
読取りが安定する。
【0034】第11の発明の作用について説明する。例
えばテープデータを再生する場合、磁気テープ25の走
行が開始されると、先ず磁気ヘッド21は磁気テープの
始端部に設けられたサーボトラックの読取りを開始す
る。そして磁気ヘッド21に設けられた所定のヘッドコ
アは磁気テープを読取り、この読取られたデータは復調
手段23で復調される。
【0035】さらに、ドライブ制御手段24は復調され
たサーボ信号に基づいてサーボトラックに対する磁気ヘ
ッド21のオフトラック方向及びオフトラック量を算出
し、この算出結果に基づいて上記駆動手段22を制御し
て磁気ヘッドを正規の位置に駆動させる。そしてこの正
規の位置に移動した磁気ヘッド21はこの位置で固定さ
れ、このサーボトラックの領域に後続する一般のテープ
データを読取る。第12の発明についても第11の発明
と同様の作用を奏する。
【0036】第13の発明によれば、1トラックからな
るサーボトラックを磁気ヘッドに並設された内の一のヘ
ッドコアで読取る。そして、読取ったサーボ信号と予め
定めた基準値とを比較して磁気ヘッドのオフトラック方
向及びオフトラック量を算出し、これに基づいて磁気ヘ
ッドの位置決めを行う。
【0037】第14の発明によれば、1トラックからな
るサーボトラックを磁気ヘッドに並設された内の隣接す
る二つのヘッドコアで読取る。そして、これら両ヘッド
コアで読取ったサーボ信号同士を比較して磁気ヘッドの
オフトラック方向及びオフトラック量を算出する。これ
ら双方のヘッドコアで読取ったサーボ信号の大きさが同
一となる位置、即ち二つのヘッドコアの中心位置にサー
ボトラックの中央部が位置する状態が正規の磁気ヘッド
の位置として位置決めされる。このように二つのヘッド
コアで読み取った場合には、サーボ信号の相対的な比較
が行えることから、一つのヘッドコアで読み取る場合に
比べ、環境変化に対しても安定した比較が行える。
【0038】第15の発明によれば、2トラックからな
るサーボトラックを磁気ヘッドに並設された内の一のヘ
ッドコアで読取る。そして、両サーボトラックから同時
に読取ったサーボ信号をそれぞれのサーボ信号に分解
し、比較して磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフト
ラック量を算出する。これら双方のサーボ信号の大きさ
が同一の位置、即ちヘッドコアの中心が二つのサーボト
ラックの中央部に位置する状態が正規の磁気ヘッドの位
置として位置決めされる。このように2トラックを一の
ヘッドコアで読取ると、二つのヘッドコアで別々に読取
る場合に比べてヘッドコアの特性の相違による影響を受
けなくなる。
【0039】第16の発明によれば、ブロック状にサー
ボ信号が記録された2トラックからなるサーボトラック
を磁気ヘッドに並設された内の一のヘッドコアで読取
る。そして、両サーボトラックから同時に読取ったサー
ボ信号を比較して磁気ヘッドのオフトラック方向及びオ
フトラック量を算出する。これら双方のサーボ信号の大
きさが同一となる位置が正規の磁気ヘッドの位置として
位置決めされる。このようにブッロク状にサーボ信号を
記録すれば、両トラックの信号が重なることがないので
信号を分解する処理は不要である。
【0040】第17の発明によれば、2トラックからな
るサーボトラックをそれぞれ磁気ヘッドに並設された内
の隣接する二つのヘッドコアで読取る。そして両ヘッド
コアで読取ったサーボ信号を比較して磁気ヘッドのオフ
トラック方向及びオフトラック量を算出する。これら双
方のサーボ信号の大きさが同一の位置が正規の磁気ヘッ
ドの位置として位置決めされる。この場合上記2トラッ
ク同士が隣接していることから、例えばテープの中央位
置にトラックを設ければテープの膨張又は縮小による影
響を低減できる。
【0041】第18の発明によれば、2トラックからな
るサーボトラックを磁気ヘッドに並設れた内の所定の間
隔、例えば磁気ヘッドの両端部のヘッドコアの間隔、を
有する二つのヘッドコアで読取る。そして両ヘッドコア
で読取ったサーボ信号を比較して磁気ヘッドのオフトラ
ック方向及びオフトラック量を算出する。これら双方の
サーボ信号の大きさが同一となる位置が正規の磁気ヘッ
ドの位置として位置決めされる。また、テープが膨張又
は縮小した場合にはそれに伴ってトラックも移動し磁気
ヘッドもこの移動したトラックに追従することから、こ
のように二つのトラック間を隔てることにより、テープ
膨張等の影響が相殺できる。
【0042】
【実施例】以下本発明に係る磁気テープ装置の実施例を
詳細に説明する。まず第1の実施例について説明する。
この実施例は図21に示すカートリッジテープを使用し
た磁気テープ装置及び磁気ヘッドの位置決め方法に関す
るものである。図7に示す磁気テープ装置は、複数のヘ
ッドコア30が並設された磁気ヘッド31、磁気ヘッド
31をテープ幅方向に駆動するエンコーダ34付のマイ
クロステップモータ32(又はボイスコイルモータ)か
らなる駆動部61、及びこの磁気ヘッド31から読み取
られるサーボ信号を増幅し復調する、プリアンプ33、
フィルタ35、AGC(自動利得制御)回路36、振幅
検出回路39、ADC(アナログデジタル変換)回路3
8からなる復調回路部62を備えている。また通常デー
タは、AGC微分回路40、DV(ドライバ)41、M
PX(マルチプレクサ)54、AGC回路55及びフィ
ルタ56を介して後述するMTC56に送られる。
【0043】さらに上記磁気テープ装置は、上記復調さ
れた信号に基づいて磁気ヘッドのオフトラック方向及び
オフトラック量を計算する、SVMPU(サーバマイク
ロプロセッサ)部42、デュアルポートRAM(ランダ
ムアクセスメモリ)43、割り込み制御部46、レジス
タファイル51、マイクロステップ駆動ドライバ52か
らなるドライブ制御回路部63、及びサーボ信号の記録
及び読み取りのタイミングを制御する、IFMPU(イ
ンタフェースマイクロプロセッサ)部44、MTC(磁
気テープ制御装置)45からなるデータコントロール部
64を有し、上記計算結果に基づいてマイクロステップ
モータ32に制御信号を送り磁気ヘッド31を駆動して
磁気テープのトラッキング制御(位置決め制御)を行う
ものである。
【0044】上記トラッキング制御では、磁気ヘッド3
1で読み取られたサーボ信号を復調しドライブ制御回路
部63を介して磁気ヘッド31の位置決めを行うサーボ
ループ系と、マイクロステップモータ32に取付けられ
ているエンコーダ34からのパルス信号をU/DCNT
(カウンタ)53で計数し、このカウント値に基づいて
磁気ヘッド31の位置決めを行うサーボループ系との二
重のサーボループを構成している。
【0045】次に磁気テープのトラッキングフォーマッ
トについて説明する。図8は、テープ走行区間全長にわ
たって、ザーボトラックが記録されている場合のトラッ
クフォーマットを示したものである。このようにテープ
走行区間全長にわたりサーボトラックを記録し、または
サーボライタによって既に記録されているサーボトラッ
クを読取り、この読取ったサーボ信号に基づいてオフト
ラック方向とオフトラック量を算出し、この算出結果に
基づいて磁気ヘッドを駆動して磁気ヘッドをトラッキン
グ制御する。
【0046】図8(a)は、サーボトラックを2トラッ
ク(N及びN+1)設け、当該サーボトラックを一個の
サーボヘッドコアを用いて読み取る方法を示している。
このサーボヘッドコアは磁気ヘッド31に並設されたヘ
ッドコア30の間に設けられている。
【0047】この場合、トラックNに記録する位置信号
A及びトラックN+1に記録する位置信号Bの2つの位
置信号AとBを、それぞれのトラックに所定の間隔をお
いて不連続的(ブロック状)にトラックに記録する。ま
た同一走行時点では重ならないように双方のブロックを
互い違いに記録する。そしてサーボヘッドコアが読取っ
た位置信号A及びBを復調し、これらの差分からオフト
ラック方向とオフトラック量を算出する。
【0048】図8(b)についても、サーボトラックを
2トラック(N及びN+1)設け、当該サーボトラック
を一個のサーボヘッドコアで読取るものである。そし
て、トラックNに記録する位置信号A及びトラックN+
1に記録する位置信号Bの2つの位置信号AとBについ
て、2種類のダイパルス例えばパルスの位相を180度
ずらした二つのダイパルスを記録する。この場合の記録
の間隔は上記と同様に、位置信号AとBを交互にトラッ
クに書き込み、読取りの際には一個のサーボヘッドコア
を用いて位置信号AとBを同時に読取る。このようにし
て読取った位置信号A及びBの振幅を比較し、これから
オフトラック方向とオフトラック量を算出する。
【0049】上記図8に示すどちらの方法についても、
サーボトラックにおけるNトラックとN+1トラックの
境界にサーボヘッドコアの中心が位置する状態で位置信
号AとBの波形の振幅が等しくなる。このためこれら両
信号の振幅が等しくなる位置にサーボヘッドコアを位置
決めする。
【0050】上記復調回路部62は、磁気ヘッド31の
サーボヘッドコアが読取ったサーボ信号をプリアンプ3
3で増幅し、フィルタ35を介してノイズカットする。
さらに磁気ヘッド31のトラッキング出力のばらつきを
吸収するため、AGC(自動利得制御)回路36及び振
幅検出回路39においてサーボ信号の振幅の変動を検出
し、これら出力信号の振幅を一定に保つように制御す
る。
【0051】次に、ピークホールド回路37において、
読取られたサーボトラックのリード波形のエンベロープ
(出力レベルのピーク値)を検出し保持する。このピー
ク値はアナログ値であるため、ADC(AD変換器)3
8を用いてディジタル値に変換し、これをドライブ制御
回路部63に出力する。
【0052】上記ドライブ制御回路部63は、復調回路
部62より受け取った信号に基づき、SVMPU(サー
ボマイクロプロセッサ)部42においてオフトラック方
向及びオフトラック量を計算する。この場合、図8に示
すように、具体的にはオフトラック量は位置信号Aと位
置信号Bとの絶対値の差で表されるから、 オフトラック量=|A−B| となる。
【0053】そして、位置信号Aが位置信号Bより大き
い場合、即ち、 A−B>0 の場合にはNトラック側へ磁気ヘッド31がオフトラッ
クしていることから、位置信号Aを低下させるべくN+
1トラック側へ磁気ヘッド31を移動させるトラッキン
グ制御を行う。
【0054】また、位置信号Aが位置信号Bより小さい
場合、即ち、 A−B<0 の場合には、Nトラック側へ磁気ヘッド31がオフトラ
ックしていることから、位置信号Aを高めるべくNトラ
ック側へ磁気ヘッド31を移動させるトラッキング制御
を行う。
【0055】このように上記算出されたオフトラック方
向及びオフトラック量に基づいて、マイクロステップモ
ータ32の駆動量及び駆動方向を出力し、これをレジス
タファイル51を介してマイクロステップ駆動ドライバ
52に与える。するとこの駆動ドライバ52は巻線電流
をマイクロステップモータ32に供給し、モータ32は
磁気ヘッド31を駆動し正規のサーボトラックの位置に
磁気ヘッド31を移動させる。
【0056】したがって、上記実施例によれば、サーボ
トラックに磁気ヘッドが正確に追従すると共に、磁気テ
ープへの磁気記録及び再生の精度が高まり、高い品質が
確保される。また磁気ヘッドのヘッドコアを増やさなく
ても、磁気ヘッドの移動により容易にデータトラック数
を増やすことができ、経済的にトラック密度を向上させ
ることができる。特にサーボ信号としてダイパルスを用
いた場合、ダイパルスの周波数は高く設定できることか
ら、読取り時の応答が速くなり位置決め処理が迅速に行
える。
【0057】また上記図8に示す方法は、共に磁気テー
プ上にサーボトラックを2本記録する必要があるが、サ
ーボヘッドコアは一つであるためサーボ信号を復調する
回路(図7に示す、フィルタ35、AGC36、ピーク
ホールド37、ADC38及び振幅検出回路39が該
当)は1トラック分即ち一の回路で済み、このため小
型、安価な装置に適用できる。
【0058】また、トラックNに記録する位置信号A及
びトラックN+1に記録する位置信号Bを、それぞれの
トラックに所定の間隔をおいて不連続的(ブロック状)
にトラックに記録し、更に同一走行時点では重ならない
ように互い違いに記録することとしたため、磁気ヘッド
で同時に位置信号A及びBを読み取ることができ、さら
にこれら位置信号A及びBを分離する分離回路は不要で
あり、装置が簡単になる。
【0059】次に第2の実施例について説明する。この
実施例に係るトラッキングサーボ制御方法は、上述した
サーボトラックから読み取ったサーボ信号に基づくトラ
ッキング制御に加えて、エンコーダ一体型のステッピン
グモータ32に設けられたエンコーダ34から出力され
るエンコーダパルスに基づいてトラッキング制御を行
う。
【0060】これによれば、上記エンコーダ34からの
パルス情報及びサーボパターンからの位置情報の2重フ
ィードバックループにより、テープ加速、減速、停止中
等サーボパターンに係る位置情報が得られない時であっ
ても、上記エンコーダパルス情報に基づいて磁気ヘッド
の位置を算出でき、次の目的トラック位置まで、トラッ
キング制御が可能となる。
【0061】図9はライトアフタリードの際等のリポジ
ショニング時におけるトラッキングサーボ制御の状態図
を示したものである。この場合の動作(SVMPU42
における制御処理)は図11及び図12のフローチャー
トに示されている。まず、BOT側から磁気テープをフ
ォワード方向に走行させる場合、その加速領域(A)に
おいてはエンコーダからのパルス情報に基づいてヘッド
シーク制御を行う(S21)。
【0062】この場合には、エンコーダパルスをカウン
トしそのカウント値より磁気ヘッド31の現在位置を算
出する(S31)。そして、目標位置から現在位置を差
引きこれから駆動ステップ数を算出し(S32)、これ
に基づいてステップパルス数及び駆動方向を求めてレジ
スタファイル51に設定する(S33)。さらにこのレ
ジスタファイル51からの制御情報に基づき、マイクロ
ステップ駆動ドライバ52は必要な巻線電流をマイクロ
ステップモータ32に供給し、磁気ヘッド31を目標位
置に移動させる。
【0063】一方、磁気テープの走行速度はフォワード
方向に加速しつつあり(S22)、SVMPU42はこ
の速度が目標とする定速度の略75%を越えたかどうか
を検出する(S23)。もしテープ速度が75%を越え
た場合には、テープは定速走行(B)状態とみなし(S
24)、サーボトラックに基づくヘッドシーク制御(S
25)に移行する。越えない場合には現状のエンコーダ
パルスに基づく駆動制御を続ける。なお、75%を越え
た場合であっても上記エンコーダからのパルス情報に基
づく磁気ヘッドの目標位置への駆動終了まで待つことと
してもよい。テープ速度が75%を越えた場合には、サ
ーボパターンの読取りが可能になる。
【0064】上記定速走行(B)時の制御では、サーボ
トラックに記録されたサーボパターンを読み取った磁気
ヘッド31の出力(上記位置信号A及びB)の比較によ
りオフトラック方向とオフトラック量を算出し(S3
4)、これからステップパルス数及び駆動方向を算出し
これをレジスタファイル51にセットする(S35)。
一方、このレジスタファイル51の制御情報に基づい
て、マイクロステップ駆動ドライバ52は必要な巻線電
流をマイクロステップモータ32に供給する。
【0065】上記定速走行(B)時の処理はテープ走行
に係るストップコマンドが与えられるまで行われ(S2
6)、ストップコマンドが与えられた後はリポジション
動作を行ってテープは停止する(S27)。このリポジ
ション動作では、テープがフォワード方向に定速走行
(B)を行った後、テープを減速制御(C)し、やがて
バックワード方向に定速走行(B)し、その後、減速し
てテープを停止する(D)。これ以降は、再びテープを
フォワード方向に加速し、定速走行を行う。
【0066】このようにテープ加速時(A)等において
も、エンコーダ信号のフィードバックによるトラッキン
グ制御を加えて2重に制御するようにしたことにより
に、サーボトラックに基づくトラッキング制御が迅速に
行え、磁気ヘッドのアクセスが早く安定する。これは特
にBOT(beginning of tape)また
はEOT(end of tape)でしかヘッドシー
ク動作(書込み位置や読取り位置へのヘッドの位置づ
け)を行わないサーペンタイン方式のテープ装置におい
て有効である。
【0067】図10はサーペンタイン方式を説明したも
のである。このサーペンタイン方式では、例えばトラッ
クNo1をBOTを始端にBOTからEOTに向けてフ
ォーワードリードし、次にEOT側を始端にEOTから
BOTに向けてバックワードリードし、以下同様に繰り
返してアクセスする方式である。これらBOTまたはE
OTの位置は、SVMPU42が記憶し認識しているの
で、テープ減速制御(C)、あるいは停止制御(D)の
時点においてもヘッドシーク動作が可能となり、高速ト
ラッキングを達成できる。なお、トラックNo1はトラ
ックの束を表し、このトラックは内には例えば8本のト
ラックが含まれている。
【0068】また、この実施例ではサーボ信号を復調す
る際のAGC回路36において増幅器のゲインを固定す
る機能に加えて、そのゲイン値をSVMPU42に通知
する機能をもたせた。この場合例えば図13に示すよう
に、磁気テープのBOT付近に、磁気ヘッド31出力の
ゲインコントロールを行うためのリファレンスバースト
領域を設け、ここに基準信号を記録しておく。
【0069】そして、磁気ヘッド31で当該領域を読み
取った際にAGC回路36におけるゲイン値をSVMP
U42に通知する。この機能により、例えば10倍程度
の利得であったものが15倍の利得が必要になった場
合、この通知を受けることによりSVMPU42では、
磁気ヘッド31に塵等の付着により何らかの出力の異常
があったことを認識することができ、その旨を表示器等
に表示して操作者に知らせる。
【0070】ここで第3の実施例に係るテープテンショ
ンコントロールについて説明する。これはテープ走行用
のリールモータに生じるトルクリップル(脈動)を低減
させることで、テープテンションを安定させるものであ
る。磁気テープ装置のイニシャライズ時(電源投入時)
に、テープ送りを制御するリールモータ(ブラシレスモ
ータ)機構部の回転トルクリップル値のデータ、即ちリ
ールモータの回転位置と発生トルクとの関係を自己測定
し、テープ送り時にその変動分をフィードフォーワード
制御により低減させるものである。
【0071】上記トルクの測定に際しては、図14に示
すリールモータの駆動に係るパワーアンプを用いる。こ
のパワーアンプは、H型の駆動回路を構成し、モータM
と直列に接続された抵抗Rsの両端からリード線を引出
し、これらを作動アンプAに入力して抵抗Rsに流れる
電流を検出し、さらにこれをADC(AD変換器)に与
えてディジタル値に変換し、MPU(マイクロプロセッ
サユニット)部に入力する。上記検出した電流はモータ
Mに流れる電流であるから、これからモータMのトルク
を求めることができる。
【0072】一方、上記MPU部には、リールモータに
内蔵されたホールセンサパルス信号P1 ,P2 ,P
3 (例えば各々6パルス/rev)、及びモータシャフ
トに取り付けられたタコメータパルス信号TA ,T
B (M;例えば500パルス/rev)が入力されてい
る。
【0073】さて装置のイニシャライズ時に、リールモ
ータを一定電流でゆっくり回転させると、この動作中に
MPU部はホールセンサパルスP1 とタコメータパルス
Aにより、リールモータの回転位置をそのパルス数に
より知ることができる。この処理は図15のフローチャ
ートに示す。まず、リールモータへ一定電流を供給し
(S41)、リールモータの回転により発生するホール
センサパルス信号P1 を検出する(S42)。
【0074】このホールセンサパルス信号P1 が検出さ
れたら、タコメータパルスTA の計数を開始し、これを
n個数えたらその時の電流値を取り込んでこれをMPU
部が有するRAMに記憶する(S44)。そして再度タ
コメータパルスTA の計数を開始し、上記と同様に電流
値を取り込んで記憶し、リールモータの回転1周につい
て測定する(S45)。図15(b)はこの測定結果の
一例を示したものである。
【0075】このように、各回転位置における電流変動
分、即ち回転トルクのリップル値のデータを予め測定し
ておき、リールモータの駆動時には、回転トルクの変動
分をフィードフォーワード制御により低減させる。図1
6は、上記リールモータの駆動シーケンスを表したもの
である。
【0076】これによれば、リールモータのコイルA,
コイルB及びコイルCに供給する巻線電流は、ホールセ
ンサの変化点に該当する回転角10度ごとに変化する段
階的正弦波が与えられる。この段階的正弦波は、COI
L−Aの巻線電流の一部を拡大した図に示すように、波
形が正確に上下に変化しないで、実際には少し傾斜して
変化し、このため駆動電流に遅れが生じる。この遅れ
が、リールモータの回転トルクのリップル値の変動の原
因となっている。したがって、この遅れ補償のため、上
記測定した回転トルクリップル値の変動点におけるリー
ルモータ(ブラシレス)の巻線電流を早めに切り換える
ことで、ホールセンサ変化点におけるトルク変動を抑え
ることができる。
【0077】次に、テープテンションコントロールに係
る他の実施例を示す。これはバックテンションコントロ
ールによりテープテンションを一定に維持するものであ
る。上述したパワーアンプ構成図において、MPU部内
の処理として、供給側のリールモータをブレーキモード
で駆動し、その電流ゲインを切り換え(ゲインを下げ
て)これによりバックテンションコントロールを実現し
ている。
【0078】即ち、テープ供給側のリールモータ駆動に
おいては、駆動素子としてのトランジスタAP,BNを
駆動信号I1 ,I4 により駆動し、これら駆動素子を同
時にスイッチングする。この場合、駆動素子がoffの
時は、ダイオードD1 ,D4へモータからの誘起電圧分
を流すようにすることにより、モータのトルクは下が
る。これにより、磁気テープ装置のリールモータのバッ
クテンションコントロールを可能にしている。一方、巻
き取り側のリールモータの駆動においては、I2はスイ
ッチングされるが、I3 は上述した巻線電流を早めに切
り換えた電流を用いる。
【0079】次に第4の実施例について説明する。磁気
ヘッドがトラックから外れるオフトラックの原因として
は、磁気ヘッドの位置決め誤差によるもの(特にサー
ペンタイン記録方式による場合)、或いはテープ走行
におけるテープの蛇行走行によるもの等があげられる。
ここで、オフトラックの主な原因はの磁気ヘッドの位
置決め誤差による場合が大きく、またのテープ走行蛇
行におけるオフトラックは、テープガイドの改善等でも
抑制される。
【0080】そこで、この実施例ではテープ走行区間の
始端部、又は始端部及び終端部においてのみサーボトラ
ックを記録し、これ以外の区間は一般のテープデータ
(データトラック)の領域とする方法を用いる。そし
て、このサーボトラックに記録されたサーボ信号を読取
って磁気ヘッドを正規の位置に位置決めし、この位置決
めの後は磁気ヘッドをその位置に固定して一般データの
再生或いは記録を行うものである。
【0081】この実施例では特にサーペンタイン記録方
式による磁気テープ装置が用いられている。このサーペ
ンタイン記録方式は、図10に示すように、磁気テープ
のBOT側からEOT側に向けてフォワード方向にトラ
ックデータを記録し、これに続いてEOT側からBOT
側に向けバックワード方向にトラックデータが記録され
るというように方向を反転して繰り返し記録されるもの
である。したがってこの実施例では各方向に係るトラッ
クの磁気テープの始端部又は始端部及び終端部において
のみサーボトラックが記録される。なおこの実施例に係
る磁気テープ装置の構成は図7の構成と同様であり、こ
こでは構成の説明を省略する。
【0082】図17はテープフォーマットの一例を示し
たものである。ここで用いられる磁気ヘッドは例えば1
8トラック分の記録及び再生が行えるものであり、従っ
てこの磁気ヘッドは18個のリードライトコア(以下、
ヘッドコアという)が一列に並べられ、18トラックを
同時に再生することが可能である。
【0083】さてデータが記録されていない磁気テープ
にデータを記録する場合には、まずサーボトラックにサ
ーボ信号を記録する。このサーボトラックは、一般のデ
ータ領域からみてテープ走行区間の前方向の磁気テープ
の始端部のサーボ領域に記録される。そして一般のデー
タを記録する場合には、サーボ信号に基づいて磁気ヘッ
ドの位置決めの後、テープが走行してデータ領域に至れ
ば一般データの再生・記録を開始する。
【0084】既にサーボ信号、その他一般データが記録
されている磁気テープにデータを記録再生する場合は、
サーボ信号を読取って磁気ヘッドの位置決めを行った
後、データの再生・記録を行う。またこの実施例では、
サーボトラックと一般データのトラックとは重ならない
ことから、磁気ヘッドの一のヘッドコアでサーボトラッ
クと一般のトラックの再生・記録を併用して行うことと
している。
【0085】したがって上記実施例によれば、磁気ヘッ
ドが確実に正規位置に位置決めされると共に、磁気テー
プへの磁気記録及び再生の精度が高まり、高い品質が確
保される。また、磁気テープの始端部にサーボトラック
を設けたことから、テープ全体にサーボトラックを設け
る手間が省け、一般テープデータのトラック密度が高め
られる。
【0086】図18(a)は、サーボトラックが1トラ
ックで、このサーボトラックを一のヘッドコで読取る場
合のトラックとヘッドコアとの関係を示している。この
場合サーボトラックを読取るヘッドコアが、同図に示す
ようにサーボトラックの上下いずれかの端から若干はみ
出る位置にあるときを、正規の磁気ヘッドの位置として
いる。
【0087】この構成の場合、例えばヘッドコアの一部
がサーボトラックから上方向にはみ出してトラックが下
方向にオフトラックした場合はサーボ信号を読取るリー
ド出力が減少し、またトラックが上方向にオフトラック
した場合はリード出力が上昇する。このことから、オフ
トラック方向を算出することができる。またリード出力
値と、予め設定し記憶しておいた正規位置における基準
出力値とを比較してオフトラック量を算出することがで
き、基準出力値と等しくなる位置が正規の磁気ヘッドの
位置となる。
【0088】図18(b)は、サーボトラックが1トラ
ックで、このサーボトラックを隣接するA及びBの2ヘ
ッドコアで読取る場合のトラックとヘッドコアとの関係
を示している。この例ではヘッドコアA,Bの中心に、
サーボトラックの中央部が位置する状態がヘッドコア
A,Bの正規の位置となる。そして、この正規の状態に
おいて、ヘッドコアA,Bの夫々ヘッドの一部がサーボ
トラックを読取れるように配置される。
【0089】このように配置することにより、ヘッドコ
アA,Bのそれぞれが読取ったサーボ信号を比較すれ
ば、これら出力の差分よりオフトラック方向及びオフト
ラック量を算出することができる。この構成において
は、ヘッドコアA,Bのリード出力の相対的な比較に基
づくものであるから上記図18(a)の構成に比べてヘ
ッドコアのリード出力の変動に対する影響を受けにくく
なり、オフトラック量算出の精度は高くなる。
【0090】図19(a)は、サーボトラックを2トラ
ック設け、当該サーボトラックを一のヘッドコアで読取
る場合のトラックとヘッドコアとの関係を示している。
この構成では、ヘッドコアの中心が二つのサーボトラッ
クの中央部に位置した状態が正規の位置となる。この場
合両サーボトラックから同時に読取ったサーボ信号は分
解回路を用いてそれぞれのサーボ信号に分解する。そし
てこれら分解された双方のサーボ信号を比較して磁気ヘ
ッドのオフトラック方向及びオフトラック量を算出し、
これに基づいて位置決め制御を行う。またこれらトラッ
ク間にはガードバンド(トラック間の隙間)を設ける必
要がある。
【0091】図19(b)は、サーボトラックを2トラ
ック設け、かつ同一時点では両トラックの記録が重なら
ないように所定の間隔をおいて夫々ブロック状にサーボ
信号が記録され、これを一のヘッドコアで読取る場合の
トラックとヘッドコアとの関係を示している。この構成
では、ヘッドコアの中心が二つのサーボトラックの中央
部に位置した状態が正規の位置となる。そして両サーボ
トラックから同時に読取ったサーボ信号について各サー
ボトラックの出力値を比較し、この比較結果に基づいて
磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフトラック量を算
出する。
【0092】図20(a)はサーボトラックを2トラッ
ク設け、これらを隣接する二つのヘッドコアA,Bで読
取る場合のトラックとヘッドコアとの関係を示してい
る。この場合、一のサーボトラックはヘッドコアAを用
いて、また他のサーボトラックはヘッドコアBを用いて
読取るようにし、サーボトラック同士の隙間はヘッドコ
ア同士の隙間より大きく設定され、またこれらトラック
間にはガードバンドを設ける必要がある。そして、二つ
のサーボトラックの中央部と二つのヘッドコアの中央部
が一致する位置(図中の位置)が正規の磁気ヘッドの
位置となる。
【0093】これにより、各ヘッドコアから読取られる
サーボ信号の出力値を比較し、その差分からオフトラッ
ク方向とオフトラック量を算出する。図中はサーボト
ラックが上側にオフトラックした場合を示しており、こ
のときヘッドコアAの出力はヘッドコアBの出力よりも
小さくなる。また図中の正規の位置ではヘッドコアA
の出力とヘッドコアBの出力とは等しくなる。
【0094】図20(b)は、サーボトラックを2トラ
ック設け、これらを所定の間隔例えば磁気テープに第1
トラックから第18トラックまでの18本のトラックが
設けられている場合、第1トラック及び第18トラック
をサーボトラックとして両者を離して設け、これらを二
つのヘッドコアA,Bで読取る場合のトラックとヘッド
コアとの関係を示している。この場合、第1のサーボト
ラックはヘッドコアAを用いて、また第18のサーボト
ラックはヘッドコアBを用いて読取るようにし、サーボ
トラック同士の隙間はヘッドコア同士の隙間より大きく
設定される。
【0095】そして、二つのサーボトラックの中央部と
二つのヘッドコアの中央部が一致する位置(図中の位
置)が正規の磁気ヘッドの位置となる。これにより、各
ヘッドコアから読取られるサーボ信号の出力値を比較し
(図中が該当)、その差分からオフトラック方向とオ
フトラック量を算出する。このように二つのサーボトラ
ック間を分離すれば、磁気テープの使用環境変化により
媒体がテープ幅方向に膨張又は縮小した場合の影響を少
なくするためである。その間隔は、データトラックの上
下端にサーボトラックを設ける位置が最も効果的であ
る。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、第1の発明によれ
ば、磁気テープの走行区間全域にわたってサーボトラッ
クを2トラック設けかつ両トラックの記録が重ならない
ように夫々ブロック状にサーボ信号を記録する一方、各
サーボトラックから読取ったサーボ信号の大小を比較す
ることにより磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフト
ラック量を算出し、この算出結果に基づいて磁気ヘッド
を正規の位置に駆動させる構成を採用したから、サーボ
トラックに磁気ヘッドが正確に追従すると共に、磁気テ
ープへの磁気記録及び再生の精度が高まり、高い品質が
確保される。
【0097】また、磁気ヘッドのヘッドコアを増やさな
くても、磁気ヘッドの移動により容易にデータトラック
数を増やすことができ、経済的にトラック密度を向上さ
せることができ、さらに両トラックのサーボ信号が重な
らないようしたから、復調の際に信号を分離する手段の
必要がなく構成が簡単になるといった効果がある。
【0098】第2の発明によれば、リファレンス領域の
基準信号を復調する際の利得値に基づいて磁気ヘッドの
異常を判断することとしたから、磁気ヘッドの異常が事
前にかつ的確に判断でき、磁気テープ再生等の精度が安
定する。第3の発明においても、第1の発明と同様な効
果が得られる。また、第4の発明によれば、サーボ信号
として所定のパルス信号を用いたことから、パルス信号
の振幅の大小を比較によりオフトラック方向等が算出で
き、比較処理が簡単な構成で行える。
【0099】第5の発明によれば、定速速度に達する前
に磁気ヘッドの位置決め制御を開始するので、位置決め
が迅速に行える。また、第6の発明においても、サーボ
信号に基づく位置決め及び駆動量を示すパルス信号に基
づく二つの位置決め制御を有する構成としたから、磁気
テープの走行状態に応じて効果的な制御が行え、迅速に
位置決めが行えるという効果がある。
【0100】第7の発明によれば、テープ減速制御中に
次にアクセスを行うトラックの位置まで磁気ヘッドをシ
ークする構成を採用したから、テープ減速後中に次の駆
動位置に磁気ヘッドを位置決めすることができ、特にサ
ーペンタイン方式において有効である。第8の発明によ
れば、テープリールを駆動するリールモータの駆動相の
切換点より前の位置でリールモータに供給する巻線電流
の駆動相を切換える構成を採用したから、リールモータ
のトルクリップルが抑制され、安定したテープ走行が確
保できる。また、トルクリップルの抑制により磁気ヘッ
ドの位置決めの際のサーボトラックの読取りが安定す
る。
【0101】第9の発明によれば、走行モードに応じて
巻線電流を供給する定電流回路の電流利得を切り換える
こととしたから、各走行モードに応じた適切なトルクが
確保できテープ走行が安定化し、磁気ヘッドの位置決め
の際のサーボトラックの読取りが安定する。また、第1
0の発明によれば、テープ供給側のリールモータをブレ
ーキモードで駆動することとしたから、適切なテープテ
ンションを維持することができる。また、テープのテン
ションが適切に維持されることから磁気ヘッドの位置決
めの際のサーボトラックの読取りが安定する。
【0102】第11の発明によれば、磁気テープのテー
プ走行区間の始端部に設けられたサーボトラックにサー
ボ信号が記録された磁気テープを用い、読取ったサーボ
信号に基づいてサーボトラックに対する磁気ヘッドのオ
フトラック方向及びオフトラック量を算出すると共に、
この算出結果に基づいて磁気ヘッドを正規の位置に駆動
し停止させる構成を採用したから、磁気ヘッドが確実に
正規位置に位置決めされると共に、磁気テープへの磁気
記録及び再生の精度が高まり、高い品質が確保される。
また、磁気テープの始端部にサーボトラックを設けたこ
とから、テープ全体にサーボトラックを設ける手間が省
け、一般テープデータのトラック密度が高められる。さ
らに磁気ヘッドのヘッドコアを増やさなくても、磁気ヘ
ッドの移動により容易にデータトラック数を増やすこと
ができ、経済的にトラック密度を向上させることができ
るという効果がある。
【0103】第12の発明においても、第11の発明と
同様な効果が得られる。第13の発明によれば、一のサ
ーボトラックを一のヘッドコアで読取る構成としたか
ら、簡単な構成で磁気ヘッドの位置決め制御を行える。
【0104】第14の発明によれば、一のサーボトラッ
クを隣接する二つのヘッドコアで読取る構成としたか
ら、磁気ヘッドの位置決めが確実に行えることとなり、
また一つのヘッドコアで読み取る場合に比べ、環境変化
に対しても安定した位置決めが行える。また第15の発
明においても、二つのサーボトラックを一のヘッドコア
で読取る構成としたから、磁気ヘッドの位置決めが確実
に行えることとなり、また、2トラックを一のヘッドコ
アで読取ることから、二つのヘッドコアで別々に読取る
場合に比べてヘッドコアの特性の相違による影響を受け
ることがない、という効果がある。
【0105】第16の発明によれば、サーボトラックを
2トラック設け、かつ同一時点では両トラックの記録が
重ならないように夫々ブロック状にサーボ信号を記録し
て一のヘッドコアで読取る構成としたから、復調の際に
信号を分離する手段の必要がなく構成が簡単になるとい
う効果がある。
【0106】第17の発明によれば、二つのサーボトラ
ックを隣接する二つのヘッドコアで読取る構成としたか
ら、独立してサーボ信号の復調が行え、構成が簡単とな
る共に信頼性が高まるという効果がある。また第18の
発明によれば、二つのサーボトラックを所定の間隔を有
する二つのヘッドコアで読取る構成としたから、読取り
時の双方のトラックの干渉がなく信頼性が高められ、ま
た、テープが膨張又は縮小した場合でも、磁気ヘッドが
トラックに追従することからテープ膨張等の影響が相殺
できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る原理構成図である。
【図2】第3の発明に係る原理フローチャートである。
【図3】第7の発明に係る原理構成図である。
【図4】第8の発明に係る原理構成図である。
【図5】第11の発明に係る原理構成図である。
【図6】第12の発明に係る原理フローチャートであ
る。
【図7】本発明の実施例に係る磁気テープ装置の構成図
である。
【図8】実施例に係る磁気テープ上のサーボトラックの
フォーマットを示したものであり、(a)はブロック状
のサーボデータが記録された図、(b)はパルス信号か
らなるサーボデータが記録された状態を示した図であ
る。
【図9】実施例に係る磁気テープのリポシション動作時
のトラッキング制御の説明図である。
【図10】実施例に係るサーペンタイン記録方式の説明
図である。
【図11】実施例に係るトラッキング動作時の第1のフ
ローチャートである。
【図12】実施例に係るトラッキング動作時の第2のフ
ローチャートである。
【図13】実施例に係るテープのリファレンス領域を示
した図である。
【図14】テープテンションコントロールに係る制御構
成図である。
【図15】リールモータのトルクリップルの測定に係る
フローチャートである。
【図16】実施例に係るリールモータの駆動シーケンス
を示す図である。
【図17】実施例に係るテープフォーマットの例を示し
た図である。
【図18】実施例に係るサーボトラックの状態を示した
図であり、(a)は1トラック1ヘッドコア、(b)は
1トラック2ヘッドコアの場合を示す図である。
【図19】実施例に係るサーボトラックの状態を示した
図であり、(a)は2トラック1ヘッドコア、(b)は
2トラック(ブロック状に記録)1ヘッドコアの場合を
示す図である。
【図20】実施例に係るトラッキングを示した図であ
り、(a)は2トラック2ヘッドコア、(b)は2トラ
ック(分離された)2ヘッドコアの場合を示した図であ
る。
【図21】カートリッジテープを示した図である。
【符号の説明】
1,8,21 磁気ヘッド 2,16,22 駆動手段 3,23 復調手段 4,24 ドライブ制御手段 5,25 磁気テープ 6 判断手段 7 自動利得制御手段 9 磁気ヘッド駆動手段 10 シーク手段 11,14 パルス発生手段 13 リールモータ 15 計数手段 17 切換手段 18 ブレーキ手段

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁気テープ上の複数のトラックに対応し
    て並設された複数のヘッドコアを有する磁気ヘッドと、 上記磁気ヘッドをテープ幅の方向に駆動する駆動手段と
    を有する一方、磁気テープの走行区間全域にわたってサ
    ーボトラックが2トラック設けられ、かつ同一時点では
    両トラックの記録が重ならないように所定の間隔をおい
    て夫々ブロック状にサーボ信号が記録された磁気テープ
    を用い、テープ幅の方向に磁気ヘッドを駆動して磁気ヘ
    ッドの位置決めを行う磁気テープ装置であって、 上記磁気ヘッドに設けられた一のサーボヘッドコアを用
    いて上記両サーボトラックからサーボ信号を読取り復調
    する復調手段と、 上記読取った各サーボトラックに係るサーボ信号の大小
    を比較することにより上記サーボトラックに対する磁気
    ヘッドのオフトラック方向及びオフトラック量を算出す
    ると共に、この算出結果に基づいて上記駆動手段を制御
    して磁気ヘッドを正規の位置に駆動させるドライブ制御
    手段とを有することを特徴とする磁気テープ装置。
  2. 【請求項2】 上記サーボトラックの記録領域よりテー
    プ走行前方向に基準信号を記録したリファレンス領域を
    設ける一方、 上記復調手段内に信号の振幅を一定に保つように利得を
    制御する自動利得制御手段を設け、 この自動利得制御手段から通知され、上記サーボヘッド
    コアが読取った基準信号に係る利得値に基づいて磁気ヘ
    ッドの異常を判断する判断手段を装置に設けたことを特
    徴とする請求項1記載の磁気テープ装置。
  3. 【請求項3】 磁気テープ上の複数のトラックに記録さ
    れた磁気データを読取る磁気ヘッドをテープ幅の方向に
    駆動して磁気ヘッドの位置決めを行う磁気テープ装置で
    あって、 磁気テープの走行区間全域にわたってサーボトラックを
    2トラック設け、かつ同一時点では両サーボトラックの
    記録が重ならないように所定の間隔をおいて夫々ブロッ
    ク状にサーボ信号を記録し、 磁気テープへの書込み及び読取りの際には、上記磁気ヘ
    ッドに設けられた一のサーボヘッドコアを用いて上記両
    サーボトラックから同時にサーボ信号を読取り、 上記読取った各サーボトラックに係るサーボ信号の大小
    を比較することにより上記サーボトラックに対する磁気
    ヘッドのオフトラック方向及びオフトラック量を算出
    し、 上記算出結果に基づいて上記磁気ヘッドを正規の位置に
    駆動させることを特徴とする磁気テープ装置の磁気ヘッ
    ド位置決め方法。
  4. 【請求項4】 上記サーボ信号として所定のパルス信号
    を用い、これら読取ったパルス信号の振幅の大小を比較
    することにより、上記サーボトラックに対する磁気ヘッ
    ドのオフトラック方向及びオフトラック量を算出するこ
    とを特徴とする請求項3記載の磁気テープ装置の磁気ヘ
    ッド位置決め方法。
  5. 【請求項5】 テープ加速時において、テープ走行速度
    が目標定速速度に達する前に上記磁気ヘッドの位置決め
    を行うことを特徴とする請求項3記載の磁気テープ装置
    の磁気ヘッド位置決め方法。
  6. 【請求項6】 上記サーボトラックから読取ったサーボ
    信号に基づいて上記磁気ヘッドの位置決めを行う一方、 テープ停止時或いはテープ加減速時には、磁気ヘッドを
    駆動する磁気ヘッド駆動手段から出力される駆動量を表
    すパルス信号、に基づいて磁気ヘッドの位置決めを行う
    ことを特徴とする請求項3記載の磁気テープ装置の磁気
    ヘッド位置決め方法。
  7. 【請求項7】 磁気テープ上の複数のトラックに記録さ
    れた磁気データを読出す磁気ヘッドをテープ幅の方向に
    駆動して磁気ヘッドの位置決めを行う磁気テープ装置で
    あって、 上記磁気ヘッドをテープ幅の方向に駆動する磁気ヘッド
    駆動手段と、 この磁気ヘッド駆動手段と一体に設けられ磁気ヘッドの
    駆動量に応じてパルス信号を発生させるパルス発生手段
    と、 このパルス発生手段からのパルス信号に基づいて、テー
    プ減速制御中に次にアクセスを行うトラックの位置まで
    磁気ヘッドをシークするシーク手段とを有することを特
    徴とする磁気テープ装置の磁気ヘッド位置決め方法。
  8. 【請求項8】 テープリールを駆動するリールモータ
    と、 このリールモータの回転に応じてパルスを出力するパル
    ス発生手段と、 上記リールモータにおける駆動相の切換点と次の切換点
    との間に出力された上記パルス数を計数する計数手段
    と、 リールモータ駆動の際に、上記計数したパルス数に応じ
    た切換点より前の位置でリールモータに供給する巻線電
    流の駆動相を切換える駆動手段とを有することを特徴と
    する磁気テープ装置。
  9. 【請求項9】 上記駆動手段に、磁気テープの走行方
    向、磁気テープの加速、減速及び定速走行などの走行モ
    ードに応じて上記巻線電流を供給する定電流回路の電流
    利得を切り換える切換手段を設けたことを特徴とする請
    求項8記載の磁気テープ装置。
  10. 【請求項10】 上記駆動手段に、テープ供給側のリー
    ルモータに上記巻線電流を供給する定電流回路の電流利
    得を下げてブレーキモードで駆動するブレーキ手段を設
    けたことを特徴とする請求項8記載の磁気テープ装置。
  11. 【請求項11】 磁気テープ上の複数のトラックに対応
    して並設された複数のヘッドコアを有する磁気ヘッド
    と、 上記磁気ヘッドをテープ幅の方向に駆動する駆動手段と
    を有する一方、磁気テープのテープ走行区間の始端部に
    設けられたサーボトラックにサーボ信号が記録された磁
    気テープを用い、テープ幅の方向に磁気ヘッドを駆動し
    て磁気ヘッドの位置決めを行う磁気テープ装置であっ
    て、 上記磁気ヘッドを駆動して上記サーボトラックに記録さ
    れたサーボ信号を読出し復調する復調手段と、 上記読取ったサーボ信号に基づいて上記サーボトラック
    に対する磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフトラッ
    ク量を算出すると共に、この算出結果に基づいて上記駆
    動手段を制御して磁気ヘッドを正規の位置に駆動させる
    ドライブ制御手段とを有することを特徴とする磁気テー
    プ装置。
  12. 【請求項12】 磁気テープ上の複数のトラックに対応
    して並設された複数のヘッドコアを有する磁気ヘッド
    を、テープ幅の方向に駆動して磁気ヘッドの位置決めを
    行う磁気テープ装置であって、 磁気テープのテープ走行区間の始端部に設けたサーボト
    ラックにサーボ信号を記録し、 磁気テープの書込み及び読取りに先立ち、上記磁気ヘッ
    ドを駆動して上記サーボトラックに記録されたサーボ信
    号を読取り、 上記読取ったサーボ信号に基づいて上記サーボトラック
    に対する磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフトラッ
    ク量を算出し、 当該算出結果に基づいて上記磁気ヘッドを正規の位置に
    駆動してその位置に停止させることを特徴とする磁気テ
    ープ装置の磁気ヘッド位置決め方法。
  13. 【請求項13】 上記サーボトラックを1トラック設
    け、当該サーボトラックを一の上記ヘッドコアで読取
    り、この読取ったサーボ信号と予め定めた基準値とを比
    較して磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフトラック
    量を算出することを特徴とする請求項12記載の磁気テ
    ープ装置の磁気ヘッド位置決め方法。
  14. 【請求項14】 上記サーボトラックを1トラック設
    け、当該サーボトラックを隣接する二つの上記ヘッドコ
    アで読取り、これら両ヘッドコアで読取ったサーボ信号
    を比較して磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフトラ
    ック量を算出することを特徴とする請求項12記載の磁
    気テープ装置の磁気ヘッド位置決め方法。
  15. 【請求項15】 上記サーボトラックを2トラック設
    け、当該サーボトラックを一の上記ヘッドコアで読取
    り、両サーボトラックのサーボ信号を分解し比較して磁
    気ヘッドのオフトラック方向及びオフトラック量を算出
    することを特徴とする請求項12記載の磁気テープ装置
    の磁気ヘッド位置決め方法。
  16. 【請求項16】 上記サーボトラックを2トラック設
    け、かつ同一時点では両トラックの記録が重ならないよ
    うに所定の間隔をおいて夫々ブロック状にサーボ信号を
    記録し、当該サーボトラックを一の上記ヘッドコアで読
    取り、両サーボトラックのサーボ信号を比較して磁気ヘ
    ッドのオフトラック方向及びオフトラック量を算出する
    ことを特徴とする請求項12記載の磁気テープ装置の磁
    気ヘッド位置決め方法。
  17. 【請求項17】 上記サーボトラックを2トラック設
    け、当該サーボトラックを隣接する二つの上記ヘッドコ
    アで読み取り、これら両ヘッドコアで読取ったサーボ信
    号を比較して磁気ヘッドのオフトラック方向及びオフト
    ラック量を算出することを特徴とする請求項12記載の
    磁気テープ装置の磁気ヘッド位置決め方法。
  18. 【請求項18】 上記サーボトラックを2トラック設
    け、当該サーボトラックを所定の間隔を有する二つの上
    記ヘッドコアで読取り、これら両ヘッドコアで読取った
    サーボ信号を比較して磁気ヘッドのオフトラック方向及
    びオフトラック量を算出することを特徴とする請求項1
    2記載の磁気テープ装置の磁気ヘッド位置決め方法。
JP7031972A 1995-02-21 1995-02-21 磁気テープ装置及び磁気テープ装置の磁気ヘッド位置決め方法 Withdrawn JPH08227511A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7092200B2 (en) 2004-06-25 2006-08-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic tape drive with recording head group providing high density data signal recording
US7095582B2 (en) 2002-10-23 2006-08-22 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic tape drive
US7969680B2 (en) 2007-10-31 2011-06-28 Hitachi Maxell, Ltd. Magnetic tape on which a servo pattern is formed

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7095582B2 (en) 2002-10-23 2006-08-22 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic tape drive
US7092200B2 (en) 2004-06-25 2006-08-15 Fuji Photo Film Co., Ltd. Magnetic tape drive with recording head group providing high density data signal recording
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