JPH082269B2 - 窒素源の吸収性と栄養効果の優れた栄養剤 - Google Patents
窒素源の吸収性と栄養効果の優れた栄養剤Info
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- JPH082269B2 JPH082269B2 JP62052036A JP5203687A JPH082269B2 JP H082269 B2 JPH082269 B2 JP H082269B2 JP 62052036 A JP62052036 A JP 62052036A JP 5203687 A JP5203687 A JP 5203687A JP H082269 B2 JPH082269 B2 JP H082269B2
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- amino acid
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- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
- Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、窒素源の吸収性がすぐれており、かつ吸収
後の持続性も良好で栄養効果の高い栄養剤に関する。
後の持続性も良好で栄養効果の高い栄養剤に関する。
従来技術と問題点 従来、各種の栄養成分をそれらの最も基本的な構成単
位で含み、かつ栄養成分が化学的に明確な成分のみから
成る完全な合成食である成分栄養剤(elemental diet)
の窒素源として、必須アミノ酸必要量のパターンに基づ
いたアミノ酸混合物が用いられてきた。
位で含み、かつ栄養成分が化学的に明確な成分のみから
成る完全な合成食である成分栄養剤(elemental diet)
の窒素源として、必須アミノ酸必要量のパターンに基づ
いたアミノ酸混合物が用いられてきた。
元来、蛋白質は生体内で蛋白分解酵素などの消化作用
により遊離アミノ酸にまで分解されて利用される。した
がつて、遊離アミノ酸は生体内での吸収が容易であつ
て、特に消化機能の低下した術後においても栄養効果が
良好であるとされている。
により遊離アミノ酸にまで分解されて利用される。した
がつて、遊離アミノ酸は生体内での吸収が容易であつ
て、特に消化機能の低下した術後においても栄養効果が
良好であるとされている。
一方、蛋白質の加水分解物であるオリゴペプチドも腸
管腔内で細胞内に取り込まれ、細胞内で遊離アミノ酸に
分解されて、いわゆるペプチド吸収が行われることも知
られている。
管腔内で細胞内に取り込まれ、細胞内で遊離アミノ酸に
分解されて、いわゆるペプチド吸収が行われることも知
られている。
このペプチド吸収において、オリゴペプチドからのア
ミノ酸の吸収速度は、同一組成のアミノ酸混合物からの
アミノ酸吸収速度よりも速く、しかもエネルギー消費の
面からみても、1分子のアミノ酸と1分子のペプチドは
論理上同等のエネルギーを輸送の際消費すると考えられ
るので効率的であると言える。
ミノ酸の吸収速度は、同一組成のアミノ酸混合物からの
アミノ酸吸収速度よりも速く、しかもエネルギー消費の
面からみても、1分子のアミノ酸と1分子のペプチドは
論理上同等のエネルギーを輸送の際消費すると考えられ
るので効率的であると言える。
また、上記アミノ酸吸収とペプチド吸収は、小腸にお
ける最大の吸収部位が異なるため、互いに競合すること
はない。例えば、ある特定のアミノ酸が単一の遊離型の
場合にはその吸収は阻害されるが、アミノ酸がペプチド
型になつている場合には阻害されない。
ける最大の吸収部位が異なるため、互いに競合すること
はない。例えば、ある特定のアミノ酸が単一の遊離型の
場合にはその吸収は阻害されるが、アミノ酸がペプチド
型になつている場合には阻害されない。
因に、ペプチド型のガゼイン水解物(主としてオリゴ
ペプチドから成る)と、それと同一組成の遊離型のアミ
ノ酸混合物を、短時間の食事制限を行つた後に投与して
それぞれの吸収を調べると、ペプチドよりもアミノ酸の
吸収の増加が著しいが、一方長期間の食事制限を行つた
後ではアミノ酸の吸収は特に遠位小腸において低下した
が、ガゼイン水解物からのペプチド吸収は小腸のどの部
位においても明らかな低下はみられなかつたという報告
がある。
ペプチドから成る)と、それと同一組成の遊離型のアミ
ノ酸混合物を、短時間の食事制限を行つた後に投与して
それぞれの吸収を調べると、ペプチドよりもアミノ酸の
吸収の増加が著しいが、一方長期間の食事制限を行つた
後ではアミノ酸の吸収は特に遠位小腸において低下した
が、ガゼイン水解物からのペプチド吸収は小腸のどの部
位においても明らかな低下はみられなかつたという報告
がある。
しかし、ペプチド吸収のピークは遊離型アミノ酸吸収
のピークより30分程度早く、ペプチド吸収の最大吸収速
度も等モルの遊離型アミノ酸混合物の最大吸収速度に比
べて高いが、持続性がなく、急激に吸収速度が低下し、
吸収されるアミノ酸の総量も遊離型アミノ酸混合物の方
が多いということもわかつてきた。
のピークより30分程度早く、ペプチド吸収の最大吸収速
度も等モルの遊離型アミノ酸混合物の最大吸収速度に比
べて高いが、持続性がなく、急激に吸収速度が低下し、
吸収されるアミノ酸の総量も遊離型アミノ酸混合物の方
が多いということもわかつてきた。
上述のとおり、遊離アミノ酸混合物もしくはジ−乃至
トリペプチドを主体としたオリゴペプチドを窒素源とす
る従来の栄養剤では、いずれもその吸収性の点で満足的
でなく、したがつて、その栄養効果も不十分であるとい
う問題がある。
トリペプチドを主体としたオリゴペプチドを窒素源とす
る従来の栄養剤では、いずれもその吸収性の点で満足的
でなく、したがつて、その栄養効果も不十分であるとい
う問題がある。
発明が解決しようとする課題 本発明は、上述した従来の栄養剤にみられる問題点に
鑑みなされたものであつて、ジ−乃至トリペプチドを主
体としたオリゴペプチドを窒素源とした場合並びに遊離
アミノ酸混合物を窒素源とした場合よりも吸収時期が早
く、最大吸収速度も高く、かつ持続性があつて1日当り
の吸収量も多い窒素源を含有する栄養効果の高い栄養剤
を提供することを課題とする。
鑑みなされたものであつて、ジ−乃至トリペプチドを主
体としたオリゴペプチドを窒素源とした場合並びに遊離
アミノ酸混合物を窒素源とした場合よりも吸収時期が早
く、最大吸収速度も高く、かつ持続性があつて1日当り
の吸収量も多い窒素源を含有する栄養効果の高い栄養剤
を提供することを課題とする。
以下本発明を詳しく説明する。
発明の構成 本発明の特徴は、遊離アミノ酸混合物とジ乃至トリペ
プチドを主成分とするオリゴペプチドとを窒素源として
5重量%以上含有しており、窒素源中で該遊離アミノ酸
混合物と該オリゴペプチドとの含量が、それぞれ20〜70
重量%及び30〜80重量%であることにある。
プチドを主成分とするオリゴペプチドとを窒素源として
5重量%以上含有しており、窒素源中で該遊離アミノ酸
混合物と該オリゴペプチドとの含量が、それぞれ20〜70
重量%及び30〜80重量%であることにある。
課題を解決するための手段 本発明に係る栄養剤は、上述のとおり、その窒素源と
して遊離アミノ酸混合物とオリゴペプチドとを特定の比
率で共存させたものである。ここでいうオリドペプチド
は、ジペプチド乃至トリペプチドを主要成分とするオリ
ゴペプチドであつて、蛋白質又は蛋白質含有物を酵素的
に加水分解することにより得られる2個乃至3個のアミ
ノ酸が結合したものを主成分とし、平均分子量が100〜2
000、平均ペプチド鎖1.3〜10を有するものが好ましい。
また、合成ペプチドも上記オリゴペプチドとして利用す
ることができる。
して遊離アミノ酸混合物とオリゴペプチドとを特定の比
率で共存させたものである。ここでいうオリドペプチド
は、ジペプチド乃至トリペプチドを主要成分とするオリ
ゴペプチドであつて、蛋白質又は蛋白質含有物を酵素的
に加水分解することにより得られる2個乃至3個のアミ
ノ酸が結合したものを主成分とし、平均分子量が100〜2
000、平均ペプチド鎖1.3〜10を有するものが好ましい。
また、合成ペプチドも上記オリゴペプチドとして利用す
ることができる。
本発明では、窒素源中に遊離アミノ酸混合物を20〜70
重量%及びオリゴペプチドを30〜80重量%の比率で含有
させるものであり、従って本発明に係る栄養剤の調製に
際しては、窒素源が遊離アミノ酸混合物を所定の比率で
含有しない場合には、オリゴペプチドに加えて、市販の
結晶アミノ酸混合物、または、蛋白質もしくは蛋白質含
有物の酸素的あるいは化学的、さらには微生物の利用に
よつて分解して得られる遊離アミノ酸を用い、最終的に
窒素源中のオリゴペプチドと遊離アミノ酸の量を上述し
たように調製するとよい。
重量%及びオリゴペプチドを30〜80重量%の比率で含有
させるものであり、従って本発明に係る栄養剤の調製に
際しては、窒素源が遊離アミノ酸混合物を所定の比率で
含有しない場合には、オリゴペプチドに加えて、市販の
結晶アミノ酸混合物、または、蛋白質もしくは蛋白質含
有物の酸素的あるいは化学的、さらには微生物の利用に
よつて分解して得られる遊離アミノ酸を用い、最終的に
窒素源中のオリゴペプチドと遊離アミノ酸の量を上述し
たように調製するとよい。
また、本発明では、栄養剤中窒素源としてのオリゴペ
プチドと遊離アミノ酸混合物を5重量%以上含有してい
ることが必要であつて、この量より低いと栄養剤の栄養
効果が劣るようになる。
プチドと遊離アミノ酸混合物を5重量%以上含有してい
ることが必要であつて、この量より低いと栄養剤の栄養
効果が劣るようになる。
本発明に係る栄養剤は、オリゴペプチド及びアミノ酸
混合物からなる窒素源に加えて、脂質、糖質及びその他
の栄養上必須もしくは摂取が望ましい成分を適宜含有し
得るものである。
混合物からなる窒素源に加えて、脂質、糖質及びその他
の栄養上必須もしくは摂取が望ましい成分を適宜含有し
得るものである。
ここで用いる脂質としては、植物性油脂、動物性油脂
並びにそれらの加工品の1種もしくは2種以上の混合物
を用い得る。また、糖質としては、セルロース、デンプ
ン、デキストリン、糖類並びに糖アルコール等を例示し
得る。なお、その他の成分としては、栄養剤に通常用い
られるビタミン類、ミネラル類を例示し得る。
並びにそれらの加工品の1種もしくは2種以上の混合物
を用い得る。また、糖質としては、セルロース、デンプ
ン、デキストリン、糖類並びに糖アルコール等を例示し
得る。なお、その他の成分としては、栄養剤に通常用い
られるビタミン類、ミネラル類を例示し得る。
これらの組成分の配合割合は従来の栄養剤に準ずると
よい。
よい。
以下実施例により、本発明に係る栄養剤の組成例及び
その窒素源の吸収性と栄養効果を具体的に説明する。
その窒素源の吸収性と栄養効果を具体的に説明する。
実施例1 栄養剤の窒素源に用いるオリゴペプチドを下記手順に
従つて調製し、遊離アミノ酸の量が10重量%未満のもの
では結晶アミノ酸混合物を混合して遊離アミノ酸の量を
20〜70重量%に調整して窒素源として用いた。
従つて調製し、遊離アミノ酸の量が10重量%未満のもの
では結晶アミノ酸混合物を混合して遊離アミノ酸の量を
20〜70重量%に調整して窒素源として用いた。
オリゴペプチドの調整: 乳清蛋白濃縮物を水に溶解後、pH5.1〜5.3に調整した
ものに、パパインを該基質に対し0.2重量%添加して酵
素分解を行い、次いで得られた酵素分解液にpHを6〜8
付近に調整した後、中性プロテアーゼを添加して酵素分
解を行い、ジ−乃至トリペプチドを71.1重量%含み、遊
離アミノ酸を5.9重量%含有する平均分子量560、平均ペ
プチド鎖2.7のオリゴペプチドからなる酵素分解物を得
た。
ものに、パパインを該基質に対し0.2重量%添加して酵
素分解を行い、次いで得られた酵素分解液にpHを6〜8
付近に調整した後、中性プロテアーゼを添加して酵素分
解を行い、ジ−乃至トリペプチドを71.1重量%含み、遊
離アミノ酸を5.9重量%含有する平均分子量560、平均ペ
プチド鎖2.7のオリゴペプチドからなる酵素分解物を得
た。
このようにして得られたオリゴペプチドを試料Aとし
た。すなわち、試料Aは遊離アミノ酸の量が20重量%以
下であるため、本実施例では試料Aのオリゴペプチドに
結晶アミノ酸混合物(試薬用結晶アミノ酸を混合したも
の)を6:4の重量比で混合して、ジ−乃至トリペプチド4
2.6重量%、遊離アミノ酸43.6重量%を含有する平均ペ
プチド鎖長2.1の混合物を得、窒素源(試料C)として
用いた。
た。すなわち、試料Aは遊離アミノ酸の量が20重量%以
下であるため、本実施例では試料Aのオリゴペプチドに
結晶アミノ酸混合物(試薬用結晶アミノ酸を混合したも
の)を6:4の重量比で混合して、ジ−乃至トリペプチド4
2.6重量%、遊離アミノ酸43.6重量%を含有する平均ペ
プチド鎖長2.1の混合物を得、窒素源(試料C)として
用いた。
窒素源としてのオリゴペプチドの調製: 上記とは別に、乳清蛋白質を水に溶解した後、それに
パンクレアチンを添加して酵素分解を行い、ジ−乃至ト
リペプチド64.4重量%と遊離アミノ酸23.8重量%を含有
する平均ペプチド鎖長の2.6を有する酸素分解物を得、
そのまま本実施例の窒素源(試料Dとした)として用い
た。
パンクレアチンを添加して酵素分解を行い、ジ−乃至ト
リペプチド64.4重量%と遊離アミノ酸23.8重量%を含有
する平均ペプチド鎖長の2.6を有する酸素分解物を得、
そのまま本実施例の窒素源(試料Dとした)として用い
た。
なお、のオリゴペプチドに混合した結晶アミノ酸混
合物を試料Bとした。
合物を試料Bとした。
次に、上記試料C並びにDを窒素源として用い、下記
組成に配合して本発明による栄養剤を調製した。また、
比較例として上記試料A並びにBをそれぞれ窒素源とし
て用い、同様な組成に配合して栄養剤を調製した。
組成に配合して本発明による栄養剤を調製した。また、
比較例として上記試料A並びにBをそれぞれ窒素源とし
て用い、同様な組成に配合して栄養剤を調製した。
栄養剤の組成: 窒素源 20.0(wt%) デキストリン 61.5 サフラワー油 6.6 中鎖脂肪酸トリグリセリド 8.4 ミネラル混合物 3.5 上記組成に配合して得られた各栄養剤を、空腸カテー
テルにより、SD系ラツト(体重300〜330g)に投与し、
経時的に門脈血を採血し、その門脈血中にアミノ酸を定
量してその吸収量を測定した。
テルにより、SD系ラツト(体重300〜330g)に投与し、
経時的に門脈血を採血し、その門脈血中にアミノ酸を定
量してその吸収量を測定した。
結果は表1に示すとおりである。
表1に示すとおり、本発明によりオリゴペプチドと遊
離アミノ酸を特定量以上を窒素源(試料CとD)として
共存させた栄養剤は、従来のアミノ酸のみの混合物(試
料B)並びにジ−乃至トリペプチドを主要成分とし、遊
離アミノ酸量が20重量%未満のもの(試料A)を窒素源
として配合した栄養剤に比べて、アミノ酸の最大吸収に
到達する時間、最大吸収速度及び全期間を通しての総吸
収量のすべてにおいて優れていることがわかる。すなわ
ち、本発明に係る栄養剤は、従来の栄養剤の欠点を解消
した高い吸収レベル持続することが可能である。
離アミノ酸を特定量以上を窒素源(試料CとD)として
共存させた栄養剤は、従来のアミノ酸のみの混合物(試
料B)並びにジ−乃至トリペプチドを主要成分とし、遊
離アミノ酸量が20重量%未満のもの(試料A)を窒素源
として配合した栄養剤に比べて、アミノ酸の最大吸収に
到達する時間、最大吸収速度及び全期間を通しての総吸
収量のすべてにおいて優れていることがわかる。すなわ
ち、本発明に係る栄養剤は、従来の栄養剤の欠点を解消
した高い吸収レベル持続することが可能である。
実施例2 本例は、実施例1で用いた試料A、B及びCの各窒素
源を配合した栄養剤を調製し、その各々について動物試
験により吸収性及び栄養効果を調べた結果を示したもの
である。
源を配合した栄養剤を調製し、その各々について動物試
験により吸収性及び栄養効果を調べた結果を示したもの
である。
栄養剤の組成: 窒素源 20.0(wt%) α−コーンスターチ 55.5 サフラワー油 6.6 中鎖脂肪酸トリグリセリド 8.4 ミネラル混合物 3.5 ビタミン混合物 1.0 セルロース 5.0 上記組成に配合して得た各栄養剤を、胃全摘術を施し
たSD系ラツト(体重110〜130g)の各10匹から成る群に
1ヶ月間自由摂取させて窒素吸収率、増体重及び窒素出
納を調べた。結果を表2に総括して示す。
たSD系ラツト(体重110〜130g)の各10匹から成る群に
1ヶ月間自由摂取させて窒素吸収率、増体重及び窒素出
納を調べた。結果を表2に総括して示す。
表2にみられるとおり、吸収されずに糞便中に排出さ
れた窒素は、試料A並びにBを窒素源として用いた場合
に比べ、本発明では約3/5にまで減少しており、吸収性
に優れることが認められる。
れた窒素は、試料A並びにBを窒素源として用いた場合
に比べ、本発明では約3/5にまで減少しており、吸収性
に優れることが認められる。
また、術後1ヶ月の間の増体重、飼料効率及び窒素出
納共に本発明のものは、比較例に比べて優れており、蛋
白同化量も比較例の1.4〜2倍となり栄養効率及び術後
の回復に顕著な改善効果がみられた。
納共に本発明のものは、比較例に比べて優れており、蛋
白同化量も比較例の1.4〜2倍となり栄養効率及び術後
の回復に顕著な改善効果がみられた。
次に、参考として、窒素源中のジ−乃至トリペプチド
から成るオリゴペプチドが30重量%未満で、かつ遊離ア
ミノ酸も20重量%未満である窒素源を配合した栄養剤に
ついて、実施例2と同様にして窒素吸収性及び栄養効果
を調べた結果を表3に総括して示した。
から成るオリゴペプチドが30重量%未満で、かつ遊離ア
ミノ酸も20重量%未満である窒素源を配合した栄養剤に
ついて、実施例2と同様にして窒素吸収性及び栄養効果
を調べた結果を表3に総括して示した。
なお、実施例2で用いた試料A並びにBを窒素源とす
る栄養剤についても同様に調べた結果を表3に併せて示
す。
る栄養剤についても同様に調べた結果を表3に併せて示
す。
参考例 窒素源の調製: 乳清蛋白を2W/V%の水に溶解したものに、pH3.0に調
製してペプシンを加え、8時間反応させ、次いで、酵素
を失活させ凍結乾燥した。
製してペプシンを加え、8時間反応させ、次いで、酵素
を失活させ凍結乾燥した。
これにより、ジ−乃至トリペプチドを5.4重量%と遊
離アミノ酸を1.1重量%含有し、平均分子量2,000、平均
ペプチド鎖長6.4の酵素分解物(試料Eとした)を得
た。
離アミノ酸を1.1重量%含有し、平均分子量2,000、平均
ペプチド鎖長6.4の酵素分解物(試料Eとした)を得
た。
乳清蛋白を2W/V%の水に溶解したものに、パパインと
ペプシンを加え6時間酵素分解を行い、次いで酵素を失
活させた後凍結乾燥し、これによりジ−乃至トリペプチ
ド24.6重量%と遊離アミノ酸2.3重量%を含有し、平均
分子量1,200、平均ペプチド鎖長4.4の酸素分解物(試料
Fとした)を得た。
ペプシンを加え6時間酵素分解を行い、次いで酵素を失
活させた後凍結乾燥し、これによりジ−乃至トリペプチ
ド24.6重量%と遊離アミノ酸2.3重量%を含有し、平均
分子量1,200、平均ペプチド鎖長4.4の酸素分解物(試料
Fとした)を得た。
次に、上記により得た試料E並びにFの酵素分解物を
それぞれ窒素源として用い、下記組成に配合して各栄養
剤を調製した。
それぞれ窒素源として用い、下記組成に配合して各栄養
剤を調製した。
栄養剤の組成: 窒素源 20.0(wt%) デキストリン 58.0 サフラワー油 6.6 中鎖脂肪酸トリグリセリド 8.4 ビタミン混合物 1.0 ミネラル混合物 5.0 セルロース 1.0 なお、試料A並びにBを窒素源に用い、同様にして栄
養剤を調製した。
養剤を調製した。
上記により調製した各栄養剤を、胃全摘術を施したSD
系ラツト(体重110〜130g)の各10匹から成る群に1週
間自由摂取させ、窒素吸収率、増体重、試料効率及び窒
素出納を調べた。結果は表3に示すとおりである。
系ラツト(体重110〜130g)の各10匹から成る群に1週
間自由摂取させ、窒素吸収率、増体重、試料効率及び窒
素出納を調べた。結果は表3に示すとおりである。
表3にみられるとおり、ジ−乃至トリペプチドが30重
量%未満及び遊離アミノ酸が20重量%未満の窒素源(飼
料E並びにF)を配合した栄養剤は、比較例として示し
た従来のアミノ酸混合物やオリゴペプチドを窒素源とし
て用いたものに比べて、むしろ吸収性及び栄養効果の点
でも劣ることがわかる。
量%未満及び遊離アミノ酸が20重量%未満の窒素源(飼
料E並びにF)を配合した栄養剤は、比較例として示し
た従来のアミノ酸混合物やオリゴペプチドを窒素源とし
て用いたものに比べて、むしろ吸収性及び栄養効果の点
でも劣ることがわかる。
すなわち、本発明により特定された量のジ−乃至トリ
ペプチドを主要成分とするオリゴペプチドと遊離アミノ
酸とを配合することが、優れた吸収性と栄養改善効を示
すのに必要であることがわかる。
ペプチドを主要成分とするオリゴペプチドと遊離アミノ
酸とを配合することが、優れた吸収性と栄養改善効を示
すのに必要であることがわかる。
Claims (1)
- 【請求項1】遊離アミノ酸混合物とジペプチド乃至トリ
ペプチドを主成分とするオリゴペプチドとを窒素源とし
て5重量%以上含有しており、窒素源中で該遊離アミノ
酸混合物と該オリゴペプチドとの含量が、それぞれ20〜
70重量%及び30〜80重量%であることを特徴とする栄養
剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62052036A JPH082269B2 (ja) | 1987-03-09 | 1987-03-09 | 窒素源の吸収性と栄養効果の優れた栄養剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62052036A JPH082269B2 (ja) | 1987-03-09 | 1987-03-09 | 窒素源の吸収性と栄養効果の優れた栄養剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63279765A JPS63279765A (ja) | 1988-11-16 |
JPH082269B2 true JPH082269B2 (ja) | 1996-01-17 |
Family
ID=12903591
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62052036A Expired - Lifetime JPH082269B2 (ja) | 1987-03-09 | 1987-03-09 | 窒素源の吸収性と栄養効果の優れた栄養剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH082269B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2750467B2 (ja) * | 1990-06-14 | 1998-05-13 | 不二製油株式会社 | ペプチド混合物及び経腸栄養組成物 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
FR2459620B1 (fr) * | 1979-06-26 | 1983-08-05 | Agronomique Inst Nat Rech | Hydrolisat enzymatique total de proteines de lactoserum, obtention et application |
-
1987
- 1987-03-09 JP JP62052036A patent/JPH082269B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63279765A (ja) | 1988-11-16 |
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