JPH08226542A - ピストンリング - Google Patents

ピストンリング

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JPH08226542A
JPH08226542A JP3061695A JP3061695A JPH08226542A JP H08226542 A JPH08226542 A JP H08226542A JP 3061695 A JP3061695 A JP 3061695A JP 3061695 A JP3061695 A JP 3061695A JP H08226542 A JPH08226542 A JP H08226542A
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ring
piston
synthetic resin
elastic
expander
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JP3061695A
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Teruo Kumai
照男 熊井
Genichi Murakami
元一 村上
Masao Ishida
政男 石田
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Toyota Motor Corp
TPR Co Ltd
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Teikoku Piston Ring Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮されたガスが洩れることのない合成樹脂
リングを用いたピストンリング。 【構成】 ピストン1の外周面に形成されるリング溝2
に挿入される合成樹脂リング3と、自己張力を有し合成
樹脂リング3を内側から外側に押圧するエキスパンダリ
ング5の間に前記リング溝2のピストン上下方向の幅以
上の上下幅を有する弾性リング4を介装する。好ましく
は、弾性リング4がエキスパンダリング5を内包する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリンダ内を往復動する
ピストンに用いられるピストンリングに関する。
【0002】
【従来の技術】シリンダ内を往復動するピストン用のピ
ストンリングとして、自己張力の非常に小さい合成樹脂
リングを、自己張力を有するエキスパンダリングによっ
て内側から外側に押圧するピストンリングが公知である
(特開昭57−148036号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記公報の
ピストンリングでは、合成樹脂リングがリング溝内を上
下動するにともないピストンにより圧縮されたガスが、
燃焼室側からリング溝の上面と合成樹脂リングの上面の
間と、リング溝と合成樹脂リングの背面の間と、リング
溝の下面と合成樹脂リングの下面の間を通って洩れてい
くという問題がある。本発明は上記問題に鑑み、ピスト
ンにより圧縮されたガスが洩れることのない合成樹脂リ
ングを使用するピストンリングを提供することを目的と
する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1によれ
ば、ピストン外周面に形成されるリング溝に挿入される
合成樹脂リングと、自己張力を有し前記合成樹脂リング
を内側から外側に押圧するエキスパンダリングとから成
るピストンリングにおいて、前記合成樹脂リングと、前
記エキスパンダリングの間に、前記リング溝のピストン
上下方向の幅以上の上下幅を有する弾性リングを介装し
たことを特徴とするピストンリングが提供される。
【0005】本発明の請求項2によれば、ピストン外周
面に形成されるリング溝に挿入される合成樹脂リング
と、自己張力を有し前記合成樹脂リングを内側から外側
に押圧するエキスパンダリングとから成るピストンリン
グにおいて、前記エキスパンダリングがリング溝のピス
トン上下方向の幅以上の上下幅を有する弾性リングに内
包されることを特徴とするピストンリングが提供され
る。
【0006】
【作用】本発明の請求項1では、エキスパンダリングが
弾性リングを外側に押圧することにより、合成樹脂リン
グの背面は全周にわたり弾性リングと密着し、また、弾
性リングがそれ自身の弾性によって、リング溝の上面お
よび下面と密着し、ピストンにより圧縮されたガスが、
リング溝の上面と、合成樹脂リングの間の隙間から、合
成樹脂リングの背面をまわって、リング溝の下面と、合
成樹脂リングの間の隙間を抜けて洩れることを防止す
る。
【0007】本発明の請求項2では、エキスパンダリン
グが弾性リングを外側に押圧することにより、合成樹脂
リングの背面は、全周にわたり弾性リングと密着し、ま
た、弾性リングがそれ自身の弾性によって、リング溝の
上面および下面と密着し、ピストンにより圧縮されたガ
スが、リング溝の上面と、合成樹脂リングの間の隙間か
ら、合成樹脂リングの背面をまわって、リング溝の下面
と、合成樹脂リングの間の隙間を抜けて洩れることを防
止する。また、エキスパンダリングが弾性リングに内包
されることにより、ピストンに組み付ける際には一体化
したエキスパンダリングと弾性リングが組み付けられ
る。
【0008】
【実施例】以下添付図面を用いて本発明の実施例を説明
する。図1は内燃機関のピストンリングに適用した本発
明の第1実施例の断面図であって、図1において1はピ
ストンであって、2はピストン1に形成されたリング溝
である。3は合成樹脂リングであって、例えば、四フッ
化エチレンで作られており、周方向に切れ目を有してお
らず、また、其自身、張力は非常に小さい。4は弾性リ
ングであって例えば耐熱性のゴムで作られている。5は
エキスパンダリングであって、例えば、鋼の様な金属で
作られていて自己張力を有し弾性リング4を介して合成
樹脂リング3をピストン1の半径方向外側に向けて押圧
し、合成樹脂リング3はオイル(図示しない)を介して
シリンダライナ6に接している。
【0009】合成樹脂リング3のピストン上下方向の幅
D3はリング溝2への装着性等を考慮し、リング溝2の
ピストン上下方向の幅D1よりも小さく、合成樹脂リン
グ3とリング溝2の上面と下面との間にはそれぞれ隙間
C1、C2がある。弾性リング4の自由状態におけるピ
ストン上下方向の幅はリング溝2のピストン上下方向の
幅D1よりも大きいので、これをリング溝2に装着した
ときにはリング溝2の上面と下面との間には隙間が存在
しない。また、弾性リング4はエキスパンダリング5に
よって合成樹脂リング3に押しつけられているので弾性
リング4の背面と合成樹脂リング3の間には隙間が存在
しない。
【0010】したがって、第1実施例では、ブローバイ
ガスは、燃焼室(図示しない)から、ピストン1とシリ
ンダライナ6の間の隙間7を通り、さらに合成樹脂リン
グ3とリング溝2の上面と間の隙間C1に達するが、そ
こから先へは進むことができず、クランクース(図示し
ない)に通じる合成樹脂リング3とリング溝2の下面と
の間の隙間C2に達することができないのでブローバイ
ガスが合成樹脂リング3の背面をまわってクランクース
に洩れることが防止される。なお、合成樹脂リング3と
シリンダライナ6との間もシールされているので、そこ
からブローバイガスが洩れることはない。
【0011】図2は本発明の第2実施例の構造を示す断
面図である。第2実施例においては、弾性リングは4a
で示されている様に、中空のパイプ状を成しており、エ
キスパンダリング5はその内部に内包されている。ま
た、自由状態における断面の直径は、リング溝2のピス
トン上下方向の幅D1よりも大きいので、第1実施例と
同様に、弾性リング4aをリング溝2に装着したときに
はリング溝2の上面と下面との間には隙間が存在しな
い。第2実施例においては、ブローバイガスは、燃焼室
から、ピストン1とシリンダライナ6の間の隙間7を通
り、さらに合成樹脂リング3とリング溝2の上面と間の
隙間C1を通り、合成樹脂リング3の背面と弾性リング
4aの間の上側の空間8に達するが、上述した様に、弾
性リング4aと合成樹脂リング3の間には隙間が存在し
ないので、空間8から図中下方に向かって合成樹脂リン
グ3の背面と弾性リング4aの間の下側の空間9へ抜け
ることができない。また、弾性リング4aとリング溝2
の上面との間にも隙間が存在しないので、前記空間8か
ら弾性リング4aの背面をまわって前記空間9へ抜ける
ことがない。したがって、ブローバイガスがクランクケ
ースに洩れることが防止される。
【0012】上記の様に、第2実施例においてもブロー
バイガスが合成樹脂リング3の背面をまわってクランク
ケースに洩れることが防止される。また、弾性リング4
aとエキスパンダリング5が一体化されているのでピス
トン1への装着が容易である。
【0013】図3は本発明の第3実施例の構造を示す断
面図である。本第3実施例においては、エキスパンダリ
ング5は4bで示されている弾性リングの中に埋め込ま
れている。本第3実施例の作用および効果は第2実施例
と同じであるので省略する。
【0014】上記各実施例によればエキスパンダリング
5、または弾性リング4aや4bと、リング溝2の底壁
hとの間に空間が形成されているため、ピストンリング
はピストン1に対し半径方向の移動が容易となる。その
ため、ピストン1のシリンダライナ6に対する径方向の
動きに対してピストンリングの動きは自由となる。ま
た、合成樹脂リング3とエキスパンダリング5の間に弾
性リングがあることにより、ピストン1が首振り運動を
して合成樹脂リング3をピストン半径方向に瞬間的に押
しつぶそうとする力が作用した時に、その力が弾性リン
グによって吸収されることにより緩和され、合成樹脂リ
ング3の耐久性が向上する。さらに、長期使用により合
成樹脂リング3のシリンダライナ6との摺動面が磨耗
し、エキスパンダリング5が伸びて張力が低下するが、
同時に、弾性リングがゴムであれば、潤滑油により弾性
リングが膨潤して厚みを増すため、その張力の低下を補
うことができ、ピストンリング全体としての張力の低下
を防止することができる。なお、上記の様に、内燃機関
に適用した実施例にしたがって説明したが、本発明は内
燃機関に限定されるものではなく、その他の往復動式の
圧縮機械等に広く応用できるものである。
【0015】
【発明の効果】本発明によればピストン外周面に形成さ
れるリング溝に挿入される合成樹脂リングと、自己張力
を有し前記合成樹脂リングを内側から外側に押圧するエ
キスパンダリングとから成るピストンリングにおいて、
前記合成樹脂リングと前記エキスパンダリングの間に、
前記リング溝のピストン上下方向の幅以上の上下幅を有
する弾性リングを介装したことにより、ピストンにより
圧縮されたガスが合成樹脂性リングの背面をまわってク
ランクケースに洩れることが防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の構造を示す断面図である。
【図2】第2実施例の構造を示す断面図である。
【図3】第3実施例の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1…ピストン 2…リング溝 3…合成樹脂性リング 4…弾性リング(第1実施例) 4a…弾性リング(第2実施例) 4b…弾性リング(第3実施例) 5…エキスパンダリング 6…シリンダライナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 政男 東京都中央区八重洲一丁目9番9号 帝国 ピストンリング株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ピストン外周面に形成されるリング溝に
    挿入される合成樹脂リングと、自己張力を有し前記合成
    樹脂リングを内側から外側に押圧するエキスパンダリン
    グとから成るピストンリングにおいて、 前記合成樹脂リングと、前記エキスパンダリングの間
    に、前記リング溝のピストン上下方向の幅以上の上下幅
    を有する弾性リングを介装したことを特徴とするピスト
    ンリング。
  2. 【請求項2】 前記弾性リングは前記エキスパンダリン
    グを内包することを特徴とする前記請求項1に記載のピ
    ストンリング。
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