JPH0822650A - 光磁気ディスク装置 - Google Patents

光磁気ディスク装置

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JPH0822650A
JPH0822650A JP15097694A JP15097694A JPH0822650A JP H0822650 A JPH0822650 A JP H0822650A JP 15097694 A JP15097694 A JP 15097694A JP 15097694 A JP15097694 A JP 15097694A JP H0822650 A JPH0822650 A JP H0822650A
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shape memory
memory alloy
magnetic field
magneto
bias magnetic
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JP15097694A
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Ryuichi Iwanaga
竜一 岩永
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光磁気ディスク装置において、浮上磁気ヘッ
ドの昇降のための駆動手段をより小型化し、全体として
コンパクトなドライブ装置を得ることにある。 【構成】 光磁気記録媒体に対して半径方向に移動可能
な光ヘッドから記録媒体にレーザ光を照射して光スポッ
トを形成するとともに、上記光スポットが形成される微
小領域に対して、磁界変調用バイアス磁界を印加するバ
イアス磁界発生装置を有する光磁気ディスク装置におい
て、前記バイアス磁界発生装置を記録媒体に対して近接
および離間させるための昇降手段は、前記バイアス磁界
発生装置の昇降のための駆動源として、形状記憶合金を
用いていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録媒体に対して半径
方向に移動可能な光ヘッドから、記録媒体にレーザ光を
照射して光スポットを形成するとともに、前記光スポッ
トが形成される微小領域に対して磁界変調記録用バイア
ス磁界を印加するバイアス磁界発生装置を有する光磁気
ディスク装置に関し、特に、そのバイアス磁界発生装置
の昇降手段に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】従来、光磁気記録媒体に情報を記録する
場合は、まず、ディスク上の光ビームを目的とするトラ
ック上に移動させ、指定された位置にて消去パワーに切
り換えると同時に、ディスク記録面に、外部よりバイア
ス磁界を印加し、消去パワーにて照射された部分の記録
情報を消去する。つぎに、バイアス磁界の印加方向を消
去時と逆方向に切換え、前記消去した部分に、記録情報
信号に従って変調された光ビームを照射しながら、ディ
スク記録面に情報を記録して行く。
【0003】そして、記録終了後、前記記録された部分
のデータに誤りがないかをチェックするために、一度再
生(ベリファイ)を行い、記録データと再生データとの
一致が確認された時点で、一連の記録動作を終了するの
である。
【0004】このように、光磁気記録媒体に情報の記録
を行うには、消去/記録/再生と3回の動作が必要であ
り、また、それぞれに回転待ちの時間も含めると、さら
に時間が必要となり、記録速度が低下する。そのため、
オーバーライトという技術が提案されており、その一つ
として、磁界変調記録方式が知られている。
【0005】この方式は、記録媒体にレーザ光を照射し
て、光スポットを形成するための光ヘッドと、前記記録
媒体の光スポット面と対向する位置で、前記光スポット
が形成される微小領域に対して磁界変調記録用バイアス
磁界を印加するバイアス磁界発生装置(以下磁気ヘッ
ド)とを備えたものであり、光ビームを、記録パワーに
よって、連続ないしは一定パルスにて、記録媒体に照射
し、記録信号に従って磁気ヘッドのバイアス磁界印加方
向を変調させて、情報の消去および記録を同時に行う方
式である。この方式では、情報の消去および記録が一回
の動作にて行えるため、このあとのベリファイ動作をい
れても、前記従来方法の2/3の時間で記録を完了でき
ることになる。
【0006】さらに、現在は、アレイレーザを用いて、
記録用/再生用の複数のビームを同時に照射し、記録用
ビームにより記録を行いながら、そのすぐ後方に位置す
る再生用ビームにより、ベリファイを行う方式も実用化
されようとしている。この方法を用いれば、すべての記
録動作が一回で済み、一層の時間短縮が実現できる。
【0007】このような記録方式を配慮して採用されて
いる従来の磁界変調記録方式によるドライブ装置は、例
えば、図9の(a)、(b)で示されるような構成にな
っている。ここで、符号1は記録媒体、21は変調磁界
を印加する浮上磁気ヘッド、22は浮上磁気ヘッドを保
持する保持部材、23は浮上磁気ヘッド21のディスク
へのロード位置を規制する位置決め部材、24は浮上磁
気ヘッド21をアンロード状態に保持し、かつ、保持部
材22をシーク可能な状態で支えるベアリング、25は
ベアリング24をシーク方向にガイドするガイド軸、2
6は位置決め部材23に対して保持部材22を突き当
て、位置決めするストッパー、27はディスクに対して
情報の記録/再生を行うレーザ光を照射・受光する光ヘ
ッド、28は光ヘッド27をディスク半径方向にシーク
させるリニアモータコイル、29は前記光ヘッド27か
ら照射される光ビームを記録媒体面に合焦させ、かつ、
トラッキング方向にレーザ光を移動させるアクチュエー
タ、30は記録媒体1を保護収納するディスクカートリ
ッジである。
【0008】また、符号31は記録媒体1を回転駆動す
るスピンドルモータ、33は光ヘッド27をシーク方向
にガイドするガイドレール、34は光ヘッド27からの
レーザ光による情報信号を受光して光電変換する光学検
出手段、35は光学検出手段34からの信号によりリニ
アモータ28、アクチュエータ29、ガイド軸5の昇降
を行うため、ソレノイド37を駆動する駆動回路36を
制御する制御回路である。
【0009】上記構成において、記録/再生時には、ま
ず、ディスクカートリッジ30をローディングし、スピ
ンドルモータ31を起動する。この時、挿入された記録
媒体が磁界変調方式記録媒体か否かを、ディスクカート
リッジの形状または記録媒体に記録された情報より判別
し、磁界変調方式記録媒体でない場合には、浮上磁気ヘ
ッド21をロードさせずに、これをスタンバイ状態とす
る。
【0010】また、磁界変調方式記録媒体であった場合
は、ソレノイド37へ通電して、浮上ヘッド37をロー
ドする。通常使用時は、浮上磁気ヘッド21をロードし
たままであるから、ソレノイド37は、常時、通電状態
となっており、また、イジェクト時に際しては、スピン
ドルを停止させる前に制御回路35により通電を切られ
る。そして、ソレノイド37の付勢力によって、ガイド
軸25が下降し、浮上磁気ヘッド21を待機位置まで上
昇させる。また、使用時(浮上磁気ヘッドロード時)
に、ドライブ装置の電源の遮断などの異常が発生した場
合でも、同様に、ソレノイド37への通電が切れ、浮上
磁気ヘッド21は前記待機位置まで退避される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】現在の光磁気ディスク
装置は、大容量化とともに、構造的には小型化・低コス
ト化が目覚ましく進歩してきている。しかしながら、前
記従来例のように、浮上磁気ヘッドの昇降を、ソレノイ
ドを用いて行うためには、十分なパワーの出る容量のソ
レノイドが必要であり、必然的に、それが大型化する欠
点があった。
【0012】また、リンクなどの適当な減速手段を介し
て、小さいパワーで駆動する構成にしようとすると、余
分な構成が加わり、また、可動部のストロークが必要と
なり、結局、これも大型化の要因となってしまう。ま
た、ソレノイド自体、ドライブ装置を構成する部品の中
でも高価な部類に入るものなので、コストの低減が望ま
れている。
【0013】
【発明の目的】本発明は、上記事情に基づいてなされた
もので、その第1の目的は、光磁気ディスク装置におい
て、浮上磁気ヘッドの昇降のための駆動手段をより小型
化し、全体としてコンパクトなドライブ装置を得ること
にある。
【0014】また、本発明の第2の目的は、光磁気ディ
スク装置において、浮上磁気ヘッドの昇降のための駆動
手段を、より安価な方法にて達成するものであり、低コ
ストなドライブ装置を得ることにある。
【0015】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するため、本発明は、光磁気記録媒体に対して半径方
向に移動可能な光ヘッドから、記録媒体にレーザ光を照
射して、光スポットを形成するとともに、前記光スポッ
トが形成される微小領域に対して、磁界変調用バイアス
磁界を印加するバイアス磁界発生装置を有する光磁気デ
ィスク装置において、前記バイアス磁界発生装置を記録
媒体に対して近接および離間させるための昇降手段は、
前記バイアス磁界発生装置の昇降のための駆動源とし
て、形状記憶合金の回復応力を用いている。
【0016】なお、上記構成において、形状記憶合金
は、例えば、バイアス磁界発生装置が通常の待機位置に
位置する第1のポジションと、バイアス磁界発生装置が
記録媒体上にロードされた第2のポジションをとるよう
に動作する構成にすると良い。また、形状記憶合金は、
U字の板状の形態をなして、両先端の開き角の変化によ
り、バイアス磁界発生装置の昇降を行うように構成して
も良い。
【0017】更に、形状記憶合金には、ワイヤ状のもの
を採用して、通常状態の第1のポジションと、収縮によ
り全長が短かくなる第2のポジションとを採ることによ
り、バイアス磁界発生装置の昇降を行うように構成して
も良く、また、コイルバネ状の形態のものを採用し、一
方向に付勢された第1のポジションと、回復による収縮
または延伸によりコイル全長が変化した第2のポジショ
ンとを採ることにより、バイアス磁界発生装置の昇降を
行う。
【0018】また、本発明に係わるバイアス磁界発生装
置の昇降手段には、形状記憶合金の形状変化を行わせる
ための加熱手段が装備されており、形状記憶合金作動部
に対して加熱制御により、形状変化を行わせ、バイアス
磁界発生装置の昇降を行うことができる。この場合、前
記形状記憶合金の加熱手段には、例えば、形状記憶合金
の作動部にヒーター面を取付けるなどして、シート状の
ヒーターを用いることで、その通電制御によりバイアス
磁界発生装置の昇降を行わせ、あるいは、前記形状記憶
合金の両端部に電極を接続し、直接、電流を流し、形状
記憶合金自体を加熱することによりバイアス磁界発生装
置の昇降を行わせても良い。
【0019】
【実施例】
(第1の実施例)以下、本発明の実施例について図面を
参照しながら具体的に説明する。なお、図において、従
来例と同一部分は、同一符号を付してある。また、この
実施例では、ドライブ装置のバイアス磁界発生装置の昇
降手段の箇所以外の部分の構成および作用に関しては、
従来例と同一の構成を採用した。
【0020】図1は、本発明の第1の実施例を示すバイ
アス磁界発生装置の昇降手段を示しており、ここで、符
号40は、一般的なNi−Ti系の形状記憶合金であ
り、また、41は形状記憶合金40とガイド軸25とを
接続している駆動シャフトであり、42はシート状ヒー
ターである。形状記憶合金40に対しては、加熱によ
り、そのU字状屈曲部が図2(a)より(b)の状態に
回復するような、形状記憶処理が施されている。駆動シ
ャフト41とガイド軸25は、駆動シャフト41の上下
動をガイド軸25の回動運動に変換させるような接続の
仕方で構成されている。
【0021】また、浮上磁気ヘッド21の支持部自体
は、弾性部材により、ディスク面方向へ付勢されている
が、ガイド軸25により位置規制されている。また、こ
の駆動シャフト41の部分は、弾性部材43により、常
時、図に対して上方向へ付勢されており、この付勢力に
より、形状記憶合金40が、通常、図2(a)の形態を
なしている。
【0022】上記構成において、浮上磁気ヘッドの待機
時には、シート状ヒーター42への通電はされておら
ず、形状記憶合金40は、図2(a)の位置のままであ
る。この時、ガイド軸25は下側にあり、ベアリング2
4を押し下げており、浮上磁気ヘッド21をディスクに
対して上方に持ち上げている。
【0023】次に、ドライブ装置へ挿入されたディスク
が磁界変調記録媒体であると判別されると、浮上磁気ヘ
ッド21をロードするが、その時には、制御回路よりシ
ート状ヒーター42へ通電される。シート状ヒーター4
2は、形状記憶処理の施された屈曲部付近に密着してお
り、瞬時に形状記憶合金40を加熱する。熱が加わる
と、形状記憶合金40は、弾性部材43の付勢力に抗し
て、図2(b)の形状へと変化し、ガイド軸25を上側
へ回動させる。これに連動して、ディスクの面方向へ付
勢されている浮上磁気ヘッド21は、その位置を規制し
ているベアリング24の位置が図の上方向へ移動するこ
とで、ディスク面上へロードされる。
【0024】イジェクト時には、シート状ヒーター42
への通電を停止することによって、形状記憶合金40が
冷却され、応力が低下して、弾性部材43の付勢力によ
り、図2(a)の位置へと戻るとともに、浮上磁気ヘッ
ド21を待機位置まで退避させる。また、使用時に、電
源が遮断された時も、前記と同様にして、浮上磁気ヘッ
ド21を安全に退避させることが可能である。本構成に
より、より低コスト、高信頼性の昇降機構を得ることが
できる。
【0025】(第2の実施例)図3は、本発明の第2の
実施例を示すものであり、同図において、符号44はコ
イル状形状記憶合金であり、また、45はコイルバネ、
46はヒーターであり、コイル状形状記憶合金44の内
側に設けられている。符号47は駆動シャフトであり、
また、形状記憶合金44とコイルバネ45の境界部にフ
ランジ48が設けられている。駆動シャフト47とガイ
ド軸25は、第1の実施例と同様に、駆動シャフト47
の上下動をガイド軸25の回動運動に変換させるような
構成で接続されている。また、駆動シャフト47は、コ
イルバネ45により、常時、上方向へ付勢されており、
その結果、ガイド軸25が下方向に位置し、浮上磁気ヘ
ッド21を上昇位置で保持している。
【0026】上記構成において、浮上磁気ヘッド待機時
には、ヒーター46への通電はされておらず、形状記憶
合金44は、コイルバネ45の付勢力により、図4
(a)のような形態をしており、浮上磁気ヘッド21は
上昇位置のまま保持される。
【0027】次に、ドライブ装置へ挿入されたディスク
が磁界変調記録媒体であると判別されと、浮上磁気ヘッ
ド21をロードするが、その時には、制御回路よりヒー
ター46へ通電し、ヒーター46の輻射熱により、コイ
ル状形状記憶合金44を加熱する。熱が加わると、形状
記憶合金44は、予め形状記憶処理を施された、図4
(b)の形状へと変化し、この回復応力により、弾性部
材43およびコイルバネ45の付勢力に抗して、フラン
ジ48を押し下げる。このことにより、駆動シャフト4
7を下降させ、その動きに伴いガイド軸25を上側へ回
動させる。これによって、ディスク面方向へ付勢されて
いる浮上磁気ヘッド21は、その位置を規制しているベ
アリング24の位置が移動することで、ディスク面上へ
ロードされる。
【0028】なお、イジェクト時には、ヒーター46へ
の通電を停止することによって、形状記憶合金44が冷
却され、コイルバネ45の付勢力により、浮上磁気ヘッ
ド21を待機位置まで退避させる。また、使用時に、電
源が遮断された時も、前述と同様に、ヒーター46への
通電が遮断されることにより、浮上磁気ヘッド21を安
全に退避させることができる。
【0029】(第3の実施例)本発明における第3の実
施例を図5に示す。同図において、符号50はワイヤ状
の形状記憶合金であり、熱により長さ方向に収縮するよ
うな形状記憶処理が施されている。形状記憶合金50の
一端は駆動シャフト41に接続されており、駆動シャフ
ト41の動きに連動して、ガイド軸25を上下する機構
となっている。また、符号51はプーリーであり、形状
記憶合金50との接触面は絶縁材料にて構成されてお
り、ドライブ装置(図示せず)のシャーシに対して回転
可能に固定されている。また、形状記憶合金50の他端
は、図6に示すように、ドライブ装置のシャーシ52と
は絶縁されたターミナル53に固定されている。
【0030】前記構成において、ワイヤ状の形状記憶合
金50の両端部には、電極60が接続され、電流を制御
することによって、形状記憶合金50自体を昇温できる
ようになっている。そして、上磁気ヘッドの待機時に
は、形状記憶合金50の両端への通電はされておらず、
ガイド軸41は、弾性部材43の付勢力により、下側に
位置していて、ベアリング24を押し下げることによっ
て、浮上磁気ヘッド21をディスクに対して上方に持ち
上げるようになる。
【0031】次に、ドライブ装置へ挿入されたディスク
が磁界変調記録媒体であると判別されると、浮上磁気ヘ
ッド21をロードするが、この時には、形状記憶合金5
0の両端部へ電流を流し、昇温させる。その結果、形状
記憶合金50は、長さ方向に数%程度収縮し、弾性部材
43の付勢力に抗して、ガイド軸25を上側へ回動させ
るように働く。これによって、ディスク面の方向へ付勢
されている浮上磁気ヘッド21は、ベアリング24の位
置が上方に移動することで、ディスク面上へロードされ
る。なお、イジェクト時は通電を停止することによっ
て、形状記憶合金50を常温状態に戻し、弾性部材43
の付勢力により、浮上磁気ヘッド21を待機位置まで退
避させる。
【0032】図7は、ワイヤ状の形状記憶合金50の全
長を長くし、複数のプーリーを介在させることによっ
て、少ない昇温で、駆動のために必要なストロークを十
分に得るように考案されたものである。同図のような構
成によって、形状記憶合金50は、ドライブ装置内の配
置についての自由度が増し、より小型のドライブ装置を
得ることが可能となる。
【0033】図8は、形状記憶合金50への電極の接続
方式について示したもので、(a)は、絶縁されたター
ミナル55にネジ部を設け、導電性のネジ56により固
定し、ネジ頭部に電極57を設ける方式である。また、
(b)は、挾持部材58により、形状記憶合金50の付
勢方向に抗して端部を挾持するもので、ストッパおよび
電極を兼ねたものであって、コスト低減、生産性の向上
を図ったものである。
【0034】また、本実施例のように、必ずしも形状記
憶合金50の両端部に電極を設ける必要はなく、例え
ば、図5において、駆動シャフト41およびプーリー5
1を導電性の材料で構成し、駆動シャフト41およびプ
ーリー51に電極を設けることにより、この2点間での
形状変化を利用して駆動させるなどの方式を採用するこ
ともできる。
【0035】なお、前述のような実施例において、形状
記憶合金の変態温度は、使用時のドライブ装置内の温度
が60℃程度となることがあるので、このドライブ装置
の昇温によって誤動作しないように、いずれも70℃以
上に設定した。また、形状記憶合金は、Ni−Ti系、
Cu系、Fe系などの外、適当なものを採用できるので
あり、特に、その材料を限定するものではなく、形状記
憶特性を有する合金材料であればいずれでも実施可能で
ある。
【0036】また、本発明では、形状記憶合金への電流
を制御することによって、従来のソレノイドなどでは困
難であった昇降位置制御や磁気ヘッドのディスクへの押
圧制御なども容易に達成可能となる。
【0037】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように、光磁気
記録媒体に対して半径方向に移動可能な光ヘッドから記
録媒体にレーザ光を照射して光スポットを形成するとと
もに、上記光スポットが形成される微小領域に対して、
磁界変調用バイアス磁界を印加するバイアス磁界発生装
置を有する光磁気ディスク装置において、前記バイアス
磁界発生装置を記録媒体に対して近接および離間させる
ための昇降手段は、前記バイアス磁界発生装置の昇降の
ための駆動源として、形状記憶合金を用いているので、
簡単な構成とすることができるとともに、従来のアクチ
ュエータに比べ低コスト化が可能となる。
【0038】また、本発明によれば、バイアス磁界発生
装置の昇降のための駆動源として、形状記憶合金をU字
の板状の形態とし、両先端の距離が変化するような形状
記憶処理を施すことによって、U字の屈曲部の僅かな形
状変化を倍増させ、少ないスペースで十分なストローク
を得ることができる。また、本発明によれば、バイアス
磁界発生装置の昇降のための駆動源として、コイルバネ
状の形状記憶合金を用いることにより、小さなスペース
での配置が可能となり、装置の小型化が可能となる。更
に、本発明によれば、バイアス磁界発生装置の昇降のた
めの駆動源として、ワイヤ状の形状記憶合金を用いるこ
とにより、構成部品を少なくできると共に、装置の低コ
スト化が図れ、また、形状記憶合金の装置内における配
置の自由度が高く、より小型化も可能となる。
【0039】また、本発明によれば、バイアス磁界発生
装置の昇降手段に、形状記憶合金の形状変化を行わせる
ための加熱手段を付加したことによって、形状記憶合金
を局所的に加熱でき、消費電力を抑えるとともに、加熱
による浮上磁気ヘッドの昇降の応答速度をはやめること
ができる。また、前記形状記憶合金の加熱手段にシート
状のヒーターを用いることによって、形状記憶合金の形
状記憶処理部を均一に素早く、また、無駄なく加熱する
ことができると共に、ヒーターの実装場所の自由度が大
きいため、コンパクトなドライブ装置が得られる。更
に、要すれば、前記形状記憶合金の両端部に電極を接続
し、直接、電流を流し、形状記憶合金自体を加熱するこ
とにより、バイアス磁界発生装置の昇降を行うことによ
って、加熱用のヒーターを必要とせず、効率の良い熱伝
達が可能であるとともに、昇降機構の簡略化、低コスト
化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すバイアス磁界発生
装置の昇降手段を示した図である。
【図2】形状記憶合金の動作を示す図である。
【図3】本発明の第2の実施例を示す図である。
【図4】前記の第2の実施例における形状記憶合金の動
作を示す図である。
【図5】本発明の第3の実施例を示す図である。
【図6】前記の第3の実施例における電極部を表わす図
である。
【図7】同じく、第3の実施例のワイヤの配置を変えた
図である。
【図8】同じく、電極部の接続を示す図である。
【図9】従来のバイアス磁界発生装置の昇降手段を示す
図である。
【符号の説明】
21 浮上磁気ヘッド 24 ベアリング 25 ガイド軸 40、44、50 形状記憶合金 41 駆動シャフト 42 シート状ヒータ 43 弾性部材 45 コイルバネ 46 ヒータ 47 駆動シャフト 48 フランジ 51 プーリー 52 シャーシ 53、55 ターミナル 56 ネジ 57、60 電極 58 挟持部材

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光磁気記録媒体に対して半径方向に移動
    可能な光ヘッドから記録媒体にレーザ光を照射して光ス
    ポットを形成するとともに、上記光スポットが形成され
    る微小領域に対して、磁界変調用バイアス磁界を印加す
    るバイアス磁界発生装置を有する光磁気ディスク装置に
    おいて、前記バイアス磁界発生装置を記録媒体に対して
    近接および離間させるための昇降手段は、前記バイアス
    磁界発生装置の昇降のための駆動源として、形状記憶合
    金を用いていることを特徴とする光磁気ディスク装置。
  2. 【請求項2】 前記形状記憶合金は、熱により先端の開
    き角が変化するような、U字の板状の形態をなしている
    ことを特徴とする請求項1に記載の光磁気ディスク装
    置。
  3. 【請求項3】 前記形状記憶合金には、加熱により、収
    縮または延伸するコイルバネ形状のものが用いられてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の光磁気ディスク装
    置。
  4. 【請求項4】 前記形状記憶合金には、加熱により、一
    方向へ収縮するワイヤ状のものが用いられていることを
    特徴とする請求項1に記載の光磁気ディスク装置。
  5. 【請求項5】 前記バイアス磁界発生装置の昇降手段に
    は、形状記憶合金の形状変化を行わせるための加熱手段
    が装備されていることを特徴とする請求項1に記載の光
    磁気ディスク装置。
  6. 【請求項6】 前記形状記憶合金の加熱手段には、シー
    ト状のヒーターが用いられていることを特徴とする請求
    項5に記載の光磁気ディスク装置。
  7. 【請求項7】 前記形状記憶合金の加熱手段には、前記
    形状記憶合金の両端部を電極とし、直接、電極へ電流を
    流すことによって加熱する構成になっていることを特徴
    とする請求項5に記載の光磁気ディスク装置。
JP15097694A 1994-07-01 1994-07-01 光磁気ディスク装置 Pending JPH0822650A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2005022527A1 (ja) * 2003-08-28 2005-03-10 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. 作動装置、位置切換装置および光磁気記録再生装置

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