JPH08226189A - 複合梁 - Google Patents

複合梁

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JPH08226189A
JPH08226189A JP3415795A JP3415795A JPH08226189A JP H08226189 A JPH08226189 A JP H08226189A JP 3415795 A JP3415795 A JP 3415795A JP 3415795 A JP3415795 A JP 3415795A JP H08226189 A JPH08226189 A JP H08226189A
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JP
Japan
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steel
concrete
steel material
composite beam
composite
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JP3415795A
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English (en)
Inventor
Kenichi Ikeda
憲一 池田
Yutaka Saito
豊 斉藤
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Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Publication date
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Publication of JPH08226189A publication Critical patent/JPH08226189A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼材とコンクリートとの複合構造とされ、耐
火被覆を省略し得る有効な構造の梁を提供する。 【構成】 鉄骨梁として機能する鋼材により表層部が形
成され、その内部にコンクリート3が充填され、コンク
リート中に長手方向に沿う引張補強材が配設されてい
る。前記鋼材としては、当該梁の両側面と底面とを形成
する横断面形状略U字状の鋼管2を用いたり、当該梁の
両側面を形成する一対の型鋼とそれらの下部相互間に配
されて当該梁の底部を形成する鋼板とを用いる。前記引
張補強材としては鉄筋4や高強度繊維に樹脂を含浸固化
させてなる樹脂固化体を用いる。前記鋼材の内面側にス
タッド等の凸部を設けて鋼材と前記コンクリートとの一
体化を図る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の主要構造部材
である梁の構造に係わり、特に鋼材とコンクリートとの
複合構造とされた複合梁に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、柱や梁の主要構造部材を
鉄骨により形成する鉄骨造建築物にあっては、鉄骨柱や
鉄骨梁の火災時における耐力を確保するために、それら
鉄骨柱や鉄骨梁に対して耐火被覆を施すことが不可欠で
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、鉄骨柱や鉄
骨梁に対する耐火被覆は、耐火材を鉄骨表面に吹き付け
るか、あるいは耐火材の成形板により鉄骨を覆うことで
施されるが、いずれにしてもコストが嵩むのみならず、
面倒な施工手間が必要であり、さらには耐火被覆の厚み
分だけ柱や梁の断面寸法が実質的に大きなものとなるの
で室内有効寸法や梁下有効寸法が小さくなってしまう、
といった不具合があり、このため耐火被覆を省略し得る
有効な手段の実現が模索されていた。
【0004】なお、近年、鋼管内にコンクリートを充填
した構造の充填鋼管コンクリート柱が実用化され、この
ような柱については耐火被覆を省略することも可能とな
ったが、梁に関しては耐火被覆を省略可能な構造はいま
だ提供されていないのが実情である。このため、充填鋼
管コンクリート柱を採用して柱に対する耐火被覆を省略
したとしても、梁に対しては依然として耐火被覆を施さ
ねばならないから全体としては必ずしも有効なものとは
ならず、耐火被覆を省略し得る有効な梁の構造の開発が
急務とされていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記事情に鑑み、本発明
の複合梁は、鋼材とコンクリートとの複合構造の梁であ
って、それ自体が鉄骨梁となる鋼材により表層部を形成
するとともに、その内部にコンクリートを充填し、該コ
ンクリート中に長手方向に沿う引張補強材を配設してな
ることを特徴とするものである。前記鋼材としては、当
該梁の両側面と底面とを形成している横断面形状略U字
状の鋼管を用いたり、当該梁の両側面を形成する一対の
型鋼とそれらの下部相互間に配されて当該梁の底部を形
成する鋼板とにより構成することが考えられる。また、
前記引張補強材としては鉄筋を用いれば良いが、高強度
繊維に樹脂を含浸固化させてなる樹脂固化体を用いるこ
とも可能である。さらに、前記鋼材の内面側に凸部を設
けて、該凸部を介して前記鋼材と前記コンクリートとの
一体化を図ることが考えられる。
【0006】
【作用】本発明の複合梁は表層部が鋼管あるいは型鋼、
鋼板等の鋼材により形成され、通常時においてはその表
層部の鋼材自体が鉄骨梁として機能するものであるが、
火災時においては内部のコンクリートと引張補強材とが
鉄筋コンクリート梁と同様に機能するものであり、した
がって鉄骨のみからなる従来一般の鉄骨梁においては不
可欠である耐火被覆を省略可能なものである。すなわ
ち、本発明の複合梁を無耐火被覆で使用した場合、火災
時においては鋼材が高温となって耐力を失ってしまう
が、内部のコンクリートおよび引張補強材は通常の鉄筋
コンクリート梁と同様に火災時においても充分な耐力を
確保し得るものであるから、火災時には鋼材の耐力が期
待できないことを前提としてコンクリートおよび引張補
強材のみにより少なくとも崩壊を防止し得るような耐力
を確保する設計としておき、これにより鋼材に対する耐
火被覆を支障なく省略し得る。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。図1は本発明の一実施例である複合梁1の横断面
形状を示すものである。この複合梁1は、建築物におけ
る通常の梁と同様に柱相互間に架け渡されて、あるいは
通常の小梁と同様に大梁相互間に架け渡されて床スラブ
Sを支持するものであって、表層部を形成している鋼管
(鋼材)2と、その鋼管2の内部に打設充填されたコン
クリート3と、そのコンクリート3中に埋設された鉄筋
(引張補強材)4とにより構成されている。
【0008】上記鋼管2はこの複合梁1の全長にわたる
長さの横断面形状略U字形のものであって、この複合梁
1の両側面と底面とを形成しているものである。そし
て、この鋼管2はそれ自体が単独で通常の鉄骨梁と同様
に機能するように各部の寸法や部材強度が設定されてい
るが、通常の鉄骨梁においては設けられる耐火被覆は省
略されており、したがってこの鋼管2は鉄骨梁として機
能するとはいえども火災時には高温となって耐力を失っ
てしまうものである。
【0009】また、上記コンクリート3は上記鋼管2内
全体に充填されたもので、その底部には引張補強材とし
ての上記鉄筋4が長手方向に沿って配筋されており、こ
れらコンクリート3と鉄筋4とによりいわば簡易な鉄筋
コンクリート梁が構成されている。そして、上記鋼管2
が火災時に耐力を失った際には鋼管2に代わってコンク
リート3と鉄筋4とにより構成される鉄筋コンクリート
梁により耐力が確保するようになっており、それを可能
ならしめるべく、コンクリート3の強度や鉄筋4の寸
法、位置、所要数等が設定されている。この場合、鉄筋
4は少なくとも大きな引張応力が生じる部分つまり梁断
面の底部側においてこの複合梁1の少なくとも長手方向
中央部分に位置するように配筋しておく必要はあるが、
あくまで火災時の崩壊を防止できれば良いので通常の鉄
筋コンクリート梁のような多数の主筋および剪断補強筋
(肋筋)は不要であり、たとえば図1に示すようにコン
クリート3の底部に2条の鉄筋4を配筋する程度で通常
は充分である。
【0010】なお、符号5は鋼管2の内面に突出して設
けられたスタッド(凸部)であり、これらスタッド5に
より鋼管2とコンクリート3との一体化が図られてい
る。また、符号6は複合梁1と床スラブSとの一体化を
図るために鋼管2の上部に設けられているスタッドであ
る。
【0011】上記構成の複合梁1は、既に述べたように
通常時においては鋼管2自体が鉄骨梁として機能する
が、その鋼管2には耐火被覆が施されていないために火
災時には耐力を失ってしまうものである。しかしなが
ら、上記構成の複合梁1にあっては鋼管2が耐力を失っ
ても鋼管2内に充填されたコンクリート3と鉄筋4とに
より引続き耐力が確保され、少なくとも火災時における
崩壊を確実に防止することができるものである。したが
って、このような構造を採用したことにより初めて火災
時の耐力を確保しつつ耐火被覆を支障なく省略すること
が可能となったのであり、その結果、従来においては不
可欠であった耐火被覆施工に要する手間とコストを削減
でき、また、耐火被覆の厚み相当分だけ梁の仕上げ寸法
が実質的に小さくなるから梁下有効寸法や梁周囲のスペ
ースを大きく確保できることになる。
【0012】なお、上記の複合梁1では鋼管2内にスタ
ッド5を設けて鋼管2とコンクリート3との一体化を図
ったので、鋼管2とコンクリート3とが構造的に一体に
挙動することが期待できて有利であるが、それらスタッ
ド5は不要であれば省略して良い。また、スタッド5に
代えて、鋼管2とコンクリート3との一体化を図ること
ができるものであれば適宜の凸部を鋼管2の内面に設け
ることでも同様の効果が得られ、たとえば鋼管2内に予
めリブを形成しておいたり、鋼管2内面に凹凸を形成し
ておくことが考えられる。
【0013】また、上記では引張補強材として鉄筋4を
用いたが、鉄筋4と同等程度あるいはそれ以上の引張強
度を有するものであれば、鉄筋4に代えて他の引張補強
材、たとえば、カーボンファイバやグラスファイバ、ア
ラミドファイバ等の高強度繊維を束ねてエポキシ樹脂等
の樹脂を含浸固化させてなる棒状あるいはネット状の樹
脂固化体を用いることも考えられる。勿論、PC鋼材を
用いることも可能である。
【0014】さらに、上記構成の複合梁1を採用する建
築物の柱の形態は任意であり、たとえば通常の鉄骨柱を
採用することでも勿論良いが、その場合は鉄骨柱に対し
ては耐火被覆が必要となるので、耐火被覆を不要とでき
る充填鋼管コンクリート柱を採用すれば梁のみならず柱
に対する耐火被覆をも不要とでき、より有効である。
【0015】図2および図3はそれぞれ本発明の他の実
施例を示すものである。上記一実施例の複合梁1は鉄骨
梁として機能する鋼材として鋼管2を用いたのである
が、図2に示す複合梁11はその鋼材として対向配置さ
れた一対の溝型鋼12とそれらの下部相互間に配された
鋼板13とを採用したものであり、図3に示す複合梁2
1は並列配置された一対のH型鋼(あるいはI型鋼)2
2とそれらの下部に配された鋼板23とを採用したもの
である。いずれも、一対の溝型鋼12と鋼板13、一対
のH型鋼(I型鋼)22と鋼板23とが通常時には鉄骨
梁として機能して全耐力を負担し、火災時にそれらの耐
力が失われた際には内部に打設充填されているコンクリ
ート3と引張補強材4とにより崩壊が防止されるから耐
火被覆が不要とされ、上記一実施例の複合梁1と同様の
効果が得られるものである。勿論、これらの複合梁1
1,21にも上記一実施例の複合梁1と同様にスタッド
5、6等の凸部を適宜設けて良い。
【0016】
【発明の効果】以上で説明したように、本発明の複合梁
は、それ自体が鉄骨梁となる鋼管や型鋼、鋼板等の鋼材
により表層部を形成して、その内部にコンクリートを充
填し、コンクリート中に鉄筋や樹脂固化体等の引張補強
材を埋設した構成としたから、火災時に鋼材が耐力を失
った際には内部のコンクリートと引張補強材とが鉄筋コ
ンクリート梁と同様に機能して崩壊を防止するものとす
れば、従来における鉄骨梁においては不可欠であった耐
火被覆を支障なく省略することが可能となるという効果
を奏し、その結果、耐火被覆施工に関する手間と費用を
削減できるとともに耐火被覆の厚み相当分だけ梁の仕上
げ寸法を実質的に小さくし得るという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である複合梁の概略構成を示
す横断面図である。
【図2】本発明の他の実施例である複合梁の概略構成を
示す横断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例である複合梁の概略
構成を示す横断面図である。
【符号の説明】
1 複合梁 2 鋼管(鋼材) 3 コンクリート 4 鉄筋(引張補強材) 5 スタッド(凸部) 11 複合梁 12 溝型鋼(鋼材) 13 鋼板(鋼材) 21 複合梁 22 H型鋼(鋼材) 23 鋼板(鋼材)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鋼材とコンクリートとの複合構造の梁で
    あって、それ自体が鉄骨梁となる鋼材により表層部を形
    成するとともに、その内部にコンクリートを充填し、該
    コンクリート中に長手方向に沿う引張補強材を配設して
    なることを特徴とする複合梁。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の複合梁であって、前記鋼
    材は当該梁の両側面と底面とを形成している横断面形状
    略U字状の鋼管であることを特徴とする複合梁。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の複合梁であって、前記鋼
    材は当該梁の両側面を形成する一対の型鋼とそれらの下
    部相互間に配されて当該梁の底部を形成する鋼板とによ
    り構成されてなることを特徴とする複合梁。
  4. 【請求項4】 請求項1,2または3記載の複合梁であ
    って、前記引張補強材は鉄筋であることを特徴とする複
    合梁。
  5. 【請求項5】 請求項1,2または3記載の複合梁であ
    って、前記引張補強材は、高強度繊維に樹脂を含浸固化
    させてなる樹脂固化体であることを特徴とする複合梁。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3,4または5記載の複
    合梁であって、前記鋼材の内面側には凸部が設けられ、
    該凸部を介して前記鋼材と前記コンクリートとが一体化
    されてなることを特徴とする複合梁。
JP3415795A 1995-02-22 1995-02-22 複合梁 Pending JPH08226189A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100370939B1 (ko) * 2000-02-15 2003-02-05 주식회사신성 교량용 합성 빔
KR101594974B1 (ko) * 2015-06-24 2016-02-17 김정욱 복합보
CN105888132A (zh) * 2016-04-01 2016-08-24 扬州大学 一种纤维增强复合材料筋混凝土复合梁
CN106088600A (zh) * 2016-06-27 2016-11-09 中冶东北建设(沈阳)工程技术有限公司 一次结构与二次结构门洞过梁一次成型施工方法

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20030107