JPH04118475A - 構造物の耐震補強構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は構造物の耐震補強構造に係るものである。

（従来の技術） 従来の構造物の制振技術は、マスダンパー等のダンパー
を始めとして、構造物の動力学的性能の改善に主眼がお
かれていた。

また従来の構造物の耐震補強技術は、耐震壁の増設や、
柱の打ち増し等、構造物の耐力の改善を目指すものばか
りで、静力学的根拠に暴く手段であった。

（発明が解決しようとする課題） 前者は前記したように構造物の動力学的性能の改善を王
として、構造物の強度、靭性能の改善の如き静力学的対
策は含まれていなかった。

また後者は前記したように静力学的根拠に基く方法であ
って、振動減衰性の向上という動力学的観点からの対応
が含まれていなかった。

本発明はこのような実情に鑑みて提案されたもので、そ
の目的とする処は、既存、または新築の構造物において
、構造物全体の振動減衰性を高めるとともに、耐震安全
性を向上する構造物の耐震補強構造を提供する点にある
。

（課題を解決するための手段） 前記の目的を達成するため、本発明二二係る構造物の耐
震補強構造は、構造物の構造体に振動減衰材を層着して
構成されている。

請求項２の発明は、構造物の構造体に振動減衰材を介装
して補強材を重層、補強して構成されている。

（作用） 本発明によれば前記したように、構造物の構造体に振動
減衰材が層着されているので、同構造物が振動した際、
前記減衰材も歪を生起し、同減衰材のエネルギー吸収能
によって、前記構造体の制振効果が発揮される。

請求項２の発明は、構造物の構造体に振動減衰材を介装
して補強材を重層、補強したので、構造物が振動したと
き、前記構造体と補強材との間にずれが生起し、構造物
の振動減衰が向上されるとともに、補強材によって、構
造体が補強され、耐震安全性が向上される。

（実施例） 以下本発明を図示の実施例について説明する。

第１図乃至第４回は本発明を床版に通用した実施例を示
し、第１図において囚は鉄筋コンクリート床版、ｅは梁
、（０は柱で、前記床版穴の下面に高減衰ゴム、または
高粘性体よりなる減衰材（１）を貼着し、同減衰材（１
）の表面に耐火被覆材（２）を層着したものである。

図示の実施例は前記したように構成されているので、前
記床ＦｉＡが振動した場合、減衰材（１）も軸歪を生起
し、同減衰材（］）のエネルギー吸収能によって振動の
エネルギーが吸収され、床版の割振が図られる。

なお減衰材（１）として高減衰ゴムを使用した場合、３
５０℃程度では同高減衰ゴムは軟化する程度であり、約
７００℃〜８００’Ｃにならないと燃えない、従って高
減衰ゴムを減衰材として貼着し、耐火被覆を施した鉄筋
コンクリート床板は、建築基準法の耐火条件を満足する
ものである。

第２図は本発明の他の実施例を示し、鉄筋コンクリート
床版穴の下面に減衰材（１）を貼着し、その表面に前記
床版＾、粱（ａと構造的に絶縁された前記補強材を構成
する当て鋼板（３）を貼着し、同当て綱板（３）の表面
を耐火被覆材（２）で被覆したものである。

図示の実施例は前記したように構成されているので、前
記床版穴が振動しても同床版囚と構造的に絶縁された当
て綱板（３）は歪まない、従って同当て鋼板（３）と前
記床版穴との間の減衰材（１）は大きなずれ（剪断歪）
を生起し、振動エネルギーを吸収して前記床版穴の振動
を抑制する。

また前記鋼板（３）によって床版（２）が補強され、耐
震安全性が向上される。

第３図は本発明の他の実施例を示し、鉄筋コンクリート
床版穴の下面に減衰材（１）を貼着し、同減衰材（１）
の表面に当て鋼板（３）を貼着するとともに、同当て鋼
板（３）の端部を、梁（Ｉ３１にアンカー筋（４）でア
ンカーし、同当て綱板（３）の表面に耐火被覆材（２）
を被覆したものである。

図示の実施例は前記したように構成されているので、前
記床版穴が振動して歪が生しると、当て鋼板（３）も同
床版囚と同し曲率で軸歪を生起する。

また同当て鋼板（３）と前記床版（５）との間に挟着さ
れた前記減衰材（１）も軸歪を生起し、振動エネルギー
を吸収して前記床板Ａの振動を抑制するものである。更
に前記当て鋼板（３）による前記床版＾の補剛効果によ
って、同床版（２）の制振効果が期待される。

第４図は本発明の他の実施例を示し、鉄筋コンクリート
床版穴の上面に減衰材（１）を貼着し、同減衰材（１）
の表面に耐火被覆材（２）を被覆したものである。

図示の実施例は前記したように構成されているので、前
記床版穴が振動すると、減衰材（１）も軸歪を生し、振
動エネルギーを吸収し、前記床版穴の振動を抑制する。

なお第１図及び第４図に示す各実施例を組合せてもよく
、第２図及び第４図に示す各実施例を組合せてもよく、
第３図と第４図に示す各実施例を組合せてもよい。

第５図乃至第１０図は本発明を梁に適用した実施例を示
し、第５図及び第６図において、０は鉄骨梁、Ｄは柱、
（Ｐ）は床で、梁０）の外周面に高減衰ゴム、または高
粘性体よりなる減衰材（１）を貼着し、同減衰材（１）
の外周面に耐火被覆材（２）を層着したものである。

開示の実施例は前記したように構成されているので、前
記鉄骨梁０が振動した場合、減衰材（１）も軸歪を生起
し、同減衰材（１）のエネルギー吸収能によって振動の
エネルギーが吸収され、鉄骨梁の制振が図られる。

第７図及び第８圀は本発明の他の実施例を示し、鉄骨梁
０）の外周面に減衰材（１）を貼着し、その外周面に鉄
骨梁［Ｄｌ、柱りと構造的に絶縁された当て鋼板（３）
を貼着し、同当て鋼板（３）の外周面を耐火被覆材（２
）で被覆したものである。

図示の実施例は前記したように構成されているので、鉄
骨梁Ｇ）ｌが振動しても同梁０と構造的に絶縁された当
て網板（３）は歪まない。従って同当て鋼板（３）と鉄
骨梁０との間の減衰材（１）は大きな剪断歪を生起し、
振動エネルギーを吸収して前記鉄骨梁Ｄ）の振動を抑制
する。

第９図及び第１０図は本発明の更に他の実施例を示し、
鉄骨梁０の外周面に減衰材（１）を貼着し、同減衰材（
１）の外周面に当て綱板（３）を貼着するとともに、同
当て鋼板（３）の端部を、前記鉄骨梁０または柱りに固
定し同当て鋼板（３）の外周面に耐火被覆材（２）を被
覆したものである。

図示の実施例は前記したように構成されているので、鉄
骨梁０が振動し、歪が生しると、当て綱板（３）も同梁
０と同し曲率で軸歪を生起する。また同当て鋼板（３）
と鉄骨梁０との間に挟着された前記減衰材（１）も軸歪
を生起し、振動エネルギーを吸収して鉄骨梁の振動を抑
制するものである。更に前記当て鋼板（３）による鉄骨
梁０の補間効果によって、同梁０の制振効果が期待され
る。

第１１図乃至第１５図は本発明を柱に通用した場合を示
し、第１１図及び第１２図は夫々上型鉄骨柱（Ｇ）のフ
ランジ及びウェブに振動減衰材（１）、補強用鋼板（３
）を重層して、ボルト（５）で接合したものであり、オ
五 第１３図は前記鉄骨梁（Ｇ）のフランジ及びウェブの双
方に振動減衰材（１）及び補強銅板（３）を重層して、
ボルト（５）で接合したものである。

第１４図及び第１５図は鉄筋コンクリート柱（Ｇ）の全
周または両側に振動減衰材（１）、補強用！ＦｉＩ板（
３）を重層接着するかボルト（５）で接合したものであ
る。

なお第１１図乃至第１５図に示す実施例の作用効果は前
記各実施例の作用効果を実質的に同一であるから説明を
省略する。

第１６図及び第１７回は夫々本発明を壁（）ｌ）に適用
した実施例を示し、第１８図はプレース（Ｊ）に通用し
た実施例を示し、回申前記各実施例と均等部分には同一
符号が付されている。

第１９図及び第２０図は前記振動減衰材（＋）及び補強
用鋼板（３）の取付部の端部と他部材との間にギャップ
Ｘが設けられた場合と、設けられない場合を示し、ギャ
ップＸのない場合は曲げ補強効果がより顕著である。

（発明の効果） 本発明は前記したように、構造物の構造体に振動減衰材
を層着したことによって、振動減衰性が向上され、構造
物の揺れが減少される。

請求項２の発明は前記構造体に、振動減衰材を介装して
補強材を重層補強したことによって、前記減衰材によっ
て振動減衰性が向上されるとともに、前記補強材によっ
て構造物の耐力、靭性の改善が図られ、動力学的且つ静
力学的効果を併せ具えたことによって耐震安全性の向上
が著しく、新築ばかりでなく、既存の構造物にも適用さ
れる。

また本発明の耐震補強構造は機構が簡明で、取付けが容
易であり、可動部分がなく、メンテナンスが不要である
。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は夫々本発明に係る耐震補強構造を鉄
筋コンクリート床版に適用した実施例を示す縦断面図、
第５図乃至第１０図は夫々本発明を梁に適用した場合を
示し、第５図及び第６図はその実施例を示す縦断面図並
に縦断側面図、第７図及び第８図は本発明の他の実施例
を示す縦断面図並に縦断側面図、第９図及び第１Ｏ図は
夫々本発明の更に他の実施例を示す縦断面図並に縦断側
面図、第１１図乃至第１５図は夫々本発明を柱に通用し
た各実施例を示す横断平面図、第１６図及び第１７図は
本発明を壁に適用した実施例を示す正面国益に横断平面
図、第１８図は本発明をプレースに通用した実施例を示
す縦断面図、第１９図及び第２０回は夫々補強用鋼板取
付部の端部と他部材との関係を示す縦断面図である。 人・・・床版、　　　　　Ｄ）・・・梁、（Ｇ）・・・
柱　　　　　　（Ｈ）・・・壁、（Ｊ）・・・プレース
、　　　（１）・・・振動減衰材、（３）・・・綱板。 代理人　弁理士　岡　本　重　文 外１名 第９図 第１０図 第１１図 午 第１４図 ５１２図 第１３図 第１５図 第１６図 第１８図 り 第１９図 第２０図

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、構造物の構造体に振動減衰材を層着してなることを
   特徴とする構造物の耐震補強構造。 ２、構造物の構造体に振動減衰材を介装して補強材を重
   層、補強してなることを特徴とする構造物の耐震補強構
   造。 ３、前記構造体は梁、床等の水平構造体より構成された
   請求項１または２に記載の構造物の耐震補強構造。 ４、前記構造体は柱、壁、ブレース等の垂直構造体より
   構成された請求項１または２記載の構造物の耐震補強構
   造。