JPH08225697A - 塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH08225697A
JPH08225697A JP3228895A JP3228895A JPH08225697A JP H08225697 A JPH08225697 A JP H08225697A JP 3228895 A JP3228895 A JP 3228895A JP 3228895 A JP3228895 A JP 3228895A JP H08225697 A JPH08225697 A JP H08225697A
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JP
Japan
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vinyl chloride
chloride resin
resin composition
vinyl
weight
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Application number
JP3228895A
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English (en)
Inventor
Hironobu Nakamura
裕信 中村
Shingo Nakamura
伸吾 中村
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】成形時の熱安定性が優れると共に、得られる成
形品の耐熱性が優れた塩化ビニル系樹脂組成物を提供す
る。 【構成】塩化ビニル系樹脂100重量部及び二炭酸一水
素三ナトリウム(セスキ炭酸ナトリウム)0.1〜30
重量部からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塩化ビニル系樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル系樹脂は、機械的強度、難燃
性、耐候性、耐薬品性等が優れており、従来より各種の
成形品等に広範囲に使用されている。しかしながら、加
熱して成形加工を行う際に、脱塩化水素を主とする加熱
分解を起こす欠点を有している。このため、得られる成
形品には機械的強度の低下、色調の悪化等を招き商品価
値が低下するという問題点があった。
【0003】上記問題点を改善するために、従来より種
々の安定剤を単体もしくは数種組み合わせて使用する方
法が提案されている。塩化ビニル系樹脂用安定剤として
は、例えば、金属石鹸類、有機錫化合物、鉛塩化合物、
有機亜燐酸塩等が一般に使用されている。
【0004】上記安定剤の中で、特に有機錫化合物は安
全性が優れ、熱安定性も優れているため種々の検討が行
われており、例えば、特開昭63−268756号公報
には、有機錫化合物に微量の過塩素塩を添加することに
より、着色防止性と熱安定性の改善が図られた塩化ビニ
ル系樹脂の安定化方法が開示されている。また、有機錫
化合物とステアリン酸カルシウム、又はエポキシ化大豆
油等の塩化水素捕捉剤を併用することにより、塩化ビニ
ル系樹脂成形時の熱安定性が向上することが知られてい
る。
【0005】しかしながら、有機錫化合物は成形時の熱
安定性に優れている反面、大量に添加したり、エポキシ
化大豆油等の塩化水素捕捉剤を併用すると、得られる成
形品の耐熱性が大幅に低下するという問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑みてなされたものであり、その目的は、成形時の熱安
定性が優れると共に、得られる成形品の耐熱性が優れる
塩化ビニル系樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の塩化ビニル系樹
脂組成物は、塩化ビニル系樹脂及び二炭酸一水素三ナト
リウム(セスキ炭酸ナトリウム)からなる。
【0008】本発明で用いられる塩化ビニル系樹脂とし
ては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニルモノマーと該塩
化ビニルモノマーが共重合可能な(塩化ビニル以外の)
モノマーとの共重合体、塩化ビニルモノマーと該塩化
ビニルモノマーがグラフト可能な(塩化ビニル以外の)
重合体とのグラフト共重合体、ポリ塩化ビニルを後塩
素化した塩素化ポリ塩化ビニル、前記〜の中から
適当に選ばれたものの混合物等が挙げられる。
【0009】上記塩化ビニルモノマーが共重合可能な
(塩化ビニル以外の)モノマーとしては、例えば、エチ
レン、プロピレン、ブチレン等のα−オレフィン類;酢
酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル類;
イソブチルビニルエーテル、セチルビニルエーテル、フ
ェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類;メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート等
の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチ
ルスチレン等の芳香族ビニル類;塩化ビニリデン、フッ
化ビニル等のハロゲン化ビニル類;マレイン酸ジメチ
ル、フマル酸ジメチル等の不飽和ジカルボン酸エステル
類;無水マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸無水物;N
−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド
等のN−置換マレイミド類などの非極性モノマーが挙げ
ら、これらは単独で用いられてもよく、二種以上が併用
されてもよい。
【0010】上記グラフト共重合体に使用される(塩化
ビニル以外の)重合体としては、特に限定されず、例え
ば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル−一酸化炭素共重合体、エチレン−エチルアクリレ
ート共重合体、エチレン−エチルアクリレート−一酸化
炭素共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合
体、エチレン−プロピレン共重合体、アクリロニトリル
−ブタジエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレ
ン、ポリウレタン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプ
ロピレン等が挙げられ、これらは単独で用いられてもよ
く、二種以上が併用されてもよい。
【0011】上記塩素化ポリ塩化ビニルの塩素化度は、
高くなると流動性が著しく低下して成形性が悪くなるの
で、57〜72重量%が好ましく、より好ましくは57
〜68重量%である。尚、ポリ塩化ビニルの理論的な塩
素化度は57重量%である。
【0012】上記塩化ビニル系樹脂の平均重合度は、特
に限定されないが、小さくなると得られる成形体の機械
的物性、特に耐衝撃性が低下し、大きくなると成形時の
溶融粘度が高くなって成形が困難になるので、400〜
1400が好ましい。
【0013】本発明で用いられる二炭酸一水素三ナトリ
ウム(セスキ炭酸ナトリウム)は、精製された純品はも
とより、重炭酸ナトリウムの第一分解残渣(150〜2
00℃で熱分解させた残渣)等、主成分に二炭酸一水素
三ナトリウム(セスキ炭酸ナトリウム)を含有するもの
が使用可能である。
【0014】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物におい
て、上記二炭酸一水素三ナトリウム(セスキ炭酸ナトリ
ウム)の配合量は、少なくなると十分な熱安定効果が得
られず、多くなると成形性ならびに耐衝撃性が低下する
ので、上記塩化ビニル系樹脂100重量部に対して0.
1〜30重量部に限定され、好ましくは0.3〜20重
量部である。
【0015】上記塩化ビニル系樹脂組成物には、必要に
応じて、成形加工性や成形品の熱安定性、耐熱性等を損
なわない範囲で、安定剤、滑剤、加工助剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、発泡剤等が適宜添加されてもよい。
【0016】上記熱安定剤としては、例えば、ジブチル
錫マレート、ジブチル錫メルカプト、ジオクチル錫メル
カプト等の錫系;ステアリン酸カルシウム、ステアリン
酸バリウム、ステアリン酸亜鉛等の有機金属石鹸系;鉛
化合物系などが挙げられる。
【0017】上記滑剤としては、例えば、パラフィンワ
ックス、ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素;ス
テアリルアルコール等の高級脂肪族アルコール系;ステ
アリン酸、ヒドロキシステアリン酸等の高級脂肪酸系;
ブチルステアレート等のモノアルコール脂肪酸エステル
系;グリセリンモノステアレート、グリセリントリステ
アレート等の多価アルコール脂肪酸エステル系などが挙
げられる。
【0018】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物から、従
来公知の成形方法、例えば、押出成形法、射出成形法、
カレンダー成形法等によって、パイプ、継手、雨樋、プ
レート、デッキ材等の成形品を得ることができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。 (実施例1〜7、比較例1〜3)表1及び2に示した所
定量の塩化ビニル樹脂(徳山積水社製「TS1000
R」、重合度1000)、二炭酸一水素三ナトリウム
(セスキ炭酸ナトリウム)、有機錫系安定剤(三共有機
合成社製「ONZ−142F」、ジオクチル錫メルカプ
ト)、滑剤(理研ビタミン社製「リケマールS−10
0」、モノグリセリンステアレート)及びポリエチレン
ワックス(三井石油化学社製「ハイワックス220M
P」)をヘンシェルミキサーに供給して、均一に5分間
混合し塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
【0020】上記実施例及び比較例で得られた塩化ビニ
ル系樹脂組成物につき、下記の評価を行い、その結果を
表1及び2に示した。 (1)熱安定性試験 得られた塩化ビニル系樹脂組成物を、190℃の8イン
チミキシングロールに巻き付けた後3分間混練し約1m
m厚のシートを得た後、このシートを30×30mmの
サイズに切断して試料を作製した。この試料を100℃
のギヤオーブンで加熱し10分間隔で取り出して、分解
するまでの時間(分)〔試料が明らかに黒色を帯びる
か、黒い斑点が発生し始めた時間〕を測定し、熱安定性
を評価した。
【0021】(2)耐熱性試験 (1)と同様にして得られた約1mm厚のシートを19
0℃で3分間予熱した後、圧力150kg/cm2 で2
分間プレス成形して3mm厚のシートを得た。このシー
トにつき、JIS K7206に準拠して、荷重1kg
fでビカット軟化温度を測定し耐熱性を評価した。
【0022】(3)耐衝撃性試験 (2)と同様にして得られた3mm厚のシートにつき、
JIS K7111に準拠してシャルピー衝撃値を測定
し耐衝撃性を評価した。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物の構成
は、上述の通りであり、成形加工時の熱安定性が優れる
と共に、得られた成形品の耐熱性が優れる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化ビニル系樹脂100重量部及び二炭酸
    一水素三ナトリウム(セスキ炭酸ナトリウム)0.1〜
    30重量部からなることを特徴とする塩化ビニル系樹脂
    組成物。
JP3228895A 1995-02-21 1995-02-21 塩化ビニル系樹脂組成物 Pending JPH08225697A (ja)

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