JPH08224625A - スムースネックイン缶の製造方法 - Google Patents

スムースネックイン缶の製造方法

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JPH08224625A
JPH08224625A JP5793095A JP5793095A JPH08224625A JP H08224625 A JPH08224625 A JP H08224625A JP 5793095 A JP5793095 A JP 5793095A JP 5793095 A JP5793095 A JP 5793095A JP H08224625 A JPH08224625 A JP H08224625A
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JP
Japan
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neck
roll
curvature
seamless
smooth
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JP5793095A
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English (en)
Inventor
Mamoru Shibasaka
守 柴坂
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Toyo Seikan Group Holdings Ltd
Original Assignee
Toyo Seikan Kaisha Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高速生産で縮径量を大きくし、胴部が極く薄い
場合でも、波打ち、座屈、皺が発生するおそれがなく、
ネックイン部と胴部との間の湾曲部の曲率半径を大きい
スムースネックイン缶を製造する。 【構成】段付きネックイン部1aの縮径部1a1を外挿
された支持部2と共に缶1を回転しつつ、缶1を内部ロ
ール3と共に前進させながら、缶1の胴部主部1bに最
も近い凹み曲率部1a2より支持部2側のネックイン部
1aの部分に成形ロール4を押入し、内部ロール3によ
って凹み曲率部1a2を張り出して、胴部主部1bと連
接する湾曲部1’a1またはその一部を形成し、さらに
成形ロール4を押入してスムースネックイン缶1’を製
造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、開口端部にスムースネ
ックイン部が形成された、ビール缶、炭酸飲料缶、コー
ヒ飲料缶等の缶詰等に用いられる金属缶、すなわちスム
ースネックイン缶の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】全体が円筒形であるシームレス缶11の
開口端部11aに嵌入された強制回転する支持部12と
共にシームレス缶11を回転しながら、支持部12より
小径で、シームレス缶11内面に接触するよう、最初偏
芯的に、支持部12に対して近接して設けられた内部ロ
ール13と、支持部12の間の開口端部11aの部分
に、上記接触する側のシームレス缶11の外側に設けら
れ、シームレス缶11に対し半径方向に、もしくはほぼ
半径方向に往復動可能の自由回転する成形ロール14
(図5、)を、シームレス缶11に向かって移動させ
て、押入させながら、シームレス缶11を内部ロール1
3と共に支持部12から離れる軸心方向に移動させて
(図5、,)、開口端部11aにスムースネックイ
ン部15およびフランジ部16を形成する、図5、,
,,に示すような方法が提案されている(特開平
5−277572号公報)。
【0003】この方法は、従来の方法に比べて、高速生
産(例えば1機当り1500缶/分、1ヘッド当り50
缶/分)の場合でも、成形ロールの回転数の変動が少な
いので、成形ロール14とシームレス缶11の開口端部
11a間のスリップが少なくなるため、スリップに基づ
く外面有機被膜の傷付きが生じ難く、また成形ロール1
4によって開口端部11aが内部ロール13に対し強く
押し付けられて強い面圧を受けることもないので、内部
ロール13と接触した部分の板厚が薄くなるおそれもな
いという利点を有する。しかしながらこの方法は、縮径
量を大きくした場合に、材料費節減のため胴部主部11
bを薄くすると(例えば金属層厚み0.07〜0.11
mm)に、成形ロール14により開口端部11aを押圧
して縮径する際に、縮径される部分の材料が缶底部の方
向に流れて胴部主部11bに波打ちが生じたり、時には
成形中に座屈が生ずることがあることが判明した。
【0004】さらに内部ロール13の成形ロール14側
の周縁曲率部13aの曲率半径r(図5、参照)を大
きくすると、成形ロール14と内部ロール13の間の成
形初期におけるクリアランスが大きくなるため、周縁曲
率部13a近傍に皺が発生し易いので、曲率半径rは小
さく(例えば約3〜5mmに)せざるをえなかった。そ
のためスムースネックイン部15と胴部主部11b間の
湾曲部17の曲率半径が小さくなり、肉厚が薄い場合、
湾曲部17は耐デント性に乏しく、また湾曲部17近傍
に軸荷重が集中し易いため、缶の軸荷重強度が比較的小
さいという欠点があった。従って湾曲部17の曲率半径
を大きくするための後加工を必要とした(特願平第6−
164632号参照)。一方縮径量が大きいスムースネ
ックイン缶の製造方法として、ダイネッキング法によっ
て円筒形の縮径部を有する段付きネックイン部を形成
し、回転成形により段付きネックイン部をスムースネッ
クイン部に形成する方法が提案されている(特開平5−
192727号公報)。しかしながらこの従来の方式の
場合、材料余りによると思われる皺が段部に発生し易い
というという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高速生産で
縮径量を大きくした際に、金属缶の胴部が極く薄い場合
(例えば胴部金属層の厚みが0.07〜0.11mmの
シームレス缶の場合)でも、胴部主部に波打ちが生じた
り、あるいは成形中に座屈が起こったり、あるいは皺が
発生するおそれがなく、かつネックイン部と胴部主部と
の間の湾曲部の曲率半径を比較的大きくすることが可能
な、スムースネックイン缶の製造方法を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のスムースネック
イン缶の製造方法は、缶の開口端部を外挿された強制回
転する支持部と共に缶を回転しながら、形成されるべき
スムースネックイン部の内径より小径で、缶内面に接触
するよう、支持部に対して偏芯可能で、支持部に対して
近接して設けられた内部ロールと、支持部の間の開口端
部の部分に、上記接触する側の缶の外側に設けられ、缶
に対し半径方向に、もしくはほぼ半径方向に往復動可能
の自由回転する成形ロールを、缶に向かって移動させて
押入させながら、缶を内部ロールと共に支持部から離れ
る軸心方向に前進させて、開口端部にスムースネックイ
ン部およびフランジ部を形成してスムースネックイン缶
を製造する方法であって、開口端部に円筒形の縮径部を
有する1段または多段のネックイン部が形成されてお
り、スムースネックイン部形成の初期に、缶の胴部主部
に最も近い凹み曲率部より支持部側の開口端部の部分に
成形ロールを押入しながら、内部ロールによって該凹み
曲率部を張り出して、胴部主部と連接する湾曲部または
その一部を形成することを特徴とする。
【0007】
【作用】前記の従来の方法の場合、成形ロールに直接当
たって押し込まれる開口端部11aの部分11a1(図
5、)に比較的大きい面圧が加わるため、部分11a
1近傍は延伸して薄肉化する(約1〜3%)。そのため
形成中のネックイン部に、若干の長さ方向の材料余りが
生じて、材料が内部ロール13の方に向うため、胴部主
部11bが薄い場合に、胴部主部11bに波打ちや、比
較的厚肉の開口端部11aから薄肉の胴部主部11bへ
移る肉厚変化部(図4、の100x参照)を起点とし
て、座屈が起こり易くなるものと考えられる。
【0008】本発明の場合は開口端部に、円筒形の縮径
部を有する1段または多段のネックイン部が形成されて
おり、スムースネックイン部の形成初期に、缶の胴部主
部に最も近い凹み曲率部(例えば図2、の1a2)よ
り支持部2側の開口端部の部分に成形ロール4を押入し
ながら、内部ロール3によって該凹み曲率部を張り出し
て、胴部主部と連接する湾曲部(例えば図2、の1’
a1)またはその一部を形成する。その際、湾曲部に接
触する内部ロール3の部分は主に、支持部2側の周縁曲
率部3bであるので、この曲率半径rを或程度大きくす
ることによって、比較的曲率半径が大きい湾曲部を形成
できる。またその時に内部ロールの周縁曲率部3bによ
り張り出し成形が行なわれるため、缶は引っ張りを受
け、材料の余りを生じないので皺が生ずるおそれもな
い。
【0009】凹み曲率部が張り出されて湾曲部またはそ
の一部になる際に、長さ方向の材料不足部分が生ずる。
しかしこの張り出しは、凹み曲率部より支持部2側の開
口端部の部分に成形ロールを押入しながら行なわれるの
で、上記材料不足部分は成形ロール4の方から供給され
る。ネックイン部が多段の場合は、他の凹み曲率部も成
形ロール4によって引っ張られて、湾曲部またはスムー
スネックイン部の一部となるので、スムースネックイン
部を形成する材料が十分にある。従って首部(例えば図
2、の1’a3)近傍が薄肉化し難い。この傾向は、
ネックイン部の段数が多い程大きい。さらに予め円筒形
の縮径部を有するネックイン部が形成されていて、その
分だけ開口端部の直径が始めから小さいので、成形ロー
ル4のより少ない押し込み深さで、縮径量の大きい小径
のスムースネックイン部を形成できる故、この点からも
首部近傍の薄肉化が起こり難い。そのため首部近傍の内
外面の有機被膜の損傷が生じ難い。
【0010】
【実施例】図1、図2は、1段ネックイン部付きシーム
レス缶1からスムースネックイン部付きシームレス缶
1’を作製する実施例を示す。シームレス缶1は、比較
的硬いティンフリースチール等の金属板の両面にポリエ
ステル系フィルム等の有機被膜を接着または被覆した円
形ブランクから、特開平1−258822号公報に記載
の方法によって、小さい加工コーナを有する再絞りダイ
を用いて作製された絞りー延伸再絞り成形缶に底部加工
を行なって得られたものである。開口端部へのネックイ
ン部1aの形成は、通常のダイ方式によって行なった。
ネックイン部1aは、円筒形の縮径部1a1、凹み曲率
部1a2および肩部1a3よりなっている(図2、)。
2は支持部、3は内部ロール、4は成形ロールである。
支持部2は強制回転され、かつコイルスプリング6によ
って内部ロール3側に向って押されており、常時は軸方
向定位置にある(図1の)。支持部2の先端部周面2
aは、縮径部1a1がぴったりと外挿可能の直径を有し
ている。支持部2の内部ロール3側の面の周縁は、曲率
部を介して周面2aに接続し、フランジ部を形成するた
めの円錐台形面2bとなっている(図2の)。円錐台
形面2bの傾斜角θは比較的小さい(例えば15〜45
度の)。
【0011】自由回転する内部ロール3は、スムースネ
ックイン部1’aが形成されたシームレス缶1’の取り
出しが可能のように、スムースネックイン部1’aの内
径より若干小径となっている。内部ロール3は、成形ロ
ール4の上昇速度V1に比例し、かつより速い速度V2
(例えばV1/V2が約3/5)で、シームレス缶1およ
びチャック7、底部受け9と共に所定のタイミングで前
進する、つまり図の右方へ移動するように、カム機構
(図示されない)等によって構成されている。内部ロー
ル3は、最前進位置に達して成形が終了し、停止した極
く短時間の間に、図1,の点線で示すように支持部2
と同芯になる、つまり支持部2の軸心2xと内部ロール
3の軸心3xが一致する。内部ロール3は、この同芯状
態で後退し、シームレス缶1が支持部2に外挿されて、
次の成形のため前進を開始する直前に180度回転し
て、図1,および図2,に示すように偏芯して、周
面3aがシームレス缶1の胴部主部1bの内面に接触す
るようになっている。内部ロール3の支持部2側の面の
周縁に形成された周縁曲率部3bの曲率半径rは、約3
〜15mmであるが、通常は比較的大きく、約8〜13
mmが好ましく用いられる。
【0012】成形ロール4の周縁の支持部2側は、円錐
台形面2bと平行な円錐台形面4aとなっており、残り
の周面部分は小さい曲率半径(例えば2mm)の曲率部
4b1、比較的大きい曲率半径(例えば7mm)の曲率
部4b2および曲率部4b2よりやや小さい曲率半径(例え
ば5mm)の曲率部4b3よりなる湾曲部4bとなって
いる(図2,)。成形ロール4は保持具8に回転自在
に軸着されており、軸方向定位置で、かつ支持部2と内
部ロール3との間を、シームレス缶1の半径方向に、ま
たはほぼ半径方向に往復動可能に、図1,図2の場合は
上下動可能になっている。
【0013】図1、および図2、は、スムースネッ
クイン部1’aを成形開始直前の状態を示したものであ
る。シームレス缶1の底部の接地部1cが真空孔9aを
有する底部受け9に載置され、真空吸引によって底部受
け9に密着している。胴部主部1bの底部近傍部はチャ
ック7によって把持されている。ネックイン部1aは、
支持部2の外周面2aに、約0.05〜0.1mmの隙
間を有してほぼぴったりと外挿されている。内部ロール
3は偏芯完了直前の状態にあって、周縁曲率部3bがシ
ームレス缶1の凹み曲率部1a2にほぼ接触する位置に
ある。
【0014】図1、および図2、は、内部ロール3
の偏芯が完了して、成形ロール4の上昇が僅かに進み、
同時にシームレス缶1が、内部ロール3およびチャック
7,底部受け9と共に同一速度で支持部2から離れる軸
心方向に僅かに移動して、すなわち前進して、ネックイ
ン部1aの縮径部1a1が僅かに押し込まれ、同時に凹
み曲率部1a2が内部ロール3の周縁曲率部3bの周面
3a寄りの部分(周縁曲率部3bの曲率半径rが比較的
小さい時、例えば8mmの時は周面3aの周縁曲率部3
b近傍部を含む)によって、胴部主部1bと連接する、
内面曲率半径がrの湾曲部1’a1を形成するまで張り
出された状態を示したものである。この状態では円錐台
形面2bと円錐台形面4aの間、および周縁曲率部3bと
曲率部4b3の間には、板厚より大きい隙間がある。
【0015】図1、および図2、は、さらに成形ロ
ール4の上昇が進み、同時にシームレス缶1と内部ロー
ル3の同一速度での前進が進んで、円錐台形面2bと円
錐台形面4a間の隙間が板厚に等しくなった時点を示
す。内部ロール3は軸心方向に成形ロール4から離れる
よう移動するため曲率部3bと曲率部4b3間の隙間は
さらに拡る。
【0016】図1のおよび図2のは、成形ロール4
の上昇がさらに進んで成形が終了し、スムースネックイ
ン部1’aおよびフランジ部1’bが形成された、すな
わちスムースネックイン缶1’が作製された状態を示
す。1’a1は、前記のように曲率半径が比較的大きい
湾曲部、1’a2はテーパ状の肩部、1’a3は首部であ
る。 との状態の間に、ネックイン部1aの円錐台
形面2bおよび周面2a上の部分1a’(図2,)
は、成形ロール4によってコイルスプリング6の押圧力
に抗して適度の面圧を受けながら成形されるので、皺の
ないフランジ部1’bおよび首部1’a3が形成され
る。直ちに支持部2と内部ロール3を同芯にし、成形ロ
ール4を下降して原位置に戻し、真空孔9aよりの真空
吸引を解放し、チャック7および底部受け9を図の右方
に移動して、スムースネックイン缶1’の底部より外し
て、スムースネックイン缶1’を工具から取り外して次
工程へ送る。フランジ部1’bは、角度θをもって、や
や斜め上方に傾いているが、後工程でダイあるいは回転
ロール(図示されない)により押圧して、容易に半径方
向に向うように整形することができる。
【0017】図3は、2段ネックイン部付きシームレス
缶10から、スムースネックイン部付きシームレス缶1
0’を作製する実施例を示す。支持部2、内部ロール3
および成形ロール4の構造、形状、サイズ、動作等は図
1、図2の場合と同様であり、図3、は、図2、に
対応する図面であって、成形が始まる直前の状態を示
す。シームレス缶10のネックイン部10aは、図3、
に示すように、円筒形の縮径部10a1、および縮径
部10a1側から第1の凹み曲率部10a2、第1の肩部
10a3、第2の凹み曲率部10a4、および第2の肩部
10a5よりなっている。
【0018】図3、は、図2、に対応する図面であ
って、成形ロール4の上昇が僅かに進み、同時にシーム
レス缶10が、内部ロール3と共に同一速度で僅かに前
進して、ネックイン部10aの縮径部10a1が僅かに
押し込まれる際に、凹み曲率部1a4が内部ロール3の
周縁曲率部3bの周面3a寄りの部分(周縁曲率部3b
のrが比較的小さい時、例えば8mmの時は周面3aの
周縁曲率部3b近傍部を含む)によって張り出され、さ
らに凹み曲率部1a2も張り出されて、胴部主部10b
と連接する、内面曲率半径がrの湾曲部10’a1を形
成された状態を示す。図3、の工程は、図2、の工
程と同様である。成形ロール4の押入および内部ロール
3とシームレス缶10の前進が終了すると、図3、に
示すように、スムースネックイン部10’aおよびフラ
ンジ部10’bが形成されて、スムースネックイン部付
きシームレス缶10’が作製される。10’a1は、曲
率半径が比較的大きい湾曲部、10’a2はテーパ状の
肩部、10’a3は首部である。
【0019】図4は、3段ネックイン部付きシームレス
缶100から、スムースネックイン部付きシームレス缶
100’を作製する実施例を示す。支持部2、内部ロー
ル3および成形ロール4の構造、形状、サイズ、動作等
は、成形ロール4の周面の形状が若干異なる点以外は図
1、図2の場合と同様である。図4、は、図2、に
対応する図面であって、成形が始まる直前の状態を示
す。 シームレス缶100のネックイン部100aは、
図4、に示すように、円筒形の縮径部100a1、お
よび縮径部10a側から第1の凹み曲率部10a2、第
1の肩部10a3、第2の凹み曲率部10a4、第2の肩
部10a5、第3の凹み曲率部10a6および第3の肩部
10a7よりなっている。成形ロール4は、円錐台形面
4aが支持部2の円錐台形面2bと平行である点、およ
び周面先端に曲率半径が比較的大きい(例えば7〜8m
m)曲率部4b2を有する湾曲部4bが形成されている
点は、図2の場合とほぼ同様であるが、湾曲部4bに対
して円錐台形面4aと反対側に円錐台形面4cが形成さ
れている点が、図2の場合と異なる。しかし図2の場合
と同様に、円錐台形面4cが曲率部4b2に連接する曲
率部となっていてもよい。
【0020】図4、は、図2、に対応する図面であ
って、成形が始まる直前の状態を示す。図4、は、成
形ロール4の上昇が僅かに進み、同時にシームレス缶1
00が、内部ロール3と共に同一速度で僅かに前進し
て、ネックイン部100aの第1の肩部100a3が縮
径部100a1のレベルに来るまで僅かに成形ロール4
によって押し込まれ、第3の凹み曲率部100a6が内
部ロール3の周縁曲率部3bの周面3a寄りの部分(周
縁曲率部3bのrが比較的小さい時、例えば8mmの時
は周面3aの周縁曲率部3b近傍部を含む)によって張
り出され、さらに凹み曲率部100a4の一部も張り出
されて、胴部主部100bと連接する、内面曲率半径が
rの湾曲部100’a1を形成された状態を示したもの
である。成形ロール4の押入および内部ロール3とシー
ムレス缶100の前進が終了すると、図4、に示すよ
うに、スムースネックイン部100’aおよびフランジ
部100’bが形成されて、スムースネックイン部付き
シームレス缶100’が作製される。100’a1は、
曲率半径が比較的大きい湾曲部、100’a2はテーパ
状の肩部、100’a3は首部である。
【0021】次に具体例について説明する。硬さがHR
30Tで70と硬く、厚さ0.18mmのティンフリー
スチールの両面に厚さ20μmのポリエチレンテレフタ
レート系フィルムを接着した円形ブランクから、絞りカ
ップを形成し、この絞りカップを延伸再絞り成形と同時
にしごき加工を施して得られた缶に底部加工を行ない、
次いでダイ方式によって3段ネックイン部を形成して、
内容積350c.c.のシームレス缶100を作製し
た。シームレス缶100の胴部主部100bの公称径は
#211であり、ネックイン部100aの公称径は#2
07.5であった。ネックイン部100aの金属層の厚
さは0.140mm、胴部主部100bの金属層の厚さ
は0.105mmであった。
【0022】このシームレス缶1000缶について、特
開平5−277572号公報に記載の成形装置(10
0)およびチャック装置(101)を用いて、図4に示
すタイプの支持部2、内部ロール3(周縁曲率部3bの
曲率半径rは13mm)および成形ロール4によって、
段落番号0019,0020に記載のようにして、首部
100’a3の外径が52.4mm(公称径#202に
相当する)のスムースネックイン缶100’を作製し
た。成形速度は1ヘッド当り毎分30缶であり、缶の回
転数は1500r.p.m.であった。胴部主部10
0’bに波打ちや座屈および皺が生じた缶は皆無であっ
た。
【0023】比較のため、ネックイン部100aを形成
することなく、全体が円筒形の公称胴径が#211のシ
ームレス缶11(図5、)を用い、周縁曲率部13a
の曲率半径rが5mmの内部ロール13を使用した点以
外は、前記と同様の条件で成形を行なった所、全缶につ
いて波打ちおよび座屈が生じた。
【0024】本発明は、以上の実施例や具体例によって
制約されるものでなく、例えばシームレス缶は絞りーし
ごき缶であってもよく、またシームレス缶以外の3ピー
ス缶、例えば溶接缶または接着缶であってもよく、さら
にアルミニュウム(合金)よりなるものであってもよ
い。ネックイン部は4段であってもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明のスムースネックイン缶の製造方
法は、高速生産で、縮径量を大きくした際に、缶の胴部
が極く薄い場合でも、胴部主部に波打ちが生じたり、あ
るいは成形中に座屈が起こったり、皺が生ずるおそれが
なく、かつネックイン部と胴部主部との間の湾曲部の曲
率半径を比較的大きくすることができるため軸荷重強度
が高くなるという効果を奏する。さらに本発明のスムー
スネックイン缶の製造方法は、スムースネックイン部の
首部近傍の薄肉化が少ない状態で、首部径を小さくする
ことが容易で、そのため首部近傍の内外有機被膜の損傷
が起こり難いというメリットを有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の場合における、装置と
動作を示すための説明用縦断面図である。
【図2】図1の要部拡大図面である。
【図3】本発明の第2の実施例の場合における、図2に
対応する要部拡大図面である。
【図4】本発明の第3の実施例の場合における、ほぼ図
2に対応する要部拡大図面である。
【図5】従来の方法の場合における、ほぼ図2に対応す
る要部拡大図面である。
【符号の説明】
1 シームレス缶(1段ネックイン部付き) 1a ネックイン部(1段) 1a1 縮径部 1a2 凹み曲率部 1b 胴部主部 1’ スムースネックイン缶 1’a スムースネックイン部 1’a1 湾曲部 2 支持部 3 内部ロール 4 成形ロール 10 シームレス缶(2段ネックイン部付き) 10a ネックイン部(2段) 10a1 縮径部 10a2 凹み曲率部 10b 胴部主部 10’ スムースネックイン缶 10’a スムースネックイン部 10’a1 湾曲部 100 シームレス缶(3段ネックイン部付き) 100a ネックイン部(3段) 100a1 縮径部 100a2 凹み曲率部 100b 胴部主部 100’ スムースネックイン缶 100’a スムースネックイン部 100’a1 湾曲部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 缶の開口端部を外挿された強制回転する
    支持部と共に缶を回転しながら、形成されるべきスムー
    スネックイン部の内径より小径で、缶内面に接触するよ
    う、支持部に対して偏芯可能で、支持部に対して近接し
    て設けられた内部ロールと、支持部の間の開口端部の部
    分に、上記接触する側の缶の外側に設けられ、缶に対し
    半径方向に、もしくはほぼ半径方向に往復動可能の自由
    回転する成形ロールを、缶に向かって移動させて押入さ
    せながら、缶を内部ロールと共に支持部から離れる軸心
    方向に前進させて、開口端部にスムースネックイン部お
    よびフランジ部を形成してスムースネックイン缶を製造
    する方法において、開口端部に円筒形の縮径部を有する
    1段または多段のネックイン部が形成されており、スム
    ースネックイン部形成の初期に、缶の胴部主部に最も近
    い凹み曲率部より支持部側の開口端部の部分に成形ロー
    ルを押入しながら、内部ロールによって該凹み曲率部を
    張り出して、胴部主部と連接する湾曲部またはその一部
    を形成することを特徴とするスムースネックイン缶の製
    造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011092960A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Toyo Seikan Kaisha Ltd 金属製容器の製造方法及びその内側成形ロール
WO2022014205A1 (ja) 2020-07-17 2022-01-20 東洋製罐株式会社
CN117282864A (zh) * 2023-11-23 2023-12-26 山东舜晟冲压科技股份有限公司 一种汽车冷却总成系统管路接头加工扩口机

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