JPH0822457B2 - アルミニウム製熱交換器 - Google Patents

アルミニウム製熱交換器

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JPH0822457B2
JPH0822457B2 JP59083984A JP8398484A JPH0822457B2 JP H0822457 B2 JPH0822457 B2 JP H0822457B2 JP 59083984 A JP59083984 A JP 59083984A JP 8398484 A JP8398484 A JP 8398484A JP H0822457 B2 JPH0822457 B2 JP H0822457B2
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corrosion
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達也 藤吉
昭二 和田
建 当摩
憲昭 高橋
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    • F28F19/02Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers by using coatings, e.g. vitreous or enamel coatings
    • F28F19/06Preventing the formation of deposits or corrosion, e.g. by using filters or scrapers by using coatings, e.g. vitreous or enamel coatings of metal
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B23MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B23KSOLDERING OR UNSOLDERING; WELDING; CLADDING OR PLATING BY SOLDERING OR WELDING; CUTTING BY APPLYING HEAT LOCALLY, e.g. FLAME CUTTING; WORKING BY LASER BEAM
    • B23K1/00Soldering, e.g. brazing, or unsoldering
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    • F28F21/08Constructions of heat-exchange apparatus characterised by the selection of particular materials of metal
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明の対象となるアルミニウム製熱交換器は、例え
ば自動車用水冷エンジンの冷却水放熱用ラジエータ、暖
房用ヒータコア、水冷式インタークーラ用コンデンサ等
として利用することができる。
(背景技術) 自動車用水冷式エンジンの冷却水放熱用ラジエータ等
として使用される熱交換器は、例えば第1図に示すよう
に構成されている。即ち、多数の扁平な通液管1、1
と、帯状の金属板をジグザグに形成して成るコルゲート
型フィン2、2とを交互に重ね合せるとともに、両部材
をろう材により接着してコア部3とし、このコア部3の
上下(横流れ式ラジエータの場合は左右)にそれぞれ座
板4を介してタンク5を固定している。冷却水の放熱を
行なう場合には、高温の冷却水を上側のタンクに設けた
入口管6から送り込めば、この冷却水はコア部3を構成
する多数の通液管1、1内を流下する間に、コア部3を
図面の表裏方向に流通する空気との間で熱交換を行なっ
て放熱し、温度が低下して下側のタンクに設けた出口管
7から排出される。
ところで、このような熱交換器は、従来は真鍮により
造られる事が多かったが、近年材料費の低廉化と同時に
重量の軽減化を図るために、熱交換器全体をアルミニウ
ム又はその合金により造る場合が多くなった。
ところが、アルミニウム及びその合金は、真鍮に比べ
て遥かに腐蝕し易く、水等の液体を流通させる通液管
1、1、入口、出口管6、7やタンク5、或は座板4に
腐蝕による貫通孔が生じると、熱交換器内の液体が漏洩
し熱交換器としての役目を果さないだけでなく、自動車
用ラジエータの場合、冷却水不足によるエンジンの焼付
き等重大な故障を起す危険がある。特に、コア部3を構
成する通液管1、1は、外気との熱交換効率を良くする
ために防蝕のための塗装が施されず、又軽量化のため通
液管の肉厚を薄くする場合が多く、しかもコア部3には
外気が流通するため、通液管1、1の表面に海岸風に含
まれる食塩や寒冷地に於いて使用される凍結防止塩のよ
うな腐蝕を促進する物質が付着し易い。又、通液管1、
1の内側を流通する液体中にも、例えば冷却水の場合は
エンジンのウオータジャケット内で溶出する鉄イオンや
銅イオンのように、アルミニウムの腐蝕を促進する物質
が含まれる場合が多い。
このため、従来から実公昭58-38312号公報に見られる
ように、コルゲート型フィン2を構成するアルミニウム
合金の電極電位を通液管1を構成するアルミニウム合金
の電極電位よりも卑と(低く)し、フィン2を犠牲腐蝕
させることにより通液管1の腐蝕を防止したり、或は特
開昭57-142493号公報に見られるように、通液管1の内
周面に電極電位の貴な(高い)アルミニウム合金を被覆
して、通液管1の内側から腐蝕が進行し難くすることが
考えられていた。
ところが、従来のこのような防蝕構造は、単に腐蝕し
ては困る部分の電極電位を、多少腐蝕しても差支えない
部分の電極電位よりも貴と(高く)し、腐蝕しても差支
えない部分を犠牲的に腐蝕させるようにしていただけで
あった。このため、肝腎の部分が防蝕効果が不完全であ
ったり、或は犠牲腐蝕の進行速度が早過ぎ、熱交換器と
しての機能が損なわれたり早期に防蝕効果が失われてし
まう場合が多い。
(発明の目的) 本発明は、上述のような不都合を解消するため、コア
部を構成する通液管の防蝕を確実にかつ長期に亘って図
ることができるアルミニウム製熱交換器を提供すること
を目的としている。
(発明の構成) 本発明のアルミニウム製熱交換器は、コア部を構成す
る通液管と、この通液管の外周面に被覆するろう材と、
上記通液管とともにコア部を構成するコルゲート型フィ
ンとをいずれも異なる種類のアルミニウム合金により造
っている。
第2図に示すように、通液管1の外周面のろう材8を
構成する第一種のアルミニウム合金A1の電極電位をE1
通液管1の芯材9を構成する第二種のアルミニウム合金
A2の電極電位をE2、コルゲート型フィン2を構成する第
三種のアルミニウム合金A3の電極電位をE3とすると、各
電極電位は、 E2>E1>E3 −−−(1) となり、更に、 E2−E1=20〜50mV −−−(2) E1−E3=20〜200mV −−−(3) となるように定める。
各アルミニウム合金の電極電位を上記のように定めた
理由は次の通りである。
(a)通液管1の芯材9を構成する第二種のアルミニウ
ム合金A2の電位E2を、通液管の外周面のろう材8を構成
する第一種のアルミニウム合金A1の電位E1よりも20〜50
mV高く(貴と)した理由。
通液管1の外周面側から進行する腐蝕による液漏れの
発生を防止するためには、この通液管1の芯材9に外周
面から腐蝕が進行し、その結果この芯材9に貫通孔が生
じないようにする必要がある。このためには、芯材9の
外周面を覆うろう材8を構成する第一種のアルミニウム
合金A1の電極電位E1を、芯材9を構成する第二種のアル
ミニウム合金A2の電極電位E2よりも低く(卑と)し、芯
材9に腐蝕が生じる様な状況が生じた場合、ろう材8を
犠牲的に腐蝕させて上記芯材9が腐蝕するのを防止す
る。
ろう材8は芯材9の外周面を前面に亘って密接に覆っ
ているため、上記両電位E1、E2の差はあまり大きくする
必要はない。但し、この差が20mV未満であると、芯材9
の防蝕を十分に図ることができず、通液管1の外周面か
ら進行した腐蝕が芯材9にまで及ぶ危険性がある。
反対に、両電極電位E1、E2の差が50mVを越えると、ろ
う材8の犠牲腐蝕による芯材9の防蝕効果は増大する
が、ろう材8の腐蝕の進行速度が早くなり過ぎる。
ろう材8があまり急速に腐蝕すると、通液管1とコル
ゲート型フィン2とのろう付け部の支持力が早期に失わ
れて、上記フィン2が通液管1の間から脱落したり、或
は芯材9の防蝕効果が早期に失われる。
(b)通液管の外周面のろう材8を構成する第一種のア
ルミニウム合金A1の電位E1を、コルゲート型フィン2を
構成する第三種のアルミニウム合金A3の電位E3よりも20
〜200mV高く(貴と)した理由。
通液管1に於いて、ろう材8による芯材9の防蝕効果
を長期に亘って維持するためには、上記ろう材8が早期
に腐蝕しないようにすることが必要である。このために
は、ろう材8と接触しているコルゲート型フィン2を犠
牲腐蝕させることにより、ろう材8の腐蝕を防止すれば
良い。
ラジエータの様な通常の熱交換器に於いて、コルゲー
ト型フィン2のピッチはせいぜい2〜3mm程度であり、
ろう材8とフィン2とが接触していない部分の長さl
(第2図)は2mm程度である。このため、上記非接触部
分の中央部(第2図のX点)に於いてろう材8の表面に
腐蝕が発生したとしても、この腐蝕発生部分とフィン2
との距離は1mm程度にしかならない。
このため、上記電位E1、E3の差はあまり大きくする必
要はない。但し、この差が20mV未満になると十分な防蝕
効果を得られない事は前記(a)の場合と同様である。
反対に、上記電位差が200mVを越えると、コルゲート
型フィン2の腐蝕速度が早くなり過ぎ、腐蝕によりこの
フィン2が通液管1の間から脱落したり、或は早期にろ
う材8の防蝕を行なえなくなってしまう。
上述のように通液管1を構成するろう材8と芯材9と
コルゲート型フィン2との間に電位差を設定した本発明
のアルミニウム製熱交換器は、通液管1の外周面側から
発生しようとする腐蝕(外面腐蝕)について十分の防蝕
効果を長期間に亘り維持することができる。
熱交換器の用途が、オイルクーラ、冷房機用エバポレ
ータ或はコンデンサの様に、通液管1内を流通する流体
が非腐蝕性である場合はこのままで十分に実用となる。
但し、水冷式エンジンンの冷却水放熱用ラジエータ、或
はヒータコアのように、通液管1の内部に腐蝕性の液体
が流通する熱交換器の場合、通液管1の内周面からの腐
蝕も併せて防止しなければならない。
このため、腐蝕性液体を流通させる熱交換器の場合、
コルゲート型フィン2を構成する第三種のアルミニウム
合金A3と、通液管1の外周面のろう材を構成する第一種
のアルミニウム合金A1と、通液管の芯材9を構成する第
二種のアルミニウム合金A2との電極電位E3、E1、E2を前
記(1)〜(3)式のように定めるとともに、第3図に
示すように、上記通液管1の内周面に芯材9を覆って第
四種のアルミニウム合金A4により構成された被膜10を設
ける。
この被膜10を構成する第四種のアルミニウム合金A4
電極電位E4は、次の(4)式に示すように、通液管1の
芯材9を構成する第二種のアルミニウム合金A2の電極電
位E2よりも20〜100mV卑と(低く)している。
E2−E4=20〜100mV −−−(4) (c)上記両電位E2、E4を(4)式の様に定めた理由。
通液管1の芯材9に外面から腐蝕が発生することを防
止するため、ろう材8を構成する第一種のアルミニウム
合金A1の電位E1を(2)式の様に決めたのと同様に(前
記理由(a)参照)、被膜10を構成する第四種のアルミ
ニウム合金A4の電極電位E4も、上記芯材9を構成する第
二種のアルミニウム合金A2の電位E2よりも20mV以上低く
する。
このため、通液管1に内周面側から腐蝕が進行しよう
とした場合、被膜10を構成する第四種のアルミニウム合
金A4が犠牲腐蝕して芯材9が腐蝕するのを防止する。
但し、上記両電位E2、E4の差をあまり大きくすると、
被膜10の腐蝕生成物によって通液管1が詰まり易くな
り、しかも芯材9を防蝕する効果が長く続かないため、
両電位E2、E4の差は最大100mVまでとした。
なお、各電位E1〜E4を測定する場合、測定場所により
多少の差が生じる場合があるが、(1)〜(4)式はい
ずれも最も低い(卑な)部分での電位により満たす事を
条件とする。
又(1)〜(4)式に示した条件は、通液管1、1と
コルゲート型フィン2、2とを加熱ろう付けし、熱交換
器として完成した後に満たすことが必要である。このた
め、加熱ろう付け前の各部分の電位E1〜E4が上記(1)
〜(4)式の条件を満たしても、ろう付けのための加熱
により各部分の電位E1〜E4が変化し、この(1)〜
(4)式の条件を満たさなくなった場合は十分な防蝕効
果を得ることができない。
ところで、ろう付けのための加熱により、アルミニウ
ム材の表面が酸化しないようにするためには、加熱炉内
を真空にすることと不活性ガス雰囲気にすることとが考
えられる。ところが、防蝕のためにアルミニウム合金中
に含有させる亜鉛は蒸気圧が高いため、ろう付けのため
の加熱時に加熱炉内を真空にすると、この亜鉛のうちの
多くの部分が蒸発してしまい、ろう付け後には各部分を
構成するアルミニウム合金中に含有される亜鉛の量が極
端に少なくなって、各部分の電位E1〜E4が(1)〜
(4)式を満たさなくなる。従って本発明の熱交換器
は、(1)〜(4)式を満たす電位E1〜E4を有するアル
ミニウム合金を使用して、しかも不活性ガス雰囲気中で
加熱ろう付けすることが条件となる。
(発明の実施例) 次に、本発明の効果を確認するために行なった実験に
ついて説明する。
実験は第4図に示す様な試験片を製作し、この試験片
を腐蝕性液体中に浸漬することにより行なった。
試験片は、板厚0.32mmの芯材の両面に、厚さ0.032mm
のろう材と厚さ0.032mmの被膜とを被覆した50mm×80mm
の矩形の平板11を使用した。通液管1の内面側(被膜10
側)からの腐蝕試験を行なう場合にはろう材の表面には
防蝕塗料を塗布し、通液管1の外面側からの腐蝕試験を
行なう場合にはろう材を被覆した側の面に厚さ0.14mmの
コルゲート型フィン(第4図は実際よりもピッチを粗く
描いている。)2をろう付けし、被膜10の表面には防蝕
塗料を塗布した。平板11とコルゲート型フィン2とのろ
う付けは、平板表面のろう材を加熱炉中に於いて600℃
で5分間加熱し溶融させた後冷却固化することにより行
なった。このろう付けのための加熱は、窒素(N2)雰囲
気による場合と、真空(10-4Torr以下)による場合との
2通りを行なった。これは、各アルミニウム合金A1〜A4
の電極電位を調節するため、アルミニウム(Al)中に含
有させる亜鉛(Zn)の蒸発による影響を知るためであ
る。従って被膜10を形成した内面側からの腐蝕試験を行
なう場合にも、試験片を同様の条件で加熱した。
腐蝕試験の方法としては、外面から(ろう材8側か
ら)の腐蝕については、JISに定めるCASS試験と、食塩
水による交互浸漬試験とを行なった。このうち、交互浸
漬試験は、50℃に加温した濃度3.5%の食塩水に1時間
浸漬した後、50℃の温風で7時間乾燥する行程を1サイ
クルとするもので、1個の試験片について270サイクル
ずつ行なった。
又、内面から(被膜10側から)の腐蝕については、1p
pmの銅イオンを加えた水道水と、塩素イオン、硫酸イオ
ン、銅イオン、鉄イオンを含む腐蝕性の高い合成水とを
使用し、ろう材側表面に防蝕塗装を施した平板11を30日
間浸漬した。
平板11の芯材(第2〜3図の芯材9に相当する)を構
成するアルミニウム合金A2、同じく平板上面(上下は第
4図による)のろう材(第2〜3図のろう材8に相当す
る)を構成するアルミニウム合金A1、フィン2を構成す
るアルミニウム合金A3、平板下面の被膜(第3図の被膜
10に相当する)を構成するアルミニウム合金A4は、それ
ぞれ第1表に示した様な組成のものを使用した。この第
1表に示した数字の単位は重量%である。
例えば、ろう材8を構成するアルミニウム合金A1とし
ては、(A1−1)〜(A1−3)に示した様な3種類のも
のを使用した。このうち、第一番目の材料(A1−1)
は、鉄(Fe)を0.41重量%、硅素(Si)を7.51重量%、
銅(Cu)を0.04重量%、マンガン(Mn)を0.02重量%、
マグネシウムを0.01重量%、ジルコニウム(Zr)を0.01
重量%、亜鉛を0.01重量%と、それぞれ0.01重量%未満
の錫(Sn)、インジウム(In)とを含み、残りをアルミ
ニウムとしたものである。
同様に芯材を構成するアルミニウム合金A2としては、
(A2−1)と(A2−2)との2種類を、フィンを構成す
るアルミニウム合金A3としては、(A3−1)〜(A3
6)までの6種類の合金を、被膜を構成するアルミニウ
ム合金A4としては、(A4−1)〜(A4−3)までの3種
類の合金をそれぞれ使用した。
腐蝕試験を行なうについては、これらの合計14種類の
合金を適宜組合せ、前述した各試験を行なった。試験時
に於ける合金の組合せと試験結果とを第2〜3表に示し
た。
まず、第2表は通液管1の外周面側からの腐蝕につい
て行なったCASS試験と交互浸漬試験との結果を示してい
る。この外部腐蝕については、全部で20種類の試験片を
2個ずつ用意し、各試験片についてCASS試験又は交互浸
漬試験のいずれかを行なった。又、第2表には示さなか
ったが、防蝕塗料で覆われる被膜には(A4−1)の組成
を有する合金を使用した。
例えば試験番号1の試験について見ると、芯材として
第1表に示した(A2−1)の組成を有する合金を、ろう
材として(A1−1)の組成を有する合金を、フィンとし
て(A3−1)の組成を有する合金を、被膜として(A4
1)の組成を有する合金をそれぞれ使用し、フィン2と
平板11とを窒素雰囲気中で加熱しろう付けしたことを示
している。試験結果について見ると、CASS試験の結果、
50mm×80mmの平板の表面に全部で7個の孔蝕が発生し、
その孔蝕の最大深さは0.05mmであった。フィンの腐蝕は
少なかった。又、交互浸漬試験の結果、平板の表面には
全部で6個の孔蝕が発生し、孔蝕の最大深さは0.04mmで
あり、フィンの腐蝕は少なかった。この結果、総合的に
耐蝕性良好な組合せと判断された。
次に、試験番号3の試験について見ると、芯材として
(A2−1)の合金を、ろう材として(A1−1)の合金
を、フィンとして(A3−1)の合金をそれぞれ使用し
(使用合金は試験番号1の場合と同じ)、フィン2と平
板11とを真空中で加熱しろう付けしたことを示してい
る。試験結果について見ると、CASS試験に於いては発生
した孔蝕が21個でその最大深さが0.15mm、フィンはやや
腐蝕が目立った。交互浸漬試験に於いては、発生した孔
蝕が19個でその最大深さが0.11mm、フィンはやや腐蝕が
目立った。この結果、総合的に耐蝕性不良な組合せと判
断された。
又、試験番号18について見ると、芯材として(A2
2)の合金を、ろう材として(A1−2)の合金を、フィ
ン材として(A3−5)の合金をそれぞれ使用し、平板11
とフィン2とを窒素雰囲気中で加熱しろう付けしたこと
を示している。試験結果について見ると、CASS試験、交
互浸漬試験のいずれの場合に於いても、フィンの腐蝕が
少ない代りに芯材に多数の孔蝕が発生し、しかもその最
も深いものは厚さ0.32mmの芯材を貫通した。この結果、
総合的に見て耐蝕性不良の組合せと判断された。
なお、第2表に於いてフィンの腐蝕の項目に於いて、
Oは腐蝕が軽微な事を、△はやや腐蝕が目立つ事を、×
は腐蝕が相当に進んでいる事をそれぞれ示している。
又、各合金の符号の下に表示している電圧は、加熱ろう
付け前に於ける各合金の電極電位である(次に述べる第
3表も同様)。
次に、第3表は通液管1の内周側からの腐蝕について
行なった水道水試験と合成水試験との結果を示してい
る。この内部腐蝕については、全部で12種類の試験片を
2個ずつ用意し、各試験片について水道水試験又は合成
水試験のいずれかを行なった。
例えば試験番号21の試験について見ると、芯材として
(A2−1)の組成を有する合金を、被膜として(A4
1)の組成を有する合金をそれぞれ使用し、試験片を窒
素雰囲気中で加熱したことを示している。なお、ろう材
としては、試験番号21〜32までいずれも(A1−1)に示
した組成を有する合金を使用した。試験結果について見
ると、水道水試験に於いては孔蝕の発生が10個でその最
大深さが0.04mm、合成水試験に於いては孔蝕の発生が11
個でその最大深さが0.04mmであった。この結果、総合的
に見て耐蝕性良好な組合せと判定された。
又、試験番号23は、上記試験番号21の場合と同じ合金
を組合せ、試験片を真空中で加熱した事を示している
が、水道水、合成水いずれの試験に於いても多数の孔蝕
が発生し、しかもその最大深さは厚さ0.32mmの芯材の半
分以上にも達した。この結果、総合的に見て耐蝕性不良
な組合せと判定された。
なお、実験番号31、32は比較のために被膜を設けず、
芯材のみで試験を行なったものであるが、いずれの場合
も多数の孔蝕が発生し、その最大のもは厚さ0.32mmの芯
材を貫通した。
(発明の効果) 本発明のアルミニウム製熱交換器は以上に述べた通り構
成されるので、アルミニウム製熱交換器の通液部の腐蝕
防止を長期間に亘って良好に保つことができる。
なお、本発明の対象となるアルミニウム製熱交換器
は、通常ラジエータやヒータコアとして使用されている
第1図に示すような構造のものに限定されず、要はアル
ミニウム製の通液管とコルゲート型フィンとでコア部を
構成しているものであれば良い。例えば、第5図に示す
ように、蛇行成形した1本の扁平な通液管1の間にコル
ゲート型フィン2をろう付けした構造のものでも良く、
他にも従来から知られている種々の形状のものが対象と
なる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の対象となるアルミニウム製熱交換器の
第1例を示す正面図、第2〜3図は本発明を説明するた
めの第1図のA部拡大断面図、第4図は試験片の斜視
図、第5図はアルミニウム製熱交換器の第2例を示す正
面図である。 1:通液管、2:コルゲート型フィン、3:コア部、4:座板、
5:タンク、6:入口管、7:出口管、8:ろう材、9:芯材、1
0:被膜、11:平板。
フロントページの続き (72)発明者 高橋 憲昭 静岡県裾野市茶畑986―6 (56)参考文献 特開 昭57−142493(JP,A) 実開 昭56−149292(JP,U) 実公 昭58−38312(JP,Y2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に比較的低温で溶融する第一種のア
    ルミニウム合金製のろう材を被覆した、第二種のアルミ
    ニウム合金製の通液管と、第三種のアルミニウム合金製
    のコルゲート型フィンとを、上記ろう材により接着して
    成るコア部を有するアルミニウム製熱交換器に於いて、
    第一種から第三種のアルミニウム合金の電極電位が、そ
    れぞれの最も卑な部分に於いて、第二種のアルミニウム
    合金、第一種のアルミニウム合金、第三種のアルミニウ
    ム合金の順で低くなるものとし、第二種と第一種とのア
    ルミニウム合金の電極電位の差を20〜50mV、第一種と第
    三種とのアルミニウム合金の電極電位の差を20〜200mV
    とし、通液管とコルゲート型フィンとを不活性ガス雰囲
    気中で加熱ろう付けしたことを特徴とするアルミニウム
    製熱交換器。
  2. 【請求項2】外周面に比較的低温で溶融する第一種のア
    ルミニウム合金製のろう材を被覆した、第二種のアルミ
    ニウム合金製の通液管と、第三種のアルミニウム合金製
    のコルゲート型フィンとを、上記ろう材により接着して
    成るコア部を有するアルミニウム製熱交換器に於いて、
    上記第一種から第三種のアルミニウム合金の電極電位
    が、それぞれの最も卑な部分に於いて、第二種のアルミ
    ニウム合金、第一種のアルミニウム合金、第三種のアル
    ミニウム合金の順で低くなるものとし、第二種と第一種
    とのアルミニウム合金の電極電位の差を20〜50mV、第一
    種と第三種とのアルミニウム合金の電極電位の差を20〜
    200mVとし、通液管の内周面には、第二種のアルミニウ
    ム合金よりも20〜100mV低い電極電位を有する第四種の
    アルミニウム合金を被覆し、通液管とコルゲート型フィ
    ンとを不活性ガス雰囲気中で加熱ろう付けしたことを特
    徴とするアルミニウム製熱交換器。
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