JPH08223978A - ブラシレスモータの制御方法 - Google Patents

ブラシレスモータの制御方法

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JPH08223978A
JPH08223978A JP7053567A JP5356795A JPH08223978A JP H08223978 A JPH08223978 A JP H08223978A JP 7053567 A JP7053567 A JP 7053567A JP 5356795 A JP5356795 A JP 5356795A JP H08223978 A JPH08223978 A JP H08223978A
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JP
Japan
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time
brushless motor
armature winding
signal
energization
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JP7053567A
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Inventor
Yoshiteru Shinozaki
嘉輝 篠崎
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Fujitsu General Ltd
Original Assignee
Fujitsu General Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ブラシレスモータの制御方法において、負荷
によらず回転子の位置を正確に検出可能とし、最適な電
機子巻線の通電切り替えることができるようにする。 【構成】 直流電源をインバータ部4でスイッチングし
てブラシレスモータ3の電機子巻線に印加する際、ブラ
シレスモータ3の回転子の位置検出に基づいてインバー
タ部4を駆動して電機子巻線の通電を切り替えるブラシ
レスモータの制御方法であって、電機子巻線の端子電圧
(誘起電圧)と基準電圧とを比較回路10aで比較し、
この比較結果による交点で変化する位置信号eを制御回
路11に入力しており、この制御回路11はその位置信
号eの変化点から所定位相角((30−α)度、(90
−α)度、(150−α)度あるいはテーブルデータ)
に相当する時間を算出する。また、その算出時間((3
0−α)度、(90−α)度、(150−α)度に相当
する時間)を計時し、この計時終了点でブラシレスモー
タ3の電機子巻線の通電を切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は空気調和機の圧縮機等
に用いる直流ブラシレスモータ(以下ブラシレスモータ
と記す)の回転制御技術に係り、特に詳しくはブラシレ
スモータの巻線電流を最適に切り替え、ブラシレスモー
タの回転制御の安定化を図るブラシレスモータの制御方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このブラシレスモータを回転制御するに
は、例えば三相モータである場合図9に示す制御装置を
必要とする。
【0003】図9において、この制御装置は、交流電源
1を交流/直流変換器2で直流に変換して得た電源Vd
cをスイッチングしてブラシレスモータ3の電機子巻線
に印加するために複数のスイッチング素子(トランジス
タ)U,V,W,X,Y,Zをブリッジ接続したインバ
ータ部4と、ブラシレスモータ3の端子電圧(例えば1
20度位相の異なる電圧;誘起電圧を含む)R,S,T
をもとにして回転子3aの位置を検出する位置検出部5
と、ブラシレスモータ3の各電機子巻線の通電を所定に
切り替え、かつ位置検出部5からの位置検出信号a,
b,cをもとにして各電機子巻線の通電を所定に切り替
えるためにインバータ部4の駆動信号を出力する制御回
路6とを備えている。
【0004】位置検出部5は、インバータ部4の電源電
圧Vdcを1/2に分圧して基準電圧を発生する基準電
圧発生回路5aと、各相の端子電圧(誘起電圧)を分圧
する分圧回路5bと、この分圧された端子電圧(誘起電
圧)と基準電圧Vdc/2とを比較してブラシレスモー
タ3の回転に同期した位置検出信号a,b,cを出力す
る比較回路5cとからなる。
【0005】制御回路6は、マイクロコンピュータおよ
び駆動回路等からなり、駆動信号を出力してインバータ
部4のトランジスタU,V,W,X,Y,Zを駆動す
る。
【0006】上記構成の制御装置において、ブラシレス
モータ3の起動時には例えば同ブラシレスモータ3を所
定時間同期運転するが、所定時間経過後には上記位置検
出信号a,b,cに基づいて同ブラシレスモータ3を回
転制御する(いわゆる位置検出による運転に切り替え
る)。
【0007】上記位置検出による運転においては、回転
子3aの位置を検出し、この位置検出に基づいて各電機
子巻線の通電を切り替えるため、上記位置検出部5は、
例えば図10(a)ないし(c)に示す各電機子巻線の
端子電圧R,S,Tと基準電圧Vdc/2とを比較し、
その交点で変化する位置検出信号(図10(d)ないし
(f)に示す)a,b,cを出力する。
【0008】上記位置検出信号a,b,cが制御回路6
に入力し、この制御回路6は端子電圧の誘起電圧区間x
の波形と基準電圧Vdc/2との交点を検出し(位置検
出信号の最初のエッジを検出し)、これら交点から電気
角60度に相当する時間T(図10に示すT0ないしT
4)を得る。さらに、それら交点からT/2時間(図1
0に示すT0/2ないしT4/2)経過後にインバータ
部4の各トランジスタU,V,W,X,Y,Zの導通状
態を切り替える駆動信号(図10(g)ないし(l)に
示す)を発生する。
【0009】各駆動信号により各トランジスタU,V,
W,X,Y,Zが駆動されるため、ブラシレスモータ3
の電機子巻線電流が切り替えられ、ブラシレスモータ3
が回転制御される。
【0010】また、空気調和機の圧縮機等においてはP
WM制御方式を採用しており、この場合制御回路6はイ
ンバータ部4の一方のアーム(下アームまたは上アー
ム)のトランジスタの駆動信号のオン部分を所定デュー
ティ比(オン、オフ比)でチョッピングする。
【0011】このように、位置検出信号a,b,cに基
づいてブラシレスモータ3の各電機子巻線電流を切り替
えて同ブラシレスモータ3を回転制御し、またチョッピ
ングのオン、オフ比を可変してブラシレスモータ3を所
定回転数に制御する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ブ
ラシレスモータの制御方法においては、ブラシレスモー
タ3の巻線電流の切り替える際(通電を切り替える
際)、各電機子巻線に発生するスパイク電圧により回転
子の位置検出に影響を与え、つまり誤差を生じることが
ある。
【0013】例えば、ブラシレスモータ3の負荷が軽い
場合にはスパイク電圧の幅がそれほど大きくないことか
ら、回転子の位置検出の誤差が小さい。しかし、図11
の矢印dに示すように、負荷が重い場合にはスパイク電
圧の幅が大きくなり、このスパイク電圧が誘起電圧波形
に重なり、本来検出すべき誘起電圧と基準電圧との交点
を検出することができず(図11(d)ないし(f)に
示す)、回転子の位置検出の誤差が極めて大きくなって
しまう。
【0014】このような位置検出の誤差により、ブラシ
レスモータ3の回転制御が不適切なものとなり、振動や
騒音の増大を招くだけでなく、最悪として脱調して停止
し、その停止と同時に過電流が流れてブラシレスモータ
3および装置(回路)等の損傷を招く恐れがある。
【0015】この発明は上記課題に鑑みなされたもので
あり、その目的は位置検出の誤差を小さくし、ブラシレ
スモータの通電切り替えタイミングを適切なものとする
ことができ、振動や騒音を抑えることができ、また脱
調、回路の破損を防止して回転制御の安定化、効率のよ
い運転を可能とすることができるようにしたブラシレス
モータの制御方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は直流電源をインバータ手段でスイッチン
グしてブラシレスモータの電機子巻線に印加し、かつ該
ブラシレスモータの回転子の位置検出に基づいて前記イ
ンバータ手段を駆動して前記電機子巻線の通電を切り替
えるブラシレスモータの制御方法であって、前記電機子
巻線に発生する誘起電圧と基準電圧とを比較して前記ブ
ラシレスモータの回転に同期した位置信号を得、該位置
信号の変化点から所定位相角に相当する時間を算出する
際、前記所定位相角から前記ブラシレスモータの負荷に
応じて予め設定した値を引き、該値が引かれた所定位相
角に相当する時間を算出しており、該算出された時間を
計時し、該計時の終了時点で前記電機子巻線の通電を切
り替え、少なくとも前記変化点から進み角零度から30
度未満にて電機子巻線の通電切り替えを可能としたこと
を要旨とする。
【0017】また、この発明のブラシレスモータの制御
方法は、前記電機子巻線に発生する誘起電圧と基準電圧
とを比較して前記ブラシレスモータの回転に同期した位
置信号を得、該位置信号の変化点のタイミングから前記
電機子巻線の通電切り替え時間を予め得たテーブルデー
タをもとにして算出する一方、該演算された時間を計時
し、該計時の終了時点で前記電機子巻線の通電を切り替
え、少なくとも前記変化点から進み角零度から30度未
満にて電機子巻線の通電切り替えを可能としたものであ
る。
【0018】
【作用】上記手段によれば、ブラシレスモータの電機子
巻線の端子電圧(誘起電圧)と基準電圧とが比較され、
少なくともその比較結果による交点で変化する回転子の
回転に同期した位置信号が得られる。
【0019】上記位置信号の変化点(立ち上がり、立ち
下がり)のタイミングから電機子巻線の通電切り替えま
での時間が算出される。この場合、予め得た所定値α
(負荷に応じた値)だけ短い位相角(30−α)度,
(90−α)度,(150−α)度に相当する時間が算
出される。
【0020】上記算出時間をもとにして電機子巻線の通
電が切り替えられ、つまり少なくとも零度から30度未
満にて電機子巻線の通電が切り替えられる。したがっ
て、例えば負荷が重く、電機子巻線の端子電圧に含まれ
る誘起電圧波形の幅が大きくなっても、回転子の位置検
出タイミングの誤差が小さく、その位置検出が正確に行
われることになる。
【0021】また、上記位相角(30−α)度,(90
−α)度,(150−α)度に対応するデータがテーブ
ルの形でメモリに記憶されており、このテーブルのデー
タにより上記交点の変化点のタイミングから電機子巻線
の通電切り替えまでの時間が算出される。
【0022】上記テーブルのデータとしては予め電機子
巻線の印加電圧、周波数(回転数)をもとにして得たも
のであり、つまりブラシレスモータの負荷状態に応じて
得たものである。
【0023】したがって、上述同様に、例えば負荷が重
く、電機子巻線の端子電圧に含まれる誘起電圧波形の幅
が大きくなっても、回転子の位置検出タイミングの誤差
が小さくなる。
【0024】
【実施例】この発明のブラシレスモータの制御方法は、
例えば三相の直流ブラシレスモータ(以下ブラシレスモ
ータと記す)の1相の端子電圧(誘起電圧)と基準電圧
とを比較し、この比較結果による交点の変化を検出して
通電切り替えを行う際、負荷状態によってスパイク電圧
の幅が異なることから、交点の変化点から通電切り替え
タイミングまでの時間算出時に負荷状態(周波数や印加
電圧等)を加味すれば、その交点の変化点の検出タイミ
ングの誤差を小さくすることができることに着目し、そ
の交点の変化点から(30−α)度、(90−α)度、
(150−α)度(α;負荷に応じて設定した値)に相
当する時間を計時して通電切り替えタイミングとし、あ
るいは回転数や印加電圧に応じたテーブルデータをもと
にしてその交点の変化点から所定位相角に相当する時間
を計時して通電切り替えタイミングとする。
【0025】そのため、この発明のブラシレスモータの
制御方法が適用される制御装置は例えば図1に示す構成
をしている。なお、図中、図9と同一部分には同一符号
を付し重複説明を省略する。
【0026】図1において、この制御装置は、三相四極
のブラシレスモータ3の3つの電機子巻線の端子電圧
(誘起電圧)R,S,Tのうち1つ、例えば分圧した端
子電圧Rと基準電圧Vdc/2とを比較して位置信号e
を出力する位置検出部10と、この位置信号eの変化点
(立ち上がりエッジまたは立ち下がりエッジ)により電
気角360度に相当する時間を計測し、この計測時間を
もとにしてその変化点から所定位相角(例えば(30−
α)度、(90−α)度、(150−α)度;αは負荷
に応じた値)に相当する時間を算出し、その位置信号e
のエッジから算出時間経過点でブラシレスモータ3の電
機子巻線の通電を切り替える制御回路(マイクロコンピ
ュータ)11を備えている。
【0027】なお、位置検出部10は、図9と同様に所
定の基準電圧(Vdc/2)を発生する基準電圧発生回
路10aと、端子電圧を1/2に分圧する分圧回路10
bと、この分圧された端子電圧Rと基準電圧(Vdc/
2)とを比較する比較回路10aとを備えている。制御
回路11は、PWM制御時にインバータ部4の上アーム
のトランジスタU,V,Wまたは下アームのトランジス
タX,Y,Zをオン、オフする駆動信号、この駆動信号
のオン部分をチョッピングするチョッピング信号および
このチョッピングを上アームまたは下アームに切り替え
る制御信号を出力する機能を有している。
【0028】また、上記制御装置は、制御回路11から
の駆動信号、チョッピング信号および制御信号を入力
し、駆動信号のオン部分をチョッピングし、このチョッ
ピングされた駆動信号を含む駆動信号によりインバータ
部4の各トランジスタU,V,W,X,Y,Zを駆動す
る駆動回路12を備えている。
【0029】次に、上記制御装置の動作を図2のタイム
チャート図および図3ないし図6のフローチャート図を
参照して詳しく説明すると、まずブラシレスモータ3の
起動時には誘起電圧が発生しないことから、制御回路1
1は既に公知の同期運転を実行する。
【0030】この同期運転によりブラシレスモータ3を
低周波から徐々に加速し、位置検出部10において出力
する位置信号eにより誘起電圧と基準電圧との交点の検
出が可能となるまで、つまり適切な位置信号eが得られ
るまで上記処理を実行する。なお、この発明では後の説
明から明かなように端子電圧R(図2(b))が同図
(a)の端子電圧R(従来のタイミング)より所定値α
だけ位相が進む形となる。
【0031】そして、位置検出部10にはブラシレスモ
ータ3のR相の端子電圧Rが正常に入力すると(図2
(b)示す)、位置検出部10は分圧された端子電圧R
の誘起電圧と基準電圧発生回路10aからの基準電圧V
dc/2とを比較回路10cで比較し、この比較結果の
位置信号eを出力する。なお、図2中においては誘起電
圧と基準電圧との交点がトランジスタのオン部分にある
が、その交点がオフ部分にある場合にはチョッピング信
号の立ち上がり、あるいは立ち下がりエッジがその交点
となる。
【0032】ここで、制御回路11は入力位置信号eの
変化点(立ち上がりあるいは立ち下がりエッジ)を検出
する(図2(c)に示す)。この場合、最初の立ち上が
りエッジあるいは立ち下がりエッジのタイミングは従来
よりもα値だけ進んだタイミングとなる。
【0033】また、誘起電圧が上昇時である場合インバ
ータ部4の上アームトランジスタU,V,WをPWM制
御しており、通電切り替えタイミング後の位置信号eの
最初の立ち上がりエッジを検出し、また誘起電圧が下降
時である場合インバータ部4の下アームトランジスタ
X,Y,ZをPWM制御しており、通電切り替えタイミ
ング後の最初の立ち下がりエッジを検出する。
【0034】なお、PWM制御において、制御回路11
からの駆動信号、チョッピング信号および制御信号を駆
動回路12に入力し、この駆動回路12はその制御信号
にしたがって所定駆動信号とチョッピング信号とを合成
し、この合成された駆動信号を含む駆動信号によりイン
バータ部4を駆動する。
【0035】上記位置信号eの上記エッジ検出毎に図3
ないし図6に示すルーチンを実行し、まずそのエッジ検
出がt3時点であるとすると、この検出の現在の時刻t
aをフリーランニングタイマで検出し、この時刻taを
内部のメモリに一時記憶する(ステップST1)。
【0036】続いて、この時刻taに前回算出した周期
Tの(30−α)度に相当する時間T(30−α)=T
2×(30−α)/360を加算し(ステップST
2)、この時刻t(30−α)=ta+T(30−α)
を制御回路11のフリーランニングタイマのコンペアレ
ジスタAにセットする(ステップST3)。なお、時間
T(30−α)=T2×(30−α)/360の算出に
ついては後に説明する。
【0037】また、所定値αは負荷に応じた値、回転状
態等により誘起電圧と基準電圧との交点を正確に検出す
ることができるように予め得たデータである。このデー
タは制御回路11の内部メモリ等に記憶されている。
【0038】続いて、上記位置信号eの検出エッジが立
ち上がり、立ち下がりの何れかを判断し(ステップST
4)、立ち上がりエッジであるときにはステップST5
に進み制御回路11の内部に予め設定されているフラグ
をセットし(“1”とし)、立ち下がりエッジであると
きにはステップST6に進みそのフラグをクリアする
(“0”にする)。
【0039】この後、上記コンペアレジスタAとフリー
ランニングタイマの値とが一致すると、図4に示すt
(30−α)割り込みルーチンを実行し、上記フラグが
セットされているときには、ステップST20からST
21に進み、インバータ部4のトランジスタWを駆動す
る信号をオフにするとともに(図2(f)に示す)、ト
ランジスタUを駆動する信号をオンにする(図2(d)
に示す)。これと同時に、インバータ部4の下アームを
構成するトランジスタX,Y,Zを駆動するための信号
をチョッピングするように、上アームから下アームのチ
ョッピングに切り替えるための制御信号を駆動回路12
に出力する(ステップST22)。
【0040】一方、上記フラグがクリアされているとき
には、ステップST20からST23に進み、インバー
タ部4のトランジスタZを駆動する信号をオフにすると
ともに(図2(i)に示す)、トランジスタXを駆動す
る信号をオンにする(図2(g)に示す)。これと同時
に、インバータ部4の上アームを構成するトランジスタ
U,V,Wを駆動するための信号をチョッピングするよ
うに、下アームから上アームのチョッピングに切り替え
るための制御信号を駆動回路12に出力する(ステップ
ST24)。
【0041】上記割り込み処理が終了すると、メインル
ーチンに戻る。メインルーチンでは、1周期の時間Tの
(90−α)度に相当する時間T(90−α)を算出す
るため、t1時点とt3時点との間の時間(電気角36
0度に相当する時間)T3を算出する(ステップST
7)。この場合、t3時点の時刻taからt1時点の時
刻tcを減算してその時間T3を算出する。
【0042】続いて、上記算出時間T3を用いて上記位
置信号eの検出エッジから位相角90度に相当する時間
T(90−α)=T3×(90−α)/360を算出す
るとともに、この算出時間T(90−α)を時刻taに
加算してその(90−α)度の時刻を算出し(ステップ
ST8)、この算出時刻t(90−α)=ta+T(9
0−α)をコンペアレジスタBにセットする(ステップ
ST9)。
【0043】この後、上記コンペアレジスタBとフリー
ランニングタイマの値とが一致すると(図2に示すt5
時点)、図5に示すt(90)割り込みルーチンを実行
する。上記フラグがセットされているときには、ステッ
プST30からST31に進み、インバータ部4のトラ
ンジスタYを駆動する信号をオフにするとともに(図2
(h)に示す)、トランジスタZを駆動する信号をオン
にする(図2(i)に示す)。これと同時に、インバー
タ部4の上アームを構成するトランジスタU,V,Wを
駆動するための信号をチョッピングするように、下アー
ムから上アームのチョッピングに切り替えるための制御
信号を駆動回路12に出力する(ステップST32)。
【0044】一方、上記フラグがクリアされているとき
には、ステップST30からST33に進み、インバー
タ部4のトランジスタVを駆動する信号をオフにすると
ともに(図2(e)に示す)、トランジスタWを駆動す
る信号をオンにする(図2(f)に示す)。これと同時
に、インバータ部4の下アームを構成するトランジスタ
X,Y,Zを駆動するための信号をチョッピングするよ
うに、上アームから下アームのチョッピングに切り替え
るための制御信号を駆動回路12に出力する(ステップ
ST34)。
【0045】上記割り込み処理が終了すると、メインル
ーチンに戻る。メインルーチンでは、(150−α)度
に相当する時間T(150−α)を算出するため、上記
時間T3を用いて位置信号eのエッジからT3の(15
0−α)度に相当する時間T(150−α)=T3×
(150−α)/360を算出するとともに、この算出
時間T(150−α)を時刻taに加算してその(15
0−α)度の時刻t(150−α)を算出し(ステップ
ST10)、この算出時刻t(150−α)=ta+T
(150−α)をコンペアレジスタCにセットする(ス
テップST11)。
【0046】この後、上記コンペアレジスタCとフリー
ランニングタイマの値とが一致すると(図2に示すt6
時点)、図6に示すt(150−α)割り込みルーチン
を実行する。上記フラグがセットされているときには、
ステップST40からST41に進み、インバータ部4
のトランジスタUを駆動する信号をオフにするとともに
(図2(d)に示す)、トランジスタVを駆動する信号
をオンにする(図2(e)に示す)。これと同時に、イ
ンバータ部4の下アームを構成するトランジスタX,
Y,Zを駆動するための信号をチョッピングするよう
に、上アームから下アームのチョッピングに切り替える
ための制御信号を駆動回路12に出力する(ステップS
T42)。
【0047】一方、上記フラグがクリアされているとき
には、ステップST40からST43に進み、インバー
タ部4のトランジスタXを駆動する信号をオフにすると
ともに(図2(g)に示す)、トランジスタYを駆動す
る信号をオンにする(図2(h)に示す)。これと同時
に、インバータ部4の上アームを構成するトランジスタ
U,V,Wを駆動するための信号をチョッピングするよ
うに、下アームから上アームのチョッピングに切り替え
るための制御信号を駆動回路12に出力する(ステップ
ST44)。
【0048】上記割り込み処理が終了すると、メインル
ーチンに戻る。メインルーチンでは、電気角360度に
相当する時間T3を用いて電気角30度に相当する時間
T(30−α)=T3×(30−α)/360を算出し
てメモリに記憶する(ステップST12)。この時間T
(30−α)の算出は当該メインルーチンを繰り返した
際に上記ステップST2で用いるためである。
【0049】続いて、前々回の位置信号eのエッジを検
出した時刻tc(図2に示すt1時点)を記憶している
メモリに前回検出の位置信号eのエッジを検出した時刻
tb(図2に示すt2時点)を書き込み、つまり前々回
の時刻tcに変えて前回の時刻tbを記憶する(ステッ
プST13)。また、前回検出の位置信号eのエッジの
時刻tb(図2に示すt2時点)を記憶しているメモリ
に今回検出の位置信号eのエッジ時刻ta(図2に示す
t3)を書き込む、つまり次の位置信号eのエッジの時
刻を得るために、メモリを1つ確保しておく必要がある
からである。
【0050】そして、入力位置信号eの上記エッジを検
出すると、再び当該メインルーチンを実行し、そのエッ
ジ検出の現時刻ta(図2に示すt7時点)をメモリに
記憶する(ステップST1)。上記ステップST12に
おいて算出された(30−α)度に相当する時間T(3
0−α)=T3×(30−α)/360をその現時刻t
aに加算し(ステップST2)、この時刻t(30−
α)=ta+T(30−α)をコンペアレジスタAにセ
ットする(ステップST3)。次にフラグを処理し(ス
テップST4ないしST6)、この後に上記コンペアレ
ジスタAとフリーランニングタイマの値とが一致する
と、上述した処理を実行する。
【0051】このようにして、図3のメインルーチンを
実行し、かつコンペアレジスタA,B,Cとフリーラン
ニングタイマの値とが一致すると、図4ないし図6の割
り込みルーチンを実行し、かつ繰り返す。
【0052】図2のタイムチャートを参照して具体的に
説明すると、t7時点では位置信号eのエッジが立ち下
がりであることから、フラグをクリアし(ステップST
6)、その後上記コンペアレジスタAにセットされてい
る時刻t(30−α)が経過した時点(図2に示すt8
時点)で図4に示すt(30−α)割り込みルーチンを
実行する。
【0053】この場合、フラグが立っていないため、上
述したようにインバータ部4のトランジスタZを駆動す
る信号をオフにするとともに(図2(i)に示す)、ト
ランジスタXを駆動する信号をオンにする(図2(g)
に示す)。これと同時に、インバータ部4の上アームを
構成するトランジスタU,V,Wを駆動するための信号
をチョッピングするように、下アームから上アームのチ
ョッピングに切り替えるための制御信号を駆動回路12
に出力する。
【0054】また、位置信号eのエッジから位相角(9
0−α)度の時刻t(90−α)=t7+T(90−
α)を算出し、この時刻t(90−α)が経過した時点
(図2に示すt9時点)で図5に示す(90−α)割り
込みルーチンを実行する。
【0055】この場合、フラグが立っていないため、上
述したようにインバータ部4のトランジスタVを駆動す
る信号をオフにするとともに、トランジスタWを駆動す
る信号をオンにする。これと同時に、インバータ部4の
下アームを構成するトランジスタX,Y,Zを駆動する
ための信号をチョッピングするように、上アームから下
アームのチョッピングに切り替えるための制御信号を駆
動回路12に出力する。
【0056】さらに、位置信号eのエッジから位相角
(150−α)度の時刻t(150−α)=T7+T
(150−α)を算出し、この時刻t(150−α)が
経過した時点で図6に示す割り込みルーチンを実行す
る。
【0057】この場合、フラグが立っていないため、上
述したようにインバータ部4のトランジスタXを駆動す
る信号をオフにするとともに(図2(g)に示す)、ト
ランジスタYを駆動する信号をオンにする(図2(h)
に示す)。これと同時に、インバータ部4の上アームを
構成するトランジスタU,V,Wを駆動するための信号
をチョッピングするように、下アームから上アームのチ
ョッピングに切り替えるための制御信号を駆動回路12
に出力する。
【0058】このように、誘起電圧と基準電圧Vdc/
2との交点を検出するが、この交点から所定位相角(3
0度、90度および150度)に相当する時間を算出す
る際、図2(b)に示すように、その交点の変化点から
所定位相角((30−α)度、(90−α)度および
(150−α)度)に相当する時間をもとにして通電切
り替えタイミングの時間を算出する。
【0059】例えば、ブラシレスモータ3の負荷が重い
場合にはその値αが大きく、つまり例えば30度の通電
切り替えタイミングが早められる。また、その負荷が軽
い場合にはその値αが小さく、つまり30度の通電切り
替えタイミングが遅くなって本来の30度のタイミング
に近づけられる。
【0060】したがって、負荷状態によらず、回転子3
aの位置検出の誤差を小さくすることになり、ひいては
その位置を正確に検出することが可能となり、これによ
りブラシレスモータ3の通電を適切に切り替えることが
でき、回転むら、振動や騒音を抑えることができ、また
脱調、回路の破損を防止して回転制御の安定化、効率の
よい運転を可能とすることができる。
【0061】図7のタイムチャート図および図8のフロ
ーチャート図はこの発明の変形実施例を示している。な
お、この変形実施例のブラシレスモータの制御方法が適
用される制御装置は図1を参照されたい。
【0062】図1において、この制御装置は、この位置
信号eの変化点(立ち上がりエッジまたは立ち下がりエ
ッジ)により電気角360度に相当する時間Tを計測す
る一方、その時のブラシレスモータ3の印加電圧Vc、
回転数fおよびその計測時間Tをもとにしてtθ1=t
a+T×θn1/360,tθ2=ta+T×θn2/
360,tθ3=ta+T×θn3/360にしたがっ
て時間tθ1,tθ2,tθ3を算出し、その位置信号
eのエッジから算出時間経過点でブラシレスモータ3の
電機子巻線の通電を切り替える制御回路(マイクロコン
ピュータ)20を備えている。
【0063】なお、上記式に示すtaはブラシレスモー
タ3の回転制御時の現在の時刻であり、θ1,θ2,θ
3は下記表1または表2に示すテーブルによって得たデ
ータであり、このデータは前実施例における(30−
α)度、(90−α)度、(150−α)度に対応する
値である。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】したがって、制御回路20は、上記表1お
よび表2のテーブルデータを得て内部メモリに記憶して
おり、また図1に示す制御回路11の機能も有してい
る。
【0067】前実施例同様に、ブラシレスモータ3の起
動時には誘起電圧が発生しないことから、制御回路20
は既に公知の同期運転を実行する。この同期運転により
ブラシレスモータ3を低周波から徐々に加速し、位置検
出部10において出力する位置信号eにより誘起電圧と
基準電圧との交点の検出が可能となるまで、つまり適切
な位置信号eが得られるまで上記処理を実行する。
【0068】そして、位置検出部10にはブラシレスモ
ータ3のR相の端子電圧Rが正常に入力し(図7(b)
示す)、位置検出部10は分圧された端子電圧Rの誘起
電圧と基準電圧発生回路10aからの基準電圧とを比較
回路10cで比較し、この比較結果の位置信号eを出力
する。なお、前実施例と同じく、図7(b)に示す電圧
波形が従来の電圧波形(同図(a)に示す)より所定値
αだけ位相が進むことになる。
【0069】ここで、制御回路20は入力位置信号eに
よりその変化点(最初の立ち上がりあるいは立ち下がり
エッジ)を検出する(図7(c)に示す)。この場合、
前実施例と同じく、最初の立ち上がりエッジあるいは立
ち下がりエッジのタイミングは従来よりもα値だけ進ん
だタイミングとなる。
【0070】また、誘起電圧が上昇時である場合インバ
ータ部4の上アームトランジスタU,V,WをPWM制
御しており、通電切り替えタイミング後の位置信号eの
最初の立ち上がりエッジを検出し、また誘起電圧が下降
時である場合インバータ部4の下アームトランジスタ
X,Y,ZをPWM制御しており、通電切り替えタイミ
ング後の最初の立ち下がりエッジを検出する。
【0071】なお、PWM制御において、制御回路20
からの駆動信号、チョッピング信号および制御信号を駆
動回路12に入力し、この駆動回路12はその制御信号
にしたがって所定駆動信号とチョッピング信号とを合成
し、この合成された駆動信号を含む駆動信号によりイン
バータ部4を駆動する。
【0072】上記入力位置信号eの上記エッジ検出毎に
図3ないし図6に示すルーチンを実行し、まずそのエッ
ジ検出がt3時点であるとすると、この検出の現在の時
刻taをフリーランニングタイマで検出し、この時刻t
aを内部のメモリに一時記憶する(ステップST5
0)。
【0073】続いて、この時刻taに前回算出の時間T
θ1=T2×(θn1/360)を加算し(ステップS
T51)、この時刻ta+Tθ1=tθ1を制御回路2
0のフリーランニングタイマのコンペアレジスタAにセ
ットする(ステップST52)。なお、時間Tθ=T2
×(θn1/360)の算出については後に説明する。
【0074】続いて、上記位置信号eの検出エッジが立
ち上がり、立ち下がりの何れかを判断し(ステップST
53)、立ち上がりエッジであるときにはステップST
54に進み制御回路20の内部に予め設定されているフ
ラグをセットし(“1”とし)、立ち下がりエッジであ
るときにはステップST55に進みそのフラグをクリア
する(“0”にする)。
【0075】この後、上記コンペアレジスタAとフリー
ランニングタイマの値とが一致すると、図4と同じ割り
込みルーチンを実行する。まず、上記フラグがセットさ
れているときには、ステップST20からST21に進
み、インバータ部4のトランジスタWを駆動する信号を
オフにするとともに(図7(f)に示す)、トランジス
タUを駆動する信号をオンにする(図7(d)に示
す)。これと同時に、インバータ部4の下アームを構成
するトランジスタX,Y,Zを駆動するための信号をチ
ョッピングするように、上アームから下アームのチョッ
ピングに切り替えるための制御信号を駆動回路12に出
力する(ステップST22)。
【0076】一方、上記フラグがクリアされているとき
には、ステップST20からST23に進み、インバー
タ部4のトランジスタZを駆動する信号をオフにすると
ともに(図7(i)に示す)、トランジスタXを駆動す
る信号をオンにする(図2(g)に示す)。これと同時
に、インバータ部4の上アームを構成するトランジスタ
U,V,Wを駆動するための信号をチョッピングするよ
うに、下アームから上アームのチョッピングに切り替え
るための制御信号を駆動回路12に出力する(ステップ
ST24)。
【0077】上記図4に示す割り込み処理が終了する
と、メインルーチンに戻る。メインルーチンでは、t1
時点とt3時点との間の時間(電気角360度に相当す
る時間;T)T3を算出し、かつ周波数f(1/T)を
算出する(ステップST56)。この場合、t3時点の
時刻taからt1時点の時刻tcを減算してその時間T
3を算出し、この算出時間T3を用いて周波数fを算出
する。
【0078】続いて、ブラシレスモータ3の印加電圧V
に基づいて表1によりθn1,θn2,θn3を得し、
または上記周波数fおよび印加電圧Vに基づいて表2に
よりθn1を得、かつ同様にしてθn2,θn3を得す
る(ST57)。
【0079】なお、表1および表2は印加電圧、周波数
および印加電圧に応じて(つまり負荷に応じて)回転子
3aの位置検出が正確に行えるように、つまりスパイク
電圧による影響を受けず、かつトルクむらの少ない通電
切り替えタイミングが得られるように設定した値であ
る。また、表2は例えば30度用であり、他に90度用
および150度用の表が必要である。
【0080】続いて、上記算出時間T3を用いて上記位
置信号eの検出エッジから位相角90度に相当する時間
Tθ2=T3×(θn2/360)を算出するととも
に、この算出時間Tθ2を時刻taに加算してその時刻
を算出し(ステップST58)、この算出時刻tθ2=
ta+Tθ2をコンペアレジスタBにセットする(ステ
ップST59)。
【0081】この後、上記コンペアレジスタBとフリー
ランニングタイマの値とが一致すると(図7に示すt5
時点)、図5に示す割り込みルーチンを実行する。上記
フラグがセットされているときには、ステップST30
からST31に進み、インバータ部4のトランジスタY
を駆動する信号をオフにするとともに(図7(h)に示
す)、トランジスタZを駆動する信号をオンにする(図
7(i)に示す)。これと同時に、インバータ部4の上
アームを構成するトランジスタU,V,Wを駆動するた
めの信号をチョッピングするように、下アームから上ア
ームのチョッピングに切り替えるための制御信号を駆動
回路12に出力する(ステップST32)。
【0082】一方、上記フラグがクリアされているとき
には、ステップST30からST33に進み、インバー
タ部4のトランジスタVを駆動する信号をオフにすると
ともに(図7(e)に示す)、トランジスタWを駆動す
る信号をオンにする(図7(f)に示す)。これと同時
に、インバータ部4の下アームを構成するトランジスタ
X,Y,Zを駆動するための信号をチョッピングするよ
うに、上アームから下アームのチョッピングに切り替え
るための制御信号を駆動回路12に出力する(ステップ
ST34)。
【0083】上記割り込み処理が終了すると、メインル
ーチンに戻る。メインルーチンでは、150度に相当す
る時間Tθ3を算出するため、上記時間T3を用いて位
置信号eのエッジからT3の150度に相当する時間T
θ3=T3×(θ3/360)を算出し、この算出時間
Tθ3を時刻taに加算してその時刻tθ3を算出する
(ステップST60)。この算出時刻tθ3=ta+T
θ3をコンペアレジスタCにセットする(ステップST
61)。
【0084】この後、上記コンペアレジスタCとフリー
ランニングタイマの値とが一致すると(図7に示すt6
時点)で、図6に示す割り込みルーチンを実行する。上
記フラグがセットされているときには、ステップST4
0からST41に進み、インバータ部4のトランジスタ
Uを駆動する信号をオフにするとともに(図7(d)に
示す)、トランジスタVを駆動する信号をオンにする
(図7(e)に示す)。これと同時に、インバータ部4
の下アームを構成するトランジスタX,Y,Zを駆動す
るための信号をチョッピングするように、上アームから
下アームのチョッピングに切り替えるための制御信号を
駆動回路12に出力する(ステップST42)。
【0085】一方、上記フラグがクリアされているとき
には、ステップST40からST43に進み、インバー
タ部4のトランジスタXを駆動する信号をオフにすると
ともに(図7(g)に示す)、トランジスタYを駆動す
る信号をオンにする(図7(h)に示す)。これと同時
に、インバータ部4の上アームを構成するトランジスタ
U,V,Wを駆動するための信号をチョッピングするよ
うに、下アームから上アームのチョッピングに切り替え
るための制御信号を駆動回路12に出力する(ステップ
ST44)。
【0086】上記割り込み処理が終了すると、メインル
ーチンに戻る。メインルーチンでは、電気角360度に
相当する時間T3を用いて電気角30度に相当する時間
Tθ1=T3×(θ1/360)を算出してメモリに記
憶する(ステップST62)。この時間Tθ1の算出は
当該メインルーチンを繰り返した際に上記ステップST
51で用いるためである。
【0087】続いて、前々回の位置信号eのエッジを検
出した時刻tc(図7に示すt1時点)を記憶している
メモリに前回検出の位置信号eのエッジを検出した時刻
tb(図7に示すt2時点)を書き込み、つまり前々回
の時刻tcに変えて前回の時刻tbを記憶する(ステッ
プST63)。また、前回検出の位置信号eのエッジの
時刻tb(図7に示すt2時点)を記憶しているメモリ
に今回検出の位置信号eのエッジ時刻ta(図7に示す
t3)を書き込む(ステップST64)、つまり次の位
置信号eのエッジの時刻を得るために、メモリを1つ確
保しておく必要があるからである。
【0088】そして、入力位置信号eのエッジを検出す
ると、再び当該メインルーチンを実行し、そのエッジ検
出の現時刻ta(図2に示すt7時点)をメモリに記憶
する(ステップST50)。上記ステップST12にお
いて算出された時間Tθ1=T3×(θ1/360)を
その現時刻taに加算し(ステップST51)、この時
刻ta+Tθ1=tθ1をコンペアレジスタAにセット
する(ステップST52)。以下、既に説明した処理を
実行する。
【0089】図7のタイムチャートを参照して具体的に
説明すると、t7時点では位置信号eのエッジが立ち下
がりであることから、フラグをクリアし(ステップST
55)、その後上記コンペアレジスタAにセットされて
いる時刻tθ1が経過した時点(図7に示すt8時点)
で図4に示す割り込みルーチンを実行する。
【0090】この場合、フラグが立っていないため、上
述したようにインバータ部4のトランジスタZを駆動す
る信号をオフにするとともに(図7(i)に示す)、ト
ランジスタXを駆動する信号をオンにする(図7(g)
に示す)。これと同時に、インバータ部4の上アームを
構成するトランジスタU,V,Wを駆動するための信号
をチョッピングするように、下アームから上アームのチ
ョッピングに切り替えるための制御信号を駆動回路12
に出力する。
【0091】また、位置信号eのエッジから位相角90
度に相当する時刻tθ2=t7+T4×(θ2/36
0)を算出し、この時刻tθ2が経過した時点(図7に
示すt9時点)で図5に示す割り込みルーチンを実行す
る。
【0092】この場合、フラグが立っていないため、上
述したようにインバータ部4のトランジスタVを駆動す
る信号をオフにするとともに、トランジスタWを駆動す
る信号をオンにする。これと同時に、インバータ部4の
下アームを構成するトランジスタX,Y,Zを駆動する
ための信号をチョッピングするように、上アームから下
アームのチョッピングに切り替えるための制御信号を駆
動回路12に出力する。
【0093】さらに、位置信号eのエッジから位相角1
50度に相当する時刻tθ3=T7+T4×(θ3/3
60)を算出し、この時刻tθ3が経過した時点で図6
に示す割り込みルーチンを実行する。
【0094】この場合、フラグが立っていないため、上
述したようにインバータ部4のトランジスタXを駆動す
る信号をオフにするとともに(図7(g)に示す)、ト
ランジスタYを駆動する信号をオンにする(図7(h)
に示す)。これと同時に、インバータ部4の上アームを
構成するトランジスタU,V,Wを駆動するための信号
をチョッピングするように、下アームから上アームのチ
ョッピングに切り替えるための制御信号を駆動回路12
に出力する。
【0095】この実施例の場合、誘起電圧と基準電圧と
の交点から所定位相角(前実施例の(30−α)度、
(90−α)度および(150−α)度に対応する値)
に相当する値を表1または表2のテーブルデータの形で
予め求めている。したがって、前実施例同様の作用、効
果を得ることができる。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のブラシ
レスモータの制御方法によれば、直流ブラシレスモータ
(以下ブラシレスモータと記す)の1相の端子電圧(誘
起電圧)と基準電圧とを比較し、この比較結果による交
点の変化点から所定位相角((30−α)度、(90−
α)度、(150−α)度あるいはテーブルデータ)に
相当する時間を算出し、この算出時間をもとにして通電
切り替えタイミングを得るようにしたので、負荷によら
ず回転子の位置検出の誤差を小さくすることになり、ひ
いてはその位置を正確に検出することが可能となり、こ
れによりブラシレスモータの通電切り替えタイミングを
適切なものとすることができ、振動や騒音を抑えること
ができ、また脱調、回路の破損を防止して回転制御の安
定化、効率のよい運転を可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示し、ブラシレスモータ
の制御方法が適用される制御装置の概略的ブロック線
図。
【図2】図1に示すブラシレスモータの制御装置の動作
を説明する概略的タイムチャート図。
【図3】図1に示すブラシレスモータの制御装置の動作
を説明する概略的フローチャート図。
【図4】図1に示すブラシレスモータの制御装置の動作
を説明する概略的フローチャート図。
【図5】図1に示すブラシレスモータの制御装置の動作
を説明する概略的フローチャート図。
【図6】図1に示すブラシレスモータの制御装置の動作
を説明する概略的フローチャート図。
【図7】この発明の変形実施例を説明する概略的タイム
チャート図。
【図8】この発明の変形実施例を説明する概略的フロー
チャート図。
【図9】従来のブラシレスモータの制御装置の概略的ブ
ロック線図。
【図10】図9に示すブラシレスモータの制御装置の動
作を説明する概略的タイムチャート図。
【図11】図9に示すブラシレスモータの制御装置の動
作を説明する概略的タイムチャート図。
【符号の説明】
1 交流電源(商用) 2 交流/直流変換器 3 ブラシレスモータ(直流ブラシレスモータ) 3a 回転子(ブラシレスモータ3の) 4 インバータ部 10 位置検出部 10a 基準電圧発生回路 10b 分圧回路 10c 比較回路 11,20 制御回路(マイクロコンピュータ) 12 駆動回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源をインバータ手段でスイッチン
    グしてブラシレスモータの電機子巻線に印加し、かつ該
    ブラシレスモータの回転子の位置検出に基づいて前記イ
    ンバータ手段を駆動して前記電機子巻線の通電を切り替
    えるブラシレスモータの制御方法であって、 前記電機子巻線に発生する誘起電圧と基準電圧とを比較
    して前記ブラシレスモータの回転に同期した位置信号を
    得、該位置信号の変化点から所定位相角に相当する時間
    を算出し、前記所定位相角から前記ブラシレスモータの
    負荷に応じて予め設定した値により前記算出時点にて前
    記電機子巻線の通電を切り替え、少なくとも前記変化点
    から進み角零度から30度未満にて電機子巻線の通電切
    り替えを可能としたことを特徴とするブラシレスモータ
    の制御方法。
  2. 【請求項2】 直流電源をインバータ手段でスイッチン
    グしてブラシレスモータの電機子巻線に印加し、かつ該
    ブラシレスモータの回転子の位置検出に基づいて前記イ
    ンバータ手段を駆動して前記電機子巻線の通電を切り替
    えるブラシレスモータの制御方法であって、 前記電機子巻線に発生する誘起電圧と基準電圧とを比較
    して前記ブラシレスモータの回転に同期した位置信号を
    得、該位置信号の変化点のタイミングから前記電機子巻
    線の通電切り替え時間を予め得たテーブルデータをもと
    にして算出する一方、前記テーブルデータに基づいて前
    記電機子巻線の通電を切り替え、少なくとも前記変化点
    から進み角零度から30度未満にて電機子巻線の通電切
    り替えを可能としたことを特徴とするブラシレスモータ
    の制御方法。
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