JPH08222027A - 電気絶縁材料及び電線ケーブル - Google Patents
電気絶縁材料及び電線ケーブルInfo
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- JPH08222027A JPH08222027A JP7027837A JP2783795A JPH08222027A JP H08222027 A JPH08222027 A JP H08222027A JP 7027837 A JP7027837 A JP 7027837A JP 2783795 A JP2783795 A JP 2783795A JP H08222027 A JPH08222027 A JP H08222027A
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- polyethylene
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- insulating material
- insulation material
- electrical insulation
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A30/00—Adapting or protecting infrastructure or their operation
- Y02A30/14—Extreme weather resilient electric power supply systems, e.g. strengthening power lines or underground power cables
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
- Insulated Conductors (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 水トリー発生を抑制できる電気絶縁材料とこ
れを使用した電線ケーブルを提供する。 【構成】 重合時のコモノマとしてオクテンを使用し、
触媒としてシングルサイト触媒を使用して重合された1
分子中に0.2個以上の長鎖分岐を有するポリエチレン
によって電線絶縁材料を構成し、更にはこの絶縁材料を
以てケーブル5の絶縁体1を構成する。
れを使用した電線ケーブルを提供する。 【構成】 重合時のコモノマとしてオクテンを使用し、
触媒としてシングルサイト触媒を使用して重合された1
分子中に0.2個以上の長鎖分岐を有するポリエチレン
によって電線絶縁材料を構成し、更にはこの絶縁材料を
以てケーブル5の絶縁体1を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気絶縁材料とこれを使
用した電線ケーブルに関し、特に水トリーの発生を大幅
に抑制することのできる有利な電気絶縁材料と、これを
絶縁体構成材料とした電線ケーブルに関するものであ
る。
用した電線ケーブルに関し、特に水トリーの発生を大幅
に抑制することのできる有利な電気絶縁材料と、これを
絶縁体構成材料とした電線ケーブルに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン或いはこの材料の分子間を
三次元網状化した架橋化ポリエチレンは、電線ケーブル
類の絶縁材料として幅広く使用されている。この絶縁材
料は特に高い絶縁強度を有することによって特長づけら
れており、今後益々高電圧化するであろう電線ケーブル
類にとっては不可欠の材料である。しかし、このように
絶縁材料として高い位置づけをされているポリエチレン
ではあるが、この材料におけるひとつの特徴的問題点と
して、いわゆる水トリーの問題がある。即ち、高湿潤下
或いは水浸漬下でこの種ケーブルを使用する場合に特に
顕著に発生する水トリー劣化の問題である。
三次元網状化した架橋化ポリエチレンは、電線ケーブル
類の絶縁材料として幅広く使用されている。この絶縁材
料は特に高い絶縁強度を有することによって特長づけら
れており、今後益々高電圧化するであろう電線ケーブル
類にとっては不可欠の材料である。しかし、このように
絶縁材料として高い位置づけをされているポリエチレン
ではあるが、この材料におけるひとつの特徴的問題点と
して、いわゆる水トリーの問題がある。即ち、高湿潤下
或いは水浸漬下でこの種ケーブルを使用する場合に特に
顕著に発生する水トリー劣化の問題である。
【0003】導体上にポリエチレン絶縁体を押出被覆
し、加熱加圧下で架橋化して構成される高電圧ケーブル
は、例えばこれを高湿潤下或いは水浸漬下で使用する
と、絶縁体にボウタイ状の水トリーを発生させる傾向が
ある。この水トリーはひとり絶縁体の中だけに発生する
ものではなく、電界緩和のために絶縁体内外にこれと一
体に設けられている内部半導電層或いは外部半導電層を
起点として、その部分から絶縁体の中へと向かって発生
することもあり、最悪の場合にはこれらを原因として絶
縁破壊を招くことすらある。そしてこのボウタイトリー
の発生は必ずしも潤沢な水分存在下での使用形態に限っ
て発生する現象ではなく、水の存在しない大気中での使
用或いは金属シースで遮水された状態下でも発生するこ
とが確認されている。
し、加熱加圧下で架橋化して構成される高電圧ケーブル
は、例えばこれを高湿潤下或いは水浸漬下で使用する
と、絶縁体にボウタイ状の水トリーを発生させる傾向が
ある。この水トリーはひとり絶縁体の中だけに発生する
ものではなく、電界緩和のために絶縁体内外にこれと一
体に設けられている内部半導電層或いは外部半導電層を
起点として、その部分から絶縁体の中へと向かって発生
することもあり、最悪の場合にはこれらを原因として絶
縁破壊を招くことすらある。そしてこのボウタイトリー
の発生は必ずしも潤沢な水分存在下での使用形態に限っ
て発生する現象ではなく、水の存在しない大気中での使
用或いは金属シースで遮水された状態下でも発生するこ
とが確認されている。
【0004】水トリーは絶縁体が含有するボイドや異
物、或いは絶縁体と内外半導電層間に存在する不整部等
の局所的な電界集中部へ水が凝集することを原因として
発生するもので、従来これへの対策としては例えばポリ
エチレンを取扱う過程における品質管理を強化したり或
いはケーブルの製造技術を向上させること等によって対
処して来ており、一応これらによってかなりの成果を挙
げて来てはいる。
物、或いは絶縁体と内外半導電層間に存在する不整部等
の局所的な電界集中部へ水が凝集することを原因として
発生するもので、従来これへの対策としては例えばポリ
エチレンを取扱う過程における品質管理を強化したり或
いはケーブルの製造技術を向上させること等によって対
処して来ており、一応これらによってかなりの成果を挙
げて来てはいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、電力ケー
ブルの高電圧化が今後益々進展するであろうことは極め
て自明なところであると同時に、一方ではこれに反する
ような絶縁体厚の低減をも求められている状況を考慮し
たときに、上述のような水トリー対策をもってしてこれ
らの趨勢に対処するのは必ずしも充分ではなく、寧ろ限
界があると云わざるを得ない。
ブルの高電圧化が今後益々進展するであろうことは極め
て自明なところであると同時に、一方ではこれに反する
ような絶縁体厚の低減をも求められている状況を考慮し
たときに、上述のような水トリー対策をもってしてこれ
らの趨勢に対処するのは必ずしも充分ではなく、寧ろ限
界があると云わざるを得ない。
【0006】本発明の目的とするところは材料面からこ
の問題にメスを入れ、それによって仮りに絶縁体中にボ
イドや異物が存在したり或いは絶縁体と半導電層間に不
整が存在したとしても、これらの部分を起点とした水ト
リーの発生を効果的に抑制することのできる有利な電気
絶縁材料と、これを絶縁体として備えた電線ケーブル類
とを提供することにある。
の問題にメスを入れ、それによって仮りに絶縁体中にボ
イドや異物が存在したり或いは絶縁体と半導電層間に不
整が存在したとしても、これらの部分を起点とした水ト
リーの発生を効果的に抑制することのできる有利な電気
絶縁材料と、これを絶縁体として備えた電線ケーブル類
とを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の目的を達
成するため、重合時にコモノマとしてオクテンを用い且
つ触媒としてシングルサイト触媒を使用して重合された
ところの1分子中に0.2個以上の長鎖分岐を有するポ
リエチレンを以て構成されたことを特徴とする電気絶縁
材料を提供するものであり、更にはこの絶縁材料をベー
スとし且つ分子間を三次元化せしめた電気絶縁材料、そ
して更にはこれら絶縁材料によって絶縁体を構成された
ことを特徴とする電線ケーブルをも提供するものであ
る。
成するため、重合時にコモノマとしてオクテンを用い且
つ触媒としてシングルサイト触媒を使用して重合された
ところの1分子中に0.2個以上の長鎖分岐を有するポ
リエチレンを以て構成されたことを特徴とする電気絶縁
材料を提供するものであり、更にはこの絶縁材料をベー
スとし且つ分子間を三次元化せしめた電気絶縁材料、そ
して更にはこれら絶縁材料によって絶縁体を構成された
ことを特徴とする電線ケーブルをも提供するものであ
る。
【0008】本発明に謂うシングルサイト触媒とは活性
点が均一な特質を有する例えばシクロペンタジエニル・
チタニウム錯塩から構成され、多くの場合カチオン性界
面活性剤が助触媒として併用される。本発明がポリエチ
レン1分子中の長鎖分岐の数を0.2個以上としている
理由は、所定水準の熔融粘度を確保し、それによって当
該ポリエチレンに対して良好な成型性を与えるためであ
る。
点が均一な特質を有する例えばシクロペンタジエニル・
チタニウム錯塩から構成され、多くの場合カチオン性界
面活性剤が助触媒として併用される。本発明がポリエチ
レン1分子中の長鎖分岐の数を0.2個以上としている
理由は、所定水準の熔融粘度を確保し、それによって当
該ポリエチレンに対して良好な成型性を与えるためであ
る。
【0009】本発明の実施形態において、本発明におけ
る上記ポリエチレンへ他のエチレンポリマをブレンドす
ることは当然考えられ、その場合このブレンドするエチ
レンポリマとしては例えば高圧重合法により重合された
低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン
(MDPE)、マルチサイト触媒で重合された極低密度
ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等
のホモポリマタイプのもの、或いは過半を占めるエチレ
ンに対してプロピレン、酢酸ビニル、エチルアクリレー
ト等のコモノマを共重合させた各種エチレン共重合体な
どの1種又は2種以上が使用される。
る上記ポリエチレンへ他のエチレンポリマをブレンドす
ることは当然考えられ、その場合このブレンドするエチ
レンポリマとしては例えば高圧重合法により重合された
低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン
(MDPE)、マルチサイト触媒で重合された極低密度
ポリエチレン(VLDPE)、直鎖状低密度ポリエチレ
ン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)等
のホモポリマタイプのもの、或いは過半を占めるエチレ
ンに対してプロピレン、酢酸ビニル、エチルアクリレー
ト等のコモノマを共重合させた各種エチレン共重合体な
どの1種又は2種以上が使用される。
【0010】分子間架橋化のための手段としては、多く
の場合例えばジクミルパーオキサイド、1、3−ビス−
(tert−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼ
ン、2、5−ジメチル−2、5−ジ−(tert−ブチ
ルパーオキシ)−ヘキシン−3、1−(2−tert−
ブチルパーオキシイソプロピル)−4−イソプロピルベ
ンゼン、1−(2−tert−ブチルパーオキシイソプ
ロピル)−3−イソプロピルベンゼン等の有機過酸化物
を使用する過酸化物架橋が採用されるが、他の方法例え
ばビニルトリエトキシシラン等のシラン類を使用した所
謂シラン水架橋、或いは電子線照射等の手段も考えられ
る。又、酸化防止剤の混入は当然の実施形態であり、更
には滑剤や着色剤或いは充填剤や架橋促進剤等を加える
ことは何等差し支えない。
の場合例えばジクミルパーオキサイド、1、3−ビス−
(tert−ブチルパーオキシ−イソプロピル)ベンゼ
ン、2、5−ジメチル−2、5−ジ−(tert−ブチ
ルパーオキシ)−ヘキシン−3、1−(2−tert−
ブチルパーオキシイソプロピル)−4−イソプロピルベ
ンゼン、1−(2−tert−ブチルパーオキシイソプ
ロピル)−3−イソプロピルベンゼン等の有機過酸化物
を使用する過酸化物架橋が採用されるが、他の方法例え
ばビニルトリエトキシシラン等のシラン類を使用した所
謂シラン水架橋、或いは電子線照射等の手段も考えられ
る。又、酸化防止剤の混入は当然の実施形態であり、更
には滑剤や着色剤或いは充填剤や架橋促進剤等を加える
ことは何等差し支えない。
【0011】
【作用】コモノマとしてオクテンを使用し、触媒として
シングルサイト触媒を用いて重合されたポリエチレンは
結晶厚が均一であると共にラメラをつなぐタイ分子の数
が多いことから、分子中のアモルファス部分の強度を向
上させる効果を期待することができ、その結果アモルフ
ァス部分を進むトリーの進行を押さえて、水トリーに対
する優れた耐性とこれによる安定した絶縁破壊特性とを
得ることが可能となる。
シングルサイト触媒を用いて重合されたポリエチレンは
結晶厚が均一であると共にラメラをつなぐタイ分子の数
が多いことから、分子中のアモルファス部分の強度を向
上させる効果を期待することができ、その結果アモルフ
ァス部分を進むトリーの進行を押さえて、水トリーに対
する優れた耐性とこれによる安定した絶縁破壊特性とを
得ることが可能となる。
【0012】
【実施例】表−1と表−2に本発明の実施例における配
合組成と、従来の絶縁材料を含む比較例の配合組成とを
示す。これら配合組成物の夫々を対象に、先ず22イン
チロールにより混練を行い、得られたシートをペレタイ
ザにかけることによって各配合のペレットを製造した。
次にこのペレットを押出機に供給し、各実施例及び比較
例の材料を絶縁体としたケーブルを製造した。ケーブル
の構造は図1のように、表−1、2の各組成から成る厚
さ4mmの絶縁体1を0.7mm厚の内部半導電層2及
び同厚の外部半導電3と共に断面積60mm2 の軟銅撚
線導体4上へ同時に押出し、次いでこれを絶縁体1の架
橋を要しないものにあってはそのまゝ冷却し、又、絶縁
体1を架橋する必要があるものについては引続き窒素ガ
スを熱媒体とした架橋装置に導入し、加圧架橋した後、
加圧冷却することによって夫々所定のケーブル5を製造
した。
合組成と、従来の絶縁材料を含む比較例の配合組成とを
示す。これら配合組成物の夫々を対象に、先ず22イン
チロールにより混練を行い、得られたシートをペレタイ
ザにかけることによって各配合のペレットを製造した。
次にこのペレットを押出機に供給し、各実施例及び比較
例の材料を絶縁体としたケーブルを製造した。ケーブル
の構造は図1のように、表−1、2の各組成から成る厚
さ4mmの絶縁体1を0.7mm厚の内部半導電層2及
び同厚の外部半導電3と共に断面積60mm2 の軟銅撚
線導体4上へ同時に押出し、次いでこれを絶縁体1の架
橋を要しないものにあってはそのまゝ冷却し、又、絶縁
体1を架橋する必要があるものについては引続き窒素ガ
スを熱媒体とした架橋装置に導入し、加圧架橋した後、
加圧冷却することによって夫々所定のケーブル5を製造
した。
【0013】表−1、2下方の評価欄に示した特性は、
以上製造された各ケーブルを対象に行った特性試験結果
を纏めたものである。
以上製造された各ケーブルを対象に行った特性試験結果
を纏めたものである。
【表1】
【表2】 (備考) (1)表−1、2とも各成分の配合単位は重量部であ
る。 (2)ポリエチレンA、B、Cは何れも重合時にコモノ
マとしてオクテンを用い、更に触媒としてシングルサイ
ト触媒を使用して重合されたポリエチレンであり、夫々
ポリエチレンAが1分子中に.45個の長鎖分岐を、ポ
リエチレンBが0.32個の長鎖分岐を、そしてポリエ
チレンCが0.22個の長鎖分岐を有している。 (3)ポリエチレンDはシングルサイト触媒を使用して
重合されたポリエチレンであるが、分子中に長鎖分岐を
有していない点で本発明に使用されるポリエチレンA、
B、Cとは全く異質のポリエチレンである。 (4)ボウタイトリー発生数は、各実施例及び比較例に
より製造された前述各ケーブルを90℃の温水中に浸漬
し、この状態で導体と温水との間にAC3KVの電圧を
500日間連続して印加せしめ、その後このケーブルの
絶縁体から薄くスライスしたスライス片を採取し、然る
後これをメチレンブルー水溶液の中で加熱煮沸し、最後
にこのようにして得られたサンプルを光学顕微鏡によっ
て観察したときの大きさ200μm以上のボウタイトリ
ーの発生個数を数えた結果である。 (5)交流絶縁破壊電圧は各ケーブルに常温下で17K
Vの電圧を10分間印加した後、10分当たり5KVの
割合で電圧を上昇させたときの絶縁破壊電圧である。 (6)押出成型性は押出したケーブル表面を目視で観察
評価した結果であり、○は良、×は不良を意味する。
る。 (2)ポリエチレンA、B、Cは何れも重合時にコモノ
マとしてオクテンを用い、更に触媒としてシングルサイ
ト触媒を使用して重合されたポリエチレンであり、夫々
ポリエチレンAが1分子中に.45個の長鎖分岐を、ポ
リエチレンBが0.32個の長鎖分岐を、そしてポリエ
チレンCが0.22個の長鎖分岐を有している。 (3)ポリエチレンDはシングルサイト触媒を使用して
重合されたポリエチレンであるが、分子中に長鎖分岐を
有していない点で本発明に使用されるポリエチレンA、
B、Cとは全く異質のポリエチレンである。 (4)ボウタイトリー発生数は、各実施例及び比較例に
より製造された前述各ケーブルを90℃の温水中に浸漬
し、この状態で導体と温水との間にAC3KVの電圧を
500日間連続して印加せしめ、その後このケーブルの
絶縁体から薄くスライスしたスライス片を採取し、然る
後これをメチレンブルー水溶液の中で加熱煮沸し、最後
にこのようにして得られたサンプルを光学顕微鏡によっ
て観察したときの大きさ200μm以上のボウタイトリ
ーの発生個数を数えた結果である。 (5)交流絶縁破壊電圧は各ケーブルに常温下で17K
Vの電圧を10分間印加した後、10分当たり5KVの
割合で電圧を上昇させたときの絶縁破壊電圧である。 (6)押出成型性は押出したケーブル表面を目視で観察
評価した結果であり、○は良、×は不良を意味する。
【0014】
【発明の効果】以上の実施例結果からも明らかなよう
に、本発明の電気絶縁材料によって絶縁体を構成された
ケーブルは、比較例のケーブルに比べるとボウタイトリ
ー発生が格段に少なく、高い交流絶縁破壊強度を有して
いることが認められるが、このことは過去大きな問題と
されてきた高電圧ケーブル等の分野における水トリー問
題を解決するうえにおいて極めて大きな意義を有するも
のであり、そして同時にこの絶縁材料が前述実施例の結
果において良好な押出成型性をも備えていることは、実
際にこの絶縁材料を高電圧ケーブルの絶縁体などとして
工業的に適用する場合に、極めて有利な要素となって作
用してくるものである。今後の益々の高電圧化を考える
とき、本発明のもたらす効果には極めて大きなものがあ
る。尚、本発明の電気絶縁材料は主として電線ケーブル
の絶縁体構成材として使用されるが、外にも例えばケー
ブルの端末部や接続部、或いはその他の電気部品の絶縁
材料など多方面に応用できることは勿論である。
に、本発明の電気絶縁材料によって絶縁体を構成された
ケーブルは、比較例のケーブルに比べるとボウタイトリ
ー発生が格段に少なく、高い交流絶縁破壊強度を有して
いることが認められるが、このことは過去大きな問題と
されてきた高電圧ケーブル等の分野における水トリー問
題を解決するうえにおいて極めて大きな意義を有するも
のであり、そして同時にこの絶縁材料が前述実施例の結
果において良好な押出成型性をも備えていることは、実
際にこの絶縁材料を高電圧ケーブルの絶縁体などとして
工業的に適用する場合に、極めて有利な要素となって作
用してくるものである。今後の益々の高電圧化を考える
とき、本発明のもたらす効果には極めて大きなものがあ
る。尚、本発明の電気絶縁材料は主として電線ケーブル
の絶縁体構成材として使用されるが、外にも例えばケー
ブルの端末部や接続部、或いはその他の電気部品の絶縁
材料など多方面に応用できることは勿論である。
【図1】本発明の実施例により製造された高電圧ケーブ
ルの説明図。
ルの説明図。
1 絶縁体 2 内部半導電
層 3 外部半導電層 4 導体 5 ケーブル
層 3 外部半導電層 4 導体 5 ケーブル
Claims (4)
- 【請求項1】重合時にコモノマとしてオクテンを用い且
つ触媒としてシングルサイト触媒を使用して重合された
ところの1分子中に0.2個以上の長鎖分岐を有するポ
リエチレンを以て構成されたことを特徴とする電気絶縁
材料。 - 【請求項2】前記ポリエチレンが分子間を架橋化されて
いることを特徴とする請求項第1項記載の電気絶縁材
料。 - 【請求項3】重合時にコモノマとしてオクテンを用い且
つ触媒としてシングルサイト触媒を使用して重合された
ところの1分子中に0.2個以上の長鎖分岐を有するポ
リエチレンを以て絶縁体を構成したことを特徴とする電
線ケーブル。 - 【請求項4】前記ポリエチレンが分子間を架橋化されて
いることを特徴とする請求項第3項記載の電線ケーブ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7027837A JPH08222027A (ja) | 1995-02-16 | 1995-02-16 | 電気絶縁材料及び電線ケーブル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7027837A JPH08222027A (ja) | 1995-02-16 | 1995-02-16 | 電気絶縁材料及び電線ケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08222027A true JPH08222027A (ja) | 1996-08-30 |
Family
ID=12232054
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7027837A Pending JPH08222027A (ja) | 1995-02-16 | 1995-02-16 | 電気絶縁材料及び電線ケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08222027A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000053815A (ja) * | 1998-08-12 | 2000-02-22 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 電気絶縁樹脂組成物およびそれを用いた電線・ケーブル |
US7968623B2 (en) | 2007-08-06 | 2011-06-28 | General Cable Technologies Corp. | Tree resistant insulation compositions |
-
1995
- 1995-02-16 JP JP7027837A patent/JPH08222027A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2000053815A (ja) * | 1998-08-12 | 2000-02-22 | Furukawa Electric Co Ltd:The | 電気絶縁樹脂組成物およびそれを用いた電線・ケーブル |
US7968623B2 (en) | 2007-08-06 | 2011-06-28 | General Cable Technologies Corp. | Tree resistant insulation compositions |
US8283391B2 (en) | 2007-08-06 | 2012-10-09 | General Cable Technologies Corporation | Tree resistant insulation compositions |
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