JPH08220298A - イオンビーム停止部材 - Google Patents
イオンビーム停止部材Info
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- JPH08220298A JPH08220298A JP7059656A JP5965695A JPH08220298A JP H08220298 A JPH08220298 A JP H08220298A JP 7059656 A JP7059656 A JP 7059656A JP 5965695 A JP5965695 A JP 5965695A JP H08220298 A JPH08220298 A JP H08220298A
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 高速のイオン粒子の構造物への衝突によって
発生する中性子量を大幅に低減することができるビーム
停止部材を提供すること。 【構成】 イオンドービング室等のダクト11内に配置
されてイオンビームを停止するタンタルからなるイオン
停止部材13であって、前記イオン停止部材13のイオ
ンビームの当接する表面が、例えば横断面形状がV字状
をなす相対向する傾斜面14,15を設けて凹凸に形成
され、前記表面に衝突した前記イオンビーム12が前記
表面において繰り返し反射され、この繰り返し反射によ
って前記イオンビーム12のエネルギーが消耗され、こ
れによりイオン粒子の構造物への衝突によって発生する
中性子量を低減するようにしたイオンビーム停止部材。
発生する中性子量を大幅に低減することができるビーム
停止部材を提供すること。 【構成】 イオンドービング室等のダクト11内に配置
されてイオンビームを停止するタンタルからなるイオン
停止部材13であって、前記イオン停止部材13のイオ
ンビームの当接する表面が、例えば横断面形状がV字状
をなす相対向する傾斜面14,15を設けて凹凸に形成
され、前記表面に衝突した前記イオンビーム12が前記
表面において繰り返し反射され、この繰り返し反射によ
って前記イオンビーム12のエネルギーが消耗され、こ
れによりイオン粒子の構造物への衝突によって発生する
中性子量を低減するようにしたイオンビーム停止部材。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い運動エネルギーを
付与されたイオンビームの停止に用いられるイオンビー
ム停止部材に関するもので、詳しくは、高速のイオン粒
子がイオンドービング装置等の機構部材に衝突すること
によって起こる中性子の発生を低減させるためのイオン
ビーム停止部材に関するものである。
付与されたイオンビームの停止に用いられるイオンビー
ム停止部材に関するもので、詳しくは、高速のイオン粒
子がイオンドービング装置等の機構部材に衝突すること
によって起こる中性子の発生を低減させるためのイオン
ビーム停止部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、燐(P)、砒素(As)、ボロ
ン(B)、水素(H)等の元素をイオン化し、このイオ
ン化された荷電粒子を電磁場によって加速し、この加速
されたエネルギーを持つ荷電粒子をシリコン(Si)等
の半導体基板に照射し、これによって半導体基板に不純
物のドービング或いは注入を行なう半導体不純物導入法
は良く知られている。この場合、荷電粒子のエネルギー
を変化させて不純物の深さや方向が制御されている。
ン(B)、水素(H)等の元素をイオン化し、このイオ
ン化された荷電粒子を電磁場によって加速し、この加速
されたエネルギーを持つ荷電粒子をシリコン(Si)等
の半導体基板に照射し、これによって半導体基板に不純
物のドービング或いは注入を行なう半導体不純物導入法
は良く知られている。この場合、荷電粒子のエネルギー
を変化させて不純物の深さや方向が制御されている。
【0003】図5は、このような半導体不純物導入法を
用いた半導体製造におけるイオンドービング室の一例の
概略構成を示すもので、ステンレス製のダクト1内で水
素イオンに1.8MeV以上の大きな運動エネルギーを
付与して形成したイオンビーム2を、前記ダクト1内の
イオンビーム2の進路上に設置した試料(半導体)3に
当てる。この場合、前記試料3上の所望の範囲にのみ水
素イオンが当たるように、試料3の前方(上流側)に
は、前記試料3の照射範囲を規制するためのマスク部材
4が設置されている。
用いた半導体製造におけるイオンドービング室の一例の
概略構成を示すもので、ステンレス製のダクト1内で水
素イオンに1.8MeV以上の大きな運動エネルギーを
付与して形成したイオンビーム2を、前記ダクト1内の
イオンビーム2の進路上に設置した試料(半導体)3に
当てる。この場合、前記試料3上の所望の範囲にのみ水
素イオンが当たるように、試料3の前方(上流側)に
は、前記試料3の照射範囲を規制するためのマスク部材
4が設置されている。
【0004】ところで、1.8MeV以上の大きな運動
エネルギーを付与された水素イオン粒子が、イオンドー
ビング室等を構成しているアルミニウムやアルミニウム
合金、ステンレス鋼、銅等の金属材料に衝突すると、
(p,n)反応を起こして、大量の中性子を該金属材料
から発生する。このような不都合の発生を防止するべ
く、前記試料3の後方には、水素イオン粒子の衝突によ
って(p,n)反応を起こさない金属材料であるタンタ
ル(Ta)で形成したイオンビーム2を停止するための
部材(ビームキャッチャ)5が装備されている。
エネルギーを付与された水素イオン粒子が、イオンドー
ビング室等を構成しているアルミニウムやアルミニウム
合金、ステンレス鋼、銅等の金属材料に衝突すると、
(p,n)反応を起こして、大量の中性子を該金属材料
から発生する。このような不都合の発生を防止するべ
く、前記試料3の後方には、水素イオン粒子の衝突によ
って(p,n)反応を起こさない金属材料であるタンタ
ル(Ta)で形成したイオンビーム2を停止するための
部材(ビームキャッチャ)5が装備されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ビームキャッ
チャ5は、タンタルで形成していても、構造的には、平
板状に形成されていて、図6に示すように、タンタル製
の平板部材7に衝突した水素イオン粒子8の一部は反射
し後方へ散乱する。この衝突による散乱は、1度の衝突
によるものであるため散乱した水素イオン粒子8は依然
としてかなり大きい運動エネルギーを保存しており、前
記タンタル製の平板部材7よりも上流側のダクト1等に
使用されているアルミニウム合金,ステンレス鋼,銅等
の金属材料による構造物に衝突し、この衝突によって構
造物から相当量の中性子9を発生するという問題があ
る。
チャ5は、タンタルで形成していても、構造的には、平
板状に形成されていて、図6に示すように、タンタル製
の平板部材7に衝突した水素イオン粒子8の一部は反射
し後方へ散乱する。この衝突による散乱は、1度の衝突
によるものであるため散乱した水素イオン粒子8は依然
としてかなり大きい運動エネルギーを保存しており、前
記タンタル製の平板部材7よりも上流側のダクト1等に
使用されているアルミニウム合金,ステンレス鋼,銅等
の金属材料による構造物に衝突し、この衝突によって構
造物から相当量の中性子9を発生するという問題があ
る。
【0006】この問題に対処するため、すなわち、ダク
ト1の周囲に発生する中性子9による悪影響を回避する
ために、図5に示すように、イオンドービング室等のダ
クト1の周囲は、コンクリート壁等の防護壁10で覆う
構成とされている。しかし、このような構成であると、
イオンドービング等大きなエネルギーを持つ荷電粒子を
扱う装置が大掛かりとなり、これを簡単に設置したりす
ることを困難なものにしている。そこで、より健全な作
業環境を確保しつつも、より簡単に設置できるこの種の
装置の開発が望まれており、そのために、中性子の発生
の更なる低減を図ることが1つの課題として残されてい
る。
ト1の周囲に発生する中性子9による悪影響を回避する
ために、図5に示すように、イオンドービング室等のダ
クト1の周囲は、コンクリート壁等の防護壁10で覆う
構成とされている。しかし、このような構成であると、
イオンドービング等大きなエネルギーを持つ荷電粒子を
扱う装置が大掛かりとなり、これを簡単に設置したりす
ることを困難なものにしている。そこで、より健全な作
業環境を確保しつつも、より簡単に設置できるこの種の
装置の開発が望まれており、そのために、中性子の発生
の更なる低減を図ることが1つの課題として残されてい
る。
【0007】本発明の目的は、上記課題を解消すること
にあり、イオンドービング室等において後方散乱するイ
オン粒子がイオンドービング室を形成するダクト等の構
造物に衝突することによって発生する中性子量を大幅に
低減することができるビーム停止部材を提供することに
ある。
にあり、イオンドービング室等において後方散乱するイ
オン粒子がイオンドービング室を形成するダクト等の構
造物に衝突することによって発生する中性子量を大幅に
低減することができるビーム停止部材を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、イ
オンビームの当接する表面が凹凸に形成され、前記表面
に衝突した前記イオンビームが前記表面において繰り返
し反射されるように形成したタンタルからなることを特
徴とするイオンビーム停止部材とすることにより達成さ
れる。
オンビームの当接する表面が凹凸に形成され、前記表面
に衝突した前記イオンビームが前記表面において繰り返
し反射されるように形成したタンタルからなることを特
徴とするイオンビーム停止部材とすることにより達成さ
れる。
【0009】
【作用】本発明の上記構成によれば、イオン停止部材に
衝突したイオン粒子は、該イオン停止部材の材質がタン
タルであることから衝突によって(p,n)反応を起こ
すこともなく、また、反射を繰り返すことによってイオ
ン停止部材上での運動エネルギーの消費量が倍増し、後
方散乱によってダクト等の構造物に衝突するイオン粒子
の保有する運動エネルギーは極めて小さく低減された状
態になる。そのため、後方散乱するイオン粒子がダクト
等に使用されているアルミニウム合金,ステンレス鋼,
銅等の金属材料による構造物に衝突しても、(p,n)
反応による中性子の発生が大幅に低減し、中性子の発生
を極めて少なくすることが可能になる。
衝突したイオン粒子は、該イオン停止部材の材質がタン
タルであることから衝突によって(p,n)反応を起こ
すこともなく、また、反射を繰り返すことによってイオ
ン停止部材上での運動エネルギーの消費量が倍増し、後
方散乱によってダクト等の構造物に衝突するイオン粒子
の保有する運動エネルギーは極めて小さく低減された状
態になる。そのため、後方散乱するイオン粒子がダクト
等に使用されているアルミニウム合金,ステンレス鋼,
銅等の金属材料による構造物に衝突しても、(p,n)
反応による中性子の発生が大幅に低減し、中性子の発生
を極めて少なくすることが可能になる。
【0010】
【実施例】図1および図2は本発明に係る一実施例のイ
オンドービング室等におけるイオンビーム停止機構を示
したもので、図1は一実施例の概略構成を示す縦断面
図、図2は一実施例におけるイオンビーム停止部材の正
面図である。
オンドービング室等におけるイオンビーム停止機構を示
したもので、図1は一実施例の概略構成を示す縦断面
図、図2は一実施例におけるイオンビーム停止部材の正
面図である。
【0011】図1および図2で示す符号13は、イオン
ビーム停止部材で図5に示したマスク部材4やビームキ
ャッチャ5などとして利用されるもので、例えばステン
レス鋼製のダクト11内で、水素イオンビーム加速器に
おいて、1.8MeV以上の大きな運動エネルギーを付
与されて流れる水素イオンビーム12の進路を遮断する
如く配置し、該水素イオンビーム12を停止させる部材
である。
ビーム停止部材で図5に示したマスク部材4やビームキ
ャッチャ5などとして利用されるもので、例えばステン
レス鋼製のダクト11内で、水素イオンビーム加速器に
おいて、1.8MeV以上の大きな運動エネルギーを付
与されて流れる水素イオンビーム12の進路を遮断する
如く配置し、該水素イオンビーム12を停止させる部材
である。
【0012】イオン停止部材13は、材質としては水素
イオン粒子の衝突によって(p,n)反応を起こさない
金属材料であるタンタル(Ta)が使用され、かつ、水
素イオンビーム12が衝突する側の面には、衝突した水
素イオンビーム12が繰り返し反射するように構成され
ている。
イオン粒子の衝突によって(p,n)反応を起こさない
金属材料であるタンタル(Ta)が使用され、かつ、水
素イオンビーム12が衝突する側の面には、衝突した水
素イオンビーム12が繰り返し反射するように構成され
ている。
【0013】この構成は、この一実施例の場合、全体と
して適宜厚さの板状に形成され、水素イオンビーム12
が衝突する側の面は、横断面形状が例えば挟角が60度
のV字状をなし、そのV字状の頂部で描く稜線が図2で
示されるように中心軸に対して同心円状を呈するように
形成された相対向する傾斜面14,15を設けて形成さ
れている。
して適宜厚さの板状に形成され、水素イオンビーム12
が衝突する側の面は、横断面形状が例えば挟角が60度
のV字状をなし、そのV字状の頂部で描く稜線が図2で
示されるように中心軸に対して同心円状を呈するように
形成された相対向する傾斜面14,15を設けて形成さ
れている。
【0014】このように構成されたイオン停止部材13
を加速された水素イオン粒子が流れる例えばステンレス
鋼製のダクト11内に配置すると、イオン停止部材13
の傾斜面15に衝突して反射した水素イオン粒子は、こ
の傾斜面15に対向する他の傾斜面14に衝突し、この
衝突の繰り返しによって水素イオン粒子が有する運動エ
ネルギーが消耗される。
を加速された水素イオン粒子が流れる例えばステンレス
鋼製のダクト11内に配置すると、イオン停止部材13
の傾斜面15に衝突して反射した水素イオン粒子は、こ
の傾斜面15に対向する他の傾斜面14に衝突し、この
衝突の繰り返しによって水素イオン粒子が有する運動エ
ネルギーが消耗される。
【0015】したがって、このイオン停止部材13に衝
突し、イオン停止部材13よりも上流側のダクト1等に
使用されているステンレス鋼等の金属材料の構造物に衝
突したとしても、水素イオン粒子の保有する運動エネル
ギーは極めて小さく低減された状態に有り、この衝突に
よって構造物から(p,n)反応による中性子9の発生
が大幅に低減され、中性子の発生が極めて少ない、より
健全な環境の確保が可能になる。
突し、イオン停止部材13よりも上流側のダクト1等に
使用されているステンレス鋼等の金属材料の構造物に衝
突したとしても、水素イオン粒子の保有する運動エネル
ギーは極めて小さく低減された状態に有り、この衝突に
よって構造物から(p,n)反応による中性子9の発生
が大幅に低減され、中性子の発生が極めて少ない、より
健全な環境の確保が可能になる。
【0016】なお、前述したイオン停止部材13におい
て、イオンビームを繰り返し反射するべく対向して配置
される反射面14,15を提供するV溝16は、板厚方
向(図1では、左右方向)の寸法が規制されないなら、
溝の深さを深く、かつ、対向する反射面14,15相互
の挟角を鋭角にした方が、後方散乱の水素イオンビーム
12の運動エネルギーをより一層と低減させることがで
きる。
て、イオンビームを繰り返し反射するべく対向して配置
される反射面14,15を提供するV溝16は、板厚方
向(図1では、左右方向)の寸法が規制されないなら、
溝の深さを深く、かつ、対向する反射面14,15相互
の挟角を鋭角にした方が、後方散乱の水素イオンビーム
12の運動エネルギーをより一層と低減させることがで
きる。
【0017】また、前記イオン停止部材13の構造は、
前述した一実施例のものに限定するものではない。例え
ば、図3および図4に示す構造としてもよい。図3およ
び図4に示したイオン停止部材18は、タンタル製の底
板21とこの底板21に立設し、水素イオンビーム12
を繰り返し反射するべく対向して配置される反射面19
が、前記水素イオンビーム12の飛込む空洞20を形成
する壁面で、縦横に交差するタンタル製の板材によって
形成し、前記空洞20が正面視マス目状に整列形成され
た構成としている。このような構成としても、前述した
一実施例と同様な作用効果を得ることができる。
前述した一実施例のものに限定するものではない。例え
ば、図3および図4に示す構造としてもよい。図3およ
び図4に示したイオン停止部材18は、タンタル製の底
板21とこの底板21に立設し、水素イオンビーム12
を繰り返し反射するべく対向して配置される反射面19
が、前記水素イオンビーム12の飛込む空洞20を形成
する壁面で、縦横に交差するタンタル製の板材によって
形成し、前記空洞20が正面視マス目状に整列形成され
た構成としている。このような構成としても、前述した
一実施例と同様な作用効果を得ることができる。
【0018】上述のいずれの実施例の場合も、イオン停
止部材の構造自体は、それほど繁雑にならず、また、加
工も困難にならないので、比較的に、容易かつ、安価に
中性子の発生量を効果的に低減させることができる。
止部材の構造自体は、それほど繁雑にならず、また、加
工も困難にならないので、比較的に、容易かつ、安価に
中性子の発生量を効果的に低減させることができる。
【0019】なお、対向する反射面を一実施例のような
V溝構造とするか、他の実施例のような空洞構造とする
かは、イオン停止部材13の設置スペース等から決定す
れば良く、また、ビーム停止部材の利用は、イオンドー
ビング室に限られるものでなく、また、前述した水素イ
オンビームに限るものではない。
V溝構造とするか、他の実施例のような空洞構造とする
かは、イオン停止部材13の設置スペース等から決定す
れば良く、また、ビーム停止部材の利用は、イオンドー
ビング室に限られるものでなく、また、前述した水素イ
オンビームに限るものではない。
【0020】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のイオンビ
ーム停止部材によれば、イオン停止部材に衝突したイオ
ン粒子は、該イオン停止部材の材質がタンタルであるこ
とから衝突によって(p,n)反応を起こすこともな
く、また、反射を繰り返すことによってイオン停止部材
上での運動エネルギーの消費量が倍増し、後方散乱によ
ってダクト等の構造物に衝突するイオン粒子の保有する
運動エネルギーは極めて小さく低減された状態になる。
そのため、後方散乱するイオン粒子がダクト等に使用さ
れているアルミニウム合金,ステンレス鋼,銅等の金属
材料による構造物に衝突しても、(p,n)反応による
中性子の発生が大幅に低減し、中性子の発生が極めて少
ないより健全な環境の確保が可能になる。
ーム停止部材によれば、イオン停止部材に衝突したイオ
ン粒子は、該イオン停止部材の材質がタンタルであるこ
とから衝突によって(p,n)反応を起こすこともな
く、また、反射を繰り返すことによってイオン停止部材
上での運動エネルギーの消費量が倍増し、後方散乱によ
ってダクト等の構造物に衝突するイオン粒子の保有する
運動エネルギーは極めて小さく低減された状態になる。
そのため、後方散乱するイオン粒子がダクト等に使用さ
れているアルミニウム合金,ステンレス鋼,銅等の金属
材料による構造物に衝突しても、(p,n)反応による
中性子の発生が大幅に低減し、中性子の発生が極めて少
ないより健全な環境の確保が可能になる。
【図1】本発明に係るビーム停止機構の一実施例の概略
構成を示す縦断面図である。
構成を示す縦断面図である。
【図2】図1の一実施例におけるイオンビーム停止部材
の正面図である。
の正面図である。
【図3】本発明の他の実施例におけるイオンビーム停止
部材の概略斜視図である。
部材の概略斜視図である。
【図4】図3におけるA−A線に沿う断面図である。
【図5】従来のビーム停止機構の概略構成を示す縦断面
図である。
図である。
【図6】図5のビーム停止機構におけるイオンビーム停
止部材の説明図である。
止部材の説明図である。
3 試料 4 マスク部材 5 ビームキャッチャ 9 中性子 11 ダクト 12 水素イオンビーム 13,18 イオン停止部材 14,15,19 反射面 16 V溝 20 空洞 21 底板
Claims (1)
- 【請求項1】 イオンビームの当接する表面が凹凸に形
成され、前記表面に衝突した前記イオンビームが前記表
面において繰り返し反射されるように形成したタンタル
からなることを特徴とするイオンビーム停止部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7059656A JPH08220298A (ja) | 1995-02-11 | 1995-02-11 | イオンビーム停止部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7059656A JPH08220298A (ja) | 1995-02-11 | 1995-02-11 | イオンビーム停止部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08220298A true JPH08220298A (ja) | 1996-08-30 |
Family
ID=13119473
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7059656A Pending JPH08220298A (ja) | 1995-02-11 | 1995-02-11 | イオンビーム停止部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08220298A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3926658A3 (de) * | 2016-04-04 | 2022-05-11 | MI2-Factory GmbH | Energiefilterelement für ionenimplantationsanlagen für den einsatz in der produktion von wafern |
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1995
- 1995-02-11 JP JP7059656A patent/JPH08220298A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3926658A3 (de) * | 2016-04-04 | 2022-05-11 | MI2-Factory GmbH | Energiefilterelement für ionenimplantationsanlagen für den einsatz in der produktion von wafern |
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