JPH08219749A - ソケット底部の隙間値計測方法および装置 - Google Patents

ソケット底部の隙間値計測方法および装置

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JPH08219749A
JPH08219749A JP4785495A JP4785495A JPH08219749A JP H08219749 A JPH08219749 A JP H08219749A JP 4785495 A JP4785495 A JP 4785495A JP 4785495 A JP4785495 A JP 4785495A JP H08219749 A JPH08219749 A JP H08219749A
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socket
pipe
probe
ultrasonic
measuring
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JP4785495A
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Sueji Ishii
末治 石井
Hiroshi Suzuki
浩 鈴木
Haruki Miura
治樹 三浦
Akira Takeda
晃 武田
Mikio Kuge
幹雄 久下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
ASUPEKUTO KK
Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
ASUPEKUTO KK
Hitachi Plant Technologies Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ソケットに差込んだ配管の先端とソケット側
の底部との隙間を非破壊で計測する。 【構成】 ソケットに配管を差込み結合した構造のソケ
ット底部と配管先端面の隙間値を計測する方法と装置に
関する。基準尺に固定されて間隔寸法が既知の一対の超
音波探触子を備えてその一方を配管表面に接触可能とす
るとともに、他方をソケット表面に接触可能に保持す
る。配管接触側の超音波探触子を表面波探触子として表
面波を出力可能とする。またソケット接触側の超音波探
触子を縦波あるいは斜角探触子として縦波を出力可能と
する。各探触子からの検出信号と前記基準尺上の探触子
間距離とからソケット底部の隙間値を演算する演算手段
を備えて、探触子間の固定寸法から各検出寸法の減算す
ることで隙間を簡単に算出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は配管接続用ソケットの内
部段差(以下、ソケット底部という)の隙間値計測方法
および装置に係り、配管用鋼製差込み溶接式管継手構造
の小口径配管ソケット継手における差込み配管先端面
と、ソケットにおける配管先端受け面となる底部との隙
間値を計測するのに好適な方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所や火力発電所あるいは化学
プラント等においては、配管呼び径が50A以下を小口
径配管(パイプを含む)と称し、この種の配管の溶接継
手の数は1プラント当たり数万箇所におよんで極めて多
いものとなっている。そして、この継手形状は突合せ継
手と差込み継手が主流をなし、特に差込み継手(以下ソ
ケット継手という)が圧倒的に数多く用いられている。
【0003】このようなソケット継手構造を図7を参照
して説明する。図示のソケット継手は隅肉溶接部30に
配管差込み深さ部に発生する応力を加えないようにする
ため、ソケット10の差込み部底面11と差込み配管2
0の先端面21には、隙間G(通常1.5〜3.0mm)を設け
た構造例を示したものである。
【0004】この隙間Gの確保は、必要かつ重要であ
り、その理由を図8を用いて説明する。図8は差込み配
管先端面21をソケット差込み部底面11に接して、隅
肉溶接部30を形成した例である。このような溶接方法
とすると、隅肉溶接の収縮量によって、差込み深さ部C
に圧縮応力が発生する。更に運転中の管内流体の繰り返
し熱応力等によって、更に前記の配管C部に圧縮応力は
増加する。そして、この圧縮応力は、隅肉溶接部30の
最も弱点の不完全溶け込み部のD点に集中し、これに配
管の振動等が加わって、特にD点を基点とした亀裂が発
生し、漏洩事故等を誘発する。このようなことから、前
記圧縮応力の発生を解消する手段として隙間を設けるも
ので、ソケット底部の隙間確保は極めて重要である。
【0005】上記ソケット底部隙間値を確保する開先合
わせ方法として、隙間値を確認する検査方法の一般的な
従来例を図9を用いて説明する。開先合わせは、図9
(1)のように、ソケット底面11に配管先端21が接
触するまで配管20を差込み、この状態でソケット端面
12を基準として、ケガキ線22を入れる。次に、ソケ
ット端面12とケガキ線22の距離がソケット底部の隙
間値(1.5〜3.0mm)に相当する寸法まで配管を引き抜
き、その状態で仮溶接等で両者を固定する(図9(2)
参照)。そして、検査方法は、図9(2)のように、ソ
ケット端面12とケガキ線22の距離をスケール等を用
いて測定し、隙間値を確認し記録するのである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述のよう
に、ソケット端面12とケガキ線22を基準にしてソケ
ット底部の隙間値を間接的に確認する検査方法では、検
査作業員は、その検査時にケガキ線の入れ方およびケガ
キ寸法精度まで確認することが困難であるため、信頼性
に欠ける難点がある。また、本溶接後では、前記ケガキ
線22およびソケット端面12は、隅肉溶接部30の溶
着金属によって消滅するから検査が不可能となる問題点
がある。この基準線および面の消滅を予測して、捨て線
を施すことはよく知られているが、捨て線は製品(母
材)にケガキ線の傷を残すばかりでなく、2重ケガキの
手間を要し、前述の通り信頼性に欠けるばかりでなく、
工数を増加させるので好ましくないものとなっている。
【0007】一方、本溶接により、ケガキ線22および
ソケット端面12が消滅した場合の検査方法として、X
線による非破壊検査方法がよく知られている。しかし、
このX線検査は放射線管理を伴うため取り扱い性が悪
く、かつ費用が嵩むとともに、工数を増加させる欠点が
ある。また、一般の超音波探傷装置では、ソケット10
の内面と配管20の外面に若干の隙間が存在するから、
この隙間に超音波を通して配管先端面21を検出するこ
とが困難である。
【0008】このように、従来の方法では、ソケット底
部の隙間値は、管内側からの測定が極めて困難であり、
一方、管外側から測定技術がないので、管外側から比較
的容易に計測することができる非破壊検査方法が望まれ
ている。
【0009】本発明の目的は、上記従来のケガキ線を用
いた間接的計測またはX線や超音波による計測方法の欠
点を解消するためのもので、小口径配管ソケット継手の
ソケット底部隙間値を簡易な方法と構造の装置により正
確に測定することが容易な方法および装置を提供するこ
とにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明に係るソケット底部の隙間値計測方法は、
ソケットに配管を差込み結合した構造のソケット底部と
配管先端面の隙間値を計測する方法において、定間隔に
配置した一対の超音波探触子の一方を表面波探触子とし
て配管に接触させ表面波を出力することにより配管先端
面までの距離を測定するとともに、他方を垂直探触子と
してソケットに接触させソケット底部に向けて超音波を
出力することによりこれらを配管軸方向に移動させて前
記垂直探触子によるソケット底部位置を特定して当該ソ
ケット底部の位置を検出し、前記一対の超音波探触子間
の距離からソケット底部の隙間値を計測するものとした
のである。
【0011】また、第2には、ソケットに配管を差込み
結合した構造のソケット底部と配管先端面の隙間値を計
測する方法において、定間隔に配置した一対の超音波探
触子の一方を表面波探触子として配管に接触させ表面波
を出力することにより配管先端面までの距離を測定する
とともに、他方を斜角探触子としてソケットに接触させ
ソケット底部に向けて斜めに超音波を出力することによ
りソケット底部までの距離を測定し、前記一対の超音波
探触子間の距離からソケット底部の隙間値を計測するよ
うに構成したものである。この場合において、前記傾斜
波探触子の傾斜角を変えてソケット底部のコーナ部を検
出し、その中間傾斜角を求めて当該探触子の接触位置か
らソケット底部までの距離を算出するようにすればよ
い。
【0012】更に、本発明に係るソケット底部の隙間値
計測装置は、ソケットに配管を差込み結合した構造のソ
ケット底部と配管先端面の隙間値を計測する装置であっ
て、基準尺に固定されて間隔寸法が既知の一対の超音波
探触子を備えてその一方を配管表面に接触可能とすると
ともに、他方をソケット表面に接触可能に保持し、配管
接触側の超音波探触子を表面波探触子として表面波を出
力可能とし、ソケット接触側の超音波探触子を斜角探触
子として超音波を出力可能としてなり、各探触子からの
検出信号と前記基準尺上の探触子間距離とからソケット
底部の隙間値を演算する演算手段を備えた構成とした。
前記超音波探触子は配管半径方向にスライド可能に取り
付けるようにすることができる。
【0013】また、ソケットに配管を差込み結合した構
造のソケット底部と配管先端面の隙間値を計測する装置
であって、ソケットまたは配管に吸着可能なマグネット
ブロックを有し、このマグネットブロックに支持され前
記ソケット軸心と平行に保持される基準尺を設け、この
基準尺に固定されて間隔寸法が既知の一対の超音波探触
子を備えてその一方を配管表面に接触可能とするととも
に、他方をソケット表面に接触可能に保持し、配管接触
側の超音波探触子を表面波探触子として表面波を出力可
能とし、ソケット接触側の超音波探触子を斜角探触子と
して超音波を出力可能としてなり、各探触子からの検出
信号と前記基準尺上の探触子間距離とからソケット底部
の隙間値を演算する演算手段を備えた構成としたもので
ある。
【0014】
【作用】この発明は、ソケット継手供試材を半割にして
管内側の各々の寸法を確定できるようにして、いくつか
の超音波探触子の計測寸法精度についてを実験した結果
により得られたものである。すなわち、平板鋼板の任意
の位置から平板端面までの距離を計測するに当たり、超
音波探触子から表面波(表面SH波)を出力することに
より、鋼板表面層を利用して測定できることを実験によ
って確認した。ここで表面SH波とは材料表面に対し、
垂直でなく水平に振幅を生じ伝播する波をいう。このと
き、表面の突起物となる溶接部30の影響を実験により
調査した結果、前記溶接部30の突起物有無の影響は特
に認められず、伝播時間カウント方式により正確な寸法
精度で計測できる新たな事実を確認した。これは表面S
H波が鋼板の表面に平行な振動面を有するため、垂直方
向の拘束が作用しにくいためである。このようなことか
ら、超音波表面波探触子は、配管側において、その差込
み先端面までの距離を計測する手段として用いることが
できるという知見を得たのである。
【0015】また、超音波垂直探触子は、超音波厚さ測
定の原理であり、厚さの変化からソケットの底部となる
位置を検出することができるので、これをソケット側に
おいて探触子が接触される箇所とソケット底部との間の
距離計測に利用できるとの知見を得た。すなわち、垂直
探触子では、ソケット底部の段差位置の厚さの薄い方の
面からの反射に注目すると、超音波ビーム幅の丁度1/
2の位置に垂直探触子があるとき、そのエコー高さが薄
い方の面全面からの反射を受ける場合に比べて丁度1/
2になる事実を確認し、この位置を用いてソケット底部
と看做せる知見が得られたのである。そこで、超音波垂
直探触子はそれ自体を配管軸に平行にソケット表面上で
移動させることにより、厚さの段差位置を検出すること
ができるので、ソケット側からの計測に超音波垂直探触
子を利用することができるとの知見が得られた。
【0016】更に、超音波斜角探触子は、ソケット底部
となる位置に存在する2つのコーナ(点)を検出するも
のであるが、前記伝播時間カウント方式とエコー高さ減
衰検知方式と組合わせた原理の探触子で構成し、三角関
数を用いて任意の位置からソケット差込み部底面までの
距離を計測することができる。したがって、超音波斜角
探触子は図7に示すソケット内面のE寸法に相当するソ
ケット外表面の任意の位置からの計測する手段に利用す
ることができる。
【0017】このようなことから、本発明では、配管側
から計測する超音波探触子を表面SH波探触子とし、ソ
ケット側から計測する超音波探触子を斜角探触子とし、
これらを一定の間隔(L)に配置固定し、両者の探触子
で得られた寸法の和(A+B)と、前記一定の長さ寸法
の差(L−(A+B))の演算によって、ソケット底部
の隙間値(G)を比較的簡単な操作によって精度よく計
測することができ、装置構成も極めてシンプルなものと
なるのである。
【0018】
【実施例】以下に、本発明に係るソケット底部の隙間値
計測方法および装置の具体的実施例を図面を参照して詳
細に説明する。
【0019】図1は実施例の装置構成を示す断面図であ
る。この図に示すように、検査対象物はソケット10の
開口から配管20を差込み、ソケット底部11と配管先
端面21との間に隙間Gを形成して溶接部30により固
着された継手部材である。前記隙間Gの値を計測するた
めに、取付ベースとしての基準尺40を備えており、こ
れには固定寸法Lに設定された探触子取付穴が一対設け
られている。これらの取付穴にはそれぞれ超音波探触子
50、60が挿通されており、これらはソケット10の
外表面と差込み配管20の外表面に当接できるようにな
っている。図示の例ではソケット側探触子50は基準尺
40に螺着により固定保持されている。また、配管側探
触子60は図示されていないキー構造により上下摺動可
能に挿通されるとともに、上面部に装着されたスプリン
グ62により配管面側に向けて突出するように弾圧付勢
され、ソケット肉厚サイズの変化に対応して確実に配管
面に接触できるようになっている。
【0020】基準尺40に取り付けられた一方のソケッ
ト側探触子50は縦波超音波を垂直方向に出力可能に構
成し、他方の配管側探触子60は表面SH波を出力可能
に構成している。これら探触子50、60の発信および
受信の制御をなす計測器70と各々リード線51、61
により接続されている。計測器70は配管材料に応じた
周波数の超音波を出力させるものとなっており、例えば
5MHZの超音波を各探触子50、60から発信するよう
に制御する。
【0021】また計測器70には演算器が内蔵されてお
り、探触子50、60による受信信号を入力し、所定の
演算を行うものとしている。すなわち、垂直探触子50
からの受信信号をエコー高さ半減検知方式で演算し、探
触子50の当接位置におけるソケット内周面からの反射
エコーを監視し、探触子50をソケット軸方向に移動さ
せたときのピーク値の変化により、その段差面であるソ
ケット底部11を検出するものとしている。また計測器
70は表面波探触子60からの信号を入力し、伝播時間
のカウント方式で当接位置から配管先端面21までの距
離Aを演算するようにしている。計測器70の演算器
は、垂直探触子50をソケット10の表面に沿って管軸
方向に移動させることにより、当該探触子50がソケッ
ト底部21に対応した位置にあるときの検知信号によ
り、前記表面波探触子60による配管先端面21までの
距離Aを算出し、これを既知の固定寸法Lから減算し
て、計測器70の表示部に数値表示するように処理する
ものとなっている。
【0022】このような計測装置の作用は次のようにな
る。予め計測器70で探触子に適切な発振出力を発生
し、これを探触子50、60に与えることにより超音波
を発生する。この後、基準尺40をもってソケット側探
触子50をソケット端側から中央側に向けて摺動移動さ
せる。基準尺40はソケット側探触子50と配管側探触
子60とが定間隔で固定されているので、配管側探触子
60も同時に追従移動する。この走査移動により、ソケ
ット側探触子50はソケット底部11を通過する。この
とき垂直波のエコー高さの変化が検出されるので、計測
器70はこれを0.5秒以内に検出し、同時にソケット
側探触子50の受信信号を入力している計測器70は、
ソケット底部11の通過時点での配管側表面SH波探触
子60からの受信信号を取り込み、その探触子から配管
先端までの距離を計測し、基準尺40における固定寸法
Lから減算した結果を表示出力し、必要に応じて記録す
るのである。ソケット底部隙間Gはこの減算値(L−
A)であるため、作業者は隙間Gの値を直読することが
できる。
【0023】図2は上記装置の計測の適用例を示してお
り、検査対象が片側ソケット10Aである場合やエルボ
ソケット10Bである場合での計測態様である。探触子
50、60の固定間隔は小さくすることができるので、
計測のスペースが小さくても使用でき、応用範囲が極め
て広い。
【0024】このように、本実施例では、単純にソケッ
ト側探触子50を走査移動することで隙間Gを計測する
ことができ、特に計測結果のG値はケガキ線等を介せず
に直接得ることができるので、計測値の信頼性が高いも
のとなっている。また、本溶接を完了した後にも計測す
ることができ、本溶接前後にこの計測方法を実施するこ
とで溶接収縮量を把握することができる利点が得られ
る。
【0025】次に図3には第2実施例を示す。これは超
音波探触子50、60をソケットの軸方向に走査移動す
る手段をボールネジ機構により実施できるようにしたも
のである。これは門型ステー80をソケット10部分に
当接しておき、門型ステー80に渡したスクリューガイ
ド81により案内されるスライダ82を設け、このスラ
イダ82に基準尺40を固定するようにしている。スラ
イダ82の側面につまみ83を設け、この回転により探
触子50、60をソケット10の軸方向に走査させるこ
とができる。この場合、門型ステー80の端面部にソケ
ット10表面に吸着可能なマグネットブロック84を設
け、他方、探触子60側にも差込み配管20の表面に吸
着可能なマグネットブロック85を設けておき、本装置
を磁性配管上に磁着固定するものとしている。マグネッ
トブロック84、85を含む管当接面はV溝を形成して
おき、任意の管径に対応できるようにしておけばよい。
上記マグネットブロックの構成は図1に示した装置に適
用できるのはもちろんであり、基準尺40あるいは探触
子50、60等にマグネットブロックを取付けて計測時
の装置固定を図ることができる。
【0026】図4はソケット側探触子50を斜角探触子
50Aとして構成した例を示している。斜角探触子50
Aは図4(2)に示すように回転つまみ52を有し、こ
の回転操作により内部に配置された超音波振動子53の
傾斜角度を変更できるようになっている(同図
(3))。振動子53の角度θを調整することにより、
ソケット底部11のコーナA、Bの2点(同図(4)参
照)に対応した振幅変動を捉らえることができる(同図
(5))。そこで、振幅のピークの中間でθを固定し、
両コーナの間の角度θの時の距離(OM)を求め、探触
子50Aの接触位置とソケット底部11までの距離B
を、B=OMsinθによって演算することができる。計
測器70では、固定寸法Lと、ソケット探触子50Aに
よる計測寸法B、並びに表面波探触子60による計測距
離Aにより、G=L−A−Bとして求める隙間Gの値を
出力するのである。この実施例では探触子50、60の
走査が不要となり、計測作業がより簡易になる利点が得
られる。
【0027】図5はこの斜角探触子50Aによる計測方
法の変形例を示している。これはソケット10の両端開
口に同時に差込んでいる配管20、20’との間に形成
される隙間G、G’を同時に計測するようにしたもので
ある。基準尺40を長尺に形成して中央部に斜角探触子
50Aを固定し、左右両側に表面波探触子60、60’
を取り付けておく。中央のソケット側探触子50Aは図
4の例と同様であり、つまみ52を反時計方向に回転し
て片側の寸法Bを計測し、つまみ52を時計方向に回転
して他方の寸法B’を計測する。もちろん振動子53の
回転は自動で行わせるようにしてもよい。このような処
理を経て、計測器70では上述した実施例と同様に演算
処理して隙間G、G’を同時に表示させることができる
のである。
【0028】したがって、この実施例では、ワンタッチ
操作で1つのソケット10に存在する2ヵ所のソケット
底部の隙間を同時に計測できる効果が得られる。また特
に、計測器70の演算によって寸法BとB’の和を算出
するようにすることで、ソケット10の内周面ランド部
の寸法(ソケット底部11間の寸法)との偏差を求める
ことができる。これにより装置の設定ミスや故障等を判
別することができる利点が得られ、実測値の信頼性を高
めることができる。
【0029】図6は更に他の実施例を示している。これ
は基準尺40の両側に吸着具90を備えて固定できるよ
うにしたものである。吸着具90は逆V字の溝を配管2
0に向けて吸着させる。吸着具90にはボルト91によ
り基準尺40を固定する。この吸着具90としては配管
20が磁性体の場合には磁石によって形成すればよい。
【0030】このように構成することによってワンタッ
チの取り付けと取り外しができ、長時間の押しつけ力が
一定となるので、安定した信頼度の高い計測を実現でき
る。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
超音波探触子を表面波探触子とともに垂直探触子あるい
は斜角探触子を用い、両者を一定寸法間隔に保持した構
成としつつ、これらの検出信号と間隔寸法とから簡単に
ソケット継手の突合せ部分の隙間を計測することがで
き、精度よく効率的に本溶接後においてもソケット底部
隙間計測が可能となる効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る計測装置の断面図である。
【図2】同装置の計測態様を示す説明断面図である。
【図3】第2実施例に係る計測装置の斜視図である。
【図4】第3実施例に係る計測装置の断面図および説明
図である。
【図5】第4実施例に係る計測装置の断面図である。
【図6】第5実施例に係る計測装置の断面図である。
【図7】ソケット継手の説明断面図である。
【図8】ソケット継手の不具合説明断面図である。
【図9】従来のソケット底部隙間の計測方法の説明図で
ある。
【符号の説明】
10 ソケット 11 ソケット底部 20 配管 21 配管先端面 30 溶接部 40 基準尺 50 垂直探触子 60 表面波探触子 62 スプリング 70 計測器
フロントページの続き (72)発明者 鈴木 浩 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)発明者 三浦 治樹 東京都千代田区内神田一丁目1番14号 日 立プラント建設株式会社内 (72)発明者 武田 晃 東京都江戸川区中葛西5丁目32番8号 圭 盟ビル4階 株式会社アスペクト内 (72)発明者 久下 幹雄 東京都江戸川区中葛西5丁目32番8号 圭 盟ビル4階 株式会社アスペクト内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ソケットに配管を差込み結合した構造の
    ソケット底部と配管先端面の隙間値を計測する方法にお
    いて、定間隔に配置した一対の超音波探触子の一方を表
    面波探触子として配管に接触させ表面波を出力すること
    により配管先端面までの距離を測定するとともに、他方
    を垂直探触子としてソケットに接触させソケット底部に
    向けて超音波を出力することによりこれらを配管軸方向
    に移動させて前記垂直探触子によるソケット底部位置を
    特定して当該ソケット底部の位置を検出し、前記一対の
    超音波探触子間の距離からソケット底部の隙間値を計測
    することを特徴とするソケット底部の隙間値計測方法。
  2. 【請求項2】 ソケットに配管を差込み結合した構造の
    ソケット底部と配管先端面の隙間値を計測する方法にお
    いて、定間隔に配置した一対の超音波探触子の一方を表
    面波探触子として配管に接触させ表面波を出力すること
    により配管先端面までの距離を測定するとともに、他方
    を斜角探触子としてソケットに接触させソケット底部に
    向けて超音波を出力することによりソケット底部までの
    距離を測定し、前記一対の超音波探触子間の距離からソ
    ケット底部の隙間値を計測することを特徴とするソケッ
    ト底部の隙間値計測方法。
  3. 【請求項3】 ソケットに配管を差込み結合した構造の
    ソケット底部と配管先端面の隙間値を計測する装置であ
    って、基準尺に固定されて間隔寸法が既知の一対の超音
    波探触子を備えてその一方を配管表面に接触可能とする
    とともに、他方をソケット表面に接触可能に保持し、配
    管接触側の超音波探触子を表面波探触子として表面波を
    出力可能とし、ソケット接触側の超音波探触子を斜角探
    触子として超音波を出力可能としてなり、各探触子から
    の検出信号と前記基準尺上の探触子間距離とからソケッ
    ト底部の隙間値を演算する演算手段を備えたことを特徴
    とするソケット底部の隙間値計測装置。
  4. 【請求項4】 ソケットに配管を差込み結合した構造の
    ソケット底部と配管先端面の隙間値を計測する装置であ
    って、ソケットまたは配管に吸着可能なマグネットブロ
    ックを有し、このマグネットブロックに支持され前記ソ
    ケット軸心と平行に保持される基準尺を設け、この基準
    尺に固定されて間隔寸法が既知の一対の超音波探触子を
    備えてその一方を配管表面に接触可能とするとともに、
    他方をソケット表面に接触可能に保持し、配管接触側の
    超音波探触子を表面波探触子として表面波を出力可能と
    するとともにソケット接触側の超音波探触子から超音波
    を出力可能としてなり、各探触子からの検出信号と前記
    基準尺上の探触子間距離とからソケット底部の隙間値を
    演算する演算手段を備えたことを特徴とするソケット底
    部の隙間値計測装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102928139A (zh) * 2011-08-12 2013-02-13 中国石油天然气集团公司 一种金属-金属密封接头密封面接触压力检测方法及设备
CN107218906A (zh) * 2017-05-23 2017-09-29 天府认证有限公司 一种工件平整度集成点测设备

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