JPH08218230A - 紡績装置 - Google Patents

紡績装置

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JPH08218230A
JPH08218230A JP7046321A JP4632195A JPH08218230A JP H08218230 A JPH08218230 A JP H08218230A JP 7046321 A JP7046321 A JP 7046321A JP 4632195 A JP4632195 A JP 4632195A JP H08218230 A JPH08218230 A JP H08218230A
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nozzle
spindle
hollow spindle
hollow
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宏二 出野
Shinichi Satomi
慎一 里見
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Murata Machinery Ltd
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    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01HSPINNING OR TWISTING
    • D01H1/00Spinning or twisting machines in which the product is wound-up continuously
    • D01H1/11Spinning by false-twisting
    • D01H1/115Spinning by false-twisting using pneumatic means

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Abstract

(57)【要約】 【構成】繊維fに旋回気流を作用させるノズルn1と中
空スピンドルs1とを有する紡績装置において、中空ス
ピンドルの繊維導入側の先端部s1”付近に、吸引空気
の旋回方向に捻じれた繊維案内面e6を有する繊維導入
部材Eを配設したものである。 【効果】繊維導入部材の捻じられている繊維案内面に沿
って旋回吸引気流に乗って搬送される繊維は、迅速に、
しかも、確実に集束されるとともに、集束された繊維
は、繊維案内面から離れた時点で、旋回気流によりバル
ーニングされるので、繊維に混在するトラッシュが遠心
力により吹き飛ばされ、トラッシュの含有されていない
紡績糸が製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、旋回空気流を利用して
紡績糸を製造する紡績装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ドラフト装置を出た繊維束に旋回
気流を作用させるノズルと、中空スピンドルと、中空ス
ピンドルの繊維導入側の先端部に針先を対向させた針状
ガイド部材とを有する、旋回気流により繊維を加撚して
紡績糸を製造する紡績装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の紡績装
置においては、中空スピンドルの繊維導入側の先端部
に、対向して針状ガイド部材が配置されているために、
針状ガイド部材から中空スピンドルの中空通路に向かう
繊維の搬送通路が狭められ、従って、スライバ中に含ま
れている葉粕等の雑物(以下、「トラッシュ」とい
う。)が、搬送通路に詰まって、糸切れを惹起する等の
問題がある。
【0004】また、中空スピンドルの繊維導入側の先端
部に、対向して針状ガイド部材が配置されているため
に、中空スピンドルの繊維導入側の先端部において、繊
維が十分にバルーニングできず、従って、スライバ中に
含まれているトラッシュが、遠心力により吹き飛ばされ
ずに、紡出される紡績糸中に残存するという問題があ
る。
【0005】本発明の目的は、上述した、従来の旋回空
気流を利用して紡績糸を製造する紡績装置が有する課題
を解決するとともに、紡績性の改善された紡績装置を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した目的
を達成するために、繊維に旋回気流を作用させるノズル
と中空スピンドルとを有する紡績装置において、中空ス
ピンドルの繊維導入側の先端部付近に、吸引空気の旋回
方向に捻じれた繊維案内面を有する繊維導入部材を配設
したものであり、また、上記繊維導入部材の繊維案内面
の捻じれ角を80度以上としたものであり、更には、上
記繊維導入部材と中空スピンドルの繊維導入側の先端部
との間に間隙を形成したものである。
【0007】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説
明するが、本発明の趣旨を越えない限り何ら、本実施例
に限定されるものではない。
【0008】先ず最初に、本発明の紡績装置の全体構成
について、紡績装置の概略側面図である図1を用いて説
明する。
【0009】Lは、スライバガイドGを経てドラフト装
置Dに供給されるスライバであり、ドラフト装置Dは、
バックローラd1,サードローラd2、エプロンを有す
るセカンドローラd3及びフロントローラd4から構成
されており、ドラフト装置Dにおいてドラフトされたス
ライバLは、後述する接離可能なノズル部材とスピンド
ル部材とからなる紡績ユニットUに供給され、紡績ユニ
ットUにより紡績糸Yに形成された後、紡績糸Yは、ニ
ップローラh1及びデリベリローラh2からなる紡績糸
送り出し装置H及びスラブキャツチャーZ等を経て、巻
取り部Wのフリクションローラw1により駆動されクレ
ードルアームw2に支持されたパッケージw3に巻き取
られる。なお、d4’は、フロントローラd4のボトム
ローラであり、また、d5は、バックローラd1或いは
サードローラd2を停止或いは駆動させるための電磁ク
ラッチ等のクラッチ装置である。
【0010】次に、図1に示されている紡績ユニットU
の紡績糸Yの走行方向に沿った垂直断面図である図2を
用いて、接離可能なノズル部材Nとスピンドル部材Sと
からなる紡績ユニットUについて説明する。
【0011】n1はノズルであり、ノズルn1は、ノズ
ルn1のフランジ部n1’n1”を、ノズルハウジング
n2とノズル外枠n3の内周凹部n3’に嵌合されたノ
ズル支持板n4とで挟持するとともに、ノズルハウジン
グn2とノズル支持板n4とをボルトn5で結合するこ
とにより、ノズルハウジングn2とノズル支持板n4と
の間に配設されている。n6は、所定の間隔をおいて配
設されたノズルn1の2つのフランジ部n1’n1”と
ノズルハウジングn2とにより形成される空気室であ
り、空気室n6からノズルn1の略円柱状中空室n7に
連通するように、ノズルn1の内周面の接線方向に向け
て空気噴射孔n8が穿設されており、空気噴射孔n8
は、ノズルn1の円周方向に複数個、例えば、4個穿設
されている。主として、上述したノズルn1、ノズルハ
ウジングn2、ノズル外枠n3及びノズル支持板n4に
よりノズル部材Nが構成されている。
【0012】s1は、スピンドル支持枠s2に取着され
た中空通路s1’を有する中空スピンドルであり、s3
は、上述したノズル外枠n3等に取着された案内ロッド
Gが遊嵌されるガイド孔s4を有する慴動フレームであ
り、慴動フレームs3の略中央部には、スピンドル支持
枠s2の一部及びスピンドル支持枠s2に取着された中
空スピンドルs1の紡績糸Y排出側端部が収納される孔
s3’が設けられている。更に、慴動フレームs3に
は、適当な間隔に複数の、例えば、3個の透孔s5が、
中空スピンドルs1の長さ方向に沿って穿設されてお
り、透孔s5の内周の中程には、透孔s5の内径より小
径のボルト挿入孔s6’を有するフランジ部s6が膨出
されている。s7は、透孔s5にその先端部が挿入され
たスピンドル支持枠s2に設けられた突出部である。
【0013】s8は、透孔s5内に膨出されたフランジ
部s6に頭部s8’が当接或いは近接するとともに、胴
部s8”が、ボルト挿入孔s6’に挿入されるととも
に、その先端が、スピンドル支持枠s2に設けられた突
出部s7に螺合されたボルトである。s9は、フランジ
部s6とスピンドル支持枠s2に設けられた突出部s7
の端面との間に配設された圧縮コイルスプリングであ
る。スピンドル支持枠s2は、慴動フレームs3と、ボ
ルトs8を介して連結されているとともに、スピンドル
支持枠s2と慴動フレームs3とは、圧縮コイルスプリ
ングs9により、互いに、離れる方向に付勢されてい
る。なお、ボルトs8の頭部s8’は、ボルト挿入孔s
6’を通過することなく、フランジ部s6に引っ掛かる
ように構成されている。
【0014】s2’は、スピンドル支持枠s2のノズル
n1側に設けられた略円盤状の嵌合部であり、嵌合部s
2’の肩部s2”には、アールが形成されている。s1
0は、中空スピンドルs1の紡績糸Y排出側の端部に取
着された、糸継ぎの際に、中空スピンドルs1の中空通
路s1’に挿通される親糸を案内するためのラッパ状の
案内管である。
【0015】主として、上述した中空スピンドルs1、
スピンドル支持枠s2、慴動フレームs3、ボルトs
8、圧縮コイルスプリングs9及び案内管s10により
スピンドル部材Sが構成されている。
【0016】s11は、慴動フレームs3の側壁に突設
されたピンであり、ピンs11は、図示されていないピ
ストンロッドにより、所定の支点を中心に、図2におい
て左右に揺動可能な揺動レバーVの先端に設けられた凹
部v1に嵌合されている。従って、揺動レバーVを、図
2において、左方向に移動させることにより、揺動レバ
ーVの凹部v1に嵌合されているピンs11を介して、
スピンドル部材Sを、同じく、図2において、案内ロッ
ドGに沿って左方向に移動させて、スピンドル部材S
を、ノズル部材Nから分離することができるように構成
されている。
【0017】また、逆に、揺動レバーVを、右方向に回
動させることにより、スピンドル部材Sを、同じく、右
方向に移動させて、スピンドル部材Sの嵌合部s2’
を、ノズル部材Nのノズル外枠n3の開口部n3”に嵌
合させることにより、図2に示されているように、スピ
ンドル部材Sとノズル部材Nとを結合することができる
ように構成されている。なお、この嵌合の際に、スピン
ドル支持枠s2の嵌合部s2’の肩部s2”にはアール
が形成されており、また、ノズル外枠n3の開口部n
3”側端面には傾斜面n9が形成されているので、スピ
ンドル支持枠s2の嵌合部s2’の肩部s2”が、ノズ
ル外枠n3の傾斜面n9に案内されながら、スピンドル
支持枠s2の嵌合部s2’が、ノズル外枠n3の開口部
n3”に嵌合されるので、スピンドル部材Sの中空スピ
ンドルs1の中心とノズル部材Nのノズルn1の中心と
が一致するように、ノズル部材Nにスピンドル部材Sを
結合することができるように構成されている。
【0018】また、スピンドル支持枠s2の嵌合部s
2’を、ノズル外枠n3の開口部n3”に嵌合させるた
めに、揺動レバーVを、右方向に回動させて、スピンド
ル部材Sを、図2において、右方向に移動させるが、ス
ピンドル支持枠s2の嵌合部s2’が、ノズル外枠n3
の開口部n3”に嵌合した後に、更に所定量だけ、揺動
レバーVを右方向に回動させると、スピンドル支持枠s
2は、ノズル外枠n3に当接しているので、それ以上、
右方向には移動しないが、慴動フレームs3は、フラン
ジ部s6とスピンドル支持枠s2の突出部s7の間に配
設された圧縮コイルスプリングs9を圧縮するようにし
て、更に、右方向に移動する。このように、慴動フレー
ムs3を、圧縮コイルスプリングs9を圧縮させた状態
で、停止させることにより、スピンドル支持枠s2が、
常に、所定の接触圧でノズル外枠n3に当接されること
になり、スピンドル支持枠s2とノズル外枠n3との接
触面に隙間ができ、この隙間から空気が洩れる等のトラ
ブルの発生が防止できる。
【0019】Eは、後述する繊維導入孔e1を有する繊
維導入部材であり、ノズルn1のフロントローラd4側
に穿設された凹部n10に、中空通路s1’を有する中
空スピンドルs1の先端部s1”に対向するように、し
かも、中空スピンドルs1の先端部s1”から所定距離
離間するように挿着されている。
【0020】n11は、ノズル部材Nに設けられた空気
室であり、空気室n11は、ノズル外枠n3に設けられ
た、図示されていない透孔を介して吸引ダクトに連通さ
れているおり、吸引ダクトは、図示されていな空気吸引
装置に接続され、空気室n11が弱い負圧状態に維持さ
れるように構成されている。空気室n11を弱い負圧状
態に保持することにより、紡績中に中空室n7内に発生
する浮遊繊維等を、ノズルn1の内周面と中空スピンド
ルs1の外周面との間隙を介して除去するように構成さ
れている。
【0021】次に、上述したノズル部材Nとスピンドル
部材Sとから紡績ユニットUによる紡績糸Yの生成過程
について説明する。
【0022】ドラフト装置Dのフロントローラd4から
送出されるドラフトされたスライバLは、ノズルn1に
穿設された空気噴射孔n8からの噴出空気の作用で発生
している繊維導入部材Eの繊維導入孔e1付近の吸引空
気流によってノズルn1内の中空室n7に吸い込まれ
る。
【0023】中空室n7に吸い込まれたスライバLを構
成する繊維fは、空気噴射孔n8から噴出され中空スピ
ンドルs1の外周において高速で旋回している旋回空気
流の作用を受け、スライバLから分離されながら旋回空
気流の方向に仮り撚りされる。また、旋回空気流により
掛けられた一部の仮り撚りは、フロントローラd4方向
へ伝播しようとするが、後述する繊維導入部材Eの繊維
案内面によってその伝播が阻止されるので、フロントロ
ーラd4から送りだされるスライバLが仮り撚りによっ
て撚り込まれることがない。上記したように仮り撚りの
掛けられた繊維fは、紡績糸Yに順次生成され、中空ス
ピンドルs1の中空通路s1’を通り巻取り部Wの方向
に送られる。
【0024】次に、上述した繊維導入孔e1を有する繊
維導入部材Eの拡大分解斜視図である図3を用いて、繊
維導入部材Eについて説明する。
【0025】繊維導入部材Eは、図2に示されているよ
うに、ノズルn1のフロントローラd4側に穿設された
円筒状の凹部n10に嵌着される略円筒状の外枠部材e
2及び略円錐台を中心線に沿って略半分に切断するとと
もに、大径側に対して小径を捻じった形状の繊維案内部
材e3から構成されている。上記の外枠部材e2の内孔
e4は、図3にハッチングで示されている外枠部材e2
の中心線を含む周壁の断面から明らかなように、逆円錐
台状の透孔として形成されている。図3に示されている
ように、繊維案内部材e3を、その小径部e5から外枠
部材e2に挿入する。従って、外枠部材e2の内孔e4
の略半分は、繊維案内部材e3により占められ、残りの
半分により、繊維導入孔e1が形成されることになる。
なお、e2’は、外枠部材e2の繊維排出側に延設され
た、外枠部材e2の外径より小さい外径を有する円筒状
の鍔部である。
【0026】次に、同じく図3を用いて、繊維fを旋回
吸引空気流に沿って案内する繊維案内部材e3の繊維案
内面e6の形状について説明する。
【0027】略円錐台を中心線に沿って略半分に切断し
捻じった形状を有する繊維案内部材e3の繊維案内面e
6は、繊維案内部材e3の大径側e7から小径側e5に
向けて捻った面として形成されており、空気噴射孔n8
からの噴出空気の作用により発生している繊維導入部材
Eの繊維導入孔e1付近の旋回吸引空気流の流れに沿う
ように形成されている。繊維案内面e6の捻じれ角(繊
維案内部材e3の大径側e7から小径側e5を見た場合
の、大径側e7の切断線e7’を基準とした小径側e5
の切断線e5’の角度を、繊維案内面e6の捻じれ角と
称する。)は、スライバLを構成する繊維の種類、繊維
長、所望する紡績糸Yの撚り数、硬さ等によって異なる
が、80度以上が好ましく、80〜210度がより好ま
しい。なお、繊維案内面e6の捻じれ方向は、旋回吸引
空気流の旋回方向によって、図3に示されている捻じり
方向と反対方向に捻じられている場合もある。
【0028】上述した旋回吸引空気流によって繊維案内
部材e3の繊維案内面e6に沿って搬送される繊維f
は、繊維案内面e6の捻じれ角を所定の角度に形成する
ことにより、その集束性が高められ、繊維fの平行性の
より向上した強力で、外観の良好な紡績糸Yを紡出する
ことができる。繊維案内面e6の捻じれ角が、80度未
満の場合には、繊維fが、繊維案内面e6に広範囲に分
散され過ぎるために、その集束性が悪く、従って、繊維
fの平行性が乱れて紡績糸Yの強度、外観の見栄えが落
ちることになるとともに、繊維案内面e6へ螺旋状に巻
き付く繊維fの巻き付き角度が小さいために、旋回空気
流によって掛けられた仮り撚りが、フロントローラd4
とそのボトムローラーd4’とにより形成されるニップ
点まで伝播してしまい、フロントローラd4から送りだ
される繊維fの解繊が困難となり、紡績糸Yの紡出が不
可能になる。
【0029】繊維案内面e6の捻じれ角を、より大きく
することにより、その集束性が高められ、繊維fの平行
性のより向上した強力な紡績糸Yを紡出することができ
るとともに、効果的に仮り撚りのフロントローラd4方
向への伝播を阻止することができるが、長さ、硬さ等の
繊維fの物性によっては、繊維案内面e6の捻じれ角
を、必要以上に大きくすると、繊維案内面e6に沿った
繊維fのスムースな搬送が行われなくなり、紡績糸Yの
効果的な紡出が困難となるので、繊維fの種類、湿度等
により、繊維案内面e6の捻じれ角を、理論的に或いは
実験的に、適宜、設定する。
【0030】次に、繊維導入部材Eの一部断面を含む組
み立て斜視図である図4を用いて、繊維導入部材Eの繊
維導入孔e1から導入された繊維fの挙動について説明
する。
【0031】空気噴射孔n8から噴出される圧縮空気に
より形成される旋回気流の作用で発生している繊維導入
部材Eの繊維導入孔e1付近の旋回吸引空気流は、旋回
吸引空気流と同方向に、繊維案内部材e3の大径側e7
から小径側e5に向けて捻じられている繊維案内面e6
に沿って繊維案内部材e3の大径側e7から小径側e5
側に向かって流れる。従って、このような旋回吸引気流
に乗って搬送される繊維fは、繊維案内部材e3の大径
側e7におけるやや広がった状態から、捻られている繊
維案内面e6に沿って、徐々に、集束されながら搬送さ
れ、集束されるとともに、中空室n7を経て、仮り撚り
を掛けられながら、順次、紡績糸Yに生成されて中空ス
ピンドルs1の中空通路s1’を通って巻取り部Wの方
向に送られる。
【0032】上述したように、捻じられている繊維案内
面e6に沿って旋回吸引気流に乗って搬送される繊維f
は、迅速に、しかも、確実に集束されるとともに、集束
された繊維fは、繊維案内面e6から離れた時点で、空
気噴射孔n8から噴出される旋回気流によりバルーニン
グされるので、繊維fに混在するトラッシュが遠心力に
より吹き飛ばされ、トラッシュの含有されていない紡績
糸Yが製造されることになる。また、上述した従来の紡
績装置のように、中空スピンドルs1の繊維導入側の先
端部s1”付近に、針状ガイド部材が配置されていない
ので、中空スピンドルs1の中空通路s1’に向かう繊
維fの搬送通路が広くなり、従って、このような繊維f
の搬送通路にトラッシュが詰まって、糸切れを惹起する
ようなことが防止できる。
【0033】本発明の紡績装置においては、上述したよ
うに、集束された繊維fが、繊維案内面e6から離れた
時点で、空気噴射孔n8から噴出される旋回気流により
バルーニングされることが重要であるので、従って、繊
維導入部材Eと中空スピンドルs1の繊維導入側の先端
部s1”との間には、所定幅の間隙が形成される必要が
ある。繊維導入部材Eと中空スピンドルs1の先端部s
1”との距離をどの程度とするかは、繊維fの物性等に
より、理論的に或いは実験的に、適宜、設定される。
【0034】上述した本発明の紡績装置に使用されるス
ライバLは、フロントローラd4とそのボトムローラー
d4’のニップ点Xから中空スピンドルs1の先端部s
1”迄の距離より長い繊維長を有する長繊維f’とフロ
ントローラd4とそのボトムローラーd4’のニップ点
Xから中空スピンドルs1の先端部s1”迄の距離より
短い繊維長を有する短繊維f”の混合により構成されて
いる。
【0035】フロントローラd4とそのボトムローラー
d4’のニップ点Xから中空スピンドルs1の先端部s
1”迄の距離Bより長い繊維長を有する長繊維f’と該
距離Bより短い繊維長を有する短繊維f”の混合繊維f
を、上述したような大径側e7から小径側e5に向けて
捻った面を有する繊維導入部材Eが配設された紡績装置
に使用した場合の繊維fの挙動について、中空スピンド
ルs1、繊維導入部材E等の部分拡大斜視図である図5
を用いて説明する。
【0036】上述したようなニップ点Xから中空スピン
ドルs1’先端部s1”迄の距離Bより長い繊維長を有
する長繊維f’(図5において、模擬的に実線で示され
ている。)は、その先端が、中空スピンドルs1の先端
部s1”付近に位置している場合或いは中空スピンドル
s1の中空通路s1’に挿入されている場合には、他端
は、フロントローラd4とそのボトムローラーd4’と
のニップ点Xにより把持されており、そして、中空スピ
ンドルs1の先端部s1”付近或いは中空スピンドルs
1の中空通路s1’に挿入されている長繊維f’の先端
部は、中空スピンドルs1の先端部s1”における旋回
空気流により、ばらけている。
【0037】一方、上述したニップ点Xから中空スピン
ドルs1の先端部s1”迄の距離Bより短い繊維長を有
する短繊維f”(図5において、模擬的に点線で示され
ている。)は、上述したような繊維案内部材e3の大径
側e7から小径側e5に向けて捻じられている繊維案内
面e6に沿って中空スピンドルs1方向に向かう旋回気
流に乗り、中空スピンドルs1の先端部s1”に搬送さ
れる。
【0038】この搬送過程において、短繊維f”は、ば
らけている長繊維f’に挟持されるようにして長繊維
f’の周囲に巻き付くとともに、更に、長繊維f’は、
中空スピンドルs1の先端部s1”の外周に略均等に分
布されている短繊維f”を撚り込んで紡績糸Yを生成す
る。従って、このようにして生成される紡績糸Yは、短
繊維f”が長繊維f’の間に挟み込まれるとともに、長
繊維f’の周囲に短繊維f”が巻き付いた構造を有す
る。
【0039】次に、繊維導入部材Eの中心線に沿った垂
直断面図である図6を用いて、繊維導入部材Eの別の実
施例について説明する。
【0040】この実施例においては、外枠部材e2の繊
維排出側に延設された鍔部e2’の内面に、鍔部e2’
の先端に向かって拡張したテーパーe2”を形成したも
のであり、このようなテーパーe2”を形成したことに
より、繊維導入孔e1から流れ出る空気流に渦流が発生
することがなく、従って、繊維fが、テーパーe2”に
沿ってスムースに流れ、繊維fに乱れが生じず、また、
繊維fのロスが防止できる。
【0041】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0042】繊維導入部材の捻じられている繊維案内面
に沿って旋回吸引気流に乗って搬送される繊維は、迅速
に、しかも、確実に集束されるとともに、集束された繊
維は、繊維案内面から離れた時点で、旋回気流によりバ
ルーニングされるので、繊維に混在するトラッシュが遠
心力により吹き飛ばされ、トラッシュの含有されていな
い紡績糸が製造できる。
【0043】また、従来の紡績装置のように、中空スピ
ンドルの繊維導入側の先端部付近に、針状ガイド部材が
配置されていないので、中空スピンドルの中空通路に向
かう繊維の搬送通路が広くなり、従って、このような繊
維の搬送通路にトラッシュが詰まって、糸切れを惹起す
るようなことが防止でき、紡績性を向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明が適用される紡績装置の概略側面
図である。
【図2】図2は一例としての紡績ユニットの垂直断面図
である。
【図3】図3は繊維導入部材の拡大分解斜視図である。
【図4】図4は一部断面を含む繊維導入部材の組み立て
斜視図である。
【図5】図5は繊維導入部材等の部分拡大斜視図であ
る。
【図6】図6は別の実施例の繊維導入部材の中心線に沿
った垂直断面図である。
【符号の説明】
E・・・・・繊維導入部材 G・・・・・案内ロッド L・・・・・スライバ N・・・・・ノズル部材 S・・・・・スピンドル部材 U・・・・・紡績ユニット Y・・・・・紡績糸 d4・・・・フロントローラー e1・・・・繊維導入孔 e3・・・・繊維案内部材 e6・・・・繊維案内面 n1・・・・ノズル s1・・・・中空スピンドル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維に旋回気流を作用させるノズルと中空
    スピンドルとを有する紡績装置において、中空スピンド
    ルの繊維導入側の先端部付近に、吸引空気の旋回方向に
    捻じれた繊維案内面を有する繊維導入部材を配設したこ
    とを特徴とする上記紡績装置。
  2. 【請求項2】上記繊維導入部材の繊維案内面の捻じれ角
    を80度以上としたことを特徴とする請求項1に記載の
    紡績装置。
  3. 【請求項3】上記繊維導入部材と中空スピンドルの繊維
    導入側の先端部との間に間隙を形成したことを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の紡績装置。
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