JPH08217127A - 密閉容器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【構成】 蓋体２と容器体１で構成され、該構成体が掛
止具３又は螺子方式等による嵌合で一体となる密閉容器
において、密閉性を目的として設けるパッキン５部分が
蓋体２又は容器体１と異材質一体成形品となっており実
質的に不可分一体となっている特に弁当箱用密閉容器。 【効果】 パッキンを装着する手間が不要となり、人為
によるパッキンの捻じれが無くなり、パッキンの外れが
なく、パッキンと蓋体又は容器体との隙間に食品汁など
が入り込む事もなくなり衛生的である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、密閉容器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

技術的背景 蓋体と容器体とからなる密閉容器を密閉するに当たり、
容器体の開口面に対応する蓋体内縁周に沿って設けた凹
溝に、弾性体のパッキンを人手により嵌め込んでいる
が、作業性も悪く手間がかかり、又、凹溝に汚れ等が付
着し易く、その洗浄が煩雑であり、衛生的でない恐れも
ある。

【０００３】類似技術 即ち、容器体の開口面に対応する蓋体内縁周に沿って設
けた凹溝に、弾性パッキンを人手により嵌め込んでいる
（実用新案出願公開 昭５８−５９４８、昭５７−１４
８３２３）。しかし、これら手間がかかるだけでなくパ
ッキンに方向性があり、捻じれたり外れたりして汁漏れ
の原因ともなった。又、パッキンと凹溝には僅かの隙間
があり、弁当箱用などとしては、食品汁が入り込み使用
後にパッキンを外して洗う事を余儀なくされ不便であっ
た。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】斯かる問題点を解決
し、安価で使い勝手が良く、衛生的な密閉容器を供給す
る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

発明の構成 蓋体と容器体で構成され、該構成体が掛止具又は螺子方
式等による嵌合で一体となる密閉容器において、密閉性
を目的として設けるパッキン部分が蓋体又は容器体と異
材質一体成形品となっていることを特徴とする密閉容器
及び弁当箱としての密閉容器。

【０００６】詳細な説明 密閉性を目的として設けるパッキン部分が、蓋体又は容
器体と異材質一体成形品であるとは、具体的には、密閉
容器が構造的・材質的に概ね蓋体、容器体及びパッキン
の三部品で構成されており、その蓋体又は容器体を射出
成形し、該成形品を金型キャビティ内に挿入してパッキ
ン部分を射出成形するか又は予めパッキン部分を射出成
形し、該パッキンを金型キャビティ内に挿入して蓋体又
は容器体の部分を射出成形する方法をとるか、多材質成
形機により容器体とパッキン若しくは蓋体とパッキンの
組合せで同時に或いは順次射出成形した物を例示でき
る。容器体とパッキン又は蓋体とパッキンは、各々材質
が異なっていても該成形法により、実質的に不可分一体
に接着（融着を含む）しており、一体成形品となってい
る。

【０００７】容器体及び蓋体の材質としては、ＡＳ樹
脂、ポリカーボネート、硬質ポリエチレン、ポリプロピ
レン、複合材入りポリプロピレン、メタアクリル樹脂、
ＡＢＳ樹脂、ナイロン等の硬質プラスチックから選択さ
れ、硬度としては、ＪＩＳ−Ｋ６３０１に規定のＡ形
（スプリング式硬さ試験のＡ形）で、シール性からパッ
キン材より硬いのが望ましく、７０以上がより望まし
い。パッキンの材質としては、スチレン系・オレフィン
系・塩ビ系・ポリエステル系・ポリアミド系・ウレタン
系又はその他のエラストマー、軟質ゴム、塩ビ又は酢ビ
等のビニール系プラスチック、軟質ポリエチレン等軟質
で弾性のあるものが好ましく、硬度（前記Ａ形による）
としては、３０〜７０が好ましく３０〜５０がより好ま
しい。３０以下であるとランナー処理等成形性に問題が
有り、７０以上であるとシール性を保つ為に押圧を強く
する必要があり、シール性に欠ける問題が生じる。

【０００８】本発明の密閉容器の一態様を図１及び図２
に示す。このものは掛止具（３）による嵌合方式であ
り、蓋体（２）とパッキン（５）が一体の例である。掛
止具（３）は、止具軸（７）と止具軸受（６）により回
動自在になっており、蓋体係止具（４）に引っ掛け蓋体
（２）を容器体（１）方向に押えつける構造となってい
る。パッキン（５）の反発力（弾性）が掛止具の開閉力
を左右し、結果として密閉性を左右する。各構成体の材
質として、例えばパッキンを三菱油化株式会社製のスチ
レン系エラストマー（商品名：ラバロン）、蓋体をダイ
セル化学工業株式会社製のＡＳ樹脂（商品名：セビア
ン）、容器体を三井東圧化学株式会社製の複合樹脂タイ
プポリプロピレン（商品名：ノーブレン ミラスター）
を使用し、ポリカーボネート製の掛止具を容器体にセッ
トして蓋体を組立てて完成品とした。掛止具の開閉力も
使用感として良好であり、密封性としてはＪＩＳ Ｓ
２０４７の水漏れ試験を実施したが全く問題なかった。

【０００９】

【発明の効果】蓋体とパッキン又は容器体とパッキンが
接着し一体化するので、パッキンを装着する手間が不要
となり、人為によるパッキンの捻じれが無くなり、パッ
キンの外れがなく、パッキンの凹溝部の隙間に食品汁が
入り込む事もなくなり衛生的である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の密閉容器の一態様で、一部を破断した
正面図である。

【図２】本発明の密閉容器の一態様で、止具軸受部を破
断した側面図である。

【符号の説明】

１：容器体、 ２：蓋体、 ３：掛止具、 ４：係止
具、 ５：パッキン、６：止具軸受、７：止具軸

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 蓋体と容器体で構成され、該構成体が掛
   止具又は螺子方式等による嵌合で一体となる密閉容器に
   おいて、密閉性を目的として設けるパッキン部分が蓋体
   又は容器体と異材質一体成形品となっていることを特徴
   とする密閉容器。
2. 【請求項２】 弁当箱用の請求項１の密閉容器。
3. 【請求項３】 パッキン部分が硬度３０〜５０である請
   求項２の密閉容器。
4. 【請求項４】 蓋体及び容器体が硬度７０以上の硬質プ
   ラスチックで作られた請求項３の密閉容器。