JPH08216885A - 列車自動運転方式 - Google Patents

列車自動運転方式

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JPH08216885A
JPH08216885A JP7044901A JP4490195A JPH08216885A JP H08216885 A JPH08216885 A JP H08216885A JP 7044901 A JP7044901 A JP 7044901A JP 4490195 A JP4490195 A JP 4490195A JP H08216885 A JPH08216885 A JP H08216885A
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train
target
speed
time
operation system
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JP7044901A
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English (en)
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Atsushi Kawabata
敦 川端
Satoru Murata
悟 村田
Taiko Takano
たい子 高野
Masato Hotta
正人 堀田
Tomoaki Hino
知明 日野
Tadashi Fukushima
忠 福島
Fusashi Tashiro
維史 田代
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 真に省エネルギーを達成し、かつ、乗り心地
が良好な列車自動運転方式を提供することにある。 【構成】 駅間定時運転を行う列車自動運転方式におい
て、タイミングとして各制御周期ごとに再計算要求を出
力する手段と、該再計算要求を受け付けると、ダイヤ情
報を基にして現在の列車の状況を初期値として、目標駅
までの走行計画を生成する手段と、該走行計画に基づい
て制御目標を計算する手段を設ける。 【効果】 外乱により列車の走行状況が走行計画からず
れても、そのずれを無理に修正するのではなく、その状
況からの新しい走行計画を立案するため、エネルギー消
費や乗り心地の点で有利な自動運転方式を実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野説明】本発明は、列車を種々の条件
に従って適切な速度で自動運転する列車自動運転方式に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、列車の自動運転を目的とする制御
方式として、 (1)あらかじめ定められた時間・速度パターンを用い
て、現時点における自列車の速度と時間・速度パターン
から得られる現時点における目標速度との偏差に応じて
列車の加減速度を制御する方式 (2)あらかじめ定められた距離・速度パターンを用い
て、現在位置における自列車の速度と距離・速度パター
ンから得られる現在位置における目標速度との偏差に応
じて列車の加減速度を制御する方式 (3)あらかじめ定められた時間・速度パターンを用い
て、現時点における自列車の位置と時間・距離パターン
から得られる現時点における目標距離との偏差に応じて
列車の加減速度を制御する方式 等が知られている。これらの方式は全て、あらかじめ走
行計画を立案しておき、その走行計画に沿うように、列
車を追従制御するものである。この方式の利点は、走行
計画立案に時間がかけられるため、省エネ、乗り心地等
を考慮した走行計画をじっくりと立案することが可能と
なる。実際の列車の走行は、この走行計画に列車が従う
ように追従制御を行うことになる。列車の走行中に、風
雨等の外乱が加わった場合、列車の走行状態のずれを修
正するようにフィードバック制御を行う。ところで、列
車の走行中に、頻繁に外乱が発生するような場合には、
絶えず走行状態のずれを修正するような特別な制御を行
うことになる。この特別な制御を行うためには、走行計
画時には予測しなかった余分なエネルギが必要となり、
乗り心地も悪化する。また、大きな外乱が発生し、走行
状態が走行計画から大きくずれた場合には、このずれを
修正するために大きな力を作用させ、エネルギを大量に
使うことになる。すなわち、省エネ等を考慮して走行計
画を立てても、実際の走行では、様々な要因により外乱
が発生するので、その外乱を克服するために、余分なエ
ネルギを消費し、全体として見れば、必ずしも省エネに
はならないということになる。例えば、従来技術では、
列車を加速する場合、計画よりも高い加速度が得られ、
速度が予定よりも高くなってしまうと、列車を計画通り
に走らせるために減速することが必要になる。この減速
は、省エネの観点からすると、全く無駄な減速を行うこ
とになり、そのために消費エネルギが増大することを示
している。つまり、列車を定時に次駅に着くようにすれ
ばよい、というのであれば、必ずしも運転計画に従って
列車を走らせる必要はないわけであり、列車を計画通り
に走らせるための減速を行う必要はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
した従来技術の問題点に鑑み、真に省エネルギーを達成
し、かつ、乗り心地が良好な列車自動運転方式を提供す
ることにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的は、タイミング
として各制御周期ごとに再計算要求を出力する手段と、
該再計算要求を受け付けると、ダイヤ情報を基にして現
在の列車の状況を初期値として、目標駅までの走行計画
を生成する手段と、該運転曲線に基づいて制御目標を計
算する手段を設けることによって、達成される。
【0005】
【作用】本発明の列車自動運転方式は、予め走行計画を
立てておくのではなく、列車の置かれている状況を各瞬
間毎に判断し、その状態を初期値として、毎回、走行計
画を立て、この立案した走行計画からその瞬間の目標速
度あるいは目標加速度を計算し、ノッチの制御を行う。
すなわち、走行計画を立て、その計画に従った追従制御
を行うのではなく、追従制御を全く行うことなく、制御
周期ごとに毎回計画を立て直し、車速を制御する。これ
により、外乱により列車の走行状況が走行計画からずれ
ても、そのずれを無理に修正するのではなく、その状況
からの新しい走行計画を立案するため、エネルギー消費
や乗り心地の点で有利な自動運転方式を実現できる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて説明す
る。図1は、本発明の一実施例を示す。図1において、
列車自動運転装置は、再計算要求装置1、ダイヤ管理装
置2、在線位置算出装置3、路線状況データベース4、
列車速度算出装置5、列車重量算出装置6、粘着率算出
装置7、距離時間曲線生成装置8、目標速度算出装置
9、列車制御装置10から構成する。再計算要求装置1
は、距離時間曲線生成装置8に対してタイミングとして
各制御周期ごとに再計算要求を出力する。なお、再計算
要求のタイミングを列車の走行状況と走行計画に定めら
れた値以上のずれが発生した時点としてもよい。ダイヤ
管理装置2は、列車のダイヤを管理するダイヤ管理機構
であり、計画されたダイヤを管理するだけではなく、列
車の乱れなどの要因によりダイナミックに書き換えられ
たダイヤを管理し、次駅到着時刻などのダイヤ情報を距
離時間曲線生成装置8に対して出力する。在線位置算出
装置3は、自列車の在線位置を算出し、算出された在線
位置を距離時間曲線生成装置8、目標速度算出装置9、
列車制御装置10に対して出力する。この装置3として
は、車軸の回転に応じて発生するパルスを数えて距離を
算出する機構を用いてもよいし、地上に設置された装置
から発せられる信号を基に在線位置を算出する機構を用
いてもよい。また、人工衛星を使用した測位方を用いて
もよい。路線状況データベース4は、勾配や曲率、制限
速度などの路線に関係するデータを記憶し、制限速度、
曲線、勾配などのデータを距離時間曲線生成装置8、列
車制御装置9に対して出力する。列車速度算出装置5
は、自列車の速度を算出し、算出された列車速度を距離
時間曲線生成装置8、列車制御装置10に対して出力す
る。この装置5としては、在線位置算出装置3の出力を
微分して速度を算出する機構でもよいし、車軸に取付け
た発電機の出力を利用して速度を算出する機構も使用で
きる。列車重量算出装置6は、自列車の全重量を算出
し、算出された重量を列車制御装置10に対して出力す
る。この装置6としては、応荷重装置からのデータを重
量に換算した値と既知の車両のみの重量とを加算する機
構が使用できる。粘着率算出装置7は、車輪と線路との
粘着計数を算出し、算出された粘着率を列車制御装置1
0に対して出力する。天候などの状況を考慮して人為的
に値を設定する機構、あるいは空転、滑走等の状況から
粘着率を推測する機構を使用することができる。距離時
間曲線生成装置8は、再計算要求機構1からの再計算要
求を受け付けると、受け取ったダイヤ情報を基にして現
在の列車の状況を初期値として、目標駅までの距離時間
曲線を生成し、生成された目標までの距離時間曲線を列
車制御装置10に対して出力する。この装置8として
は、特開昭63−202206で述べているように、臨
時速度制限等を考慮してダイナミックに距離時間曲線を
算出する機構、特開平5−193502で述べているよ
うに、省エネや乗り心地を考慮して距離時間曲線を算出
する機構を使用できる。目標速度算出装置9は、目標と
なる距離時間曲線と自列車在線位置に基づき、現時点に
おける列車の目標速度を算出し、算出された目標速度を
列車制御装置10に対して出力する。詳細は後述する。
また、目標となる距離時間曲線と自列車在線位置に基づ
き、現時点における列車の目標加速度を算出し、この目
標加速度を列車制御装置10に対して出力するようにし
てもよい。列車制御装置10は、自列車の在線位置、在
線位置における制限速度、勾配、曲線の曲率、車速、列
車重量、粘着率に基づき、トルク指令値を算出し、算出
されたトルク指令値を列車を制御する電動機制御装置
(図示せず)に対するトルク指令として用いる。電動機
制御装置としては、誘導電動機を制御するインバータ、
直流機を制御するチョッパ等がある。詳細は後述する。
【0007】次に、目標速度算出装置9に関して詳細を
述べる。目標速度算出装置9は、参照位置算出装置90
1、時間幅設定装置902、除算装置903からなる。
参照位置算出装置901は、与えられた距離時間曲線と
時間幅設定装置902によって設定された時間幅および
現在時刻より、現在時刻よりも設定された時間幅だけ未
来に自列車が在線すべき位置を求め、制御に使用する参
照位置として出力する。時間幅設定装置902は、考慮
すべき未来までの時間幅を設定し、設定された時間だけ
未来に自列車が在線すべき位置を使用して制御を行う。
ここで、参照位置の算出方法を図2を用いて説明する。
図2は、現在位置で示す部分(Pnow)に列車が在線
し、駅2に停車するまでの様子を表している距離時間曲
線生成装置8によって生成された距離時間曲線の一例で
ある。横軸に距離、縦軸に経過時間を示す。現在時刻を
Tnowとする。時間幅設定装置902により設定され
た時間幅をΔtとすると、自列車に関する考慮すべき未
来の時刻は、図2に示すように現在までの現在時刻Tn
owよりもΔtだけ上の部分となる。従って、自列車に
関する考慮すべき未来の在線位置は、時刻(Tnow+
Δt)のときの自列車が在線すべき位置であり、図2中
で参照位置Pfと示した位置となる。除算装置903
は、自列車の現在の在線位置、参照位置算出装置901
により算出された目標となる参照位置、時間幅設定装置
902により設定された時間幅Δtを用いて自列車の目
標速度を算出する。自列車の在線位置をPnow、参照
位置をPf、時間幅をΔtとすると、目標速度Vrは、
例えば下式のように示される。 Vr=(Pf−Pnow)/Δt (数1) 目標速度Vrと参照位置Pf、在線位置Pnowの関係
を図3に示す。目標速度Vrは、参照位置Pfと在線位
置Pnowを結んだ直線の傾の逆数で示される。ここ
で、設定時間幅Δtの持つ意味を説明する。(数1)に
従うと、列車が在線位置Pnowに在線するとき、目標
速度Vrで走行し続けると、設定時間幅Δt後に参照位
置Pfに達する。この設定時間幅Δtが小さいと、乗り
心地が悪化する。一方、設定時間幅Δtが大きいと、良
好な乗り心地が確保できる。このように、設定時間幅Δ
tは、列車走行制御の感度に関係する量であると考えら
れ、設定時間幅Δtが小さい程感度が高くなると云え
る。
【0008】次に、列車制御装置10に関して詳細を述
べる。列車制御装置10は、データ選択装置1001、
走行抵抗算出装置1002、速度指令生成装置100
3、目標トルク算出装置1004、トルク指令算出装置
1005からなる。データ選択装置1001は、路線状
況データベース4により得られる制限速度データ、勾配
データ、曲率データを読み込み、自列車が走行する路線
の制限速度、勾配、曲率を選択し、在線位置の制限速度
データを速度指令生成装置1003へ、勾配、曲率の各
データを走行抵抗算出装置1002へ出力する。走行抵
抗算出装置1002は、勾配、曲率、速度指令値、車重
から列車が速度指令値で走行したときに受ける走行抵抗
を算出し、算出された走行抵抗値を目標トルク算出装置
1004へ出力する。走行抵抗Rは、下式により示され
る。 R=Rr+Rg+Rc (数2) (数2)において、Rrは空気抵抗及び動力系の摩擦等
による抵抗、Rgは勾配抵抗、Rcは曲率抵抗を示す。
各抵抗成分は、次式のように示される。 Rr=(K1+K2*Vc)*W+K3*Vc2 (数3) Rg=g*W (数4) Rc=800*W/r (数5) (数3)〜(数5)において、K1、K2、K3は車両
の形状、編成数、トンネルの有無、動力系の伝達効率か
ら決定される係数、Wは車両重量、Vcは速度指令値、
gは勾配値、rは曲率半径を示す。速度指令生成装置1
003は、目標速度算出装置9で得られた目標速度と自
列車在線位置の制限速度とを比較し、低い方を選択し、
それを自列車の速度指令値として生成し、生成された速
度指令値を目標トルク算出装置1004に出力する。こ
こで得られた速度指令値は実際に列車が走行しうる値で
ある。目標トルク算出装置1004は、速度指令生成装
置1003から得られた速度指令値と現在の車速との偏
差に着目し、走行抵抗算出装置1002より得られた走
行抵抗値、および重量を考慮して目標トルクを算出す
る。これは、走行抵抗、車重、電動機のトルク特性によ
りパラメータが適応的に変化するPID制御系(速度偏
差から電動機電流指令を作成する自動速度制御装置AS
R)を用いることも可能であるし、次に示す様な方法を
用いることも可能である。即ち、電動機のトルクは、動
力伝達機構により車軸に伝達され、車輪の路面を介して
推進力として作用する。この推進力とトルクは1対1の
関係にある。速度指令値で決定された速度で走行した場
合の走行抵抗をRと示し、速度指令値と実際の車速との
偏差をDvで表す。速度偏差Dvが正の時は、車速が速
度指令値に比べて遅い場合、速度偏差Dvが負の時は車
速が速度指令値に比べて早い場合を示す。ここで、図4
を用いて推進力を決定する。図4において、横軸は速度
偏差を、縦軸は推進力を示し、負の推進力はブレーキを
示す。速度偏差が0の時、つまり列車の速度が速度指令
値と等しい場合は、推進力としては走行抵抗Rが要求さ
れることを示す。走行抵抗Rは路線の状況、速度指令値
などによって常に変化するため、この走行抵抗の変動に
合わせて釣り合う推進力も常に変化する。この推進力を
決定する直線の傾は、電動機のトルク特性や車重によっ
て決定される。図4で求められた推進力から目標トルク
が計算される。計算された目標トルクはトルク指令算出
装置1005に送られる。トルク指令算出装置1005
は、車輪路面の粘着率を考慮し、推進力の上下限を求
め、目標トルク算出装置1004より得られた目標トル
クの調整を行う。列車が車輪路面を介して推進力、ある
いは制動力を発揮する場合、車輪路面の粘着率を上回っ
て推進力、あるいは制動力を出すことはできない。トル
ク指令算出装置1005は、この点を考慮し、目標トル
クが粘着率を考慮して得られるトルクの上下限値をはみ
出していた場合には、上下限値の範囲内に納まるように
調整を行う。そして得られた結果をトルク指令値として
電動機に伝達する。この場合、図示しない電動機制御装
置に対してトルク指令(電流指令)を出力するため、電
動機制御装置として誘導機を制御するインバータや直流
機を制御するチョッパを使用することが望ましい。
【0009】次に、このような構成による本実施例の作
用を説明する。今までは、列車の運行計画を距離時間曲
線で説明してきたが、図5では説明のため、距離速度曲
線を用いる。いま、再計算要求装置1がトリガを掛ける
タイミングで再計算要求を出力すると、距離時間曲線生
成装置8は、そのタイミングにおける在線位置算出装置
3からの列車の在線位置、列車速度算出装置5からの車
両速度を初期値51として、路線状況データベース4か
らの制限速度52や勾配、曲率などの路線状況、ダイヤ
管理装置2からの次駅到着時刻を入力して、次駅に定時
に到着するような運転曲線53をリアルタイムで作成す
る。この運転曲線53の作成は次のようにして行う。ま
ず最初に、再計算要求を出力したタイミングにおける列
車の在線位置、車両速度を初期値51として、列車の持
っている最大加速性能、最大減速性能、路線の許す最大
速度で走行した場合の運転曲線を作成する。この運転曲
線は、列車が最短時間で次駅まで走行した場合のもので
あり、時刻表で定められた時刻より速く次駅に到着す
る。この最短時間で走行する運転曲線の最高速度を制限
することにより、定時に次駅に到着する運転曲線を作成
する。つまり、最高速度をわずかに下げることにより、
次駅に到着する所要時間はわずかに増加する。この所要
時間が時刻表で定められた値に等しくなるまで、最高速
度を下げる。このとき得られた運転曲線は、列車の在線
位置、車両速度を初期値として制限速度や勾配等の線路
状況を考慮して、次駅に定時に到着するような運転曲線
53となる。なお、この様な運転曲線の作成方法に関し
ては、特開昭63−202206や特開平5−1935
02を用いることも可能である。続いて、距離時間曲線
生成装置8から運転曲線53が参照位置算出装置901
に与えられると、運転曲線53の初期値51を起点とし
て、参照位置算出装置901では、時間幅設定装置90
2によって設定された時間幅および現在時刻より、現在
時刻よりも設定された時間幅だけ未来に自列車が在線す
べき位置を求め、参照位置Pfとして除算装置903に
出力する。除算装置903は、自列車の現在の在線位置
Pnow、算出された目標となる参照位置Pf、設定さ
れた時間幅Δtを用いて(数1)により自列車の目標速
度Vrを算出し、速度指令生成装置1003に出力す
る。一方、路線状況データベース4により得られる制限
速度データから自列車が走行する路線の制限速度をデー
タ選択装置1001により選択し、速度指令生成装置1
003に入力する。速度指令生成装置1003では、目
標速度算出装置9で得られた目標速度と自列車在線位置
の制限速度とを比較し、低い方を選択し、それを自列車
の速度指令値として生成し、生成された速度指令値を目
標トルク算出装置1004に出力する。また、路線状況
データベース4により得られる勾配データ、曲率データ
から自列車が走行する路線の勾配、曲率をデータ選択装
置1001により選択し、勾配、曲率の各データを走行
抵抗算出装置1002に入力する。走行抵抗算出装置1
002では、勾配、曲率、速度指令値、車重から列車が
速度指令値で走行したときに受ける走行抵抗Rを(数
2)により算出し、算出された走行抵抗値を目標トルク
算出装置1004に入力する。目標トルク算出装置10
04では、速度指令生成装置1003から得られた速度
指令値と現在の車速との偏差に着目し、走行抵抗算出装
置1002より得られた走行抵抗値、および重量を考慮
して目標トルクを算出し、トルク指令算出装置1005
に出力する。トルク指令算出装置1005では、車輪路
面の粘着率を考慮し、推進力の上下限を求め、目標トル
ク算出装置1004より得られた目標トルクの調整を行
う。そして得られた調整結果をトルク指令値として電動
機に伝達する。
【0010】次に、再計算要求装置1がトリガを掛けた
ときに、列車の在線位置と車両速度が例えば図6の列車
状態61に示すようになった場合、つまり車両速度が運
転曲線53より高くなった場合には、運転曲線53を追
従するように列車を制御するのではなく、列車状態61
の在線位置と車両速度を新たな初期値として、制限速度
52などを考慮して新しい運転曲線62をリアルタイム
で作成する。この新しい運転曲線62の作成は、前述し
た運転曲線53の作成方法と同様である。
【0011】以上、本実施例によれば、常に列車の現在
位置を基準として運転計画を再立案し制御を行うため、
外乱により列車の走行状況が当初の走行計画からずれて
も、そのずれを無理に修正するのではなく、その状況か
らの新しい走行計画を立案するため、エネルギ消費や乗
り心地の点で有利な自動運転方式を実現できる。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
予め走行計画を立てておくのではなく、列車の置かれて
いる状況を各瞬間毎に判断し、その状態を初期値とし
て、毎回、走行計画を立てるので、各外乱要素に対して
柔軟な制御を実現することが可能となる。また、外乱に
よって列車の走行状況が当初の予定から大きくずれた場
合、無理やり当初の予定に追従するように制御を行う
と、ぎくしゃくとした制御となり、消費エネルギ、乗り
心地の点から不利となるが、本発明によれば、当初の予
定からのずれを容認し、現状を初期値として新たに走行
計画を立てる事により、無理な追従制御をすることな
く、車速を制御することが可能となり、エネルギ消費や
乗り心地の点で有利な列車の自動運転を実現することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である列車自動運転装置を示
す図。
【図2】本発明による目標速度算出の原理図。
【図3】本発明による目標速度算出の原理図。
【図4】速度偏差と推進力の関係を示す図。
【図5】現状を初期値とした運転曲線の決定方法を示す
図。
【図6】再計算による運転曲線の決定方法を示す図。
【符号の説明】
1 再計算要求装置 2 ダイア管理装置 3 在線位置算出装置 4 路線状況データベース 5 列車速度算出装置 6 列車重量算出装置 7 粘着率算出装置 8 距離時間曲線生成装置 9 目標速度算出装置 10 列車制御装置 901 参照位置算出装置 902 時間幅設定装置 903 除算装置 1001 データ選択装置 1002 走行抵抗算出装置 1003 速度指令生成装置 1004 目標トルク算出装置 1005 トルク指令算出装置 51 列車状態の初期値 52 制限速度 53 運転曲線 61 新しい列車状態 62 新しい運転曲線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀田 正人 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 日野 知明 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 福島 忠 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 田代 維史 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駅間定時運転を行う列車自動運転方式に
    おいて、タイミングとして各制御周期ごとに再計算要求
    を出力する手段と、該再計算要求を受け付けると、ダイ
    ヤ情報を基にして現在の列車の状況を初期値として、目
    標駅までの走行計画を生成する手段と、該走行計画に基
    づいて制御目標を計算する手段を設けることを特徴とす
    る列車自動運転方式。
  2. 【請求項2】 請求項1において、再計算要求を出力す
    るタイミングを、列車の走行状況が走行計画に定められ
    た値から所定値以上のずれを発生した時点であることを
    特徴とする列車自動運転方式。
  3. 【請求項3】 駅間定時運転を行う列車自動運転方式に
    おいて、再計算要求を出力する手段と、該再計算要求を
    受け付けると、ダイヤ情報を基にして現在の列車の状況
    を初期値として、目標駅までの走行計画を生成する手段
    と、該走行計画に基づいて制御目標を計算する手段を設
    け、再計算要求を出力したとき、列車の状況が走行計画
    とかけ離れている場合、前記列車の状況を新たな初期値
    として、新しい走行計画をリアルタイムで作成すること
    を特徴とする列車自動運転方式。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のいずれかにおい
    て、初期値として、再計算要求のタイミング時における
    列車の在線位置および車両速度を用いることを特徴とす
    る列車自動運転方式。
  5. 【請求項5】 請求項1から請求項4のいずれかにおい
    て、制御目標を計算する手段は、考慮すべき未来までの
    時間幅を設定する時間幅設定装置と、走行計画、前記設
    定された時間幅および現在時刻に基づいて、現在時刻よ
    りも前記設定された時間幅だけ未来に自列車が在線すべ
    き位置を算出する参照位置算出装置を有し、自列車の現
    在の在線位置、前記算出された未来の参照位置、前記設
    定された時間幅を用いて自列車の制御目標を算出するこ
    とを特徴とする列車自動運転方式。
  6. 【請求項6】 請求項1から請求項5のいずれかにおい
    て、自列車の在線位置、該在線位置における制限速度、
    勾配、曲線の曲率、車速、列車重量、粘着率に基づいて
    電動機のトルク指令値を算出する列車制御手段を設け、
    制御目標と自列車在線位置の制限速度とを比較し、低い
    方を自列車の速度指令値として生成することを特徴とす
    る列車自動運転方式。
  7. 【請求項7】 請求項1から請求項6のいずれかにおい
    て、走行計画は、時間・距離曲線または速度・距離曲線
    であることを特徴とする列車自動運転方式。
  8. 【請求項8】 請求項1から請求項6のいずれかにおい
    て、制御目標は、列車の目標車速または目標加速度であ
    ることを特徴とする列車自動運転方式。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005528069A (ja) * 2002-04-18 2005-09-15 シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト 軌道車両の電気力学式な制動方法
CN1326735C (zh) * 2002-01-31 2007-07-18 株式会社东芝 自动列车运行装置以及列车运行辅助装置
JP2015177695A (ja) * 2014-03-17 2015-10-05 三菱電機株式会社 列車運行制御システム、車上装置および列車運行制御方法

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