JPH08216753A - シートサスペンション装置 - Google Patents

シートサスペンション装置

Info

Publication number
JPH08216753A
JPH08216753A JP5207095A JP5207095A JPH08216753A JP H08216753 A JPH08216753 A JP H08216753A JP 5207095 A JP5207095 A JP 5207095A JP 5207095 A JP5207095 A JP 5207095A JP H08216753 A JPH08216753 A JP H08216753A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
link
frame
suspension device
lock
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5207095A
Other languages
English (en)
Inventor
Hitoshi Oki
仁 大来
Shigeru Kanai
茂 金井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tachi S Co Ltd
Original Assignee
Tachi S Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tachi S Co Ltd filed Critical Tachi S Co Ltd
Priority to JP5207095A priority Critical patent/JPH08216753A/ja
Publication of JPH08216753A publication Critical patent/JPH08216753A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置の数を増加させることなく、シートの前
後位置を調整可能とする。 【構成】 リンク16の下部のフロント、リヤのコネクテ
ィングロッド38、35 の左右端にローラ44、45 をそれぞれ
設け、左右サイドの枠材14a の内部への各ローラの配置
により、リンク下部が下枠14に対して前後移動可能に連
結されている。そして、ロック手段48によって、下枠14
に対するリンク16の下端前部の前後移動が規制可能とな
っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、基端に対する可動端
の移動のもとで上下方向に伸縮する略X 形状のリンクを
上枠、下枠間に配設し、特定のサスペンション力のもと
でシートを弾性的に懸架、支持して、車床等に伝達され
た衝撃、振動等から着座者を隔離するシートサスペンシ
ョン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、車床等に伝達された衝撃、振
動等から着座者を隔離するとともに、着座者に起因する
衝撃、振動等を減衰させるシートサスペンション装置
が、車両のシート等に装着されている。
【0003】このようなシートサスペンション装置とし
て、たとえば、シートサイドの上枠と、車床等の床面サ
イドの下枠との間に伸縮自在な略X 形状のリンク(X リ
ンク)を介在させるとともに、リンクの立ち上げ方向、
つまりは上方にサスペンション力を付与するサスペンシ
ョン手段、および、衝撃、振動等を減衰可能に上枠を支
持するショックアブソーバ等を備えた構成が、一般的に
知られている、
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通常、自動
車等のシート、特に、着座者の手や足に各種操作の要求
されるドライバーシートにおいては、着座者の体形等に
応じて、シートの前後ポジションを任意に調整、設定可
能とする構成が望まれ、一般的には、別体のシートスラ
イド装置にシートサスペンション装置を載置、固定する
ことで、前後移動可能なシートを確保している。
【0005】しかしながら、このような公知の構成にお
いては、シートサスペンション装置、シートスライド装
置が別体であるため、シートに装着される装置の数の増
加が避けられず、シートが全体的に高価になりやすい。
【0006】そして、シートサスペンション装置をシー
トスライド装置に載置すると、シートの全体的な高さが
増大するため、シートの薄型化に対する悪影響が大き
い。
【0007】この発明は、装置の数を増加させることな
く、シートの前後位置を調整可能としたシートサスペン
ション装置の提供を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、この発明によれば、リンクの上部前端の枢着、およ
び、対応するローラガイド内への後部左右端のローラの
配置により、リンクの上部を上枠に対して連結するとと
もに、リンク下部の前端、後端の左右端にローラをそれ
ぞれ設け、対応するローラガイド内へのローラの配置に
より、リンク下部を下枠に対して前後移動可能に連結し
ている。
【0009】そして、ロック位置を前後に離反した複数
箇所に有するロック手段によって、下枠に対するリンク
の下端前部の前後移動を規制可能としている。
【0010】
【作用】この発明によれば、下枠に対するリンクの全体
的な前後移動、および、ロック手段による移動規制によ
って、リンク、つまりはシートの前後位置が任意に調
整、設定できるため、シートサスペンション装置自体が
シートスライド機能を有する構成となり、別体のシート
スライド装置が不要となる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照しながらこの発明の実施例
について詳細に説明する。
【0012】図1、図2に示すように、この発明に係る
シートサスペンション装置10においては、シートサイド
の上枠(アッパーフレーム)12が、車床等の床面サイド
の下枠(ロアフレーム)14に対し、伸縮自在なリンク16
を介して昇降可能に支持されている。
【0013】実施例においては、シート18の骨格を形成
するシートフレーム20を上枠12の一部として兼用し、当
該シートフレームと、後述する左右一対のブラケット22
(R、L) およびローラガイド24との組み合わせによって、
上枠が形成されている。なお、シートフレーム20は、シ
ートクッション部分、シートバック部分を連続的に有す
る、いわゆる一体型として形成されている。
【0014】また、下枠14は、たとえば、略コ字形状の
一対の枠材14a を左右サイドに有して形成され、前後に
離反して設けられた取り付けプレート26、27 を介して、
車床等の床面30に固定されている。下枠14の左右一対の
枠材14a は、開口を対向させて左右対称に配置されてい
る。
【0015】図1、図2を見るとわかるように、リンク
16は、たとえば、一対の内方リンクアーム16a 、外方リ
ンクアーム16b のほぼ中央を段付きボルト等からなる枢
支ピン32で連結、枢着して、上下方向に伸縮自在な略X
形状に組み立てられている。そして、リンク(X リン
ク)16は、左右に離反した位置にそれぞれ配設され、た
とえば、フロントコネクティングロッド34、35 、リヤコ
ネクティングロッド38、39 での左右のリンクアーム16a、
16b の対応する前端、後端間のそれぞれの連結によっ
て、左右のリンクが、一体的に伸縮可能となっている。
【0016】このように組み立てられたリンク16は、上
枠12、下枠14への上部、下部のそれぞれの連結のもと
で、上枠、下枠間に介在されている。
【0017】上述したように、上枠12は、シートフレー
ム20と左右一対のブラケット22(R、L) およびローラガイ
ド24との組み合わせにより形成されている。ブラケット
22(R、L) 、ローラガイド24は、たとえば、シートフレー
ム20のシートクッション部分の下面の前後位置にそれぞ
れ固着されている。
【0018】図2を見るとわかるように、ブラケット22
(R、L) は、上端をほぼ水平の固着端22a とする略逆L 形
状にそれぞれ折曲成形され、垂設片22b を内方に位置さ
せてシートフレーム20の前部に固着されている。また、
略コ字形状のローラガイド24が、開口を対向させ、上面
を固着面としてシートフレーム20の後部に固着されてい
る。
【0019】そして、図1、図2に示すように、このよ
うなリンク16においては、たとえば、リンク上部のリヤ
コネクティングロッド39の各端末(左右端)に、ローラ
42がそれぞれ転動自在に設けられ、ローラガイド24の内
部へのローラの配置、および、ブラケットの垂設片22b
間での上部のフロントコネクティングロッド34の架設、
軸支によって、リンク16の上部が上枠12に対して連結さ
れている。
【0020】ここで、この発明においては、ローラ44、4
5 が、リンク下部のフロント、リヤのコネクティングロ
ッド35、38 の各端末に転動自在にそれぞれ設けられ、枠
材14a の内部へのそれぞれのローラの配置によって、リ
ンク16の下部が下枠14に対して連結されている。つま
り、リンク16の下部においては、下枠14の左右サイドの
枠材14a が、ローラ44、45 のためのローラガイドとして
利用され、リンク全体が、枠材内での下部のローラの転
動のもとで、シートフレーム20、つまりはシート18と共
に下枠14に対して前後方向に移動可能となっている。
【0021】ところで、通常、このようなリンク16にお
いては、前端16F 、後端16R の一方が前後移動不能な基
端、他方が前後移動可能な可動端としてそれぞれ規定さ
れ、基端に対し可動端を前後移動させることで、上下方
向でのリンクの伸縮を確保している。そこで、この発明
においては、たとえば、上枠12に対して枢着されたリン
ク前端16F をリンク16の基端とするために、リンクの下
部前端にロック手段48を設け、ロック手段によるロック
のもとで、下枠に対するリンクの前後移動を規制可能と
している。
【0022】図1、図2に加えて図3を見るとよくわか
るように、ロック手段48は、たとえば、下方に突出した
ロック爪50a を一体的に有するロックレバー50と、ロッ
ク爪の遊嵌、係合可能なロック孔52a の穿設されたロッ
クプレート52との組み合わせを備えて形成されている。
【0023】ロックレバー50は、たとえば、操作端50b
を前方に延出させて、リンク下部のフロントコネクティ
ングロッド35に回動自在に支持され、ロックばね54の偏
倚力のもとで、ロックプレートのロック孔52a へのロッ
ク爪50a の係合方向に偏倚されている。
【0024】ロックばね54として、たとえば、上面略く
字の対称形状に折曲された側面略つ字形状の線状ばねが
利用でき、ほぼ中央の折曲端でのロックレバー50の支
持、および、コネクティングロッド35への各端末の係止
によって、ロック爪50a をロックプレートのロック孔52
a との係合方向に偏倚するように、ロックばねは構成、
配設されている。
【0025】このような構成では、ロックレバーのロッ
ク爪50a 、ロックプレートのロック孔52a 間の係合、つ
まりはロック手段48のロックのもとで、下枠14に対する
リンク前端16F の前後移動が規制されるため、リンク前
端を基端、後端16R を可動端とした上下方向へのリンク
16の伸縮が得られる。
【0026】なお、ロックレバー50は、たとえば、コネ
クティングロッド38の遊挿可能なパイプ状支持片56を各
側面に延出させて一体的に形成されている。このような
構成では、パイプ状支持片56がコネクティングロッド38
に対して広範囲で接触するため、コネクティングロッド
に対するロックレバー50の、いわゆる倒れが確実に防止
できるとともに、左右方向へのブレのないロックレバー
の円滑な回動が容易に確保できる。
【0027】また、ロックプレート52は、ロックレバー
50に対応する位置、たとえば、前部の取り付けプレート
26への固着のもとで、下枠14の前部に配設されている。
【0028】ここで、この発明においては、ロックプレ
ートのロック孔52a が、前後方向に離反した複数箇所に
形成されている。
【0029】たとえば、図3に示す、ロックばね54の偏
倚力のもとでロック爪50a 、ロック孔52a 間を係合させ
た状態、つまりはロック手段48のロック状態を、このシ
ートサスペンション装置10の初期状態と仮定する。この
初期状態においては、上述したように、ロック手段48の
ロック状態においては、下枠14に対するリンク前端16F
の前後移動が規制されるため、リンク前端を基端、リン
ク後端16R を可動端とした上下方向へのリンク16の伸縮
が得られる。
【0030】このようなロック手段48のロック状態にお
いて、白抜き矢印で示すように、ロックばね54の偏倚力
に抗してロックレバーの操作端50b を押圧し、時計方向
へのロックレバー50の回動のもとで、ロック爪50a をロ
ックプレートのロック孔52aから離反させれば、図4に
示すように、ロックレバー、つまりはリンク前端16Fが
下枠14に対してフリーになる。そのため、下部のローラ
44、45 の転動を伴う下枠14に対するリンク16の全体的な
前後移動、つまりはシート18の前後移動が可能となる。
【0031】なお、図4においては、下枠14に対するリ
ンク16の後方位置を図示しているため、ロック手段48の
ロック解除状態では、図示の位置から前方(右方)に移
動可能となる。
【0032】そして、たとえば、シート18の任意の前後
位置において、ロックレバーの操作端50b への押圧力を
解除すれば、ロックばね54の偏倚力による、反時計方向
へのロックレバー50の回動によって、ロック爪50a がロ
ックプレートのロック孔52aとの係合方向に偏倚され、
いずれかのロック孔へのロック爪の遊嵌、係合によっ
て、シート18の前後位置が対応する位置に任意に調整、
設定される(図3参照)。
【0033】上記のように、この発明のシートサスペン
ション装置10においては、ロック手段48のロック解除の
もとでシート18が前後移動できるとともに、ロック手段
のロックによってシートの前後位置が任意に調整、設定
できる。つまり、この発明においては、シートサスペン
ション装置自体がシート18を前後方向に移動可能に支持
するシートスライド機能を有するため、別体のシートス
ライド装置を併設することなく、シートの前後位置の調
整が可能となる。
【0034】従って、別体のシートスライド装置の併設
によって生じる装置数、部品点数の増加、作業の煩雑化
およびシート18の高さの増加等を招かないシートサスペ
ンション装置10が、この発明によれば容易に得られ、着
座者の快適性、安全性が十分に確保できる。
【0035】なお、このようなシートサスペンション装
置10においては、通常、リンク16を立ち上げ方向に偏倚
するサスペンション手段(図示しない)が、リンクに偏
倚力を伝達可能に配設されている。このサスペンション
手段からの偏倚力が、サスペンション力として上枠12に
付与され、それによって、上枠、つまりはシート18が弾
性的に懸架、支持されている。
【0036】また、図1、図2に示すように、床面30等
に伝達される衝撃、振動等を伸縮のもとで緩衝、減衰す
るショックアブソーバ58が、たとえば、リンク可動端
(後端)16R と上枠12との間に架設されている。たとえ
ば、左右一対の支持片60a の突設されたブラケット60、
および、同様の支持片62a の突設されたサポートシャフ
ト62が、左右の内方リンクアーム16a の後部間、およ
び、シートフレーム20の後部の左右サイド間にそれぞれ
架設、固着され、各支持片への対応する端末の枢着によ
って、ショックアブソーバ58が、上枠12の昇降のもとで
伸縮可能に配置、連結されている。
【0037】ショックアブソーバ58としては、公知の一
般的な市販品が利用できる。
【0038】なお、実施例においては、ロック手段48と
して、ロックレバー50とロックプレート52との組み合わ
せを例示しているが、下枠14に対するリンク16の下部前
端の前後移動を規制可能とすれば足りるため、これに限
定されず、たとえば、リードスクリューとナットとの組
み合わせをロック手段として利用してもよい。
【0039】しかしながら、実施例のように、ロックレ
バー50とロックプレート52との組み合わせをロック手段
48として利用すれば、簡単な構成にも拘らずロック、ロ
ック解除が円滑、容易に行えるため、組み立て時の作業
性、および、操作性が確実に向上される。
【0040】また、シートフレーム20を上枠12の一部と
して兼用しているが、これに限定されず、たとえば、単
独の枠体から、上枠を形成してもよい。
【0041】更に、実施例においては、左右サイドの断
面略コ字形状の枠材14a をリンク下部のローラ44、45 の
ローラガイドとして利用しているが、これに限定され
ず、別体のローラガイドを下枠14の左右サイドに個別に
固着する構成としてもよい。しかし、下枠14の左右サイ
ドの枠材14a をリンク下部のローラ44、45 のローラガイ
ドとして利用すれば、部品点数が確実に抑制できるた
め、構成、作業性等の点において好ましい。
【0042】また、ロックレバー50は、操作端50b の押
圧のもとで、ロックプレートのロック孔52a からのロッ
ク爪50a の係合解除等を可能とする形状であれば足りる
ため、図示の形状に限定されず、他の種々の形状に、ロ
ックレバーを形成してもよい。そして、ロック孔52a を
5ヶ所に有する構成として、ロックプレート52を例示し
ているが、上枠12、つまりはシート18の前後位置を複数
箇所に設定可能であれば足りるため、ロック孔の数はこ
れに限定されず、他の数としてもよい。
【0043】なお、シートクッション部分、シートバッ
ク部分の連続した形状のシートフレーム20からなるシー
ト18をここでは例示しているが、各部分別体のフレーム
からなるシートにも、この発明のシートサスペンション
装置10が装着できることはいうまでもない。
【0044】ここで、この発明のシートサスペンション
装置10においては、リンク16の立ち上げ角度を強制的に
変えることで、下枠14に対する上枠12の上下位置、つま
りはシート18の高さを調整可能とするとよい。
【0045】図1、図2に加えて図5を見るとわかるよ
うに、たとえば、リンク上部のフロントコネクティング
ロッド34が中空に形成され、一端を略U 形状の折曲部64
a とするトーションバー66が、他方の端末64b からコネ
クティングロッドの内部に遊挿されている。トーション
バーの折曲部64a は、内方リンクアーム16a の前端の挿
通孔66への挿入、係止によって連結されている。
【0046】この構成では、内方リンクアーム16a の回
動中心となるリンク上部のフロントコネクティングロッ
ド34、および、ローションバー64の主軸が同心軸上に位
置するため、内方リンクアーム、トーションバーは、当
該同心軸を中心として一体的に回動される。
【0047】ここで、図5に加えて図3を見るとわかる
ように、トーションバーの端末64bは非円形の回り止め
形状に形成され、対応する形状の嵌入孔68を垂直片70a
に有する押圧プレート70が、トーションバーの端末に一
体的に回動可能に連結されている。押圧プレート70は、
水平方向に延出された水平面70b をする略L 形状に形成
され、垂直片70a の前半部に、嵌入孔68が穿設されてい
る。
【0048】そして、たとえば、押圧プレートの水平面
70b の後半部を押圧可能とする蝶ボルト72が、上枠のブ
ラケット22(L) の延出片74に螺着されている。つまり、
この発明においては、蝶ボルト72が、押圧プレート70を
押圧する押圧手段として形成されている。
【0049】たとえば、図3に示す押圧プレート70のほ
ぼ水平位置を初期状態と仮定する。このような状態か
ら、蝶ボルト72を対応する方向に回転させて、ブラケッ
トの延出片74からの蝶ボルト下端の延出量を大きくする
と、押圧プレートの水平面70bの後半部の押圧により、
トーションバー64が内方リンクアーム16a と共に反時計
方向に一体的に回動されるため、リンクの立ち上げ角度
の変動によって、上枠12、つまりはシート18が、図6に
示すように上昇する。
【0050】なお、図6に示す、シート18の上昇位置に
おいても、ロック手段48のロックのもとで、リンク後端
16R が基端に対する可動端となるため、上枠のローラガ
イド24および下枠の枠材14a の内部におけるローラ42、4
5 のそれぞれの転動のもとで、上下方向でのリンクの伸
縮は同様に確保できる。そして、ロック手段48とトーシ
ョンバー64との間に連動性はないため、シート18のいず
れの高さにおいても、その前後位置は適宜調整できる
(図1参照)。
【0051】また、このようなシート18の上昇位置か
ら、蝶ボルト72を逆方向に回転させると、延出片74から
下方への蝶ボルトの突出量が小さくなるため、押圧プレ
ート70がトーションバー64を中心に時計方向に回動し、
これに伴う内方リンクアームの回動のもとでリンク16が
縮小して、上枠12、つまりはシート18が下降される(図
3参照)。
【0052】このように、この発明のシートサスペンシ
ョン装置10においては、リンク16の立ち上げ角度の強制
的な変動のもとで、シート18の高さを調整可能としてい
るため、着座者の体重に応じたシートの高さ調整が任意
かつ容易に行える。つまり、いずれの体重の着座者にお
いても、その自動車等に適した視線の高さが容易に確保
できるため、着座者の安全性、快適性が、この点からも
向上される。
【0053】ここで、実施例においては、トーションバ
ー64、押圧プレート70および蝶ボルト72の組み合わせに
よって、リンク16の立ち上げ角度を変動させる構成とし
て具体化されているが、リンクの立ち上げ角度を強制的
に変動可能であれば足りるため、この組み合わせおよび
構成に限定されない。しかしながら、トーションバー6
4、押圧プレート70および蝶ボルト72の組み合わせを利
用すれば、構成を複雑化することなく、リンク16の立ち
上げ角度の強制的な変動が得られるため、構成、作業性
等の点において好ましい。
【0054】なお、この発明のシートサスペンション装
置は、自動車のシートに適するとはいえ、これに限定さ
れず、たとえば、電車、飛行機、船舶等のシートサスペ
ンション装置に応用してもよい。
【0055】特に、シートバックの背面にサスペンショ
ン機構を有する、いわゆる背負い式サスペンションが一
般的とされるフォークリフト等の特殊車両のシートに、
この発明のシートサスペンション装置を装着すれば、シ
ートバックの背面から当該機構部分が削除できるため、
従来不可能であったシートバックのリクライニングが可
能となる。そして、シートサスペンションに加えたシー
トスライドが得られるため、特殊車両で要求される手、
足の種々の動作に適したシートポジションが容易に確保
できる。
【0056】上述した実施例は、この発明を説明するた
めのものであり、この発明を何等限定するものでなく、
この発明の技術範囲内で変形、改造等の施されたものも
全てこの発明に包含されることはいうまでもない。
【0057】
【発明の効果】上記のように、この発明に係るシートサ
スペンション装置によれば、当該装置自体がシートスラ
イド機能を有するため、別体のシートスライド装置を併
設することなく、シートの前後位置の調整が可能とな
る。従って、別体のシートスライド装置の併設によって
生じる装置数、部品点数の増加、作業の煩雑化およびシ
ートの高さの増加等を招かないシートサスペンション装
置が、この発明によれば容易に得られ、着座者の快適
性、安全性が十分に確保できる。
【0058】そして、ロックレバーとロックプレートと
の組み合わせをロック手段として利用すれば、簡単な構
成にも拘らずロック、ロック解除が円滑、容易に行える
ため、組み立て時の作業性、および、操作性が確実に向
上される。
【0059】更に、コネクティングロッドの遊挿可能な
内径のパイプ状支持片をロックレバーに一体的に設けれ
ば、パイプ状支持片が対応するコネクティングロッドに
対して広範囲で接触するため、コネクティングロッドに
対するロックレバーの、いわゆる倒れが確実に防止でき
るとともに、左右方向へのブレのないロックレバーの円
滑な回動が容易に確保できる。
【0060】また、この発明のシートサスペンション装
置においては、リンクの立ち上げ角度の強制的な変動の
もとで、シートの高さが調整できるため、着座者の体重
に応じたシートの高さ調整が任意かつ容易に行える。つ
まり、いずれの体重の着座者においても、その自動車等
に適した視線の高さが容易に確保できるため、着座者の
安全性、快適性が、この点からも向上される。
【0061】そして、トーションバー、押圧プレートお
よび押圧手段の組み合わせから形成できるため、構成を
複雑化することなく、リンクの立ち上げ角度の強制的な
変動が得られる。従って、シートサスペンション装置の
構成の煩雑化、作業性の低下等が確実に防止できる。
【0062】更に、押圧手段として蝶ボルトを利用すれ
ば、構成を複雑化することなく、無段階での高さ調整が
行えるため、簡単な構成にも拘らず、シートの快適性が
十分に確保できる。
【0063】また、シートフレームを上枠の一部として
兼用するとともに、下枠の左右サイドの枠材をリンク下
部のローラのためのローラガイドとして利用すれば、部
品点数が確実に抑制できるため、構成の簡素化、およ
び、作業性の向上等が容易にはかられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシートサスペンション装置の概
略縦断面図である。
【図2】シートサスペンション装置の概略斜視図であ
る。
【図3】ロック手段およびリンク立ち上げ角度の初期状
態における、シートサスペンション装置の一部破断の部
分拡大図である。
【図4】ロック解除状態における、シートサスペンショ
ン装置の一部破断の部分拡大図である。
【図5】シートサスペンション装置のリンク上部の前端
における、一部破断の概略分解斜視図である。
【図6】リンクの伸長状態における、シートサスペンシ
ョン装置の一部破断の部分拡大図である。
【符号の説明】
10 シートサスペンション装置 12 上枠(アッパーフレーム) 14 下枠(ロアフレーム) 14a 左右サイドの枠材(ローラガイド) 16 リンク(X リンク) 18 シート 20 シートフレーム 22(R、L) ブラケット 24 ローラガイド 34 リンク上部のフロントコネクティングロッド 35 リンク下部のフロントコネクティングロッド 42 リンク上部のローラ 44、45 リンク下部のローラ 48 ロック手段 50 ロックレバー 50a ロック爪 52 ロックプレート 52a ロック孔 54 ロックばね 56 パイプ状支持片 64 トーションバー 64a 折曲部 70 押圧プレート 70b 押圧プレートの水平面 72 蝶ボルト(押圧手段) 74 延出片

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フロント、リヤのコネクティングロッド
    によって連結された左右一対の略X 形状のリンクが、シ
    ートサイドの上枠、床面サイドの下枠間で伸縮自在に配
    設され、リンクの立ち上げ方向に付与された特定のサス
    ペンション力のもとで、シートを弾性的に懸架、支持す
    るシートサスペンション装置において、 リンクの上部前端の枢着、および、対応するローラガイ
    ド内への後部左右端のローラの配置により、リンクの上
    部が上枠に対して連結されるとともに、 リンク下部の前端、後端の左右端にローラをそれぞれ設
    け、対応するローラガイド内へのローラの配置により、
    リンク下部を下枠に対して前後移動可能に連結し、ロッ
    ク位置を前後に離反した複数箇所に有するロック手段に
    よって、下枠に対するリンクの下部前端の前後移動を規
    制可能とし、 下枠に対するリンクの全体的な前後移動のもとで、シー
    トの前後位置を調整可能とするとともに、ロック手段の
    ロック位置に応じて、シートの前後位置を任意に設定可
    能としたことを特徴とするシートサスペンション装置。
  2. 【請求項2】 ロック手段が、 下方に突出したロック爪を一体的に有して、左右のリン
    クの下部前端間を連結するコネクティングロッドに回動
    自在に支持されたロックレバーと;ロックレバーのロッ
    ク爪の遊嵌、係合可能なロック孔を、前後方向で等間隔
    離反された複数箇所に有するロックプレートと;ロック
    爪、ロック孔間の係合方向に、ロックレバーをコネクテ
    ィングロッドに対して偏倚するロックばねと;を備えて
    形成された請求項1記載のシートサスペンション装置。
  3. 【請求項3】 ロックレバーが、コネクティングロッド
    の遊挿可能な内径のパイプ状支持片を各側面に延出させ
    て一体的に形成された請求項2記載のシートサスペンシ
    ョン装置。
  4. 【請求項4】 リンクの上部前端間を連結するコネクテ
    ィングロッドが中空に形成され、一端に略U 形状の折曲
    部を有するトーションバーが、折曲部の端末を対応する
    リンクアームに係止して当該コネクティングロッド内に
    遊挿され、 コネクティングロッドから延出されたトーションバーの
    他方の端末が、水平な押圧面を有する押圧プレートの前
    半部、後半部のいずれかに偏った位置に一体的に回動可
    能に連結されるとともに、押圧手段が、押圧面の前半
    部、後半部の他方を押圧可能な位置で上枠サイドに設け
    られ、 押圧手段による押圧プレートの押圧面の押圧によってリ
    ンクの立ち上げ角度を調整し、リンクの立ち上げ角度に
    応じて、上枠の高さを調整可能とした請求項1ないし3
    のいずれか記載のシートサスペンション装置。
  5. 【請求項5】 押圧手段が、上枠のブラケットの固着端
    の延出片に螺着された蝶ボルトであり、当該延出片から
    下方への蝶ボルトの突出量に応じて、リンクの立ち上げ
    角度を無段階で調整可能とした請求項4記載のシートサ
    スペンション装置。
  6. 【請求項6】 シートの骨格を形成するシートフレーム
    を上枠として兼用し、リンク上部の基端を支持するブラ
    ケット、および、可動端のローラを転動自在に支持する
    略コ字形状のローラガイドが、シートフレームの対応箇
    所の左右サイドにそれぞれ固着されるとともに、 下枠が、開口を対向させて配置された一対の略コ字形状
    の枠材を左右サイドに有して形成され、左右サイドの枠
    材をローラガイドとして兼用し、枠材内へのローラの配
    設によって、リンクを上枠とともに、前後方向に移動可
    能とした請求項1ないし5のいずれか記載のシートサス
    ペンション装置。
  7. 【請求項7】 フロント、リヤのコネクティングロッド
    によって連結された左右一対の略X 形状のリンクが、シ
    ートサイドの上枠、床面サイドの下枠間で伸縮自在に配
    設され、リンクの立ち上げ方向に付与された特定のサス
    ペンション力のもとで、シートを弾性的に懸架、支持す
    るシートサスペンション装置において、 リンクの上部前端間を連結するコネクティングロッドが
    中空に形成され、一端に略U 形状の折曲部を有するトー
    ションバーが、折曲部の端末を対応するリンクアームに
    係止して当該コネクティングロッド内に遊挿され、 コネクティングロッドから延出されたトーションバーの
    他方の端末が、水平な押圧面を有する押圧プレートの前
    半部、後半部のいずれかに偏った位置に一体的に回動可
    能に連結されるとともに、押圧手段が、押圧面の前半
    部、後半部の他方を押圧可能な位置で上枠サイドに設け
    られ、 押圧手段による押圧プレートの押圧面の押圧によってリ
    ンクの立ち上げ角度を調整し、リンクの立ち上げ角度に
    応じて、上枠の高さを調整可能としたことを特徴とする
    シートサスペンション装置。
  8. 【請求項8】 押圧手段が、上枠のブラケットの固着端
    の延出部に螺着された蝶ボルトであり、当該延出部から
    下方への蝶ボルトの突出量に応じて、リンクの立ち上げ
    角度を無段階で調整可能とした請求項7記載のシートサ
    スペンション装置。
JP5207095A 1995-02-17 1995-02-17 シートサスペンション装置 Pending JPH08216753A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5207095A JPH08216753A (ja) 1995-02-17 1995-02-17 シートサスペンション装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5207095A JPH08216753A (ja) 1995-02-17 1995-02-17 シートサスペンション装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH08216753A true JPH08216753A (ja) 1996-08-27

Family

ID=12904568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5207095A Pending JPH08216753A (ja) 1995-02-17 1995-02-17 シートサスペンション装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH08216753A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030023956A (ko) * 2001-09-14 2003-03-26 현대자동차주식회사 자동차의 시트용 에어 서스펜션 구조
JP2006055413A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Nisshin Iryoki Kk 車椅子
CN109548202A (zh) * 2018-11-16 2019-03-29 西安交通大学 一种大面积静态石英灯模块化可调加热装置
KR20210109486A (ko) * 2020-02-27 2021-09-06 김경태 위치 조정기능이 적용된 충격 흡수식 선박용 의자

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20030023956A (ko) * 2001-09-14 2003-03-26 현대자동차주식회사 자동차의 시트용 에어 서스펜션 구조
JP2006055413A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Nisshin Iryoki Kk 車椅子
CN109548202A (zh) * 2018-11-16 2019-03-29 西安交通大学 一种大面积静态石英灯模块化可调加热装置
CN109548202B (zh) * 2018-11-16 2020-08-18 西安交通大学 一种大面积静态石英灯模块化可调加热装置
KR20210109486A (ko) * 2020-02-27 2021-09-06 김경태 위치 조정기능이 적용된 충격 흡수식 선박용 의자
KR20210109487A (ko) * 2020-02-27 2021-09-06 김경태 위치 조정기능이 적용된 충격 흡수식 선박용 의자
KR20210109488A (ko) * 2020-02-27 2021-09-06 김경태 위치 조정기능이 적용된 충격 흡수식 선박용 의자

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4941641A (en) Vehicle seat
US7455363B2 (en) Device for moving headrest back and forth
US3999800A (en) Vehicle seat
EP0827863B1 (en) Vehicle seat with height adjustable seat cushion
US4767157A (en) Seat lifter
US4687250A (en) Adjustable seat assembly for vehicle
US4384701A (en) Fore and aft adjustment and isolation assembly
ES2247764T3 (es) Suspension ajustable de todo el asiento.
US4943037A (en) Suspension device with cam support member
US4932706A (en) Forwardly foldable seat assembly
CA2128373A1 (en) Knee action suspension seat
US7390062B2 (en) Seat having cushion height and recline adjustment mechanisms
JPH0742861Y2 (ja) シートスライド装置
US5697674A (en) Vehicle seat having a seat proper that is adjustable in height
US7246857B2 (en) Seat folding device of vehicle
JPH08216753A (ja) シートサスペンション装置
JPH0826007A (ja) 車両用シートのリフタ機構
JP3403789B2 (ja) シート用サスペンション装置
US5873627A (en) Knee action suspension control seat
KR100197259B1 (ko) 차량용 보조시트 폴딩장치
JP3549580B2 (ja) シートリフター
JP2569437Y2 (ja) サスペンションシート
WO1998010682A1 (en) Seat structure
SU1298106A1 (ru) Сиденье транспортного средства
JPH0617632Y2 (ja) サスペンションシート