JPH0821674A - 複合熱源を利用した融雪および給湯装置 - Google Patents

複合熱源を利用した融雪および給湯装置

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JPH0821674A
JPH0821674A JP15608594A JP15608594A JPH0821674A JP H0821674 A JPH0821674 A JP H0821674A JP 15608594 A JP15608594 A JP 15608594A JP 15608594 A JP15608594 A JP 15608594A JP H0821674 A JPH0821674 A JP H0821674A
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heat
hot water
road surface
heat exchanger
water supply
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JP15608594A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Aida
裕志 合田
Seiji Nagata
聖司 永田
Masaki Mikami
正樹 三上
Hajime Onoda
元 小野田
Hidetaka Hasebe
英孝 支部
Keizo Okawa
敬三 大川
Ichiro Takasaki
一郎 高崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kimmon Manufacturing Co Ltd
Hokkaido Gas Co Ltd
Original Assignee
Kimmon Manufacturing Co Ltd
Hokkaido Gas Co Ltd
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
    • Y02B30/00Energy efficient heating, ventilation or air conditioning [HVAC]
    • Y02B30/52Heat recovery pumps, i.e. heat pump based systems or units able to transfer the thermal energy from one area of the premises or part of the facilities to a different one, improving the overall efficiency
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Road Paving Structures (AREA)
  • Heat-Pump Type And Storage Water Heaters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 季節、日当り、日陰に拘らず高温水と低温水
とを個別に貯湯および給湯でき、降雪期には給湯と同時
に融雪もできる路面融雪および給湯装置。 【構成】 GHP10と、給湯系(第一および第二給湯
ライン40、50)30および路面融雪兼採熱系60を
具える。GHPの排ガス、エンジン排熱を熱交換器(9
4,42)で熱回収して第一給湯ラインに高温水を得
る。GHPの採熱系熱交換部20に空気熱交換器22と
路面熱交換器24を設け、採熱系熱交換部で回収した熱
を凝縮器で回収して第二給湯ラインに系間熱交換器を介
して低温水を得る。路面融雪兼採熱系は路面熱交換器と
結合し、第二給湯ラインと系間熱交換器を介して結合す
る。路面採熱の場合には路面熱交換器と結合し、融雪時
および路面採熱による低温水の加温時には第二給湯ライ
ンと結合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガスエンジン式ヒー
トポンプを熱源として用いた、複合熱源型の融雪および
給湯装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、路面融雪装置と給湯設備とを兼用
できる路面融雪装置が提案されている(実開平4−12
507号公報)。この公開公報の図2に先行技術として
開示されている従来の路面融雪装置は、加熱器側を循環
するラインの温水と路面側を循環するラインの不凍液と
の間で熱交換をする方式である。この装置は、冬期には
融雪装置として稼働させて融雪を行うが、夏期等の太陽
日射のある時期には、加熱器側に給湯ラインを設けてお
き、路面側のラインに給水ラインから補給水を流入させ
ながら、路盤から太陽熱の熱回収を行い、回収した熱を
熱交換器を介して温水を加温する構造となっている。そ
して、熱量不足、すなわち、温水の温度が低い場合に
は、給湯側の温水を加熱源例えば温水ボイラで追い炊き
して給湯を賄っている。
【0003】一方、実開昭62−149756号公報に
はヒートポンプの構造を利用した屋根融雪および給湯シ
ステムが開示されているが、このシステムは熱媒体が直
接流れる直膨式である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した実開平4−1
2507号公報の従来装置であると、太陽熱回収は日射
量に左右されてしまうため、給湯に必要な熱量を充分に
回収できない場合があったり、日陰や夜間での使用がで
きないという問題点があった。また、この回収熱量不足
を補うために行うボイラの追い炊きも、ボイラ効率が1
00%未満と低いので、エネルギーコストが高くなって
しまい、従って、経済性の面からの問題点もあった。
【0005】また、上述した直膨式のシステムを路面融
雪装置として応用することも考えられるが、その場合、
直膨式装置の集熱兼放熱部を荷重のかかる路面や、面積
の広い領域に対応させて設けて使用することは以下に述
べる理由により困難である。すなわち、直膨式では、路
盤(路面)パイプ中に高温・高圧の冷媒ガスが直接流れ
ることがあり(例えば、降雪時)、広範囲の面積で融雪
または採熱を行うためには冷媒の気液混合状態をパイプ
内で均一に保つ必要があるが、現在のところ、これは極
めて難しいと考えられている。この均一性が保たれない
と、十分に融雪・採熱ができないこととなる。また、直
膨式では高温・高圧の冷媒が流れるため、パイプは金属
製パイプとするのがよいが、金属製パイプは地中での腐
食性の問題がある。また、金属製パイプは樹脂パイプと
比較すると、荷重に対する可撓性が悪く、折損や亀裂に
よる高温・高圧冷媒の漏れが懸念され、従って、一般的
には直膨式の路面パイプを路盤へ敷設することは不適当
であると考えられる。
【0006】また、従来の路面融雪装置では、給湯ライ
ンは一系統しかないため、高温水を貯湯および出湯する
ためには、別に追い炊きする必要があり、しかも、高温
水と低温水とを同時に貯湯および出湯させることができ
なかったし、そのように構成しようとする思想もなかっ
た。
【0007】そこで、この出願にかかる発明者等は、種
々の研究および実験を行った結果、ガスエンジン式ヒー
トポンプを熱源機として利用すれば、排熱の有効利用と
種々の採熱方式を採用することができ、これに加え、給
湯系と融雪および採熱系との間での熱交換を行わせれ
ば、太陽熱回収量を増大させ、日射量や日陰や夜間に拘
らず稼働でき、経済的に効率が良く、しかも、給湯水を
より高温に高めることができる路面融雪兼給湯装置を提
供できる結論に達した。
【0008】そこで、この発明の第一の目的は、季節、
天候、昼夜に影響されない通年型融雪兼給湯装置を提供
することにある。
【0009】この発明の第二の目的は、冬期間を含む年
間の路面採熱を可能として太陽熱回収を高めた融雪兼給
湯装置を提供することにある。
【0010】この発明の第三の目的は、太陽熱以外の空
気採熱、地中採熱、装置自体の排熱等の未利用エネルギ
ーを効率的に利用した、経済性に優れた、複合熱源利用
型の融雪兼給湯装置を提供することにある。
【0011】さらに、この発明の第四の目的は、装置の
集熱および放熱部を荷重の掛かる路面はもとより、大面
積の領域に敷設できる融雪兼給湯装置を提供することに
ある。
【0012】さらに、この発明の第五の目的は、高温水
および低温水の二つの給湯ラインで、個別に、貯湯およ
び出湯可能とした融雪兼給湯装置を提供することにあ
る。
【0013】さらに、この発明の融雪および給湯装置
を、必要ならば、自動制御式の装置として提供すること
ができる。
【0014】
【課題を解決するための手段および作用】この発明で
は、複合熱源を利用する融雪および給湯装置を下記のよ
うな構成とする。
【0015】熱源機としてガスエンジン式ヒートポンプ
を用いる。通常、ガスエンジン式ヒートポンプは、ガス
エンジンで圧縮機を駆動させて圧縮機から四方弁、凝縮
器、膨張弁および採熱系熱交換部を経て圧縮機へと、四
方弁で切り替えることにより、順または逆方向に、順次
に、冷媒を循環させる構造となっている。このガスエン
ジン式ヒートポンプに結合して給湯系および路面融雪兼
採熱系を設け、さらに、給湯系および路面融雪兼採熱系
間に系間熱交換系を設けてある。この給湯系は、ガスエ
ンジンからの排熱との熱交換により加温された温水(高
温水という。)を給湯する第一給湯ラインと、主として
凝縮器で加温され、第一給湯ラインの温水よりも低温の
温水(低温水という。)を給湯する第二給湯ラインとを
有している。また、路面融雪兼採熱系は、採熱系熱交換
部と路面パイプとの間で不凍液を循環させて、所要に応
じて路面融雪または路面採熱を行う。系間熱交換系は、
路面融雪兼採熱系の不凍液と第二給湯ラインの低温水と
の間で熱交換するために設けてある。
【0016】この構成によれば、ガスエンジン式ヒート
ポンプの採熱系熱交換部で、例えば空気とか路盤等から
の未利用エネルギーを熱交換により冷媒に熱回収して、
凝縮器においてこの冷媒との熱交換で給湯系の第二給湯
ラインを流れる給湯水を低温に加温する。一方、ガスエ
ンジン自体の発生する排熱を排熱熱交換器で熱回収して
給湯系の第一給湯ラインを流れる給湯水を第二給湯ライ
ンの給湯水の温度よりも高温に加温する。このように、
この発明では、排熱や未利用エネルギーを熱源として利
用できるので、天候や日射量や日陰や昼夜を問わずに、
装置を一年中稼働できると共に、ボイラの追い炊きを必
要とせずに給湯水を低温および高温の二系統で加温でき
る。しかも、この加温は、路面融雪兼採熱系とは独立し
て行うことができる。また、この発明では、温度の高い
採熱源を選択できるため、高効率で装置を稼働させるこ
とができる。
【0017】また、この発明の装置は、チラー式であ
り、路面融雪兼採熱系を流れるのは従来から安全性が高
いといわれている、一般に用いられている不凍液である
ので、路面融雪兼採熱系を構成する路面パイプすなわち
集熱兼放熱部を荷重の掛かる広い面積の領域に何ら問題
なく敷設することができる。
【0018】この発明の好適実施例によれば、第一給湯
ラインには、ガスエンジンからの排熱との熱交換により
高温水を得るための排熱熱交換器と、この高温水を貯湯
および給湯する高温タンクと、排熱熱交換器および高温
タンク間の高温水流路と、この高温水流路を経て高温水
を循環させる第一循環ポンプとを設けるのが良い。そし
て、第二給湯ラインは、低温水を貯湯および給湯する低
温タンクと、凝縮器およびこの低温タンク間の低温水流
路と、この低温水流路を経て低温水を循環させる第二循
環ポンプとを設けるのが良い。このようにすれば、高温
水を専用の高温タンクに貯湯しおよびこれから出湯させ
ることができ、しかも、給湯水を循環させて、排熱利用
によって、常時、高温加温することもでき、一方、低温
水を専用の低温タンクに貯湯しおよびこれから出湯させ
ることができ、しかも、給湯水を循環させて、空気とか
路盤等に蓄熱している未利用エネルギーの積極的な利用
により、常時、低温加温することもできる。
【0019】さらに、この発明の好適実施例によれば、
採熱系熱交換部には、空気熱交換器と、路面融雪兼採熱
系との熱交換を行う路面熱交換器と、冷媒の、膨張弁か
ら四方弁への流路を空気熱交換器および路面熱交換器の
双方またはいずれか一方を経る流路に切り換える流路切
換手段とを設けるのが良い。この構成によれば、空気熱
源と路盤熱源の双方またはいずれか一方を選択的に利用
できるので、気温の低い冬期でも、夜間でも、また、路
面パイプ設置箇所が日陰であっても、適当な温度の低温
水を貯湯および出湯することができる。そして、具体的
には、好ましくは、流路切換手段に、第一膨張弁、第二
膨張弁、第一操作弁および第二操作弁を設けて、凝縮器
と四方弁との間に、第一膨張弁および空気熱交換器を経
る第一切換ルートと、第二膨張弁、路面熱交換器および
第二操作弁を経る第二切換ルートと、第一切換ルートお
よび第二切換ルートとが並列となる第三切換ルートと、
第二膨張弁、路面熱交換器、第一操作弁および空気熱交
換器を経る第四切換ルートとを形成するよう構成するの
が良い。このように構成すれば、路面熱交換器と空気熱
交換器を所要に応じて効率良く選択利用できる。尚、こ
れらの操作弁や膨張弁の操作は、手動操作であっても電
気的または機械的な自動操作であってもよく、設計に応
じて適切な操作手法を使用すれば良い。
【0020】さらに、この発明の実施に当たり、好まし
くは、路面融雪兼採熱系には、採熱系熱交換部および路
面パイプ間の不凍液流路と、この不凍液流路を経て不凍
液を循環させる第三循環ポンプとを設け、さらに、系間
熱交換系には、路面パイプおよび採熱系熱交換部間の一
方の不凍液流路に設けられた三方弁と、この三方弁と路
面パイプおよび採熱系熱交換部間の他方の不凍液流路と
の間に設けた分岐流路と、この分岐流路を流れる不凍液
と低温タンクおよび凝縮器間の低温水流路を流れる低温
水との間で熱交換を行うための系間熱交換器とを設ける
のが良い。このように構成してあると、三方弁を操作し
て分岐流路に不凍液が流れるようにしておけば、路面パ
イプを配設してある路盤を熱源として系間熱交換器を介
して第二給湯ラインの給湯水を低温水として加温するこ
とができると共に、逆に、ヒートポンプの稼働および停
止にかかわらず、ヒートポンプで加温された第二給湯ラ
インの給湯水(低温水)を熱源として系間熱交換器を介
して不凍液を加温することにより路面融雪を行うことが
できる。
【0021】さらに、この発明の好適実施例によれば、
排熱熱交換器および高温タンク間の高温水流路に第三操
作弁を設け、第三操作弁および排熱熱交換器間の高温水
流路と凝縮器および低温タンク間の低温水流路とを第一
連絡流路で連絡し、第一連絡流路に第四操作弁を設け、
高温タンクおよび排熱熱交換器間の高温水流路と低温タ
ンクの出湯口側とを第二連絡流路で連絡するのが良い。
このようにすれば、低温水の温度が低下した場合には高
温水を流入させて温度を上げることができ、また高温水
の温度が高くなりすぎた場合には低温水を流入させて温
度を下げることもできる。また、外部からの給湯水の補
給箇所をいずれかのラインに一か所設けておけば、両ラ
インに給湯水の補給ができる。
【0022】さらに、この発明の好適実施例として、こ
の発明の融雪および給湯装置を、その動作制御を自動的
にできる装置として、構成することができる。その場合
には、基本的には、複数の温度センサおよび降雪センサ
を含むセンサ部と、これら温度センサおよびまたは降雪
センサからの検出結果に応答して、或いは外部入力手段
からの入力指令に応答して、ガスエンジン式ヒートポン
プ、給湯系および路面融雪・採熱系の被制御駆動(また
は動作)部にこれらを選択的に駆動(または動作)させ
るための制御指令を与える制御部とを設ければ良い。こ
の温度センサとして、例えば、外気温度センサ、高温タ
ンク温度センサ、低温タンク温度センサ、路面温度セン
サ、路盤温度センサ等がある。また、この被制御駆動部
として、例えば、ガスエンジン式ヒートポンプにはガス
エンジン、圧縮機、四方弁、流路切換手段(膨張弁:第
一および第二膨張弁、操作弁:第一および第二操作弁)
およびポンプがあり、給湯系には第一および第二循環ポ
ンプ、第一、第二、第三および第四操作弁があり、路面
融雪・採熱系には第三循環ポンプおよび三方弁がある。
このように構成しておけば、この発明の装置を始動させ
て立ち上げたとき、この装置を、外部からの指令条件お
よびまたはこの装置のその時の気候等の環境条件等に応
じた適切な、連続稼働させるための待機状態へ自動的に
もたらすことができると共に、待機状態後のこの装置の
連続駆動を、温度センサや降雪センサ等の測定結果等に
応じて効率良く自動的に稼働させることができる。
【0023】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明の実施例に
つき説明する。尚、以下説明する実施例は、この発明の
好適実施例であり、従って、この発明は、この好適実施
例にのみ限定されるものではない。
【0024】<装置の構成の説明>図1は、この発明の
基本的構成を説明するための構成図である。この発明の
複合熱源を利用した融雪および給湯装置は、熱源機とし
てガスエンジン式ヒートポンプ(以下、所要に応じてG
HPとも称する。)10を用いる。通常、ガスエンジン
式シートポンプ10は、ガスエンジン12と、このエン
ジン12で駆動される圧縮機14と、四方弁16と、第
一熱交換手段18と、膨張弁27と、第二熱交換手段2
0とを具えていて、四方弁16の流路切り換えによって
圧縮機14、四方弁16、第一熱交換手段18、膨張弁
27、第二熱交換手段20、四方弁16、圧縮機14へ
と順方向に冷媒を循環させるか、或いは、圧縮機14、
四方弁16、第二熱交換手段20、膨張弁27、第一熱
交換手段18、四方弁16、圧縮機14へと逆方向に冷
媒を循環させる構造となっている。順方向に冷媒を循環
させるときには、第一熱交換手段18はいわゆる凝縮器
となり、第二熱交換手段20は、蒸発器すなわち採熱系
熱交換部となり、また、逆方向に冷媒を循環させるとき
には、第二熱交換手段20はいわゆる凝縮器となり、第
一熱交換手段18は、蒸発器すなわち採熱系熱交換部と
なる。いずれでも実質的には変わらないので、以下の実
施例では順方向に冷媒を循環させる場合の例につき説明
する。
【0025】さらに、この発明では、このガスエンジン
式ヒートポンプに結合して給湯系30および路面融雪兼
採熱系60を設け、さらに、給湯系30および路面融雪
兼採熱系60間に系間熱交換系70を設けてある。
【0026】この給湯系30は、第一給湯ライン40お
よび第二給湯ライン50の二系統をもって構成してある
(図3参照)。この第一給湯ライン40は、ガスエンジ
ン12からの排熱との熱交換により加温された温水(高
温水という。)を給湯する高温水専用の給湯ラインであ
る。また、第二給湯ライン50は、主として凝縮器18
で加温され、第一給湯ライン40の温水よりも低温の温
水(低温水という。)を給湯する低温水専用の給湯ライ
ンである。
【0027】また、路面融雪兼採熱系60は、採熱系熱
交換部20と路面表面に埋設させた路面パイプ62との
間で不凍液を循環させて、所要に応じて路面融雪または
路面採熱を行うための系である(図3参照)。従って、
この路面パイプ62は、融雪のための放熱部として作用
し、また、採熱のための集熱部としても作用する。
【0028】系間熱交換系70は、路面融雪兼採熱系6
0の不凍液と第二給湯ライン50の低温水との間で熱交
換して、第二給湯ライン50の低温水を熱源として路面
融雪を行うか、または、逆に路面パイプ62を埋設させ
た箇所およびその周辺の路盤を熱源として第二給湯ライ
ンの給湯水を低温加熱するために設けてある(図3参
照)。
【0029】尚、図1中、100は制御部であり、この
発明の装置の起動・停止等を制御したり、外部条件によ
って本発明の装置の動作を電気的に制御する制御信号を
発生したり、装置自体の動作状態を読み取ってきて表示
したり或いはその後の装置の制御条件を与えたりするた
めのものである。110はセンサ部であり、120は遅
延タイマーであり、130は外部入力端子である。
【0030】次に、図1の他に図2および図3を参照し
て、この発明の装置の構成部分をより具体的に説明す
る。図2は、主として採熱系熱交換部20の構成を説明
するための構成図である。また、図3は、主として、第
一給湯ライン40、第二給湯ライン50、路面融雪兼採
熱系60および系間熱交換系70の構成を説明するため
の構成図である。
【0031】先ず、この発明の実施例では、ガスエンジ
ン式ヒートポンプ10に、ガスエンジン12を冷却する
ための冷却水を循環して流す冷却ライン90を設ける。
この冷却ライン90には、冷却水を循環させる循環ポン
プ92(図1中、Pの記号を付して示してある。)と、
この冷却ラインの下流側すなわち冷却水がガスエンジン
12を冷却して流れ出て来る側に排ガス熱交換器94と
を設けてある。この排ガス熱交換器94は、ガスエンジ
ンが排出する排ガスを熱源としてこの排ガスから冷却ラ
イン90を流れる冷却水に熱を回収する構成となってい
る。一例として、この排ガス熱交換器94を、この熱交
換器94の一部分を構成する冷却ラインの部分が排ガス
との接触面積が大で熱回収が効率良くできるような構成
とし、その構成は当業者ならば容易に達成することがで
きる。従って、この冷却水はガスエンジン12自体と排
ガス熱交換器94とにより加温される熱交換媒体として
作用する。
【0032】第一給湯ライン40は、この実施例におい
ては、ガスエンジンからの排熱との熱交換により高温水
を得るための排熱熱交換器42と、この高温水を貯湯お
よび給湯する高温タンク44と、排熱熱交換器42およ
び高温タンク44間の高温水流路46と、この高温水流
路46を経て高温水を循環させる第一循環ポンプ48
(図3中、P1を付して示してある。)とを具えている
(図3参照)。この排熱熱交換器42は、加温された熱
交換媒体である冷却水を熱源としてこれより第一給湯ラ
イン40を還流する給湯水に熱回収を行わせる構成とな
っている。その構成は、例えば、プレート型、シェルア
ンドチューブ型その他の任意好適な構成とすれば良い。
図3中、44aは高温タンク44からの出湯ラインであ
る。
【0033】高温水流路46は、給湯水が排熱熱交換器
42から高温タンク44へと流れる上流高温水流路46
aと、給湯水が高温タンク44から排熱熱交換器42へ
と流れる下流高温水流路46bとで主として構成してあ
る。この実施例では、下流高温水流路46bに第一循環
ポンプ48を設けてあるが、このポンプ48を上流高温
水流路46aに設けても実質的に変わりがない。また、
好ましくは、上流高温水流路46aには第三操作弁40
aを設け、かつ、この弁40aと排熱熱交換器42との
間から第二給湯ライン50の上流低温水流路へ至る第一
連絡流路80を設けて、この連絡流路80中に第四操作
弁40bを設けるのが良い。これらの弁40aおよび4
0bは対となっていて、互いに逆動作する比例弁であ
る。これら弁40aおよび40bの開放状態は互いに逆
の関係にあり、一方が全開状態にあると他方は全閉状態
にあり、一方の閉度と他方の開度とが比例関係にある。
これら弁40aおよび40bを、手動開閉または自動開
閉のいずれの方式でも設けることができるが、この実施
例では、好ましくは、両弁40aおよび40bの開閉を
できるだけ正確にしかも確実に行わせると共に、人手に
よる操作の煩わしさを回避するために、自動制御できる
ように電磁弁で構成するのが良い。尚、第一連絡流路8
0を上流高温水流路46aから分岐させているのは、通
常は、給湯水の温度は、上流の流路46aのほうが下流
の流路46bよりも多少高温となっているので、低温水
の加温に有利となるからである。また、弁40aおよび
40bの代わりに、比例三方弁を用いてもよく、どちら
を用いるかは単なる設計上の問題である。
【0034】第二給湯ライン50は、この実施例では、
低温水を貯湯および給湯する低温タンク52と、GHP
10の凝縮器18およびこの低温タンク52間の低温水
流路54と、この低温水流路54を経て低温水を循環さ
せる第二循環ポンプ56(図3中、P2を付して示して
ある。)とを具えている(図3参照)。
【0035】低温水流路54は、GHP10の凝縮器1
8から低温タンク52へと流れる上流低温水流路54a
と、給湯水が低温タンク52から凝縮器18へと流れる
下流低温水流路54bとで主として構成してある。この
実施例では、上述した第一連絡流路80を第二給湯ライ
ン50の上流低温水流路54aと結合している。このよ
うに構成すれば、第一給湯ラインの高温水で第二給湯ラ
インの低温水を加温するときの加熱効率が高くなるから
である。また、下流低温水流路54bに第二循環ポンプ
56を設けてあるが、このポンプ56を上流低温水流路
54aに設けても実質的に変わりがない。また、この実
施例では、好ましくは、この下流低温水流路54bに系
間熱交換系70の系間熱交換器72の部分を設ける。こ
の系間熱交換器72は、第二循環ポンプ56と凝縮器1
8との間の下流低温水流路54bの一部分と、路面融雪
兼採熱系60からの分岐流路74の一部分とを有して構
成されている。この系間熱交換器72では、流路54b
を流れる低温水と分岐流路74を流れる不凍液との間で
熱交換が行われる。この系間熱交換器72を下流低温水
流路54bに設けたが、上流低温水流路54aに設けて
もよい。通常は、給湯水の温度は、上流の流路54aの
ほうが下流の流路54bよりも多少高温となるので、下
流低温水流路54bに設けた場合には、路盤を熱源とし
て第二給湯ライン50の給湯水を加温する場合の熱交換
効率が高くなり有利である。
【0036】また、下流低温水流路54bに外部から水
を補給するための補給ライン82を結合させておくのが
良い。通常は、この補給水は、第二給湯ラインの低温水
よりも低い温度であるので、この流路54bに補給水を
補給するほうが有利である。
【0037】さらに、この低温タンク52の出湯ライン
52aから第一給湯ライン40、下流高温水流路46b
に至る第二連絡流路84を設けるのが良い。この流路8
4を経て第一給湯ラインに給湯水の補給を熱効率良く行
うことができる。
【0038】路面融雪兼採熱系60の路面パイプ62は
GHP10の採熱系熱交換部20、特に後述する路面熱
交換器(図2に24で示す。)と不凍液流路64、すな
わち採熱系熱交換部20から路面パイプ62へ不凍液が
流れる上流不凍液流路64aおよび路面パイプ62から
採熱系熱交換部20へ不凍液が流れる下流不凍液流路6
4b、を経て結合しており、これら62、64および2
0を経て不凍液が循環する。そのための第三循環ポンプ
66(図3中、P3を付して示してある。)を上流不凍
液流路64aに設けてある。この実施例では、第二給湯
ライン50と路面融雪兼採熱系60との熱交換のための
系間熱交換系70を設けているが、先ず、この系70を
主として系間熱交換器72と、分岐流路74と、三方弁
76とをもって構成する。三方弁76を下流不凍液流路
64bに、この弁76の切り替えにより二つの流路方向
が路面パイプ62と採熱系熱交換部20とが連通するよ
うにし、かつ、この弁76の切り替えにより残りの流路
方向が分岐流路74と連通するようにして、設ける。こ
の分岐流路74は、既に説明したように、系間熱交換器
72を経て上流不凍液流路64aと連通している。この
ような結合状態とするのは、融雪の場合には第二給湯ラ
イン50の低温水でそれよりも低温の不凍液を加温する
ので、その時の熱交換効率を高めるためであり、また、
逆に路盤採熱で第二給湯ラインの給湯水を加温する場合
には、路面パイプ62で路盤より熱回収するから、不凍
液の温度が、下流不凍液流路64bのほうが上流不凍液
流路64aよりも高くなり、従って、この場合にも熱交
換率が高くなるからである。
【0039】三方弁76は、手動型であっても或いは自
動制御型であってもよいが、好ましくは、この弁76の
制御を正確かつ確実に行わせ、しかも、この弁76の操
作の煩わしさを回避するためには、この弁76を電磁弁
等の自動制御型の弁として構成しておくのが良い。
【0040】次に、図2を参照して、採熱系熱交換部2
0につき説明する。この採熱系熱交換部20には、空気
熱交換器22と、路面融雪兼採熱系60との熱交換を行
う路面熱交換器24と、操作弁28とを設けている。そ
して、この操作弁28と膨張弁27とで流路切換手段2
6を構成している。この流路切換手段26は、凝縮器1
8から四方弁16への冷媒流路を空気熱交換器22およ
び路面熱交換器24の双方またはいずれか一方を経る流
路に切り換える手段である。この実施例では、膨張弁2
7を第一および第二膨張弁27aおよび27bで構成
し、操作弁28を第一および第二操作弁28aおよび2
8bで構成する。
【0041】そして、好ましくは、この流路切換手段2
6を、凝縮器18と四方弁16との間に、第一膨張弁2
7aおよび空気熱交換器22を経る第一切換ルートと、
第二膨張弁27b、路面熱交換器24および第二操作弁
28bを経る第二切換ルートと、第一切換ルートおよび
第二切換ルートとが並列となる第三切換ルートと、第二
膨張弁27b、路面熱交換器24、第一操作弁28aお
よび空気熱交換器22を経る第四切換ルートとを形成す
るよう、各弁27a、27b、28a、28bを配置し
かつこれら弁の開閉を切り換え制御できるように構成す
るのが良い。尚、これらの各弁27a、27b、28
a、28bを手動制御または自動制御できるように構成
できるが、好ましくは、これらの弁27a、27b、2
8a、28bの制御を正確かつ確実に行わせ、しかも、
この弁27a、27b、28a、28bの操作の煩わし
さを回避するためには、この弁76を電磁弁等の自動制
御型の弁として構成しておくのが良い。また、第一切換
ルートは空気熱交換器のみで採熱する場合であり、第二
切換ルートは路面熱交換器のみから採熱する場合であ
り、第三切換ルートは路面熱交換器と空気熱交換器との
直列採熱方式であり、第四切換ルートは路面熱交換器と
空気熱交換器との並列採熱方式である。
【0042】空気熱交換器22は、空気を熱源としてこ
の空気と採熱系熱交換部20を流れる冷媒との間で熱交
換をして空気から冷媒へと熱回収を行う機能を有してい
る。その構成は、通常、プレート型、フィンチューブ型
その他の任意好適な構成とすれば良い。
【0043】路面熱交換器24は、路面融雪兼採熱系6
0の不凍液流路64を流れる不凍液と採熱系熱交換部2
0を流れる冷媒との間で熱交換を行って路盤で暖められ
た不凍液から冷媒へと熱回収を行わせる機能を有してお
り、その構成は、通常、プレート型、シェルアンドチュ
ーブ型その他の任意好適な構成とすれば良い。
【0044】次に、この発明の複合熱源を利用した融雪
および給湯装置を主として自動制御させる場合の制御系
につき、図1〜図3に加え、図4〜図8をも参照して、
説明する。図4は、この発明の装置を制御する制御部1
00とその制御に関連する構成要素を示した図である。
尚、この制御部100は、この発明の動作の説明が理解
出来る程度にできるだけ簡単に説明する。
【0045】この制御部100は、主としてマイクロコ
ンピュータと所要のメモリとで構成されており、入出力
ポートを介してGHP10、採熱系熱交換部20、給湯
系30、路面融雪兼採熱系60および系間熱交換系70
に何らかの制御信号を供給し、電気的に動作する構成部
分の制御を行ったり、また、所要に応じて、これら構成
の部分から動作状態を読み込んでくることも出来る。こ
の実施例では、装置を稼働・停止するため或いは運転モ
ードを設定するために必要な代表的な外部条件として、
外気温度、高温タンクに貯湯された高温水温度、低温タ
ンクに貯湯された低温水温度、路面パイプが敷設されて
いる箇所の路面温度、路面パイプが敷設されている路盤
温度、降雪の有無その他等の環境条件があり、それぞれ
を検出すべきセンサをD1〜D6として示してある。外
気温度センサD1および降雪センサD6は、この装置の
近傍の、適当な箇所に設けておけば良い。また、高温タ
ンクセンサD2は高温タンク44内の給湯水の温度を監
視するセンサである。低温タンクセンサD3は低温タン
ク52内の給湯水の温度を監視するセンサである。路面
温度センサD4は、路面パイプ62を敷設した道路の表
面温度を監視するセンサである。路盤温度センサD5は
路面パイプ62を敷設した道路の近傍を含めた路盤中の
温度を監視するセンサである。それぞれのセンサは制御
部100に測定データを送り、制御部でこれらデータを
処理して、それぞれ関連する弁その他の電気制御(電子
制御とも言う。)部分に制御指令を与えて、これら被制
御部分を自動制御する構成となっている。
【0046】遅延タイマー120は装置を始動させたと
きに、直ちに停止させないで一定の運転期間を経過して
から停止させるか、始動時とは別の条件または別の運転
モードで運転を継続させるようにするために設けたもの
であり、必ずしも必要なものではないが、この実施例で
は、遅延タイマー信号を制御部100に入力させて所要
の制御を行わせるように構成してある。
【0047】また、この発明の装置は、測定された自然
環境条件に自動応答して制御する以外に、外部からの制
御情報を導入して装置を自動制御することもできる。そ
のため、外部入力端子130には例えばキーボードとか
その他所要の入力手段から所要の情報を入力できるよう
に構成しておくのが良い。また、装置の稼働状態や、作
動条件その他の所要の条件を表示する表示手段を制御部
に接続して設けるのも良いが、ここではそれを省略して
ある。
【0048】<動作の説明>以下の説明では、この発明
の装置が自然環境に応答して自動制御されて稼働する場
合につき説明する。
【0049】今、給湯系30の第一および第二給湯ライ
ン40および50には予め給湯水が満たされているとす
る。そして、給湯水が消費されたときには、補給水が自
動的に第二給湯ライン50から補給されるとする。先
ず、起動スイッチ(図示せず)によって端子130を経
て制御部100に、装置始動の指令を与えると、この制
御部100から各部分10、30、60、70その他の
所要の電気的に動作する部分に指令が送られ、装置が待
機状態となる。この点につき簡単に説明する。図5は、
この装置が起動状態となるまでの動作フロー図である。
起動スイッチがオンとなると(ステップ:1;以下、ス
テップをSで表す。)、GHP10が起動し始める(S
2)。従って、ガスエンジン12が始動し、四方弁16
が例えば冷媒を圧縮器14から凝縮器18へ流す方向に
開く。また、採熱系熱交換部20の各弁については、例
えば、第一膨張弁27aおよび第二操作弁28bを閉
じ、かつ、第二膨張弁27bおよび第一操作弁28aを
開く。また、第三操作弁40aを閉じ、第四操作弁40
bを開く(S3)。そして、三方弁76は、路面パイプ
と路面熱交換器24との間で不凍液が循環し、分岐流路
74には流れないように開く(S4)。
【0050】また、同時に、ポンプ(P)92が始動を
開始する。これと同時に、還流ポンプ48(P1),5
6(P2),66(P3)も始動する(S5)ので、第
一および第二給湯ライン40および50の給湯水が各ラ
インを流れ始める。また、路面融雪兼採熱系60の不凍
液も採熱系熱交換部20、すなわちこの実施例では路面
熱交換器24を経て流れ始める。
【0051】このため、路面パイプが路盤から太陽熱を
回収して不凍液を加温するので、加温された不凍液が路
面熱交換器24で冷媒と熱交換して冷媒が熱を回収す
る。それによって加温された冷媒は、さらに、空気熱交
換器22で空気から熱回収するので、さらに加温されて
凝縮器18を流れることになる。この凝縮器18では第
二給湯ライン50の給湯水と熱交換が行われて、給湯水
に熱が回収され、この加温された給湯水が低温タンク5
2に貯湯されながら循環する。この第二給湯ライン50
の給湯水は50℃程度にまで加温される。この低温給湯
水(低温水とも言う。)の温度TD3を低温タンク温度セ
ンサD3で検出する(S6)。一方、冷却水は排ガス熱
交換器94で加温され、この加温された冷却水と第一給
湯ライン40の給湯水とが排熱熱交換器42で熱交換し
て給湯水を加温する。そして、この給湯水は第四操作弁
40bを経て低温水を加温するように流れているが、こ
の低温水が50℃に近づくにつれて第四操作弁40bを
閉じていき、かつ、第三操作弁40aを開いていき、よ
って、第一給湯ライン40の給湯水は例えば80℃程度
にまで加温されて高温タンク44に貯湯されながら循環
する。
【0052】この高温給湯水(高温水とも言う。)の温
度TD2を高温タンク温度センサD2で検出する(S
6)。これら測定温度TD2およびTD3が、制御部100
において、予め制御部100に設定していた目標温度例
えば80℃の温度TH2および50℃の温度TL2と測定さ
れた各温度とを比較する他、TD3はGHP保護のために
予め制御部100に設定していたGHP保護用上限温水
温度例えば55℃の温度THHと比較し、TD3がTL2とな
ったかどうかを判断し(S7)、TD3がTL2となってい
た場合にはTD3がTHHに達したかどうかを判断し(S
8)、達していた場合にはGHP10を停止する(S1
0)。一方、達していない場合にはTD2がTH2となった
かどうかを判断し(S9)、TD3がTH2となっていた場
合にはGHP10を停止する(S10)。もしそうでな
ければS6に戻り、GHP10を停止する(S10)ま
で、繰り返す。このようにして、季節や日当たり、日陰
に関係なく、GHP10が待機状態となる。
【0053】次に、待機状態を初期状態として、この発
明の装置の動作例につき説明する。先ず、融雪時の場合
の動作例につき説明する。融雪の場合には、降雪の有無
に係りなく、制御部100からの指令によって三方弁7
6を切り換えて、不凍液が路面パイプ60→三方弁76
→分岐流路74→系間熱交換器72→分岐流路74→第
三循環ポンプ66→路面パイプ60を循環するようにす
る。一方、第二給湯ライン50では、低温水は低温タン
ク52→第二循環ポンプ56→系間熱交換器72→凝縮
器18→低温タンク52を循環する。従って、系間熱交
換器72において第二給湯ラインを循環する低温水と路
面融雪兼採熱系60および系間熱交換系70を循環する
不凍液との間で熱交換が行われ、低温水から不凍液へと
熱が移動し、不凍液が加温されてその温度が上がる。こ
の不凍液の温度は40〜45℃程度にすることができ
る。この温度が高められた不凍液が路面パイプ60を流
れて路面融雪が行われる。尚、この融雪のとき、低温水
は熱を奪われるので、低温タンク52に貯湯された低温
水の温度(温度センサD3で測定)が予め制御部100
に適当な下限温度として設定していた温度以下となった
場合には、その旨の検出信号によって、制御部100か
ら指令を出して、待機状態のGHP10を再度稼働させ
ると同時に、第三および第四操作弁40aおよび40b
を操作して第三操作弁40aを閉じ、第四操作弁40b
を開き、それにより、第一給湯ライン40の高温水を第
一連絡流路80をへて第二給湯ライン50へ補給し、低
温水の温度を高める。このように、この発明の装置は、
第一および第二給湯ラインを個別に設けてあり、かつ、
第二給湯ラインと路面融雪兼採熱系との間の熱交換によ
り、路面融雪を行うことができる構成となっている。そ
の結果、所望ならば、高温タンク44から高温水の出
湯、低温タンク52から低温水の出湯、融雪および融雪
のために温度が低下した低温水の加温とを同時に行うこ
とができる。
【0054】次に、この装置で路面採熱を利用する運転
モードにつき説明する。この運転モードでは、ヒートポ
ンプ(GHP)10を稼働させない場合とこれを稼働さ
せる場合との2通りがある。
【0055】GHP10を稼働させない場合につき説明
する。装置が上述した待機状態にあるとする。この場
合、GHP10は停止している。制御部100からの指
令により、系間熱交換系70の三方弁76を、不凍液が
分岐流路74を経て流れるルートを形成するように、制
御する。不凍液は第三循環ポンプ66によって路面パイ
プ62と系間熱交換器72との間を三方弁76、分岐流
路74を経て循環し、一方、第二給湯ライン50では、
第二循環ポンプ56によって低温水が低温タンク52と
凝縮器18との間で系間熱交換器72を経て循環する。
従って、低温水の温度が不凍液の温度よりも低下してい
れば、この系間熱交換器72において熱交換が行われて
不凍液から低温水へと熱が移動する。すなわち、路面パ
イプ62で集熱した太陽熱を系間熱交換器72を介して
低温の給湯水へと回収できる。尚、GHP10が稼働状
態にあるときは、制御部100からGHPを停止させ
て、また、三方弁76を不凍液が分岐流路74へ流れる
ルートに切り換えてある場合にはそのままの状態で、切
り換えてない場合には不凍液が分岐流路74へ流れるル
ートに切り換えれば良い。
【0056】しかし、このGHP10を稼働させない
と、太陽熱を、直接、系間熱交換器72を経て回収する
だけでは低温水の温度を所定の温度例えば50℃に保持
できないような場合も生ずる。例えば、低温水の温度と
不凍液の温度とに差がなくなってきた場合とか、不凍液
の温度が低温水を加温するため必要である最低温度より
も低くなってしまった場合である。このような場合に、
装置が待機状態にあるとすると、先ず、低温水の温度と
不凍液の温度とを比較したり、或いは、不凍液の温度が
その限界温度以下となっているかどうかを判断する
(尚、図示してないが、不凍液温度センサを所要に応じ
て設けておく。)。その結果、採熱系熱交換部20で加
熱が必要であると判断されると、この判断に基づいて制
御部100からの指令によって、GHP10を稼働させ
て、採熱系熱交換部20から採熱を行う。この採熱のた
め、制御部100からの指令によって、三方弁76を、
不凍液が路面パイプ62と20との間で循環するルート
が形成するように、切り換え制御する。この場合の採熱
方法として、GHP10の冷媒を、空気熱交換器22お
よび路面熱交換器24をどのルートで流すかによって、
独立切換モード、並列切換モードおよび直列切換モード
の3通りある。このルートは、外気温度TA 、路盤温度
R および路盤採熱温度の下限温度TRLの関係によっ
て、制御部100からの指令で設定される、第一膨張弁
27a、第二膨張弁27b、第一操作弁28aおよび第
二操作弁28bの切り換えの組み合わせで決まる。
【0057】ここで、この切換ルートにつき、さらに図
6〜図8をも参照して説明する。図6は、空気熱交換器
22かまたは路面熱交換器24のどちらか一方を利用す
る、独立切換モード、従って第一または第二切換ルー
ト、を説明する動作フロー図である。先ず外気温度セン
サD1および路盤温度センサD5で外気温度TA および
R が測定されて制御部100に送られている(S2
0)。制御部100には外部入力手段によって路盤採熱
の下限温度TRLを設定しておく。そうすると、この制御
部100では路盤温度TR と下限温度TRLとが比較され
る(S21)。その結果、TR >TRLであると、次のス
テップに移り、遅延タイマー120がオンとなっている
かどうか判定される(S22)。遅延タイマー120で
は、路盤温度TR が路盤採熱温度の下限温度TRL以下と
なり、採熱モードを路面採熱から空気採熱側へ切り換え
た際に、路面温度TR が下限温度TRLよりも高く(TR
>TRL)復起しても、一定時間期間だけは採熱モードを
切り換えないように、同一モードでの運転での稼働を継
続するように設けたタイマーである。これは、採熱モー
ドの切り換えが頻繁に生じることを防止するためのもの
である。また、遅延タイマーがオンでなくても外気温度
(TA )>路盤温度(TR )である(S23)ならば、
路面採熱よりも空気採熱の方が有利である。従って、空
気熱交換器22で熱交換を行うべく、制御部100から
の指令によって、第一膨張弁27aを開とし、第二膨張
弁27b、第一操作弁28aおよび第二操作弁28bを
閉とする制御を行う(S24)。一方、S21におい
て、路盤温度(TR )>下限温度(TRL)でないときに
は、路盤が冷えているので、空気採熱が有利である。こ
のとき、遅延タイマーをオンにセット(S25)して、
一定時間期間にわたり採熱モードが切り換わらないよう
にした後、ステップS24に進む。また、外気温度(T
A )>路盤温度(TR )でない場合には(S23)、路
盤温度が外気温度よりも高いので、路面採熱の方が有利
である。従って、外気温度(TA )>路盤温度(TR
である旨の判断信号に基づく制御部100よりの指令
で、第一膨張弁27aを閉にし、第二膨張弁27bを開
にし、第一操作弁28aを閉にし、第二操作弁28bを
開にする(S26)。この後の処理は、ステップS20
に戻る。このように、独立切換モードでは、路盤温度と
外気温度とを比較し、路面採熱が有利なケースでは路面
採熱を行い、路面採熱により路盤が冷却されて空気採熱
が有利であるケースでは空気採熱を行う。従って、各熱
交換器22および24のうち、採熱量および採熱効果の
高い方から採熱する。
【0058】次に、並列切換モードにつき図7の動作フ
ローを参照して説明する。このモードでは、路面採熱と
空気採熱とを同時に行うモードであり、各弁の切り換え
は第一切換ルートと第二切換ルートとを並列にした第三
切換ルートとなる。このため、先ず、路盤温度センサD
5で路盤温度TR を測定して測定温度を制御部100に
おくる(S30)。予め制御部100に入力しておいた
路盤採熱の下限温度TRLと測定された路盤温度TR とを
比較し(S31)、路盤温度(TR )>下限温度
(TRL)であると判断されると、遅延タイマーがオンと
なっている場合には(S32)、制御部100から指令
信号を出して、空気採熱のみを行う。そのため、先ず、
第一膨張弁27aを開にし、第二膨張弁27b、第一お
よび第二操作弁28aおよび28bを閉にして空気熱交
換器22を冷媒が流れるように、各弁を制御する(S3
3)。続いて、遅延タイマー120がオンでない場合に
は(S32)、制御部100から指令信号を出して空気
採熱および路面採熱を同時に行う。このため、指令信号
により第一および第二膨張弁27aおよび27bを開に
し、第一操作弁28aを閉にし、第二操作弁28bを開
にするように、各弁を制御する(S34)。このように
すると、冷媒は凝縮器18から第一膨張弁27aおよび
空気熱交換器22を経て四方弁16へ流れると共に、凝
縮器18から第二膨張弁27b、路面熱交換器24およ
び第二操作弁28bを経て四方弁16にも流れるように
なる。また、S31における判断処理において、路盤温
度(TR )>下限温度(TRL)でないと判断された場合
には、路盤温度(TR )が低いので、採熱モードの切替
が頻繁に生じることを防止するために、一定時間期間は
モードが切り替わらないようにする。そのために、遅延
タイマー120をオンにする(S35)。このようにし
て、ステップS33,S34の後は、ステップS30に
戻りこの処理ステップの流れを繰り返し行う。
【0059】次に、直列切換モードにつき図8の動作フ
ローを参照して説明する。この直列切換モードは第四切
換ルートであり、このモードでは、路面採熱と空気採熱
とを同時に行うが、並列切換モードと異なる点は、路面
熱交換器24で加温された冷媒を空気熱交換器22で再
度加温する点にある。この直列切換モードでは、処理ス
テップS40(路盤温度TR の測定),S41(路盤温
度TR と路盤採熱の限界温度TRLとの比較),S42
(遅延タイマー120のオン状態の判定)およびS45
(遅延タイマー120をオンにする処理)は、並列切換
モードのS30,S31,S31およびS35と同じス
テップであるので、これらのステップの詳細な説明を省
略する。この処理ステップS42において、タイマー1
20がオンであると判定された場合には、その判定に基
づいて、制御部100から指令を出して、第一膨張弁2
7aを開にし、第二膨張弁27b、第一および第二操作
弁28aおよび28bを閉にして空気熱交換器22を冷
媒が流れるように、各弁を制御する(S43)。続い
て、遅延タイマー120がオンでない場合には、指令信
号により第一膨張弁27aを閉にし、第二膨張弁27b
を開にし、第一操作弁28aを開にし、第二操作弁28
bを閉にするように、各弁を制御する(S44)。この
ようにすると、冷媒は凝縮器18から第二膨張弁27
b、路面熱交換器24、第一操作弁28aおよび空気熱
交換器22を経て四方弁16へ流れるようになる。一
方、S42での判断において、遅延タイマーがオンと判
断された場合には、路面採熱を一旦見合わせてS34の
処理に移行して空気採熱だけで採熱を行う。また、S4
1における判断処理において、路盤温度(TR )>下限
温度(TRL)でないと判断された場合には、路盤温度
(TR )が低いので、採熱モードの切替が頻繁に生じる
ことを防止するために、一定時間期間はモードが切り替
わらないようにする。このため、遅延タイマーをオンに
する(S45)。このようにして、ステップS43,S
44の後は、ステップS40に戻りこの処理ステップの
流れを繰り返し行う。このように、直列切換モードで
は、路面熱交換器24から空気熱交換器22へ冷媒が流
れて順次に採熱していくので、空気熱源と路盤熱源とい
う熱源を最も効率良く利用できる。
【0060】尚、上述した独立切換モード、並列切換モ
ードおよび直列切換モードのうち、どのモードを選択す
るかは、それぞれのモードでの装置の稼働条件やどのモ
ードが経済的に有利であるかどうかを総合的に判断して
決めればよい。
【0061】次に、第一給湯ライン40と第二給湯ライ
ン50との間での給湯水のやり取りの動作例につき説明
する。既に説明したように、装置、従ってGHP10が
待機状態となっていて、第一給湯ライン40の給湯水が
所定の温度の高温水となっており、また、第二給湯ライ
ン50の給湯水も所定の温度の低温水となっていて、そ
れぞれのポンプ48および56も作動しているとする。
この場合には、高温タンク44に貯湯されている高温水
を任意に出湯して利用できると共に、低温タンク52に
貯湯されている低温水を同様に任意に出湯させて利用で
きる。
【0062】例えば低温タンク52からの低温水の消費
が多くて補給ライン82から下流低温水流路54bに水
を補給したとする。その場合には、第二給湯ライン50
の低温水の温度が低下するので、この温度低下を低温タ
ンク52に設置した低温タンク温度センサで検出し、こ
れに基づいて制御部100から指令をだして第三および
第四操作弁40aおよび40bを、高温給湯ラインの高
温水が第二給湯ライン50側へ流れるように、制御す
る。この制御により、第三操作弁40aは閉じ、第四操
作弁40bが開くので、高温タンク44に貯湯されてい
る高温水は排熱熱交換器42、第四操作弁40bを経
て、第二給湯ライン50の上流低温水流路54aに流れ
込む。そのため、第一給湯ライン40の高温水が第二給
湯ライン50の低温水と混ざってその水温を高める。一
方、第二給湯ライン50側では、低温タンク52の給湯
水はその一部分が下流低温水流路54bの系間熱交換器
72、凝縮器18、上流低温水流路54aを経て循環す
るので、流入してきた高温水で暖められて温度が上昇す
る。他方、低温タンク52に貯湯された低温水の一部分
は、第二連絡流路84を経て、順次、第一給湯ライン4
0の下流高温水流路46bの方へと送られるので、高温
水の所定の温度よりも下がってしまう。従って、必要な
らば、GHP10を稼働させて第一給湯ラインの給湯水
を、既に説明した排ガス熱源からの熱回収で加温しなが
ら、この高温水の温度を所定の温度に維持させるように
してもよい。勿論、この場合にも、装置のGHP10を
路面採熱およびまたは空気採熱で稼働させてもよい。
【0063】上述した第三および第四操作弁40aおよ
び40bの制御は、低温タンク52の低温水の温度が低
い場合には第三操作弁40aが閉じていき、第四操作弁
40bは逆に開いていって低温タンク52中の低温水の
温度を例えば約50℃に保持するように行う。また、低
温タンク52中の低温水の温度が約50℃に近づくに従
って、第四操作弁40bが閉じて、第三操作弁40aが
逆に開いていって高温タンク44の高温水の温度を所定
の温度例えば約80℃に保持するようにこれら操作弁4
0aおよび40bを制御する。
【0064】上述した、この発明の複合熱源を利用した
路面融雪および給湯装置の利用モードをまとめると以下
の通りとなる。いずれも装置を待機状態にした後の利用
モードである。
【0065】まず、(イ)冬期融雪を貯湯槽を利用して
行うモードである。この場合には、低温タンク52に貯
湯された低温水の熱を系間熱交換器72を介して路面融
雪兼採熱系60の不凍液に熱回収して不凍液を加温し、
この加温された不凍液を路面パイプ62に流す。このモ
ードであると、冬期の融雪にタンクの蓄熱を利用するこ
とにより、熱源機10の発停回数を低減し、装置全体の
効率向上を図ることができる。
【0066】(ロ)冬期給湯を貯湯槽を利用して行うモ
ードである。この場合には、単に高温タンク44或いは
低温タンク52から高温水、低温水を出湯させれば良
い。このモードであると、冬期の給湯にタンクの蓄熱を
利用することにより、給湯を行い、熱源機10の発停回
数を低減できる。
【0067】(ハ)冬期にGHP10を稼働させながら
融雪を優先して行いかつ給湯も行うモードである。この
モードでは、GHPを稼働させて第一および第二給湯ラ
イン40および50の給湯水を、排ガスおよび空気を熱
源として熱交換(94,42;22,18)で熱回収す
ることによって加温し、低温水を熱源として系間熱交換
器72を介して路面融雪系60の不凍液を加温して融雪
を行う。この場合、融雪と給湯を同時に行える。
【0068】(ニ)冬期にGHP10を稼働させながら
給湯および蓄熱を図るモードである。このモードでは、
路面採熱と空気採熱を利用してGHPでの熱回収を効果
的に行って例えば温度約50℃程度の低温水を貯湯およ
び給湯する一方、排ガスを熱源として利用して例えば温
度約80℃以上の高温水を貯湯および給湯する。排熱お
よび未利用熱の有効利用が図れる。
【0069】(ホ)冬期外での給湯に路盤熱源を利用す
るモードである。このモードでは、路盤を熱源として系
間熱交換系70を介して直接第二給湯ラインの給湯水に
熱回収して低温水を貯湯および給湯するので、GHPを
稼働することなく採熱することができる。
【0070】(ヘ)冬期外での給湯にGHP10を利用
するモードである。このモードでは、路盤熱源をGHP
の路面熱交換器24を介して第二給湯ライン50の給湯
水に熱回収する。勿論、空気熱源をGHPの空気熱交換
器22を介して熱回収することを併用しても良い。この
ように、この発明の複合熱源を利用した融雪および給湯
装置によれば、高温および低温貯湯タンクは、融雪のた
めの蓄熱槽として機能すると共に、ヒートポンプの発停
回数の低減によりシステムの効率的な運転を図れる他、
融雪時の装置起動の立ち上がり特性および負荷追随性を
良好にすることができる。また、冬期期間の融雪による
熱源機の稼働率が一般的には30〜40%であるといわ
れていることから、融雪時以外の残り60〜70%で給
湯が可能であり、よって、この発明の装置は、年間を通
じての給湯用バッファタンクとしての機能をも有する。
尚、路面融雪負荷が小さいときは、融雪および給湯を同
時利用できる場合もある。
【0071】この発明の、上述した実施例は、単なる好
適例を説明したにすぎず、従ってこの発明は上述した実
施例にのみ限定されるものではなく、多くの変形および
または変更を行えることが明らかである。
【0072】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の複合熱源を利用する融雪および給湯装置によれ
ば、路面の融雪用熱源機にガスエンジン式ヒートポンプ
を使用することによって、ガスエンジン式ヒートポンプ
の特性上から特に好成績が期待される冬期以外のシーズ
ンに空気採熱および路面採熱を行って給湯を賄うことが
できる。冬期期間であっても、融雪時以外の場合であれ
ば、また、融雪時であっても融雪の負荷が小さい(低
い)ときには、融雪と給湯とを同時に賄うことが可能と
なる。従って、この発明の装置は、従来装置と比べて、
利便性および信頼性の高い装置であり、さらに通年性を
もたせたので、経済的な面で優れた装置である。
【0073】また、この発明の装置によれば、太陽熱回
収をガスエンジン式ヒートポンプの路面熱交換器を介し
て行っているので、従来の装置よりも太陽熱の回収量を
増大させることができる。
【0074】また、この発明の装置は、ガスエンジン式
ヒートポンプによる空気・路盤採熱方式を採用している
ため、太陽日射が比較的少ない春や秋であっても、ま
た、曇りや雨等の天候であっても、さらには、太陽日射
の全くない日陰や夜間であっても、一年を通じ採熱によ
って給湯を賄うことができる。
【0075】また、この発明の装置によれば、熱源機
(ガスエンジン式ヒートポンプ)の稼働なしに、貯湯槽
(タンク)に貯湯した貯湯水の蓄熱を利用し、かつ、循
環ポンプの稼働のみによって融雪およびまたは給湯(採
熱)が可能となるので、省エネ型の装置とすることがで
きる。
【0076】さらに、ガスエンジン式ヒートポンプは、
エンジン排ガス排熱を利用しているので、電気式ヒート
ポンプでは得ることができない程の高温の高温水を低温
水とは別に貯湯および給湯することができる。従って、
この発明の装置では、高温水を得るために、従来のよう
に、低温水をボイラで追い炊きする必要がないので装置
稼働の面で経済性に優れている。
【0077】また、この発明の装置は、安全性が高いと
いわれている不凍液が路面パイプに流れるチラー式であ
るので、路面パイプを広い面積に敷設しても、また、荷
重が掛かる路面に敷設しても、安全で適応性に優れてい
る。
【0078】さらに、この発明の装置は、太陽熱(自然
エネルギー)、空気採熱・路面採熱(未利用エネルギ
ー)、排熱(エンジン・排ガス排熱)を活用した装置で
あるので、省エネルギ型でかつ環境汚染の恐れの少ない
優れた装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の複合熱源を利用した融雪および給湯
装置の概略を説明するための構成図である。
【図2】この発明の複合熱源を利用した融雪および給湯
装置の主としての構成および路面融雪・採熱系との結合
関係を説明するための構成図である。
【図3】この発明の複合熱源を利用した融雪および給湯
装置の主として第一給湯ライン、第二給湯ラインおよび
路面融雪兼採熱系の説明に供する構成図である。
【図4】この発明の複合熱源を利用した融雪および給湯
装置の制御部の説明図である。
【図5】この発明の複合熱源を利用した融雪および給湯
装置のGHPの起動の動作フロー図である。
【図6】この発明の複合熱源を利用した融雪および給湯
装置の、独立切換モードでの動作フロー図である。
【図7】この発明の複合熱源を利用した融雪および給湯
装置の、並列切換モードでの動作フロー図である。
【図8】この発明の複合熱源を利用した融雪および給湯
装置の、直列切換モードでの動作フロー図である。
【符号の説明】
10:ガスエンジン式ヒートポンプ 12:ガスエンジン 14:圧縮機 16:四方弁 18:凝縮器 20:採熱系熱交換部 22:空気熱交換器 24:路面熱交換器 26:流路切換手段 27:膨張弁 27a:第一膨張弁 27b:第二膨張弁 28:操作弁 28a:第一操作弁 28b:第二操作弁 30:給湯系 40:第一給湯ライン 40a:第三操作弁 40b:第四操作弁 42:排熱熱交換器 44:高温タンク 44a:出湯ライン 46:高温水流路 46a:上流高温水流路 46b:下流高温水流路 48:第一循環ポンプ 50:第二給湯ライン 52:低温タンク 54:低温水流路 54a:上流低温水流路 54b:下流低温水流路 56:第二循環ポンプ 60:路面融雪兼採熱系 62:路面パイプ 64:不凍液流路 64a:上流不凍液流路 64b:下流不凍液流路 66:第三循環ポンプ 70:系間熱交換系 72:系間熱交換器 74:分岐流路 76:三方弁 80:第一連絡流路 82:補給ライン 84:第二連絡流路 90:冷却ライン 92:循環ポンプ 94:排ガス熱交換器 100:制御部 110:センサ部 120:遅延タイマー 130:外部入力端子 D1:外部温度センサ D2:高温タンク温度センサ D3:低温タンク温度センサ D4:路面温度センサ D5:路盤温度センサ D6:降雪センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F24H 1/00 514 Z 523 B F (72)発明者 永田 聖司 北海道札幌市中央区北4条東5丁目373番 地 北海道瓦斯株式会社内 (72)発明者 三上 正樹 北海道札幌市中央区北4条東5丁目373番 地 北海道瓦斯株式会社内 (72)発明者 小野田 元 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内 (72)発明者 支部 英孝 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内 (72)発明者 大川 敬三 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内 (72)発明者 高崎 一郎 東京都板橋区志村1丁目2番3号 株式会 社金門製作所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスエンジンで圧縮機を駆動させて当該
    圧縮機から四方弁、凝縮器、膨張弁および採熱系熱交換
    部を経て当該圧縮機へと、該四方弁で切り替えることに
    より、順または逆方向に、順次に、冷媒を循環させるガ
    スエンジン式ヒートポンプと、 前記ガスエンジンからの排熱との熱交換により加温され
    た温水(高温水という。)を給湯する第一給湯ラインお
    よび主として前記凝縮器で加温され、前記第一給湯ライ
    ンの温水よりも低温の温水(低温水という。)を給湯す
    る第二給湯ラインとを有する給湯系と、 前記採熱系熱交換部と路面パイプとの間で不凍液を循環
    させて路面融雪または路面採熱を行うための路面融雪兼
    採熱系と、 前記路面融雪兼採熱系の不凍液と前記第二給湯ラインの
    低温水との間で熱交換するための系間熱交換系とを有す
    る複合熱源を利用した融雪および給湯装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の複合熱源を利用した融
    雪および給湯装置において、 前記採熱系熱交換部は、空気熱交換器と、前記路面融雪
    兼採熱系との熱交換を行う路面熱交換器と、操作弁とを
    具え、 前記操作弁および前記膨張弁は、前記冷媒の、前記膨張
    弁から四方弁への流路を前記空気熱交換器および路面熱
    交換器の双方またはいずれか一方を経る流路に切り換え
    る流路切換手段を構成していることを特徴とする複合熱
    源を利用した融雪および給湯装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の複合熱源を利用した融
    雪および給湯装置において、 前記膨張弁は、第一膨張弁および第二膨張弁を具え、前
    記操作弁は、第一操作弁および第二操作弁を具えてお
    り、前記採熱系熱交換部は、前記凝縮器と四方弁との間
    に、第一膨張弁および空気熱交換器を経る第一切換ルー
    トと、前記第二膨張弁、路面熱交換器および第二操作弁
    を経る第二切換ルートと、前記第一切換ルートおよび第
    二切換ルートとが並列となる第三切換ルートと、第二膨
    張弁、路面熱交換器、第一操作弁および空気熱交換器を
    経る第四切換ルートとを有していることを特徴とする複
    合熱源を利用した融雪および給湯装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の複合熱源を利用した融
    雪および給湯装置において、 前記第一給湯ラインは、前記ガスエンジンからの排熱と
    の熱交換により前記高温水を得るための排熱熱交換器と
    該高温水を貯湯および給湯する高温タンクと、前記排熱
    熱交換器および前記高温タンク間の高温水流路と、該高
    温水流路を経て前記高温水を循環させる第一循環ポンプ
    とを具え、 前記第二給湯ラインは、前記低温水を貯湯および給湯す
    る低温タンクと、前記凝縮器および該低温タンク間の低
    温水流路と、該低温水流路を経て前記低温水を循環させ
    る第二循環ポンプとを具え、 前記路面融雪兼採熱系は、前記採熱系熱交換部および前
    記路面パイプ間の不凍液流路と、該不凍液流路を経て前
    記不凍液を循環させる第三循環ポンプとを具え、 前記系間熱交換系は、前記路面パイプおよび前記採熱系
    熱交換部間の一方の不凍液流路に設けられた三方弁と、
    該三方弁と前記路面パイプおよび前記採熱系熱交換部間
    の他方の不凍液流路との間に設けた分岐流路と、該分岐
    流路を流れる不凍液と前記低温タンクおよび前記凝縮器
    間の低温水流路を流れる低温水との間で熱交換を行うた
    めの系間熱交換器とを具えていることを特徴とする複合
    熱源を利用した融雪および給湯装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の複合熱源を利用した融
    雪および給湯装置において、 前記第一給湯ラインは、前記ガスエンジンからの排熱と
    の熱交換により前記高温水を得るための排熱熱交換器と
    該高温水を貯湯および給湯する高温タンクと、前記排熱
    熱交換器および前記高温タンク間の高温水流路と、該高
    温水流路を経て前記高温水を循環させる第一循環ポンプ
    とを具え、 前記第二給湯ラインは、前記低温水を貯湯および給湯す
    る低温タンクと、前記凝縮器および該低温タンク間の低
    温水流路と、該低温水流路を経て前記低温水を循環させ
    る第二循環ポンプとを具え、 前記排熱熱交換器および前記高温タンク間の高温水流路
    に第三操作弁を設けてあり、 該第三操作弁および前記排熱熱交換器間の高温水流路と
    前記凝縮器及び前記低温タンク間の低温水流路とを連絡
    する第一連絡流路を設けてあり、 該第一連絡流路に第四操作弁を設けてあり、 前記高温タンクおよび前記排熱熱交換器間の高温水流路
    と前記低温タンクの出湯口側とを連絡する第二連絡流路
    を設けてあることを特徴とする複合熱源を利用した融雪
    および給湯装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003075018A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Mitsubishi Heavy Ind Ltd ガスヒートポンプ式空気調和装置
CN1309997C (zh) * 2005-06-10 2007-04-11 东南大学 蓄能式燃气热泵复合空调

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62266364A (ja) * 1986-05-12 1987-11-19 シャープ株式会社 ヒ−トポンプ式融雪冷暖房給湯装置

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