JPH08215502A - 分別晶析方法 - Google Patents

分別晶析方法

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JPH08215502A
JPH08215502A JP2368195A JP2368195A JPH08215502A JP H08215502 A JPH08215502 A JP H08215502A JP 2368195 A JP2368195 A JP 2368195A JP 2368195 A JP2368195 A JP 2368195A JP H08215502 A JPH08215502 A JP H08215502A
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JP
Japan
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kcl
nacl
liquid
concentration
crystallization method
Prior art date
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Pending
Application number
JP2368195A
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English (en)
Inventor
Chikako Yoshioka
千佳子 吉岡
Hideaki Kurokawa
秀昭 黒川
Kiyomi Funabashi
清美 船橋
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】濃縮晶析装置は高温槽1,低温槽2から構成さ
れ、NaCl−KCl混合液11は高温晶析槽101に
送られ、90℃以上に加熱,濃縮される。この液の導電
率を導電率計104で測定し、一定になる直前に加熱濃
縮を停止し、析出したNaCl固体21と濃縮液12
は、フィルタ103によって分離され、濃縮液12は低
温晶析槽201に送られ、低温晶析槽201で濃縮液1
2は20℃まで冷却され、KCl固体22が析出する。
KCl固体22は回収され、濃縮液13は再び高温晶析
槽101に送られる。 【効果】高純度かつ高回収率でNaCl、及びKClを
回収することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はミネラルを含んだ溶液を
処理して必要な無機成分を回収する方法に係り、特に、
溶液がNa+,K+,Cl- の混合液からNaClとKC
lを高純度,高回収率で分離回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】NaClとKClを分離する方法に両者
の溶解度の温度依存性の違いを利用した濃縮晶析法があ
る。これは、カリウム鉱石からKClを工業的に生産す
る方法として利用されている。特に、カリウム鉱石のシ
ルバイトはNaClとKClが混在しているため、この
晶析法によりNaClとKClを分離している。
【0003】シルバイトからNaClとKClの分離法
として、まず、シルバイトを4mm以下に粉砕し、重液を
用い比重の差(NaCl 2.16,KCl 1.99)
によって分離する。1mm以下のシルバイト粒子は比重で
分離することが困難であるため、次に濃縮晶析法により
分離する。晶析法は、高温のNaCl飽和溶液にNaClと
KClの混合物を溶解するとKClのみが溶解し、Na
Clが析出する。これをろ過し、析出物のNaClとろ
液を分別する。ろ液を冷却するとNaClの溶解度はほ
とんど変化しないが、KClは低温で溶解度が小さくな
り、析出する。KClをろ過して再び、ろ液を最初の工
程に戻す。これを繰り返し、NaClとKClを分離す
る。
【0004】このような方法として、例えば、安藤淳
平,佐治孝編“無機工業化学”p76〜81が挙げられ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来、NaClとKC
lの分離は溶解度差を利用した分別晶析方法が用いられ
ている。この方法はNaClがKClより多量に混入し
ている場合、加熱濃縮すると先にNaClが溶解度を越
え析出し、次にKClが析出する。KClが析出する前
に加熱濃縮を止め、NaClをろ過し冷却してKClを
析出させ分別する必要がある。しかし、KClが飽和溶
解度に達する前に加熱濃縮を止めると、NaClは高純
度で回収できるが、KClの析出物中にNaClも析出
しKClの純度が低下すると共にNaClの回収率も低
下する。純度の高いKClを回収しNaClの回収率を
上げるためには、加熱濃縮のときに、KClが析出する
直前に加熱濃縮を停止する方法を考案する必要がある。
【0006】本発明の目的は分別晶析方法において、加
熱濃縮時の溶液の導電率を測定し、KCl濃度と導電率
の関係からKClが析出する直前で加熱濃縮を停止し、
高純度かつ高回収のNaCl、及びKClを回収する分
別晶析方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】分別晶析方法において、
加熱濃縮時の溶液の導電率を測定しKCl濃度と導電率
の関係からKClが析出する直前に加熱濃縮を停止し、
NaClを取り出すことで解決できる。
【0008】
【作用】単独のNaClとKClの溶解度はほとんど差
がないが、混合状態では溶解度に差が生じる。図2に2
0℃と90℃におけるNaCl−KCl混合液の溶解度
を示す。
【0009】図2でACは90℃でのNaCl(KCl
存在下での)の溶解度曲線、BCはKCl(NaCl存
在下での)の溶解度曲線である。CはNaCl,KCl
の双方で飽和している点である。A′C′,B′C′は
これらの20℃での場合である。C′の組成の液を90
℃で濃縮するとP点でNaClを析出し始め、さらに濃
縮すると液の組成はPからCに進み、CでKClをも析
出し始める。KClを析出する直前にNaClを分離
し、液を10℃に冷却すれば、KClを析出して組成は
Qとなる。これからKClを分離して液を90℃で濃縮
すれば、RでNaClを析出する。この操作を繰り返し行う
ことで、NaClとKClを分離することが可能であ
る。しかし、Sで濃縮を止めNaClを分離し冷却する
と、液中にNaClを析出して液の組成はTになり、K
Clを析出してQとなる。このため析出物はNaClと
KClの混合物となりKClの純度が低下する。また、
液からのNaClの回収率も低下する。従って高純度か
つ高回収率のNaCl、及びKClを回収するために
は、KClが析出するCの直前で濃縮を止める必要があ
る。
【0010】図3に90℃のときの溶液のKCl濃度と
導電率の関係を示す。KCl濃度が増加すると導電率も
増加する。濃縮すると図2のPでNaClが析出し始
め、さらに濃縮を続けると液の組成はPからCに進み、
KCl濃度は増加し導電率も増加する。図2のCでKC
lも飽和溶解度に達し析出し始めるが、液の濃度はCを
維持するため導電率は一定になる。図2のCのKCl濃
度が32.5g/100g−水であり、このKCl濃度の
導電率は図3より460ms/cmである。これより、導
電率が460ms/cmより低い値で加熱濃縮を停止すれ
ばよいことになる。従って、導電率を測定することでK
Clが析出する直前に加熱濃縮を停止することが可能で
ある。この後析出したNaClをろ過し、溶液を冷却し
てKClを析出させることで、高純度かつ高回収率のN
aCl、及びKClの回収が可能である。
【0011】
【実施例】図1に本発明の分別晶析装置の一実施例を示
す。分別晶析装置は高温槽1,低温槽2から構成され
る。高温槽1は高温晶析槽101,ヒータ102、及び
フィルタ103,導電率計104から、低温槽2は低温
晶析槽201、及びフィルタ202から構成される。N
aCl−KCl混合液11は高温晶析槽101に送られ
る。高温晶析槽101に入った混合液11は、ヒータ1
02によって90℃以上に加熱され、発生した水蒸発は
コンデンサ5で凝縮される。これより混合液は濃縮さ
れ、図2に示すPでNaClを析出し始める。濃縮を続
けると液の組成はPからCに進み、液の導電率も濃縮す
るに従って増加する。CでKClも飽和に達し析出し始
める。液の濃度はCを維持するため、液の導電率は一定
となる。これを利用して液の導電率を導電率計104で
測定し、一定になる直前に加熱濃縮を停止する。この析
出したNaCl固体21と濃縮液12は、フィルタ10
3によって分離される。NaCl固体21は回収され、
濃縮液12は低温槽2の低温晶析槽201に送られる。
低温晶析槽201で濃縮液12は20℃まで冷却され
る。このとき、NaClの溶解度は変化せずにKClの
溶解度が小さくなるために、溶解度以上になったKCl
固体22が析出する。析出したKCl固体22と濃縮液
13は、フィルタ202によって分離される。KCl固
体22は回収され、濃縮液13は再び高温晶析槽101
に送られる。同様にこの操作を繰り返す。この結果、高
純度かつ高回収率のNaCl、及びKClを回収するこ
とが可能である。
【0012】また、液のイオン濃度をオンラインで測定
するのに導電率を測定しているが、他に比重や屈折率を
用いてもこの方法は有効である。
【0013】図3に本発明に係る高温槽の導電率計の一
実施例を示す。図1に示した高温晶析槽では、導電率を
測定するために導電率計の電極を設置している。この電
極間は液が流通するようになっているが、固体物が析出
しこの電極間に浮遊すると正確に導電率を測定すること
が困難である。このため、電極間には液だけを入れて固
体物は入らないようにし、電極間で発生した固体物は電
極間から除去する必要がある。そこで図3の電極101
の上部、又は側部の液流通口にカバー102を設置し、
固体物が入らないようにする。また、電極の下部に固体
物が通過できる流出口を設置し、電極間で発生した固体
物をこの出口から排出する。これより、この問題は解決
できる。
【0014】
【発明の効果】本発明によると、分別晶析方法において
加熱濃縮時にNaCl−KCl混合液の導電率を測定
し、KCl濃度と導電率の関係からKClが析出する直
前に加熱濃縮を停止しNaClを取り出すことで高純度
かつ高回収率のNaCl、及びKClを回収することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分別晶析装置の一実施例の系統図。
【図2】20℃と90℃におけるNaCl−KCl混合
液の溶解度の特性図。
【図3】KCl濃度と導電率の関係を示す特性図。
【図4】本発明における高温槽の導電率計の一実施例の
系統図。
【符号の説明】
1…高温槽、2…低温槽。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 9/02 625 9344−4D B01D 9/02 625Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】NaCl−KCl混合液で高温ではNaC
    lの溶解度が低く、低温ではKClの溶解度が低いとい
    う二成分の温度による溶解度差を利用して分別する晶析
    方法において、溶液を加熱濃縮すると、先ずNaClが
    飽和溶解度に達し析出し、次にKClが析出するが、K
    Clが飽和溶解度に達し析出しないように制御すること
    を特徴とする分別晶析方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記制御方法にはイオ
    ン濃度を測定する分別晶析方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記制御方法には導電
    率を測定する分別晶析方法。
  4. 【請求項4】導電率計の電極には上部、又は側部の液流
    通口にカバーを設置し、下部に固体流出口を設置するこ
    とを特徴とする分別晶析方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記混合液は動物から
    の排液、及び処理後の排液である分別晶析方法。
JP2368195A 1995-02-13 1995-02-13 分別晶析方法 Pending JPH08215502A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103961896A (zh) * 2014-05-13 2014-08-06 河北工业大学 一种液气联动的强制循环热泵低温蒸发浓缩结晶装置
CN113304500A (zh) * 2021-07-29 2021-08-27 山东奔月生物科技股份有限公司 一种纽甜生产用结晶反应装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103961896A (zh) * 2014-05-13 2014-08-06 河北工业大学 一种液气联动的强制循环热泵低温蒸发浓缩结晶装置
CN103961896B (zh) * 2014-05-13 2015-08-05 河北工业大学 一种液气联动的强制循环热泵低温蒸发浓缩结晶装置
CN113304500A (zh) * 2021-07-29 2021-08-27 山东奔月生物科技股份有限公司 一种纽甜生产用结晶反应装置

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