JPH0821461B2 - 耐汚損性のすぐれた点火プラグ - Google Patents
耐汚損性のすぐれた点火プラグInfo
- Publication number
- JPH0821461B2 JPH0821461B2 JP63055576A JP5557688A JPH0821461B2 JP H0821461 B2 JPH0821461 B2 JP H0821461B2 JP 63055576 A JP63055576 A JP 63055576A JP 5557688 A JP5557688 A JP 5557688A JP H0821461 B2 JPH0821461 B2 JP H0821461B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spark plug
- weight
- coating layer
- sich
- porcelain insulator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Spark Plugs (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野: 本発明は内燃機関用点火プラグの耐汚損性を向上する
ための点火プラグの改良に関する。
ための点火プラグの改良に関する。
従来の技術とその問題点: 通常点火プラグは磁器絶縁体の発火部先端の温度が50
0℃以下の場合は該発火部表面にカーボン、水分などの
導電性物質が付着し、電極間の絶縁抵抗が1MΩ以下に低
下すると飛火困難となって正常な火花放電を発揮するこ
とができない。特にこの現象は自動車製造業者での点火
プラグ組付から車輌がユーザーに渡るまで、あるいは新
車から1000km未満の走行距離の状態で、機関の調整運
転、低速および低負荷などの短い運転が繰返されること
から磁器絶縁体の発火部表面に前記導電性物質が付着し
て失火を生じる不具合が発生し易い。
0℃以下の場合は該発火部表面にカーボン、水分などの
導電性物質が付着し、電極間の絶縁抵抗が1MΩ以下に低
下すると飛火困難となって正常な火花放電を発揮するこ
とができない。特にこの現象は自動車製造業者での点火
プラグ組付から車輌がユーザーに渡るまで、あるいは新
車から1000km未満の走行距離の状態で、機関の調整運
転、低速および低負荷などの短い運転が繰返されること
から磁器絶縁体の発火部表面に前記導電性物質が付着し
て失火を生じる不具合が発生し易い。
従来この種の汚損を防止するために主体金具の燃焼室
側の内面に耐熱絶縁性物質として例えばシリコーンオイ
ルの被膜層を形成して磁器絶縁体の発火部表面から主体
金具への電流の短絡を防止することが特公昭51−38855
号に開示されている。しかし前記シリコーンオイル単体
だけによる被膜層は−Si−O−Si−Oの鎖状結合を有す
るため通気性を生じ前記カーボン、水分などが通気性部
分に侵入して導電性を帯び、絶縁性が損われるので耐汚
損性を有する被膜層の効果が持続する寿命が短い欠点が
あった。
側の内面に耐熱絶縁性物質として例えばシリコーンオイ
ルの被膜層を形成して磁器絶縁体の発火部表面から主体
金具への電流の短絡を防止することが特公昭51−38855
号に開示されている。しかし前記シリコーンオイル単体
だけによる被膜層は−Si−O−Si−Oの鎖状結合を有す
るため通気性を生じ前記カーボン、水分などが通気性部
分に侵入して導電性を帯び、絶縁性が損われるので耐汚
損性を有する被膜層の効果が持続する寿命が短い欠点が
あった。
本発明は前記欠点を改良するためになされたもので、
耐汚損性効果の寿命が長い被膜層を形成することを目的
とする。
耐汚損性効果の寿命が長い被膜層を形成することを目的
とする。
問題点を解決するための手段: 前記目的を達成するために本発明は主体金具の燃焼室
側の内面がとりかこむ磁器絶縁体の少くとも発火部表面
にメチル基のみでなるシリコーンを主成分とし、平均炭
素数20〜30直鎖状炭化水素を3.5〜5.2重量%およびエチ
レンビニールアセテートを0.1〜1.0重量%含有する混合
液からなる被膜層を形成したことを特徴とする点火プラ
グである。
側の内面がとりかこむ磁器絶縁体の少くとも発火部表面
にメチル基のみでなるシリコーンを主成分とし、平均炭
素数20〜30直鎖状炭化水素を3.5〜5.2重量%およびエチ
レンビニールアセテートを0.1〜1.0重量%含有する混合
液からなる被膜層を形成したことを特徴とする点火プラ
グである。
作用: 本発明においてメチル基のみでなるシリコーンを主成
分としたのは被膜層の熱酸化を安定させるためである。
当該シリコーンは高温化でまずメチル基が酸素の攻撃を
受け、続いて次のように反応が進行する。
分としたのは被膜層の熱酸化を安定させるためである。
当該シリコーンは高温化でまずメチル基が酸素の攻撃を
受け、続いて次のように反応が進行する。
SiCH3+O2SiCH2+HO2 SiCH3+HO2→SiCH2+2HO 2SiCH3+2HO→2(SiCH2)+2H2O SiCH2+O2→SiCH2O2→SiO・+CH2O これらの反応によりシロキシ基SiO・が生成する。ま
た次の反応によりシリル基Si・が生成する。また次の反
応によりシリル基Si・が生じる。
た次の反応によりシリル基Si・が生成する。また次の反
応によりシリル基Si・が生じる。
SiCH2O2・SiCH3→SiCH2O2H+SiCH2SiCH2O2H→SiCH2O +HO→SiCH2O→Si+CH2O 上記のシロキシ基SiO・とシリル基Si・とが結合してSi
−O−Siなるシロキキサン結合を生成するため熱酸化に
対し安定であるとされている。また平均炭素数20〜30の
直鎖状炭化水素を添加するのは平均炭素数20以下だと溶
剤が蒸発した後も固化せず、また30以上では粘性が増し
シリコーンと均一に混合できないことによるもので、燃
焼時発生する水分から被膜層を保護するためで含有量が
3.5重量%未満では従来品の寿命を向上できず、5.2重量
%を超えると耐高温溶出性が悪くなり、被膜層が流出し
易くなるので好ましくない。なお、耐高温溶出性は65℃
×5Hrの条件で被膜層が溶出するか否かを測定した。
−O−Siなるシロキキサン結合を生成するため熱酸化に
対し安定であるとされている。また平均炭素数20〜30の
直鎖状炭化水素を添加するのは平均炭素数20以下だと溶
剤が蒸発した後も固化せず、また30以上では粘性が増し
シリコーンと均一に混合できないことによるもので、燃
焼時発生する水分から被膜層を保護するためで含有量が
3.5重量%未満では従来品の寿命を向上できず、5.2重量
%を超えると耐高温溶出性が悪くなり、被膜層が流出し
易くなるので好ましくない。なお、耐高温溶出性は65℃
×5Hrの条件で被膜層が溶出するか否かを測定した。
またエチレンビニールアセテートを添加するのは前記
シリコーンと前記直鎖状炭化水素の密着性を向上させる
ためであり、添加量が0.1重量%未満では実機テストで
従来品の寿命を向上できず、また1.0重量%を超えると
揆水効果を失い、実機テストでは無塗布品と同じレベル
になる。
シリコーンと前記直鎖状炭化水素の密着性を向上させる
ためであり、添加量が0.1重量%未満では実機テストで
従来品の寿命を向上できず、また1.0重量%を超えると
揆水効果を失い、実機テストでは無塗布品と同じレベル
になる。
実施例: 以下本発明の実施例を図面にもとづいて説明する。第
1図は本発明の点火プラグの要部の縦断面図で、1は主
体金具、2は外側電極、3は高アルミナ質からなる磁器
絶縁体で内部に中心電極4を保持する。該磁器絶縁体3
は前記主体金具1の段部にパッキン5を介して封塞固定
され、主体金具1の燃焼室外の内面1aには発火部3aを具
える。この発火部3aの表面には本発明の被膜6を形成し
て成る。すなわちメチル基のみでなるシリコーンを主成
分としこれに平均炭素数20〜30の直鎖状炭化水素を4.0
重量%およびエチレンビニールアセテート0.5重量%を
添加し、溶剤としてトリクロロトリフロロエタン、トリ
クレン、クロルベンゼンなどを使用して希釈し混合液を
つくり該混合液0.04〜0.1ccを前記発火部3aの表面に塗
布した後乾燥して被膜層6を形成する。
1図は本発明の点火プラグの要部の縦断面図で、1は主
体金具、2は外側電極、3は高アルミナ質からなる磁器
絶縁体で内部に中心電極4を保持する。該磁器絶縁体3
は前記主体金具1の段部にパッキン5を介して封塞固定
され、主体金具1の燃焼室外の内面1aには発火部3aを具
える。この発火部3aの表面には本発明の被膜6を形成し
て成る。すなわちメチル基のみでなるシリコーンを主成
分としこれに平均炭素数20〜30の直鎖状炭化水素を4.0
重量%およびエチレンビニールアセテート0.5重量%を
添加し、溶剤としてトリクロロトリフロロエタン、トリ
クレン、クロルベンゼンなどを使用して希釈し混合液を
つくり該混合液0.04〜0.1ccを前記発火部3aの表面に塗
布した後乾燥して被膜層6を形成する。
次に比較品としてこれら混合液を全く塗布しない点火
プラグAとシリコーン単体のみを塗布した従来品の点火
プラグBと前記混合液の成分中直鎖状炭化水素の添加量
を少くし、3.0重量%とした混合液を塗布した点火プラ
グDを作成し前本発明実施品とプリデリテストを行いそ
の結果を第1表に示す。
プラグAとシリコーン単体のみを塗布した従来品の点火
プラグBと前記混合液の成分中直鎖状炭化水素の添加量
を少くし、3.0重量%とした混合液を塗布した点火プラ
グDを作成し前本発明実施品とプリデリテストを行いそ
の結果を第1表に示す。
上記プリデリテストは4輪車2000ccエンジンを使用し
−10℃の低温で速度15km/Hのエンジン停止を3回繰返し
た後速度35km/Hの運転とアイドリングの後35km/Hの運転
を1サイクルとしてその繰り返しを行い、失火を生ずる
回数を確認した。
−10℃の低温で速度15km/Hのエンジン停止を3回繰返し
た後速度35km/Hの運転とアイドリングの後35km/Hの運転
を1サイクルとしてその繰り返しを行い、失火を生ずる
回数を確認した。
第1表で明らかなように本発明品は無塗布Aは勿論の
こと従来品Bや比較品Dと比較して失火を生ずるまでの
回数が非常に遅く、特に従来品Bの被膜層よりカーボ
ン、水分などの導電性物質の発生までの寿命を長くする
ことができた。
こと従来品Bや比較品Dと比較して失火を生ずるまでの
回数が非常に遅く、特に従来品Bの被膜層よりカーボ
ン、水分などの導電性物質の発生までの寿命を長くする
ことができた。
効果: 以上述べたように本発明は少くとも磁器絶縁体の発火
部表面にメチル基のみでなるシリコーンを主成分としこ
れに平均炭素数20〜30の直鎖状炭化水素を3.5〜5.2重量
%およびエチレンビニールアセテートを0.1〜1.0重量%
含有する混合液からなる被膜層を形成することにより低
速および低負荷運転を繰り返す際該被膜層にカーボン、
水分などの導電性物質が付着しても絶縁性が損われるこ
とが極めて少ないので、耐汚損性を有する被膜層の効果
が長期に及びプリデリ対策として寿命の長い点火プラグ
を提供することができる。
部表面にメチル基のみでなるシリコーンを主成分としこ
れに平均炭素数20〜30の直鎖状炭化水素を3.5〜5.2重量
%およびエチレンビニールアセテートを0.1〜1.0重量%
含有する混合液からなる被膜層を形成することにより低
速および低負荷運転を繰り返す際該被膜層にカーボン、
水分などの導電性物質が付着しても絶縁性が損われるこ
とが極めて少ないので、耐汚損性を有する被膜層の効果
が長期に及びプリデリ対策として寿命の長い点火プラグ
を提供することができる。
第1図は本発明の一実施例を示す点火プラグの要部縦断
面図である。 1……主体金具、1a……内面、3……磁器絶縁体、3a…
…発火部、4……中心電極、6……被膜層
面図である。 1……主体金具、1a……内面、3……磁器絶縁体、3a…
…発火部、4……中心電極、6……被膜層
Claims (1)
- 【請求項1】主体金具内に中心電極を保持する磁器絶縁
体を収納してなる点火プラグにおいて、前記主体金具の
燃焼室側の内面がとりかこむ前記磁器絶縁体の少なくと
も発火部表面にメチル基のみでなるシリコーンを主成分
とし、平均炭素数20〜30の直鎖状炭化水素を3.5〜5.2重
量%およびエチレンビニールアセテートを0.1〜1.0重量
%含有する混合液からなる被膜層を形成したことを特徴
とする耐汚損性のすぐれた点火プラグ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63055576A JPH0821461B2 (ja) | 1988-03-08 | 1988-03-08 | 耐汚損性のすぐれた点火プラグ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63055576A JPH0821461B2 (ja) | 1988-03-08 | 1988-03-08 | 耐汚損性のすぐれた点火プラグ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01231281A JPH01231281A (ja) | 1989-09-14 |
JPH0821461B2 true JPH0821461B2 (ja) | 1996-03-04 |
Family
ID=13002560
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63055576A Expired - Lifetime JPH0821461B2 (ja) | 1988-03-08 | 1988-03-08 | 耐汚損性のすぐれた点火プラグ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0821461B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4240646A1 (de) * | 1992-12-03 | 1994-06-09 | Bosch Gmbh Robert | Zündkerze für Brennkraftmaschinen |
IT1261082B (it) * | 1993-07-06 | 1996-05-08 | Magneti Marelli Spa | Candela di accensione |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5725685A (en) * | 1980-07-22 | 1982-02-10 | Ngk Spark Plug Co | Ignition plug having excellent contamination resistance |
JPS5774986A (en) * | 1980-10-24 | 1982-05-11 | Nippon Denso Co | Spark plug for internal combustion engine |
JPS5893184A (ja) * | 1981-11-25 | 1983-06-02 | 日本特殊陶業株式会社 | 点火プラグ |
-
1988
- 1988-03-08 JP JP63055576A patent/JPH0821461B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01231281A (ja) | 1989-09-14 |
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