JPH08214525A

JPH08214525A - 直流モータ内半径方向磁気抵抗力のバランシング

Info

Publication number: JPH08214525A
Application number: JP30383395A
Authority: JP
Inventors: Jeffrey S Mcallister; ジェフリー・エス・マッカリスタ
Original assignee: Hewlett Packard Co
Current assignee: HP Inc
Priority date: 1994-10-28
Filing date: 1995-10-27
Publication date: 1996-08-20
Also published as: EP0709947A3; EP0709947A2; DE69503335T2; EP0709947B1; DE69503335D1

Abstract

(57)【要約】ステータ・スロット数に対するロータ極数の関係が半径
方向磁気抵抗力の不平衡を生じさせる、永久磁石ロータ
および突極ステータを有する、直流モータ内の磁気抵抗
力の平衡は、突極ステータの磁極端に磁極面スロットを
配することで、達成される。磁極面スロットは、突極ス
テータ間で画定されるステータ・スロットを磁気的に特
徴づけるように寸法が決められ、永久磁石モータ回路内
のステータ・スロットと同様の外観になる。ステータ・
スロットと磁極面スロットの合計を表す数およびロータ
極数を表す数が、それぞれ同一の整数で割り切れる場
合、直流モータ内の半径方向磁気抵抗力は、平衡を保っ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の分野】本発明は、一般に直流モータに関し、特
に永久磁石ステータまたはロータを含む直流モータに関
する。

【０００２】

【発明の背景】ディスク・ドライブは現在、選択された
一定の速度で記憶ディスク・アセンブリを回転させるた
めのディスク・スピンドル・モータとして、ブラシレス
永久磁石直流モータを使用している。これらのモータ
は、所定の極数を有する永久磁石ロータおよび所定の種
々のステータ極数を有する突極ステータを含んでいる。
各ステータ極には、巻線が取り付けられ、巻線はデルタ
構成またはスター構成で接続されている。

【０００３】ステータ突極は、半径方向に配置され、磁
極端を有し、その磁極面は永久磁石ロータの柱面との半
径方向ギャップを画定する。実際には、ステータはロー
タ内にある。半径方向に配置された突極間の空間は、ス
ロットと呼ばれる。本発明において参照される、一般的
なディスク・スピンドル・モータのタイプの１つは、８
極９スロット・ディスク・スピンドル・モータである。

【０００４】８極９スロット・ディスク・スピンドル・
モータは、構造的共振を励起したとき純音音響ノイズを
減少させることができる低磁気抵抗（コギング）トルク
のために、スピンドル・モータの一般的な構成となって
いる。しかし、この構成の欠点の１つは、ロータとステ
ータの間の内部磁力が、半径方向に平衡ではないことで
ある。永久磁石極およびステータ歯または極の間の磁気
抵抗力は、公称事例においても、合力を有している。典
型的な巻線パターンが３つの連続ステータ突極から成る
各位相を有するため、整流力もまた、半径方向合力にな
る。

【０００５】８極９スロットモータ内のこうした半径方
向力は、回転周波数の第８調波における構造のひずみを
生ずる。この力の周波数が構造的共振を起こすと、極め
て好ましくない影響を引き起こす可能性がある。半径方
向磁気抵抗力対整流力の相対的大きさは、モータのサイ
ズによって変化すると思われる。３．５インチ・フォー
ム・ファクタ・ディスク・ドライブ内のディスク・スピ
ンドル・モータにおいては、整流力は重要な要因である
とされるが、たとえば、１．３インチフォーム・ファク
タ・ディスク・ドライブ内のより小さいディスク・スピ
ンドル・モータにおいては、磁気抵抗力が優勢である。

【０００６】ゴトウ他の米国特許第４２８００７２号
は、コギング・トルクの減少のための歯または磁極端に
ついて論じているが、平衡していない半径方向磁気抵抗
力に関連する問題には触れていない。

【０００７】ディスク・ドライブへの適用を意図するモ
ータにおいては、半径方向磁気抵抗力の平衡を保つこと
が必要になる。

【０００８】

【発明の概要】本発明は、ロータとステータの間の純半
径方向力が、両者の間の半径方向磁気抵抗力の平衡を保
つことによって減少する、永久磁石タイプの突極直流モ
ータをめざしたものである。半径方向磁気抵抗力の平衡
は、モータの突極の磁極端の磁極面にスロットを入れる
ことにより達成される。

【０００９】永久磁石直流モータは、半径方向に配置さ
れた突極を含む第１モータ部を有し、その端が、等しく
円周方向に間隔をとり、互い違いの半径方向極性を持
つ、リングに組み立てられた永久磁石セクタから成る第
２モータ部の、柱面に面する弧状磁極面を含む。リング
は、好ましくは一体リングである。第１モータ部であ
る、半径方向に配置された突極は、モータおよび永久磁
石セクタのステータまたはロータのいずれかを含み、第
２モータ部は、ロータまたはステータを含むことができ
る。ディスク・ドライブ内のディスク・スピンドル・モ
ータにおいては、半径方向に配置された突極は、モータ
・ステータを含み、永久磁石セクタは、突極の磁極端ま
たは磁極面から半径方向に間隔をあけたリングに組み立
てられ、突極ステータと同心の回転をするように取り付
けられている。

【００１０】ロータとステータの間の純半径方向力を減
少させるためには、各突極の磁極端の磁極面に、磁極面
を横切る軸方向に切り込みまたはスロットを入れる。ス
ロットの半径方向深さおよび円周方向幅は突極の間のス
ロットを磁性的に特徴づけるので、永久磁石ロータによ
り感知されまたは結合される極数は、実質的に２倍とな
り、共通の整数で割り切れる見かけの突極数および永久
磁石極数をもたらす。前述の８極９スロット・モータの
例を用いると、公約数はないが、突極の磁極面にスロッ
トを入れると、見かけが８極１８スロット・モータとな
り、公約整数は２となる。このようにして、半径方向磁
気抵抗力の平衡を保つことができる。

【００１１】

【好適な実施例の詳細な説明】図１は、永久磁石ロータ
３および突極ステータ５を有するブラシレス直流モータ
１を示す。この図においては、８つの永久磁石ロータ極
および９つの突出ステータ極がある。突極ステータ５の
各突極７には巻線９が取り付けられている。３つの連続
する巻線９のグループは、円周方向に、連続して接続さ
れ、巻線のグループは、周知のように、従来通りスター
構成またはデルタ構成で接続されている。

【００１２】本実施例の開示の目的のために、突極ステ
ータ５は、永久磁石ロータ３内に配置されているが、ス
テータおよびロータの役割は逆になってもよい。同様
に、永久磁石ロータ３は、突極ステータ５内に配置して
もよく、代わりに、突極ロータ内で永久磁石ステータの
機能を果たすこともできる。

【００１３】半径方向に配置された突極７は、ロータ３
のボディ２１内に取り付けられた永久磁石リング１９の
内部柱面１７との半径方向ギャップ１５を画定する、弧
状磁極面１３を有する磁極端１１でそれぞれ終わってい
る。ロータ・ボディ２１は、磁性材料でできており、ロ
ータ内の永久磁石極それぞれのリターン・パスとして機
能する。永久磁石リング１９は、互い違いの極性に半径
方向にスポット磁化された、等しい円周状のセクタであ
り、突極ステータの磁極端面１３で半径方向ギャップ１
５を横切り磁極端１１に磁気的に接続されている。図１
の検証から明らかなように、ロータとステータの間にな
んらの直径対称性もない。各永久磁石極は、隣接する磁
極端に引かれる。本構成の場合、モータが回転すると第
８調波において回転する半径方向磁気抵抗合力がある。

【００１４】突極ステータ５の、磁極端１１間の空間２
３は、ここではステータ・スロットとして画定される。
したがって、モータはここでは８極９スロット・モータ
と呼ばれる。

【００１５】図２は、各磁極面１３に軸方向に切り込ん
だ磁極面スロット２５を備えた、同じ８極９スロット・
モータの、本発明による構成を示す。これらの磁極面ス
ロット２５は、永久磁石回路内のステータ・スロット２
３と類似しており、それゆえ理想的な場合、半径方向磁
気抵抗力の平衡を保ち、その結果、ロータとステータの
間の純半径方向力をゼロにする。磁極面スロット２５の
実施は、磁気抵抗トルクの増加をまねくが、これは問題
ではない。

【００１６】磁極面スロット２５は、横断面構成および
長さにおいて、磁気回路内のステータ・スロット２３と
類似させて設計されている。通常は、円周方向に測定さ
れた磁極面スロット２５の幅は、磁極端１１の隣接エッ
ジの円周方向寸法とほぼ同じである。磁極面スロット２
５の深さは、無限ギャップと類似させるため、半径方向
ギャップ１５の寸法とほぼ同じであるが、より深く切り
込むこともでき、磁極面スロット２５を半径方向ギャッ
プ１５の寸法よりも深くしても重大な影響は見られな
い。磁極面スロット２５はモータ整流トルクを大幅に減
少させることはない。

【００１７】磁極面スロット（１８スロット）を備えた
８極９スロット・モータの、１−８各極上の半径方向力
を理想的に示す図３に見られるように、各磁極は同じ振
動力にあうが、１つの磁極アングルによって位相にずれ
を生じる。

【００１８】同じモータの極およびｘ軸合力を理想的に
示す図４に見られるように、ｘ軸力の合計はゼロに等し
く、ＦxT（Θ）＝０である。

【００１９】本実施例において説明された８極９スロッ
ト・モータのような直流モータは非常に小さな磁気抵抗
トルクをするため、ディスク・ドライブ内のディスク・
スピンドル・モータのような適用例に理想的に適してい
る。しかし、このようなモータにおいて半径方向磁気抵
抗力の不平衡は、ドライブ内の許容しがたい調波励振を
引き起こす可能性がある。本発明の利点は、磁極端１１
の磁極面スロット２５を備えることにより、モータ内の
半径方向磁気抵抗力の平衡を保つことにある。したがっ
て、すべての実践的目的のため、不平衡な半径方向磁気
抵抗力によるドライブ内の調波励起が除かれるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来技術の８極９スロット永久磁石ブラシレス
直流モータを示す図である。

【図２】本発明による、スロット入り極の、８極９スロ
ット直流モータを示す図である。

【図３】純半径方向力０を示す、スロット入り突極面を
備えた８極９スロット直流モータの各磁極上の半径方向
力の理想的なグラフである。

【図４】図３に示された半径方向力のＸ軸成分の理想的
なグラフである。

【符号の説明】

１ブラシレス直流モータ３永久磁石ロータ５突極ステータ７突極９巻線１１磁極端１３弧状磁極面１５半径方向ギャップ１７内部柱面１９永久磁石リング２１ロータ・ボディ２３空間（図２では、ステータ・スロット）２５磁極面スロット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】半径方向磁気抵抗の平衡を保つ直流モー
タであって、ａ．円柱面を画定し、半径方向に磁化された交互の極性
の円周方向のセクタによって画定される複数のロータ極
を有する、円筒形永久磁石ロータと、ｂ．間のステータ・スロットを画定する、半径方向に配
置された様々な複数の突極を有する、突極ステータと、ｃ．各突極に取り付けられた磁極端と、ｄ．各磁極面が、その軸方向に延び前記ステータ・スロ
ットを磁気的に特徴づける磁極面スロットを有し、前記
ステータ・スロットと磁極面スロットの合計を表す数お
よび前記複数のロータ極を表す数が、同じ整数によりそ
れぞれ割り切れる、半径方向に前記柱面から間隔をあ
け、その半径方向ギャップを画定する、各磁極端上の磁
極面とを含む、直流モータ。
【請求項２】ａ．各磁極面スロットの円周方向幅が、
前記磁極端の隣接する端部の間の円周方向寸法とほぼ等
しく、ｂ．前記磁極面スロットの深さが、前記半径方向ギャッ
プの半径方向寸法とほぼ等しいことを特徴とする、請求
項１に記載の直流モータ。
【請求項３】ａ．前記磁極面スロットの深さが、前記
半径方向ギャップの半径方向寸法よりも大きいことを特
徴とする、請求項２に記載の直流モータ。
【請求項４】ａ．前記磁極面スロットが、前記磁極端
の軸方向に１つの磁極端から他方へ延びることを特徴と
する、請求項１に記載の直流モータ。