JPH08212691A - 情報記録方式および情報再生方式および情報記録媒体 - Google Patents

情報記録方式および情報再生方式および情報記録媒体

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JPH08212691A
JPH08212691A JP4232795A JP4232795A JPH08212691A JP H08212691 A JPH08212691 A JP H08212691A JP 4232795 A JP4232795 A JP 4232795A JP 4232795 A JP4232795 A JP 4232795A JP H08212691 A JPH08212691 A JP H08212691A
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constant
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JP4232795A
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English (en)
Inventor
Kenya Yokoi
研哉 横井
Ikuo Aoki
育夫 青木
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Publication date
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  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 情報記録媒体を回転駆動しながら、これに情
報を記録し、再生する場合、情報記録媒体の回転速度を
変速制御することなく、情報記録媒体の記録,再生を行
なうことが可能である。 【構成】 回転角一定方式により情報記録媒体に記録デ
ータの記録を行なう情報記録方式であって、情報記録媒
体に記録データの記録を行なう際、記録データの線密度
が略一定となるように情報記録媒体の半径位置情報に応
じてチャンネルクロックの周波数を可変にする。これに
より、情報記録媒体の記憶容量を低減させずに、かつ、
情報記録媒体の回転速度を変速制御することなく、情報
記録媒体の記録を行なうことができ、さらに、従来の情
報記録媒体の記録フォーマットとの互換性を維持するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音楽用CDやCD―R
OMなどの情報記録媒体の情報記録方式および情報再生
方式および情報記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】マルチメディアの普及にともない、音楽
用CD(CD−DA)やCD―ROMなどの再生専用メデ
ィアや情報再生装置が実用化されている。また、最近で
は色素メディアを用いた追記型のCD―WO(CD-Write
Once)やMO(Magneto-Optical:光磁気)メディアを用い
た書替え可能なCD―MOなどの情報記録媒体も開発さ
れている。さらに、書替え可能なタイプの情報記録媒体
として相変化メディアも注目されている。
【0003】図16は、情報記録媒体がCD―ROMな
どの再生専用メディアである場合の従来の情報再生方式
を説明するための図であり、図16(a)は再生専用メデ
ィアに予め記録されている情報(この例ではセクタ)のフ
ォーマットすなわちプリフォーマットを示す図である。
図16(a)のようなプリフォーマットでは、図16(d)
のようにメディアの全トラック上に一定の線密度で連続
的にデータ(セクタ)が記録されている。
【0004】このメディアからデータを再生するのに、
従来では、情報記録媒体(メディア)の回転速度制御法と
して図16(b)のようにCLV(Constant Linear Veloc
ity:線速度一定)方式を用いて、トラック半径に反比例
した回転数になるようにメディアの回転速度を制御し、
トラックの線速度を常に一定のものにしている。なお、
このように、トラックの線速度を常に一定にして再生を
行なう場合、データの読出し(再生)タイミングを画定す
るチャンネルクロックの周波数は図16(c)のように常
に一定となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の情報再生方式では、トラックの線速度を
常に一定のものにするために、情報記録媒体(メディア)
の回転速度を変化させる必要があった。すなわち、CL
V方式により回転速度の制御を行なうためには、メディ
アを回転駆動するスピンドルモータの変速を伴なうた
め、大きな回転トルクを必要とし大型で高コストなモー
タが必要であった。また、シーク時において、スピンド
ルモータの変速を完了するまでに待ち時間がかかるた
め、HDDやMOドライブなどと比較して、相当のアク
セス時間を要するという欠点があった。さらに、CLV
方式では、変速におけるトルクの制約のため高速回転が
不可能であり、データ転送レートの高速化を実現できな
いという問題があった。
【0006】また、同様の問題は、追記型のCD−WO
(CD-Write Once)メディアや書替え可能なMO(Magneto-
Optical:光磁気)メディアの記録,再生においても、生
ずる。すなわち、これらのメディアから情報を読出し
(再生)するときのみならず、これらのメディアに情報を
書込む(記録する)場合にも、図16(d)のようにトラッ
クの線速度を一定にして図16(a)のように情報を記録
するために、従来では、CLV方式により、メディアの
回転速度を変化させる必要があった。
【0007】このように、情報記録媒体(メディア)を回
転駆動しながらこれに情報を記録し、再生する場合、従
来では、この種の情報記録媒体の回転速度を変速制御す
る必要があったので、大きな回転トルクを必要とし大型
で高コストのモータを用いなければならず、また、デー
タの記録,再生処理を高速に行なうには限界があった。
【0008】本発明は、情報記録媒体を回転駆動しなが
ら、これに情報を記録し、再生する場合、情報記録媒体
の回転速度を変速制御することなく、情報記録媒体の記
録,再生を行なうことの可能な情報記録方式および情報
再生方式を提供することを目的としている。
【0009】また、本発明は、従来の情報記録媒体の記
録フォーマットとの互換性を維持しながら、情報記録媒
体の回転速度を変速制御することなく、情報記録媒体の
記録,再生を行なうことの可能な情報記録方式および情
報再生方式を提供することを目的としている。
【0010】また、本発明は、さらに、情報記録媒体に
記録されている情報の種類に最も適した方式で、記録あ
るいは再生を行なうことの可能な情報記録方式および情
報再生方式を提供することを目的としている。
【0011】さらに、本発明は、内周から外周にわたっ
て線速が変化しても良好な記録を行なうことの可能な情
報記録媒体を提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段および作用】情報記録媒体
(メディア)を回転駆動しながら、これに情報を記録しあ
るいは再生する場合、情報記録媒体の回転速度を変速制
御することなく常に一定のものにして、情報記録媒体の
記録,再生を行なうには、情報記録媒体に記録される情
報のフォーマットを図1(a)に示すようなものにするこ
とが考えられる。すなわち、図1(d)に示すように、情
報記録媒体のトラックの線密度を、トラックの半径位置
に比例させて、内周側で小さく、外周側で大きくするこ
とが考えられる。この場合には、情報(データ)の書込み
(記録),読出し(再生)のタイミングを画定するチャンネ
ルロックの周波数を図1(c)に示すように一定のものに
して、また、情報記録媒体の回転数(回転速度)を常に一
定のものにして、すなわちCAV(Constant Angular Ve
locity:回転角一定)方式で、情報記録媒体に情報を記
録し、また、再生することが可能となる。
【0013】これによって、情報記録媒体を回転駆動す
るスピンドルモータの回転変速制御が不必要となり、従
って、低回転トルクで良く、小型で低コストなモータが
使用できるようになる。また、変速を行わないためシー
ク時の変速待ち時間が不必要となりアクセス時間を大幅
に短縮することができる。また、低回転トルクでよいた
め高速回転が可能となりデータ転送レートの高速化が実
現できる。
【0014】しかしながら、この場合、情報記録媒体に
記録される情報のフォーマットは、図1(a),図1(d)
に示すように、外周の線密度が小さく内周の線密度が大
きなものとなり、トラック当りの記憶容量は内周の記録
マーク数で決まるため、この情報記録媒体全体の記憶容
量は図16(a),(d)に示した従来の情報記録媒体のフ
ォーマットと比較して少なくなってしまう。
【0015】また、図1(b),(c)に示すような記録,
再生方式では、従来の情報記録媒体のフォーマットとの
互換性がなく、例えば、この方式で記録された情報記録
媒体を従来の方式(CLV方式)で再生することができ
ず、また、従来の方式(CLV方式)で記録された情報記
録媒体の再生を行なうことができない。
【0016】図16(a),(d)に示したような従来の情
報記録媒体のフォーマットとの互換性を維持し、かつ、
情報記録媒体の回転速度を常に一定のものにしながら、
情報記録媒体への情報の記録,再生を行なうため、本発
明では、記録データの線密度が略一定となるようにアド
レス(半径位置情報)に応じてチャンネルクロックの周波
数を可変にしている。
【0017】すなわち、請求項1乃至請求項5記載の発
明は、回転角一定方式により情報記録媒体に記録データ
の記録を行なう情報記録方式であって、情報記録媒体に
記録データの記録を行なう際、記録データの線密度が略
一定となるように情報記録媒体の半径位置情報に応じて
チャンネルクロックの周波数を可変にする。これによ
り、情報記録媒体の記憶容量を低減させずに、かつ、情
報記録媒体の回転速度を変速制御することなく、情報記
録媒体の記録を行なうことができ、さらに、従来の情報
記録媒体の記録フォーマットとの互換性を維持すること
ができる。
【0018】特に、請求項2記載の発明では、データの
書き込みパルスをチャンネルクロックに同期して生成す
るようになっている。これにより、半径位置に応じた書
き込みパルスを容易に得ることが可能となり、シーク動
作後すみやかに書き込みパルスを生成してデータの記録
を開始させることができる。
【0019】また、請求項4記載の発明では、ウォブル
信号を検出するためのバンドパスフィルタとして、中心
周波数が半径位置に応じて可変なプログラマブルバンド
パスフィルタが用いられる。これにより、半径位置に応
じてウォブル信号周波数が変化しても、正確にウォブル
信号を検出することが可能となり、半径位置に応じた書
き込みパルスを確実に得ることができる。
【0020】また、請求項5記載の発明では、半径位置
情報は、ウォブル信号からアドレス情報を復調すること
によって得られ、アドレス情報の復調エラーが最小とな
るまで、プログラマブルバンドパスフィルタの中心周波
数をフィードバック制御する。これにより、電源投入時
やシーク暴走時などのアドレスが不明な場合において
も、速やかにかつ確実に、ウォブル信号を検出すること
が可能となる。
【0021】また、請求項6乃至請求項7記載の発明
は、線密度一定でプリフォーマットされた情報記録媒体
を再生可能な情報再生方式であって、該情報記録媒体か
ら回転角一定方式データを再生するようになっており、
この場合に、再生処理部のPLL回路は、そのロックレ
ンジが情報記録媒体の内周から外周まで、チャンネルク
ロックの周波数をカバーするものとなっていて、再生さ
れた信号をもとにセルフクロック方式でチャンネルクロ
ックを生成する。これにより、従来の記録フォーマット
の情報記録媒体を、その回転速度を変速制御することな
く、再生することができる。
【0022】また、請求項8乃至請求項9記載の発明で
は、線速度一定方式と回転角一定方式との両方の制御方
式を具備し、装着された情報記録媒体の種類を判別し
て、該情報記録媒体が線速度一定方式で再生するのに適
した種類のものである場合には、線速度一定方式でデー
タの再生を行ない、また、情報記録媒体が回転角一定方
式で再生するのに適した種類のものである場合には、回
転角一定方式でデータの再生を行なう。これにより、そ
れぞれのデータ種類に適した再生方式を適用することが
可能となるとともに、両方のデータが混在して記録され
た1枚のメディアから再生することが可能となる。例え
ば、音楽用CDメディアの場合はCLV方式によりデー
タを再生し、CD−ROMメディアの場合はCAV方式
によりデータを再生することにより、音楽用CDメディ
アでは一定のデータ転送レートでの再生方式が保持さ
れ、また、CD−ROMメディアではCAV方式により
変速を行わないため高速アクセスとデータ転送レートの
高速化が可能となる。
【0023】また、請求項10記載の発明では、線速度
一定方式と回転角一定方式との両方の制御方式を具備
し、装着された情報記録媒体の種類を判別して、該情報
記録媒体が線速度一定方式で記録するのに適した種類の
ものである場合には、線速度一定方式でデータの記録を
行ない、また、情報記録媒体が回転角一定方式で記録す
るのに適した種類のものである場合には、回転角一定方
式でデータの記録を行なう。これにより、それぞれのデ
ータ種類に適した記録方式を適用することが可能となる
とともに、1枚のメディアに両方のデータを混在して記
録することが可能となる。例えば、音楽データの場合は
CLV方式により記録し、コードデータの場合はCAV
方式により記録することにより、音楽データでは一定の
データ転送レートでの記録方式が保持され、コードデー
タではCAV方式により変速を行なわないため高速アク
セスとデータの転送レートの高速化が可能となる。
【0024】また、請求項11記載の発明では、情報記
録媒体として相変化メディアが用いられる場合、該相変
化メディアに回転角一定方式でデータを記録しまたは再
生するときにジッタが許容範囲内となるよう、相変化メ
ディアの層構成熱特性としての到達速度および冷却速度
が、メディア半径の中周もしくはその近傍での線速にお
いて最適化されるように、相変化メディアの層構成が調
整されている。これにより、相変化メディアの線速依存
性が改善され、これによって、線速一定方式(CAV方
式)により最内周から最外周まで線速が変化してもマー
ク形成および消去が完全に行なわれるようになり、全周
にわたり良好な記録が可能となる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は本発明の一実施例を説明するための図であ
る。なお、図2(a)は情報記録媒体に記録される情報の
フォーマットを示す図、図2(b),(c),(d)は情報記
録媒体の記録,再生時における情報記録媒体の内周から
外周にかけての、回転数,チャンネルクロック周波数,
線密度をそれぞれ示す図である。
【0026】本実施例では、情報記録媒体を回転駆動し
ながら、これに情報を記録しあるいは再生する場合、図
2(b)に示すように(図1(b)に示したと同様に)、情報
記録媒体の回転数(回転速度)を常に一定のものにして、
すなわちCAV(Constant Angular Velocity:回転角一
定)方式で、情報記録媒体に情報を記録し、また、再生
するようにしている。この場合にも、情報記録媒体のフ
ォーマット,すなわち線密度が図2(a),(d)に示すよ
うに、常に一定のものとなるよう、チャンネルクロック
の周波数を図2(c)に示すようにトラックの内周から外
周にかけて変化させ、これに基づき情報の記録,再生の
タイミングを画定するようにしている。
【0027】これによって、情報記録媒体を回転駆動す
るスピンドルモータの回転変速制御が不必要となり、従
って、低回転トルクで良く、小型で低コストなモータが
使用できるようになる。また、変速を行わないためシー
ク時の変速待ち時間が不必要となりアクセス時間を大幅
に短縮することができる。また、低回転トルクでよいた
め高速回転が可能となり、データ転送レートの高速化が
実現できる。
【0028】また、従来の情報記録媒体の記録フォーマ
ットとの互換性を維持しながら、情報記録媒体の回転速
度を変速制御することなく、情報記録媒体の記録,再生
を行なうことが可能になる。
【0029】図3は図2に示すような本実施例の方式を
適用した情報記録再生装置の構成例を示す図である。図
3を参照すると、この情報記録再生装置は、情報記録媒
体10に情報を記録し(書込み)、また、情報記録媒体1
0から情報を再生する(読出す)ように構成されており、
情報記録媒体10を回転駆動するスピンドルモータ11
と、スピンドルモータ11の回転を制御する回転制御部
12と、情報記録媒体10への情報(データ)の記録,再
生を行なう光ヘッド13と、情報記録媒体10への情報
(データ)の記録を行なうための処理を行なう記録処理部
14と、情報記録媒体10からの情報(データ)の再生を
行なうための処理を行なう再生処理部15と、光ヘッド
13に対して情報の記録,再生を行なうためのフォーカ
ス位置,トラック位置,シークの割り出し制御を行なう
サーボ機構16と、この情報記録再生装置全体の制御を
行なうシステムコントローラ17と、システムコントロ
ーラ17の制御下で、回転制御部12,記録処理部1
4,再生処理部15,サーボ機構16に対する制御を行
なうドライブコントローラ18とを有している。
【0030】なお、この情報記録再生装置は、ホストマ
シンに接続可能に構成されており、ホストマシンと接続
するためのインタフェース(SCSIインタフェース)1
9をさらに有している。
【0031】図4は図3の記録処理部14の構成例を示
す図であり、この記録処理部14は、ホストマシンから
の情報(データ)を保持するバッファメモリ21と、EC
C(2次誤り訂正)エンコーダ22と、スクランブラ23
と、CIRC(誤り訂正)エンコーダ24と、サブコード
エンコーダ25と、EFM(Eight to Fourteen Modulat
ion)変調器26と、ライトパルス(書込パルス)補正回路
27と、LD(レーザダイオード)ドライバ28とを有し
ており、コードデータとしてEFM(Eightto Fourteen
Modulation)変調コードを用いてマークエッジ(PWM:
Pulse Width Modulation)記録を行なうようになってい
る。
【0032】また、図5は図3の再生処理部15の構成
例を示す図であり、この再生処理部15は、光ヘッド1
3からの情報(読出された情報)に所定の演算を施して2
値化する演算/2値化回路31と、EFM復調器32
と、CIRCデコーダ33と、サブコードデコーダ34
と、デスクランブラ35と、ECCデコーダ36と、P
LL(Phase Locked Loop)回路37とを有している。
【0033】ところで、従来では、回転制御部12にC
LV(線速一定)方式のサーボ機構を用いていたが、本実
施例では、回転制御部12にCAV(回転角一定)方式の
サーボ機構を用いており、これにより、スピンドルモー
タ11の回転速度,すなわち情報記録媒体10の回転速
度を常に一定に保つようにしている。
【0034】また、記録処理部14のサブコードエンコ
ーダ25には、PLLシンセサイザが設けられている。
図6(a)は、従来の装置におけるPLLシンセサイザの
構成を示す図であり、従来では、このPLLシンセサイ
ザ101は、CLV方式のサーボ機構を用いることによ
って、図6(a)に示すように一定周波数の基本クロック
CLKoだけに基づいて図16(c)に示したような常に
一定の周波数のチャンネルクロックCCKoを生成する
ように構成されていた。
【0035】これに対し、本実施例では、回転制御部1
2にCAV(回転角一定)方式のサーボ機構を用いること
に伴なって、PLLシンセサイザの構成を図6(b)に示
すようなものにしている。すなわち、図6(b)を参照す
ると、サブコードエンコーダ25のPLLシンセサイザ
91には、基本クロックCLKoと、情報記録媒体10
に対する光ヘッド13の現在のアクセス位置情報(すな
わち、アドレス復調部42からの情報記録媒体のアドレ
ス(半径位置)情報)ADRとが入力し、PLLシンセサ
イザ91は、基本クロックCLKoと情報記録媒体のア
ドレス(半径位置)情報ADRとに基づいて、図2(c)に
示すように、情報記録媒体10のアドレス(半径位置)情
報ADRに応じた周波数可変のチャンネルクロックCC
fを生成するようになっている。
【0036】ここで、情報記録媒体10のアドレス(半
径位置)情報ADRは、情報記録媒体が追記あるいは書
替え可能なメディアである場合、この種の情報記録媒体
にプリグルーブされているウォブル溝(回転サーボやピ
ックアップの位置決めを行なうために情報記録媒体に予
め設けられている案内溝)からウォブル信号を検出する
ことにより、得ることができる。このため、図3乃至図
5の構成例では、さらに、ウォブル信号を検出するウォ
ブル信号検出部41と、ウォブル信号からアドレス(半
径位置)情報ADRを復調するアドレス復調部42とが
設けられている。
【0037】また、再生処理部15のPLL回路37
は、従来のPLL回路と同様に、再生された信号をもと
にセルフクロック方式でチャンネルクロックを生成する
ようになっているが、本実施例では、さらに、このPL
L回路37は、そのロックレンジが情報記録媒体の内周
から外周まで、上記チャンネルクロック周波数の可変範
囲をカバーするものとなっている。
【0038】このような構成の情報記録再生装置では、
例えば、CD−ROMフォーマットのコードデータを色
素メディアの情報記録媒体10を用いて記録(追記)する
場合や相変化メディアやMOメディアの情報記録媒体を
用いて記録(追記または書替え)するような場合、CAV
方式により、スピンドルモータ11を図2(b)のように
トラック内周から外周まで一定の回転数で(等速で)回転
させながら記録する。この際、追記あるいは書替え可能
なメディア,すなわち情報記録媒体10にプリグルーブ
されたウォブル溝からウォブル信号をウォブル信号検出
部41で検出し、次いで、アドレス復調部42によって
ウォブル信号からアドレス(半径位置)情報ADRを復調
し、このアドレス情報ADRをもとに、サブコードエン
コーダ25のPLLシンセサイザ91の発振周波数を決
定する。
【0039】情報記録媒体10をトラック内周から外周
まで一定の回転数で回転させるときには、トラックの線
速はトラック半径に比例するので、ウォブル溝から検出
されるウォブル信号もトラックの線速を反映し、このト
ラック半径の情報を反映したものとなり、従って、サブ
コードエンコーダ25のPLLシンセサイザ91から
は、トラック半径に応じて周波数が変化する図2(c)の
周波数特性をもつチャンネルクロックCCKfを得るこ
とができる。このようにして得られたチャンネルクロッ
クCCKfに同期させて、記録されるべきデータから書
込パルスを生成し、情報記録媒体10に図2(a)に示す
ようなフォーマットで(図2(d)に示すような線密度で)
データを記録することができる。
【0040】図7(a),(b)は、それぞれ情報記録媒体
(メディア)の外周,内周におけるチャンネルクロックと
EFM変調後データと該データの書込パルスとの関係を
示すタイムチャートである。なお、この種の書込パルス
は、相変化メディアやMOメディアへのPWM記録(パ
ルス列記録)において良く使用される。
【0041】図7(a),(b)からわかるように、本実施
例では、チャンネルクロックに同期させて書込パルスを
生成するようにしており、これによって、半径位置に応
じた書込パルス列を容易に得ることができる。また、こ
のように生成された書込パルスは、情報記録媒体の外周
から内周までのどの半径位置においても、チャンネルク
ロックに常に同期しているため、シーク動作後すみやか
に、書込パルス列を生成してデータの記録を開始させる
ことができる。
【0042】なお、ウォブル信号を検出するウォブル信
号検出部41としては、通常、中心周波数f0が固定さ
れているBPF(バンドパスフィルタ)が用いられるが、
メディアにプリグルーブされたウォブル溝から検出する
ウォブル信号の周波数は、CAV方式によるトラック線
速の変化に伴ない異なっているので、中心周波数f0
固定されているBPFを用いる場合には、ウォブル信号
の周波数がバンド幅からはずれてウォブル信号が検出不
能となることがある。
【0043】このため、本実施例では、ウォブル信号検
出部41として、例えば図8に示す構成のものを用いて
いる。すなわち、図8の構成例では、ウォブル信号検出
部41には、アドレス復調部42からのアドレス(半径
位置)情報ADRに基づいて中心周波数が変化するプロ
グラマブルBPF92を用い、ウォブル信号が重畳され
たトラック信号(トラックエラー信号)からBPF92よ
りウォブル信号成分を検出するとき、アドレス(半径位
置情報)ADRに基づいてプログラマブルBPF92の
中心周波数f0をフィードバック制御により変化させて
ウォブル信号の周波数がバンド幅内になるように設定し
ている。
【0044】図9には、このようなアドレス(半径位置)
情報に基づくフィードバック制御により中心周波数f0
を変化させたプログラマブルBPF92の周波数特性が
示されている。このように、ウォブル信号検出部41を
図8に示すように構成することによって、トラックの半
径位置の変化に追従して常にウォブル信号を検出するこ
とが可能となる。すなわち、半径位置に応じてウォブル
信号周波数が変化しても、正確にウォブル信号を検出す
ることが可能となり、半径位置に応じた書き込みパルス
を確実に得ることができる。
【0045】なお、情報記録再生装置の電源投入時やシ
ーク暴走時などアドレスが不明な場合には、プログラマ
ブルBPF92の中心周波数f0が設定不能となってし
まうことがある。このため、図8のウォブル信号検出部
41(プログラマブルBPF92)には、さらに、CP
Uからの指令が入力可能となっており、ウォブル信号検
出部41は、CPUからの指令に応じて中心周波数f0
を所定のところに設定可能となっている。
【0046】図10には、CPUからの指令でプログラ
マブルBPF92の中心周波数f0を変化させる処理例
が示されている。この処理例では、ウォブル信号検出部
41は、CPUからの指令でプログラマブルBPF92
の中心周波数f0を変化させる(ステップS1)。このと
き、アドレス復調部42では、変化した中心周波数f0
における復調エラーを観察し(ステップS2)、エラーが
最小となったか否かを判断する(ステップS3)。エラー
が最小となっていない場合には、エラーが最小となるま
でステップS1,S2の処理を繰り返し、ステップS3
においてエラーが最小となったときには、このときの中
心周波数f0を初期値としてプログラマブルBPF92
に設定する(ステップS4)。このような処理がなされる
ことで、アドレスが不明となっても、速やかにかつ確実
に、ウォブル信号を検出することができる。なお、本実
施例では、CPUを用いて初期設定を行っているが、ハ
ードウエアで構成しても同様の効果を得ることができ
る。
【0047】このように、本実施例による記録方式を用
いることで、スピンドルモータの回転の変速制御を不要
にすることができるとともに、かつ記録容量を減少させ
ることなくデータを記録することが可能となる。また、
図2(a),(d)と図16(a),(d)とを比べれば明らか
なように、本実施例の記録方式では、情報記録媒体に記
録されるデータのフォーマットを従来の方式によるデー
タのフォーマットと一致させることができるので、従来
のCDフォーマットのメディアとの互換性を確保するこ
とができ、この情報記録媒体に記録されたデータを従来
の装置によってCLV方式で再生することも可能とな
る。
【0048】また、情報記録媒体10に図2(a)のよう
なフォーマット(CD−ROMフォーマット)で記録され
たデータを図3乃至図5の情報記録再生装置を用いて再
生する場合、本実施例の再生方式では、情報記録媒体1
0の回転速度制御方式にCAV方式を用いていることか
ら、スピンドルモータ11を図2(b)のようにトラック
内周から外周まで一定の回転数で(等速で)回転させなが
ら再生する。この場合、トラックの線速はトラック半径
に比例した線速となっており、従って、このときの一チ
ャンネルクロック周波数は図2(c)に示したと同様にト
ラックの内周から外周に応じて変化するものとなる。
【0049】このように、図2(a)のようなCD−RO
Mフォーマットで記録されたデータをCAV方式で読み
出すことによってチャンネルクロック周波数が変化する
が、この場合にも、本実施例のPLL回路37は、再生
されたデータ信号をもとにセルフクロック方式でチャン
ネルクロックを生成し、この際にPLL回路37のロッ
クレンジが内周から外周までチャンネルクロック周波数
をカバーしているので、データを忠実に再生することが
できる。従って、本実施例による再生方式を用いること
で、スピンドルモータの回転の変速が不要となり低回転
トルクでよく、小型で低コストなモータが使用できるよ
うになる。また、高速アクセスとデータ転送レートの高
速化が可能となる。
【0050】特に、本実施例の再生方式では、色素メデ
ィアもしくは相変化メディアやMOメディアなどの情報
記録媒体のみならず、CLV方式により線密度一定でプ
リフォーマットされた再生専用のCD−ROMなどのメ
ディアに記録されたデータを再生することもでき、CD
−ROMなどの本来、高速アクセスが必要な情報再生装
置への適用に適している。
【0051】上述の実施例では、回転制御部12にCA
V(回転角一定)方式のサーボ機構を用いているが、回転
制御部12として、CLV(線速一定)方式とCAV(回
転角一定)方式との両方の方式で制御可能のものを用い
ることもできる。
【0052】図11は回転制御部12がCAV(回転角
一定)方式とCLV(線速一定)方式との両方のサーボ制
御方式を具備したものとなっている場合の情報再生装置
の構成例を示す図である。図11において、回転制御部
12がCLV方式の制御を行なうことが可能となってい
ることから、この回転制御部12には、CLV方式の制
御を行なうため、PLL回路37からのチャンネルクロ
ックが入力するようになっている。なお、図11におい
て、符号38はD/A変換部であり、該D/A変換部3
8は、CIRCデコーダ33からのデジタルデータをア
ナログ信号に変換し、オーディオ出力(オーディオ再生)
するようになっている。
【0053】このような構成では、情報記録媒体10と
して異種のもの,例えば再生専用の音楽用CDメディア
とCD−ROMメディアとの両方を用いることができ、
メディアの種類に応じて最適な方式を選択できる。な
お、この際、メディアの種類は、音楽用CDメディアや
CD−ROMのメディア内に指定エリアとして形成され
ているTOC(Table Of Contents)などの既存のエリア
を用いて判別することができる。
【0054】図12はこの情報再生装置における回転制
御方式の選択切換処理の一例を示すフローチャートであ
る。図12を参照すると、情報記録媒体10を再生する
ため、この情報記録媒体10をこの情報再生装置にロー
ディング(装着)すると(ステップS11)、情報再生装置
は、先ず、この情報記録媒体10の所定のエリア(TO
C)を読み取り(ステップS12)、このエリアの内容に
基づいて、この情報記録媒体10の種類を判別する(ス
テップS13)。
【0055】この結果、この情報記録媒体10がCLV
方式で再生するのに適した種類のものである場合には、
回転制御部12をCLV方式のものにし、CLV方式で
スピンドルモータ11を回転させて、再生を行なう(ス
テップS14)。これに対し、この情報記録媒体10が
CAV方式で再生するのに適した種類のものである場合
には、回転制御部12をCAV方式のものにし、CAV
方式でスピンドルモータ11を回転させて、再生を行な
う(ステップS15)。
【0056】具体的に、情報記録媒体10が音楽用CD
メディアであると判別されると、音楽用CDメディア
は、従来通りのCLV方式で再生するのが良く、これを
再生する場合、ディスク回転をCLV方式にて制御して
再生を行なう。これにより、常に一定のチャンネルクロ
ック周波数が生成され、かつデータ転送レートも一定と
なり、従来通りの音楽再生ができる。
【0057】また、情報記録媒体10がCD−ROMメ
ディアであると判別されると、CD−ROMメディア
は、高速再生の要請から、CAV方式で再生するのが良
く、これを再生する場合、ディスク回転をCAV方式に
て制御して再生を行なう。この場合、ディスク回転の変
速を行わないためシーク時の変速待ち時間が不要となり
アクセスタイムを大幅に短縮することが可能となる(高
速アクセスが可能となる)。また、低トルクでの回転と
なるためCLV方式で不可能であった高速回転が可能と
なり、データ転送レートの高速化も達成される。
【0058】このように、図11の構成によれば、メデ
ィアの種類に応じて最適な再生方式を選択することがで
きる。なお、回転制御部12におけるCLV方式とCA
V方式との選択は、TOCなどのエリアを用いたメディ
ア種類の判別結果に基づいて、回転制御部12内で自動
的に行なうこともできるし、あるいは、メディア種類の
判別結果をディスプレイ等に可視表示して、オペレータ
に手動で行なわせることもできる。
【0059】また、図11の例のような情報再生装置の
みならず、情報を記録/再生する情報記録再生装置にお
いても、回転制御部12にCLV方式とCAV方式との
両方の方式のものを用い、記録/再生時に、これらの方
式を情報記録媒体10の種類に応じて選択するよう構成
することができる。
【0060】図13は回転制御部12がCAV方式とC
LV方式との両方のサーボ制御方式を具備したものとな
っている場合の情報記録再生装置の構成例を示す図であ
る。なお、図13において、記録処理部14のスクラン
ブラ23,ECCエンコーダ22,バッファメモリ2
1、再生処理部15のデスクランブラ35,ECCエン
コーダ36、システムコントローラ17、インタフェー
ス19については、図3乃至図5と同じであるので、図
示を省略している。
【0061】図13において、記録/再生時に、回転制
御部12がCLV方式の制御を行なうことが可能となっ
ていることから、この回転制御部12には、記録時にC
LV方式の制御を行なうため、アドレス復調部42から
現在のアドレス(半径位置)情報が入力し、また、再生時
にCLV方式の制御を行なうため、PLL回路37から
のチャンネルクロックが入力するようになっている。な
お、図13において、符号39はA/D変換部39であ
り、該A/D変換部39は、オーディオ信号をデジタル
データに変換してCIRCデコーダ24に与えるように
なっている。
【0062】このような構成では、情報記録媒体10と
して、再生専用の音楽CDメディアやCD−ROMメデ
ィアのみならず、記録/再生の可能な色素メディアや相
変化メディアおよびMOメディアなどを用いることがで
き、記録/再生時に、メディアの種類に応じて最適なも
のを選択できる。なお、この際、メディアの種類は、例
えばこのメディアへのデータの記録時にこのメディアの
ファイル管理エリアにデータ種類の情報を記録してお
き、再生時にその情報を読み出し、データの種類を調べ
ることによって判定することができる。
【0063】図14はこの情報記録再生装置における回
転制御方式の選択切換処理の一例を示すフローチャート
である。図14を参照すると、情報記録媒体10を記録
/再生するため、この情報記録媒体10をこの情報記録
再生装置にローディング(装着)すると(ステップS2
1)、情報記録再生装置は、先ず、この情報記録媒体1
0の所定のエリア(ファイル管理エリア)を読み取り(ス
テップS22)、このエリアの内容に基づいて、この情
報記録媒体10の種類を判別する(ステップS23)。こ
の結果、この情報記録媒体10がCLV方式で記録/再
生するのに適した種類のものである場合には、回転制御
部12をCLV方式のものにし、CLV方式でスピンド
ルモータ11を回転させて、記録/再生を行なう(ステ
ップS24)。これに対し、この情報記録媒体10がC
AV方式で記録/再生するのに適した種類のものである
場合には、回転制御部12をCAV方式のものにし、C
AV方式でスピンドルモータ11を回転させて、記録/
再生を行なう(ステップS25)。
【0064】具体的に、例えば、情報記録媒体10に記
録されるデータの種類が音楽データであると判別される
と、この情報記録媒体を記録/再生するとき、情報記録
媒体10の回転をCLV方式にて制御する。これによ
り、常に一定のチャンネルクロック周波数が生成され、
かつデータ転送レートも一定となり、付加回路を何ら設
けずとも、従来通りの音楽再生および記録ができる。
【0065】また、情報記録媒体10に記録されるデー
タの種類がコードデータであると判別されると、この情
報記録媒体を記録/再生するとき、情報記録媒体の回転
をCAV方式にて制御する。この場合、ディスク回転の
変速を行わないためシーク時の変速待ち時間が不要とな
りアクセスタイムを大幅に短縮することが可能となる。
また、低トルクでの回転となるためCLV方式で不可能
であった高速回転が可能となり、データ転送レートの高
速化も達成される。
【0066】このように、図13の構成によれば、デー
タの種類に応じて最適な記録/再生方式を選定すること
ができる。また、このような情報記録再生装置では、1
枚のメディアに音楽データおよびコードデータの両方の
データを混在させて記録/再生を行ない、かつそれぞれ
を最適な方式で記録/再生することも可能となる。
【0067】なお、回転制御部12におけるCLV方式
とCAV方式との選択は、TOCなどのエリアを用いた
メディア種類の判別結果に基づいて、回転制御部12内
で自動的に行なうこともできるし、あるいは、メディア
種類の判別結果をディスプレイ等に可視表示して、オペ
レータに手動で行なわせることもできる。
【0068】また、情報記録媒体10に相変化メディア
を用いて記録/再生する場合、相変化メディアは周知の
ように熱特性の線速依存性があるため、線速に対応した
アモルファス状態と結晶状態との遷移速度を最適化する
ため層構成のチューニングをする必要がある。従来のよ
うにCLV方式により相変化メディアに情報を記録する
場合は、メディアの内周から外周まで線速一定であるた
めこの線速で最適なマークの形成および消去が得られる
ように、相変化メディアの層構成をチューニングしてお
けば良かった。
【0069】しかしながら、このような従来の相変化メ
ディアを本発明の情報記録再生装置で用いると、マーク
の形成および消去が完全に行われなくなるためジッタが
許容範囲を越えてしまい記録/再生が不可能となってし
まう。図15はこの様子を説明するための図であり、図
15(a)のように最内周での線速で、相変化メディアの
層構成をチューニングすると、最外周では大きく線速が
変わるためジッタが許容範囲を越えてしまう。また、図
15(b)のように最外周での線速で、相変化メディアの
層構成をチューニングすると、最内周では同様にして大
きく線速が変わるためジッタが許容範囲を越えてしま
う。
【0070】これらの不具合を解決するためには、図1
5(c)のように、層構成熱特性としての到達速度および
冷却速度のチューニングをメディアの中周での線速にお
いて最適化するのが良い。このとき、熱特性の線速依存
性は最も小さく抑えられており、マークの形成および消
去が完全に行われるようになる。すなわち、ジッタは最
内周から最外周にわたり許容範囲内に抑えられ、本発明
における情報記録再生装置に使用可能な相変化メディア
が実現可能となる。
【0071】
【発明の効果】以上に説明したように、請求項1乃至請
求項5記載の発明によれば、回転角一定方式により情報
記録媒体に記録データの記録を行なう情報記録方式であ
って、情報記録媒体に記録データの記録を行なう際、記
録データの線密度が略一定となるように情報記録媒体の
半径位置情報に応じてチャンネルクロックの周波数を可
変にするので、情報記録媒体の記憶容量を低減させず
に、かつ、情報記録媒体の回転速度を変速制御すること
なく、情報記録媒体の記録を行なうことができ、さら
に、従来の情報記録媒体の記録フォーマットとの互換性
を維持することができる。
【0072】特に、請求項2記載の発明によれば、デー
タの書き込みパルスをチャンネルクロックに同期して生
成するようになっているので、半径位置に応じた書き込
みパルスを容易に得ることが可能となり、シーク動作後
すみやかに書き込みパルスを生成してデータの記録を開
始させることができる。
【0073】また、請求項4記載の発明によれば、ウォ
ブル信号を検出するためのバンドパスフィルタとして、
中心周波数が半径位置に応じて可変なプログラマブルバ
ンドパスフィルタが用いられるので、半径位置に応じて
ウォブル信号周波数が変化しても、正確にウォブル信号
を検出することが可能となり、半径位置に応じた書き込
みパルスを確実に得ることができる。
【0074】また、請求項5記載の発明によれば、半径
位置情報は、ウォブル信号からアドレス情報を復調する
ことによって得られ、アドレス情報の復調エラーが最小
となるまで、プログラマブルバンドパスフィルタの中心
周波数をフィードバック制御するので、電源投入時やシ
ーク暴走時などのアドレスが不明な場合においても、速
やかにかつ確実に、ウォブル信号を検出することが可能
となる。
【0075】また、請求項6乃至請求項7記載の発明に
よれば、線密度一定でプリフォーマットされた情報記録
媒体を再生可能な情報再生方式であって、該情報記録媒
体から回転角一定方式データを再生するようになってお
り、この場合に、再生処理部のPLL回路は、そのロッ
クレンジが情報記録媒体の内周から外周まで、チャンネ
ルクロックの周波数をカバーするものとなっていて、再
生された信号をもとにセルフクロック方式でチャンネル
クロックを生成するので、従来の記録フォーマットの情
報記録媒体を、その回転速度を変速制御することなく、
再生することができる。
【0076】また、請求項8乃至請求項9記載の発明に
よれば、線速度一定方式と回転角一定方式との両方の制
御方式を具備し、装着された情報記録媒体の種類を判別
して、該情報記録媒体が線速度一定方式で再生するのに
適した種類のものである場合には、線速度一定方式でデ
ータの再生を行ない、また、情報記録媒体が回転角一定
方式で再生するのに適した種類のものである場合には、
回転角一定方式でデータの再生を行なうので、それぞれ
のデータ種類に適した再生方式を適用することが可能と
なるとともに、両方のデータが混在して記録された1枚
のメディアから再生することが可能となる。例えば、音
楽用CDメディアの場合はCLV方式によりデータを再
生し、CD−ROMメディアの場合はCAV方式により
データを再生することにより、音楽用CDメディアでは
一定のデータ転送レートでの再生方式が保持され、ま
た、CD−ROMメディアではCAV方式により変速を
行わないため高速アクセスとデータ転送レートの高速化
が可能となる。
【0077】また、請求項10記載の発明によれば、線
速度一定方式と回転角一定方式との両方の制御方式を具
備し、装着された情報記録媒体の種類を判別して、該情
報記録媒体が線速度一定方式で記録するのに適した種類
のものである場合には、線速度一定方式でデータの記録
を行ない、また、情報記録媒体が回転角一定方式で記録
するのに適した種類のものである場合には、回転角一定
方式でデータの記録を行なうので、それぞれのデータ種
類に適した記録方式を適用することが可能となるととも
に、1枚のメディアに両方のデータを混在して記録する
ことが可能となる。例えば、音楽データの場合はCLV
方式により記録し、コードデータの場合はCAV方式に
より記録することにより、音楽データでは一定のデータ
転送レートでの記録方式が保持され、コードデータでは
CAV方式により変速を行なわないため高速アクセスと
データの転送レートの高速化が可能となる。
【0078】また、請求項11記載の発明によれば、情
報記録媒体として相変化メディアが用いられる場合、該
相変化メディアに回転角一定方式でデータを記録しまた
は再生するときにジッタが許容範囲内となるよう、相変
化メディアの層構成熱特性としての到達速度および冷却
速度が、メディア半径の中周もしくはその近傍での線速
において最適化されるように、相変化メディアの層構成
が調整されているので、相変化メディアの線速依存性が
改善され、これによって、線速一定方式(CAV方式)に
より最内周から最外周まで線速が変化してもマーク形成
および消去が完全に行なわれるようになり、全周にわた
り良好な記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】情報記録方式,情報再生方式の一例を示す図で
ある。
【図2】本発明による情報記録方式,情報再生方式の一
例を示す図である。
【図3】図2の方式を適用した情報記録再生装置の構成
例を示す図である。
【図4】図3の記録処理部の構成例を示す図である。
【図5】図3の再生処理部の構成例を示す図である。
【図6】PLLシンセサイザの構成例を示す図である。
【図7】チャンネルクロックとデータの書込パルスとの
関係を示すタイムチャートである。
【図8】ウォブル信号検出部の構成例を示す図である。
【図9】半径位置情報に基づくフィードバック制御によ
り中心周波数を変化させたプログラマブルBPF周波数
特性を示す図である。
【図10】CPUからの指令でプログラマブルBPFの
中心周波数を変化させる処理例を示すフローチャートで
ある。
【図11】CAV方式とCLV方式との両方のサーボ制
御方式を具備した情報再生装置の構成例を示す図であ
る。
【図12】図11の情報再生装置における回転制御方式
の選択切換処理の一例を示すフローチャートである。
【図13】CAV方式とCLV方式との両方のサーボ制
御方式を具備した情報記録再生装置の構成例を示す図で
ある。
【図14】図13の情報記録再生装置における回転制御
方式の選択切換処理の一例を示すフローチャートであ
る。
【図15】相変化メディアを用いたときの半径に対する
ジッタを示す図である。
【図16】従来の情報再生方式を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
10 情報記録媒体 11 スピンドルモータ 12 回転制御部 13 光ヘッド 14 記録処理部 15 再生処理部 16 サーボ機構 17 システムコントローラ 18 ドライブコントローラ 19 インタフェース 21 バッファメモリ 22 ECCエンコーダ 23 スクランブラ 24 CIRCエンコーダ 25 サブコードエンコーダ 26 EFM変調器 27 書込パルス補正回路 28 LDドライバ 31 演算/2値化回路 32 EFM復調器 33 CIRCデコーダ 34 サブコードデコーダ 35 デスクランブラ 36 ECCデコーダ 37 PLL 38 D/A変換部 39 A/D変換部 41 ウォブル信号検出部 42 アドレス復調部 91 PLLシンセサイザ 92 プログラマブルBPF
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // G11B 20/12 9295−5D

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転角一定方式により情報記録媒体に記
    録データの記録を行なう情報記録方式であって、情報記
    録媒体に記録データの記録を行なう際、記録データの線
    密度が略一定となるように情報記録媒体の半径位置情報
    に応じてチャンネルクロックの周波数を可変にすること
    を特徴とする情報記録方式。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の情報記録方式において、
    データの書き込みパルスを前記チャンネルクロックに同
    期して生成し、該書き込みパルスによりデータの記録を
    行なうことを特徴とする情報記録方式。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の情報記録方式において、
    前記情報記録媒体の半径位置情報は、前記情報記録媒体
    にプリグルーブされ半径位置情報が重畳されたウォブル
    信号を検出することによって得られることを特徴とする
    情報記録方式。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の情報記録方式において、
    前記ウォブル信号は、情報記録媒体の半径位置に応じ中
    心周波数が可変のプログラマブルバンドパスフィルタ
    に、情報記録媒体からの信号を通すことによって検出さ
    れることを特徴とする情報記録方式。
  5. 【請求項5】 請求項3または請求項4記載の情報記録
    方式において、前記半径位置情報は、ウォブル信号から
    アドレス情報を復調することによって得られ、アドレス
    情報の復調エラーが最小となるまで、前記プログラマブ
    ルバンドパスフィルタの中心周波数をフィードバック制
    御することを特徴とする情報記録方式。
  6. 【請求項6】 線密度一定でプリフォーマットされた情
    報記録媒体を再生可能な情報再生方式であって、前記情
    報記録媒体から回転角一定方式でデータを再生すること
    を特徴とする情報再生方式。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の情報再生方式において、
    前記情報記録媒体から回転角一定方式データを再生する
    ときに、再生処理部のPLL回路では、再生された信号
    をもとにセルフクロック方式でチャンネルクロックを生
    成するが、この際、PLL回路は、そのロックレンジが
    情報記録媒体の内周から外周まで、前記チャンネルクロ
    ックの周波数をカバーするものとなっていることを特徴
    とする情報再生方式。
  8. 【請求項8】 線速度一定方式と回転角一定方式との両
    方の制御方式を具備し、装着された情報記録媒体の種類
    を判別して、該情報記録媒体が線速度一定方式で再生す
    るのに適した種類のものである場合には、線速度一定方
    式でデータの再生を行ない、また、前記情報記録媒体が
    回転角一定方式で再生するのに適した種類のものである
    場合には、回転角一定方式でデータの再生を行なうこと
    を特徴とする情報再生方式。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の情報再生方式において、
    前記情報記録媒体に記載されているデータが音楽データ
    である場合には、これを判別して線速度一定方式により
    データを再生し、前記情報記録媒体に記録されているデ
    ータがコードデータである場合には、これを判別して回
    転角一定方式によりデータを再生することを特徴とする
    情報再生方式。
  10. 【請求項10】 線速度一定方式と回転角一定方式との
    両方の制御方式を具備し、装着された情報記録媒体の種
    類を判別して、該情報記録媒体が線速度一定方式で記録
    するのに適した種類のものである場合には、線速度一定
    方式でデータの記録を行ない、また、前記情報記録媒体
    が回転角一定方式で記録するのに適した種類のものであ
    る場合には、回転角一定方式でデータの記録を行なうこ
    とを特徴とする情報記録方式。
  11. 【請求項11】 情報記録媒体として相変化メディアが
    用いられる場合、該相変化メディアに回転角一定方式で
    データを記録しまたは再生するときにジッタが許容範囲
    内となるよう、前記相変化メディアの層構成熱特性とし
    ての到達速度および冷却速度が、メディア半径の中周も
    しくはその近傍での線速において最適化されるように、
    前記相変化メディアの層構成が調整されていることを特
    徴とする情報記録媒体。
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