JPH08211904A - 機器の制御装置 - Google Patents

機器の制御装置

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JPH08211904A
JPH08211904A JP4354595A JP4354595A JPH08211904A JP H08211904 A JPH08211904 A JP H08211904A JP 4354595 A JP4354595 A JP 4354595A JP 4354595 A JP4354595 A JP 4354595A JP H08211904 A JPH08211904 A JP H08211904A
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torque
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JP4354595A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Harada
靖裕 原田
Masaaki Nakajima
政昭 中島
Hiroyuki Arakawa
博之 荒川
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Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】機器の故障部位を正確に判定できるようにす
る。 【構成】実機エンジン21Aの入力(吸入空気量)と出
力(エンジン回転数)との対応関係と、実機エンジンに
対応させた機器モデル21Bでの入力と出力との対応関
係とが一致するように、機器モデル21Bが同定され
る。エアコン等の外部負荷がOFFとされた第1状態の
ときに上記同定が行われて、同定後の機器モデル21B
をシュミレ−ションして、入力と出力とエンジントルク
との相関関係がマップ化されて記憶される。エアコンが
ONされた第2状態のときのエンジントルクがTR2と
して上記マップから読み出され、エアコンOFF時にお
いて上記マップから得られるエンジントルクTR1との
偏差△TR(TR2−TR1)が、所定範囲外の大きさ
のときに、エアコンが故障あるいは劣化していると判定
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は機器の制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】機器を実際に動かすことなく機器に対す
る制御の評価を行なうため、機器をモデル化して、この
モデル化された機器モデルと、機器に対する制御ロジッ
クと同一の制御ロジックからなる制御モデルとを組み合
わせることが提案されている(特開平4−159439
号公報参照)。
【0003】また、最近では、機器とこれに対して実際
に制御を行なう実制御系に加えて、上述した機器モデル
を利用したシュミレ−ションシステムを設けて、シュミ
レ−ション結果を実制御系に反映させることにより、機
器の実際の制御がより良好に行なわれるようにすること
が考えられている。特開平6−324714号公報に
は、機器モデルの動特性を実際の機器の動特性に合致さ
せるための同定手段を設けて、この同定手段による同定
後に機器モデルを用いたシュミレ−ションを行なって、
実際の機器における固体差や経年変化等にも適切に対処
できるようにしたものも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、機器(例え
ばエンジン)やこれに付随する補器類等の外部負荷が故
障あるいは劣化すると、所望性能が得られなくなり、機
器の機能低下となってしまう。このような機器の故障あ
るいは劣化判定のために、別途専用のセンサを設けるこ
とは、コスト等の点から好ましくない。
【0005】例えば、エンジンとエンジンにより駆動さ
れる外部負荷を考えた場合、外部負荷の故障あるいは劣
化判定を、別途特別なセンサを用いることなく行うた
め、外部負荷ON時とOFF時とでのエンジン駆動トル
クの差をみて、このトルク差が所定範囲外のときに、外
部負荷の故障あるいは劣化と判定することが考えられ
る。しかしながら、上記トルク差が、エンジンの故障あ
るいは劣化により生じたものか、外部負荷の故障あるい
は劣化によって生じたものなのか区別がつかないものと
なってしまう。
【0006】したがって、本発明の目的は、故障検出の
ための専用のセンサを別途設けることなく、機器の故障
あるいは劣化の判定を精度よく行えるようにした機器の
制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明にあっては次のような構成としてある。すな
わち、機器と機器に対して実際に制御を行なう実制御系
とを備えた機器の制御装置において、機器の入力と出力
との対応関係に基づいて機器の動特性をモデル化した機
器モデルと、所定基準状態となる第1状態において、前
記実制御系における同一の制御ロジックでもって前記機
器モデルを制御して、機器の入力と出力との対応関係に
対して該機器モデルにおける入力と出力との対応関係が
一致するように該機器モデルの動特性を調整する同定手
段と、前記機器モデルを用いて、前記入力と出力と該入
力を基に該出力を変化させ得る直接的な物理量との相関
関係を算出するシュミレ−ション手段と、前記所定基準
状態とは異なる第2状態において、前記相関関係から得
られる前記直接的な物理量に対する補正量を求める補正
量算出手段と、前記補正量に基づいて機器の故障あるい
は劣化を判定する判定手段と、を備えた構成としてあ
る。上記構成を前提とした本発明の好ましい態様は、特
許請求の範囲における請求項2以下に記載した通りであ
る。
【0008】
【発明の効果】請求項1に記載された本発明によれば、
互いに相違する状態とされた第1状態と第2状態との間
での直接的な物理量に対する補正量を基に、機器の故障
あるいは劣化が判定されるが、この補正量そのものは第
1状態と第2状態とでの状態相違を生じさせる原因を直
接的に示しており、したがって補正量は第1状態と第2
状態との間での相違をもたらす機器の故障あるいは劣化
を直接的に示すことになり、故障あるいは劣化判定を精
度よく行うことができる。勿論、本発明では、機器モデ
ルを利用したシュミレ−ションによって直接的な物理量
を得て、故障あるいは劣化判定のために別途専用のセン
サを必要としないので、コスト低減等の観点からも好ま
しいものである。
【0009】請求項2に記載したような構成とすること
により、補正量算出手段のより具体的な構成を提供する
ことができる。そして、相関関係から第1状態と第2状
態とでの各直接的な物理量を得るのに出力同一状態とし
てあるので、つまり入力変化量に起因して第1状態と第
2状態との間での直接的な物理量の相違量を得て、この
相違量を故障判定のための補正量としてあるので、補正
量そのものが極めて精度のよいものとなる。
【0010】請求項3に記載したような構成とすること
により、回転運動する機器に本発明を適用することがで
き、しかも回転運動する機器の作動状態を代表するトル
クを故障判定のための物理量として用いるので、故障判
定を精度よく行う上で好ましいものとなる。
【0011】請求項4に記載したような構成とすること
により、外部負荷の故障あるいは劣化を判定することが
できる。
【0012】請求項5に記載したような構成とすること
により、車両において故障あるいは劣化が問題となるエ
アコン、パワ−ステアリングあるいは変速機についての
故障あるいは劣化を判定することができる。
【0013】請求項6に記載したような構成とすること
により、エンジンの故障あるいは劣化を判定することが
できる。
【0014】請求項7に記載したような構成とすること
により、吸入空気量調整によりトルク調整されるエンジ
ンの場合に、外部負荷の故障あるいは劣化を精度よく判
定することができる。
【0015】
【実施例】以下本発明の実施例を添付した図面に基づい
て説明する。なお、実施例では、アイドル回転数制御
(ISC)とされて、制御対象となる機器が吸入空気量
調整用のISCバルブとされている。
【0016】図1〜図4の説明
【0017】図1において、1はエンジンの吸気通路
で、その上流側から下流側へ順次、エアクリ−ナ2、エ
アフロ−メ−タ3、スロットル弁4が配設されている。
吸気通路1には、スロットル弁4をバイパスするバイパ
ス通路6が設けられ、このバイパス通路6には、アイド
ル回転数調整手段としてISCバルブ7が接続されてい
る。
【0018】ISCバルブ7は、バイパス通路6を通過
する吸入空気量を調整してアイドル回転数を調整するた
めのもので、電磁式のアクチュエ−タ5によってその開
度が連続可変式に制御されるようになっている。すなわ
ち、アクセル開度が零でかつエンジン回転数が所定回転
数以下となったアイドル運転中は、エンジン回転数が目
標アイドル回転数(例えば700rpm)となるよう
に、ISCバルブ7が制御される。このISCバルブ7
つまりアクチュエ−タ5を制御するための制御ユニット
が符号Uで示され、この制御ユニットUによる制御のた
めに用いられる信号をピックアップするセンサあるいは
スイッチ群がまとめて符号Sで示される。制御ユニット
Uからアクチュエ−タ5への出力値は、目標アイドル回
転数とするための制御値としてのデュ−ティ比とされ
る。
【0019】また、図示は略すが、エンジンにより各種
補機類が駆動されるもので、この補機類のうち特に駆動
抵抗の大きいものとしてエアコンが含まれるものとなっ
ている。なお、前記スイッチス群Sに含まれるものとし
ては、後述する制御のために必要な各種のものがとさ
れ、例えば、スロットル開度センサ(特にスロットル開
度が零であることを検出するセンサ)、エンジン回転数
を検出するセンサ、前記エアコンの作動状態を検出する
センサあるいはスイッチが含まれる。
【0020】図2は、制御ユニットUにおける制御内容
をブロック図的に示したものであり、図中実機エンジン
として示される符号21A部分を除いた各部分が含まれ
るものとなっている。この図2において、大別して、符
号U1で示すものが実際のエンジン21Aを制御する実
制御系であり、符号U2で示すものが実際のエンジン2
1Aに対応した機器モデル21Bに対する制御を行なう
モデル制御系である。
【0021】実制御系U1は、フィ−ドバック制御用の
積分回路22Aと、現代制御の主たる構成要素となるオ
ブザ−バ回路23Aとを備えている。実制御系U1に
は、目標アイドル回転数NTが入力されて、減算器24
Aによって、当該NTと実際のエンジン回転数(アイド
ル回転数)NE1との偏差が積分回路22Aに入力され
る。
【0022】オブザ−バ回路23Aは、実際のエンジン
回転数NE1と実機エンジン21Aに対する入力値つま
りアクチュエ−タ5に対するデュ−ティ比とに基づい
て、所定の制御値を演算する。そして、オブザ−バ回路
23Aで演算された制御値と積分回路22Aからの出力
値との偏差が減算器25Aで演算されて、この演算結果
が、実機エンジン21Aに対する入力値とされる(オブ
ザ−バ回路23Aに対する入力値とされる)。
【0023】一方、モデル制御系U2は、実機エンジン
の動特性をモデル化した機器モデル(ハ−ドモデル)2
1Bを制御する。この機器モデル21Bは、実機エンジ
ン21Aの入力値に対する出力値との対応関係に基づい
て設定されて、実機エンジン21Aの動特性と完全に一
致している状態では、同じ入力値に対して同じ出力値と
なるように設定されている。この機器モデル21Bに対
するモデル制御系U2は、制御系U1と同じ制御ロジッ
クとなるように設定されていて、制御系U1における構
成要素と対応する構成要素には、制御系U1における符
号「A」に代えて「B」の符号を用いて示してある。そ
して、制御系U1とU2とにおける入力値としての目標
アイドル回転数はNTとして共通化され、実制御系U1
における出力値は実機エンジン21Aにおけるエンジン
回転数NE1とされ、モデル制御系U2における出力値
は演算されたエンジン回転数NE2とされる。
【0024】上記両制御系U1、U2は、管理回路26
により管理されて、後述するように、機器モデル21B
の動特性を調整する同定、およびこの同定を利用した故
障判定の制御が行なわれる。このため、機器モデル21
Bの動特性を調整する同定回路28が設けられて、回路
28は管理回路26の制御下において作動される。
【0025】図3は、図2における機器モデル21Bの
具体例を示すものである。回路R3は、エンジン発生ト
ルクの大きさを得るためのもので、このためのパラメ−
タとして、充填量Q、燃料噴射量TP、点火時期IGが
用いられる。この回路R3で用いられる充填量Qを得る
ために、回路R1、R2、R4での各処理が行なわれる
が、回路R1でのTVOはスロットル開度、回路R2で
のDutyはアクチュエ−タ5へのデュ−ティ比を示す。
回路R1とR2からの出力同士は、加算器R8により加
算された後、回路R4での遅れ処理がなされた後、充填
量Qとして回路R3へ出力される。
【0026】また、回路R6は、エンジンの損失トルク
を示すもので、充填効率、ポンピングロスデ−タが含ま
れる。この回路R6での損失トルクがTHとされ。当該
THと回路R3での出力トルクが減算器R9により減算
されて、この減算された後のトルクTが回路R7に入力
される。回路R7では、ここに示す式にしたがって、モ
デル制御系U2におけるエンジン回転数NE2を演算す
る。なお、R7で示す式中において、IおよびKは制御
定数である。
【0027】図2に示すモデル制御系U2における回路
22B、23Bの各特性式が、図4に示される。この図
4において、「i」はサフィックスであり、KIは積分
回路22Bの制御定数(積分定数)、K1〜K7はオブ
ザ−バ回路23Bの制御定数である。オブザ−バ回路2
3Bの特性式では、出力値NE(NE2)の今回値と前
回値、およびアクチュエ−タ5に対するデュ−ティ比の
うち前回値から5回前までの値が用いられて、合計7つ
の値が演算用パラメ−タとして用いられる。
【0028】ここで、実制御系U1における回路22
A、23Aにおける特性式は、図4に示す回路22B、
23Bの特性式と同じように設定されている(回路22
B、23Bの特性式が、回路22A、23Aに合せて設
定されている)。
【0029】図5〜図7の説明
【0030】制御ユニットUは、マイクロコンピュ−タ
を利用して、図2における制御系U1とU2および回路
26〜28を含むものとして構成されており、以下その
制御内容について、図5〜図7を参照しつつ説明する。
なお、図5〜図7では、機器モデル21Bの動特性調整
(同定)の他に、この機器モデル21Bを利用したシュ
ミレ−ションおよびその結果を外部負荷としてのエアコ
ンの故障あるいは劣化の判定のための用いるものとされ
ている。さらに、後述する制御は、車両の停車中である
ことを前提に行なわれるものとなっている。
【0031】(1)図5、図6の説明(故障判定)
【0032】先ず、図5のZ51において、外部負荷と
してのエアコンがONであるか否かが判別される。この
Z51の判別でNOのときは、Z52において、後述す
るように、機器モデル21Bの動特性が実際のエンジン
21Aの動特性と一致するように同定が行われる。この
同定によって、機器モデル21Bの入力(吸入空気量)
と出力(エンジン回転数)との対応関係が、実際のエン
ジンの入力(吸入空気量)と出力(エンジン回転数)と
の対応関係と完全に一致される。
【0033】Z52の後、Z53において、機器モデル
21Bを用いたシュミレ−ションを行って、エンジン回
転数Neと吸入空気量(充填量Ce)とエンジン発生ト
ルクとの相関関係が、マップの形式で作成される。そし
て、Z54において、Z53で作成されたマップが制御
ユニットUのRAMに記憶される。
【0034】Z51の判別でYESのときは、Z55に
おいて、エアコンがONされてから所定時間(エアコン
による負荷が定常状態になるまでの時間で例えば2秒)
経過したか否かが判別される。このZ55の判別でNO
のときは、エアコンの故障判定が不可能なときであると
して、Z51へ戻る。
【0035】Z55の判別でYESのときは、Z56に
おいて、現在のエンジン回転数Neと現在の充填量(吸
入空気量)Ceとを、Z54で記憶されているマップに
照合して、そのときのトルクがTR2(第2物理量に相
当)として読み込まれる。次いで、Z57において、エ
アコンONに起因して生じる充填量Ceの増大量が△C
eとして読み込まれる。
【0036】Z58では、現在の充填量Ceから前記増
大量△Ceを差し引くことにより、エアコンがONされ
る前の充填量Ceが算出される。この後、Z59におい
て、現在のエンジン回転数(Z56でのエンジン回転数
と同じ)と、Z58で算出された充填量Ceとを、Z5
4に記憶されているマップに照合して、エンジントルク
TR1(第1物理量に相当)が読み込まれる。
【0037】Z60では、前記エンジントルクTR2か
らTR1を差し引いて、トルク増大量(補正量に相当)
△TRが算出される。この後、Z61において、トルク
増大量△TRが、あらかじめ設定された所定の下限値と
所定の上限値との範囲にあるか否かが判別される。この
Z61の判別でYESのときは、エアコンに異常がない
ときであるとして、Z51へ戻る。Z61の判別でNO
のときは、エアコンが故障あるいは劣化しているときで
あるとして、Z62において故障判定の結果がなされる
(ランプ、ブザ−等の警報器を作動させたり、ダイアグ
チェック用にRAMに故障情報を記憶する)。なお、前
記トルク増大量△TRが所定下限値よりも小さいとき
は、エアコンの駆動負荷が小さすぎるときで、ガス抜け
や、コンプレッサの空転等が考えられる。また、前記ト
ルク増大量△TRが所定上限値よりも大きいときは、エ
アコンの駆動負荷が大きすぎるときで、ベアリグの摩耗
等が考えられる。
【0038】ここで、図6には、エアコンON時とOF
F時との各ロ−ド・ロ−ドラインを、各変速段毎に描い
てあり、ON時とOFF時との充填量Ceの偏差が、エ
アコンの駆動負荷となる。この充填量の偏差は、エアコ
ンが正常なときでも、エンジンの劣化(発生トルク低
下)によって異常に大きくなってしまう場合があり、エ
アコンの故障判定を正確に行うことが困難となる。しか
しながら、本発明では、図5のZ53(Z54)のマッ
プは、現在のエンジンの発生トルクを正確に示すもので
あり、したがって、上記マップに基づいて得られるエア
コンOFF時とON時とのトルク差(図5のZ60の△
TR)は、エアコン駆動負荷の大きさを正確に示すこと
になり、エアコンの故障あるいは劣化の判定を正確に行
うことができる。
【0039】(2)図7の説明(機器モデルの同定)図5
のZ52内容が、図7に示される。この図7のZ31に
おいて、実機エンジン21Aに対して多くの入力が変化
しているか否かが判別される。具体的には、スロットル
開度の変化量が所定値以上で、アクチュエ−タ5へ出力
されているデュ−ティ比の変化量を示すDFBの変化量が
所定値以上で、かつ目標回転数NTの変化量が所定値以
上であるという3つの条件が満足されているときは、多
入力変化中ということで、Z31の判別がNOとなっ
て、このときは同定を行なうことなくそのままリタ−ン
される。
【0040】Z31の判別でNOのときは、Z32にお
いて、定常時におけるエラ−つまり定常運転状態におけ
る実機エンジン21Aと機器モデルとの一致度合を示す
評価値Hiが小さいか否かが判別される。この評価値H
iは、後述するように、小さいときに一致度合が高いも
のとなる。このZ32の判別でNOのときは、Z33に
おいて、現在実機エンジン21Aが定常運転中であるか
否かが判別される。このZ33の判別でYESのとき
は、Z34〜Z37の処理によって、定常運転時におけ
る機器モデル21Bの同定が行なわれる。この定常運転
時における同定は、図2に示す回路R1、R2、R3に
おける時定数等の制御定数を最適化することにより行な
われる。
【0041】Z34では、回路R1〜R3用の制御定数
が実研計画法マップから、1番からn番までの記憶され
ている組み合わせの中から1つの組合せが選択される。
次いで、Z35において、選択されたi番目(i=1〜
n)の組み合わせに基づく作動により得られるモデル制
御系U2の出力値NE2と実制御系U1の出力値NE1
との偏差の絶対値を2乗したものを所定時間積分して、
i番目の積分定数についてのエラ−度合を示す評価値H
iが決定される。なお、この評価値Hiは、前述したよ
うに小さいほど好ましいものとなる。
【0042】Z35での評価値Hiを、上記1番目から
n番目までについて順次求めて、その結果がZ36にお
いてH1 〜Hn として記憶される。この後、Z37にお
いて、Z36に記憶されている評価値H1 〜Hnのなか
から最少の評価値を示すこととなった制御定数が、機器
モデル21Bの回路R1〜R3用の制御定数として用い
られる(変更される)。
【0043】前記Z32の判別でYESのときは、Z3
8において、実機エンジン21Aの運転状態が過渡時で
あるか否かが判別される。具体的には、エンジン回転数
NE1の変化量が所定値以上のとき、またはDFBの変化
量が所定値以上のときにZ38の判別がYESとなっ
て、このときは、Z39〜Z42の処理によって、過渡
時における機器モデル21Bの同定が行なわれる。この
過渡時における同定は、図3の回路R4とR5との制御
定数を最適化することになる。なお、この最適化の手法
は、実質的に前記定常時と同じように行なわれるので、
その重複した説明は省略する。
【0044】前記Z33の判別でNOのとき、あるいは
Z38の判別でNOのときは、それぞれ同定を行なうこ
となくリタ−ンされる。なお、Z33の判別でNOのと
きに、Z38へ移行させることも考えられるが、実施例
では、定常運転時において大きな影響を与える回路R1
〜R3用の制御定数の同定を優先するため(先に同定す
るため)、Z33の判別でNOのときはそのままリタ−
ンさせるようにしてある。
【0045】変形例
【0046】図5において、Z53で得られたマップ中
のトルクと、あらかじめ設定された基準マップ中のトル
クとを比較することにより、エンジンそのものの故障あ
るいは劣化を判定することができる。この場合、基準マ
ップとしては、制御ユニットUのROMに工場出荷前に
あらかじめ記憶させておいてもよいが、車両の新車時
に、エンジン動特性の同定およびマップを作成し(Z5
2、Z53対応)、この作成されたマップから得られる
トルクを基準トルクとすることもできる。
【0047】外部負荷のON直前のトルクをZ54に記
憶されているマップからトルクTR1として読み出し
(Z54の後、このトルク読み出しを行うステップを設
ける)、外部負荷ONされた後にZ54に記憶されてい
るマップからトルクTR2を読み出して、この両トルク
からZ60でのトルク差△TRを得るようにしてもよ
い。なお、エンジン回転数が所定のエンジン回転数(例
えば目標アイドル回転数となったときというように、T
R1、TR2の読み出しは、出力が同一のときとするの
が、外部負荷のONに起因するトルク増大量をより正確
に得る上で好ましいものとなる(エアコンOFF時とO
N時とで入力が同一で出力が異なるときの△TRでもよ
い)。
【0048】外部負荷としては、エアコンに限らず、パ
ワ−ステアリングやオルタネ−タ、変速機等適宜のもの
とすることができる。外部負荷としての変速機の故障あ
るいは劣化を判定する場合は、例えば次のようにすれば
よい。すなわち、トルクコンバ−タと補助変速機構とし
ての多段変速歯車機構とを組合わせた自動変速機の場
合、Nレンジにおいてエンジンの同定を行って、マップ
を作成する(図5のZ52〜Z54に対応)。この後、
DレンジとしたときのNレンジからのトルク増大量を求
めて(Z56〜Z60に対応)、自動変速機の駆動負荷
が適切であるか否かの判定(Z61に対応)を行えばよ
い(多段変速歯車機構の故障あるいは劣化の判定)。な
お、トルク増大量を基準値と比較する場合(Z61に対
応)、基準値は、各変速段に応じて変更すればよい。勿
論、アイドル時を前提として上記故障あるいは劣化の判
定を行う場合は、トルクコンバ−タのロックアップクラ
ッチはOFF(切断)としておけばよい。
【0049】また、ロックアップクラッチの故障あるい
は劣化の判定のためには、上記の場合と同様に、Nレン
ジでかつロックアップクラッチOFF状態で、エンジン
同定およびマップ作成後、Nレンジでかつロックアップ
クラッチON時のトルク増大量を得て、ロックアップク
ラッチの故障あるいは劣化の判定をおこなえばよい。前
述したいずれの場合も、例えばアイドル時として、エン
ジン回転数が同一状態でのトルク増大量を求めるように
するのが好ましい。
【0050】機器モデル21Bを用いたシュミレ−ショ
ンとして、前記特開平6−324714号公報に示すよ
うに、制御系の制御定数あるいは制御ロジックが最適な
ものとなるようなものとして、最適とされた制御定数あ
るいは制御ロジックを実制御系U1に反映(変更)して
もよく、この場合は、実制御系の制御定数等の変更のた
めに、図2に示すような調整回路27を設けておけばよ
い。
【0051】以上実施例について説明したが、アイドル
回転数制御のみならず、空燃比制御や過給圧制御等適宜
のエンジン制御の場合に利用することができ、またエン
ジン制御に限らず、車両の適宜の制御例えば駆動輪のス
リップ値を目標スリップ値とするトラクション制御やA
BS制御、車高を所定の目標車高とするサスペンション
制御、後輪を目標転舵角とする4WS制御等々にも適用
できるものである。さらに、車両以外の適宜の機器に対
する制御や、目標値を有しない制御に対しても適用でき
るものである。このように、本発明は、エンジンやモー
タ等の回転機器に限らず、適宜のトルク発生機器類や回
転発生機器類の他、適宜の機器にも適用できる。また、
用いる機器によっては、マップ化される直接的な物理量
としては、回転数等、第1状態と第2状態との相違をも
たらす(入力を基に出力の変化を生じさせる)パラメ−
タであれば、機器に応じて適宜設定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されるアイドル回転数調整部分を
示す図。
【図2】本発明が適用された制御系統をブロック図的に
示す図。
【図3】実機エンジンに対応した機器モデルの一例を示
す図。
【図4】モデル制御系における制御特性式の設定例を示
す図。
【図5】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【図6】外部負荷のONとOFFとでの充填量の差を示
す図。
【図7】本発明の制御例を示すフロ−チャ−ト。
【符号の説明】
1:吸気通路 7:ISCバルブ(アイドル回転数調整用) 5:アクチュエ−タ 21A:実機エンジン(機器) 21B:機器モデル 26:管理回路 28:同定回路 U:制御ユニット U1:実制御系 U2:モデル制御系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05B 23/02 P 7716−3H G06F 17/00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機器と機器に対して実際に制御を行なう実
    制御系とを備えた機器の制御装置において、 機器の入力と出力との対応関係に基づいて機器の動特性
    をモデル化した機器モデルと、 所定基準状態となる第1状態において、前記実制御系に
    おける同一の制御ロジックでもって前記機器モデルを制
    御して、機器の入力と出力との対応関係に対して該機器
    モデルにおける入力と出力との対応関係が一致するよう
    に該機器モデルの動特性を調整する同定手段と、 前記機器モデルを用いて、前記入力と出力と該入力を基
    に該出力を変化させ得る直接的な物理量との相関関係を
    算出するシュミレ−ション手段と、 前記所定基準状態とは異なる第2状態において、前記相
    関関係から得られる前記直接的な物理量に対する補正量
    を求める補正量算出手段と、 前記補正量に基づいて機器の故障あるいは劣化を判定す
    る判定手段と、を備えていることを特徴とする機器の制
    御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記補正量算出手段が、 前記第2状態において、前記第1状態のときの出力と同
    一出力を得るための入力の補正量を求める入力補正量算
    出手段と、 前記第2状態のときの出力と同一出力としたとき、前記
    入力の補正が行なわれる前の入力に対する直接的な物理
    量を前記相関関係から第1物理量として得る第1物理量
    決定手段と、 前記第2状態において、前記相関関係に基づいて、現在
    の入力と出力とに対応した直接的な物理量を第2物理量
    として得る第2物理量決定手段と、 前記第1物理量と第2物理量との偏差を算出して、該偏
    差を前記判定手段が用いる前記補正量とする偏差算出手
    段と、を備えていることを特徴とする機器の制御装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、 機器が回転運動するものとされ、 前記物理量がトルクとされている、ことを特徴とする機
    器の制御装置。
  4. 【請求項4】請求項3において、 前記機器により駆動される外部負荷を備え、 前記第1状態が、前記外部負荷のOFF状態とされ、 前記第2状態が、前記外部負荷のON状態とされてい
    る、ことを特徴とする機器の制御装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、 前記機器が、車両用エンジンとされ、 前記外部負荷が、エアコン、パワ−ステアリング、変速
    機の少なくとも1つとされている、ことを特徴とする機
    器の制御装置。
  6. 【請求項6】請求項4において、 前記機器の入力と出力とから、前記相関関係に基づく直
    接的な物理量を第1物理量として得る第1物理量決定手
    段と、 前記第1物理量と基準値とを比較して機器の故障あるい
    は劣化を判定する第2判定手段と、をさらに備えている
    ことを特徴とする機器の制御装置。
  7. 【請求項7】請求項1において、 機器が、駆動抵抗となる外部負荷を備えたエンジンとさ
    れ、 機器の入力が、エンジンの発生トルクを変化させる吸入
    空気量とされ、 機器の出力が、エンジン回転数とされ、 前記第1状態が、前記外部負荷のOFF状態とされ、 前記第2状態が、前記外部負荷のON状態とされると共
    に、エンジン回転数が前記第1状態と同一とされ、 前記相関関係が、エンジン回転数と吸入空気量とエンジ
    ン発生トルクとの関係を示すものとして設定され、 前記補正手段が、前記外部負荷がOFF状態でのエンジ
    ン回転数と吸入空気量とを前記相関関係に照合して第1
    発生トルクを得る第1トルク決定手段と、該外部負荷が
    ON状態でのエンジン回転数と吸入空気量とを前記相関
    関係に照合して第2発生トルクを得る第2トルク決定手
    段と、前記第2トルクと第1トルクとの偏差を前記判定
    手段が用いる補正量として決定する偏差算出手段と、を
    備えている、ことを特徴とする機器の制御装置。
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