JPH08211654A - トナー樹脂及びそのトナー組成物の製造方法 - Google Patents

トナー樹脂及びそのトナー組成物の製造方法

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JPH08211654A
JPH08211654A JP7277632A JP27763295A JPH08211654A JP H08211654 A JPH08211654 A JP H08211654A JP 7277632 A JP7277632 A JP 7277632A JP 27763295 A JP27763295 A JP 27763295A JP H08211654 A JPH08211654 A JP H08211654A
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JP7277632A
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Hadi K Mahabadi
ケイ.マハバディ ハディ
Enno E Agur
イー.アグール エノ
T Brian Mcaneney
マックアンニー ティー.ブライアン
Sheau V Kao
ヴィー.カオ シアウ
Gerald R Allison
アール.アリソン ジェラルド
Michael S Hawkins
エス.ホーキンス マイケル
Bernard Grushkin
グラシュキン バーナード
J Stephen Kittelberger
キットルバーガー ジェイ.ステファン
Joo T Chung
ティー.チュング ジョー
Jr William H Hollenbaugh
エイチ.ホーレンバウク,ジュニア ウィリアム
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/0802Preparation methods
    • G03G9/081Preparation methods by mixing the toner components in a liquefied state; melt kneading; reactive mixing

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温定着性、光沢及びオフセット特性に優
れ、良好なビニルオフセット特性を有し、低価格である
トナー樹脂及びそのトナー組成物を提供する。 【解決手段】 (a)ベース樹脂を、化学開始剤と反応
性溶融混合し、該ベース樹脂を架橋して高度に架橋され
た先駆物質樹脂を製造し、この先駆物質樹脂は、実質的
にゾルがなく、未架橋部分と架橋部分とを含み、該架橋
部分は高密度の架橋ミクロゲル粒子を含み;(b)
(a)の該高度に架橋された先駆物質樹脂を、ベース樹
脂及びトナー添加剤と溶融混合することによって希釈を
行い、部分的に架橋されたトナー樹脂を形成し、該トナ
ー樹脂はほぼゾルがなく、直鎖状の未架橋部分と架橋部
分とを含み、該架橋部分は高密度の架橋ミクロゲル粒子
を含み、該ミクロゲル粒子が該トナー樹脂の約1〜約4
5重量%の量で存在する、トナー樹脂及びそのトナー組
成物の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般的にトナー、及
びトナー樹脂とそのトナーの製造方法に関する。より詳
細には、本発明はバッチ又は連続的な溶融混合方法に関
するが、好ましくは、例えば架橋トナー樹脂及びそのト
ナーを製造する押出のような連続的な方法に関する。特
に、具体例における本発明は、2工程からなる溶融混合
方法に関する。それは、(1)反応性ベース樹脂を化学
開始剤と溶融混合して、高度に架橋された先駆物質樹脂
を形成する工程、(2)得られた高度に架橋された先駆
物質樹脂を、特に、追加のベース樹脂、及び必要に応じ
てトナー顔料及び/又は他の周知のトナー添加剤と一緒
に、押出機に送るようになされる工程である。具体例で
は本発明の方法は、高度に架橋された先駆物質樹脂を希
釈して、トナー樹脂及びそのトナー組成物を形成するこ
とが可能である。本発明は部分的に架橋されたトナー樹
脂又は加熱定着可能なトナーの製造方法に関し、このト
ナー樹脂又はトナーは例えば、熱ロール定着システムで
は、優良な低温定着性と、優れた光沢及びオフセット特
性とを有し、また良好なビニルオフセット特性を有し、
具体例ではフューザロールの寿命を延ばすことができ
る。
【0002】
【従来技術及び発明が解決しようとする課題】米国特許
第5,227,460号に示されたようにトナー樹脂を
製造することができる。例えば、選ばれる架橋樹脂は該
第5,227,460号の特許のコラム13の27行目
から始まるところで説明されたように製造することがで
きる。該方法ではベース樹脂と開始剤を押出機に送り込
み;該ベース樹脂を溶融し;該溶融された樹脂と開始剤
とを混合し;ベース樹脂の溶融温度を上昇して、押出機
チャンネルに沿って該温度を制御することことにより架
橋を開始し;選択された温度での望ましい量の架橋が可
能になる十分な滞留時間、押出機内でポリマー溶融物を
保持し;架橋中に高剪断を行う。また、本発明の方法に
選択され得るベース材料の例は、該米国特許第5,22
7,460号で説明される。
【0003】ある種のコピー機や印刷機で現在使用され
ている多くのトナーよりも低い温度で溶融するトナーを
製造する方法に対する要求がある。ほぼ160〜200
℃の温度は、現像画像を生成するためにトナーをシート
状用紙又は透明紙等の支持媒体に定着させるようにしば
しば選択される。このような高い温度は、シリコンゴム
やビトン(VITON) のようなフルオロエラストマーから成
るロールのようなある種のフューザロールの寿命を縮め
たり最小にしたり、定着速度を制限したり、及び/又は
例えば、熱ロール定着のような定着方法を使用するゼロ
グラフィックコピー機のようなコピー機又はプリンタの
動作中に、より多くの消費電力量を必要とし得る。
【0004】トナーの光沢性能をフュージング温度の関
数として特徴づけることができる。画像が50グロスユ
ニットの光沢レベルを得るフュージング温度を、グロス
50温度(Gloss 50 Temperature)、即ちT(G50)と称
し、以下、他の方法で示されなければ、全てのグロスユ
ニットは「TAPPI(パルプ製紙業界技術協会)T4
80 75°反射光沢」を参照する。T(G50)とホッ
トオフセット温度(HOT; トナーがフューザロールに
接着しない最高の温度) の間の差は、光沢ラチチュード
(Gloss Latitude)と呼ばれる。最低定着温度(MFT;
支持媒体にトナーを接着できる最低温度)とHOTの間
の温度範囲における画像の最高光沢レベルはピーク光沢
(Peak Gloss)と呼ばれる。
【0005】本発明の具体例は、低い光沢と高い光沢の
トナー樹脂又はトナーを製造するために異なる製造方法
を必要とする従来技術の問題を克服する又は最小化す
る。本発明は、熱ロール定着により低温度(例えば、2
00℃未満、好ましくは約100〜約160℃、更に好
ましくは約110〜約140℃)で十分に定着でき、低
光沢又は高光沢を有する画像を可能とする、別のタイプ
のトナー樹脂又はトナーを製造する方法を提供する。本
発明によるトナーは、約20〜約150℃の範囲のフュ
ージングラチチュード、約40〜約100℃の範囲の高
光沢適用光沢ラチチュード、及び約25〜約60グロス
ユニットの高光沢を有することができる。このため、所
定の光沢を有する画像を可能としながら、従来の高い定
着温度のトナーよりも少なくとも25℃低い溶融温度を
提供する。従って、コピー機やプリンタの動作中の消費
電力は低い。望ましくないペーパカール現象もまた減少
し得るし、より高速の複写や印刷も可能となる。また、
本発明のトナーは優れたオフセット抵抗性、広いフュー
ジングラチチュードと優れた光沢ラチチュード、及び低
い光沢と高い光沢両適用の低溶融温度に要求される優れ
たレオロジカル(流動学的)性質を有し、経済的で安全
であると共に、ビニルオフセットを最小化するか又はビ
ニルオフセットを実質的に示さない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の方法は、(1)
例えば不飽和直鎖状ポリエステル樹脂のような直鎖状反
応性ベース樹脂(以下、ベース樹脂と称す)を、好まし
くは、例えば有機過酸化物のような化学開始剤を架橋剤
として用いて、例えば、押出機のようなバッチ又は連続
的な溶融混合デバイス中で架橋し、例えば約20〜約7
5重量%のゲル含有量を有する樹脂(高度に架橋された
先駆物質樹脂)を生成し、(2)高度に架橋された先駆
物質樹脂を、直鎖状ベース樹脂、及び必要に応じて顔料
並びに他のトナー添加剤と、バッチ又は連続的な溶融混
合デバイス、例えば押出機において溶融混合し、トナー
樹脂又はトナーを生成すること、を伴う。
【0007】本発明の方法により製造されたトナー樹脂
は、架橋部分と直鎖状部分とを含む。架橋部分は非常に
高い分子量で高密度に架橋されたゲル粒子を含み、ゲル
粒子は具体例では平均直径が約0.1μm未満であり実
質的にゾルを有さない。2つの架橋分子間の架橋長さは
非常に短く、架橋長さは1〜2原子を越えないことが好
ましい。該架橋部分は、テトラヒドロフラン及びトルエ
ン等を含むいかなる溶媒にも実質的に不溶である。該架
橋部分は、高光沢の場合トナー樹脂の約1〜約10重量
%、低光沢の場合約20〜約45重量%を含む。直鎖状
部分は、例えばテトラヒドロフラン及びトルエン等のよ
うな様々な溶媒に可溶である低分子量樹脂を含む。高分
子量で高度に架橋されたゲル粒子は、直鎖状部分中に実
質的に均一に分布されている。実質的に樹脂部分は、重
縮合、塊重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合、及び分
散重合方法のような一般的な架橋方法によって得られる
であろうようなゾル又は低密度の架橋ポリマーを含まな
い。
【0008】本発明の反応性溶融混合方法では、先ずベ
ース樹脂は、例えば、樹脂の溶融温度を越える、好まし
くは該溶融温度よりも約150℃まで高い温度下の溶融
状態で、及び例えば約0.1〜約0.5kW−hr/k
gの剪断エネルギー入力の高剪断条件下で、好ましくは
例えば有機過酸化物のような化学開始剤を架橋剤として
用いて、バッチ又は連続的な溶融混合デバイス中で、い
かなる有意の量の残留物質も形成することなく架橋され
る。従って、本発明の方法の具体例の場合、副生成物又
は残留未反応物質の除去は必要とされない。この方法の
具体例では、ベース樹脂と開始剤は予めブレンドされ、
上流位置で押出機のような溶融混合デバイスへ上流送入
されるか、またはベース樹脂と開始剤は上流又は下流の
いずれかの位置で溶融混合デバイスへ別々に送入され
る。架橋のオンセット(着手)前に開始剤がポリマー溶
融物中によく分散され得るし、更に架橋反応が行われる
のに十分であるが短い滞留時間を提供する、押出スクリ
ューの形状、長さ及び温度を使用できる。適切な温度制
御により、制御された再現性のある方法で架橋反応を行
うことが可能となる。本発明に従って得られた高度に架
橋された先駆物質樹脂のゲル含有量は、溶融温度及び/
又は化学開始剤の量によって制御され得る。例えば、架
橋を達成するのに十分に高い温度は化学開始剤の存在下
で維持される。一度、所望の量の架橋が得られると、溶
融温度を下げて架橋反応を停止させる。また、ゲル含有
量は使用される化学開始剤の量によって制御される。更
に、押出スクリューの形状及び長さの選択によって、ま
た高剪断条件が増強され、架橋反応中に形成されたミク
ロゲルをポリマー溶融物中に分布させ、ミクロゲルが架
橋の度合いの増加に伴い過度にサイズを増大しないよう
に保持することができる。必要に応じて、任意の脱蔵ゾ
ーン(devolatilization zone) を使用して、揮発物を除
去することができる。次に、ポリマー溶融物をポンプに
よりダイを介してペレタイザーへ送り込むことができ
る。
【0009】本発明の方法を利用して、実質的に架橋に
おける未反応な又は残留副生成物がない低価格で高度に
架橋された先駆物質トナー樹脂を生成することができ
る。この先駆物質を本発明の希釈方法(工程2)で使用
して、熱ロール定着によって低い定着温度を有する異な
るトナー樹脂又はトナーを製造してエネルギーを節約す
ることができる。このことは、高速定着に特に適し、優
れたオフセット抵抗性、広いフュージングラチチュード
及び優れた光沢ラチチュードを示し、ビニルオフセット
を最小化又はなくし、高光沢または艶消し仕上げ用途に
有用である。これにより、高光沢の場合、約1〜約10
重量%、好ましくは約2〜約9重量%、及び低光沢の場
合、約20〜約45重量%、好まくは約30〜約40重
量%というトナー中の重要量のミクロゲル粒子含有量を
先ず有することが可能になる。
【0010】プロセス印刷(process color) のような用
途の場合には、本発明のトナー樹脂及びそのトナーによ
り、約25〜約80グロスユニット、好ましくは約25
〜約60グロスユニットの光沢範囲の高光沢を有する画
像となる。低光沢用途の場合には、本発明のトナー樹脂
及びそのトナーにより、約1〜約25グロスユニット、
好ましくは約1〜約15グロスユニットの光沢範囲を有
する画像となる。
【0011】架橋部分又はミクロゲル粒子は、実質的に
ポリマー鎖の間に距離がない(好ましくは、架橋長さが
1〜2原子を越えない)ような方法で製造される。従っ
て、架橋はモノマー又はポリマーの橋架けによっては達
成されない。ポリマー鎖は、例えば不飽和サイト(site
s)又は他の反応サイトで直接結合されか、又はある場合
には、例えば酸素のような単一の介在原子によって結合
される。従って、架橋された部分は非常に密であり、従
来の架橋方法によって製造されたゲルほど膨張しない。
この架橋構造は、鎖間の架橋距離が幾つかのモノマー単
位を有して、極めて大きく、ゲルがテトラヒドロフラン
又はトルエンのような溶媒中で非常によく膨張する従来
の架橋とは異なるものとみなされる。直鎖状部分中に分
布されたこれらの高度に架橋された密ミクロゲル粒子
は、トナーの最低定着温度に実質的に影響を与えない
が、樹脂にトナーオフセット特性を向上する弾性を加え
る。
【0012】本発明は低い溶融温度を有する新しいタイ
プのトナー樹脂を製造する方法を提供し、該樹脂は好ま
しくは本発明の方法によって製造される樹脂のような部
分的に架橋された不飽和樹脂であり、該方法は下記工
程、(1)直鎖状不飽和ポリエステル樹脂のようなベー
ス樹脂を、好ましくは化学開始剤を用いて例えば押出機
のような溶融混合デバイス中で、高温(例えば、樹脂の
溶融温度を上回る、好ましくは該溶融温度よりも約15
0℃高い温度)、及び高剪断下(特定の剪断エネルギー
入力が約0.1〜約0.5kW−hr/kg)で架橋
し、約20〜約75重量%のミクロゲルを含む高度に架
橋された先駆物質樹脂を得て;(2)押出機のような溶
融混合デバイスを用いて、工程(1)の高度に架橋され
た先駆物質樹脂をベース樹脂で希釈する工程を伴う。更
に本発明は、低い溶融温度でトナーを製造する方法を提
供し、該方法において、上記方法の工程(2)は、顔
料、及び必要に応じて低分子量ワックスのような他のト
ナー添加剤、及び電荷添加剤等を混合して、高度に架橋
された先駆物質樹脂とベース樹脂の混合物とすることを
含む。工程(2)のベース樹脂は、好ましくは工程
(1)のベース樹脂と同じ組成である。
【0013】好適な具体例において、ベース樹脂は約
0.1〜約30モル%、好ましくは約5〜約25モル%
の不飽和度を有する。剪断レベルは、約0.1μmの平
均粒子直径を越えるミクロゲル成長させないように、好
ましくは約0.0005〜約0.1μmに、また実質的
に均一なミクロゲル粒子の分布を保証するように十分で
なくてなならない。これらの剪断レベルは、押出機のよ
うな溶融混合デバイスにおいて容易に得られる。
【0014】本発明の方法によって得られるトナー樹脂
又はトナーは、典型的には高光沢用途の場合、約1〜約
10重量%、好ましくは約2〜約9重量%で、低光沢用
途の場合、約20〜約45重量%、好ましくは約30〜
約40重量%の範囲の樹脂混合物中のミクロゲルの重量
分率(以下、ゲル含有量と称す)を有する。ベース樹脂
の重量と高度に架橋された先駆物質樹脂の重量の比、即
ち希釈ファクタの増大により、ゲル含有量が減少し、図
1に示されるようにトナー樹脂又はトナーの光沢レベル
が増大する。プロセス印刷のような用途の場合、トナー
樹脂又はトナーは約25〜約80グロスユニット、好ま
しくは約25〜約60グロスユニットの範囲にわたる光
沢を有する高光沢を有する画像となり、低光沢用途の場
合、約1〜約25グロスユニット、好ましくは約1〜約
15グロスユニット範囲にわたる光沢を有する画像とな
る。
【0015】具体例では、本発明のトナー樹脂及びトナ
ーのレオロジー(流動学)により、低溶融用途の場合に
その使用が可能となり、それは低温における粘度の急激
な低下、次いでより高い温度における温度に対する粘性
勾配の減少によって特徴付けられる。未架橋ベース樹
脂、好ましくは不飽和ポリエステルは、高光沢用途の場
合にはトナー樹脂の約90〜約99重量%の範囲の量、
好ましくはトナー樹脂の約91〜約98重量%の範囲で
存在し、低光沢用途の場合にはトナー樹脂の約55〜約
80重量%、好ましくはトナー樹脂の約60〜約70重
量%の量で存在する。直鎖状の未架橋樹脂は、好ましく
は工程(1)の架橋反応中に架橋せず、工程(2)にお
いて添加される低分子量の反応性ベース樹脂から構成さ
れることが必須であり、これは好ましくは不飽和のポリ
エステル樹脂である。
【0016】本発明の具体例に従って、ゲル透過クロマ
トグラフィー(GPC)で測定した直鎖状部分の数平均
分子量(Mn )は、典型的には約1,000〜約20,
000、好ましくは約2,000〜約5,000の範囲
である。直鎖状部分の重量平均分子量(Mw )は、典型
的には約2,000〜約40,000、好ましくは約
4,000〜約20,000の範囲である。直鎖状部分
の分子量分布(Mw /Mn )は、典型的には約1.5〜
約6、好ましくは約2〜約4の範囲である。好適な具体
例の示差走査熱量法(DSC)によって測定された直鎖
状部分のオンセットガラス転移温度(Tg)は、典型的
には約50〜約70℃、好ましくは約51〜約65℃の
範囲である。質量分析計(メカニカルスペクトロメータ
ー)を用いて10ラジアン/秒で測定された好適な具体
例の直鎖状樹脂の溶融粘度は、100℃で約5,000
〜約200,000ポアズ、好ましくは約20,000
〜約100,000ポアズであり、温度の上昇に伴って
急激に低下し、温度を100から130℃に上昇させる
と、約100〜約5,000ポアズ、好ましくは約40
0〜約2,000ポアズになる。好適な具体例の直鎖状
部分のメルトフローインッデクスは、117℃で2.1
6kgの重量を用いて測定して、10分当たり約20〜
約80gである。
【0017】本発明の方法によって製造された低溶融ト
ナー樹脂は、本明細書中に示される架橋樹脂ミクロゲル
粒子と直鎖状部分との混合物を含む。具体例において、
本発明のトナー樹脂は、オンセットTgを典型的には約
50〜約70℃、好ましくは約51〜約65℃の範囲、
及びメルトフローインデックスを(117℃で2.16
kgの重量で測定して)典型的には10分当たり約0.
01〜約40gの範囲、(117℃で2.16kgの重
量で測定して)好ましくは10分当たり約0.1〜約3
0g有する。
【0018】例えば約1〜約10重量%の低レベルのミ
クロゲル含有量は、高光沢用途、即ち約25〜約80グ
ロスユニット、好ましくは約25〜約60グロスユニッ
トの範囲の光沢レベルに要求される。例えば約20〜約
45重量%の高レベルのミクロゲル含有量は、低光沢用
途、即ち約1〜約25グロスユニット、好ましくは約1
〜約15グロスユニットの範囲の光沢レベル用に選択さ
れる。
【0019】ミクロゲルの含有量が減少すると、低温溶
融粘度はほとんど変わらないが、高温溶融粘度は減少し
て、画像の光沢が増す。これは、例えば、押出機中で化
学開始剤を用いて不飽和ポリエステルを架橋し、約20
〜約75重量%のミクロゲルを含む高度に架橋された樹
脂を形成し、次いで、得られた高度に架橋された樹脂を
直鎖状樹脂と混合し、そして押出機中で溶融混合され
て、直鎖状部分中に実質的に均等に分布されるミクロゲ
ルを含む樹脂を製造するようにして高温及び高剪断の溶
融状態において架橋することによって得られる。ここ
で、実質的にいかなる中間体、又は低い架橋密度を有す
る架橋ポリマーであるゾル部分も形成されない。
【0020】好適な具体例では、トナー樹脂の架橋部分
は、高密度に架橋された(ゲル含有量により測定され
た)非常に高い分子量のミクロゲル粒子から本質的に構
成され、該架橋部分は例えばテトラヒドロフラン及びト
ルエン等のいかなる溶媒にも実質的に不溶である。ミク
ロゲル粒子は、非常に小さな架橋距離を有する高度に架
橋されたポリマーであり、好ましくはミクロゲル粒子は
直接的に架橋される。このタイプの架橋ポリマーは、高
温及び高剪断下で化学開始剤を直鎖状の不飽和ポリマ
ー、より好ましくは直鎖状の不飽和ポリエステルと反応
させることによって形成される。開始剤分子は分解して
ラジカルを生じて、ポリマー鎖内の単数又はそれ以上の
二重結合又は他の反応性サイトと反応し、ポリマーラジ
カルを形成する。このポリマーラジカルは他のポリマー
鎖又はポリマーラジカルと何度も反応し、高度に及び直
接的に架橋されたミクロゲルを形成する。これは、ミク
ロゲルを非常に密にし、該ミクロゲルを溶媒中で膨潤し
ない。密なミクロゲルはまた樹脂に弾性を与え、その最
低定着温度に影響を与えずにそのホットオフセット温度
を上昇させる。
【0021】樹脂中のミクロゲルの重量分率(ゲル含有
量)は、下記式のように定義される。
【0022】ゲル含有量=[{(総サンプル重量)−
(可溶性ポリマーの重量)}/(総サンプル重量)]×
100(%)
【0023】好ましくはベース樹脂として使用され得る
直鎖状の不飽和ポリエステルは、低分子量の縮合ポリマ
ーであり、これは飽和と不飽和の両方の二酸(又は酸無
水物)と二価アルコール(グリコール又はジオール)と
の間の逐次(stepwise)反応によって形成され得る。得ら
れた直鎖状不飽和ポリエステルは、(i)ポリエステル
鎖に沿った不飽和サイト(二重結合)、及び(ii)酸
−塩基反応に従ったカルボキシ基及びヒドロキシ基等の
ような官能基、において反応する(例えば、架橋でき
る)。本発明に有用な典型的な不飽和ポリエステルベー
ス樹脂は、二酸及び/又は酸無水物及びジオールを用い
て溶融重縮合又は他の重合方法によって製造される。適
切な二酸及びアンヒドライドは、これらに制限されるわ
けではないが、飽和二酸及び/又は酸無水物、例えば、
コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベ
リン酸、アゼライン酸、セバシン酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸、ヘキサクロロエンドメチレンテトラヒドロ
フタル酸、無水フタル酸等と、不飽和二酸及び/又は酸
無水物、例えばマレイン酸、フマル酸、クロロマレイン
酸等と、を含む。適切なジオールは、これらに限定され
るわけではないが、例えば、プロピレングリコール、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール等を含む。
【0024】本発明の方法に選択される好適な不飽和ポ
リエステルベース樹脂は、二酸及び/又は酸無水物、例
えば無水マレイン酸やフマル酸等及びこれらの混合物
と、ジオール、例えば、プロポキシル化ビスフェノール
Aやプロピレングリコール等及びこれらの混合物と、か
ら製造される。特に好適なポリエステルは、ポリ(プロ
ポキシル化ビスフェノールAフマレート)である。
【0025】例えば有機過酸化物又はアゾ化合物のよう
な化学開始剤は、本発明の架橋されたトナー樹脂を製造
するのに好適である。好適な有機過酸化物は、例えば過
酸化デカノイル、過酸化ラウロイル、過酸化ベンゾイル
のようなジアシル過酸化物、例えば過酸化シクロヘキサ
ノンやメチルエチルケトンのようなケトン過酸化物、及
び例えばt−ブチルパーオキシネオデカノエート、2,
5−ジメチル2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルパー
オキシ)ヘキサンのようなアルキル過酸化エステルを含
む。適切なアゾ化合物は、アゾビス−イソブチロニトリ
ル、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、
2,2’−アゾビス(メチルブチロニトリル)、1,1
−アゾビス(シアノシクロヘキサン)、及び他の類似し
た周知の化合物を含む。
【0026】架橋反応において低濃度、一般的に約0.
01〜約15重量%の範囲、好ましくは約0.05〜5
重量%の範囲の化学開始剤を選択して消費することによ
って、好適な具体例の架橋反応において生成される残余
不純物を最小限度にすることができる。架橋を高温で行
うことができるために、反応は非常に早く(例えば、1
0分未満、好ましくは約2秒〜約5分の滞留時間)、従
って、未反応開始剤は生成物中に少ししか又は全く残ら
ない。
【0027】好適な具体例では、反応性溶融混合方法は
以下の工程:(1)ベース樹脂と開始剤を押出機に送入
すること;(2)ベース樹脂を溶融することによって溶
融ポリマーを形成すること;(3)架橋を開始する前
に、溶融ベース樹脂と開始剤とを低温で混合し、開始剤
をベース樹脂中に良好に分散すること;(4)溶融温度
を上昇させて該温度を押出機チャネルに沿って制御する
ことで、開始剤によりベース樹脂の架橋を開始するこ
と;(5)必要な架橋量を得るために、所定の温度で十
分な滞留時間の間、押出機中に溶融ポリマーを保持する
こと;(6)架橋反応中に十分に高い剪断を提供するこ
とにより、架橋中に小さなサイズに形成され、溶融ポリ
マー中に十分に分布したゲル粒子を保持すること;
(7)必要に応じて該溶融物を脱蔵し、流出揮発物を除
去すること;(8)高度に架橋された先駆物質樹脂溶融
物をダイを介してペレタイザーへポンプにより送り込む
こと、を含む。好適な具体例では、本発明の希釈方法
は、以下の工程(1)高度に架橋された先駆物質樹脂と
ベース樹脂、及び必要に応じて顔料並びに他のトナー添
加剤を押出機へ送入すること;(2)得られた混合物を
溶融することにより溶融物を形成すること;(3)得ら
れた混合物を所定温度で溶融混合し、ミクロゲル粒子を
トナー樹脂又はトナー中に良好に分散すること;(4)
架橋反応中に十分に高い剪断を提供することにより、架
橋中に小さなサイズに、トナー樹脂又はトナー中に十分
に分布したゲル粒子を保持すること(5)必要に応じて
該溶融物を脱蔵し、流出揮発物を除去すること;(6)
高度に架橋されたトナー樹脂又はトナー溶融物をダイを
介してペレタイザーへポンプにより送り込むこと、を含
む。
【0028】本発明の方法では、高度に架橋された先駆
物質樹脂の製造と、高度に架橋された先駆物質樹脂のト
ナー樹脂又はトナーへの希釈とを、米国特許第4,89
4,308号に記載された押出機のような溶融混合デバ
イス中で行うことができる。一般的に、本発明の目的が
達成されさえすれば、溶融ポリマーの処理に適したいか
なる高剪断、高温度の溶融混合デバイスも使用可能であ
る。連続溶融混合デバイスの例は、単一スクリュー押出
機又はツインスクリュー押出機、連続密閉式ミキサー(c
ontinuous internal mixers)、ギア押出機、ディスク
(円盤)押出機、及びロールミル押出機を含む。バッチ
密閉式溶融混合デバイスの例は、バンバリーミキサー、
ブラベンダーミキサー、及びハック(Haake)ミキサーを
含む。
【0029】1つの適切なタイプの押出機には、例え
ば、ワーナー&フライダラー・コーポレーション(Werne
r & Pfleiderer Corporation) (アメリカ合衆国、ニュ
ージャージー、ラムジー)製のZSK−30ツインスク
リュー押出機(スクリュー直径が30.7mmで、長さ
対直径(L/D)比が37.2)のような、十分にかみ
合った同時回転ツインスクリュー押出機(fully interme
shing corotating twinscrew estruder) がある。
【0030】バッチの内部溶融混合デバイス中で架橋す
る時、滞留時間は好ましくは約10秒〜約5分の範囲で
ある。デバイスのローターの回転速度は、好ましくは約
10〜約500回転/分である。
【0031】例えば高光沢適用の場合には約1〜約10
重量%、及び低光沢適用の場合には約20〜約45重量
%の所望のミクロゲル含有量を有するトナー樹脂又はト
ナーに前記高度に架橋された先駆物質樹脂を、希釈する
方法の実施に際し、押出機中で溶融混合される成分、即
ち約20〜約75重量%ゲルを含む高度に架橋された先
駆物質樹脂、ベース樹脂、及び必要に応じて顔料並びに
他のトナー添加剤は、前もってブレンドされ、第1の上
流供給ポート及び/又は第2の下流供給ポートから押出
機へ入る。
【0032】希釈がバッチの溶融混合デバイス内で行わ
れる場合、滞留時間は、好ましくは約1〜約10分間で
ある。デバイス中のローターの回転速度は、好ましくは
約10〜約500回転/分である。
【0033】本発明のトナー中にあるトナー樹脂の量
は、約40〜約98重量%、より好ましくは約70〜約
98重量%であるが、本発明の目的が達成さえされれ
ば、樹脂の量はそれより多くても少なくてもよい。例え
ば、本発明のトナー樹脂は、続いて、着色剤、電荷キャ
リヤ添加剤、界面活性剤、乳化剤、顔料分散剤、及び流
動化剤等と溶融ブレンド又は他の方法で混合される。本
発明のトナーの製造方法では、全成分を結合して1工程
にすることができる、即ち、高度に架橋された樹脂、ベ
ース樹脂と顔料、及び他のトナー添加剤を押出機中へ送
入し、溶融混合して、トナーを製造することができる。
次に、得られた生成物をミルのような周知の方法で微粉
砕し、トナー粒子を形成できる。トナー粒子は、好まし
くは約5〜約25μm、より好ましくは約5〜約15μ
mの平均体積粒子直径を有する。
【0034】適切な着色顔料、染料、及びその混合物を
含む様々な適切な着色剤を本発明のトナーにおいて使用
し、該着色剤は、リーガル330(REGAL 330,登録商
標) カーボンブラック(キャボット社)、アセチレンブ
ラック、ランプブラックのようなカーボンブラック、ア
ニリンブラック、クロムイエロー、ジンクイエロー、シ
コファストイエロー、ルナイエロー、ノバパームイエロ
ー(NOVAPERM YELLOW, 商標) 、クロムオレンジ、バイプ
ラストオレンジ、カドミウムレッド、リソールスカーレ
ット(LITHOL SCARLET 、商標) 、ホスターパームレッド
(HOSTAPERM RED、商標) 、ファナルピンク(FANAL PINK
、登録商標) 、ホスターパームピンク(HOSTAPERM PIN
K,商標) 、リソールレッド、ローダミンレークB、ブリ
リアントカーミン、ヘリオゲンブルー(HELIOGEN BLUE
、商標) 、ホスターパームブルー(HOSTERPERM BLUE、
商標) 、ネオパンブルー(NEOPAN BLUE、商標) 、PVフ
ァストブルー(PV FAST BLUE 、商標) 、シンカシグリー
ン、ホスターパームグリーン(HOSTERPERM GREEN 、商
標) 、及び二酸化チタン、コバルト、ニッケル、鉄粉、
シコパー(SICOPUR)4068FF と、例えばマピコブラック(M
APICO BLACK 、商標、コロンビア社) 、NP608とN
P604(ノーザンピグメント社、共に商標)、バイフ
ェロックス8610(BAYFERROX 8610 、バイエル社、商
標) 、MO8699(モーベイ社、商標)、TMB−1
00(マグノックス社、商標)のような酸化鉄と、これ
らの混合物等を含む。
【0035】着色剤、好ましくはカーボンブラック、シ
アン、マゼンタ、及び/又はイエロー着色剤はトナーに
所望のカラーを十分に付与できる量で、組み込まれる。
一般的に顔料又は染料は、カラートナーの場合に約2〜
約60重量%、好ましくは約2〜約7重量%で、ブラッ
クトナーの場合に約5〜約60重量%の範囲の量で使用
される。
【0036】様々な周知の適切で効果のある正又は負の
電荷増強添加剤を、本発明のトナー組成物に、好ましく
は約0.1〜約10重量%、より好ましくは約1〜約3
重量%の量で組み込むように選択することができる。例
としては、アウキルピリジニウムハライドを含む四級ア
ンモニウム化合物;米国特許第4,298,672号参
照のアルキルピリジニウム化合物;米国特許第4,33
8,390号の有機スルフェート及びスルホネート組成
物;セチルピリジニウムテトラフルオロボレート;ジス
テアリルジメチルアンモニウムメチルスルフェート;ボ
ントロン(BONTRON)E84及びE88(共に商標)(ホ
ドガヤケミカル社)のようなアルミニウム錯体塩を含
む。
【0037】一具体例において、キャリヤ粒子は負の極
性を有するように選択され、正に帯電されたトナー粒子
がキャリア粒子に付着して、それを囲む。このようなキ
ャリヤ粒子の説明的な例は、粒状ジルコン、粒状シリコ
ン、ガラス、スチール、ニッケル、鉄フェライト、及び
二酸化シリコン等を含む。更に、米国特許第3,84
7,604号に開示されるように、キャリア粒子として
ニッケルベリーキャリヤを選択することができ、該ニッ
ケルベリーキャリヤは凹部と凸部を繰り返し生じる表面
によって特徴付けられ、これによって粒子に比較的大き
な外部面積を提供するニッケルのノジューラ(nodular)
キャリヤビーズを含む。他のキャリヤは米国特許第4,
937,166号及び第4,935,326号に開示さ
れる。
【0038】選択されたキャリヤ粒子は、コーティング
剤を伴って又は伴わずに用いることができる。該コーテ
ィング剤は一般的に、ポリビニリデンフルオライド樹脂
のようなフルオロポリマー、スチレンとメチルメタクリ
レートとトリエトキシシランのようなシランのターポリ
マー、テトラフルオロエチレン及び他の周知のコーティ
ング等を含む。
【0039】キャリヤ粒子の直径は、一般的に約50〜
約1,000μm、好ましくは約50〜約200μmで
あるので、これらの粒子は、現像工程中の静電画像への
付着を回避できる十分な密度及び慣性を有することがで
きる。
【0040】
【実施例】
〔実施例I〕高度に架橋された不飽和ポリエステル先駆
物質樹脂は、GPCで測定して、約5,300のMn 、
約16,100のMw 、約3.04のMw /Mn 、DS
Cで測定して約56℃のオンセットTg、約32g/1
0分のメルトフローインデックス(117℃で2.16
kgの重量で測定)を有し、約50ppmのヒドロキノ
ンを含む、99.2重量%の直鎖状ビスフェノールAフ
マレートポリエステルベース樹脂を、0.8重量%の過
酸化ベンゾイル開始剤と反応させることによって製造さ
れる。下記の手順において概要が述べられる。
【0041】不飽和ポリエステルベース樹脂と過酸化ベ
ンゾイル開始剤とを、回転タンブルブレンダ中で30分
間ブレンドする。次に、得られた乾燥混合物を、30.
7mmのスクリュー直径と37.2の長さ:直径(L/
D)比を有するワーナー&フライダラー社のZSK−3
0ツインスクリュー押出機中へ、減量フィーダを用いて
10ポンド/時間で供給する。架橋は押出機中で、下記
工程条件、即ち70/160/160/160/160
/160/160℃のバレル温度分布、160℃のダイ
ヘッド温度、100回転/分のスクリュー回転速度、及
び約3分の平均滞留時間を用いて行われる。押出溶融物
は、ストランドダイから出ると、水槽中で冷却され、ペ
レット化され、微粉砕される。架橋されたポリエステル
生成物は、DSCで測定して約55℃のオンセットT
g、約0.1g/10分のメルトフローインデックス
(117℃で2.16kgの重量で測定)、約53重量
%のゲル含有量、及び透過電子顕微鏡で決定して約0.
1μmの平均ミクロゲル粒子サイズ、を有する。
【0042】生成物の直鎖状で架橋された部分は、テト
ラヒドロフラン中に該生成物を溶解して、ミクロゲルを
濾過により除去することにより分別される。溶解部はテ
トラヒドロフランを蒸発させることによって再生され
る。樹脂のこの直鎖状部は、GPCにより特徴付けられ
ると、約5,100のMn 、約15,600のMw 、約
3.06のMw /Mn と、約55℃のオンセットTgを
有することがわかり、これは元の未架橋ベース樹脂とほ
ぼ同じであり、該直鎖状部がゾルを含まないことを示
す。
【0043】〔実施例II〕44.8重量%の実施例I
の高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹脂、実施例
Iに記載された性質(溶解ファクタ1.12)を有する
50.2重量%の直鎖状ビスフェノールAフマレートポ
リエステルベース樹脂、及び5重量%のリーガル330
(登録商標)カーボンブラックを溶融混合することによ
りトナーを製造する。下記の手順において概要が述べら
れる。
【0044】高度に架橋された先駆物質不飽和ポリエス
テル樹脂、不飽和ポリエステルベース樹脂、及びカーボ
ンブラックを回転タンブルブレンダ中で30分間ブレン
ドする。次に、得られた乾燥混合物を、30.7mmの
スクリュー直径と37.2の長さ:直径(L/D)比を
有するワーナー&フライダラー社のZSK−30ツイン
スクリュー押出機中へ、減量フィーダを用いて10ポン
ド/時間で供給する。溶融混合は押出機中で、下記工程
条件、即ち70/90/90/90/90/90/90
℃のバレル温度分布、120℃のダイヘッド温度、25
0回転/分のスクリュー回転速度、及び約3分の平均滞
留時間を用いて行われる。押出溶融物は、ストランドダ
イから出ると、水槽中で冷却され、ペレット化され、分
級されて約9.2μmの平均粒径と約1.32の幾何学
的サイズ分布(GSD)を有するトナーを形成する。ト
ナーは、DSCで測定して約54℃のオンセットTg、
約3.2g/10分のメルトフローインデックス(11
7℃で2.16kgの重量で測定)、約25重量%のゲ
ル含有量、及び透過電子顕微鏡で決定して約0.1μm
の平均ミクロゲル粒子サイズ、を有する。
【0045】トナーは、定着、光沢、ブロッキング、ビ
ニルオフセット性能に関して評価される。表1の結果
は、以下フュージング条件、即ち約300mm/秒の処
理速度、約16ミリセカンドの滞留時間、及び約コピー
1枚あたり約1.5μgのフューザオイル付与速度が用
いられる場合に、最低定着温度が約126℃、ホットオ
フセット温度が約155℃、フュージングラチチュード
が約29℃、及び光沢が5グロスユニット未満であるこ
とを示す。また、トナーは良好なブロッキング性能(D
SCで測定して約55℃)を有し、視覚による観察で決
定する明白なビニルオフセットを示さない。
【0046】〔実施例III〕53.8重量%の実施例
Iの高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹脂、実施
例Iに記載された性質(溶解ファクタ0.77)を有す
る41.2重量%の直鎖状ビスフェノールAフマレート
ポリエステルベース樹脂、及び5重量%のリーガル33
0(登録商標)カーボンブラックを溶融混合することに
よりトナーを製造する。下記の手順において概要が述べ
られる。
【0047】高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹
脂、不飽和ポリエステルベース樹脂、及びカーボンブラ
ックを回転タンブルブレンダ中で30分間ブレンドす
る。次に、得られた乾燥混合物を、30.7mmのスク
リュー直径と37.2の長さ:直径(L/D)比を有す
るワーナー&フライダラー社のZSK−30ツインスク
リュー押出機中へ、減量フィーダを用いて10ポンド/
時間で供給する。溶融混合は押出機中で、下記工程条
件、即ち70/90/90/90/90/90/90℃
のバレル温度分布、120℃のダイヘッド温度、250
回転/分のスクリュー回転速度、及び約3分の平均滞留
時間を用いて行われる。押出溶融物は、ストランドダイ
から出ると、水槽中で冷却され、ペレット化され、分級
されて、約8.8μmの平均粒径と約1.29の幾何学
的サイズ分布(GSD)を有するトナーを形成する。ト
ナーは、DSCで測定して約54℃のオンセットTg、
約2.3g/10分のメルトフローインデックス(11
7℃で2.16kgの重量で測定)、約30重量%のゲ
ル含有量、及び透過電子顕微鏡で決定して約0.1μm
の平均ミクロゲル粒子サイズ、を有する。
【0048】トナーを、実施例IIの手順と同じ手順に
従って評価する。表1の結果は、最低定着温度が約12
7℃、ホットオフセット温度が約165℃、フュージン
グラチチュードが約38℃、及び光沢が5グロスユニッ
ト未満であることを示す。また、トナーは良好なブロッ
キング性能(DSCで測定して約55℃)を有し、明白
なビニルオフセットを示さない。
【0049】〔実施例IV〕64.5重量%の実施例I
の高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹脂、実施例
Iに記載された性質(溶解ファクタ0.47)を有する
30.5重量%の直鎖状ビスフェノールAフマレートポ
リエステルベース樹脂、及び5重量%のリーガル330
(登録商標)カーボンブラックを溶融混合することによ
りトナーを製造する。下記の手順において概要が述べら
れる。
【0050】高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹
脂、不飽和ポリエステルベース樹脂、及びカーボンブラ
ックを回転タンブルブレンダ中で30分間ブレンドす
る。次に、得られた乾燥混合物を、30.7mmのスク
リュー直径と37.2の長さ:直径(L/D)比を有す
るワーナー&フライダラー社のZSK−30ツインスク
リュー押出機中へ、減量フィーダを用いて10ポンド/
時間で供給する。溶融混合は押出機中で、下記工程条
件、即ち70/90/90/90/90/90/90℃
のバレル温度分布、120℃のダイヘッド温度、250
回転/分のスクリュー回転速度、及び約3分の平均滞留
時間を用いて行われる。押出溶融物は、ストランドダイ
から出ると、水槽中で冷却され、ペレット化され、分級
されて、約9.3μmの平均粒径と約1.31の幾何学
的サイズ分布(GSD)を有するトナーを形成する。ト
ナーは、DSCで測定して約54℃のオンセットTg、
約1.6g/10分のメルトフローインデックス(11
7℃で2.16kgの重量で測定)、約36重量%のゲ
ル含有量、及び透過電子顕微鏡で決定して約0.1μm
の平均ミクロゲル粒子サイズ、を有する。
【0051】トナーを、実施例IIの手順と同じ手順に
従って評価する。表1の結果は、最低定着温度が約12
8℃、ホットオフセット温度が約180℃、フュージン
グラチチュードが約52℃、及び光沢が5グロスユニッ
ト未満であることを示す。また、トナーは良好なブロッ
キング性能(DSCで測定して約53℃)を有し、明白
なビニルオフセットを示さない。
【0052】
【表1】
【0053】〔実施例V〕高度に架橋された不飽和ポリ
エステル先駆物質樹脂は、GPCで測定して、約5,4
00のMn 、約15,900のMw 、約2.94のMw
/Mn 、DSCで測定して約56℃のオンセットTg、
約35g/10分のメルトフローインデックス(117
℃で2.16kgの重量で測定)を有し、約50ppm
のヒドロキノンを含む99.65重量%の直鎖状ビスフ
ェノールAフマレートポリエステルベース樹脂を、0.
35重量%の過酸化ベンゾイル開始剤と反応させること
によって製造される。下記の手順において概要が述べら
れる。
【0054】不飽和ポリエステルベース樹脂と過酸化ベ
ンゾイル開始剤とを、回転タンブルブレンダ中で30分
間ブレンドする。次に、得られた乾燥混合物を、30.
7mmのスクリュー直径と37.2の長さ:直径(L/
D)比を有するワーナー&フライダラー社のZSK−3
0ツインスクリュー押出機中へ、減量フィーダを用いて
10ポンド/時間で供給する。架橋は押出機中で、下記
工程条件、即ち70/160/160/160/160
/160/160℃のバレル温度分布、160℃のダイ
ヘッド温度、100回転/分のスクリュー回転速度、及
び約3分の平均滞留時間を用いて行われる。押出溶融物
は、ストランドダイから出ると、水槽中で冷却され、ペ
レット化され、微粉砕される。架橋されたポリエステル
生成物は、DSCで測定して約55℃のオンセットT
g、約1.2g/10分のメルトフローインデックス
(117℃で2.16kgの重量で測定)、約32重量
%のゲル含有量、及び透過電子顕微鏡で決定して約0.
1μmの平均ミクロゲル粒子サイズ、を有する。
【0055】生成物の直鎖状で架橋された部分は、テト
ラヒドロフラン中に該生成物を溶解して、ミクロゲルを
濾過により除去することにより分別される。溶解部はテ
トラヒドロフランを蒸発させることによって再生され
る。樹脂のこの直鎖状部は、GPCにより特徴付けられ
ると、約5,200のMn 、約15,600のMw 、約
3.0のMw /Mn と、約55℃のオンセットTgを有
することがわかり、これは元の未架橋ベース樹脂とほぼ
同じであり、該直鎖状部がゾルを含まないことを示す。
【0056】〔実施例VI〕9.2重量%の実施例Vの
高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹脂、実施例V
に記載された性質(溶解ファクタ9.65)を有する8
8.8重量%の直鎖状ビスフェノールAフマレートポリ
エステルベース樹脂、及び2重量%のPVファストブル
ー(PV FAST BLUE, 商標)顔料を溶融混合することによ
りトナーを製造する。下記の手順において概要が述べら
れる。
【0057】高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹
脂、不飽和ポリエステルベース樹脂、及び顔料を、回転
タンブルブレンダ中で30分間ブレンドする。次に、得
られた乾燥混合物を、30.7mmのスクリュー直径と
37.2の長さ:直径(L/D)比を有するワーナー&
フライダラー社のZSK−30ツインスクリュー押出機
中へ、減量フィーダを用いて10ポンド/時間で供給す
る。溶融混合は押出機中で、下記工程条件、即ち70/
90/90/90/90/90/90℃のバレル温度分
布、120℃のダイヘッド温度、250回転/分のスク
リュー回転速度、及び約3分の平均滞留時間を用いて行
われる。押出溶融物は、ストランドダイから出ると、水
槽中で冷却され、ペレット化され、分級されて約6.8
μmの平均粒径と約1.30の幾何学的サイズ分布(G
SD)を有するトナーを形成する。トナーは、DSCで
測定して約54℃のオンセットTg、約25g/10分
のメルトフローインデックス(117℃で2.16kg
の重量で測定)、約3重量%のゲル含有量、及び透過電
子顕微鏡で決定して約0.1μmの平均ミクロゲル粒子
サイズを有する。
【0058】トナーは、定着、光沢、ブロッキング、ビ
ニルオフセット性能に関して評価される。表2の結果
は、下記フュージング条件、即ち約160mm/秒の処
理速度、約37.5ミリセカンドの滞留時間、及び約コ
ピー1枚あたり約25μgのフューザオイル付与速度が
用いられる場合に、最低定着温度が約133℃、ホット
オフセット温度が約200℃より高く、フュージングラ
チチュードが約67℃より高く、グロス50温度が約1
36℃で、グロスラチチュードが約64℃より高く、ピ
ーク光沢が83グロスユニットであることを示す。ま
た、トナーは良好なブロッキング性能(DSCで測定し
て約54℃)を有し、明白なビニルオフセットを示さな
い。
【0059】〔実施例VII〕15.3重量%の実施例
Vの高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹脂、実施
例Vに記載された性質(溶解ファクタ5.41)を有す
る82.7重量%の直鎖状ビスフェノールAフマレート
ポリエステルベース樹脂、及び2重量%のPVファスト
ブルー顔料を溶融混合することによりトナーを製造す
る。下記の手順において概要が述べられる。
【0060】高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹
脂、不飽和ポリエステルベース樹脂、及び顔料を、回転
タンブルブレンダ中で30分間ブレンドする。次に、得
られた乾燥混合物を、30.7mmのスクリュー直径と
37.2の長さ:直径(L/D)比を有するワーナー&
フライダラー社のZSK−30ツインスクリュー押出機
中へ、減量フィーダを用いて10ポンド/時間で供給す
る。溶融混合は押出機中で、下記工程条件、即ち70/
90/90/90/90/90/90℃のバレル温度分
布、120℃のダイヘッド温度、250回転/分のスク
リュー回転速度、及び約3分の平均滞留時間を用いて行
われる。押出溶融物は、ストランドダイから出ると、水
槽中で冷却され、ペレット化され、分級されて約6.7
μmの平均粒径と約1.31の幾何学的サイズ分布(G
SD)を有するトナーを形成する。トナーは、DSCで
測定して約54℃のオンセットTg、約20g/10分
のメルトフローインデックス(117℃で2.16kg
の重量で測定)、約5重量%のゲル含有量、及び透過電
子顕微鏡で決定して約0.1μmの平均ミクロゲル粒子
サイズ、を有する。
【0061】トナーを、実施例VIの手順と同じ手順に
従って評価する。表2の結果は、最低定着温度が約13
2℃、ホットオフセット温度が約200℃より高く、フ
ュージングラチチュードが約68℃より高く、グロス5
0温度が約144℃、グロスラチチュードが約56℃よ
り高く、ピーク光沢が80グロスユニットであることを
示す。また、トナーは良好なブロッキング性能(DSC
で測定して約54℃)を有し、明白なビニルオフセット
を示さない。
【0062】〔実施例VIII〕24.5重量%の実施
例Vの高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹脂、実
施例Vに記載された性質(溶解ファクタ3.0)を有す
る73.5重量%の直鎖状ビスフェノールAフマレート
ポリエステルベース樹脂、及び2重量%のPVファスト
ブルー顔料を溶融混合することにより、トナーを製造す
る。下記の手順において概要が述べられる。
【0063】高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹
脂、不飽和ポリエステルベース樹脂、及び顔料を、回転
タンブルブレンダ中で30分間ブレンドする。次に、得
られた乾燥混合物を、30.7mmのスクリュー直径と
37.2の長さ:直径(L/D)比を有するワーナー&
フライダラー社のZSK−30ツインスクリュー押出機
中へ、減量フィーダを用いて10ポンド/時間で供給す
る。溶融混合は押出機中で、下記工程条件、即ち70/
90/90/90/90/90/90℃のバレル温度分
布、120℃のダイヘッド温度、250回転/分のスク
リュー回転速度、及び約3分の平均滞留時間を用いて行
われる。押出溶融物は、ストランドダイから出ると、水
槽中で冷却され、ペレット化され、分級されて約7.2
μmの平均粒径と約1.32の幾何学的サイズ分布(G
SD)を有するトナーを形成する。トナーは、DSCで
測定して約54℃のオンセットTg、約13g/10分
のメルトフローインデックス(117℃で2.16kg
の重量で測定)、約8重量%のゲル含有量、及び透過電
子顕微鏡で決定して約0.1μmの平均ミクロゲル粒子
サイズを有する。
【0064】トナーを、実施例VIの手順と同じ手順に
従って評価する。表2の結果は、最低定着温度が約13
3℃、ホットオフセット温度が約200℃より高く、フ
ュージングラチチュードが約67℃より高く、グロス5
0温度が約152℃で、グロスラチチュードが約48℃
よりも高く、ピーク光沢が75グロスユニットであるこ
とを示す。また、トナーは良好なブロッキング性能(D
SCで測定して約54℃)を有し、明白なビニルオフセ
ットを示さない。
【0065】
【表2】
【0066】〔実施例IX〕高度に架橋された不飽和ポ
リエステル先駆物質樹脂は、GPCで測定して、約5,
300のMn 、約16,100のMw 、約3.04のM
w /Mn 、DSCで測定して約56℃のオンセットT
g、約32g/10分のメルトフローインデックス(1
17℃で2.16kgの重量で測定)を有し、約50p
pmのヒドロキノンを含む、99.0重量%の直鎖状ビ
スフェノールAフマレートポリエステルベース樹脂を、
1.0重量%の過酸化ベンゾイル開始剤と反応させるこ
とによって製造される。下記の手順において概要が述べ
られる。
【0067】不飽和ポリエステルベース樹脂と過酸化ベ
ンゾイル開始剤とを、回転タンブルブレンダ中で30分
間ブレンドする。次に、得られた乾燥混合物を、30.
7mmのスクリュー直径と37.2の長さ:直径(L/
D)比を有するワーナー&フライダラー社のZSK−3
0ツインスクリュー押出機中へ、減量フィーダを用いて
10ポンド/時間で供給する。架橋は押出機中で、下記
工程条件、即ち70/160/160/160/160
/160/160℃のバレル温度分布、160℃のダイ
ヘッド温度、100回転/分のスクリュー回転速度、及
び約3分の平均滞留時間を用いて行われる。押出溶融物
は、ストランドダイから出ると、水槽中で冷却され、ペ
レット化され、微粉砕される。架橋されたポリエステル
は、DSCで測定して約55℃のオンセットTg、約
0.1g/10分のメルトフローインデックス(117
℃で2.16kgの重量で測定)、約61重量%のゲル
含有量、及び透過電子顕微鏡で決定して約0.1μmの
平均ミクロゲル粒子サイズ、を有する。
【0068】生成物の直鎖状で架橋された部分は、テト
ラヒドロフラン中に該生成物を溶解して、ミクロゲルを
濾過により除去することにより分別される。溶解部はテ
トラヒドロフランを蒸発させることによって再生され
る。樹脂のこの直鎖状部は、GPCにより特徴付けられ
ると、約5,100のMn 、約15,500のMw 、約
3.04のMw /Mn と、約55℃のオンセットTgを
有することがわかり、これは元の未架橋ベース樹脂とほ
ぼ同じであり、該直鎖状部がゾルを含まないことを示
す。
【0069】〔実施例X〕45.15重量%の実施例I
Xの高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹脂、実施
例IXに記載された性質(溶解ファクタ1.10)を有
する49.85重量%の直鎖状ビスフェノールAフマレ
ートポリエステルベース樹脂、及び5重量%のリーガル
330(登録商標)カーボンブラックを溶融混合するこ
とによりトナーを製造する。下記の手順において概要が
述べられる。
【0070】高度に架橋された先駆物質ポリエステル樹
脂、不飽和ポリエステルベース樹脂、及びカーボンブラ
ックを回転タンブルブレンダ中で30分間ブレンドす
る。次に、得られた乾燥混合物を、30.7mmのスク
リュー直径と37.2の長さ:直径(L/D)比を有す
るワーナー&フライダラー社のZSK−30ツインスク
リュー押出機中へ、減量フィーダを用いて10ポンド/
時間で供給する。溶融混合は押出機中で、下記工程条
件、即ち70/90/90/90/90/90/90℃
のバレル温度分布、120℃のダイヘッド温度、250
回転/分のスクリュー回転速度、及び約3分の平均滞留
時間を用いて行われる。押出溶融物は、ストランドダイ
から出ると、水槽中で冷却され、ペレット化され、分級
されて、約9.3μmの平均粒径と約1.28の幾何学
的サイズ分布(GSD)を有するトナーを形成する。ト
ナーは、DSCで測定して約54℃のオンセットTg、
約2.6g/10分のメルトフローインデックス(11
7℃で2.16kgの重量で測定)、約29重量%のゲ
ル含有量、及び透過電子顕微鏡で決定して約0.1μm
の平均ミクロゲル粒子サイズ、を有する。
【0071】トナーを、実施例IIの手順と同じ手順に
従って評価する。その結果は、最低定着温度が約129
℃、ホットオフセット温度が約170℃、フュージング
ラチチュードが約41℃、及び光沢が5グロスユニット
未満であることを示す。また、トナーは良好なブロッキ
ング性能(DSCで測定して約54℃)を有し、明白な
ビニルオフセットを示さない。
【図面の簡単な説明】
【図1】トナー樹脂又はトナーの光沢性能に及ぼす、ベ
ース樹脂による高度に架橋された先駆物質樹脂の希釈の
影響を示し、希釈ファクタは、樹脂混合物中のベース樹
脂重量対高度に架橋された先駆物質樹脂重量の比であ
り、ベース樹脂はポリ(プロポキシル化ビスフェノール
Aフマレート)とし、高度に架橋されたポリエステルは
32重量%のゲルを含む。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エノ イー.アグール カナダ国 エム4アール 1エヌ7 オン タリオ州トロント グレングローブ アヴ ェニュー ウェスト 52 (72)発明者 ティー.ブライアン マックアンニー カナダ国 エル7エヌ 2ズィー9 オン タリオ州バーリントン ウッドビュー ロ ード 581 (72)発明者 シアウ ヴィー.カオ カナダ国 エル6エイチ 3エックス7 オンタリオ州 オークヴィレ マーチ ク レセント 415 (72)発明者 ジェラルド アール.アリソン カナダ国 エル6エイチ 1ヴィー6 オ ンタリオ州 オークヴィレ ペンブローク ドライヴ 1491 (72)発明者 マイケル エス.ホーキンス カナダ国 エヌ1アール 8シー1 オン タリオ州キャンブリッジ ブッシュネル ドライヴ 20 (72)発明者 バーナード グラシュキン アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14534 ピッツフォード オールド ブリック サークル 5 (72)発明者 ジェイ.ステファン キットルバーガー アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14618 ロチェスター ペナロー ロード 160 (72)発明者 ジョー ティー.チュング アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14526 ペンフィールド オークブリアー コー ト 114−4 (72)発明者 ウィリアム エイチ.ホーレンバウク,ジ ュニア アメリカ合衆国 ニューヨーク州 14580 ウェブスター キャノー バーチ レー ン 722

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)ベース樹脂を、化学開始剤と反応
    性溶融混合し、該ベース樹脂を架橋して高度に架橋され
    た先駆物質樹脂とならしめ、該高度に架橋された先駆物
    質樹脂は、実質的にゾルがなく、未架橋部分と架橋部分
    とを含み、該架橋部分は高密度の架橋ミクロゲル粒子を
    含み、 (b)(a)の該高度に架橋された先駆物質樹脂を、ベ
    ース樹脂と溶融混合することによって希釈を行い、部分
    的に架橋されたトナー樹脂を形成し、該トナー樹脂は実
    質的にゾルがなく、直鎖状の未架橋部分と架橋部分とを
    含み、該架橋部分は高密度の架橋ミクロゲル粒子を含
    み、該ミクロゲル粒子が該トナー樹脂の約1〜約45重
    量%の量で存在する、 トナー樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 定着温度の低いトナー樹脂及びそのトナ
    ー組成物の製造方法であって、 (a)ベース樹脂を、化学開始剤と反応性溶融混合し、
    該ベース樹脂を架橋して高度に架橋された先駆物質樹脂
    を製造し、該高度に架橋された先駆物質樹脂は、実質的
    にゾルを含まず、本質的に未架橋部分と架橋部分とから
    なり、該架橋部分は本質的に高密度の架橋ミクロゲル粒
    子からなり、 (b)該高度に架橋された先駆物質樹脂を、ベース樹脂
    及びトナー添加剤と溶融混合し部分的に架橋されたトナ
    ーを形成し、ここで該トナー用の該樹脂は実質的にゾル
    を含まず、直鎖状の未架橋部分と架橋部分とを含み、該
    架橋部分は本質的に高密度の架橋ミクロゲル粒子からな
    る、 トナー樹脂及びそのトナー組成物の製造方法。
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