JPH08210654A - 輻射型電気暖房器 - Google Patents

輻射型電気暖房器

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Publication number
JPH08210654A
JPH08210654A JP3869695A JP3869695A JPH08210654A JP H08210654 A JPH08210654 A JP H08210654A JP 3869695 A JP3869695 A JP 3869695A JP 3869695 A JP3869695 A JP 3869695A JP H08210654 A JPH08210654 A JP H08210654A
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JP
Japan
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heater
resistance heating
film resistance
thin film
temperature
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Application number
JP3869695A
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English (en)
Inventor
Haruto Miyazaki
治人 宮崎
Junji Aiga
潤二 相賀
Hirosuke Kubo
博亮 久保
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、平面状ヒータの温度を全面に亙っ
て均一に上昇させることによって、効率よく遠赤外線の
輻射を行うことができる輻射型電気暖房器を提供するこ
とを目的としている。 【構成】 絶縁物で形成された平面状のヒータ基材19
aにPTC特性を有する薄膜抵抗発熱体19bを垂直方
向に電気的に並列に複数形成して平面状ヒータ19を構
成し、該平面状ヒータ19を器体内に垂直方向に配設し
てなる。上記構成により、平面状ヒータ19は、その温
度分布に対応して1回路毎にPTC特性の薄膜抵抗発熱
体19b自体が、その温度に合った抵抗値に自動的に変
化し、平面状ヒータ19が一定の温度になるように自動
的に温度制御動作をするために、平面状ヒータ19全体
の温度分布が均一化され、強い輻射を得ることができ、
また、低温部が少なくなるため発熱効率を向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は平面状ヒータの輻射熱を
利用して暖房を行う輻射型電気暖房器に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の平面状ヒータを有する輻射型電気
暖房器は、図15および図16に示すように構成したも
のである。
【0003】すなわち、図15及び図16において、暖
房器本体51の前面部52には放熱用の開口53が設け
られ、開口53の内部には、ニクロム線をマイカ板に巻
固してなるマイカヒータを利用した平面状ヒータ54を
有しており、平面状ヒータ54の表面は遠赤外線塗料等
の表面処理が施され、さらに、平面状ヒータ54の内部
のマイカヒータ(図示せず)は、平面状ヒータ54の全
面が等しく加熱されるように全面に亙って均一に配線さ
れていた。図8に示す上記平面状ヒータ54の温度分布
図は、中央部が高温で周辺部に向って低温になってい
る。
【0004】そして、平面状ヒータ54の片面55(輻
射面63)は、暖房器本体51外部へ輻射可能に開口5
3を向き、図10に示したように、平面状ヒータ54の
上方及び後方には一定間隔を開けて遮熱板59が配設さ
れていた。さらに、遮熱板59は、暖房器本体51との
間にも間隙61を有して配設されていた。平面状ヒータ
54と遮熱板59とによって囲まれる空間57は、平面
状ヒータ54の下方の空間59から自然対流空気56が
流通可能に設けられていた。
【0005】上記のように構成してなる電気暖房機は、
暖房器本体51の運転スイッチ62を「入」にすると、
平面状ヒータ54に通電されて、平面状ヒータ54が発
熱し、温度上昇した輻射面63から遠赤外線64が開口
53方向に放射され、同時に平面状ヒータ54と遮熱板
59とによって囲まれる空間57の自然対流空気56a
は暖められて上昇し開口部53の上方から室内に放出さ
れていた。
【0006】また、輻射面63と開口53と間空間も暖
められて、自然対流空気56bは上昇し開口部53の上
方から室内に放出されていた。すなわち、輻射型電気暖
房器は輻射熱の前方への放射に加えて、加熱された空気
の自然対流によって室内の暖房を行うものであった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように構成して
なる輻射型電気暖房器であれば、平面状ヒータ54の外
周部は放熱しやすく、さらに、前述の自然対流空気56
a、56bによって、平面状ヒータ54が冷却されるた
め、平面状ヒータ54の温度が全面に亙って十分に上昇
せず、そのため、遠赤外線の輻射が弱く暖房能力が低い
という欠点があった。
【0008】本発明は、平面状ヒータの温度を全面に亙
って均一に上昇させることによって、効率よく遠赤外線
の輻射を行うことができる輻射型電気暖房器を提供する
ことを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の輻射型電気暖房
器は上記のような欠点を除去したもので、請求項1記載
の発明は、絶縁物で形成された平面状のヒータ基材にP
TC特性を有する薄膜抵抗発熱体を垂直方向に電気的に
並列に複数形成して平面状ヒータを構成し、該平面状ヒ
ータを器体内に垂直方向に配設してなることを特徴とす
るものである。
【0010】また、請求項2記載の発明は、絶縁物で形
成された平面状のヒータ基材に薄膜抵抗発熱体を電気的
に並列に複数形成して平面状ヒータを構成し、該平面状
ヒータを器体内に垂直方向に配設し、該平面状ヒータの
外周部のワット密度を中央部に対して高くなるように、
該薄膜抵抗発熱体の配置状態を変えて形成したことを特
徴とする輻射型電気暖房器である。
【0011】そして、請求項3記載の発明は、上記平面
状ヒータに形成された薄膜抵抗発熱体の上方部または下
方部または両方のワット密度を、中央部に対して高くな
るように、該薄膜抵抗発熱体の配置状態を変えて形成し
たことを特徴とするものである。
【0012】さらに、請求項4記載の発明は、上記平面
状ヒータに形成された薄膜抵抗発熱体の左方部および右
方部のワット密度を、中央部に対して高くなるように、
薄膜抵抗発熱体の配置状態を変えて形成した平面状ヒー
タを備えてなることを特徴とするものである。
【0013】そしてまた、請求項5記載の発明は、上記
平面状ヒータの受電用の電極を、該平面状ヒータの下方
端部に位置するように設けたことを特徴とするものであ
る。
【0014】さらにまた、請求項6記載の発明は、上記
薄膜抵抗発熱体に給電するヒータ電極を上記ヒータ基材
に形成し、弾性部材を屈曲形成した電極板と、該電極板
に配設した接点とを備えてなり、該電極板が該接点を上
記ヒータ電極に圧接することによって、該薄膜抵抗発熱
体に給電するものである。
【0015】
【作用】本発明の輻射型電気暖房器は上記構成にて、請
求項1記載の発明は、PTC特性の薄膜抵抗発熱体を有
する平面状ヒータを垂直方向に器体内に設置することに
よって、該薄膜抵抗発熱体自体が、温度に依存して1回
路毎に自身の温度に対応した抵抗値に自動的に変化し、
平面状ヒータ全体が均一の温度になるように温度制御動
作をする。
【0016】また、請求項2記載の発明は、該平面状ヒ
ータの外周部のワット密度を中央部に対して高くした薄
膜抵抗発熱体を備えた平面状ヒータを垂直方向に器体内
に設置することによって、薄膜抵抗発熱体が1回路毎に
異なった抵抗値を有するようにしたため、平面状ヒータ
全体が一定の温度になるように温度制御する。
【0017】そして、請求項3記載の発明は、平面状ヒ
ータの温度分布に合わせ、平面状ヒータの薄膜抵抗発熱
体の配置状態の上方部または下方部または両方のワット
密度を、中央部に対して高くなるように、配置状態を形
成することによって、平面状ヒータの上下方向の温度分
布がさらに均一化される。
【0018】さらに、請求項4記載の発明は、平面状ヒ
ータの薄膜抵抗発熱体の左方部および右方部のワット密
度を、中央部に対して高くなるように、配置状態の形状
や密度を形成することによって、平面状ヒータの左右方
向の温度分布がさらに均一化される。
【0019】そしてまた、請求項5記載の発明は、受電
用の平面状ヒータの電極を、平面状ヒータの低温部であ
る下方左右端部に配設することで、電極が未加熱の自然
対流空気中により効果的に冷却され、電極の不要な温度
上昇を防げる。
【0020】さらにまた、請求項6記載の発明は、電極
板が接点をヒータ電極に圧接するため、加熱の繰り返し
や、電気暖房機に衝撃等が加わっても電気的接続は維持
される。
【0021】
【実施例】以下 本発明の平面状ヒータを有する輻射型
電気暖房器の実施例を、図1乃至図14と共に説明す
る。本発明の輻射型電気暖房器の第1の実施例は図1乃
至図4に示すように構成するものであり、図1乃至図4
において、1は暖房器本体であり、2は箱体であり、3
aは支柱左、3bは支柱右で、支柱左3aおよび支柱右
3bは、箱体2の内側左右に位置させ、それぞれその上
部2a、3aと底部2b、3bをネジによって箱体2に
固定している。
【0022】また、5は操作基板であり、操作枠7の下
側から取り付けられ、ネジによって固定し、操作枠組品
として箱体2の上面に設けた取付穴に、下方より挿入
し、操作枠7に形成(表裏に各3カ所)している固定ツ
メが取付穴と嵌合し固定する。 そして、8は操作部遮熱板であり、箱体2に取り付けた
支柱左3a、支柱右3bの間に設置し、支柱左3aと支
柱右3bの両サイドからネジによって固定する。さら
に、10は置台で、該置台10は箱体2にネジによっ
て、置台10の内側から固定し、置台10内には回路基
板12が取り付けた基板枠13を有しており、基板枠1
3は置台10の裏面よりネジによって固定する。
【0023】そして、16は電源コードであり、一端は
プラグ16aを有しており、他端は、ネジによって回路
基板12の端子板に給電可能に接続する。また、18は
回路基板12と操作基板5とを電気的に接続する操作リ
ード線で、支柱右3bの穴と置台10の穴を通して配線
する。
【0024】そしてまた、19は平面状ヒータであり、
その構造は結晶化ガラスまたはSiCセラミック等の絶
縁物で形成された平面状のヒータ基材19aの面に、P
TC特性の薄膜抵抗発熱体19bを印刷等によって並列
に複数形成し、薄膜抵抗発熱体19bの両端には、リー
ド線25がカシメられた電極19dが設けられており、
電極19dはハンダによって薄膜抵抗発熱体19bに接
着され、平面状ヒータ19の下方左右端部に位置し、リ
ード線25は回路基板12に接続されている。
【0025】さらにまた、該平面状ヒータ19は、並列
に複数形成された薄膜抵抗発熱体19bの配置状態が水
平方向に向くように器体内に設置されている。また、平
面状ヒータ19は、ヒータ前枠20および2本のヒータ
後枠21により、前後に挟み込んで固定されている。な
お、該ヒータ前枠20は、平面状ヒータ19に面する部
分に平面状ヒータ19からの輻射を全面に放射するため
の開口を設けている。一方、該ヒータ枠後21には、平
面状ヒータ19の電極19dが貫通するための穴を設け
ている。
【0026】そして、22は後遮熱板であり、平面状ヒ
ータ19の後面より放射される輻射熱23を遮蔽し、平
面状ヒータ19の周囲の加熱空気を自然対流空気24と
して器体前方より排出するためのものである。
【0027】さらに、該後遮熱板22の下方で、かつ、
電極19dに相対する位置に、平面状ヒータ19の電極
19dからのリード線25を通すための円孔22aを設
け、また、その円孔22aには、リード線25を円孔2
2aのエッジから保護するための保護カバー26を取り
付けている。
【0028】また、27は箱体2内に設けられた平面状
ヒータ19等の高温部から異物や可燃物および使用者等
をを隔離するための保護ガードであり、4つの部分から
構成され、保護ガード27に設けられた取り付けツメ
(図示せず)を、箱体2のガード穴へ挿入および箱体2
のフランジへ引っ掛けて取り付け、箱対2にネジで固定
する。なお、29a、29bは側板右および側板左であ
る。
【0029】つぎに、上記のように構成してなる本発明
の輻射型電気暖房器の第1の実施例の動作を図2または
図3を参照して説明する。まず、運転スイッチ30を
「入」にすると、回路基板12が「on」となり、平面
状ヒータ19へ通電され、平面状ヒータ19の温度が上
昇し、同時に、遠赤外線31が室内に放射され暖房され
る。また、器体内では、平面状ヒータ19の近傍の空気
が暖められ、自然対流空気24となって室内に放出さ
れ、室内の空気を暖める。
【0030】その時、図3に示すように、平面状ヒータ
19は下方から上方へ流れる自然対流空気24により平
面状ヒータ19が冷却され、水平分布状に温度低下が起
こるが、上記のように、温度分布と同方向(水平方向)
にPTC特性の薄膜抵抗発熱体19bが並列に配されて
おり、印刷状態の一本一本の薄膜抵抗発熱体19bが、
その位置の温度に伴う抵抗値に変化し、平面状ヒータ1
9の温度低下した箇所の温度が上昇するように、自動的
に温度制御動作(抵抗が下がり消費が電力上がる:自動
補正)をするために、平面状ヒータ19全体の温度勾配
が緩和(均一化)される。
【0031】(PTC特性:温度低下⇒抵抗低下⇒消費
電力増加 W=V2 /R) なお、PTC特性を有する薄膜抵抗発熱体19bを縦方
向に設置した場合には、自然対流空気24が下方から上
方へ流れるために、薄膜抵抗発熱体19bの下部では冷
却されて温度が低下し、上部では薄膜抵抗発熱体19b
により暖められた自然対流空気24によって温度が下部
より低下しにくくなる、これによって下部では抵抗値が
低下し上部では抵抗値が上昇する。
【0032】すなわち、上部と下部は直列に接続されて
いるので、流れる電流は等しいため抵抗値の高い方が発
熱量が大きくなる。すなわち、上部が下部より発熱量が
大きくなり、平面状ヒータ19全体の温度勾配が助長
(不均一化)されるため、本発明の目的とする課題を解
決きなくなる。そこで、上記実施例に示したように水平
に設置することによって、前述のような事態は起こらず
PTC特性を有効活用できる。
【0033】図5に示した平面状ヒータ19の温度分布
は、図17に示した従来のマイカヒータを用いた平面状
ヒータ54に比べ、薄膜抵抗発熱体19b自体が自動温
度補正をするために、自然対流空気24の冷却による温
度低下がより少なく、比較的均一な温度分布となってい
る。なお、図5及び図17において示される温度分布の
等高線は、平面状ヒータ19の中心部の温度が高く、周
辺部に向かって温度が低下するものである。
【0034】また、逆に何らかの原因で平面状ヒータ1
9の温度が上昇したときには、薄膜抵抗発熱体19bの
抵抗値が上がり、消費電力を低下させるため、平面状ヒ
ータ19の温度が異常に上がらないように働くものであ
る。なお、上記のようなPTC特性の薄膜抵抗発熱体1
9bの配置状態を水平方向に向けて設置しても、薄膜抵
抗発熱体19bの働きだけでは完全ではなく、平面状ヒ
ータ19の周囲の温度が低くなることがある。
【0035】これを改善するために、本発明の輻射型電
気暖房器の平面状ヒータの第2の実施例は図6に示すよ
うに構成するのもであり、図6において、平面状ヒータ
19の薄膜抵抗発熱体19bの配置状態の上方部19e
及び下方部19fの薄膜抵抗発熱体19bの幅を、中央
部19gより広げ(薄膜抵抗発熱体19bの本数を増や
すか膜厚を変えても同様の効果が得られる)、ワット密
度(W/mm2 )を中央部19gに対して高くしてい
る。
【0036】すなわち、平面状ヒータ19の温度分布に
合わせ、平面状ヒータ19の薄膜抵抗発熱体19b(P
TC特性以外でも可)の配置状態の上方部19e及び下
方部19hのワット密度を、中央部19gに対して高く
なるように薄膜抵抗発熱体19bの幅を広く設定するこ
とによって、通電時、自然対流空気24によって冷却さ
れる部分を、予め多めの消費電力で加熱することで、平
面状ヒータ19の上下方向の温度分布がさらに均一化さ
れる。
【0037】また、本発明の輻射型電気暖房器の平面状
ヒータの第3の実施例は図7に示すように構成するのも
であり、図7において、平面状ヒータ19の薄膜抵抗発
熱体19bの配置状態の左方部19hおよび右方部19
iの幅を、中央部19gより狭く(または膜厚を薄くし
てもよい)して、ワット密度(W/mm2 )を中央部1
9gに対して高くしている。
【0038】すなわち、平面状ヒータ19の薄膜抵抗発
熱体19b(PTC特性以外でも可)の印刷状態の左側
19hおよび右側19iのワット密度を、中央部19g
に対して高くなるように薄膜抵抗発熱体19bの幅を部
分的に広く設定してあるため、通電時、自然対流空気2
4によって冷却される部分を、予め多めの消費電力で加
熱することで、平面状ヒータ19の左右の温度分布がさ
らに均一化される。
【0039】そしてまた、上記構成においては、平面状
ヒータ19受電のための電極19dを、平面状ヒータ1
9の低温部である下方左右端部に位置するように設ける
ことで、未加熱の自然対流空気24により効果的に冷却
され、不要な温度上昇を防ぐことができる。
【0040】しかしながら、上記第1乃至第3の実施例
においては、SiCセラミック等のヒータ基材にアルミ
電極板を接着するが、SiCセラミックの膨張係数は
3.53×10-6/℃で、アルミの膨張係数は23.03
×10-6/℃であり、アルミの膨張係数の方が6.52倍と
なっている。したがって、平面状ヒータの加熱、冷却の
繰り返しにより、膨張係数の差による電極接着部の歪み
が生じ、接着外れが発生する虞れがあった。
【0041】これを改善するために、本発明の第4の実
施例は図8乃至図11に示すように構成するものであ
り、第1の実施例と同一部分は同一符号を付与し説明は
省略する。図10に示すように、平面状ヒータ19の構
造は、結晶化ガラスまたはセラミック等の絶縁物で形成
された平面状のヒータ基材19aの面に、薄膜抵抗発熱
体19bを印刷等によって形成し、薄膜抵抗発熱体19
bの両端には、リード線19cがカシメたヒータ電極1
9'dは接続装置33を介して薄膜抵抗発熱体19bの
両端に接続しする。
【0042】そして、接続装置33は図11に示すよう
に構成するものであり、図11において、32はヒータ
後枠21に取り付けたヒータ基材、34はヒータ電極1
9'dに対向してヒータ基材32に取り付けた電極板で
あり、リベット35等によってヒータ基材32に中央部
を固定する。なお、電極板34の一端部は弾性を有する
ようにヒータ電極19'dに向かって弓状(形状は拘ら
ない)に突出して形成した突出部34aを設けており、
突出部34aはヒータ電極19'dに当接するための接
点36が配設されている。電極板34の他端部には、ヒ
ータリード線25を接続する接続部34cを設けてい
る。
【0043】そして、平面状ヒータ19を取り付ける前
は、電極板34および接点36の位置は、図11中に破
線で示したように位置している。すなわち、平面状ヒー
タ19を取り付けると、接点15はヒータ電極19'd
に当接して「a」の距離だけ接点36を押し潰し、同時
に電極板34の突出部34aの末端部が「b」のように
移動して、実線のような形状になる。この電極板34は
「c」方向(ヒータ電極19'dに当接する方向)に付
勢し、接点36がヒータ電極19'dに圧接するように
なっている。
【0044】つぎに、本発明の第4の実施例の動作を説
明する。初めに、運転スイッチ30を「入」にすると制
御基板12が「on」となり、ヒータリード線25から
接続装置33の電極板34および接点36を通して、平
面状ヒータ19のヒータ電極19'dから薄膜抵抗発熱
体19bに通電、発熱し、平面状ヒータ19が加熱さ
れ、輻射熱を放射する。また、同時に平面状ヒータ19
近傍の空気も暖められ、自然対流空気24となって室内
に放出され、室内の空気を暖める。
【0045】本発明の電気暖房器の第5の実施例は図1
2に示すように構成するものであり、図12において、
接続装置33'は、電極板34'に複数設けた接点36,
36を、ヒータ電極19'dに圧接させる。これによっ
て、一方の接点が故障しても、他の接点にて平面状ヒー
タ19へ通常通り通電できる。
【0046】また、上記第5の実施例の動作は、接続装
置の接点36,36を、ヒータ電極19'dに圧接させる
ことにより、一方の接点が、ほこり等の異物によって導
通不良となっても、他方の接点にて平面状ヒータ19へ
通常通り通電される。
【0047】本発明の電気暖房器の第6の実施例は図1
3または図14に示すように構成するものであり、図1
3において、37はヒータ基材32に固定した電極基板
であり、38は電極基板37の中央部を平面状ヒータ1
9d側に対して直角に立ち上げて形成した掛止部であ
り、39はバイメタル製の長方形状の電極板であり、電
極板39は上端部を電極基板38に溶接等によって接続
している。さらに、図14において、39cは電極板3
9の中間部にコの字状に打ち抜いて形成した舌辺部、4
0は舌辺部39cの末端近傍側に配設した接点である。
なお、舌辺部39cは図13に示すように、平面状ヒー
タ19側に突出して湾曲するように舌辺部39cの自由
端の先端部19dを掛止部38に掛止している。
【0048】そして、上記電極板19は、湾曲させた舌
辺部39cの反発力により接点40部は、通常、平面状
ヒータ19に当接する方向「e」へ付勢され、これによ
って、接点40はヒータ電極19'dに圧接する。
【0049】さらに、上記第6の実施例の動作は、電極
板39がバイメタルであるから、所定の温度まで加熱さ
れると、平面状ヒータ19から離れる方向「d」に変形
してヒータ電極19'dと圧接している接点が離脱し、
平面状ヒータ19への通電を停止する。なお、上記所定
の温度は、樹脂製の部品が溶けること防ぐために150
℃程度とする。
【0050】そして、平面状ヒータ19への通電は、ヒ
ータリード線25から接続装置の電極基板37および電
極板39および接点40を通して行われ、平面状ヒータ
19のヒータ電極19'dから薄膜抵抗発熱体19bに
通電、発熱し、平面状ヒータ19が発熱し輻射熱を放射
する。
【0051】次に、何らかの異常により器具(接続装
置)が過熱されると、その温度に応じてバイメタル製の
電極板39は徐々に「d」方向に変形し、湾曲した舌辺
部39cの反発力が電極板39の端部39aが平面状ヒ
ータ19から離れるように働き、電極板39が反転動作
し、接点40がヒータ電極部19dから瞬時に離脱する
ことにより、平面状ヒータ19への電気の供給を遮断す
るため、異常加熱を停止する。
【0052】
【発明の効果】本発明の輻射型電気暖房器は上記のよう
な構成であるから、請求項1記載の発明は、平面状ヒー
タは、その温度分布に対応して1回路毎にPTC特性の
薄膜抵抗発熱体自体が、その温度に合った抵抗値に自動
的に変化し、平面状ヒータが一定の温度になるように自
動的に温度制御動作をするために、平面状ヒータ全体の
温度分布が均一化され、強い輻射を得ることができ、ま
た、低温部が少なくなるため発熱効率を向上できる。
【0053】また、請求項2記載の発明は、該平面状ヒ
ータの外周部のワット密度を中央部に対して高くした薄
膜抵抗発熱体を備えた平面状ヒータを垂直方向に器体内
に設置することによって、薄膜抵抗発熱体が1回路毎に
異なった抵抗値を有するため、平面状ヒータ全体が、一
定の温度になるように温度制御することによって、特別
な材料を用いることなしに平面状ヒータ全体の温度分布
を均一化でき、発熱効率を向上できる。
【0054】そして、請求項3記載の発明は、平面状ヒ
ータの温度分布に合わせ、平面状ヒータの薄膜抵抗発熱
体の形成状態の上側または下側または両方のワット密度
を、中央部に対して高くなるように形成することによっ
て、通電時、自然対流空気によって冷却される部分を、
多めに加熱することで、平面状ヒータの上下方向の温度
分布がさらに均一化され、均一な強い輻射を得ることが
できる。
【0055】さらに、請求項4記載の発明は、平面状ヒ
ータの薄膜抵抗発熱体の形成状態の左側および右側のワ
ット密度を、中央部に対して高くなるように形成するこ
とによって、通電時、自然対流空気によって冷却される
部分を、多めに加熱することで、平面状ヒータの左右の
温度分布がさらに均一化され、均一な強い輻射を得るこ
とができる。
【0056】そしてまた、請求項5記載の発明は、受電
のための平面状ヒータの電極を、平面状ヒータの低温部
である下方左右端部に配設することで、電極が未加熱の
自然対流空気中により効果的に冷却されて、不要な温度
上昇を防ぐことによって、電極部の信頼性を向上させる
ことができる。
【0057】さらにまた、請求項6記載の発明は、圧接
によって接続しているため接続に柔軟性があり、接続部
の膨張係数の差や電気暖房器の落下による歪みおよび衝
撃および組立時の取り扱い等の内部、外部からの接続部
への影響を柔軟に吸収でき、確実に接続が可能となり、
組み立て性もよく、信頼性の向上、コストダウンにもつ
ながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の輻射型電気暖房器の第1の実施例の平
面状ヒータの説明図である。
【図2】本発明の輻射型電気暖房器の第1の実施例の要
部斜視図である。
【図3】図2の側断面図である。
【図4】図2の分解斜視図である。
【図5】図1の平面状ヒータの温度分布図である。
【図6】本発明の輻射型電気暖房器の第2の実施例の平
面状ヒータの説明図である。
【図7】本発明の輻射型電気暖房器の第3の実施例の平
面状ヒータの説明図である。
【図8】本発明の輻射型電気暖房器の第4の実施例の側
断面図である。
【図9】図8の輻射型電気暖房器の分解図である。
【図10】図8の平面上ヒータの第4の実施例の説明図
である。
【図11】図8の接続装置の側断面図である。
【図12】本発明の輻射型電気暖房器の第5の実施例の
接続装置の側断面図である。
【図13】本発明の輻射型電気暖房器の第6の実施例の
接続装置の側断面図である。
【図14】図13の接続装置に用いる電極板の斜視図で
ある。
【図15】従来の電気暖房器の斜視図である。
【図16】図14の電気暖房器の側断面図である。
【図17】従来のマイカヒータ製の平面状ヒータの温度
分布図である。
【符号の説明】
19 平面状ヒータ 19a ヒータ基材 19b 薄膜抵抗発熱体 19d ヒータ電極 19e 上方部 19f 下方部 19g 中央部 19h 左方部 19i 右方部 23 輻射 24 自然対流空気 34 電極板

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁物で形成された平面状のヒータ基材
    にPTC特性を有する薄膜抵抗発熱体を垂直方向に電気
    的に並列に複数形成して平面状ヒータを構成し、該平面
    状ヒータを器体内に垂直方向に配設してなることを特徴
    とする輻射型電気暖房器。
  2. 【請求項2】 絶縁物で形成された平面状のヒータ基材
    に薄膜抵抗発熱体を電気的に並列に複数形成して平面状
    ヒータを構成し、該平面状ヒータを器体内に垂直方向に
    配設し、 該平面状ヒータの外周部のワット密度を中央部に対して
    高くなるように、該薄膜抵抗発熱体の配置状態を変えて
    形成したことを特徴とする輻射型電気暖房器。
  3. 【請求項3】 上記平面状ヒータに形成された薄膜抵抗
    発熱体の上方部または下方部または両方のワット密度
    を、中央部に対して高くなるように、該薄膜抵抗発熱体
    の配置状態を変えて形成したことを特徴とする請求項1
    記載の輻射型電気暖房器。
  4. 【請求項4】 上記平面状ヒータに形成された薄膜抵抗
    発熱体の左方部および右方部のワット密度を、中央部に
    対して高くなるように、薄膜抵抗発熱体の配置状態を変
    えて形成した平面状ヒータを備えてなることを特徴とす
    る請求項1記載の輻射型電気暖房器。
  5. 【請求項5】 上記平面状ヒータの受電用の電極を、該
    平面状ヒータの下方端部に位置するように設けたことを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の輻射型電気
    暖房器。
  6. 【請求項6】 上記薄膜抵抗発熱体に給電するヒータ電
    極を上記ヒータ基材に形成し、 弾性部材を屈曲形成した電極板と、該電極板に配設した
    接点とを備えてなり、該電極板が該接点を上記ヒータ電
    極に圧接することによって、該薄膜抵抗発熱体に給電す
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電
    気暖房器。
JP3869695A 1994-11-30 1995-02-27 輻射型電気暖房器 Pending JPH08210654A (ja)

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JP29705894 1994-11-30
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010010827A (ko) * 1999-07-23 2001-02-15 손재익 도전성 판상 발열체를 이용한 방열기
JP2010198751A (ja) * 2009-02-23 2010-09-09 Panasonic Corp 面状発熱体
WO2020056131A1 (en) * 2018-09-13 2020-03-19 De Luca Oven Technologies, Llc Heater element incorporating primary conductor for use in a high-speed oven

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