JPH08210489A - 自動変速機の故障診断装置 - Google Patents

自動変速機の故障診断装置

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JPH08210489A
JPH08210489A JP7019298A JP1929895A JPH08210489A JP H08210489 A JPH08210489 A JP H08210489A JP 7019298 A JP7019298 A JP 7019298A JP 1929895 A JP1929895 A JP 1929895A JP H08210489 A JPH08210489 A JP H08210489A
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JP
Japan
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hydraulic pressure
automatic transmission
pressure correction
correction information
shift
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Pending
Application number
JP7019298A
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English (en)
Inventor
Masanobu Seki
雅信 関
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Priority to JP7019298A priority Critical patent/JPH08210489A/ja
Publication of JPH08210489A publication Critical patent/JPH08210489A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 車両の種々の走行状態における油圧補正量を
記憶し、油圧補正パターンに基づいて不具合系統を特定
する。 【構成】 摩擦係合要素の滑り量を検出する滑り検出手
段7と、滑り検出手段7により検出された滑り量に応じ
て油圧を補正する油圧補正手段7と、滑り検出手段7に
より検出された滑りが所定値以上になると警告する警告
手段14とを備え、複数の摩擦係合要素に選択的に油圧
を作用させて変速段の選択を車両の走行状態に応じて自
動的に行なう自動変速機2の故障診断を行なう装置に、
車両の種々の走行状態における油圧補正情報を記憶する
補正情報記憶手段7と、補正情報記憶手段7に記憶され
ている油圧補正情報に基づいて自動変速機2の不具合系
統を特定する不具合系統特定手段7とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機の故障診断を
行なう装置に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】自動変速機の出力軸回転速
度と、自動変速機の出力軸を除く回転メンバの回転速度
またはエンジン回転速度との相関関係を、変速段のギア
比を考慮した上で判定し、自動変速機の摩擦係合要素が
滑ることによって両者の相関関係が本来あるべき関係か
らずれた時に、自動変速機の油圧制御装置内の油圧(以
下、ライン圧と呼ぶ)を増大させるとともに、相関関係
が所定量以上ずれたら異常と判断して警告する自動変速
機のフェイルセーフ装置が知られている(例えば、特開
昭62−151656号公報参照)。
【0003】しかしながら、上述した従来の自動変速機
のフェイルセーフ装置は、変速ギア比を考慮した入力軸
と出力軸との回転速度差が所定量以上になった場合に異
常と判断して警告しているだけで、自動変速機のどの部
位が異常なのかを具体的に表示するものではなく、異常
発生時の点検と修理に役立つものではない。
【0004】本発明の目的は、車両の種々の走行状態に
おける油圧補正量を記憶し、油圧補正パターンに基づい
て不具合系統を特定する自動変速機の故障診断装置を提
供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、摩擦係合要素の滑り量を検出す
る滑り検出手段と、前記滑り検出手段により検出された
滑り量に応じて油圧を補正する油圧補正手段と、前記滑
り検出手段により検出された滑り量が所定量以上になる
と警告する警告手段とを備え、複数の摩擦係合要素に選
択的に油圧を作用させて変速段の選択を車両の走行状態
に応じて自動的に行なう自動変速機の故障診断を行なう
装置に適用され、車両の種々の走行状態における前記油
圧補正手段による油圧補正情報を記憶する補正情報記憶
手段と、前記補正情報記憶手段に記憶されている油圧補
正情報に基づいて自動変速機の不具合系統を特定する不
具合系統特定手段とを備える。請求項2の自動変速機の
故障診断装置は、変速定常時、アップシフト時およびダ
ウンシフト時における各変速段ごとの油圧補正量パター
ンに対して予め推定された不具合部位を、系統的に順位
づけて記憶する不具合系統記憶手段を備え、前記補正情
報記憶手段によって、変速定常時、アップシフト時およ
びダウンシフト時における各変速段ごとの油圧補正量の
積算値を記憶し、前記不具合系統特定手段によって、前
記不具合系統記憶手段に記憶されている不具合系統の内
の、前記補正情報記憶手段に記憶されている油圧補正量
の積算値のパターンに対応した不具合系統を特定するよ
うにしたものである。請求項3の自動変速機の故障診断
装置は、エンジンの負荷状態を検出するエンジン負荷検
出手段を備え、前記補正情報記憶手段によって、前記エ
ンジン負荷検出手段により所定量以上の負荷状態が検出
されている時の油圧補正情報を記憶するようにしたもの
である。請求項4の自動変速機の故障診断装置は、自動
変速機の油温を検出する油温検出手段を備え、前記不具
合系統特定手段によって、前記油温検出手段により検出
された油温が所定範囲内にある時の油圧補正情報を用い
て不具合系統を特定するようにしたものである。請求項
5の自動変速機の故障診断装置は、前記不具合系統特定
手段により特定された不具合系統の不具合部位を故障発
生確率の高い順に出力する不具合系統出力手段を備える
ようにしたものである。
【0006】
【作用】請求項1の自動変速機の故障診断装置は、車両
の種々の走行状態における油圧補正情報を記憶し、その
油圧補正情報に基づいて自動変速機の不具合系統を特定
する。請求項2の自動変速機の故障診断装置は、変速定
常時、アップシフト時およびダウンシフト時における各
変速段ごとの油圧補正量パターンに対して予め推定され
る不具合部位を、系統的に順位づけて記憶しておくとと
もに、変速定常時、アップシフト時およびダウンシフト
時における各変速段ごとの油圧補正量の積算値を記憶
し、油圧補正量の積算値のパターンに対応した不具合系
統を特定する。請求項3の自動変速機の故障診断装置
は、所定量以上の負荷状態が検出されている時の車両の
種々の走行状態における油圧補正情報を記憶し、その油
圧補正情報に基づいて自動変速機の不具合系統を特定す
る。請求項4の自動変速機の故障診断装置は、自動変速
機の油温が所定範囲にある時に記憶された油圧補正情報
を用いて不具合系統を特定する。請求項5の自動変速機
の故障診断装置は、特定された不具合系統の不具合部位
を故障発生確率の高い順に出力する。
【0007】
【実施例】図1は一実施例の構成を示すブロック図であ
る。1は車両のエンジン、2は自動変速機であり、エン
ジン1の動力はトルクコンバーター3を介して自動変速
機2へ伝達される。なおこの実施例では、クラッチやバ
ンドブレーキなどの摩擦係合要素に選択的に油圧を作用
させて歯車機構の組合せを変えることにより4段変速を
行なう自動変速機を例に上げて説明する。4はエンジン
コントロールユニット(以下、ECUと呼ぶ)であり、
クランク角センサー5およびスロットル開度センサー6
からの信号に基づいてエンジン1の点火時期、燃料噴射
量などを制御する。ECU4は、クランク角センサー5
からの信号をエンジン回転数Neに換算し、このエンジ
ン回転数Neとスロットル開度センサー6からのスロッ
トル開度Tvoを自動変速機コントロールユニット(以
下、ATCUと呼ぶ)7へ出力する。
【0008】ATCU7にはエンジン回転数Neとスロ
ットル開度Tvoの他に、タービンセンサー8により検
出される自動変速機2の入力軸回転数Niと、車速セン
サー9により検出される自動変速機2の出力軸回転数N
oと、油温センサー10により検出される自動変速機2
の油温Tfとが入力される。ATCU7は、上述した各
種情報に基づいてコントロールバルブ11内の自動変速
機2の油圧を制御するためのライン圧制御ソレノイド1
2と、変速時期を制御するための変速制御ソレノイド1
3を制御する。ライン圧制御ソレノイド12はデューテ
ィー比によって制御油圧を適切なものとするためのもの
であり、変速制御ソレノイド13は各摩擦係合要素への
油路の切り換えを行なって適切な変速段とするためのも
のである。また、ATCU7は、後述するプログラムを
実行して車両の種々の走行状態における油圧補正情報を
記憶し、その油圧補正情報に基づいて自動変速機2の不
具合系統を特定する。警報装置14は、ATCU7の制
御に異常が生じた場合に作動する。診断情報出力装置1
5は、ATCU7に記憶されている不具合内容など、走
行中に収集された情報をディスプレイなどに表示すると
ともに、ATCU7により特定された不具合系統の故障
部位を発生確率の高い順に表示する。この診断情報出力
装置15は、常時、車両に設置するような形態としても
よいし、電子テスターのようにサービスおよびメインテ
ナンス時にATCU7に接続して使用できるような形態
としてもよい。なお、ECU4、ATCU7および診断
情報出力装置15はそれぞれ、マイクロコンピューター
とメモリなどの周辺部品を備えている。
【0009】図2は、油圧補正および故障診断プログラ
ムを示すフローチャートである。このフローチャートに
より、ATCU7による油圧補正と故障診断を説明す
る。ATCU7は、変速が必要な時期に不図示の変速制
御プログラムを実行して自動変速機2の変速を行なうと
ともに、図2に示すプログラムを実行して自動変速機2
の油圧補正と故障診断を行なう。ステップ10におい
て、定常状態における自動変速機2の油圧補正を行なう
ために、変速状態が定常状態か否かを判定する。すなわ
ち、ATCU7内で認識される変速段情報をサンプリン
グタイムごとにモニターし、最も新しい変速段nと前回
の変速段n’とが等しい場合に定常状態であるとする。
定常状態になるとステップ20へ進み、図3に示す定常
時第n速油圧補正ルーチンを実行し、定常時の第n速
(n=1,2,3,4)における自動変速機2の滑りの
有無を判定し、滑りがあれば滑りを止めるための油圧補
正を行なうとともに、変速定常時における各変速段ごと
の油圧補正情報を記憶する。なお、油圧補正量が所定量
を越える場合には、自動変速機2に異常があることを警
告する。この定常時の油圧補正動作と油圧補正情報記憶
動作については後述する。
【0010】次にステップ30において、ECU4から
入力されるスロットル開度Tvoと、車速センサー9に
より検出される信号により認識される車速とに基づい
て、変速をすべき走行状態か否かを判定する。変速すべ
き走行状態の時はステップ50へ進み、そうでなければ
ステップ40へ進む。変速すべき走行状態でない時は、
ステップ40で、ECU4から入力されるスロットル開
度Tvoが所定値α以上であるか否かを判定する。これ
は、ある程度以上の負荷がかかっていなければ信頼性の
ある滑りの計測結果が得られないので、スロットル開度
Tvoにより負荷状態を検出するものである。Tv0≧
αの場合はステップ20へ戻り、Tvo<αの場合はス
テップ10へ戻る。変速すべき走行状態の時は、ステッ
プ50で変速の種類を判定する。すなわち、今回のサン
プリング時の変速段nが前回の変速段n’よりも大きい
場合はアップシフトと判断してステップ60へ進み、そ
の逆の場合にはダウンシフトと判断してステップ70へ
進む。ステップ60では、図5および図6に示す過渡時
第n速アップシフト油圧補正ルーチンを実行し、アップ
シフト時における過渡状態の自動変速機2の滑りの有無
を判定し、滑りがあれば滑りを止めるための油圧補正を
行なうとともに、アップシフト時における各変速段ごと
の油圧補正情報を記憶する。なお、油圧補正量が所定量
を越える場合には、自動変速機2に異常があることを警
告する。このアップシフト時の油圧補正動作と油圧補正
情報記憶動作については後述する。一方、ステップ70
では、図7および図8に示す過渡時ダウンシフト油圧補
正ルーチンを実行し、ダウンシフト時における過渡状態
の自動変速機2の滑りの有無を判定し、滑りがあれば滑
りを止めるための油圧補正を行なうとともに、ダウンシ
フト時における各変速段ごとの油圧補正情報を記憶す
る。なお、油圧補正量が所定量を越える場合には、自動
変速機2に異常があることを警告する。このダウンシフ
ト時の油圧補正動作と油圧補正情報記憶動作についても
後述する。
【0011】アップシフト時またはダウンシフト時の油
圧補正が終了したら、ステップ80において、自動変速
機2の油温Tfにより不具合系統の特定を行なうか否か
を判定する。自動変速機2に用いられる自動変速機油は
温度による粘性変化を生じる場合があり、このような粘
性変化は摩擦係合要素の滑りや締結時間の遅れを増長さ
せる。そこで、油温が非常に高い場合と非常に低い場合
の粘性変化の影響を除外して正確な故障診断を行なうた
めに、油温センサー10により検出された油温Tfが所
定温度範囲内(T1≦Tf≦T2)にある時に、ステッ
プ90へ進んで油圧補正データに基づいて故障診断を行
ない、油温Tfが所定温度範囲外の時は、メモリに記憶
されている定常時、アップシフト時およびダウンシフト
時の油圧補正データを破棄してステップ10へ戻る。自
動変速機2の油温Tfが所定範囲内にある時は、ステッ
プ90で、車両の種々の走行状態における油圧補正情
報、すなわち変速定常時、アップシフト時およびダウン
シフト時の油圧補正情報に基づいて、アップシフト過渡
時における油圧補正状態座標値F1と、ダウンシフト過
渡時における油圧補正状態座標値F2と、変速定常時に
おける油圧補正状態座標値F3とを決定し、記憶する。
これらの油圧補正状態座標値F1〜F3は、自動変速機
2の不具合部位を系統的に順位づけた複数の不具合系統
の中からいずれかを特定するために用いられる。この油
圧補正状態座標値F1〜F3の決定方法については後述
する。
【0012】図3は定常時第n速油圧補正ルーチンを示
す。このサブルーチンを実行して、定常時第n速におけ
る自動変速機2の滑りの有無を判定し、滑りがあれば滑
りを止めるための油圧補正を行なうとともに、変速定常
時における各変速段ごとの油圧補正情報を記憶する。な
お、油圧補正量が所定量を越える場合には、自動変速機
2に異常があることを警告する。ステップ105におい
て、ECU4から送られるスロットル開度Tvoをモニ
ターし、αs1としてメモリに記憶する。次にステップ
110で、タービンセンサー8により検出される自動変
速機入力軸回転数Niと、車速センサー9により検出さ
れる自動変速機出力軸回転数Noをモニターし、メモリ
に記憶する。ステップ115でふたたびスロットル開度
Tvoをモニターし、αs2としてメモリに記憶する。
ステップ120において、上記ステップでモニターした
スロットル開度の差の絶対値(|αs1−αs2|)が
所定値αx以下か否か、すなわち運転者による所定量以
上の運転変化があったか否かを判定する。所定量以上の
運転変化があれば、図2に示すプログラムへリターンす
る。
【0013】運転変化がなければステップ125へ進
み、上記ステップでモニターされた自動変速機出力軸回
転数Noとその時の走行ギア比Grnとの積をとり、計
算上の自動変速機入力軸回転数Nicを算出する。ステ
ップ130において、ステップ110でモニターされた
実際の入力軸回転数Niとステップ125で計算された
入力軸回転数Nicとの差の絶対値ΔNi(=|Ni−
Nic|)を求め、続くステップ135でΔNiが所定
値ΔNix以上か否かを判定する。計算上の入力軸回転
数Nicは正確な値であり、この値と実際の入力軸回転
数Niとに差があれば自動変速機2の作動中の摩擦係合
要素に滑りがあると考えられる。そこで、ΔNiが所定
値ΔNix以上であれば滑りがあると判断してステップ
140へ進み、ΔNiが所定値Nixよりも小さければ
滑りがないと判断して図2のプログラムへリターンす
る。自動変速機2に滑りがある場合は、ステップ140
で、滑り分ΔNiを関数として今回の油圧補正量f(Δ
Ni)を算出し、これまでの油圧補正値DRnsに加算
して補正値を更新する。なお、油圧補正はライン圧ソレ
ノイド12のデューティー比を変更することにより行な
う。また、油圧補正値DRnsの”n”は変速段を表わ
し、”s”は定常時を表わす。変速定常時の油圧補正値
DRnsの計測は各変速段ごとに行なわれ、第1速(n
=1)の油圧補正値をDR1sとして記憶し、以下第2
速〜第4速の油圧補正値をそれそれDR2s〜DR4s
としてメモリに記憶する。
【0014】次にステップ145において、更新された
油圧補正値DRnsが所定値DRnsx以上か否かを判
定し、DRns≧DRnsxであればステップ150へ
進み、自動変速機2に異常が存在するとして警報装置1
4を作動させる。一方、DRns<DRnsxの時は、
ステップ151へ進み、スロットル開度Tvoが所定量
α以上か否か、すなわちある程度の負荷がかかっている
か否かを判定する。負荷がかかっていない場合は、故障
診断の信頼性を確保するために変速定常時における油圧
補正値の記憶を行なわず、図2に示すプログラムへリタ
ーンする。ある程度の負荷がかかっている時は、ステッ
プ155〜175において、今回更新された油圧補正値
DRnsを分析する。すなわち、 (1) DRnsx>DRns≧DRnsyの場合は、
変速定常時の第n速における油圧補正値DRnsを、補
正量”大”を示す分類DRHに入れる。 (2) DRnsy>DRns≧DRnszの場合は、
変速定常時の第n速における油圧補正値DRnsを、補
正量”中”を示す分類DRMに入れる。 (3) DRnsz>DRnsの場合は、変速定常時の
第n速における油圧補正値DRnsを、補正量”小”を
示す分類DRLに入れる。 以上の処理を終えると、図2に示すプログラムへリター
ンする。
【0015】図4は定常時第n速油圧補正ルーチンの変
形例を示すフローチャートである。図3に示す定常時第
n速油圧補正ルーチンでは自動変速機入力軸回転数の相
関関係に基づいて油圧補正値を決定したが、この変形例
では自動変速機出力軸回転数の相関関係に基づいて油圧
補正値を決定する。なお、この変形例のフローチャート
では、図3に示すステップと同様な処理を行なうステッ
プに対しては同一のステップ番号を付して相違点を中心
に説明する。ステップ120において、上記ステップで
モニターしたスロットル開度の差の絶対値(|αs1−
αs2|)が所定値αx以下か否か、すなわち運転者に
よる所定量以上の運転変化があったか否かを判定し、所
定量以上の運転変化がない場合はステップ125Aへ進
む。ステップ125Aでは、自動変速機入力軸回転数N
iと走行ギア比の逆数Grn’(=1/Grn)との積
をとり、計算上の自動変速機出力軸回転数Nocを算出
する。ステップ130Aで、計算上の自動変速機出力軸
回転数Nocと実際の出力力軸回転数Noとの差の絶対
値ΔNo(=|No−Noc|)を計算し、続くステッ
プ135Aで、算出した差ΔNoが所定値ΔNox以上
か否かを判定する。計算上の出力軸回転数Nocは正確
な値であり、この値と実際の出力軸回転数Noとに差が
あれば自動変速機2の作動中の摩擦係合要素に滑りがあ
ると考えられる。そこで、ΔNoが所定値ΔNox以上
であれば滑りがあると判断してステップ140Aへ進
み、ΔNoが所定値Noxよりも小さければ滑りがない
と判断して図2のプログラムへリターンする。自動変速
機2に滑りがある場合は、ステップ140Aで、滑り分
ΔNoを関数として今回の油圧補正量f(ΔNo)を算
出し、これまでの油圧補正値DRnsに加えて補正値を
更新する。これ以後の処理は図3の処理と同様であり、
説明を省略する。なお、図3と図4に示す定常時第n速
油圧補正プログラムはいずれを実行してもよい。
【0016】図5および図6は過渡時アップシフト油圧
補正ルーチンを示す。このサブルーチンを実行して第n
速へのアップシフト時の過渡状態における自動変速機2
の滑りの有無を判定し、滑りがあれば滑りを止めるため
の油圧補正を行なうとともに、アップシフト時における
各変速段ごとの油圧補正情報を記憶する。なお、油圧補
正量が所定量を越える場合には、自動変速機2に異常が
あることを警告する。ステップ305において、ECU
4から送られるスロットル開度Tvoをモニターし、α
t1としてメモリに記憶する。続くステップ310で、
変速時間計測用カウンターをリセットする。ステップ3
15で、ECU4から入力されるエンジン回転数変化を
モニターし、アップシフトにともなうエンジン回転数N
eの低下が始ったか否かを判定する。エンジン回転数N
eの低下が始っていればステップ325へ進み、そうで
なければステップ320へ進む。アップシフトにともな
うエンジン回転数Neの低下が始っていない時は、ステ
ップ320でATCU7内で変速が中止されたか否かを
判定し、変速が中止されたら図2に示すプログラムへリ
ターンし、そうでなければステップ315へ戻る。アッ
プシフトにともなうエンジン回転数Neの低下が始って
いる時は、ステップ325で変速時間計測用カウンター
をインクリメントする。次にステップ330で、ふたた
びECU4から入力されるエンジン回転数変化をモニタ
ーし、アップシフトにともなうエンジン回転数Neの低
下が終わったか否かを判定する。エンジン回転数Neの
低下が終わった時は、ステップ335でふたたびスロッ
トル開度Tvoをモニターし、αt2としてメモリに記
憶する。
【0017】ステップ340において、上記ステップで
モニターしたスロットル開度αt1とαt2との差の絶
対値(|αt1−αt2|)が所定値αxu以下か否
か、すなわち運転者による所定量以上の運転変化があっ
たか否かを判定する。所定量以上の運転変化があれば、
図2に示すプログラムへリターンする。一方、運転変化
がなければステップ345へ進み、ステップ325にお
けるカウント値Cと所定値Cunとの差の絶対値ΔCu
n(=|Cun−c|)を求める。ここで、所定値Cu
nの”u”はアップシフトを示し、”n”は変速段を示
す。この所定値Cunには各変速段ごとの自動変速機2
に滑りがない時の変速時間に相当する値を設定すればよ
い。実際の変速時間Cと滑りがない場合の変速時間Cu
nとの時間差であるΔCunは、滑りの度合いに応じて
増減し、滑りが大きいと時間差ΔCunも大きくなる。
続くステップ350で、時間差ΔCunが所定値ΔCu
nx以上か否か、すなわち変速時間が所定時間以上かか
っているか否かを判定する。ΔCun≧ΔCunxであ
れば自動変速機2に滑りがあると判断してステップ35
5へ進み、そうでなければ滑りはないと判断して図2に
示すプログラムへリターンする。自動変速機2に滑りが
あって変速時間がかかる時は、ステップ355で、第n
速へのアップシフト時における油圧の補正値を決定す
る。時間差ΔCunを関数として今回の油圧の補正量f
(ΔCun)を算出し、これまでの油圧補正値DRun
tに加算して補正値を更新する。なお、油圧補正値DR
untの”n”は変速段を表わし、”u”はアップシフ
ト時を表わす。アップシフト時の油圧補正値DRunt
の計測は各変速段ごとに行なわれ、第2速(n=2)へ
のアップシフト時の油圧補正値をDRu2tとして記憶
し、同様に第3速と第4速へのアップシフト時の油圧補
正値をそれぞれDRu3tとDRu4tとしてメモリに
記憶する。
【0018】ステップ360において、更新された油圧
補正値DRuntが所定値DRuntx以上か否かを判
定し、DRunt≧DRuntxであればステップ36
5へ進み、自動変速機2に異常が存在するとして警報装
置14を作動させる。一方、DRunt<DRuntx
の時は、ステップ366へ進み、スロットル開度Tvo
が所定量α以上か否か、すなわちある程度の負荷がかか
っているか否かを判定する。負荷がかかっていない場合
は、故障診断の信頼性を確保するためにアップシフト時
における油圧補正値の記憶を行なわず、図2に示すプロ
グラムへリターンする。ある程度の負荷がかかっている
時は、ステップ370〜390において、今回更新され
た油圧補正値DRuntを分析する。すなわち、 (1) DRuntx>DRunt≧DRuntyの場
合は、第n速へのアップシフト時の油圧補正値DRun
tを、補正量”大”を示す分類DRHに入れる。 (2) DRunty>DRunt≧DRuntzの場
合は、第n速へのアップシフト時の油圧補正値DRun
tを、補正量”中”を示す分類DRMに入れる。 (3) DRuntz>DRuntの場合は、第n速へ
のアップシフト時の油圧補正値DRuntを、補正量”
小”を示す分類DRLに入れる。 以上の処理を終えると、図2に示すプログラムへリター
ンする。
【0019】図7および図8は過渡時ダウンシフト油圧
補正ルーチンを示す。このサブルーチンを実行して第n
速へのダウンシフト時の過渡状態における自動変速機2
の滑りの有無を判定し、滑りがあれば滑りを止めるため
の油圧補正を行なうとともに、ダウンシフト時における
各変速段ごとの油圧補正情報を記憶する。なお、油圧補
正量が所定量を越える場合には、自動変速機2に異常が
あることを警告する。ステップ405において、ECU
4から送られるスロットル開度Tvoをモニターし、α
t3としてメモリに記憶する。続くステップ410で、
変速時間計測用カウンターをリセットする。ステップ4
15で、ECU4から入力されるエンジン回転数変化を
モニターし、ダウンシフトにともなうエンジン回転数N
eの上昇が始ったか否かを判定する。エンジン回転数N
eの上昇が始っていればステップ425へ進み、そうで
なければステップ420へ進む。ダウンシフトにともな
うエンジン回転数Neの上昇が始っていない時は、ステ
ップ420でATCU7内で変速が中止されたか否かを
判定し、変速が中止されたら図2に示すプログラムへリ
ターンし、そうでなければステップ415へ戻る。ダウ
ンシフトにともなうエンジン回転数Neの上昇が始って
いる時は、ステップ425で変速時間計測用カウンター
をインクリメントする。次にステップ430で、ふたた
びECU4から入力されるエンジン回転数変化をモニタ
ーし、ダウンシフトにともなうエンジン回転数Neの上
昇が終わったか否かを判定する。エンジン回転数Neの
上昇が終わった時は、ステップ435でふたたびスロッ
トル開度Tvoをモニターし、αt4としてメモリに記
憶する。
【0020】ステップ440において、上記ステップで
モニターしたスロットル開度αt3とαt4との差の絶
対値(|αt3−αt4|)が所定値αxd以下か否
か、すなわち運転者による所定量以上の運転変化があっ
たか否かを判定する。所定量以上の運転変化があれば、
図2に示すプログラムへリターンする。一方、運転変化
がなければステップ445へ進み、ステップ425にお
けるカウント値Cと所定値Cdnとの差の絶対値ΔCd
n(=|Cdn−c|)を求める。ここで、所定値Cd
nの”d”はダウンシフトを示し、”n”は変速段を示
す。この所定値Cdnには各変速段ごとの自動変速機2
に滑りがない時の変速時間に相当する値を設定すればよ
い。実際の変速時間Cと滑りがない場合の変速時間Cd
nとの時間差であるΔCdnは、滑りの度合いに応じて
増減し、滑りが大きいと時間差ΔCdnも大きくなる。
続くステップ450で、時間差ΔCdnが所定値ΔCd
nx以上か否か、すなわち変速時間が所定時間以上かか
っているか否かを判定する。ΔCdn≧ΔCdnxであ
れば自動変速機2に滑りがあると判断してステップ45
5へ進み、そうでなければ滑りはないと判断して図2に
示すプログラムへリターンする。自動変速機2に滑りが
あって変速時間がかかる時は、ステップ455で、第n
速へのダウンシフト時における油圧の補正値を決定す
る。時間差ΔCdnを関数として今回の油圧の補正量f
(ΔCdn)を算出し、これまでの油圧補正値DRdn
tに加算して補正値を更新する。なお、油圧補正値DR
dntの”n”は変速段を表わし、”d”はダウンシフ
ト時を表わす。ダウンシフト時の油圧補正値DRdnt
の計測は各変速段ごとに行なわれ、第1速(n=1)へ
のダウンシフト時の油圧補正値をDRd1tとして記憶
し、同様に第2速と第3速へのダウンシフト時の油圧補
正値をそれぞれDRd2tとDRd3tとしてメモリに
記憶する。
【0021】ステップ460において、更新された油圧
補正値DRdntが所定値DRdntx以上か否かを判
定し、DRdnt≧DRdntxであればステップ46
5へ進み、自動変速機2に異常が存在するとして警報装
置14を作動させる。一方、DRdnt<DRdntx
の時は、ステップ466へ進み、スロットル開度Tvo
が所定量α以上か否か、すなわちある程度の負荷がかか
っているか否かを判定する。負荷がかかっていない場合
は、故障診断の信頼性を確保するためにダウンシフト時
における油圧補正値の記憶を行なわず、図2に示すプロ
グラムへリターンする。ある程度の負荷がかかっている
時は、ステップ470〜490において、今回更新され
た油圧補正値DRdntを分析する。すなわち、 (1) DRdntx>DRdnt≧DRdntyの場
合は、第n速へのダウンシフト時の油圧補正値DRdn
tを、補正量”大”を示す分類DRHに入れる。 (2) DRdnty>DRdnt≧DRdntzの場
合は、第n速へのダウンシフト時の油圧補正値DRdn
tを、補正量”中”を示す分類DRMに入れる。 (3) DRdntz>DRdntの場合は、第n速へ
のダウンシフト時の油圧補正値DRdntを、補正量”
小”を示す分類DRLに入れる。 以上の処理を終えると、図2に示すプログラムへリター
ンする。
【0022】図9〜図13は、図2のステップ90にお
ける油圧補正状態座標F1〜F3の決定方法を示す図で
ある。実際には、この油圧補正状態座標の決定はATC
U7のマイクロコンピューターによりサブルーチンを実
行して処理される。なお、図中のH,M,Lはそれぞれ
DRH,DRM,DRLを表わす。まず、ステップ60
で得られたアップシフト過渡時の油圧補正値DRunt
に基づいて、図9により油圧補正状態座標値F1を決定
する。例えば、第2速、第3速、第4速へのアップシフ
ト過渡時の油圧補正値がそれぞれ、DRu2t=DR
H、DRu3t=DRM、DRu4t=DRLであった
場合は、座標値F1=6となる。次に、ステップ70で
得られたダウンシフト過渡時の油圧補正DRdntに基
づいて、図10により油圧補正状態座標値F2を決定す
る。例えば、第1速、第2速、第3速へのダウンシフト
過渡時の油圧補正値がそれぞれ、DRd1t=DRH、
DRd2t=DRM、DRd3t=DRLであった場合
は、座標値F2=6となる。さらに、ステップ20で得
られた変速定常時の油圧補正値DRnsに基づいて、図
11〜図13により油圧補正状態座標値F3を決定す
る。例えば、第1速、第2速、第3速、第4速における
変速定常時の油圧補正値がそれぞれ、DR1s=DR
H、DR2s=DRM、DR3s=DRL、DR4s=
DRLであった場合は、座標値F3=18となる。これ
らの補正状態座標値F1〜F3は、自動変速機2の不具
合部位を系統的に順位づけた不具合系統を特定するのに
用いられる。この不具合系統については後述する。
【0023】図14は、診断情報出力装置15の不具合
系統出力プログラムを示すフローチャートである。診断
情報出力装置15は、この不具合系統出力プログラムを
実行して、ATCU7のメモリに記憶されているアップ
シフト過渡時の油圧補正状態座標値F1、ダウンシフト
過渡時の油圧補正状態座標値F2および変速定常時の油
圧補正状態座標値F3から、推定される自動変速機2の
不具合系統を出力する。ステップ2010において、診
断情報出力装置15の不図示のメインスイッチが投入さ
れるとステップ2020へ進み、ATCU7へデータ出
力命令を送りデータを読み出す。ここで読み出されるデ
ータは、油圧補正値、油圧補正状態座標値F1〜F3の
他、自己診断内容なども含まれる。次にステップ203
0で、診断情報出力装置15のメモリから、油圧補正状
態座標値F1〜F3に対応する自動変速機の不具合系統
データを読み出す。
【0024】図15は自動変速機の不具合系統データ例
を示す。このデータは、油圧補正状態座標ごとに推測さ
れる自動変速機の不具合部位を系統的に順位づけて整理
したものである。例えば、油圧補正状態座標値(F1,
F2,F3)が(7,27,81)の場合は、第1にバ
ンドサーボの不具合が考えられ、第2にブレーキバンド
の不具合が考えられ、以下、シフトバルブA、シフトソ
レノイドA、・・などの不具合が考えられる。ステップ
2040で、読み出した不具合系統データを出力してス
テップ2050へ進み、メインスイッチがオフされて診
断が終了したら不具合系統の出力処理を終了する。な
お、不具合系統データの出力形態はディスプレイへの表
示であってもよいし、所定のチェックシートなどへの印
刷であってもよい。
【0025】このように、種々の走行状態における油圧
補正情報に基づいて、予め定めた自動変速機の不具合系
統の中からいずれかを特定して出力するようにしたの
で、不具合を発生した車両の再現テストをする必要がな
く、的確な不具合系統をすばやく提供でき、異常発生時
の点検と修理時間を短縮してサービス性を向上すること
ができる。なお、上述した実施例ではスロットル開度セ
ンサーによりエンジンの負荷状態を検出したが、エンジ
ン負荷検出手段は上述した実施例に限定されず、例えば
エンジンの負圧を検出してもよい。
【0026】以上の実施例の構成において、自動変速機
コントロールユニット7が滑り検出手段、油圧補正手
段、補正情報記憶手段および不具合系統特定手段を、ス
ロットル開度センサー6がエンジン負荷検出手段を、油
温センサー10が油温検出手段を、診断情報出力装置1
5が不具合系統記憶手段および不具合系統出力手段をそ
れぞれ構成する。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明によ
れば、車両の種々の走行状態における油圧補正情報を記
憶し、その油圧補正情報に基づいて自動変速機の不具合
系統を特定するようにしたので、不具合を発生した車両
の再現テストをする必要がなく、的確な不具合系統をす
ばやく提供でき、異常発生時の点検と修理時間を短縮し
てサービス性を向上させることができる。請求項2の発
明によれば、変速定常時、アップシフト時およびダウン
シフト時における各変速段ごとの油圧補正量パターンに
対して予め推定される不具合部位を、系統的に順位づけ
て記憶しておくとともに、変速定常時、アップシフト時
およびダウンシフト時における各変速段ごとの油圧補正
量の積算値を記憶し、油圧補正量の積算値のパターンに
対応した不具合系統を特定するようにしたので、さらに
的確な不具合系統をすばやく提供でき、異常発生時の点
検と修理時間を短縮してサービス性を向上させることが
できる。請求項3の発明によれば、所定量以上の負荷状
態が検出されている時の車両の種々の走行状態における
油圧補正情報を記憶し、その油圧補正情報に基づいて自
動変速機の不具合系統を特定するようにしたので、故障
診断の信頼性を向上させることができる。請求項4の自
動変速機の故障診断装置は、自動変速機の油温が所定範
囲内にある時に記憶された油圧補正情報を用いて不具合
系統を特定するようにしたので、故障診断の信頼性を向
上させることができる。請求項5の自動変速機の故障診
断装置は、特定された不具合系統の不具合部位を故障発
生確率の高い順に出力するようにしたので、異常発生時
の点検と修理時間を短縮してサービス性を向上させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施例の構成を示すブロック図。
【図2】油圧補正および故障診断プログラムを示すフロ
ーチャート
【図3】定常時第n速油圧補正ルーチンを示すフローチ
ャート。
【図4】定常時第n速油圧補正ルーチンの変形例を示す
フローチャート。
【図5】過渡時アップシフト油圧補正ルーチンを示すフ
ローチャート。
【図6】図5に続く、過渡時アップシフト油圧補正ルー
チンを示すフローチャート。
【図7】過渡時ダウンシフト油圧補正ルーチンを示すフ
ローチャート。
【図8】図7に続く、過渡時ダウンシフト油圧補正ルー
チンを示すフローチャート。
【図9】アップシフト過渡時の油圧補正座標値F1を示
す図。
【図10】ダウンシフト過渡時の油圧補正座標値F2を
示す図。
【図11】変速定常時の油圧補正座標値F3を示す図。
【図12】図11に続く、変速定常時の油圧補正座標値
F3を示す図。
【図13】図12に続く、変速定常時の油圧補正座標値
F3を示す図。
【図14】不具合系統出力プログラムを示すフローチャ
ート。
【図15】自動変速機の不具合系統データを示す図。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 3 トルクコンバーター 4 エンジンコントロールユニット(ECU) 5 クランク角センサー 6 スロットル開度センサー 7 自動変速機コントロールユニット(ATCU) 8 タービンセンサー 9 車速センサー 10 油温センサー 11 コントロールバルブ 12 ライン圧制御ソレノイド 13 変速制御ソレノイド 14 警報装置 15 診断情報出力装置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 摩擦係合要素の滑り量を検出する滑り検
    出手段と、 前記滑り検出手段により検出された滑り量に応じて油圧
    を補正する油圧補正手段と、 前記滑り検出手段により検出された滑り量が所定量以上
    になると警告する警告手段とを備え、 複数の摩擦係合要素に選択的に油圧を作用させて変速段
    の選択を車両の走行状態に応じて自動的に行なう自動変
    速機の故障診断を行なう装置において、 車両の種々の走行状態における前記油圧補正手段による
    油圧補正情報を記憶する補正情報記憶手段と、 前記補正情報記憶手段に記憶されている油圧補正情報に
    基づいて自動変速機の不具合系統を特定する不具合系統
    特定手段とを備えることを特徴とする自動変速機の故障
    診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の自動変速機の故障診断
    装置において、 変速定常時、アップシフト時およびダウンシフト時にお
    ける各変速段ごとの油圧補正量パターンに対して予め推
    定される不具合部位を、系統的に順位づけて記憶する不
    具合系統記憶手段を備え、 前記補正情報記憶手段は、変速定常時、アップシフト時
    およびダウンシフト時における各変速段ごとの油圧補正
    量の積算値を記憶し、 前記不具合系統特定手段は、前記不具合系統記憶手段に
    記憶されている不具合系統の内の、前記補正情報記憶手
    段に記憶されている油圧補正量の積算値のパターンに対
    応した不具合系統を特定することを特徴とする自動変速
    機の故障診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の自動変
    速機の故障診断装置において、 エンジンの負荷状態を検出するエンジン負荷検出手段を
    備え、 前記補正情報記憶手段は、前記エンジン負荷検出手段に
    より所定量以上の負荷状態が検出されている時の油圧補
    正情報を記憶することを特徴とする自動変速機の故障診
    断装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかの項に記載の自
    動変速機の故障診断装置において、 自動変速機の油温を検出する油温検出手段を備え、 前記不具合系統特定手段は、前記油温検出手段により検
    出された油温が所定範囲内にある時の油圧補正情報を用
    いて不具合系統を特定することを特徴とする自動変速機
    の故障診断装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかの項に記載の自
    動変速機の故障診断装置において、 前記不具合系統特定手段により特定された不具合系統の
    不具合部位を故障発生確率の高い順に出力する不具合系
    統出力手段を備えることを特徴とする自動変速機の故障
    診断装置。
JP7019298A 1995-02-07 1995-02-07 自動変速機の故障診断装置 Pending JPH08210489A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003156143A (ja) * 2001-11-20 2003-05-30 Aisin Aw Co Ltd 自動変速機の制御装置
US7058497B2 (en) 2002-10-11 2006-06-06 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Apparatus and method for determining a failure in an automatic transmission
JP2011174483A (ja) * 2010-02-23 2011-09-08 Nsk Ltd 無段変速装置
CN108819919A (zh) * 2018-08-09 2018-11-16 深圳技术大学(筹) 一种自动变速箱液力变矩器的修复方法
CN114363151A (zh) * 2022-01-07 2022-04-15 北京金山云网络技术有限公司 故障检测方法和装置、电子设备和存储介质

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