JPH08209975A - 可変減衰制振装置 - Google Patents

可変減衰制振装置

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JPH08209975A
JPH08209975A JP1616195A JP1616195A JPH08209975A JP H08209975 A JPH08209975 A JP H08209975A JP 1616195 A JP1616195 A JP 1616195A JP 1616195 A JP1616195 A JP 1616195A JP H08209975 A JPH08209975 A JP H08209975A
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JP
Japan
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vibration
vibrating body
damper
motion
building
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Application number
JP1616195A
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English (en)
Inventor
Kimimasa Hirasawa
仁正 平沢
Tatsuo Hatato
龍夫 畑戸
Akira Taga
章 多賀
Kaoru Yamada
芳 山田
Toshio Fujioka
敏雄 藤岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maeda Corp
Original Assignee
Maeda Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電気粘性流体を応用した可変減衰制振装置を
提供する。 【構成】 建築物(300)の振動に伴って振動する振
動体(4)と、電気粘性流体の封入された収容器、前記
電気粘性流体に電圧を印加する電圧印加手段および前記
収容器内に配置され前記振動体の振動に連動して回転す
る回転部材を有する電気粘性流体式ダンパー(8)とを
備える可変減衰制振装置(1)において、前記振動体が
円弧を描いて揺動し得る形で載置される支持部材(2、
2′、3)と、任意のトルクが作用し得る回転部材を有
する任意トルク発生手段(6′)と、前記任意トルク発
生手段および前記電気粘性流体式ダンパーの各回転部材
と前記振動体とを相互の運動を伝達する形で接続する運
動伝達手段(5、5′)を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、印加する電圧により粘
度が増減する電気粘性流体を応用した、建築物の可変減
衰制振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、地震、強風等による建築物の
振動を抑制するために種々の制振装置が提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そして、近時、電気粘
性流体を制振装置へ応用することが試みられている。本
発明は、電気粘性流体を応用した可変減衰制振装置を提
供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、建築物(300)の振動に伴って振動する振動体
(4)と、電気粘性流体の封入された収容器(ケーシン
グ7c、8c)、前記電気粘性流体に電圧を印加する電
圧印加手段(電極7f、7r、8f、8r、電圧印加装
置78)および前記収容器内に配置され前記振動体の振
動に連動して回転する回転部材(回転電極7r、8r)
を有する電気粘性流体式ダンパー(ディスク式ダンパー
7、円筒式ダンパー8)とを備える可変減衰制振装置
(1、1′)において、前記振動体が円弧を描いて揺動
し得る形で載置される支持部材(円弧運動ガイド2、
2′、20、20′、振動架台3)と、任意のトルクが
作用し得る回転部材(6r)を有する任意トルク発生手
段(トルク発生器6、6′)と、前記任意トルク発生手
段および前記電気粘性流体式ダンパーの各回転部材と前
記振動体とを相互の運動を伝達する形で接続する運動伝
達手段(運動伝達機構5、5′、50、50′)を設け
た構成を特徴とする。
【0005】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記支持部材として、前記振動体が円
弧を描いて揺動し得る形で載置される第1の支持部材
(円弧運動ガイド2′、20′、振動架台3)と、当該
第1の支持部材が円弧を描いて揺動し得る形で載置され
る第2の支持部材(円弧運動ガイド2、20)を設け、
前記任意トルク発生手段および前記電気粘性流体式ダン
パーを、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材
のそれぞれに対して固定して配置し、前記運動伝達手段
として、前記第1の支持部材に対して固定して配置され
た任意トルク発生手段および電気粘性流体式ダンパーの
各回転部材と前記振動体とを相互の運動を伝達する形で
接続する第1の運動伝達手段(運動伝達機構5′、5
0′)と、前記第2の支持部材に対して固定して配置さ
れた任意トルク発生手段および電気粘性流体式ダンパー
の各回転部材と前記第1の支持部材とを相互の運動を伝
達する形で接続する第2の運動伝達手段(運動伝達機構
5′、50′)を設けた構成を特徴とする。
【0006】
【作用】請求項1に記載の発明によれば、振動体が円弧
を描いて揺動し得る形で載置される支持部材を設けたの
で、振動体は下側から支持されつつ振り子のように揺動
する。また、任意トルク発生手段を設けたので、振動体
に作用する力を自由に制御することができる。
【0007】請求項2に記載の発明によれば、第1の運
動伝達部材を介して振動体の揺動と第1の支持部材に対
して固定して配置された任意トルク発生手段および電気
粘性流体式ダンパーの各回転部材の回転とが相互に伝達
され、第2の運動伝達部材を介して第1の支持部材の揺
動と第2の支持部材に対して固定して配置された任意ト
ルク発生手段および電気粘性流体式ダンパーの各回転部
材の回転とが相互に伝達される。
【0008】
【実施例】本発明の一実施例に係る可変減衰制振装置1
は、図1、図2又は図3に示すように、円弧運動ガイド
2、2、振動架台3、円弧運動ガイド2′、2′、振動
体4、運動伝達機構5、5、トルク発生器6、6、ディ
スク式ダンパー7、7、7、7、運動伝達機構5′、
5′、トルク発生器6′、6′、円筒式ダンパー8、
8、8、8、ピストン式ダンパー9、9、コイルばね1
0、10、フレーム11等によって構成されており、建
築物300の最上階等の床面上に設置されている。
【0009】即ち、建築物300の床面上には、レール
状に形成された円弧運動ガイド2、2が、図3に示すよ
うに、互いに平行に配置された形で固定されている。そ
して、円弧運動ガイド2、2上には、所定の重量の振動
架台3が、円弧運動ガイド2、2に対して平行な方向
(図3左右方向)へ、円弧を描いて揺動し得る形で載置
されている。
【0010】円弧運動ガイド2の上部には、図1に示す
ように、円弧形の支持面2sが形成されている。一方、
振動架台3の下部には、図1に示すように、複数のロー
ラー(カムフォロア等)2rが、円弧運動ガイド2の支
持面2sに対応して円弧状に配置された形で、回転自在
に装着されている。そして、振動架台3は、当該ローラ
ー2rが支持面2sに当接して支持面2s上を転動する
形で、円弧運動ガイド2、2上に載置されている。
【0011】そして、振動架台3上には、円弧運動ガイ
ド2′、2′が、図3に示すように、円弧運動ガイド
2、2に対して垂直に配置された形で固定されている。
そして、円弧運動ガイド2′、2′上には、所定の重量
の振動体4が、円弧運動ガイド2′、2′に対して平行
な方向(図3上下方向)へ、円弧を描いて揺動し得る形
で載置されている。
【0012】円弧運動ガイド2′は、円弧運動ガイド2
と同様に構成されており、図2に示すように、ローラー
2rが振動体4の下部に装着されている。なお、円弧運
動ガイド2′の構成要素については、円弧運動ガイド2
の構成要素と同一の符号を使用して、説明を省略する。
【0013】一方、建築物300の床面上には、トルク
発生器6、6、ディスク式ダンパー7、7、7、7が固
定されており、トルク発生器6、6、ディスク式ダンパ
ー7、7、7、7は、運動伝達機構5、5を介して振動
架台3に接続されている。
【0014】トルク発生器(モーターを含む)6には、
図4に示すように、固定部材6fが、建築物300の床
面に固定された形で設けられており、固定部材6fの内
側には、回転部材6rが、運動伝達機構5(後述)の回
転軸5sに固着された形で設けられている。そして、固
定部材6f、回転部材6rには、それぞれ、電磁石6
e、6mが、相互に電磁力を作用させ得る形で装着され
ている。そして、各電磁石6e、6mには、制御装置
(図示せず)が接続されており、当該制御装置には、振
動センサ等が接続されている。
【0015】ディスク式ダンパー7には、図5に示すよ
うに、円筒形に形成されたケーシング7cが、建築物3
00の床面に対して固定された形で設けられている。ケ
ーシング7cの内側面と内周面には、円板形に形成され
た複数の固定電極(通電材)7fが固定されており、固
定電極7fの中央部には回転軸5sに対応する穴が形成
されている。また、ケーシング7cの内部には、円板形
に形成された複数の回転電極7rが、固定電極7fとの
間に所定の隙間を開けて交互に配置された形で設けられ
ており、回転電極7rは、運動伝達機構5(後述)の回
転軸5sに固着されている。そして、各回転電極7r、
各固定電極7fには、電圧印加装置(電源を含む)78
が接続されており、電圧印加装置78には、振動センサ
等(図示せず)が接続されている。そして、ケーシング
7cの内部には、電気粘性流体が封入されている。な
お、図中二点鎖線で示す電圧印加装置78への配線は図
解の便宜上のものである。
【0016】運動伝達機構5には、図3に示すように、
回転軸5s、5sが、円弧運動ガイド2、2に対して垂
直に配置された形で、建築物300の床面に対して固定
された軸受を介して回転自在に設けられており、各回転
軸5sの両端には、プーリー5p、5pが固着されてい
る。そして、回転軸5s、5sのプーリー5p、5p間
には、図1に示すように、弾性素材によって無端環状に
形成されたベルト5bが装着されており、ベルト5b
は、接続部材5cを介して振動架台3の下部中央部に連
結されている。一方、振動架台3の下部には、複数のロ
ーラー5rが、円弧運動ガイド2の支持面2sに対応し
て円弧状に配置された形で、回転自在に装着されてい
る。そして、ベルト5bの接続部材5c側の部分は、振
動架台3と共に円弧を描いて移動し得る形で、各ローラ
ー5rを介して押圧されている。
【0017】また、振動架台3上には、トルク発生器
6′、6′、円筒式ダンパー8、8、8、8が固定され
ており、トルク発生器6′、6′、円筒式ダンパー8、
8、8、8は、運動伝達機構5′、5′を介して振動体
4に接続されている。
【0018】トルク発生器6′は、トルク発生器6と同
様に構成されており、固定部材6fが振動架台3に固定
され、回転部材6rは運動伝達機構5′(後述)の回転
軸5sに固着されている。なお、トルク発生器6′の構
成要素については、トルク発生器6の構成要素と同一の
符号を使用して、説明を省略する。
【0019】円筒式ダンパー8には、図6に示すよう
に、円筒形に形成されたケーシング8cが、振動架台3
に対して固定された形で設けられている。ケーシング8
cの内側面と内周面には、相互に直径が異なる円筒形に
形成された複数の固定電極8fが同心円状に配置された
形で固定されている。また、ケーシング8cの内部に
は、円板8dが設けられており、円板8dは、運動伝達
機構5′(後述)の回転軸5sに固着されている。そし
て、円板8dには、相互に直径が異なる円筒形に形成さ
れた複数の回転電極8rが、固定電極8fとの間に所定
の隙間を開けて交互に同心円状に配置された形で固定さ
れている。そして、各回転電極8r、各固定電極8fに
は、電圧印加装置78が接続されている。また、ケーシ
ング8cの内部には、電気粘性流体が封入されている。
【0020】運動伝達機構5′は、運動伝達機構5と同
様に構成されており、図3に示すように、回転軸5s、
5sが、円弧運動ガイド2′、2′に対して垂直に配置
された形で、振動架台3に対して固定された軸受を介し
て回転自在に設けられている。そして、ベルト5bは、
図2に示すように、接続部材5cを介して振動体4の下
部中央部に接続されており、ローラー5rは振動体4の
下部に装着されている。なお、運動伝達機構5′の構成
要素については、運動伝達機構5の構成要素と同一の符
号を使用して、説明を省略する。
【0021】また、建築物300の床面上には、フレー
ム11が、振動体4を包囲する形で固定されており、振
動体4とフレーム11間には、複数のピストン式ダンパ
ー9、複数のコイルばね10が装着されている。
【0022】ピストン式ダンパー9には、図7に示すよ
うに、シリンダー9cが、フレーム11に連結して設け
られており、シリンダー9cの内部には、ピストン9p
が、振動体4に連結して設けられている。そして、ピス
トン9cには、複数の絞り通路9hが貫通して形成され
ており、絞り通路9hには、電極9e、9mが相互に所
定の隙間を開けて固着されている。そして、各電極9
e、9mには、電圧印加装置78が接続されている。そ
して、シリンダ9cの内部には、電気粘性流体が封入さ
れている。
【0023】従って、上述の可変減衰制振装置1の設置
された建築物300が、地震、強風等によって振動する
と、建築物300の振動に対応して、振動体4が図3上
下左右方へ振り子のように揺動(振動)する。そして、
振動体4が揺動すると、振動体4の揺動に対応して、振
動体4には、重力、コイルばね10による復元力と、デ
ィスク式ダンパー7、円筒式ダンパー8、ピストン式ダ
ンパー9による減衰力と、トルク発生器6、6′による
任意の力が作用して、建築物300の揺れが抑制され
る。
【0024】この際、振動体4の揺動は、図3上下方向
については、円弧運動ガイド2′、2′を介して、振動
架台3に対して円弧を描いて移動する形で行われ、図3
左右方向については、円弧運動ガイド2、2を介して、
振動架台3と一体的に、建築物300の床面に対して円
弧を描いて移動する形で行われる。即ち、円弧運動ガイ
ド2′、2の各支持面2sは、図1又は図2に示すよう
に、円弧形に形成されており、振動体4及び振動架台3
の下部には複数のローラー2rが装着されているので、
振動体4及び振動架台3は、円滑に、円弧を描く形で図
3上下又は左右方向へ揺動する。
【0025】そして、重力、コイルばね10による復元
力は、振動体4が揺動し、コイルばね10が弾性変形す
ることによって発生する。即ち、振動体4が振り子のよ
うに揺動するので、振動体4の重量を復元力として利用
することができると共に、振動体4を吊り下げる必要が
ないので可変減衰制振装置1の高さを低く形成すること
ができる。また、建築物300の完成後に、所定の弾性
率のコイルばね10を装着することにより、振動体4の
固有周期を微調整することができる。なお、コイルばね
10は、微調整用であるので、比較的小形のものを用い
ることができる。
【0026】そして、振動体4に対する運動(力)の伝
達は、図3上下方向については、運動伝達機構5′、
5′を介して、振動体4の揺動とトルク発生器6′、
6′の各回転部材6r及び円筒式ダンパー8、8、8、
8の各回転電極8r(円板8d)の回転とを相互に伝達
する形で行われる。また、図3左右方向については、運
動伝達機構5、5を介して、振動体4及び振動架台3の
揺動とトルク発生器6、6の各回転部材6r及びディス
ク式ダンパー7、7、7、7の各回転電極7rの回転と
を相互に伝達する形で行われる。即ち、振動体4又は振
動架台3が揺動すると、接続部材5cを介してベルト5
bが移動し、ベルト5bを介してプーリー5p及び回転
軸5sが回転し、回転軸5sを介して回転部材6r又は
回転電極8r、回転電極7rが回転する。
【0027】この際、運動伝達機構5′、5の各ベルト
5bの接続部材5c側の部分は、図1又は図2に示すよ
うに、複数のローラ5rを介して、支持面2sに対応し
て円弧状に配置されているので、円弧を描いて揺動する
振動体4又は振動架台3の移動量、移動速度と、トルク
発生器6、6′の回転部材6r、円筒式ダンパー8の回
転電極8r又はディスク式ダンパー7の回転電極7rの
回転量、回転速度とを、相互に好適に対応させることが
できる。また、トルク発生器6′及び円筒式ダンパー8
は振動架台3上に配置されているので、振動体4の揺動
とトルク発生器6′の回転部材6r及び円筒式ダンパー
8の回転電極8rの回転との相互の伝達を比較的容易に
行うことができる。
【0028】そして、ディスク式ダンパー7、円筒式ダ
ンパー8による減衰力は、振動体4又は振動架台3の揺
動に伴って回転電極7r、8rが回転して、ケーシング
7c、8c内の電気粘性流体から粘性抵抗を受けること
により発生する。この際、交互に配置された各固定電極
7f、8fと各回転電極7r、8rとの間に粘性抵抗が
生じ、全体として大きな粘性抵抗が生じるので、比較的
小型のディスク式ダンパー7、円筒式ダンパー8によっ
て、比較的大きな減衰力を発生することができる。ま
た、ピストン式ダンパー9による減衰力は、振動体4の
揺動に伴ってピストン9pが移動して、シリンダ9c内
の電気粘性流体から粘性抵抗を受けることにより発生す
る。
【0029】また、ディスク式ダンパー7、円筒式ダン
パー8及びピストン式ダンパー9による減衰力は、電気
粘性流体の粘度を加減することにより、最適な値に調整
される。即ち、電圧印加装置78、電極7f、7r、8
f、8r、9e、9mを介してケーシング7c、8c、
シリンダ9c内の電気粘性流体に印加する電圧を適宜加
減することにより、電気粘性流体の粘度を変化させるこ
とができるので、ディスク式ダンパー7、円筒式ダンパ
ー8及びピストン式ダンパー9の減衰力を容易に調整す
ることができる。また、建築物300の振動状態をセン
サ等により検知して、建築物300と振動体4の振動状
態に応じて、ケーシング7c、8c、シリンダ9c内の
電気粘性流体に印加する電圧を適宜加減することによ
り、ディスク式ダンパー7、円筒式ダンパー8及びピス
トン式ダンパー9の減衰力を瞬時に調整することもでき
る。
【0030】また、各トルク発生器6、6′による力
は、回転部材6rが固定部材6fから電磁力を受けるこ
とにより発生する。即ち、建築物300と振動体4の振
動状態をセンサ等により検知して、建築物300と振動
体4の振動状態に応じて、固定部材6f及び回転部材6
r上の電磁石6e、6mに電圧を印加すると、固定部材
6fと回転部材6r間に電磁力が作用する。従って、ト
ルク発生器6、6′においては、振動体4の運動状態に
依存することなく、任意の時に任意の大きさ、方向のト
ルクを発生することができるので、振動体4に作用する
力を自由に制御することができ、建築物300の振動の
抑制を好適に行うことができる。
【0031】なお、振動体4又は振動架台3の揺動とト
ルク発生器6、6′の回転部材6r又はディスク式ダン
パー7、円筒式ダンパー8の回転電極7r、8rの回転
との相互の伝達に関して、上述の運動伝達機構5、5′
においてはベルト5bとプーリー5p、5pを用いてい
るが、歯車等を用いることもできる。また、振動体4及
び振動架台3の円弧を描いて揺動し得る形での支持に関
して、上述の円弧運動ガイド2、2′においては円弧形
の支持面2sとローラー2rを用いているが、種々のこ
ろがり機構、すべり機構を用いることができる。
【0032】例えば、図8又は図9に示すように、可変
減衰制振装置1′において、運動伝達機構50、50′
の各回転軸5sの両端には、歯車50p、50pが固着
されている。一方、振動架台3、振動体4の下部には、
それぞれ、円弧運動ガイド20、20′(後述)のレー
ル20rに対応して円弧状に形成された歯車50g、5
0gが固着されており、各歯車50gは回転軸5s、5
sの歯車50p、50pと噛み合っている。そして、振
動体4又は振動架台3が揺動すると、歯車50gを介し
て歯車50p及び回転軸5sが回転し、回転軸5sを介
して回転部材6r又は回転電極8r、7rが回転する。
従って、運動伝達機構50、50′においては、滑り等
を生ずることなく確実に運動の伝達を行うことができ、
建築物300の振動を好適に抑制することができる。
【0033】また、円弧運動ガイド20、20′の上部
には、円弧形に形成されたレール20rが固着されてい
る。一方、振動架台3、振動体4の下部には、複数の滑
動ブロック20bが固着されている。そして、振動架台
3、振動体4は、当該滑動ブロック20bがレール20
rと係合してレール20rに沿って滑る形で、円弧運動
ガイド20、20′上に載置されている。従って、円弧
運動ガイド20、20′においては、振動架台3及び振
動体4を、円滑に円弧を描いて揺動する形で支持するこ
とができる。なお、可変減衰制振装置1′又は運動伝達
機構50、50′の構成要素の中、可変減衰制振装置1
又は運動伝達機構5、5′の構成要素と同一の構成要素
については、同一の符号を使用して、説明を省略する。
【0034】以上、可変減衰制振装置1、1′について
説明したが、可変減衰制振装置1、1′は、本発明の一
実施例であり、本発明はこれに限定されるものではな
く、構成要素を適宜変更してもよい。例えば、可変減衰
制振装置1、1′においては、トルク発生器6の回転部
材6r及びディスク式ダンパー7の回転電極7rの回転
軸5sを一体化(直結)し、トルク発生器6′の回転部
材6r及び円筒式ダンパー8の回転電極8rの回転軸5
sを一体化しているが、別個に運動(力)を伝達するよ
うに構成してもよい。また、歯車等を介在させて加減速
して伝達するように構成してもよい。また、可変減衰制
振装置1、1′においては、ピストン式ダンパー9及び
コイルばね10を、振動体4とフレーム11間に装着し
ているが、振動体4と振動架台3間および振動架台3と
フレーム11(又は建築物300)間に装着してもよ
い。また、運動伝達機構5、5′においては、ベルト5
bとプーリー5pを用いているが、チェーンとスプロケ
ットを用いてもよい。また、可変減衰制振装置1、1′
においては、ディスク式ダンパー7と円筒式ダンパー8
とを組み合わせて採用しているが、いすれか一方のみを
使用条件等に基づいて選択して採用してよい。また、可
変減衰制振装置1、1′においては、振動体4の図3上
下方向および左右方向の振動を制御するように構成され
ているが、いづれか一方向の振動のみを制御するように
構成してもよい。
【0035】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、振動体
が円弧を描いて揺動し得る形で載置される支持部材を設
けたので、振動体を下側から支持しつつ振り子のように
揺動させることができる。従って、振動体の重量を復元
力として利用できると共に、振動体を吊り下げる必要が
ないので可変減衰制振装置の高さを低く形成することが
できる。また、任意トルク発生手段を設けたので、振動
体に作用する力を自由に制御することができ、建築物の
振動の抑制を好適に行うことができる。
【0036】請求項2に記載の発明によれば、第1の運
動伝達部材を介して振動体の揺動と第1の支持部材に対
して固定して配置された任意トルク発生手段および電気
粘性流体式ダンパーの各回転部材の回転とを相互に伝達
し、第2の運動伝達部材を介して第1の支持部材の揺動
と第2の支持部材に対して固定して配置された任意トル
ク発生手段および電気粘性流体式ダンパーの各回転部材
の回転とを相互に伝達するので、請求項1に記載の発明
の上記効果に加えて、振動体の揺動と任意トルク発生手
段および電気粘性流体式ダンパーの各回転部材の回転と
の相互の伝達を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る可変減衰制振装置を示
す正面図である。
【図2】図1に示す可変減衰制振装置の側面図である。
【図3】図1に示す可変減衰制振装置の平面図である。
【図4】図1又は図2に示す可変減衰制振装置のトルク
発生器の拡大断面図である。
【図5】図2に示す可変減衰制振装置のディスク式ダン
パーの拡大断面図である。
【図6】図1に示す可変減衰制振装置の円筒式ダンパー
の拡大断面図である。
【図7】図1又は図2に示す可変減衰制振装置のピスト
ン式ダンパーの拡大断面図である。
【図8】本発明の別の実施例に係る可変減衰制振装置を
示す正面図である。
【図9】図8に示す可変減衰制振装置の側面図である。
【符号の説明】
1、1′ 可変減衰制振装置 2 支持部材、第2の支持部材(円弧運動ガイド) 2′ 支持部材、第1の支持部材(円弧運動ガイド) 3 支持部材、第1の支持部材(振動架台) 4 振動体 5 運動伝達手段、第2の運動伝達手段(運動伝達機
構) 5′ 運動伝達手段、第1の運動伝達手段(運動伝達機
構) 6、6′ 任意トルク発生手段(トルク発生器) 6r 回転部材 7 電気粘性流体式ダンパー(ディスク式ダンパー) 7c 収容器(ケーシング) 7f 電圧印加手段(固定電極) 7r 電圧印加手段、回転部材(回転電極) 8 電気粘性流体式ダンパー(円筒式ダンパー) 8c 収容器(ケーシング) 8f 電圧印加手段(固定電極) 8r 電圧印加手段、回転部材(回転電極) 20 支持部材、第2の支持部材(円弧運動ガイド) 20′ 支持部材、第1の支持部材(円弧運動ガイド) 50 運動伝達手段、第2の運動伝達手段(運動伝達機
構) 50′ 運動伝達手段、第1の運動伝達手段(運動伝達
機構) 78 電圧印加手段(電圧印加装置) 300 建築物
フロントページの続き (72)発明者 山田 芳 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内 (72)発明者 藤岡 敏雄 東京都千代田区富士見二丁目10番26号 前 田建設工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の振動に伴って振動する振動体と、
    電気粘性流体の封入された収容器、前記電気粘性流体に
    電圧を印加する電圧印加手段、および前記収容器内に配
    置され前記振動体の振動に連動して回転する回転部材を
    有する電気粘性流体式ダンパーとを備える可変減衰制振
    装置において、 前記振動体が円弧を描いて揺動し得る形で載置される支
    持部材と、 任意のトルクが作用し得る回転部材を有する任意トルク
    発生手段と、 前記任意トルク発生手段および前記電気粘性流体式ダン
    パーの各回転部材と前記振動体とを相互の運動を伝達す
    る形で接続する運動伝達手段を設けたことを特徴とする
    可変減衰制振装置。
  2. 【請求項2】前記支持部材として、前記振動体が円弧を
    描いて揺動し得る形で載置される第1の支持部材と、当
    該第1の支持部材が円弧を描いて揺動し得る形で載置さ
    れる第2の支持部材を設け、 前記任意トルク発生手段および前記電気粘性流体式ダン
    パーを、前記第1の支持部材および前記第2の支持部材
    のそれぞれに対して固定して配置し、 前記運動伝達手段として、前記第1の支持部材に対して
    固定して配置された任意トルク発生手段および電気粘性
    流体式ダンパーの各回転部材と前記振動体とを相互の運
    動を伝達する形で接続する第1の運動伝達手段と、前記
    第2の支持部材に対して固定して配置された任意トルク
    発生手段および電気粘性流体式ダンパーの各回転部材と
    前記第1の支持部材とを相互の運動を伝達する形で接続
    する第2の運動伝達手段を設けたことを特徴とする請求
    項1に記載の可変減衰制振装置。
JP1616195A 1995-02-02 1995-02-02 可変減衰制振装置 Pending JPH08209975A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN113833143A (zh) * 2021-08-20 2021-12-24 广东省建筑设计研究院有限公司 防锁死单向滑动减震铰支座

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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