JPH08208635A - 抗ウイルス化合物及び医薬組成物 - Google Patents

抗ウイルス化合物及び医薬組成物

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JPH08208635A
JPH08208635A JP19690295A JP19690295A JPH08208635A JP H08208635 A JPH08208635 A JP H08208635A JP 19690295 A JP19690295 A JP 19690295A JP 19690295 A JP19690295 A JP 19690295A JP H08208635 A JPH08208635 A JP H08208635A
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nonan
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JP19690295A
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English (en)
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Ansel De La Fente Jesus
ヘスス・アンセル・デ・ラ・フエンテ
Jose Malgan Juan
フワン・ホセ・マルガン
S Cross Sue
スエ・エセ・クロス
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FUARUMAMAALE SA
Pharmamar SA
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FUARUMAMAALE SA
Pharmamar SA
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抗ウイルス活性、特にレトロウイルスに対す
る抗ウイルス活性を有する新規な化合物及び新規な医薬
組成物の提供。 【解決手段】 本発明は、一般式 【化1】 〔式中XはOまたはSであり、nは1〜9の整数であ
り、各R1は互いに独立に水素及びC1〜C4低級アルキ
ル基(またはその他の基)の中から選択され、環は3個
までの二重結合を有し、かつ窒素、硫黄及び/または酸
素の中から選択された3個までのヘテロ原子を有するC
2〜C6環系である〕を有する化合物を提供する。本発明
はまた、薬剤学的に許容可能なキャリヤ、稀釈剤または
賦形剤と、抗ウイルス有効量、好ましくは抗レトロウイ
ルス有効量の上記化合物とを含有する医薬組成物も提供
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抗ウイルス活性、
特にレトロウイルスに対する活性を有する新規な化合物
及び新規な医薬組成物を提供する。本発明の化合物は昆
虫摂食阻害剤(insect antifeedant
s)としても有用であると考えられる。
【0002】
【発明の背景】ヒトにも他の動物にも、レトロウイルス
が病因であると判明したウイルス性疾患が幾つか存在す
る。ヒトが罹患するそのような疾患のうちで最も一般的
なものは、AIDSまたはARCのようなヒト免疫不全
ウイルス(HIV)により惹起されるものである。上記
疾患には外にも、B型肝炎及びデルタ型肝炎などが有
る。ネコのレトロウイルス性疾患には、ネコ免疫不全ウ
イルス(FIV)及びネコ白血病ウイルス(FeLV)
によって惹起される疾患が含まれる。有蹄類のVisn
aウイルス感染など、他の幾つかの動物種もレトロウイ
ルスに感染する。
【0003】即ち、本発明の化合物または組成物の投与
によって治療可能なレトロウイルス感染の例には、AI
DSの病因物質であるHIVへの感染、並びに白血病及
びリンパ腫を惹起するHTLV−I(ヒトT細胞ウイル
スI型)への感染が含まれる。本発明の化合物または組
成物の投与によって治療可能なヒト以外の動物のレトロ
ウイルス感染の例としては、ネコにおいて白血病及び免
疫不全を惹起するFeLV(ネコ白血病ウイルス)への
感染を挙げることができる。本発明の化合物及び組成物
は、水痘を含めたヘルペス病変、EBV感染及びCMV
感染など、他のレトロウイルス感染の治療にも有効であ
ると考えられる。
【0004】
【発明の概要】本発明の化合物は総て次の基本構造
【0005】
【化32】
【0006】を有し、即ちビシクロ−[4.3.0]−
ノナン−8−オン系である。
【0007】好ましくは、本発明の化合物は置換6,7
−エポキシ−ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
オンであり、置換基は低級アルキルの中から選択され、
好ましくはメチルであり、かつ最も好ましくは1位及び
5位に位置し、また9位には以下に示す環置換基(炭素
環または複素環)を有する。
【0008】
【化33】
【0009】上記構造の9位に位置するのに適した炭素
環または複素環系は、シクロペンタジエン、ピロール、
フラン、チオフェン、ベンゼン、ピリジン、ピラン、ピ
ロン、ナフタレン、キノリン、イソキノリン、キノリジ
ン、アクリジン、フェナントリジン、ベンゾピラン、ピ
ラゾール、イミダゾール、イソオキサゾール、オキサゾ
ール、イソチアゾール、チアゾール、ピリダジン、ピリ
ミジン、ピラジン、オキサジン、チアジン、ジオキサ
ン、プリン、プテリジン、トリアジン、シドノン、ボレ
ピン(borepine)、アゼピン、オゼピン(oz
epine)及びチエピンを含む置換及び非置換環の中
から選択され得る。
【0010】上記置換6,7−エポキシ−ビシクロ−
[4.3.0]−ノナン−8−オンの例を次に示す。
【0011】
【化34】
【0012】先に規定したように、本発明の化合物(ま
たはその置換基)は置換されていてもいなくてもよい。
本発明に有用な置換基には、ハロゲン、ヒドロキシ、C
3、C1〜C6アシル、C1〜C6アルキル、C2〜C6
ルケニル、C2〜C6アルキニル、C1〜C6アルコキシ、
6〜C18アリール、C2〜C6ジアルコキシメチル、シ
アノ、C3〜C8シクロアルキル、C3〜C6ヘテロシクロ
アルキル、C3〜C15ジアルキルアミノアルキル、カル
ボキシ、C2〜C6カルボン酸、カルボキサミド、C1
6ハロアルキル、C1〜C6ハロアルキルチオ、アリ
ル、C7〜C20アラルキル、ベンゼン環に縮合したC3
6ヘテロシクロアルキル環、C1〜C6アルキルチオ、
1〜C6アルキルスルホニル、C1〜C6ハロアルキルス
ルホニル、C1〜C6アルキルスルフィニル、C1〜C6
ロアルキルスルフィニル、アリールチオ、C1〜C6ハロ
アルコキシ、アミノ、C1〜C6アルキルアミノ、C2
15ジアルキルアミノ、ヒドロキシ、カルバモイル、C
1〜C6N−アルキルカルバモイル、C2〜C15N,N−
ジアルキルカルバモイル、ニトロ、C2〜C15ジアルキ
ルスルファモイル等が含まれる。
【0013】典型的C1〜C6アルキル基には、メチル、
エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、t
−ブチル、i−ブチル、ペンチル及びヘキシル基が含ま
れる。
【0014】典型的C3〜C8シクロアルキル基には、シ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチル及びシクロオクチル基が含ま
れる。
【0015】典型的C2〜C6カルボン酸アシル基には、
アセチル、プロパノイル、i−プロパノイル、ブタノイ
ル、s−ブタノイル、ペンタノイル及びヘキサノイル基
が含まれる。
【0016】典型的アリール基には、フェニル、ナフチ
ル、フェナントリル、アントラシル及びフルオレン基が
含まれる。
【0017】典型的アリール置換カルボン酸基には、1
個以上のアリール基で置換された上記カルボン酸アシル
基、例えばジフェニルアセトキシ及びフルオレンカルボ
キシ基が含まれる。
【0018】典型的アルカリール基には、1個以上のC
1〜C6アルキル基で置換された上記アリール基が含まれ
る。
【0019】典型的アラルキル基には、1個以上の上記
アリール基で置換されたC1〜C6アルキル基、例えばフ
ェネチル、フェニルプロピル、フェニルブチル、フェニ
ルペンチル及びフェニルヘキシル、並びにこれらの分枝
鎖異性体が含まれる。
【0020】典型的C1〜C6アルコキシカルボニル基に
は、メトキシ、エトキシ、プロパノキシ、i−プロパノ
キシ、n−ブタノキシ、t−ブタノキシ、i−ブタノキ
シ、ペンタノキシ及びヘキサノキシ基で置換されたカル
ボニルが含まれる。
【0021】典型的アラルキル基には、フェニル、ナフ
チル、フェナントリル及びアントラシル基で置換された
上記C1〜C6アルキル基が含まれる。
【0022】典型的C2〜C6アルケニル基には、ビニ
ル、アリル、2−ブテニル、2−ペンテニル及び2−ヘ
キセニル基が含まれる。
【0023】典型的C2〜C6アルキニル基には、アセチ
ニル及びプロパルギル基が含まれる。
【0024】典型的ハロ基には、フッ素、塩素、臭素及
びヨウ素が含まれる。
【0025】典型的アロイル基には、フェニル、ナフチ
ル、フェナントリル及びアントラシル基で置換されたカ
ルボニルが含まれる。
【0026】典型的アラルカノイル基には、上記アラル
キル基で置換されたカルボニルが含まれる。
【0027】典型的アラルコキシ基には、フェニル、ナ
フチル、フェナントリル及びアントラシル基で置換され
た上記C1〜C6アルコキシ基が含まれる。
【0028】典型的置換アリール基には、ハロ、ヒドロ
キシ、C1〜C6アルコキシ、アミノ等で置換された上記
アリール基が含まれる。
【0029】典型的ヘテロアリール基には、ベンゼン環
と縮合し得るフリル、チエニル、ピロリル、チアゾリ
ル、ピリジル、ピリミジニル、ピリジニル、オキサゾリ
ル及びフタルイミド基が含まれる。
【0030】典型的置換ヘテロアリール基には、ハロ、
1〜C6アルキル等で置換された上記ヘテロアリール基
が含まれる。
【0031】典型的C3〜C6ヘテロシクロアルキル基に
は、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ピ
ペリジニル、ピペラジニル、モルホリノ及びピロリジニ
ル基が含まれる。
【0032】先に示した化合物の総てに共通する置換ビ
シクロ−[4.3.0]−ノナン−8−オン環系は少な
くとも1個の不斉炭素原子を有し、それによって鏡像異
性体と呼称される、1対以上の非同等の鏡像分子として
存在し得る。分子レベルにおいて、不斉分子のキラリテ
ィーは物理特性の違いの観察、例えば非対称偏光を用い
て正(+)または負(−)方向の光学活性を測定するこ
とによって判別可能である。二つの鏡像異性体の混合物
(普通ラセミ混合物と呼称し、通常は記号“(±)”で
表わす)は、普通(+)回転異性体と(−)回転異性体
との1:1混合物から成るので旋光を惹起しない。他の
物理特性(例えば融点、スペクトル等)は、固有の不斉
を有しないので鏡像異性体同士の間で相違しない。
【0033】上記事実の下で、本発明の化合物の様々な
鏡像異性体が驚くべきことにinvitroでレトロウ
イルスに対し優れた活性を有することが発見された。更
に、この予想外の活性はin vivoでも同様に見出
されると考えられる。
【0034】本発明の好ましい化合物は、式
【0035】
【化35】
【0036】〔式中環は置換及び非置換フェニル及びチ
オフェンの中から選択される〕を有する。
【0037】後段でより詳細に検討するが、上記式は存
在する置換基において可能な様々な立体配座に関する特
別な情報を一切提供しない。本発明者は、本発明におい
て特に好ましい次の特定化合物を単離した。
【0038】
【化36】
【0039】上記式中に示したように、本発明の活性化
合物のエポキシド環(またはそのNもしくはS等価物)
は化合物の対称面に対して二つの異なる立体配座を有し
得る。8位のケトン基が上記対称面を規定すると仮定す
ると、エポキシド環は当該面の上側(PM94116及
びSU0096)かまたは下側(PM94117)に位
置し得る。
【0040】同様に、基本のビシクロ−[4.3.0]
−ノナン−8−オン環系に1個以上のメチル基(C
3)が結合している場合、特に1位に位置している場
合、メチル基は上記式から明らかなように幾つかの立体
配座の可能性を示し得る。
【0041】最後に、9位に結合した炭素環または複素
環も上記対称面の上側と下側とに二つの可能な立体配座
を有し得る。
【0042】当然ながら、3個の不斉基、例えば1位の
CH3、6位及び7位のエポキシド環並びに9位の炭素
環または複素環が存在すれば、8(23)個の可能な組
み合わせが存在する。この点を簡略化するべく、特許請
求の範囲では本発明の化合物を平面的な構造として示
す。しかし、可能な異性体は幾何異性体も鏡像異性体も
総て本発明の化合物に包含されるものとする。場合によ
っては、特定の幾何学的空間配置が抗ウイルス活性を高
める時には実際の立体配座を請求項中に示すことも有り
得る。
【0043】本明細書では次のラセミ化合物を新規な化
合物として特許請求していない。その開示が本明細書に
参考として含まれるMateos等, J. Org.
Chem. 55, pp.1349−1354,
1990に、このラセミ化合物並びに関連する構造類似
体、合成中間体及びその合成が記載されている。
【0044】
【化37】
【0045】本発明以前に、式Iの個々の鏡像異性体
(下記の式A及び式B)は単離されていなかった。式I
のラセミ化合物の、これまでに報告された唯一の用途は
昆虫摂食阻害剤としてのものであった(Mateos
等, 上掲)。上記化合物は本明細書では、抗ウイルス
性、好ましくは抗レトロウイルス性医薬組成物の活性成
分として特許請求されている。Mateos等の化合物
の昆虫摂食阻害剤活性は本発明の新規な化合物も有する
と考えられる。
【0046】
【化38】
【0047】先に述べたように、本発明は新規な抗ウイ
ルス性化合物と、抗ウイルス活性を示す化合物を含有す
る医薬組成物との両方を提供する。即ち、本発明の医薬
組成物は、薬剤学的に許容可能なキャリヤ、稀釈剤また
は賦形剤を含有し、かつ次の一般式
【0048】
【化39】
【0049】〔式中XはOまたはSであり、nは1〜9
の整数であり、各R1は好ましくはHまたはC1〜C4
級アルキル基であり、炭素環または複素環はC3〜C6
素環系であるか、または窒素、硫黄及び/または酸素の
中から選択された3個までのヘテロ原子を有するC2
5複素環系であり、その際いずれの環系も3個までの
炭素−炭素二重結合を有し得る〕を有する化合物を抗ウ
イルス有効量、特に抗レトロウイルス有効量で含有する
医薬組成物を提供する。
【0050】本発明の好ましい一具体例において、本発
明の組成物は抗ウイルス活性成分として、次の亜式
【0051】
【化40】
【0052】を有する化合物を含有する。
【0053】本発明の別の好ましい具体例では、本発明
の組成物は抗ウイルス活性成分として、次の亜式
【0054】
【化41】
【0055】を有する化合物を含有する。
【0056】上記二つの亜式のいずれにおいても、環系
は次のものが特に好ましい。
【0057】
【化42】
【0058】先に示した一般式に該当する化合物の例に
は次のようなものが有る(下記式中R2は先のR1と同義
である)。
【0059】
【化43】
【0060】所望であれば、ビシクロ−[4.3.0]
−ノナン−8−オン環系を更に1個以上の追加の炭素環
と縮合させて次の構造
【0061】
【化44】
【0062】等〔式中R3及びR4は互いに独立に、先の
1と同義である〕を実現し得る。
【0063】
【発明の実施の形態】本発明の化合物及び組成物は、医
学療法で、特にウイルス感染(とりわけ例えばヒトのレ
トロウイルス感染やB型肝炎ウイルス感染)の治療に有
用である。本発明で治療できるレトロウイルス感染の例
には、HIV−1、HIV−2及びヒトT細胞リンパ趨
向性ウイルス(HTLV)(例えばHTLV−I又はH
TLV−II)感染のようなヒトレトロウイルス感染が
含まれる。
【0064】本発明の化合物及び組成物は、レトロウイ
ルス感染に関連する臨床状態、例えばエイズ、カポジ肉
腫、血小板減少性紫斑病、エイズ関連症候群(AR
C)、進行性全身化リンパ節障害(PGL)や、HIV
抗体を保有する患者又はHIVウイルスに対して血清反
応陽性の患者の治療でも有用である。
【0065】ラセミ化合物PM−92131(±)、並
びにその合成中間体及び合成方法はMateos等,
J.Org.Chem.,55,1349−1354
(1990)に記載されている。本発明以前には、個々
のエナンチオマー(PM−92131(+)及びPM−
92131(−))は単離されなかった。
【0066】
【化45】
【0067】各エナンチオマーの単離は、以下に例示す
る合成方法を適用して行われた:
【0068】
【化46】
【0069】エナンチオマーPM−92131(+)及
びPM−92131(−)は、旋光特性により明白に同
定される: PM−92131(−):[α]D 20=−29.1°
(c=2.82,CHCl3) PM−92131(+):[α]D 20=+28.7°
(c=3.21,CHCl3) 各エナンチオマーの絶対配置は、最も活性の高いエナン
チオマーをX線結晶学で分析して決定した。
【0070】
【化47】
【0071】本発明者らが製造した新規な活性化合物を
以下に示す:
【0072】
【化48】
【0073】SU−0096(±)及びPM−9411
8(±)はMateos等が記載するものと同じ合成経
路で合成され、ニトロオレフィンがそれぞれSU−00
91及びSU−0105で置換されている。
【0074】
【化49】
【0075】SU−0096(±)は以下の特性を有す
る:白色固体、融点:107.2℃;IR(CHC
3)1742,1464,1392及び1137cm
-11HNMR(300MHz,CDCl3)δ7.25
(1H,dd,J=4.9,3.0Hz),7.15
(1H,m),6.86(1H,dd,J=4.9,
1.2Hz),4.06(1H,s),3.45(1
H,s),1.95−1.55(6H,m),1.22
(3H,s),0.84(3H,s),0.82(3
H,s);13C NMR(300MHz,CDCl3
δ210.03(s),133.19(s),128.
79(d),124.53(d),123.92
(d),74.47(s),57.54(d),54.
47(d),44.02(s),38.90(t),3
3.70(s),33.37(t),26.96
(q),25.17(q),18.72(t)及び1
8.63(q)。
【0076】PM−94118(±)は以下の特性を有
する:白色固体、融点:98.3℃;IR 2949,
1749,1466,1450,1141,892,8
24,755及び702cm-11H NMR(300
MHz,CDCl3)δ7.30(3H,m),7.0
9(2H,m),3.97(1H,s),3.48(1
H,s),1.95−1.55(6H,m),1.24
(3H,s)及び0.86(6H,s);13C NMR
(300MHz,CDCl3)δ210.02(s),
133.17(s),130.79(d)×2,12
7.89(d)×2,126.98(d),74.27
(s),58.83(d),57.78(d),44.
39(s),39.04(t),33.83(s),3
3.39(t),27.13(q),25.30
(q),20.17(t)及び18.67(q)。
【0077】ラセミ混合物PM−94116/PM−9
4117を得るために、SU−0091をニトロオレフ
ィンとして使用し、以下に示すように一般的な合成経路
に若干の変更を導入した。
【0078】
【化50】
【0079】PM−94116/PM−94117は以
下の特性を有する:IR: 1733,1467,13
76及び1176cm-11H NMR(300MH
z,CDCl3)δ7.29(1H,dd,J=5.
0,3.0Hz),7.03(1H,dd,J=3.
0,1.3Hz),6.78(1H,dd,J=5.
0,1.3Hz),3.81(1H,s),3.43
(1H,s),1.36(3H,s),1.25(3
H,s)及び0.84(3H,s);13C NMR(3
00MHz,CDCl3)δ210.02(s),13
2.319(s),129.03(d),124.77
(d),124.62(d),75.59(s),6
0.59(d),55.55(d),42.99
(s),40.31(t),35.19(t),33.
50(s),27.29(q),24.49(q),2
0.56(q)及び17.94(t)。
【0080】PM−92131(+)とPM−9213
1(−)との分離で説明したのと同じ方法を用いて、エ
ナンチオマーPM−94116とPM−94117とを
分離した。
【0081】
【化51】
【0082】エナンチオマーPM−94116及びPM
−94117は、旋光特性により明白に同定される: PM−94116:[α]D 20=+73.67°(c=
0.13,CHCl3) PM−94117:[α]D 20=−70.57°(c=
0.15,CHCl3) 各エナンチオマーの絶対立体配置は、最も活性の高いエ
ナンチオマーをX線結晶学で分析して決定した。
【0083】
【化52】
【0084】本発明の好ましい抗ウイルス化合物又は組
成物は、先に定義した感染又は症状の治療のための他の
治療薬と併用してもよい。このような他の治療薬の例と
しては、ウイルス感染又は関連症状の治療で有効な薬
剤、例えば3’−アジド−3’−デオキシチミジン(ジ
ドブジン)、2’,3’−ジデオキシヌクレオシド(例
えば2’,3’−ジデオキシシチジン、2’,3’−ジ
デオキシアデノシド及び2’,3’−ジデオキシイノシ
ン)、アシルヌクレオシド(例えばアシルクロビル)、
インターフェロン(例えばα−インターフェロン、β−
インターフェロン及びγ−インターフェロン)、腎臓排
泄阻害剤(例えばプロベニシド)、ヌクレオシド輸送阻
害剤(例えばジピリダモール、ジラゼプ、ミオ−、リド
−又はソルフラジン又はヘキソベンジン)、免疫調整剤
(例えばインターロイキンII及び顆粒球マクロファー
ジコロニー刺激因子、可溶性CD4又はその遺伝子工学
誘導体)、並びにホスホノギ酸が含まれる。このような
併用治療の成分化合物は、別個の又は調合した製剤で同
時に投与してもよいし、異なる時間に、例えば併用効果
が得られるように続いて投与してもよい。
【0085】本発明の抗ウイルス化合物及び組成物は、
治療のため、任意の適切な経路で、例えば経口、直腸
内、経鼻、局所(頬及び舌下を含む)、膣及び非経口
(皮下、筋肉内、静脈内及び皮内を含む)で投与するこ
とができる。好ましい経路は、治療を受ける患者の症状
や年齢、及び感染や活性成分の種類によって異なる。
【0086】一般に、前述した各症状(例えばエイズ)
に適した用量は、治療を受ける患者(例えばヒト)の体
重1kg当たり約5〜500mg/日、好ましくは体重
1kg当たり約10〜200mg/日、最も好ましくは
体重1kg当たり約20〜100mg/日である。望ま
しい用量を2回、3回、4回、5回、6回又はそれ以上
の回数に分け、これらを適当な時間間隔をあけて1日で
投与することが好ましい。これらの1回分の用量は、1
回量製剤で、例えば1回量製剤当たり約2.5〜250
mg、好ましくは約7.5〜100mg、最も好ましく
は約10〜40mgの活性成分を含んだもので投与する
ことができる。
【0087】理想的には、活性成分のピーク血漿濃度が
約1〜100μM、好ましくは約5〜8μM、最も好ま
しくは約7.5〜50μMになるように活性成分を投与
すべきである。これは例えば、場合によっては食塩水溶
液であってもよい0.1〜5%活性成分溶液を静脈内注
射するか、又は約1〜約100mg/kgの活性成分を
含む丸塊として経口投与することにより達せられ得る。
活性成分約0.01〜約5.0mg/kg/時を連続的
に注入するか、又は約0.4〜約15mg/kgの活性
成分を含む製剤を断続的に注入して、所望の血中濃度を
維持することができる。
【0088】活性成分を単独で投与することができる
が、医薬製剤として提供することが好ましい。本発明の
製剤は、前述の活性成分と、少なくとも1種の医薬的に
許容可能なキャリアー、希釈剤又は賦形剤とを含んでな
る。好ましい製剤は、経口、直腸内、経鼻、局所(頬及
び皮舌を含む)、膣又は非経口(皮下、筋肉内、静脈内
及び皮内を含む)投与に適したものを包含する。製剤
は、1回量形態で提供することが好都合であり得、薬学
技術でよく知られた方法で調製され得る。このような方
法は、活性成分を、1種以上の付属成分となるキャリア
ーと調合する段階を含む。一般に、製剤は、活性成分を
液体キャリアーもしくは微粉固体キャリアー又はこれら
の両方と均一かつ十分に調合し、次いで必要とあればこ
れを成形することにより調製される。
【0089】経口投与に適した本発明の製剤は、それぞ
れが所定量の活性成分を含んだカプセル剤もしくは錠剤
のような独立した単位;粉剤もしくは顆粒剤;水性もし
くは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液;又は水中油滴
型液状エマルジョンもしくは油中水滴型液状エマルジョ
ンとして提供され得る。活性成分は、丸塊、舐剤又はパ
スタ剤として提供してもよい。
【0090】場合によっては1種以上の付属成分を添加
して圧縮又は成形して錠剤を製造してもよい。圧縮錠剤
は、さらさらした形態の活性成分(例えば粉剤又は顆粒
剤)を、場合によって結合剤(例えばポビドン、ゼラチ
ン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑択剤、
不活性希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えばデンプングリコ
ール酸ナトリウム、架橋プロビドン、架橋ナトリウムカ
ルボキシメチルセルロース)、界面活性剤又は分散剤と
混合して適切な機械で圧縮することにより調製され得
る。
【0091】すりこみ錠剤は、不活性液体希釈剤で湿潤
させた粉末化合物の混合物を適切な機械で成形すること
により調製され得る。錠剤は場合によってコーティング
してもよいし、切れ目を入れて(scored)もよ
い。また所望の放出プロフィールを得るために例えばヒ
ドロキシプロピル−メチルセルロースを異なる比率で用
いて、活性成分の放出を遅延させるか又は調整するよう
に処方してもよい。場合によって錠剤に腸溶性コーティ
ングを施して、胃を除く腸の部分で放出させてもよい。
【0092】口内への局所投与に適した製剤には、着香
基剤(通常スクロース及びアカシア又はトラガント)中
に活性成分を含む薬用ドロップ剤;不活性基剤(例えば
ゼラチン及びグリセリン又はスクロース及びアカシア)
中に活性成分を含むトローチ剤;及び適切な液状キャリ
アー中に活性成分を含む洗口剤が含まれる。
【0093】直腸内投与に適した製剤は、適切な基剤
(例えばカカオ脂又はサリチレート)を含む坐剤として
提供され得る。
【0094】膣内投与に適した製剤は、活性製剤の他
に、当業界で適切であることが知られているキャリヤー
を含んだ膣坐剤、タンポン、クリーム剤、ゲル剤、パス
タ剤、泡剤又はスプレー製剤として提供され得る。
【0095】非経口投与に適した製剤には、酸化防止
剤、緩衝剤、静菌剤、及び製剤を治療を受ける患者の血
液と等張にする溶質を含み得る水性及び非水性の等張滅
菌溶液注射剤;並びに懸濁剤や増粘剤を含み得る水性及
び非水性の滅菌懸濁液が含まれる。製剤は1回用又は複
数回用の密閉容器、例えばアンプルやバイアルで提供し
てもよく、また凍結乾燥条件下で貯蔵してもよい。この
場合、使用直前に滅菌液状キャリアー(例えば注射用
水)を添加するだけでよい。処方箋に応じて、前述した
種類の滅菌粉剤、顆粒剤及び錠剤から注射溶液及び懸濁
液を調製してもよい。
【0096】好ましい1回量製剤は、活性成分を前述し
たような1日用量もしくは1回用量、又はそのうちの適
量含んでいるものである。
【0097】本発明の製剤が、先に特記した成分の他
に、当該製剤の種類に関係する、業界では慣用的な他の
添加剤を含んでいてもよく、例えば経口投与に適した添
加剤としては、甘味剤、増粘剤及び着香剤のような添加
剤が更に含まれ得る。
【0098】
【実施例】以下の実施例を参照して本発明を更に詳しく
説明する。実施例は本発明を理解する上で役立つが、本
発明を限定するものではない。本明細書に記載する全て
のパーセンテージは、特に明記しない限り、重量%とす
る。全ての温度は摂氏で表記する。
【0099】実施例−抗ウイルス活性 A.ウイルスストック 未精製抽出物の試験用ウイルスストックはDr.Owe
n Weislow,Program Resourc
es,Inc.,Frederick,MDから入手し
たHIV−1 RF(HTLV−IIIRF/H9)であ
った。CEM−SSヒトリンパ様細胞への細胞変性効果
及び溶解効果のためにこの株を選択した。
【0100】良好な抗ウイルスアッセイ試験を展開する
ためには、ウイルスストックの貯蔵及び調製が共に重要
である。高力価ウイルスストックを超低温で貯蔵する
と、多数のアッセイで数カ月の期間にわたって使用する
ことのできる標準化試薬が得られ、結果を比較すること
ができ、別の日に反復実験を実施しても意味がある。
【0101】A.1.ウイルスストックの調製 本明細書で議論する化合物を試験するために使用する抗
ウイルスアッセイのために、H9細胞中でHIV−1
RF感染性ウイルスストックを調製した。元になるH9
細胞もDr.Owen Weislowから入手した。
H9細胞は、特異的HUT 78細胞系に由来する単細
胞クローンであった。HUT 78は、セザリー症候群
患者の末梢血に由来するヒト皮膚T細胞リンパ腫であ
る。H9細胞をPopovic等,“Detectio
n,Isolation,andContinuous
Production of Cytopathic
Retroviruses(HTLV−III)fro
m Patientswith AIDS and p
re−AIDS,”Science,224:497
(1984)の方法によりHUT 78からクローニン
グした。細胞は懸濁液中で増殖し、他の幾つかの細胞系
ほどはHIVによる細胞溶解に感受性を示さない。該細
胞系は、HIV増殖に対して許容的であり、高いウイル
ス収率を得ることができる。
【0102】A.2.HIVウイルスストックの調製手
順 10%ウシ胎児血清、2%L−グルタミン(200m
M)及び50μg/mlゲンタマイシンを追補したRP
MI−1640培地でH9細胞を維持した。培養物を
2.5×105個/mlの細胞濃度で継代培養し、細胞
濃度が1×106個/mlになるまで分裂させ、前述の
細胞濃度に達すると細胞を新しい培地に再分割すること
により、培養物を対数増殖状態で維持した。
【0103】H9細胞にHIV−1を感染させるため
に、容量が50mlで、細胞濃度が5×105個のH9
細胞を、1μg/mlのポリブレン(ヘキサジメトリン
ブロマイド,Sigma catalog,cat.#
H 9268)で37℃にて30分間処理した。インキ
ュベーション期間終了後、細胞を800rpmで10分
間遠心分離にかけ、上清液を廃棄した。細胞ペレット
に、HIV−1ウイルスを約0.1の有効なM.O.
I.(感染多重度)で感染させた。細胞ペレット及びウ
イルスを時々振盪しながら37℃で1時間インキュベー
トした。インキュベーション期間終了後、HIV−1に
感染した22.5×106個の細胞を75mlの増殖培
地に再度懸濁させた。細胞を37℃で2日間培養した。
48時間後、細胞を1000rpmで10分間の遠心分
離にかけて除去し、上清を、液体窒素貯蔵設備での貯蔵
に適した1mlのバイアルに分配した。
【0104】ストックウイルスのウイルス力価を増加さ
せ、非感染性ウイルスを除去するため、前述の手順に加
えて更に幾つかの段階を行った。第1は、感染から24
時間及び48時間後に非感染H9細胞をプールに添加す
ることであり、第2は、凍結、融解、遠心分離して細胞
破片を除去した感染細胞に由来する上清液をプールに添
加することであった。
【0105】A.3.抗ウイルスアッセイ用HIV−1
ウイルスストックの滴定 HIV−1ウイルス力価を決定するために、P.L.N
ara及びP.J.Fischinger“Quant
itative Infectivity Assay
for HIV−1 and −2”(Natur
e,332:469(1988))に記載の定量感染性
シンシチウム生成アッセイを使用した。このアッセイで
は、単感染単位のウイルスが単細胞に感染して、シンシ
チウム生成のような病巣細胞変化を起こす。単感染単位
は単一応答を引き起こすので、ウイルス感染によって引
き起こされる細胞変性効果の数と一次(first o
rder)ウイルス濃度との間には比例関係が存在す
る。この定量アッセイを使用して、ウイルスストック、
中和試験及び抗ウイルスアッセイでのHIV−1の力価
を決定することができる。
【0106】融合誘導性(fusigenic)ウイル
ス感染細胞を直接定量するために、定量感染性シンシチ
ウム生成アッセイを適用する。シンシチウム生成アッセ
イではCEM−SS細胞を使用した。CEM−SS細胞
は、最初G.E.Foley等“Continuous
Culture to Human Lymphob
lasts from Peripheral Blo
od of a Child with Acute
Leukemia”,Cancer,18:522(1
965)により誘導され、Nara等(上掲)により生
物学的にクローニングされた細胞系のヒトT4リンパ芽
球様細胞である。このアッセイのための細胞は、Dr.
Naraから入手した。
【0107】10%ウシ胎児血清、1%L−グルタミン
(200mM)及び50μg/mlゲンタマイシンを追
補したRPMI 1640増殖培地でCEM−SS細胞
を維持した。CEM−SS細胞は懸濁液中で増殖する。
細胞を含まない又は細胞性のHIV−1及びHIV−2
を感染させた後に、マイクロタイタープレートへのポリ
−L−リシン誘導粘着及びウイルス誘導シンシチウム及
び融合誘導因子(fusogenic)感受性の両方に
ついて細胞をクローニングした。細胞が、電子顕微鏡法
及び逆転写酵素分析で測定されるウイルス(例えばヒト
レトロウイルス)に対して陰性であることが確定した。
【0108】A.4.ウイルス力価の評価のためのシン
シチウム生成アッセイの概要 A.4.1.96−ウェル平底組織培養プレートを使用
し、全ウェルの底部を1/4円に分けて評価する。
【0109】A.4.2.50μl/ウェルの希ポリ−
L−リシンを添加する。
【0110】ポリ−L−リシン(臭化水素酸ポリ−L−
リシン、Sigma catalog,cat.#P−
1399)ストックを5mg/mlで調製し、将来使用
するため、−20℃で貯蔵する。アッセイのために、リ
ン酸緩衝食塩水(PBS)を使用して、ポリ−L−リシ
ンストックを1:100に希釈する。
【0111】A.4.3.プレートを室温で30分以上
インキュベートする。
【0112】A.4.4.ウェルからポリ−L−リシン
を除去する。
【0113】A.4.5.プレートを100μl/ウェ
ルのダルベッコ(Dulbecco)PBSで洗浄し
て、過剰PBSを除去する。
【0114】A.4.6.対数増殖状態のCEM−SS
細胞を血清を含まない培地中0.5×106個/mlに
希釈し、1μg/mlのポリブレンを添加する。細胞懸
濁液を37℃で60分間インキュベートする。800r
pmで10分間遠心分離にかけ、上清液をデカントす
る。
【0115】A.4.7.処理したCEM−SS細胞懸
濁液を5.0×105個の細胞に希釈する。試験ウェル
に100μl添加して、最終細胞濃度を50,000個
/ウェルにする。10倍希釈度のウイルスストックを調
製する。試験ウェルに50μl添加する。50μlの増
殖培地を添加して、試験総容量を200μlにする。3
日目に、マイクロタイターウェル上に透明プラスチック
フィルム(プレートシーラー、Dynatech La
boratories,Inc.,cat#001−0
10−3501)を置き、シンシチウム生成単位(SF
U)を評価する。
【0116】A.5.シンシチウム生成アッセイによる
化合物の抗ウイルス活性の評価 HIV−1ストックウイルスのウイルス力価を決定する
ための前述のアッセイを変更して、化合物の抗ウイルス
活性の評価のために使用することができる。
【0117】A.5.1.プレートを前述と同じポリ−
L−リシンで処理し、CEM−SS細胞をポリブレンで
処理する。
【0118】A.5.2.培地中の試験化合物を所望濃
度に希釈する。
【0119】A.5.3.各ウェルに100μlのCE
M−SS細胞を添加して、最終細胞濃度を50,000
個/ウェルにする。
【0120】A.5.4.少なくとも2個のウェルに、
反復アッセイの場合は4個のウェルに各濃度の試験化合
物50μlを添加する。
【0121】A.5.5.ドラッグコントロールウェル
に50μlの増殖培地を添加する。
【0122】A.5.6.1個のウェル当たり約100
SFUのウイルスが得られる濃度で試験ウェルに50μ
lのHIV−1ウイルスを添加する。
【0123】A.5.7.適切な細胞及びウイルス対照
を処理する。
【0124】A.5.8.プレートを3〜5日間インキ
ュベートする。
【0125】A.5.9.3〜5日目に、プレートを透
明プラスチックシーラーで覆い、試験ウェル及びウイル
ス対照ウェル中のシンシチウム生成単位を算定する。試
験化合物が抗ウイルス活性を有するかどうか決定するた
めに、ウイルス対照中のSFU総数を、試験ウェル中で
カウントした総数と比較する。
【0126】B.HIV−1に対する抗ウイルス活性の
ための未精製抽出物及び純粋化合物をスクリーニングす
るためのXTT細胞防御(Cytoprotectio
n)アッセイ このアッセイは、抗ウイルス性である可能性のある化合
物の存在下でHIVに感染した後のヒトT細胞系の生存
率の尺度である。結果は、XTTを添加した後の光学密
度を読み取って、生存細胞が淡黄色テトラゾリウム試薬
(XTT)を橙色ホルマザン生成物と化したかどうか決
定することにより分光光度法で評価する。このアッセイ
を多数の試料の最初のスクリーンで使用することができ
る。
【0127】XTT細胞防御アッセイの全般的手順の概
略はDr.Owen Weislowが記載している。
溶媒系及び薬剤試験の希釈度の違いを調整するため、手
順を変更した。
【0128】細胞防御アッセイでは、CEM−SS細胞
及びHIV−1 RF株ウイルスを使用した。試験試料
をまず適切な溶媒に希釈し、試験プレートに10〜50
μlを移した。溶媒がメタノール又は同様の溶媒の場
合、プレートを蒸発させた。培地を希釈のために使用す
る場合、プレートを覆って、細胞やウイルスの添加時に
試験試料の容量を考慮した。各試験濃度で、50μlの
試料を、1個は毒性試験用、1個は色対照(color
control)用、1個は抗ウイルス活性用の3個
のウェルに添加した。溶媒が蒸発すると、単なる培地用
の対照ウェルを除く全てのウェルに150μlの細胞を
添加した。その結果、細胞濃度は5000個/ウェルに
なった。次いで、50μlのHIV−1ウイルスを各試
験ウェルに添加して、M.O.I.を約0.31にし
た。毒性試験では、50μlの培地を対照ウェルに添加
した。プレートを5%CO2中にて、37℃で6日間イ
ンキュベートした。インキュベートした後に、XTT溶
液をプレートに添加し、37℃で4時間インキュベート
した後に、プレートを透明プラスチックシーラーで覆っ
た。450nm及び基準波長650nmでの可視光吸光
度により細胞生存率を測定した。データは、薬剤試験ウ
ェルで生成したホルマザンを非処理対照細胞のウェルで
生成したホルマザンと比較したパーセンテージで表し
た。
【0129】B.1.CEM−SS細胞 CEM−SS細胞を、5%CO2水飽和雰囲気中にて、
10%ウシ胎児血清、2%L−グルタミン(200m
M)及び50μg/mlゲンタマイシンを追補したRP
MI 1640増殖培地で維持した。細胞濃度が上限の
1×106個/mlに達すると、培養物を再分割して細
胞を対数増殖状態で維持した。
【0130】抗ウイルスアッセイのために、血清を含ま
ない培地内にあって細胞濃度が5.0×105個のCE
M−SS細胞を、1μg/ml濃度のポリブレンで処理
し、37℃で30〜60分間インキュベートした。ポリ
ブレン培地を遠心分離により除去し、CEM−SS細胞
を増殖培地に再度懸濁させた。溶媒が蒸発すると、細胞
濃度が33,500個/mlとなり、150μl中に5
000個の細胞が含まれた。培地が希釈ベヒクルの場
合、細胞濃度は50,000個/mlであり、100μ
l中に5000個の細胞が含まれた。培地、細胞及びウ
イルスの試験総容量は200μlであった。
【0131】B.2.XTTアッセイの試験手順 B.2.1.PMSストックの調製 PMS:Sigma:Cat# P 9625−PM
S、フェナジンメトスルフェート(N−メチルジベンゾ
ピラジンメチルスルフェート塩)、黄色結晶 PMSストックを調製するために76.5mgのPMS
を計量し、5mlのPBS中に溶解する。−20℃で凍
結保存する(バイアル当たり0.1〜0.2ml)。必
要に応じて37℃に暖める。再凍結はしない。
【0132】B.2.2.XTT培地のためのPMS希
釈:フリーザーから出したPMSストックをPBS中で
1:100に希釈する。培地に4%添加する。
【0133】B.2.3.XTT−源:Polysci
ences,Inc.,Warrington,PA
18976−2590,Cat.#19661(100
mg又は500mg) B.2.4.1プレートのXTT/PMS溶液(プレー
ト当たり5ml)の組成
【0134】
【表1】
【0135】培地にXTTを溶解し、PMS/PBSを
添加する。約10〜15分間37℃に暖めて、均質な溶
液を得る。プレート当たり50μlを添加して、4時間
インキュベートする。A(450−650)nmを読み
取る。
【0136】B.2.5.データ処理 プレートを分光光度法で読み取った後、データをモデム
を介して研究所から事務所に転送する。データ処理し
て、光学密度値を、HIV−1ウイルスに感染しなかっ
たCEM−SS細胞と比較した阻害%に変換する。
【0137】C=細胞 D=薬剤又は試料 M=培地 V=ウイルス 試験ウェルの説明: M=ウェル中に培地のみ V=ウェル中に培地+CEM−SS細胞+ウイルス (M+C)=培地+CEM−SS細胞 (M+D)=ウェル中に培地+薬剤 (M+D+C)=ウェル中に培地+薬剤+CEM−SS
細胞 (M+D+C+V)=ウェル中に培地+薬剤+CEM−
SS細胞+ウイルス。
【0138】計算:
【0139】
【数1】
【0140】C.二次的HIV−1アッセイ 抗ウイルス活性を評価する二次的アッセイでは、シンシ
チウム形成アッセイ及びp24 ELISAを行なっ
た。第一のアッセイは先に説明した。p24アッセイ
は、p24抗原アッセイ用のヒト免疫不全ウイルスに関
するp24キットをCoulter Corporat
ion, Hialeah, FLから購入して行なっ
た。他のほとんどのレトロウイルスのタンパク質と免疫
学的に相違する24キロダルトンタンパク質(p24)
は、HIV−1の主要な構造体コア構成要素であること
が証明されている(Epstein等,“The Mo
lecular Biology of Human
Immunodediciency Virus Ty
pe 1 Infection,” New Engl
and J. Med. 324, p.308, 1
991)。ウイルスタンパク質p24に対して高い特異
性及び親和性を有するマウスモノクローナル抗体が調製
されたことによって、HIV−1 p24コア抗原に関
するきわめて高感度のELISAを開発することが可能
となった。
【0141】D.活性調査 次表に、ラセミ混合物PM−92131(±)のHIV
に対する抗ウイルス活性を示す。
【0142】
【表2】
【0143】1992年10月23日PharmaMa
r USA, Cambridge, MAにおいて、
PharmaMar, Madrid, Spainか
らPM−92131(+)とPM−92131(−)と
のラセミ混合物である、“PM−92131(±)”と
呼称される試料を入手した。1992年10月28日、
先に述べた細胞毒性アッセイを用いて、HIV−1に対
する抗ウイルス活性に関するアッセイを開始し、細胞毒
性アッセイ4日目に上記試料の抗HIV−1活性を顕微
鏡で観察した。6日目に細胞毒性ウェルから10μlの
上清を取り出し、p24に関してアッセイした。細胞毒
性アッセイ、p24アッセイ及びシンシチウムアッセイ
の結果は次のとおりであった。
【0144】
【表3】
【0145】後のアッセイにおいてPM−92131
(±)は、該化合物の活性が個々の試験ウェルに限定さ
れないことが判明したことから、(樟脳のような)揮発
性物質であることが確認された。化合物を収容したウェ
ルに隣接する試験ウェル内のHIV−1ウイルスが、隣
接ウェル内の揮発性物質が移動することによって不活性
化された。
【0146】毒性試験 1992年12月16日PharmaMar USAに
おいて、約16.7mgのPM−92131(±)(2
89−8)をin vivo毒性試験用に入手した。レ
シピエントCD−1マウスは最高試験濃度の下でも生存
し、ただ1回の注射後の平均生存時間は5日を越えた。
上記化合物のLD50は150mg/kgを上回った。こ
の試料はHIV−1に対する抗ウイルス活性を有した
[表II中の(289−8)に関するデータ参照]。
【0147】E.合成試験試料 1993年3月4日にPharmaMar USAにお
いて、新たに合成されたラセミ混合物PM−92131
(±)(322−5)を追加入手し、また1993年4
月5日には分離された二つの鏡像異性体[PM−921
31(−)及びPM−92131(+)]を入手した。
新たに合成された上記3種の化合物はいずれもHIV−
1に対して活性であったが、一方の鏡像異性体[PM−
92131(+)]は他方の鏡像異性体[PM−921
31(−)]よりはるかに高活性であった。これら3種
の試料について行なった、HIV−1に対する抗ウイル
ス活性に関するin vitroアッセイとその結果と
を表IIIに示す。
【0148】
【表4】
【0149】PM−92131(±)の活性をAZTと
比較した。第一の比較は、両化合物のHIV−1に対す
る抗ウイルス活性をSFUの計数により試験して行なっ
た。観察は数回行なった。
【0150】
【表5】
【0151】投入ウイルス量が比較的大きい時、PM−
92131(±)のHIV−1に対する抗ウイルス活性
はAZTほどには甚だしく低下しなかった。
【0152】第二の比較は、細胞保護アッセイから得た
データで行なった。
【0153】
【表6】
【0154】ウイルス濃度が低い時はAZTの方が優れ
たウイルス複製阻害剤である。しかし、試験ウイルスの
濃度が高まるにつれてPM−92131(±)の活性は
AZTのものに近づく。このことは、PM−92131
(±)がHIV−1の抑制に関してAZTと同じぐらい
有効であり得ることを示唆している。
【0155】本明細書に開示した新規な合成化合物のう
ちの幾つかの抗ウイルス活性を次表に示す。
【0156】
【表7】
【0157】PM−92131(±)、その分離された
鏡像異性体、及びこれまでに試験された合成試料は総て
揮発性を有する。揮発性物質は、ウイルス、細胞及び培
地は収容しているが試験薬物は収容していない隣接ウェ
ル内のHIV−1を不活性化する。試験薬物を有毒量で
収容したウェルに隣接する、細胞及び培地を収容したウ
ェル内に毒性が観察される。上記化合物のこの特有の特
性が、in vitroでのHIV−1に対する抗ウイ
ルス活性の正確な値を上記試験法を用いて求めることを
困難にする。即ち、上記化合物をin vitroでの
HIV−1に対する抗ウイルス活性に関して評価するた
めの最も正確なデータはシンシチウム形成アッセイにお
いて得られた。
【0158】ラセミ混合物PM−92131(±)も分
離された両鏡像異性体も抗HIV−1活性を示すが、鏡
像異性体形態PM−92131(+)が最も活性な化合
物であると考えられる。PM−94116とPM−94
117とのラセミ混合物並びに分離された両鏡像異性体
も抗HIV−1活性を示し、その際鏡像異性体形態PM
−94116が最も活性な抗HIV−1化合物であると
考えられる。
【0159】本明細書には本発明を、その好ましい具体
例を含めて詳述した。しかし、当業者が本開示の考慮下
に本発明を変形及び/または改良し得、しかもそれは特
許請求の範囲各項に提示した本発明の思想及び精神の範
囲内のことであり得ることは理解されよう。
【0160】
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/415 31/42 31/425 C07D 207/32 307/38 331/02 405/04 207 233 407/04 303 409/04 303 307 333 413/04 331 417/04 303 // C07M 7:00 (72)発明者 スエ・エセ・クロス アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 02129、チヤールズタウン、エイス・スト リート・198、アパートメント・214

Claims (44)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式: 【化1】 〔式中、XがO及びSからなる群から選択され;nが1
    〜9である置換基R1がそれぞれ独立に、水素、ハロゲ
    ン、ヒドロキシ、CF3、C1−C6アシル、C1−C6
    ルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C
    1−C6アルコキシ、C6−C18アリール、C2−C6ジア
    ルコキシメチル、シアノ、C3−C8シクロアルキル、C
    3−C6ヘテロシクロアルキル、C3−C15ジアルキルア
    ミノアルキル、カルボキシ、C2−C6カルボン酸、カル
    ボキサミド、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ハロアル
    キルチオ、アリル、C7−C20アラルキル、ベンゼン環
    に縮合したC3−C6ヘテロシクロアルキル環、C1−C6
    アルキルチオ、C1−C6アルキルスルホニル、C1−C6
    ハロアルキルスルホニル、C1−C6アルキルスルフィニ
    ル、C1−C6ハロアルキルスルフィニル、アリールチ
    オ、C1−C6ハロアルコキシ、アミノ、C1−C6アルキ
    ルアミノ、C2−C15ジアルキルアミノ、カルバモイ
    ル、C1−C6N−アルキルカルバモイル、C2−C
    15N,N−ジアルキルカルバモイル、ニトロ及びC2
    15ジアルキルスルファモイルからなる群から選択さ
    れ;且つ、 置換若しくは非置換C5−C8炭素環又はC3−C5複素環
    が9位に位置し、置換基がR1について上記に定義され
    たものから選択され;但し、Xが酸素である場合、1位
    のR1がメチルではないか、又が5位のR1がジメチルで
    はないか、又は9位の環が非置換フランではない〕を有
    する置換6,7−エポキシ−ビシクロ−[4.3.0]
    −ノナン−8−オン化合物。
  2. 【請求項2】 次式: 【化2】 〔式中、nが1〜5の範囲の整数であり、R1がそれぞ
    れ独立にH及び低級アルキルから選択される〕を有する
    請求項1に記載の置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナ
    ン−8−オン化合物。
  3. 【請求項3】 Xが酸素であり、nが1、2又は3であ
    り、R1がそれぞれ独立に低級アルキル基である請求項
    2に記載の置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8
    −オン化合物。
  4. 【請求項4】 Xが硫黄であり、nが1、2又は3であ
    り、R1がそれぞれ独立に低級アルキル基である請求項
    2に記載の置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8
    −オン化合物。
  5. 【請求項5】 9位の炭素環又は複素環置換基が、シク
    ロペンタジエン、ピロール、フラン、チオフェン、ベン
    ゼン、ピリジン、ピラン、ピロン、ナフタレン、キノリ
    ン、イソキノリン、キノリジン、アクリジン、フェナン
    トリジン、ベンゾピラン、ピラゾール、イミダゾール、
    イソオキサゾール、オキサゾール、イソチアゾール、チ
    アゾール、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オキサ
    ジン、チアジン、ジオキサン、プリン、プテリジン、ト
    リアジン、シドノン、ボレピン、アゼピン、オゼピン及
    びチエピンを含む置換及び非置換環からなる群から選択
    され、前記置換基はR1について定義されたものから選
    択される請求項1から4のいずれか一項に記載の化合
    物。
  6. 【請求項6】 9位の炭素環又は複素環置換基が、 【化3】 〔式中、R2はR1と同義である〕からなる群から選択さ
    れる請求項5に記載の置換ビシクロ−[4.3.0]−
    ノナン−8−オン化合物。
  7. 【請求項7】 【化4】 からなる群から選択される請求項5に記載の置換ビシク
    ロ−[4.3.0]−ノナン−8−オン化合物。
  8. 【請求項8】 【化5】 からなる群から選択される請求項5に記載の置換ビシク
    ロ−[4.3.0]−ノナン−8−オン化合物。
  9. 【請求項9】 環は、置換及び非置換フェニル及びチオ
    フェンからなる群から選択される請求項3に記載の置換
    ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−オン化合物。
  10. 【請求項10】 環が、置換及び非置換フェニル及びチ
    オフェンからなる群から選択される請求項4に記載の置
    換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−オン化合
    物。
  11. 【請求項11】 以下の特異的立体配置: 【化6】 を有する請求項3に記載の置換ビシクロ−[4.3.
    0]−ノナン−8−オン化合物。
  12. 【請求項12】 以下の特異的立体配置: 【化7】 を有する請求項3に記載の置換ビシクロ−[4.3.
    0]−ノナン−8−オン化合物。
  13. 【請求項13】 以下の特異的立体配置: 【化8】 を有する請求項3に記載の置換ビシクロ−[4.3.
    0]−ノナン−8−オン化合物。
  14. 【請求項14】 以下の特異的立体配置: 【化9】 を有する請求項3に記載の置換ビシクロ−[4.3.
    0]−ノナン−8−オン化合物。
  15. 【請求項15】 以下の特異的立体配置: 【化10】 を有する置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
    オン化合物の1:1ラセミ混合物。
  16. 【請求項16】 式: 【化11】 〔式中、XはO及びSからなる群から選択され;nが1
    〜9である置換基R1はそれぞれ独立に、水素、ハロゲ
    ン、ヒドロキシ、CF3、C1−C6アシル、C1−C6
    ルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C
    1−C6アルコキシ、C6−C18アリール、C2−C6ジア
    ルコキシメチル、シアノ、C3−C8シクロアルキル、C
    3−C6ヘテロシクロアルキル、C3−C15ジアルキルア
    ミノアルキル、カルボキシ、C2−C6カルボン酸、カル
    ボキサミド、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ハロアル
    キルチオ、アリル、C7−C20アラルキル、ベンゼン環
    に縮合したC3−C6ヘテロシクロアルキル環、C1−C6
    アルキルチオ、C1−C6アルキルスルホニル、C1−C6
    ハロアルキルスルホニル、C1−C6アルキルスルフィニ
    ル、C1−C6ハロアルキルスルフィニル、アリールチ
    オ、C1−C6ハロアルコキシ、アミノ、C1−C6アルキ
    ルアミノ、C2−C15ジアルキルアミノ、カルバモイ
    ル、C1−C6N−アルキルカルバモイル、C2−C
    15N,N−ジアルキルカルバモイル、ニトロ及びC2
    15ジアルキルスルファモイルからなる群から選択さ
    れ;且つ、 置換若しくは非置換C5−C8炭素環又はC3−C5複素環
    が9位に位置し、置換基は上記R1について定義された
    ものから選択される〕を有する化合物。
  17. 【請求項17】 式: 【化12】 〔式中、XはO及びSからなる群から選択され;nが1
    〜9である置換基R1、R2、R3及びR4はそれぞれ独立
    に、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、CF3、C1−C6
    シル、C1−C6アルキル、C2−C6アルケニル、C2
    6アルキニル、C1−C6アルコキシ、C6−C18アリー
    ル、C2−C6ジアルコキシメチル、シアノ、C3−C8
    クロアルキル、C3−C6ヘテロシクロアルキル、C3
    15ジアルキルアミノアルキル、カルボキシ、C2−C6
    カルボン酸、カルボキサミド、C1−C6ハロアルキル、
    1−C6ハロアルキルチオ、アリル、C7−C20アラル
    キル、ベンゼン環に縮合したC3−C6ヘテロシクロアル
    キル環、C1−C6アルキルチオ、C1−C6アルキルスル
    ホニル、C1−C6ハロアルキルスルホニル、C1−C6
    ルキルスルフィニル、C1−C6ハロアルキルスルフィニ
    ル、アリールチオ、C1−C6ハロアルコキシ、アミノ、
    1−C6アルキルアミノ、C2−C15ジアルキルアミ
    ノ、カルバモイル、C1−C6N−アルキルカルバモイ
    ル、C2−C15N,N−ジアルキルカルバモイル、ニト
    ロ及びC2−C15ジアルキルスルファモイルからなる群
    から選択され;且つ、 置換若しくは非置換C5−C8炭素環又はC3−C5複素環
    が9位に位置し、置換基は上記R1について上記に定義
    されたものから選択される〕を有する化合物。
  18. 【請求項18】 医薬上許容可能な担体、希釈剤又は賦
    形剤、及び以下の一般式: 【化13】 〔式中、XはO及びSからなる群から選択され;nは1
    〜9の範囲の整数であり;R1はそれぞれ独立にH又は
    1−C4低級アルキル基であり;環は、C3−C6炭素
    環、又は窒素、硫黄及び/又は酸素から選択される3個
    までのヘテロ原子を含むC2−C5複素環系であり;且つ
    環系はいずれも3個までの二重結合を含んでいてよい〕
    を有する抗ウイルス有効量、特に抗レトロウイルス有効
    量の置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−オン
    化合物を含む医薬組成物。
  19. 【請求項19】 活性化合物の9位の炭素環又は複素環
    系が、シクロペンタジエン、ピロール、フラン、チオフ
    ェン、ベンゼン、ピリジン、ピラン、ピロン、ナフタレ
    ン、キノリン、イソキノリン、キノリジン、アクリジ
    ン、フェナントリジン、ベンゾピラン、ピラゾール、イ
    ミダゾール、イソオキサゾール、オキサゾール、イソチ
    アゾール、チアゾール、ピリダジン、ピリミジン、ピラ
    ジン、オキサジン、チアジン、ジオキサン、プリン、プ
    テリジン、トリアジン、シドノン、ボレピン、アゼピ
    ン、オゼピン及びチエピンを含む置換及び非置換環から
    なる群から選択される請求項18に記載の医薬組成物。
  20. 【請求項20】 9位の炭素環又は複素環置換基が、 【化14】 〔式中、R2はR1と同義である〕からなる群から選択さ
    れる請求項19に記載の医薬組成物。
  21. 【請求項21】 活性成分が、 【化15】 〔式中、R1及びR2は上記に定義の通りである〕からな
    る群から選択される置換ビシクロ−[4.3.0]−ノ
    ナン−8−オンである請求項18に記載の医薬組成物。
  22. 【請求項22】 活性成分が、 【化16】 からなる群から選択される置換ビシクロ−[4.3.
    0]−ノナン−8−オンである請求項18に記載の医薬
    組成物。
  23. 【請求項23】 活性成分が置換ビシクロ−[4.3.
    0]−ノナン−8−オンであり、Xが酸素であり、環が
    置換及び非置換フェニル及びチオフェンからなる群から
    選択される請求項18に記載の医薬組成物。
  24. 【請求項24】 活性成分が置換ビシクロ−[4.3.
    0]−ノナン−8−オンであり、Xが硫黄であり、環が
    置換及び非置換フェニル及びチオフェンからなる群から
    選択される請求項18に記載の医薬組成物。
  25. 【請求項25】 活性成分が、以下の特異的立体配置: 【化17】 を有する置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
    オンである請求項23に記載の医薬組成物。
  26. 【請求項26】 活性成分が、以下の特異的立体配置: 【化18】 を有する置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
    オンである請求項23に記載の医薬組成物。
  27. 【請求項27】 活性成分が、以下の特異的立体配置: 【化19】 を有する置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
    オンである請求項23に記載の医薬組成物。
  28. 【請求項28】 活性成分が、以下の特異的立体配置: 【化20】 を有する置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
    オンである請求項23に記載の医薬組成物。
  29. 【請求項29】 活性成分が、以下の特異的立体配置: 【化21】 を有する置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
    オン化合物の1:1ラセミ混合物である請求項23に記
    載の医薬組成物。
  30. 【請求項30】 ウイルス感染の治療を要する患者に、
    式: 【化22】 〔式中、XはO及びSからなる群から選択され;nが1
    〜9である置換基R1はそれぞれ独立に、水素、ハロゲ
    ン、ヒドロキシ、CF3、C1−C6アシル、C1−C6
    ルキル、C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C
    1−C6アルコキシ、C6−C18アリール、C2−C6ジア
    ルコキシメチル、シアノ、C3−C8シクロアルキル、C
    3−C6ヘテロシクロアルキル、C3−C15ジアルキルア
    ミノアルキル、カルボキシ、C2−C6カルボン酸、カル
    ボキサミド、C1−C6ハロアルキル、C1−C6ハロアル
    キルチオ、アリル、C7−C20アラルキル、ベンゼン環
    に縮合したC3−C6ヘテロシクロアルキル環、C1−C6
    アルキルチオ、C1−C6アルキルスルホニル、C1−C6
    ハロアルキルスルホニル、C1−C6アルキルスルフィニ
    ル、C1−C6ハロアルキルスルフィニル、アリールチ
    オ、C1−C6ハロアルコキシ、アミノ、C1−C6アルキ
    ルアミノ、C2−C15ジアルキルアミノ、カルバモイ
    ル、C1−C6N−アルキルカルバモイル、C2−C
    15N,N−ジアルキルカルバモイル、ニトロ及びC2
    15ジアルキルスルファモイルからなる群から選択さ
    れ;且つ、 置換若しくは非置換C5−C8炭素環又はC3−C5複素環
    は9位に位置し、置換基は上記R1について上記に定義
    されたものから選択される〕を有する抗ウイルス有効量
    の置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−オン化
    合物を投与することを含むウイルス感染の治療法。
  31. 【請求項31】 ウイルス感染がレトロウイルス感染で
    ある請求項30に記載の方法。
  32. 【請求項32】 レトロウイルス感染がヒトのレトロウ
    イルス感染である請求項31に記載の方法。
  33. 【請求項33】 ヒトのレトロウイルス感染が、HIV
    −1、HIV−2、HTLV−I及びHTLV−II感染
    からなる群から選択される請求項32に記載の方法。
  34. 【請求項34】 レトロウイルス感染が動物のレトロウ
    イルス感染である請求項31に記載の方法。
  35. 【請求項35】 動物のレトロウイルス感染が、ネコの
    免疫不全ウイルス及びネコの白血病ウイルスによって引
    き起こされる症状からなる群から選択される請求項34
    に記載の方法。
  36. 【請求項36】 活性成分が、以下の特異的立体配置: 【化23】 を有する置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
    オンである請求項30に記載の方法。
  37. 【請求項37】 活性成分が、以下の特異的立体配置: 【化24】 を有する置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
    オンである請求項30に記載の方法。
  38. 【請求項38】 活性成分が、以下の特異的立体配置: 【化25】 を有する置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
    オンである請求項30に記載の方法。
  39. 【請求項39】 活性成分が、以下の特異的立体配置: 【化26】 を有する置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
    オンである請求項30に記載の方法。
  40. 【請求項40】 活性成分が、以下の特異的立体配置: 【化27】 を有する置換ビシクロ−[4.3.0]−ノナン−8−
    オン化合物の1:1ラセミ混合物である請求項30に記
    載の方法。
  41. 【請求項41】 動物及びヒトの免疫不全ウイルス感染
    の治療法であって、次式: 【化28】 〔式中、XはO及びSからなる群から選択され;R1
    それぞれ独立にC1−C4低級アルキル基であり;環−1
    は、3個までの二重結合と、窒素、硫黄及び/又は酸素
    から選択される3個までのヘテロ原子とを含むC2−C6
    環系であり;R2はH、O−グルコースから選択される
    か、又は隣り合う炭素原子と一緒になって、C4−C12
    環系である環−2のための結合部位としての働きをす
    る〕を有する抗ウイルス有効量の化合物、その幾何異性
    体及び光学異性体を、上記治療を要する動物又はヒト患
    者に投与することを含む前記方法。
  42. 【請求項42】 動物及びヒトのヒト免疫不全ウイルス
    感染の治療法であって、次式: 【化29】 を有する抗ウイルス有効量の化合物、その幾何異性体及
    び光学異性体、及びこれらの異性体の混合物、並びに医
    薬上許容可能な担体、希釈剤又は賦形剤を投与すること
    を含む前記方法。
  43. 【請求項43】 抗ウイルス化合物が、以下の相対的立
    体配置: 【化30】 を有する請求項42に記載の方法。
  44. 【請求項44】 抗ウイルス化合物が、以下の相対的立
    体配置: 【化31】 を有する請求項42に記載の方法。
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