JPH08208575A - N−アルケニルカルボン酸アミドの製法 - Google Patents

N−アルケニルカルボン酸アミドの製法

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JPH08208575A
JPH08208575A JP7280758A JP28075895A JPH08208575A JP H08208575 A JPH08208575 A JP H08208575A JP 7280758 A JP7280758 A JP 7280758A JP 28075895 A JP28075895 A JP 28075895A JP H08208575 A JPH08208575 A JP H08208575A
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amide
carboxylic acid
reaction
group
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JP7280758A
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Marc Heider
ハイダー マルク
Thomas Dr Ruehl
リュール トーマス
Jochem Dr Henkelmann
ヘンケルマン ヨッヒェム
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BASF SE
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C231/00Preparation of carboxylic acid amides
    • C07C231/08Preparation of carboxylic acid amides from amides by reaction at nitrogen atoms of carboxamide groups

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下記一般式Iで示されるN−アルケニルカル
ボン酸アミドの新規の製法。 【解決手段】 下記式IIのアミドと下記式IIIのカ
ルボニル化合物を塩基の存在下で反応させ、この場合、
a)該反応を下記式IVのカルボン酸誘導体の存在下で
行なうか、b)あるいは式IVのカルボン酸誘導体の存
在下で続行し、かつ式Iのアミドを単離する。 【効果】 技術的に困難でありしかも収率が低く、その
上、難揮発性生成物を得ることができなかった公知技術
の欠点が回避された。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般式I:
【0002】
【化5】
【0003】〔式中、R1〜R4は相互に無関係に水素原
子、場合によっては不活性置換基を有する脂肪族、脂環
式もしくは芳香族の基を表わす〕で示されるN−アルケ
ニルカルボン酸アミドの新規の製法に関する。
【0004】式Iの生成物は、求められている中間生成
物である。N−アルケニルカルボン酸アミドは、公知方
法で重合させることができ、かつ引き続き、加水分解に
よって相応するポリビニルアミンに変換することができ
る。この重合体、特にポリビニルホルムアミンは、例え
ば染料、医薬品、製紙工業における凝集剤及び粘度調整
剤(Linhard他、Das Papier 46/10A (1992), V 38〜45
頁)の製造に使用される。
【0005】
【従来の技術】N−ビニルホルムアミドは、熱分解によ
って約300〜400℃でエチリデンホルムアミドから
得ることができる。エチリデンホルムアミドは、例え
ば、水銀触媒下で酸性溶液中でホルムアミドと酢酸ビニ
ルから(ドイツ国特許出願公開第4036097号明細
書)か、又はホルムアミドとアセトアルデヒドから酸性
触媒の存在下で得ることができる(米国特許第4490
557号明細書)。
【0006】他の製造過程は、中間生成物、例えばN−
アセチルエチルホルムアミド(G. Parris, App. Cata
l., 78 (1991) 65)、N−アルコキシエチルホルムアミ
ド(ドイツ国特許出願公開第3622013号明細書、
同第3520829号明細書、米国特許第467053
1号明細書)、N−ヒドロキシエチルホルムアミド(ド
イツ国特許出願公開第3500773号明細書)及びN
−シアノエチルホルムアミド(ドイツ国特許出願公開第
3443463号明細書)を経由して進行する。これら
化合物は、約300〜400℃の比較的高い温度で酢
酸、アルコール、水もしくはシアン化水素を脱離する。
【0007】上記製法は、二段階でありかつ熱による脱
離段階を必要とする。従って、この熱による脱離段階
は、技術的に比較的困難であり、かつ、必要とされる高
い反応温度での価値ある生成物の損失という理由から不
満足な全体収率しか生じさせない。さらにこの製法は、
蒸発性中間化合物に制限され、その結果、難揮発性生成
物は、製造することができない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、公知方法の上記欠点を回避する方法を提供すること
であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】一般式II:
【0010】
【化6】
【0011】〔式中、基R1は上記の意味を有する〕で
示されるアミドと一般式III:
【0012】
【化7】
【0013】〔式中、基R2〜R4は上記の意味を有す
る〕で示されるカルボニル化合物と塩基の存在下で反応
させ、この場合、 a) 該反応を一般式IV:
【0014】
【化8】
【0015】〔式中、基R5は水素原子、アルキル基も
しくはアリール基を表わし、Xはハロゲン原子、アルコ
キシ基もしくはカルボキシアルキル基を表わす〕で示さ
れるカルボン酸誘導体の存在下で行なうか、 b) あるいは式IVのカルボン酸誘導体の存在下で続
行し、かつ式Iのアミドを単離することによって特徴づ
けられる、式IのN−アルケニルカルボン酸アミドの製
法が見いだされた。
【0016】本発明による方法によれば式IIのアミド
は、変換される。基R1は、水素原子を表わすことがで
き、このことは有利であるが、しかしさらにまた脂肪族
基、例えばアルキル基、例えばC1〜C6−アルキル基、
もしくはアルケニル基、例えばC2〜C6−アルケニル基
を表わすことができる。
【0017】さらにR1は、脂環式基、例えばC4〜C7
−シクロアルキル基又は芳香族基、例えばC6〜C10
アリール基を表わすことができる。全ての基、殊に芳香
族基は、反応条件下で不活性である置換基、例えばハロ
ゲン原子、ニトロ基、アルコキシ基及びアルキル基を有
していてもよい。例えば、式IIの化合物としてホルム
アミド、アセトアミド、プロピオン酸アミド、クロトン
酸アミド、アクリルアミド及びベンズアミドが挙げられ
る。
【0018】式IIのアミドは、式IIIのカルボニル
化合物と反応する。基R2、R3及びR4は、基R1につい
て先に記載された基を表わすことができる。
【0019】例えばアセトアルデヒド、プロピオンアル
デヒド、ベンズアルデヒド、アクロレイン、クロトンア
ルデヒド、アセトン、ジエチルケトン、1−ブタノン、
アセトフェノン及びメチルビニルケトンが挙げられ、こ
れらの中でアセトアルデヒド及びアセトンは、有利であ
る。
【0020】使用されるアミドに対するカルボニル化合
物の量は、広い範囲内で変化することができる。アミド
1当量につき通常0.5〜10当量、有利に0.8〜
1.2当量のカルボニル化合物が変換される。
【0021】式II及びIIIの出発化合物は、塩基、
有利にブロンステッド塩基の存在下で反応する。このた
めに無機ならびに有機の塩基が使用される。塩基は、詳
細にはアルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩及び
炭酸水素塩、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム及び
炭酸水素ナトリウム、第四アンモニウムカーボネート、
例えばテトラメチルアンモニウムカーボネート、アミ
ド、例えばアルカリ金属アミド、例えばナトリウムアミ
ド及びカリウムアミド、水酸化物、例えばアルカリ金属
水酸化物、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及
び水酸化カリウム、アルカリ金属カルボン酸塩、例えば
酢酸ナトリウム、アルコラート、例えばアルカリ金属ア
ルコラート、例えばナトリウムメタノラート、ナトリウ
ムエタノラート、カリウムメタノラート及びカリウム−
t−ブタノラートである。水酸化カリウムは、クラウン
エーテル、例えば18−クラウン−6と一緒に使用する
こともできる。
【0022】さらに塩基としてアミン、例えばアンモニ
アならびに第一アミン、第二アミン及び第三アミンは使
用され、この中で第三アミンは、有利である。該アミン
は、脂肪族、脂環式もしくは芳香族基を有していてもよ
く、例えばトリアルキルアミン、例えばトリオクチルア
ミン、エチルジイソプロピルアミン、ジエチルイソプロ
ピルアミン、ジメチルシクロヘキシルアミン、トリエチ
ルアミン、さらに環状アミン、例えば2,2,6,6−
テトラメチルピペリジン、1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン、1,8−ジアザビシクロ
[5.4.0]ウンデク−7−エン、1,5−ジアザビ
シクロ[4.3.0]ノン−5−エン、脂肪族基及び芳
香族基を有しているアミン、例えば1,8−ビス(ジメ
チルアミノ)−ナフタレン及び4−ジメチルアミノピリ
ジンならびに複素環式アミン、例えばN−アルキルイミ
ダゾール及びN−アリールイミダゾール、例えばN−メ
チルイミダゾール及びN−ブチルイミダゾールが挙げら
れる。さらにアミド、例えばジアルキルカルボン酸アミ
ド、例えばジブチルホルムアミドは、使用される。本発
明による方法は、通常スルホン化スチレン−ジビニルベ
ンゾール共重合体からなる塩基性イオン交換体、例えば
アンバーライト(Amberlite,登録商標)、レワチット(Lew
atit,登録商標)及びプラリット(Puralit,登録商標)の存
在下で、及び塩基性ゼオライト、例えばハイドロタルク
石の存在下で実施することもできる。
【0023】さらに式II及びIIIの出発化合物は、
式IVのカルボン酸誘導体と反応する。該カルボン酸誘
導体は、水素原子の他にアルキル基、有利にC1〜C6
アルキル基又はアリール基、例えばC6〜C10−アリー
ル基、例えばフェニル基を表わす基R5を有している。
Xは、ハロゲン原子、例えば塩素原子もしくは臭素原
子、カルボキシアルキル基、有利にカルボキシ−C1
4−アルキル基、又は有利にアルコキシ基、特にC1
4−アルコキシ基、例えばエトキシ基を意味する。式
IVのカルボン酸誘導体としてのエステルの使用は、カ
ルボン酸ハロゲン化物もしくはカルボン酸無水物の使用
と比較して有利であり、それというのもエステルの場合
には、使用されている塩基を中和しうる酸を副生成物と
して生じさせないからである。
【0024】無水酢酸、無水プロピオン酸及びアセチル
クロリドの他に化合物、例えば蟻酸メチル、蟻酸エチ
ル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル及び
プロピオン酸エチルは、使用される。
【0025】使用される式IVのカルボン酸誘導体の量
は、通常0.5〜10当量、有利に0.8〜1.2当量
である。
【0026】塩基の量は、式IIのアミド1当量につき
通常0.1〜5当量である。式IVのカルボン酸エステ
ルが使用される場合には、0.5〜1.5当量の塩基は
有利であり、これに対してカルボン酸ハロゲン化物及び
カルボン酸無水物の場合には1.5〜2.5当量の塩基
は有利である。
【0027】反応は有利に溶剤なしで実施されるのであ
るが、しかしながら溶剤、例えば非プロトン性溶剤、エ
ーテル、例えばテトラヒドロフラン、芳香族炭化水素、
例えばトルエン及びキシレン、さらにアセトニトリル、
ヘキサメチル燐酸トリアミド、スルホン及びジメチルス
ルホキシドは、添加してもよい。該溶剤の量は、全配合
物に対して通常10〜90重量%である。
【0028】反応温度は、通常0〜150℃、有利に2
0〜100℃、特に有利に30〜80℃である。通常、
本方法は、常圧で実施することができる。しかしながら
揮発しやすい出発化合物が使用される場合には、反応を
反応混合物のそれぞれの自己圧力で行なうことが有利で
あることが判明している。
【0029】本発明による方法は、連続的に実施するこ
ともできるし、不連続的に実施することもできる。反応
器として撹拌型反応器の他に管型反応器が使用される。
【0030】有利な変法(a)によれば、反応は、ワン
ポット反応として実施される。出発化合物II、III
及びIVならびに塩基は、混合されかつ反応温度にされ
る。出発化合物の添加の順序は、それ自体重要ではな
い。塩基及び式IIのアミドを予め装入し、さらに式I
IIのカルボニル化合物と式IVのカルボン酸誘導体か
らなる混合物又はこれら各成分を添加することが有利で
あることが判明している。
【0031】変法(b)によれば、先ず式IIのアミド
と式IIIのカルボニル化合物が、反応条件下で反応し
(反応の検査は、ガスクロマトグラフィーにより行なう
ことができる)、かつ引き続き式IVのカルボン酸誘導
体とさらに反応する。
【0032】全ての反応は、通常1〜12時間後に終了
している。
【0033】このようにして得られた反応混合物は、自
体公知の方法で後処理することができる。通常、生成物
は、蒸留により分離することができる。蒸留塔底部に、
反応の際に生じた塩から有機塩基の遊離のために強酸、
例えば苛性ソーダ液を添加することができる。引き続
き、遊離された塩基は、抽出によって単離することもで
きるし、蒸留によって単離することもできる。本発明に
よる反応の際に、蒸発しやすい塩類似化合物、例えば第
三アンモニウム化合物のホルメートが形成される場合に
は、該化合物は同様に、蒸留によって後処理することが
できかつ相応するアミンに変換することができる。それ
ぞれ分離された塩基は、該反応に返送することができ
る。
【0034】本発明による方法によって、入手が容易な
前生成物からのN−アルケニルカルボン酸アミドの方法
技術的に簡単な製造が可能である。この反応は、穏やか
な反応温度で進行し、かつ生成物の高い収率を生じさせ
る。本方法によって数多くの種々の置換されたN−アル
ケニルカルボン酸アミドの製造が可能である。
【0035】
【実施例】
例 1 ホルムアミド22.5g(0.5モル)及びトリエチル
アミン50.5gからなる混合物に蟻酸メチル30g
(0.5モル)及びアセトアルデヒド22g(0.5モ
ル)からなる混合物を室温で20分間にわたり滴加し
た。引き続き、この混合物を3.5時間45℃に加熱し
た。蒸留によってビニルホルムアミド27g(理論値の
76%)が、ホルムアミド1.3gとともに得られた。
過剰量のトリエチルアミンを回収した。
【0036】例 2 例1と同様にしてホルムアミド22.5g(0.5モ
ル)及びトリエチルアミン50.5gからなる混合物を
先ずアセトアルデヒド22g(0.5モル)と10℃で
反応させ、かつ引き続き、蟻酸メチル30g(0.5モ
ル)と室温で反応させた。ビニルホルムアミド25.8
g(理論値の72.7%)が得られた。
【0037】例 3 例1と同様にしてホルムアミド22.5g(0.5モ
ル)、蟻酸メチル30g(0.5モル)及びアセトアル
デヒド22g(0.5モル)をNa2CO3 53g
(0.5モル)の存在下で35℃で反応させた。収率:
69%。
【0038】例 4 例1と同様にしてホルムアミド22.5g(0.5モ
ル)、トリエチルアミン50.5g、蟻酸メチル30g
(0.5モル)及びプロパナール29g(0.5モル)
からN−プロペニルホルムアミド76%が得られた。
【0039】例 5 例1と同様にしてベンズアミド119g(1モル)、ト
リエチルアミン110g(1.09モル)、蟻酸メチル
95g(1.09モル)及びアセトアルデヒド44g
(1モル)からN−ビニルベンズアミド126g(理論
値の87%)が得られた。
【0040】例 6 例1と同様にしてアセトアミド59g(1モル)、トリ
エチルアミン110g(1.09モル)、アセトアルデ
ヒド44g及び酢酸ビニル94g(1.09モル)を5
0℃で反応させた。収量: 76.6g(理論値の90
%)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス リュール ドイツ連邦共和国 フランケンタール ブ ルネンガッセ 17 (72)発明者 ヨッヒェム ヘンケルマン ドイツ連邦共和国 マンハイム バセルマ ンシュトラーセ 25

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式I: 【化1】 〔式中、R1〜R4は相互に無関係に水素原子、場合によ
    っては不活性置換基を有する脂肪族、脂環式もしくは芳
    香族の基を表わす〕で示されるN−アルケニルカルボン
    酸アミドを製造する方法において、一般式II: 【化2】 〔式中、基R1は上記の意味を有する〕で示されるアミ
    ドと一般式III: 【化3】 〔式中、基R2〜R4は上記の意味を有する〕で示される
    カルボニル化合物を塩基の存在下で反応させ、この場
    合、 a) 該反応を一般式IV: 【化4】 〔式中、基R5は水素原子、アルキル基もしくはアリー
    ル基を表わし、Xはハロゲン原子、アルコキシ基もしく
    はカルボキシアルキル基を表わす〕で示されるカルボン
    酸誘導体の存在下で行なうか、 b) あるいは式IVのカルボン酸誘導体の存在下で続
    行し、かつ式Iのアミドを単離することを特徴とする、
    N−アルケニルカルボン酸アミドの製法。
  2. 【請求項2】 基R2〜R4が水素原子を表わす、請求項
    1記載の方法。
  3. 【請求項3】 式IVのカルボン酸誘導体として蟻酸ア
    ルキルが使用される、請求項1又は2記載の方法。
  4. 【請求項4】 N−ビニルホルムアミドを製造する、請
    求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 塩基として第三アミンを使用する、請求
    項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】 反応を30〜80℃で行なう、請求項1
    から5までのいずれか1項に記載の方法。
JP7280758A 1994-10-27 1995-10-27 N−アルケニルカルボン酸アミドの製法 Ceased JPH08208575A (ja)

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