JPH08206833A - 溶接現象観察装置 - Google Patents

溶接現象観察装置

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JPH08206833A
JPH08206833A JP7037800A JP3780095A JPH08206833A JP H08206833 A JPH08206833 A JP H08206833A JP 7037800 A JP7037800 A JP 7037800A JP 3780095 A JP3780095 A JP 3780095A JP H08206833 A JPH08206833 A JP H08206833A
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welding
ray
fluorescent
test piece
thickness
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JP7037800A
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Yukiyoshi Kitamura
征義 北村
Koichi Shinada
功一 品田
Yukihiko Horii
行彦 堀井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 3000A〜6000Aの高溶接電流のもと
で、X線透視法を用いて溶接現象観察する際、磁気によ
って生じる画像劣化や、画質不良を解決する装置、及び
方法を提供することを目的とする。 【構成】 蛍光増倍管2、及びその後方に配設するテレ
ビカメラ6の周囲に板厚0.5〜1.5mmのパーマロ
イ13を4〜12枚重ね、かつその総厚が6mm以上と
すること、蛍光増倍管2前面に受光面をくり抜いた板厚
0.5〜2mmの鋼鈑、透過性の良い材料を用いた冷却
装置、遠隔操作可能な上下左右4枚独立駆動のX線透過
量制御用絞り板を配備し、かつその上板を着脱交換容易
な構造とする溶接現象観察装置を用い、X線を照射しつ
つ溶接状況をテレビ観察、またはビデオ収録、シネカメ
ラ撮影記録する

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサブマージアーク溶接
(以下SAWと略称)など溶接部が直接肉眼で観察でき
ない溶接方法において、X線を用い、該X線の透過量を
光の強弱に変換する蛍光増倍管を通してその溶接現象を
観察する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】生産性向上は、すべての生産分野におい
て常に永遠の課題である。近年低コストで、国内シェア
ーへの参入を図る中進国に対抗して、各企業はコストダ
ウンを強力に推し進めている。コストダウン実現の一つ
は生産能率の向上であり、溶接工程で考えると溶接速度
向上が最も効果的な手段である。また環境汚染防止のた
め造船界ではタンカーの二重底化(ダブルボトム、ダブ
ルハル)を進めつつある。これによって大板継ぎや、す
み肉溶接工程が増えるため、ここで使用されるSAWの
高速化技術が切望されている。しかしながら、単に溶接
速度に見合うワイヤ溶融量となるよう溶接電流を高めて
高速溶接をしてもアンダカットやスラグ巻き込みといっ
た溶接欠陥が発生するため、容易に高速溶接を実現する
ことは困難である。
【0003】これはSAWにおいては、溶接部がフラッ
クスで覆われているため、溶接状況が直接観察できず、
内部でどのような現象が生じているか全く分からず、何
をどうすれば溶接欠陥を防止できるかという手掛かりを
つかむことができないことが大きな障害となっていた。
【0004】そこで、このSAWの溶接現象観察手段と
して、図2に示すX線透視法による観察(例えば、[サ
ブマージアーク溶接の溶融池現象]溶接学会誌vol.
51(1982)No.9、[サブマージアーク溶接に
おけるアークの発生状況と溶接条件の関連]溶接学会誌
vol.50(1981)No.5など)が行なわれ、
これまで多くの有用な知見が得られている。この方法は
X線管1と照射したX線を受ける蛍光増倍管2との間に
試験片3を置き、その上にフラックス4を散布し、アー
ク5を点孤してSAWを行うものである。このときX線
管1より照射されたx線は溶接部を通過する際、アーク
で掘り込まれた部分と溶融金属が充填された部分とでは
透過量が異なり、このX線強度差を蛍光増倍管2で光の
強弱に変換し、影絵像としてそれをテレビカメラ6で撮
影し、テレビ7で観察、ビデオ8に収録、又はシネカメ
ラで撮影して溶接現象を解析するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ただ、この蛍光増倍管
を利用したX線透視法においては、胃のレントゲン検査
で知られるように、時計など帯磁する金属物は取り去っ
て観察するほどの配慮がなされ、一般には磁気のない環
境下で観察に共されている。しかしながら、溶接現象を
X線透視で観察する際には溶接電流によって発生する磁
気を避けることができない。そして、例えば2m/分以
上という高速溶接になると使用する溶接電流値も大きく
なり、これによって生じる溶接部近傍の磁気も強力にな
る。この磁気は蛍光増倍管2及びその後方には配置され
るテレビカメラ6の結像に悪影響を与える。
【0006】この磁気をシールドする技術に関しては従
来、明快に開示したものは見あたらず、使用する溶接電
流の強さや観察する距離などによって経験的にパーマロ
イなどの材料で蛍光増倍管やテレビカメラをカバーし、
観察できる条件を探索して溶接現象解析を行っていた。
溶接電流値の和が3000A未満であれば、このような
方法で従来装置で観察することが可能であったが、30
00A以上の高溶接電流の下では磁気による画像歪みを
抑えきれず、解析するには耐えられないほど画質が劣化
してしまっていた。特に溶接電流に交流を用いた場合に
は、交番磁場が発生するため、観察不能なレベルに低下
していた。
【0007】また、試験片母材側の溶け込み、溶融プー
ル状況を観察するためには強いX線を照射する必要があ
る。しかしながら、試験片上部のフラックス側は過剰な
X線が照射されることとなり、蛍光増倍管に焼き付きを
生じ、以後の観察が不能となることがある。さらに、試
験片の厚さや、使用するフラックス組成によって透過す
るX線量が異なるため、常に全体を見やすいコントラス
トに維持することが困難であった。
【0008】このコントラストを調整するX線絞りに関
しては、特開昭57−69697号公報に開示された技
術があるが、これは溶接シームを検査する方法に関する
ものであり、試験片上部高さ位置が微妙に変化したり、
フラックスによって透過X線量が異なる状況を調整する
ことはできないため、本用途には適用できない。また、
X線管と蛍光増倍管をレールを介して走行装置に搭載
し、溶接部を検査する特開昭58−155344号公報
があるが、これも検査法に関わるものであり、本発明が
目指す溶接現象観察のための画像、画質向上に関する知
見はほとんど見あたらないのが現状である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は高溶接電流のも
とで、X線透視法を用いて溶接現象観察する際、磁気に
よって生じる画像劣化や、画質不良を解決する装置を提
供することを目的とする。上述の画像劣化、画質不良を
解決するため、本発明の要旨とするところは、 (1)溶接電流の和が3000A〜6000Aの条件の
溶接現象を観察する装置において、溶接方向に対して直
角に溶接部にX線を照射するX線管と、試験片に対して
当該X線管と対向する位置に配設され、照射した前記X
線を受ける蛍光増倍管と、当該蛍光増倍管の後方に配設
されたテレビカメラと、当該テレビカメラの周囲を包囲
する板厚0.5〜1.5mm、枚数4〜12枚で、かつ
総厚が6〜8mmのパーマロイからなることを特徴とす
る溶接現象観察装置。 (2)前記蛍光増倍管前面に開口部を有する板厚0.5
〜2mmの軟鋼板を配設することを特徴とする前記
(1)に記載の溶接現象観察装置。 (3)前記軟鋼板前面にアルミニュウム又はアルミニュ
ウム合金からなる冷却装置を配設することを特徴とする
前記(2)に記載の溶接現象観察装置。 (4)前記冷却装置前面に電気信号で駆動するモータに
よって、独立して上下左右4枚の絞り板位置を制御する
X線透過量制御用絞り装置を配備することを特徴とする
前記(3)に記載の溶接現象観察装置。 (5)前記X線透過量制御用絞り板のうち、上側絞り板
は電気信号とモータによって駆動する2つの型枠に狭持
される構造とし、当該型枠により上絞り板の着脱交換を
容易にすることを特徴とする(4)に記載の溶接現象観
察装置にある。
【0010】
【作用】図1は本発明の実施態様を表わす装置の側面断
面模式図である。以下、本図を参照しながら詳述する。
X線管1、X線を受ける蛍光増倍管2の間に、台車10
に搭載した試験片3をセットする。次に該試験片上にフ
ラックス4を散布し、X線を照射しつつ、給電された溶
接トーチのワイヤ11との間にアーク5を点孤する。そ
して、同時に所定の溶接速度で台車10を移動させる。
すると移動しつつある溶接部を透過したX線は蛍光増倍
管2で光の強弱に変換され、これをテレビカメラ6で撮
影し、テレビ7、ビデオ8で観察、記録するものであ
る。
【0011】このとき、溶接電流が流れる溶接ワイヤ1
1や溶接ケーブル12の周囲には磁界Gが発生する。こ
の磁界の強さは溶接電流の強さに比例し、図3に示すよ
うに溶接ワイヤ11や溶接ケーブル12と蛍光増倍管
2、テレビカメラ6、テレビ7、ビデオ8との距離に反
比例する。同図からわかるように、溶接電流が流れてい
る溶接ワイヤ11から離れるほど磁気は小さくなってい
る。従って、実用上観察し得る磁気レベル(1ガウス以
下)となるよう溶接ワイヤ11と蛍光増倍管2との距離
xを離せば高溶接電流を用いても画像の磁気歪みは小さ
くなるが、観察範囲は狭くなり、且つ、像もぼけて解析
が困難になるので、極力接近させ観察することが好まし
い。
【0012】しかしながら、総溶接電流が3000A以
上では、従来のままでは不十分で画像歪みが発生してい
た。本発明者らはこの画像歪みを防止する手段を種々検
討した結果、ここで使用する蛍光増倍管2、及びその後
方に配設したテレビカメラ6の周囲に板厚0.5〜1.
5mmのパーマロイ13を4〜12枚重層し、且つ該重
層板の総厚が6〜8mmとなるようにした装置と、蛍光
増倍管2受光面前面に受光面をくり抜いた板厚0.5〜
2mmの軟鋼鈑14を配設した装置で溶接電流6000
Aまで画像歪みを防止できることを見いだした。総溶接
電流が6000Aを超えると本発明の装置でも画像歪み
を防ぎきれず、解析精度が劣化するので6000A以下
で使用することが好ましい。
【0013】重層するパーマロイは図1から分かるよう
に、蛍光増倍管2受光面、及び背面を除きその周囲を覆
っている。また、テレビカメラも前面を除いた面がパー
マロイで覆われている。磁気シールド効果の面から考え
れば全てを包囲するのが好ましいが、受光面を覆うと透
過像のコントラストを低下させるため避けなければなら
ず、又、引き込み信号ケーブル線、蛍光増倍管後面とテ
レビカメラ前面は画像の受け渡しのため遮断することは
できないなど不可避部分が存在する。しかし、画像歪み
の最大原因は蛍光増倍管2のX線入力面aから出力面b
への電子線が磁気により上下左右振動するためであり、
側面のシールドが特に重要である。この部分は引き込み
信号ケーブル線の開放部を含めて80%以上を覆う必要
があり、これ未満では画像歪み抑制効果が損なわれる。
【0014】次に、パーマロイの板厚を規定したのは、
0.5mm未満で重層板の総厚を6mm以上にするに
は、13枚以上のパーマロイの成形加工が必要となり、
加工精度の確保、作業の煩雑さ、コストアップなどから
好ましくない。一方、1.5mmを超えると加工性が低
下したり、重層数を確保すると重量アップし装置への負
担が大きくなるため好ましくない。また、総厚を6〜8
mmとしたのは、重層数が4枚以上でも6mm未満では
磁気の影響を問題ないレベルまで抑えることが難しいか
らである。総厚の上限8mmは、上述した重量アップに
つながる理由と、これ以上厚くしても6000Aを超え
る溶接電流に対しては、シールド効果があまり期待でき
ないために限定したものである。
【0015】さらに蛍光増倍管前面に受光面をくり抜
き、開口部を有する板厚0.5〜2mmの鋼鈑14を配
設するのは以下の理由である。上述したように、最も強
い影響を与えるのは蛍光増倍管側面からの磁気である
が、前面側からの影響も無視できないからである。しか
しながら、前面に鋼鈑を配設すると透過像全体のコント
ラスト低下が大きくなるので好ましくなく、受光面のみ
をくり抜いた鋼鈑を使用し、画質を低下することなくシ
ールド効果を発揮させるものである。ただ、ここでの磁
気の影響はさほど大きくなく、材料に高価なパーマロイ
を用いなくとも一般の鋼鈑で十分である。しかし、厚さ
が0.5mm未満ではほとんど効果がない。一方、2m
m超では効果は変わらず、装置重量がかさんでくるので
不要に厚くするのは好ましくない。また、開口部の大き
さは受光面のみをくり抜いた大きさとすることが好まし
い。
【0016】X線による溶接現象観察はSAW、エレク
トロスラグ溶接のような溶接部が直接観察できないもの
のほか、被覆溶接、ガスシールドアーク溶接のごとき可
視アーク現象観察でもその効果は発揮できる。例えば被
覆アーク溶接では溶接中、被覆筒が形成し、その内部で
心線が溶融して溶滴を形成し、母材溶融プールに移行す
る。この被覆筒内部の現象は外から直接観察できない
が、X線ではその生成挙動観察が可能である。しかしな
がら、可視アークの輻射熱、スパッタの付着などは蛍光
増倍管故障の原因となる。そこで、本発明ではアルミニ
ュウムやアルミニュウム合金を用い、図1に示すように
鋼鈑前面に冷却装置16を配設したものである。
【0017】図4に冷却装置の側面断面図の例を示す。
冷却部20は中空であり、これを構成するアルミ板1
8、19の厚さ(1.5〜3mm)、及び冷却部20の
中空厚さt(2〜5mm)変動は0.5mm以下が望ま
しい。これにより大きな変動がX線透過方向にあると蛍
光増倍管2に到達するX線量が不均一となり画像ムラが
生じる。また、アルミ板18、19及び冷却部20の中
空厚は構造・製作上許される限り薄い方が画像コントラ
ストに対して有利となることはいうまでもないが、アル
ミ板は強度上1.5〜3mmが望ましい。さらに冷却部
20の中空に充填・循環させる冷媒は上に抜ける構造と
することが好ましい。もし、冷却部20に空気が残った
状態になるとその部分のX線透過量が多くなり、像に空
気層が残ってしまい解析がしにくくなる。ここで用いる
冷媒とは、水、油、ガスその他有機溶剤など種類は問わ
ないが、上記の理由から異物混入や密度差を生じないも
のを使用すべきである。
【0018】SAWにおいては試験片表面より下側の母
材のガウジングや溶融プール挙動を観察すると共に、フ
ラックス側のスラグやガス挙動、アーク長変化なども同
時に観察できることが望ましい。しかしながら、母材側
を透過するX線量とフラックスを透過するX線量とでは
大きな差があり、母材の溶け込み、溶融プール状況観察
のため強いX線照射した場合には、フラックス側は過剰
のX線が照射されることとなり、ハレーションを生じて
画像が見にくくなる。さらにひどい場合には高価な蛍光
増倍管2に焼き付きを生じることがある。さらに試験片
の厚さや、使用するフラックス組成によっても透過する
X線量が異なるため、全体を見やすいコンストラストに
することが困難であった。
【0019】そこで本発明では図1に示すように、冷却
装置前面に上下左右4枚の絞り板を有するX線透過量制
御装置17を配備した。図5、図6はその詳細図で、図
5は正面図、図6は側面図である。図5において21は
左、22は右、23は下、24は上側絞り板である。各
板はそれぞれ電気信号によって駆動するモータ30に連
結されたワイヤ27による牽引機構で移動する構造とし
ている。そして、図6に示すように、これらの絞り板は
夫々が独立して重なりある4重構造としている。さら
に、上板24のみはフラックス種類、母材板厚によって
異なるフラックス側の透過X線量を制御するため、絞り
板厚を変更できる構造としている。即ち、図6において
上側絞り板24を挿入する型枠29が設けられている。
そして各種厚みの鉛板を貼り付けた絞り板24をこの型
枠にセットすることで母材側X線撮影条件にマッチした
上側絞り板に調節できるのである。具体的には交換用把
手25を用いて絞り板を引き抜き、最適な絞り板に差し
替えることにより画像全体のコントラストを調整する。
また、下、左、右側の絞り板は主として溶接終始端で生
じる不要の過剰X線をカットする目的であり、出力30
0KVクラスのX線管では厚さ5mm程度の鉛板を絞り
板として用いればよい。
【0020】
【実施例】図1に示すように板厚30mm、幅100m
m、長さ1500mmのSM400Aの鋼鈑を逆T型に
組み立て、試験片3として台車10にセットした。次に
その試験片3を挟んで蛍光増倍管2、X線管1を配置
し、試験片3の両側に2mm厚さのアルミニュウム板を
試験片3との間隔を各5mmづつ離して立て、試験片上
部にフラックス4を散布し、溶接ワイヤ11と試験片3
との間にアーク5を発生させ、台車10を移動させ溶接
開始した。そしてこれと同時にX線管1から蛍光増倍管
2に向けてX線を照射し、受光面に生じた溶接部の影絵
をテレビカメラ6で撮影し、又はビデオ8、テレビ7で
その現象を観察した。
【0021】表1に実施した4電極サブマージアーク溶
接条件を示す。フラックスはJIS Z 3352のF
S−FG3相当の溶融フラックス、ワイヤはJIS Z
3351のYS−S6相当で径は4.0mmを使用し
た。使用したX線管1は焦点1.0×1.0mm、管電
圧能力最大300kV、管電流最大10mmAのもの
で、照射条件は各試験ともX線管電圧280kv、管電
流2mmA、上絞り板は1.5mm厚の鉛板を使用し
た。なお、試験片3中心と蛍光増倍管2との距離xは3
50mmである。
【0022】
【表1】
【0023】表2にテレビによる観察、及びビデオ録画
結果を示す。パーマロイ厚さ0.5〜1.5mmで4層
以上積層して総厚6mmを確保し、蛍光増倍管2前面に
2mmの鋼鈑、4枚のX線絞り板を配置した本発明の試
験NO.A、B、Cではいずれも安定したテレビ画像が
得られ、かつ、画像コントラストも十分解析に耐えるも
のが得られた。また、ビデオになんら問題なく収録でき
た。一方、比較例の試験NO.Dではパーマロイの総厚
不十分や、蛍光増倍管2前面のシールド鋼鈑不使用でテ
レビ画面歪みが発生し、観察には耐えられなかった。ま
た、X線絞り板がないため画像にハレーションが発生し
た。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】上述したように本発明法によれば、従来
法では不能であった3000Aから6000Aという高
溶接電流下でも安定したX線透過画像観察が可能とな
り、高能率溶接技術開発の核となる溶接現象解析に重要
な情報を与えることができる。従って、溶接高能率化技
術開発期間の大幅短縮や、新知見から新たな新技術創出
による生産性向上も可能となり、本発明が産業上に与え
るメリットは大きいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のX線を用いたSAW溶接現象観察方法
を示す一実施態様の模式図。
【図2】従来のX線を用いたSAW溶接現象観察方法を
示す模式図。
【図3】溶接ワイヤーと蛍光増倍管との距離xと磁気の
強さとの関係を示す図。
【図4】本発明の冷却装置の側面断面図。
【図5】本発明の上下左右4枚独立駆動のX線透過量制
御装置の正面図。
【図6】本発明の上下左右4枚独立駆動のX線透過量制
御装置の側面図。
【符号の説明】
1 X線管 2 蛍光増倍管 3 試験片 4 フラックス 5 アーク 6 テレビカメラ 7 テレビ 8 ビデオ 9 溶接電源 10 台車 11 ワイヤ 12 溶接ケーブル 13 パーマロイ 14 鋼鈑 15 溶接トーチ 16 冷却装置 17 X線透過量制御装置 18、19 アルミ板 20 冷却部 21 左側絞り板 22 右側絞り板 23 下側絞り板 24 上側絞り板 25 交換用把手 26 シリンダー 27 牽引ワイヤ 28 ローラー 29 形枠 30 モータ a X線入力面 b 画像出力面 G 磁界 t 冷却部中空厚さ x 試験片と蛍光増倍管との距離 I 溶接電流

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】溶接電流の和が3000A〜6000Aの
    条件の溶接現象を観察する装置において、溶接方向に対
    して直角に溶接部にX線を照射するX線管と、試験片に
    対して当該X線管と対向する位置に配設され、照射した
    前記X線を受ける蛍光増倍管と、当該蛍光増倍管の後方
    に配設されたテレビカメラと、当該テレビカメラの周囲
    を包囲する板厚0.5〜1.5mm、枚数4〜12枚
    で、かつ総厚が6〜8mmのパーマロイからなることを
    特徴とする溶接現象観察装置。
  2. 【請求項2】前記蛍光増倍管前面に開口部を有する板厚
    0.5〜2mmの軟鋼板を配設することを特徴とする請
    求項1に記載の溶接現象観察装置。
  3. 【請求項3】前記軟鋼板前面にアルミニュウム又はアル
    ミニュウム合金からなる冷却装置を配設することを特徴
    とする請求項2に記載の溶接現象観察装置。
  4. 【請求項4】前記冷却装置前面に電気信号で駆動するモ
    ータによって、独立して上下左右4枚の絞り板位置を制
    御するX線透過量制御用絞り装置を配備することを特徴
    とする請求項3に記載の溶接現象観察装置。
  5. 【請求項5】前記X線透過量制御用絞り板のうち、上側
    絞り板は電気信号とモータによって駆動する2つの型枠
    に狭持されていることを特徴とする請求項4に記載の溶
    接現象観察装置。
JP7037800A 1995-02-03 1995-02-03 溶接現象観察装置 Withdrawn JPH08206833A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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